連載小説
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第十七話 吹雪とローディアナ
俺たちがローディアナ王国最南端クルツ自治領までの旅に出てから今日で三日目、俺たちはイグノー王国とローディアナ王国の国境にある城壁までたどり着いた。
「改めてみると、デカいなぁ……」
高さは十メートルほどだろうか、素材はおそらく鉄筋コンクリート類の表面をさらにもう一度金属で保護したもの、正しい言い方を知らないし実は鉄筋コンクリートでもないのかもしれないが、よく解らないし解る必要もないだろうから気にしないでおこう。
「最果ての壁、などとも呼ばれておりますね。」
俺の隣で同じように壁を見つめながら、英奈さんが言う。
「椎奈様も『最果ての壁』って呼んでたけど、どういう意味ですか?」
この先にも国があるんだから世界は広がっている、ということはここは世界の果てにはならないはずだ、だったら最果ての表現はおかしい。
「一つの世界が終わる場所ですよ、ここは。」
「いや、この先にも世界は」
「魔物と人が手を取り合って暮らす世界の終わりですよ、ここは。」
英奈さんが真剣そのものの表情で言った。
そう言うことかと俺も納得した、そう言えばローディアナは魔物は敵だと考えてるような国なんだったな、何かとがっついて押し倒してくる以外は結構危なくない連中なのに。
それでも、嫌いになるなんて簡単なもんだよな、ここが嫌いここは納得できないって、粗なんか探せば簡単に出てくるもんだ、粗のない生物の方が本来存在したらおかしいから。
そんなことに時間を使うくらいなら、ほかに使ってた方が建設的だと思うが。
「それにしても……」
俺は周囲を見渡してから聞き耳を立ててみるが、戦いの音は聞こえないし周囲に見える衛兵たちの表情もそんなに緊張感あふれるものではない、今ここが戦争の最前線だとはどうにも思えないような緊張感の乏しさをしている。
「どうして、こんなに落ち着いてるんです?」
英奈さんに向かって聞いてみるが、彼女は首を傾げるだけだ。
ハートに向かってみても、そもそも俺の言葉の意味が解ってないっぽい。
おかしいだろう、戦時中の雰囲気じゃあない。
もっと慌ただしくごたごたしてるくらいが戦争だろう、これではただの日常だ。
「幻術の類ではありませんね、第一幻術だったら大規模すぎますし術者の気配もありません、ですからおそらくもう戦闘行動はとっていないものかと。」
「ローディアナ軍はもう撤退したってことですか?」
「恐らくは。」
「聞いてみれば解るだろ?」
ハートはそう言って、衛兵たちの宿舎に勝手に向かい始める。
俺たちも後をついていくと、外にいる衛兵がこっちに気づいた。
「おや?」
「どうも今日は、えっと、ローディアナに入国したいんですが……」
俺のその発言に対して、兵士は苦い顔をした。
「ローディアナに? 兄さんそれは止めとけ」
「他の人にも言われましたが、やめませんよ。」
あっさりと忠告を無視させてもらう。
「俺の大事な友達がいるんです、会うまで帰ることなんぞできませんよ。」
真面目な顔で言ってやったし俺はかなりまじめだった。
衛兵はため息をついてから、
「……これは独り言なんだが、ローディアナ軍は特に海浜地域を狙って襲撃してきていた、その際一体のマーメイドが拉致されてそれ以降ぱったりと襲撃が止んでる、そいつを救助したいんだができないのが現状だ。」
そう言いながら、兵士は壁の一部に近づいていくとその壁をぺたぺたと触る。
「……マーメイド、人魚ですか?」
「ええ、けどこれで襲撃の目的もはっきりしましたね。」
「?」
英奈さんの発言に俺が首を傾げると、彼女は俺に向かって
「マーメイド種の血を人間が飲むと、一滴でも寿命が百年は伸びると言われています、ローディアナ王国の上層部が、それを得るために動いたのだと考えるのが妥当でしょう。」
と説明してくれた。
しかし、そんなことだけのためにわざわざ戦争が起きるような危険のある領土侵犯を繰り返すだろうか、それよりももっと、他に目的があると考えておいた方が理にかなっている。
だとしても、一体どんな目的で?
「今門を開く、三十秒しか開けられない決まりだから、急いでくれよ?」
「ああ、ありがとう。」
衛兵たちが数人集まってきて、壁から出てきた大きなハンドルに手をかける。
「せー、のっ!!」
男たちの暑苦しい時の声と同時に、ハンドルが大きな音を立てて回されると、壁の一部だと思っていた部分がずり上がっていき、壁には何人かが通り抜けられそうな大きな穴ができた。
こんな風に開く門とか初めて見たなぁ、ああけどこれなら左右に開くタイプよりも真ん中の隙間に気を配らなくていいし強度の面とかでもより工夫が凝らせるだろうから結果としてこっちの方がいいのか?
などと考えながら、二人と一緒にローディアナに入る。
「うお……」
城壁からある程度離れたところに広がっているのは、イグノーでは見なかったような綺麗な緑色の平原だった。背の低い草が所狭しと生えた、まさに草原と表現するのが妥当な土地。
イグノーは土地がやせていて、人が暮らしていけるのは一部の地域に限られていた。その分人のつながりは深かったようだったが、ローディアナはどうやら土地自体はかなり潤っているようだ。
イグノーでは見なかったような木も多いし、向こうよりいくらか涼しく感じる。
ぎぎぎぎぎぎ、がちん
俺たちの後ろで門が閉じられる、これでもう前に進むのみとなった。
「話には聞いていましたけれど、土地だけは本当に綺麗なところですね。」
「まぁ……そうですね。」
英奈さんの皮肉めいた言葉に俺も賛同する。
長年腐敗した貴族が民と、そして魔物を苦しめ続けてきたのがこのローディアナ王国だが、その土地は驚くほど綺麗でイグノーよりよっぽど実りあるように見える。
「さて、と、これから俺たちは人の少ない地域を選んで南下、王都スクルド方面を回避して行くわけですが、英奈さん、俺たちはどっちに進めばいいんです?」
「ここから南西に進みましょう、三日ほど移動すれば森林に入るはずです。」
英奈さんが地図を広げながら言う。ローディアナからイグノーの間者が送ってきた詳細な地図だが、その間者も定時連絡の時以外にはどうしているのかはわかっていない。
どんな人間についているのか、それ以前に現在もまだ生存しているのか。
定時連絡がなければ死んだと判断されるとは聞いた覚えがあるが、それがなかったということはまだ生きていると判断されているんだろう。
地図を覗き込んでみると、領地ごとに色分けがされている。
その中で西にある一つの領地の名前に、赤い丸が付けてある。
「この領地は?」
「……内乱の際、王都での戦闘に敗北したレジスタンスが撤退した先と思われている領地です、変人で名高いリオント伯ナンナが治める土地リオネイ、魔物に対して友好的な政策がとられていると聞いた覚えがありますね。」
「それも間者の拾ってきた情報ですか?」
「正確には間者の拾った情報がお母様に伝えられた上で、その内容のうち私に聞かせていただけた情報ですね。私やお母様は間者との面識はありませんし国で有力でもない私に触れてよい情報は限られています。」
英奈さんはすらすらと答えてくれる、その間ハートは何をするでもなく前の方を眺めていた。
「エナ、ちょっと聞きたいんだけどよ。」
ハートが突然そんな風に口を開いた。
ヤンキー座りで、魔物であることを隠すために被ったカモフラージュの外套の下から黒い下着が覗いているにもかかわらず、気にもしていないようだ。
「おかしくないのか? 魔物と友好的な政策が反魔物のローディアナで採られるのは。」
俺も思ったことだ、そんなことができるほど専制支配の薄い国なら、もっと早い段階で大規模な反乱があったとしてもおかしくはないだろう。
「リオネイは王都から遠くその支配も薄い地域ですし、それに魔物に友好的と言っても隔離して居住させている程度ですので、あくまでこの国では友好策に一歩歩み出ている程度ですよ。」
「なるほど」「それでか、おかしいと思ったぜ。」
俺とハートはほとんど同時に納得の声を上げる。
「そろそろ行きましょうか、日が暮れる前には町に着くと思います。」
「どんな町なんです?」
「主神信仰の薄い町ですね、この国に昔から住んでいた小規模民族の建てた街で、魔物とも友好的な独特の神を信仰しています。こっちですよ」
そう言った英奈さんに先導されて、俺たちは歩き出した。



で、到着した町だったんだが、これがまた見事に廃墟だった。
「これは……」
「何者の仕業……いや解りきってるか。」
「血の臭いがこびりついてる、くせぇ……」
ほとんどの家は無残に破壊され、あちこちに殺された後で焼かれたのだろう人の形をした恐らく死体と思われる炭の塊が転がっている。
生きている人や魔物の姿は見当たらないし、それ以前に生きているものの気配が感じられない。恐らく騎士たちの仕業だろう、イグノーに行軍するついでにこの町を襲ったんだ。
申し訳ない気分になりながらも死体を一人確認する。
死後恐らく半日から一日、死因は分からないが焼死ではないと思う。
腹に刺し傷らしき創傷が四、一つ以外どれも急所を外していて角度はバラバラ、傷の大きさが同じのことを考えると同じやつが同じ剣で刺したんだろう、それに左腕が落ちていて、腹にも怪我がある。
下手くそな殺し方だった、少なくとも訓練された兵士のような戦争屋のする殺し方だとは思えない。もしくは、苦しめて死なせるためのわざとか。
だが、意図して苦しませていたにしては一つだけ肺を抉っている個所があるのが腑に落ちない。
「……考えても無駄か。」
医者でもいてくれればもっと正確なことも分かったかもしれないが、それよりも生存者を探して聞いた方が確実だろう。
「………こちらに人の気配、三人います。」
英奈さんの言葉と同時に、俺たちは彼女の先導に従って走り出した。
廃墟と成り果てた街を抜けた先にあったのはこれまた無残に焼き打たれた森。
人が隠れることのできるスペースがあるようには見えないが、しかし確かに気配を感じる。
パイからもらった鋼鉄製の「切れない刀」を構えて、歩き出す。
「……一人は魔物ですね…我々ほどではないですがそこそこやるかと。」
冷静に英奈さんが説明する、どんなふうにそれを察知しているのかはわからないが信用できるものだと俺は思う。
「そこを動くな、それ以上寄ってくるな。」
地面から上半身を出した姿勢で、ボウガンを持った茶髪に右が青で左が緑オッドアイをした少年が、こちらに敵意のこもった眼を向けていた。
ハートが抜刀して襲いかかろうとするのを手で制す。
「何者だ、教会の騎士か?」
「偶然通りかかった放浪者だ。」
少年の手は分かりやすいくらい震えている、どうやら実際に人に向かってボウガンを向けたのも、戦うようなそぶりを見せることも初めてのようだ。あれでは俺たちに矢を当てることはできないだろう。
「信じない! お前もベルを殺しに来たんだろう!!」
ひゅっ  かんかんかん
そのベルってのは誰だ? そう聞きたい気持ちをぐっとこらえて、パイにもらった鋼鉄の剣を少年に向かって放り投げる。当たらないように勝つ少年の近くに優しく落ちるように。
「俺はお前を傷つけない、信じてくれないか?」
「………」
驚きながらもそれでも俺たちに向かって強い目を向けてくる。
「そっちの二人は?」
「……二人とも。」
俺が何か言う前に察してくれた二人は、ほとんど同時に外套を脱いだ。
少年の目が驚きに見開かれる、こう見ると結構可愛い顔をしているんじゃないのかと思ってしまった。念のためいうが俺に男色の毛はないぞ?
「この通り、故あって俺は魔物と旅をしてる、俺は教会の騎士じゃないことはこれでわかってもらえたか?」
「………わかった。」
少年はクロスボウを下ろすと、穴の中に戻っていく。
今度顔を出したのは少年と同じくらいの年齢をした少女二人だった。
「兄がどうも失礼しました。どうぞお入りください。」
少年と同じオッドアイに、いくらか色素の薄い栗色の髪をした少女が、俺たちに頭を下げて言う。もう一人の少女は魔物だろう、栗色の髪にこげ茶色の目をして、そして同じ栗色をしたクマの耳が頭に生えている。
「どーうぞー、わたしのおうちー」
かなりゆっくりした口調で、クマの少女が言う。
案内されるまま穴に入ると、待っていた少女が穴を手早く閉めた。
「町が襲撃されてたな、お前さんがたはここに避難してたのか?」
「ああ、王都から来た教会騎士たちが、『この町は王国の反逆者を匿っていたとかで浄化する』って言って、俺たちは何もしてなかったのに無抵抗の人まで一方的に殺したんだ。」
「恐らく『とか』ではなく『咎』ですよね……」
英奈さんが空気を読まないツッコミをする、俺もしたかったけど。
「しかし、やりたい放題だな。」
まさか言いがかりをつけて町一個当たり前のように滅ぼすようになっているとは思わなかった、いやあながち言いがかりでもないのかもしれない、ここに一応害はちっともなさそうだけど魔物もいるんだし。
「……それと、この町を守ってくれてた天使様が連れ去られたんだ、『主神に仇なす愚かな堕天使を浄化する』と言って。」
「……はい?」
英奈さんが意味が解らないと言った顔をした。
俺にも、天使をテイクアウトする目的は分からない。
反乱の可能性がある人間たちを先に弾圧するなり浄化するなりして押さえておくことは人道を捨て置けば意義があるだろう、武力を用いた恐怖政治を実現するにはかなり有効な手段の一つだ。
だが、わざわざ敵対的な思想を持つ相手を連れて行く理由が見当たらない。
「思っていた以上に大事の可能性……? ですがわざわざ天使? 一度引いてお母様に報告すべき? いえ間者から聞いている内容が私にもわからない以上迂闊な行動には出るべきではない?」
ぶつぶつと英奈さんが独り言を言い始める。
俺はまだこの世界のシステムについて明るくないから彼女の判断がある意味頼りなわけだが、しかし彼女もこんな訳のわからない事態に陥るとは思ってなかったらしい。
「……当初の予定は変えません、我々はこのままプリオンを抜けてリオネイに入り、そこから一気に南下してクルツ自治領を目指します。」
プリオンっていうのは多分俺たちのいる領地のことを指しているんだろう。
「こいつら……お前ら名前は?」
俺たちの様子を油断なく窺う少年と、おびえた目で俺たちの様子をうかがう少女二人。
「オレは、リバーだ。こっちの人間が妹のチェルシーで、こっちのグリズリーが俺の友達のベル、この家の持ち主だ。」
「グリズリーのベルですよー、どーもよろしくー」
「チェルシーと申します、素敵なお兄さん。」
リバーと名乗った少年を除く二人が、俺たちに向かって頭を下げる。
「吹雪だ、苗字は因幡。」
「妖狐の英奈と申します、どうぞよしなに」
「私はサラマンダーのハートだ。」
俺たちの各々簡単な自己紹介を返す。
「どうしましょうね、連れて行くのも置いて行くのも危険ですが。」
「……連れて行ってくれ、邪魔になったら捨ててくれてもいい。」
英奈さんの発言に対して、リバーがそう言った。
「俺たちがどこに行くのか聞いてからそういうことは言え。」
「……どこでもいいよ、あんたたちといた方が安全そうだ。な?」
「まーそだねー、わたしはリバーがいるならいいよー」
「多数決だよねー、あたしの意見聞かないよねー。」
ベルは落ち着いてさっきと変わらずマイペース、チェルシーは前に何があったんだろうか諦め口調で言った。
「いいのかよ、生まれ育った町じゃないのか?」
「いいんだよ、もともと俺たちははみ出し者だったし、それにどっちにしろくたばっちまったらお笑い種でしかないんだ。」
リバーは薄笑いを浮かべながら言った、どうやらこいつはもともとここに居場所がないようなものだったらしい。
他の二人も同じようで、自分たちの村が滅ぼされたのに落ち着いている。
「決まりですね。」
「これからよろしく頼む。」
「ああ、こちらこそ。」
とりあえずリバーと握手をするその間にベルが奥から人の頭ほどの大きさのある壺を持って戻ってきていた。
「おちかづきのしるしー。」
そう言ってベルは俺たちにその壺の中身を見せる。それはどうやら花の蜜のようだが、しかしどういうわけだかその蜜に俺は危険を感じた。
「アルラウネの蜜ですか……この国では希少品ですよね?」
「まぁねー、でもいいよー、また国境勝手に超えて分けてもらうからー」
ベルは笑って答える。
「まぁ、そういうんじゃ遠慮なく。」
ベルが壺の中に指を突っ込んだのを見て、俺もそれをまねて口に蜜を運んでみる。
一口口に含んだ瞬間だった、体中、特に股間が熱くなるのを感じたのは。
「ぬふふ、リィバァー。」
俺の目の前でリバーがベルに押し倒される、服をビリビリと破かれながら、しかしリバーはそれ以上にこれからすることに興奮しているように見える。
「おやおや、吹雪さん、私たちを置き去りに他の人の痴態に興奮しないで下さいよ?」
「浮気もんだねェ、躾けてやらんとな。」
俺の右腕をハートが、俺の左腕を英奈さんが同時に捕まえたかと思ったら、二人がかりで俺を後ろに向かって引き倒す、そして仰向けに大の字になった俺の股間に二人して群がってくる。
「ハートさん、邪魔しないでいただけますか?」
「お前が邪魔なんだよ。」
股間の上で二人が火花を散らす。
その一方、リバーの息子を受け入れたベルが彼の上で腰を振りながら、そしてリバーの顔面に騎乗する形でチェルシーが彼の舌に愛撫を受けて喘いでいる。
「くっはぁっ! リバーのもっと頂戴!」「私も忘れるなよっ! んぁっ!」
ハートと英奈さんはと言えばどういう流れで話がまとまったのやら、二人して胸をはだけさせて豊かな合計四つの素晴らしい胸で俺の息子を挟んでくれる。
ハートの胸は弾力が強くてしごき回されてるような圧迫感があり、逆に英奈さんの胸は柔らかくて息子の形にきっちりフィットしながら舐めまわすような刺激を与えてくれる、凶悪サンドイッチだ。
ぎゅむきゅむみゅくぎゅぅううう
むにゅぐにゅしゅにゅすにゅ
快感のあまり俺の息子が節操なく暴れ、そのたび二人の胸がさらに卑猥に押しつぶされ、そして両側から圧迫を強めて押さえつける。そうするとさらに快感は強まって、俺は腰が浮きそうなのを必死でこらえる。
その後しばらく、その饗宴は続いた。
俺たちの仲間が、またちょっと増えた。



11/08/07 19:58更新 / なるつき
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■作者メッセージ
ローディアナ王国の領地制度
王都スクルド領域とクルツ領域を含めて十一の領地に分けられる。
各領地の領主がある程度自由に統治することが許されており、法制度も領地ごとに変化する。イグノー王国に近いプリオンや反魔物的な教団の支配力が弱いリオネイ、ドラウは魔物に対し比較的友好的。
スクルドに貴族議会を構成する貴族七家があるがスクルド領域の統治権は本来国王にある。

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