第五話
絞り取られる地獄の発情期が最短の三日で終わってくれたのは幸運としか言いようがなかった、その三日間軽く六回は死を覚悟したが。
起きている時間は食事以外ほとんどずっと搾り取られ、どうせ入ってもまたすぐ汚れるだけだからとアレミネルさんたちに風呂に入ることも禁止された。
そんなわけで発情期の終わりには俺たちはもうバブルスライム並みにひどいにおいを漂わせながら、嗅覚がマヒした陶酔状態でやり続けていた。
中に出さなかったことは奇跡と思うしかない。
そこから三日の間は基本的に俺は本を読んで、姉妹はバイトに行っていた。
そして今日。
「えーそれでは、ランスの謹慎期間の終了を祝いまして、乾杯!」
家でパーティが開かれることになった。
参加者は俺と猫姉妹、アレミネルさんルーティさん夫妻に、姉妹の一番の友人であるサキュバスのネリスと、その恋人のテリュン。
それとお祭りお祝い大好きのブリジットに、仕事をロナルドに任せて来るという蛮勇行為をやらかした父さん。
俺はテリュンと会うのは初めてだったが、不思議な男だった。
外界で猟師をやっていたと聞かされているが、それにしては中肉中背で背も普通、そんなに狩りに向いた体格だとは思えない。むしろ今の仕事の方が板についている感じがする。
雰囲気は穏やかで気取らない優等生じみた感じなんだが、うっすらと凡人なら絶対緩まないネジが緩んだようなヤバい奴特有の狂気が感じられる。
確かに、ネリスが気に入りそうなタイプの男ではある。
ロナルドはぱっとしないとか言ってたけど、こいつはむしろ要注意人物だ。
「初めまして、クロードさんとネリスから話は聞いてます、少し前にこのクルツに移住しました。テリュン・マグノースです。」
「ランス・ラギオン。クロードの三男で南部開発局の統括だ、まあ……いわなくても分るよな、謹慎の間代理してくれたそうで、ありがとう。」
とりあえず握手。細くてきれいな指だったが、同時にやたら指を何らかの目的で酷使していたのが分かった、指の皮が固い。
年は俺より一歳上らしい、シェンリとは同い年になるのか。
「その若さであの人たちの統括ってすごいですよね? 僕なんか彼ら相手は全然指示を聞いてくれなくて困ってたのに。」
たぶんこいつの狂気を感じ取れなかったんだろうな。
というか、本人すら自分がネジの緩んだ人種であることを理解してない。
「誰だって最初はそんなもんだ、俺も慣れてもらうまでに一カ月かかったんだから、むしろ一週間で完璧に指示だされたら俺の仕事がなくなっちまう。」
指示を聞かないっていうよりも指示に従えば事故が起きづらいことを理解していないおまけに指示自体の意味をたまに理解できていないのだから仕方ないかもしれない。
「ランスさんの謹慎が終わってよかったです……せっかく同じ職場になれたのにテリュンさんに会えないのは寂しいですから……」
ネリスが笑顔でそんなことを言う、やっぱりロナルドは眼中にないんだな。
「ランスにも婚約者ができ、ハロルドももうすぐ帰ってくる、父親としてこれほど喜ばしいこともない。」
ブリジットの持ってきた強めの酒を飲みながら父さんが言う。
ロナルドの失恋に触れないのはたぶん気を遣ったんだろう。
「ハロルド?」
「クロードさんの長男です、今はクルツの外に出かけてて、もうすぐ帰ってくるって連絡があったみたいなんです。」
テリュンの質問にネリスがすぐ答える。
テリュンとネリスは隣り合って座っている、よく二人だけの会話もしているし、あれぞまさに恋人って感じの二人組だ。
その様子に対抗心でも燃やしたのか、シェンリとクリムが俺を挟むように寄り添ってくる。
「ランス、これ食べるにゃ。」
「お酒、注いであげる。」
二人しての接待。
まあ一応俺が主賓ってことになるから問題ないんだろうけど。
そう言えば、
「お酒って言えば父さんから貰ったあの酒、まだ開けてないんだけど持ってこようか?」
「「やめろ!!」」
父さんとブリジットが声をそろえて俺を怒鳴りつける。
ネリスがおびえてテリュンにすがりつき、シェンリが驚き俺の膝に酒をこぼし、クリムがトリ肉料理を刺していたフォークごと落とす。
俺はというとキョトンとした顔で二人のことを見るしかなかった。
二人は目を泳がせると、
「あれはだな……まあ…寝る前の服用をお勧めする。」
「そうだ、今飲んだらおかしなことになる。」
そうしどろもどろ状態で俺に告げた。
寝る前の服用ってことは薬用酒か何かか?
昔二人とフレッド先生でふざけて飲んだらすぐ眠りについて、一晩とてつもなくいい夢を見れる酒を造ってた記憶がある。結果は成功率五割で失敗するととんでもない悪夢を見るため開発中止だったんだが、あれと同類だろうか。
「さぁさ、宴会再開、オレと飲み比べする奴いねぇか?」
「絶対いやだ。」
「同じく。」
ブリジットはよく言うザル、いくら強い酒を飲んでも全く酔わないどころかどんどん酒を空けるペースが速くなっていくおまけに、飲み比べをしようものなら吐くか気を失うかするまで解放してくれない。
俺や父さんも、それにどうやらテリュンも強いみたいだけど、ブリジットに比べれば飲めない部類に入る。
楽しい宴会は夜が更けるまで続いた。
飲みつぶれた人。
ネリス、シェンリ、クリム、ルーティさん、アレミネルさん。
平気な人。
俺、テリュン、父さん、ブリジット。
まあ妥当な結果に終わったと思う。
片づけをすべて三人に任せて俺はベッドに向かうよう指示された。
何やら果実酒を空けて待っているよう言われたが、理由は教えてもらえなかった。
開けてみると独特のにおいをしている。薬用酒を薄めて普通に飲めるようにしたものが発する匂いだと思う。臭いわけじゃないんだが、でもあんまり俺この匂い好きじゃない。
それと、なんかこの匂い嗅いでると息子が元気になってくる。
強壮効果のある酒だろうか。
「お届け物でーす」
ブリジットが二人を米俵みたいに担いで入ってきた。
「お、ちゃんと開けてんな、感心感心。」
「これがなんなのか教えてくれるか?」
とても嫌な予感がしたので聞いてみる。
「マタタビ酒だ。」
ブリジット、即答。
マタタビとは、ワーキャット類がその匂いをかぐことによって一時的に発情期以上に凶暴な興奮状態に陥ることで有名な植物の実だ。
科学的にはスフィンクスにも効果があるらしいが、実証されたことはない。
それを酒に漬け込んだものが存在するとは聞いている。
用途はよく知らないが薬用酒だったはずだ。
「まさか……謹慎中の暇つぶし用って……」
「そのまさかは当たってるぜ。楽しめ。」
シェンリとクリムを床の上にそっと置くと、ブリジットはすぐさま部屋を出た。
俺も二人から逃げようとして、
「ぶげっ!?」
足をつかまれてそのまま前のめりにぶっ倒れた。
「なんだか〜 とてもいい気分〜」
「したいにゃ〜 発情期中できなかったことして欲しいにゃ〜」
振り返ると、目に理性なきメスそのものの欲望を宿した二人が俺の後ろにいた。
効果回るの早過ぎんだろ――――――ッ!!
声にならぬ悲鳴を上げながら、少し前に見た夢を思い出した。
俺はこの二人からは逃げられない。
一生この二人から自由になれない。
一生自由になれない。
イッショウジユウニナレナイ……
ああ……終わった。
そうして俺は押し倒された。
姉妹は先に挿入してもらうのがどっちかで俺の上で五分ほど言い争っていたが、結局年功序列ということでシェンリが先になった。
二人はすでに自分の服を脱ぎ捨て素っ裸、俺も姉妹に剥き取られて裸である。
俺は壁に背を当てて座らされ、シェンリが俺と向き合い、俺の膝の上に腰を置く形で俺の息子を受け入れた。
「はぁ……はぁ…」
興奮しきったシェンリの股間は何をするでもなく既にぐっしょり濡れている。
マタタビの効果だけとはどうしても思えない。
M字に股をひらいた姿勢で腰を動かして器用に快感を受ける。
ぢゅぐずぶぐぢゅねぢゅ
「んっあふっふぁん、はぁあ」
ぎゅむぐぢゅねちゅにちゃきゅぅうううう
「ふにゅぁっにゃぅ、ひにゃん、あぅはぁ」
淫らな水音と二人の喘ぎ声が奏でる至高のエロハーモニー。
ちなみにクリムはと言えば俺たちがしている隣でそれをオカズにオナってたりする。自ら小さな胸を苛め陰唇をかき回し、たまにクリトリスも刺激しながら自慰にふけっている。
どうやら我慢できなかったようだ。それでもギラギラ欲望に満ちた目で俺たちを見ているあたり自慰なんかじゃ気晴らしにもならんらしい。
とりあえず今はシェンリとする番。
じゅぐ ばぢゅ じゅご ぱぢゅ
「ふヒィっ あをっ! ンほぉう をぁああ!」
俺の肩に両手を置いたシェンリは、知性も何も感じられない顔で腰が壊れるんじゃないかと思うほど激しく腰を上下させている。
じゅる ぶぢゅ ぬぢゃ じゅぼ
「はヘェっ あヒャ!」
出す声は嬌声というよりもう悲鳴に近い。
ぎゅうぎゅうに締めつけられた膣粘膜はなみなみ溢れる愛液によって驚異的な滑りのよさを同時に見せつけ、止まっている間は圧力で、動いている間は襞による摩擦で俺の息子を刺激する。
「ランス、気持ちいい?」
うちは気持ちいいよと全身で表現しながらシェンリが尋ねる。
「めちゃくちゃ気持ちいい。」
嘘ではない。一つ一つの動作が腰を砕くに十分すぎるほどに気持ち良く、今まで一度も射精していないことがむしろ不思議なほどだ。
じゅぼ ずぼっ ぐぢゅうううう
腰が下りてきたと思ったら、息子を根元まで呑み込み、子宮口で亀頭にキスを仕掛けて来る。いつもシェンリとしているキスよりもさらに濃厚で欲望しか感じられないキスを、下の口でしているというおかしな快感に、
「うっ おっ あっ」
腰ががくがくと痙攣して、もっと熱烈なキスを求めてしまう。
「あはぁっ 下のお口でキスしてるよぉっ!」
シェンリの口から出てきたのは、いつもの興奮していてもどこか冷めたような淡々とした声ではなく、色に染まりきった淫らな、まるで娼婦のような声だった。
ぐぢゅ ぢゅぢゅっぢゅううううううう
腰がさらに押しつけられ、子宮口もより熱烈なキスをしてくる。
有無を言わせない、ただ相手をむさぼるセックス。
魔物が人間にする一般的なもののようで、このクルツでは極めて珍しい光景。
ぢゅうっぢゅぱっ ぐちゅぢゅううううううう
「ああっはぁ! もっと! もっとぉ!!」
腰に捻りまで加えながら、シェンリはひたすら俺の息子にキスをせがむ。
野生に還ったシェンリのその攻撃は、何も激しいのは子宮口だけではない。
肉襞はうねうねとまるで別の生物のように絡みつき、数十本の舌でしごいているかのように俺の弱いところをいたぶりまわし、陰唇は根元をがっちり咥えこんでまだまだ貪欲に奥に誘いこもうとしている。
じゅぶ ぐぢゅ ぶぢゃ じゅる
「アはぁ…気持ち良すぎておかしくなるゥ!」
もうなってるよ正気に戻れ!
頭の中ではそう突っ込みながらも、暴力的な快感で俺の頭は白く染まる。
言わずもがな、白と言えばあれだ、精液の色だ。異論は受け付けない。
つまりは、
「限界だ! 出るっ! 出すっ!!」
「出して! 出してぇッ! 子宮でゴクゴク飲ませてぇ!!」
もう無理だ、本当今までよく持ったと思う。
暴れるシェンリの腰を両手で押さえつけて、鈴口と子宮口をぴったり合わせて、
ドボビュルルルルルルルルルルルルル ゴブッゴプッ
白い爆発。
「アっ オっ をぉはぁあああああああああ!!」
ほぼ直接子宮の中に精液をぶちこまれる快感に、シェンリはおよそ理性ある生物の出す声とは思えないような咆哮を響かせながら、体を弓なりに反らせて白目をむいてひたすらにイキ狂う。
一分以上も続いた射精の間ずっとシェンリは絶頂を迎え続けて、終わると同時に全身の力が一気に抜けて俺によりかかってきた。
「アはぁ……こんなの、発情期じゃなくてもはらんじゃうよぉ……」
小刻みに痙攣しながら、甘くとろけた声でシェンリは呟いた。
普段の淡々としたこいつも何だか可愛げがあって好きだけど、エロに覚醒した今の状態は今の状態で根源的な欲望をくすぐる魅力がある。
「はぁっ…………はぁっ………はぁっ……」
けど今の俺は精根絞りつくされたような気分だ。
いくら酒の匂いで興奮してても、あれだけ出せばまあ当然だろう。
満足して俺にすがりつくシェンリの脇に、二本の手が差し出される。
そのままその腕はシェンリの体を軽々持ち上げ、その拍子に息子が抜ける。
ぐぽん
そんな音と共に息子が抜け、開いたままのシェンリの淫唇からこってり粘り気のある精液が吐き出されてくる。うわエロい。
「あ…ダメ、まだ飲むの、ランスの精液飲むのぉ……」
子供のような口調でシェンリが背後のクリムに文句をつける。
まさかマタタビに酔うとこいつ幼児退行するのか?
「次はうちの番にゃ。」
発情しきった雌猫の目で、クリムがそう宣言した。
「ちっこいにゃ……」
半分ほど萎えてしまった俺の息子を一目見て、クリムが不満げにいう。
さっきシェンリとのセックスでほとんど吐き出してしまったからある意味当然だが、こんな小物に何百回突かれたとしても今のクリムは満足しないだろう。
「お姉ちゃんの時はする前からギンギンだったのににゃ……うちそんなに魅力ない?」
「あれは酒の匂いで興奮してたからだ……」
この口ごたえは間違いだと言った瞬間に気づいた。
「にゃるほど? お姉ちゃん。」
どこから出したのか、グラスにシェンリがなみなみとマタタビ酒を注いでいた。
「ささ、ぐぐっとどうぞ。」
それを俺に差し出してくる。
仕方なく飲むと、一口目から体が熱くなるのを感じた。
その熱はどんどん全身、特に下半身に広がって行き、あっという間に俺の息子は固さと張りを取り戻す。もう酒じゃねえよこれ、精力剤だよ。
「にゃはは、ガチガチ。」
その言葉と同時にクリムの膣が俺の息子を呑みこむ。
すべてにおいてシェンリより未発達だから当然と言えば当然だが膣内はシェンリ以上に狭くて短い。
ぐじゅじゅじゅじゅじゅじゅじゅ ごつん
ギチギチと広げ、すぐに最奥までたどり着く。
「あはァ……やっぱ自分の指なんかじゃランスには勝てないにゃ……」
「そりゃどうも。」
褒め言葉として受け取っておく。
クリムは俺の体に寄りかかってくると、
「たくさん出してほしいにゃ、お姉ちゃんに出したのと同じくらい。」
俺の胸板に頬をこすりつけながら甘えた声で言ってくる。
じゅぱ じゅる ぱぢゅん ごりっ じゅぐ
腰を動かし始める。シェンリがやった以上にハードに、狭い膣が引き裂けるんじゃないかと思うくらい乱暴に。
「うわ、凄い……」
「こいつならこれくらいするよ、どスケベだし。」
しかしそれだけではない、髪の毛と同じ黄色とオレンジ色の間の色をした尻尾をにょろんと動かすと、それを自分のアナルに突っ込み始めた。
ぐぶぶぶぶぶ
「ふにゃぁあん!」
尻に毛が引っ掛かるのも構わず奥まで突っ込む。
「ひぁん……これやばいにゃぁ…お尻の中磨かれてるみたい……」
うっとりした顔でそう呟くと、本当に中を磨くようにしてごしごしと壁に毛をこすりつけながら腰を動かす。
ざりゅざりゅざりゅざりゃ
ぐぢゅぐぶごぶぢゅぶ
「ふあん ああぁはっ うにょおおお!!」
全く感触の違う肉棒に前後を刺激される快感がよっぽどお気に召したのか、姉同様理性の感じられない声で喘ぎながら腰を振る。
ごしゅぐぢゅごしゅずぢゅ
「ほにゃぁ! ヒひゃぁああん! をぉっほォ!」
俺の息子が壁の向こうから尻尾で刺激されている感触がする。
どうやら、俺が昔やったアナルに指突っ込んで息子と合わせて壁挟んで刺激するプレイを自分の尻尾で再現してみたらしい。
「ひゅごいにゃ、これっ、指よりクるにゃっ!」
じゅりじゅりじゅこじゅこじゅりじゅこじゅりじゅこ
腰を上下させながら尻尾を出し入れして快感をむさぼる。
「いつもこんなんしてるの?」
「今日はとびきり激しいな。」
シェンリの質問に冷静に答える。
けど俺が黙って肉こけしを演じてやるかと言えばそんなことは絶対にないわけだ。
起き上がると、尻尾を右手で、尻を左手でつかみ、
ずごん じゅぐぐぐぐ
強烈に腰を打ちつけ、それと同時に尻尾を無理やりさっきよりずっと奥まで押し込む。
「ォヒァっ! アッアッあぁああああああああ!!」
突然過ぎる強烈な快感の襲撃に、舌を突き出し白目をむきながらクリムが絶叫する。
俺に抱きつくように腕をまわして、ささやかな胸のふくらみを俺の腹に押しつけながら痙攣して絶叫して絶頂する。
「あっあっ、漏れる! 漏れるにゃぁあああ!」
じょろろろろろ
失禁した、当然ながら彼女の体を上に乗せた俺の体には小水がたっぷりかかってくるわけだ。
「あはぁ……お漏らし…気持ち……いっ!?」
ようやく自分が何してんのか理解したかこいつ。
「クリム、お漏らしは……よくなかったと思う。」
ブチ切れ状態の俺と、顔を真っ青にしたクリムを見比べながらシェンリが言う。
「……自分の夫に小便かけるような奥さんにはお仕置きが必要か?」
こめかみに青筋を浮かべたまま無表情でにらむ俺に、
「あ……やっ、ごめんなさい。ごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさい!!」
必死にクリムが謝罪する。
昔一回だけ発情期に失禁して、漏らしたものを俺にぶっかけたことがある。
そのとき俺はこいつが気を失うまでずっと尻穴を犯し続けた。
痛いと言っても、泣いても構わずひたすら乱暴にだ。
それと同じ目にあうことを想定すれば、まあこんなに怯えもする。
「精液お預け。」
残酷に宣言すると、言い訳も聞かずにクリムの膣から息子を引っこ抜く。
「シェンリ、押し入れに荷造り用のロープあるから出してくれ。」
「何に使うの?」
いぶかしげな表情で俺を見るシェンリに、
「緊縛プレイでもしてみようかと思う。」
と笑顔で答える。
「うち、そっちのジャンルの経験はない。」
怯えながら部屋の隅でうずくまるクリムに一瞥もくれず、シェンリは淡々と押し入れの中を調べながら俺に言う。
「だろうな、お前らの肌に縄跡が残るなんて想像したくもなかったし。」
「どういう心境の変化?」
「お仕置きだからだ。」
「なるほど納得、はいロープ。」
妹の弁護もしない冷たい姉というわけではなく、ただ単に切れてる俺に反抗して自分が同じ目に合いたくないんだろう、人間も魔物もまず第一に考えるのは普通自分のことだ。
「いや…やめて、ランスお願いやめてにゃ……」
「シェンリ、捕まえろ。」
「了解、クリム、許せ。」
俺の指示通りにシェンリがクリムを押さえつけた。
ずぐん ずぐん ずごん
「―――! ―――――ッ!」
腕を後ろに回し、足は開脚状態で固定され猿轡まで噛まされてクリムは声も出せずに俺に犯されている。
完全にレイプにしか見えないが、さっきよりさらに締まって俺の物を締め付けてるし、その上目も恍惚の色が見える、どうやらこいつ救いのないどスケベでマゾまで併発している模様。
「クリム、嬉しそうに見えるのは気のせい?」
「気のせいじゃないと思うな、締めつけさっきより強いし。」
ぐりぐりと子宮口に亀頭を押し当てながらシェンリの呟きにこたえる。
お仕置きの緊縛プレイのはずが予想外の方向に転がってしまった。
そういや、前の尻穴気絶レイプの時もめちゃくちゃ喘いでたっけ……
怯えてたのももしかしたら振りだったのかもしれん。
「よい、しょっ」
ずごん!
子宮口を思いっきりついてみる。
「っ――――――――――!!」
びくびくと痙攣して、潮を吹く。
「……喜び過ぎだろ…ヘンタイめ……」
「お仕置きになってないね。」
ため息一つ。
「まあいいか、こういうプレイってことで。」
「お仕置きはあきらめた?」
「何すりゃお仕置きになるか本気で分からんくなった。」
正直これなら嫌がると思ったのに喜ばれるとな。
ずぐずぐずぐずぐずぐずぐ
とりあえずピストンを続ける。
つぶれそうなほどぎゅうぎゅうの締めつけがあまりに気持ち良すぎて、
「っ! 出るッ! 出す!」
ずぼん どびゅるるるるるるるるる
引っこ抜き、クリムの全身に精液のシャワーを降りかける。
恍惚とした目でそれを受け止めるクリムの健康的な肌はすぐに白く染まる。
「うは、ぶっかけ……」
べっとりと精液に汚されたクリムを見ながら、シェンリが羨ましそうに呟く。
今度は二人同時に攻めることにしたらしい、ちなみに萎えた俺の愚息はまたもやマタタビ酒によって復活させられた、量は見た目よりずっと少なかったがあと一杯分残りがある。
ロープを切断してクリムを解放すると、今度は二人が俺の息子を胸でしごく。
シェンリはともかくクリムは無理だろ? そう思ったか?
誰が言ったか、貧乳と巨乳に挟まれればそこはどこだっておっぱいパラダイスだ。
ふにゅうにむにゅぐに
「ランス、気持ちいい?」
「お姉ちゃん、聞くまでもないにゃ。」
そうだ、聞くまでもない。
小さな胸で肌の感触を味あわせながら触れて来るクリムと、でかくて柔らかい胸をいかして果敢に攻めて来るシェンリ、左右で全く違う快感に息子が融けそうだ。
「先走り出てきた。」
「にゃ? 聞くまでもなかったにゃ。」
二人の言うとおり、俺の息子が我慢できずにカウパーを吐き出している。
しかしそんなもん出しちまったらどうなるかは考えろよ俺の愚息!
しゅにくにじゅるしゅにぐにしゅるくにむに
潤滑剤を得た二人の動きはさらに激しくなる。
「うぅあっ 出るっ!!」
ぼびゅるるるるるる
噴水のような勢いで射精する。
顔にぶちまけられ、白い雨に打たれながら二人は恍惚の表情を見せる。
その後、もう一回ということで最後の一杯を使って同じことをした。
翌日、ハロルド兄さんが帰って来た。
それも、凶報を携えて。
俺は領主館に呼び出され、そこにはクルツで一番戦闘能力が高いと言われた数人が集まっていた。
俺の父さん、二代目クロード。酒蔵のオーガ、ブリジット。運び屋のミノタウロス、ライア。司法局のエンジェル、ツィリア。
魔物の領主であるサキュバスのルミネネリス親子に、ドラゴンのルビー。
マリアは拠点防衛に関しては最強だが動けないので招集されていない。
「王国の数か所と、ここに近い村が複数壊滅しました、おそらくどこかの貴族か王族の略奪だと思いますが、すべてこのクルツの民によって起こされたことにされています。」
この王国は反魔物思想が強い土地だ。
とはいえ、王国内部に今存在する魔物の内九割ほどはこのクルツに籍を置いている。よくこの国で魔物によって村が壊滅されたという話が起きるが、そんな事実は存在しない。
ハロルド兄さんがさっき言ったように、貴族や王族が私兵を使って町を襲わせて、それを魔物の仕業と偽って報告する。
反魔物思想を自分たちの良いように利用しているわけだ。
「それで?」
回りくどい言い方を嫌うルビーが本題をせかす。
「近いうちに騎士の攻撃があると思います、大隊規模で、我々を潰すつもりでくるでしょう、反王国思想親魔物思想の温床みたいに見られてますし。」
クルツには王国の腐敗を嫌った元騎士や、略奪の真実を知る人間がいくらか流れてきている、おまけに親魔物の土地。
王国でクルツの存在を知る連中からは、目の上のこぶだ。
「また戦いか、殺さず戦意を喪失させるのは手間なんだぞ……」
ルビーが呟く。
彼女が竜の姿になると、本当に圧倒的に強い。
ブレスを吐けばゾウ一頭を消し炭に変え、尻尾を振り回せば大木を薙ぎ倒す。
それで人間を殺さないように倒すのがどれほど難しいか。
戦いのたび一番苦労しているのは彼女だろう。
「まぁ、とりあえず用意だけは済ませておいてくれ。では解散。」
そうしてその日は解散になった。
大丈夫だとは思うが、少しだけ不安も感じる。
起きている時間は食事以外ほとんどずっと搾り取られ、どうせ入ってもまたすぐ汚れるだけだからとアレミネルさんたちに風呂に入ることも禁止された。
そんなわけで発情期の終わりには俺たちはもうバブルスライム並みにひどいにおいを漂わせながら、嗅覚がマヒした陶酔状態でやり続けていた。
中に出さなかったことは奇跡と思うしかない。
そこから三日の間は基本的に俺は本を読んで、姉妹はバイトに行っていた。
そして今日。
「えーそれでは、ランスの謹慎期間の終了を祝いまして、乾杯!」
家でパーティが開かれることになった。
参加者は俺と猫姉妹、アレミネルさんルーティさん夫妻に、姉妹の一番の友人であるサキュバスのネリスと、その恋人のテリュン。
それとお祭りお祝い大好きのブリジットに、仕事をロナルドに任せて来るという蛮勇行為をやらかした父さん。
俺はテリュンと会うのは初めてだったが、不思議な男だった。
外界で猟師をやっていたと聞かされているが、それにしては中肉中背で背も普通、そんなに狩りに向いた体格だとは思えない。むしろ今の仕事の方が板についている感じがする。
雰囲気は穏やかで気取らない優等生じみた感じなんだが、うっすらと凡人なら絶対緩まないネジが緩んだようなヤバい奴特有の狂気が感じられる。
確かに、ネリスが気に入りそうなタイプの男ではある。
ロナルドはぱっとしないとか言ってたけど、こいつはむしろ要注意人物だ。
「初めまして、クロードさんとネリスから話は聞いてます、少し前にこのクルツに移住しました。テリュン・マグノースです。」
「ランス・ラギオン。クロードの三男で南部開発局の統括だ、まあ……いわなくても分るよな、謹慎の間代理してくれたそうで、ありがとう。」
とりあえず握手。細くてきれいな指だったが、同時にやたら指を何らかの目的で酷使していたのが分かった、指の皮が固い。
年は俺より一歳上らしい、シェンリとは同い年になるのか。
「その若さであの人たちの統括ってすごいですよね? 僕なんか彼ら相手は全然指示を聞いてくれなくて困ってたのに。」
たぶんこいつの狂気を感じ取れなかったんだろうな。
というか、本人すら自分がネジの緩んだ人種であることを理解してない。
「誰だって最初はそんなもんだ、俺も慣れてもらうまでに一カ月かかったんだから、むしろ一週間で完璧に指示だされたら俺の仕事がなくなっちまう。」
指示を聞かないっていうよりも指示に従えば事故が起きづらいことを理解していないおまけに指示自体の意味をたまに理解できていないのだから仕方ないかもしれない。
「ランスさんの謹慎が終わってよかったです……せっかく同じ職場になれたのにテリュンさんに会えないのは寂しいですから……」
ネリスが笑顔でそんなことを言う、やっぱりロナルドは眼中にないんだな。
「ランスにも婚約者ができ、ハロルドももうすぐ帰ってくる、父親としてこれほど喜ばしいこともない。」
ブリジットの持ってきた強めの酒を飲みながら父さんが言う。
ロナルドの失恋に触れないのはたぶん気を遣ったんだろう。
「ハロルド?」
「クロードさんの長男です、今はクルツの外に出かけてて、もうすぐ帰ってくるって連絡があったみたいなんです。」
テリュンの質問にネリスがすぐ答える。
テリュンとネリスは隣り合って座っている、よく二人だけの会話もしているし、あれぞまさに恋人って感じの二人組だ。
その様子に対抗心でも燃やしたのか、シェンリとクリムが俺を挟むように寄り添ってくる。
「ランス、これ食べるにゃ。」
「お酒、注いであげる。」
二人しての接待。
まあ一応俺が主賓ってことになるから問題ないんだろうけど。
そう言えば、
「お酒って言えば父さんから貰ったあの酒、まだ開けてないんだけど持ってこようか?」
「「やめろ!!」」
父さんとブリジットが声をそろえて俺を怒鳴りつける。
ネリスがおびえてテリュンにすがりつき、シェンリが驚き俺の膝に酒をこぼし、クリムがトリ肉料理を刺していたフォークごと落とす。
俺はというとキョトンとした顔で二人のことを見るしかなかった。
二人は目を泳がせると、
「あれはだな……まあ…寝る前の服用をお勧めする。」
「そうだ、今飲んだらおかしなことになる。」
そうしどろもどろ状態で俺に告げた。
寝る前の服用ってことは薬用酒か何かか?
昔二人とフレッド先生でふざけて飲んだらすぐ眠りについて、一晩とてつもなくいい夢を見れる酒を造ってた記憶がある。結果は成功率五割で失敗するととんでもない悪夢を見るため開発中止だったんだが、あれと同類だろうか。
「さぁさ、宴会再開、オレと飲み比べする奴いねぇか?」
「絶対いやだ。」
「同じく。」
ブリジットはよく言うザル、いくら強い酒を飲んでも全く酔わないどころかどんどん酒を空けるペースが速くなっていくおまけに、飲み比べをしようものなら吐くか気を失うかするまで解放してくれない。
俺や父さんも、それにどうやらテリュンも強いみたいだけど、ブリジットに比べれば飲めない部類に入る。
楽しい宴会は夜が更けるまで続いた。
飲みつぶれた人。
ネリス、シェンリ、クリム、ルーティさん、アレミネルさん。
平気な人。
俺、テリュン、父さん、ブリジット。
まあ妥当な結果に終わったと思う。
片づけをすべて三人に任せて俺はベッドに向かうよう指示された。
何やら果実酒を空けて待っているよう言われたが、理由は教えてもらえなかった。
開けてみると独特のにおいをしている。薬用酒を薄めて普通に飲めるようにしたものが発する匂いだと思う。臭いわけじゃないんだが、でもあんまり俺この匂い好きじゃない。
それと、なんかこの匂い嗅いでると息子が元気になってくる。
強壮効果のある酒だろうか。
「お届け物でーす」
ブリジットが二人を米俵みたいに担いで入ってきた。
「お、ちゃんと開けてんな、感心感心。」
「これがなんなのか教えてくれるか?」
とても嫌な予感がしたので聞いてみる。
「マタタビ酒だ。」
ブリジット、即答。
マタタビとは、ワーキャット類がその匂いをかぐことによって一時的に発情期以上に凶暴な興奮状態に陥ることで有名な植物の実だ。
科学的にはスフィンクスにも効果があるらしいが、実証されたことはない。
それを酒に漬け込んだものが存在するとは聞いている。
用途はよく知らないが薬用酒だったはずだ。
「まさか……謹慎中の暇つぶし用って……」
「そのまさかは当たってるぜ。楽しめ。」
シェンリとクリムを床の上にそっと置くと、ブリジットはすぐさま部屋を出た。
俺も二人から逃げようとして、
「ぶげっ!?」
足をつかまれてそのまま前のめりにぶっ倒れた。
「なんだか〜 とてもいい気分〜」
「したいにゃ〜 発情期中できなかったことして欲しいにゃ〜」
振り返ると、目に理性なきメスそのものの欲望を宿した二人が俺の後ろにいた。
効果回るの早過ぎんだろ――――――ッ!!
声にならぬ悲鳴を上げながら、少し前に見た夢を思い出した。
俺はこの二人からは逃げられない。
一生この二人から自由になれない。
一生自由になれない。
イッショウジユウニナレナイ……
ああ……終わった。
そうして俺は押し倒された。
姉妹は先に挿入してもらうのがどっちかで俺の上で五分ほど言い争っていたが、結局年功序列ということでシェンリが先になった。
二人はすでに自分の服を脱ぎ捨て素っ裸、俺も姉妹に剥き取られて裸である。
俺は壁に背を当てて座らされ、シェンリが俺と向き合い、俺の膝の上に腰を置く形で俺の息子を受け入れた。
「はぁ……はぁ…」
興奮しきったシェンリの股間は何をするでもなく既にぐっしょり濡れている。
マタタビの効果だけとはどうしても思えない。
M字に股をひらいた姿勢で腰を動かして器用に快感を受ける。
ぢゅぐずぶぐぢゅねぢゅ
「んっあふっふぁん、はぁあ」
ぎゅむぐぢゅねちゅにちゃきゅぅうううう
「ふにゅぁっにゃぅ、ひにゃん、あぅはぁ」
淫らな水音と二人の喘ぎ声が奏でる至高のエロハーモニー。
ちなみにクリムはと言えば俺たちがしている隣でそれをオカズにオナってたりする。自ら小さな胸を苛め陰唇をかき回し、たまにクリトリスも刺激しながら自慰にふけっている。
どうやら我慢できなかったようだ。それでもギラギラ欲望に満ちた目で俺たちを見ているあたり自慰なんかじゃ気晴らしにもならんらしい。
とりあえず今はシェンリとする番。
じゅぐ ばぢゅ じゅご ぱぢゅ
「ふヒィっ あをっ! ンほぉう をぁああ!」
俺の肩に両手を置いたシェンリは、知性も何も感じられない顔で腰が壊れるんじゃないかと思うほど激しく腰を上下させている。
じゅる ぶぢゅ ぬぢゃ じゅぼ
「はヘェっ あヒャ!」
出す声は嬌声というよりもう悲鳴に近い。
ぎゅうぎゅうに締めつけられた膣粘膜はなみなみ溢れる愛液によって驚異的な滑りのよさを同時に見せつけ、止まっている間は圧力で、動いている間は襞による摩擦で俺の息子を刺激する。
「ランス、気持ちいい?」
うちは気持ちいいよと全身で表現しながらシェンリが尋ねる。
「めちゃくちゃ気持ちいい。」
嘘ではない。一つ一つの動作が腰を砕くに十分すぎるほどに気持ち良く、今まで一度も射精していないことがむしろ不思議なほどだ。
じゅぼ ずぼっ ぐぢゅうううう
腰が下りてきたと思ったら、息子を根元まで呑み込み、子宮口で亀頭にキスを仕掛けて来る。いつもシェンリとしているキスよりもさらに濃厚で欲望しか感じられないキスを、下の口でしているというおかしな快感に、
「うっ おっ あっ」
腰ががくがくと痙攣して、もっと熱烈なキスを求めてしまう。
「あはぁっ 下のお口でキスしてるよぉっ!」
シェンリの口から出てきたのは、いつもの興奮していてもどこか冷めたような淡々とした声ではなく、色に染まりきった淫らな、まるで娼婦のような声だった。
ぐぢゅ ぢゅぢゅっぢゅううううううう
腰がさらに押しつけられ、子宮口もより熱烈なキスをしてくる。
有無を言わせない、ただ相手をむさぼるセックス。
魔物が人間にする一般的なもののようで、このクルツでは極めて珍しい光景。
ぢゅうっぢゅぱっ ぐちゅぢゅううううううう
「ああっはぁ! もっと! もっとぉ!!」
腰に捻りまで加えながら、シェンリはひたすら俺の息子にキスをせがむ。
野生に還ったシェンリのその攻撃は、何も激しいのは子宮口だけではない。
肉襞はうねうねとまるで別の生物のように絡みつき、数十本の舌でしごいているかのように俺の弱いところをいたぶりまわし、陰唇は根元をがっちり咥えこんでまだまだ貪欲に奥に誘いこもうとしている。
じゅぶ ぐぢゅ ぶぢゃ じゅる
「アはぁ…気持ち良すぎておかしくなるゥ!」
もうなってるよ正気に戻れ!
頭の中ではそう突っ込みながらも、暴力的な快感で俺の頭は白く染まる。
言わずもがな、白と言えばあれだ、精液の色だ。異論は受け付けない。
つまりは、
「限界だ! 出るっ! 出すっ!!」
「出して! 出してぇッ! 子宮でゴクゴク飲ませてぇ!!」
もう無理だ、本当今までよく持ったと思う。
暴れるシェンリの腰を両手で押さえつけて、鈴口と子宮口をぴったり合わせて、
ドボビュルルルルルルルルルルルルル ゴブッゴプッ
白い爆発。
「アっ オっ をぉはぁあああああああああ!!」
ほぼ直接子宮の中に精液をぶちこまれる快感に、シェンリはおよそ理性ある生物の出す声とは思えないような咆哮を響かせながら、体を弓なりに反らせて白目をむいてひたすらにイキ狂う。
一分以上も続いた射精の間ずっとシェンリは絶頂を迎え続けて、終わると同時に全身の力が一気に抜けて俺によりかかってきた。
「アはぁ……こんなの、発情期じゃなくてもはらんじゃうよぉ……」
小刻みに痙攣しながら、甘くとろけた声でシェンリは呟いた。
普段の淡々としたこいつも何だか可愛げがあって好きだけど、エロに覚醒した今の状態は今の状態で根源的な欲望をくすぐる魅力がある。
「はぁっ…………はぁっ………はぁっ……」
けど今の俺は精根絞りつくされたような気分だ。
いくら酒の匂いで興奮してても、あれだけ出せばまあ当然だろう。
満足して俺にすがりつくシェンリの脇に、二本の手が差し出される。
そのままその腕はシェンリの体を軽々持ち上げ、その拍子に息子が抜ける。
ぐぽん
そんな音と共に息子が抜け、開いたままのシェンリの淫唇からこってり粘り気のある精液が吐き出されてくる。うわエロい。
「あ…ダメ、まだ飲むの、ランスの精液飲むのぉ……」
子供のような口調でシェンリが背後のクリムに文句をつける。
まさかマタタビに酔うとこいつ幼児退行するのか?
「次はうちの番にゃ。」
発情しきった雌猫の目で、クリムがそう宣言した。
「ちっこいにゃ……」
半分ほど萎えてしまった俺の息子を一目見て、クリムが不満げにいう。
さっきシェンリとのセックスでほとんど吐き出してしまったからある意味当然だが、こんな小物に何百回突かれたとしても今のクリムは満足しないだろう。
「お姉ちゃんの時はする前からギンギンだったのににゃ……うちそんなに魅力ない?」
「あれは酒の匂いで興奮してたからだ……」
この口ごたえは間違いだと言った瞬間に気づいた。
「にゃるほど? お姉ちゃん。」
どこから出したのか、グラスにシェンリがなみなみとマタタビ酒を注いでいた。
「ささ、ぐぐっとどうぞ。」
それを俺に差し出してくる。
仕方なく飲むと、一口目から体が熱くなるのを感じた。
その熱はどんどん全身、特に下半身に広がって行き、あっという間に俺の息子は固さと張りを取り戻す。もう酒じゃねえよこれ、精力剤だよ。
「にゃはは、ガチガチ。」
その言葉と同時にクリムの膣が俺の息子を呑みこむ。
すべてにおいてシェンリより未発達だから当然と言えば当然だが膣内はシェンリ以上に狭くて短い。
ぐじゅじゅじゅじゅじゅじゅじゅ ごつん
ギチギチと広げ、すぐに最奥までたどり着く。
「あはァ……やっぱ自分の指なんかじゃランスには勝てないにゃ……」
「そりゃどうも。」
褒め言葉として受け取っておく。
クリムは俺の体に寄りかかってくると、
「たくさん出してほしいにゃ、お姉ちゃんに出したのと同じくらい。」
俺の胸板に頬をこすりつけながら甘えた声で言ってくる。
じゅぱ じゅる ぱぢゅん ごりっ じゅぐ
腰を動かし始める。シェンリがやった以上にハードに、狭い膣が引き裂けるんじゃないかと思うくらい乱暴に。
「うわ、凄い……」
「こいつならこれくらいするよ、どスケベだし。」
しかしそれだけではない、髪の毛と同じ黄色とオレンジ色の間の色をした尻尾をにょろんと動かすと、それを自分のアナルに突っ込み始めた。
ぐぶぶぶぶぶ
「ふにゃぁあん!」
尻に毛が引っ掛かるのも構わず奥まで突っ込む。
「ひぁん……これやばいにゃぁ…お尻の中磨かれてるみたい……」
うっとりした顔でそう呟くと、本当に中を磨くようにしてごしごしと壁に毛をこすりつけながら腰を動かす。
ざりゅざりゅざりゅざりゃ
ぐぢゅぐぶごぶぢゅぶ
「ふあん ああぁはっ うにょおおお!!」
全く感触の違う肉棒に前後を刺激される快感がよっぽどお気に召したのか、姉同様理性の感じられない声で喘ぎながら腰を振る。
ごしゅぐぢゅごしゅずぢゅ
「ほにゃぁ! ヒひゃぁああん! をぉっほォ!」
俺の息子が壁の向こうから尻尾で刺激されている感触がする。
どうやら、俺が昔やったアナルに指突っ込んで息子と合わせて壁挟んで刺激するプレイを自分の尻尾で再現してみたらしい。
「ひゅごいにゃ、これっ、指よりクるにゃっ!」
じゅりじゅりじゅこじゅこじゅりじゅこじゅりじゅこ
腰を上下させながら尻尾を出し入れして快感をむさぼる。
「いつもこんなんしてるの?」
「今日はとびきり激しいな。」
シェンリの質問に冷静に答える。
けど俺が黙って肉こけしを演じてやるかと言えばそんなことは絶対にないわけだ。
起き上がると、尻尾を右手で、尻を左手でつかみ、
ずごん じゅぐぐぐぐ
強烈に腰を打ちつけ、それと同時に尻尾を無理やりさっきよりずっと奥まで押し込む。
「ォヒァっ! アッアッあぁああああああああ!!」
突然過ぎる強烈な快感の襲撃に、舌を突き出し白目をむきながらクリムが絶叫する。
俺に抱きつくように腕をまわして、ささやかな胸のふくらみを俺の腹に押しつけながら痙攣して絶叫して絶頂する。
「あっあっ、漏れる! 漏れるにゃぁあああ!」
じょろろろろろ
失禁した、当然ながら彼女の体を上に乗せた俺の体には小水がたっぷりかかってくるわけだ。
「あはぁ……お漏らし…気持ち……いっ!?」
ようやく自分が何してんのか理解したかこいつ。
「クリム、お漏らしは……よくなかったと思う。」
ブチ切れ状態の俺と、顔を真っ青にしたクリムを見比べながらシェンリが言う。
「……自分の夫に小便かけるような奥さんにはお仕置きが必要か?」
こめかみに青筋を浮かべたまま無表情でにらむ俺に、
「あ……やっ、ごめんなさい。ごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさい!!」
必死にクリムが謝罪する。
昔一回だけ発情期に失禁して、漏らしたものを俺にぶっかけたことがある。
そのとき俺はこいつが気を失うまでずっと尻穴を犯し続けた。
痛いと言っても、泣いても構わずひたすら乱暴にだ。
それと同じ目にあうことを想定すれば、まあこんなに怯えもする。
「精液お預け。」
残酷に宣言すると、言い訳も聞かずにクリムの膣から息子を引っこ抜く。
「シェンリ、押し入れに荷造り用のロープあるから出してくれ。」
「何に使うの?」
いぶかしげな表情で俺を見るシェンリに、
「緊縛プレイでもしてみようかと思う。」
と笑顔で答える。
「うち、そっちのジャンルの経験はない。」
怯えながら部屋の隅でうずくまるクリムに一瞥もくれず、シェンリは淡々と押し入れの中を調べながら俺に言う。
「だろうな、お前らの肌に縄跡が残るなんて想像したくもなかったし。」
「どういう心境の変化?」
「お仕置きだからだ。」
「なるほど納得、はいロープ。」
妹の弁護もしない冷たい姉というわけではなく、ただ単に切れてる俺に反抗して自分が同じ目に合いたくないんだろう、人間も魔物もまず第一に考えるのは普通自分のことだ。
「いや…やめて、ランスお願いやめてにゃ……」
「シェンリ、捕まえろ。」
「了解、クリム、許せ。」
俺の指示通りにシェンリがクリムを押さえつけた。
ずぐん ずぐん ずごん
「―――! ―――――ッ!」
腕を後ろに回し、足は開脚状態で固定され猿轡まで噛まされてクリムは声も出せずに俺に犯されている。
完全にレイプにしか見えないが、さっきよりさらに締まって俺の物を締め付けてるし、その上目も恍惚の色が見える、どうやらこいつ救いのないどスケベでマゾまで併発している模様。
「クリム、嬉しそうに見えるのは気のせい?」
「気のせいじゃないと思うな、締めつけさっきより強いし。」
ぐりぐりと子宮口に亀頭を押し当てながらシェンリの呟きにこたえる。
お仕置きの緊縛プレイのはずが予想外の方向に転がってしまった。
そういや、前の尻穴気絶レイプの時もめちゃくちゃ喘いでたっけ……
怯えてたのももしかしたら振りだったのかもしれん。
「よい、しょっ」
ずごん!
子宮口を思いっきりついてみる。
「っ――――――――――!!」
びくびくと痙攣して、潮を吹く。
「……喜び過ぎだろ…ヘンタイめ……」
「お仕置きになってないね。」
ため息一つ。
「まあいいか、こういうプレイってことで。」
「お仕置きはあきらめた?」
「何すりゃお仕置きになるか本気で分からんくなった。」
正直これなら嫌がると思ったのに喜ばれるとな。
ずぐずぐずぐずぐずぐずぐ
とりあえずピストンを続ける。
つぶれそうなほどぎゅうぎゅうの締めつけがあまりに気持ち良すぎて、
「っ! 出るッ! 出す!」
ずぼん どびゅるるるるるるるるる
引っこ抜き、クリムの全身に精液のシャワーを降りかける。
恍惚とした目でそれを受け止めるクリムの健康的な肌はすぐに白く染まる。
「うは、ぶっかけ……」
べっとりと精液に汚されたクリムを見ながら、シェンリが羨ましそうに呟く。
今度は二人同時に攻めることにしたらしい、ちなみに萎えた俺の愚息はまたもやマタタビ酒によって復活させられた、量は見た目よりずっと少なかったがあと一杯分残りがある。
ロープを切断してクリムを解放すると、今度は二人が俺の息子を胸でしごく。
シェンリはともかくクリムは無理だろ? そう思ったか?
誰が言ったか、貧乳と巨乳に挟まれればそこはどこだっておっぱいパラダイスだ。
ふにゅうにむにゅぐに
「ランス、気持ちいい?」
「お姉ちゃん、聞くまでもないにゃ。」
そうだ、聞くまでもない。
小さな胸で肌の感触を味あわせながら触れて来るクリムと、でかくて柔らかい胸をいかして果敢に攻めて来るシェンリ、左右で全く違う快感に息子が融けそうだ。
「先走り出てきた。」
「にゃ? 聞くまでもなかったにゃ。」
二人の言うとおり、俺の息子が我慢できずにカウパーを吐き出している。
しかしそんなもん出しちまったらどうなるかは考えろよ俺の愚息!
しゅにくにじゅるしゅにぐにしゅるくにむに
潤滑剤を得た二人の動きはさらに激しくなる。
「うぅあっ 出るっ!!」
ぼびゅるるるるるる
噴水のような勢いで射精する。
顔にぶちまけられ、白い雨に打たれながら二人は恍惚の表情を見せる。
その後、もう一回ということで最後の一杯を使って同じことをした。
翌日、ハロルド兄さんが帰って来た。
それも、凶報を携えて。
俺は領主館に呼び出され、そこにはクルツで一番戦闘能力が高いと言われた数人が集まっていた。
俺の父さん、二代目クロード。酒蔵のオーガ、ブリジット。運び屋のミノタウロス、ライア。司法局のエンジェル、ツィリア。
魔物の領主であるサキュバスのルミネネリス親子に、ドラゴンのルビー。
マリアは拠点防衛に関しては最強だが動けないので招集されていない。
「王国の数か所と、ここに近い村が複数壊滅しました、おそらくどこかの貴族か王族の略奪だと思いますが、すべてこのクルツの民によって起こされたことにされています。」
この王国は反魔物思想が強い土地だ。
とはいえ、王国内部に今存在する魔物の内九割ほどはこのクルツに籍を置いている。よくこの国で魔物によって村が壊滅されたという話が起きるが、そんな事実は存在しない。
ハロルド兄さんがさっき言ったように、貴族や王族が私兵を使って町を襲わせて、それを魔物の仕業と偽って報告する。
反魔物思想を自分たちの良いように利用しているわけだ。
「それで?」
回りくどい言い方を嫌うルビーが本題をせかす。
「近いうちに騎士の攻撃があると思います、大隊規模で、我々を潰すつもりでくるでしょう、反王国思想親魔物思想の温床みたいに見られてますし。」
クルツには王国の腐敗を嫌った元騎士や、略奪の真実を知る人間がいくらか流れてきている、おまけに親魔物の土地。
王国でクルツの存在を知る連中からは、目の上のこぶだ。
「また戦いか、殺さず戦意を喪失させるのは手間なんだぞ……」
ルビーが呟く。
彼女が竜の姿になると、本当に圧倒的に強い。
ブレスを吐けばゾウ一頭を消し炭に変え、尻尾を振り回せば大木を薙ぎ倒す。
それで人間を殺さないように倒すのがどれほど難しいか。
戦いのたび一番苦労しているのは彼女だろう。
「まぁ、とりあえず用意だけは済ませておいてくれ。では解散。」
そうしてその日は解散になった。
大丈夫だとは思うが、少しだけ不安も感じる。
11/04/23 18:38更新 / なるつき
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