読切小説
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転魔の書 魔女編
緑生い茂る険しい山脈を一番近くに存在している村から人の足で二日ほど歩き、さらにそこから渓流をさかのぼること半日の距離に小さな泉があり、その泉に隣接するように、木造の家が建っている。
そしてその家の書斎で、一人の少女が机に突っ伏して居眠りをしていた。
銀色の短い髪の毛、幼さを残す顔だちとそれ相応の成長途上の体つき。
少女の名はエレル、この家に住む賢者デムーカの唯一の弟子であり、この家で家事を手伝う傍らデムーカから魔法を習っていた。
「師匠………難しいですよぉ………」
しかし彼女は、いまだに師匠から教わってきたどんな魔法も成功させたことがない。
そのため「時間が余ったら本は好きに読んでいい」と言う条件で本の整理を頼まれたついでに色々な魔法の本を読み漁っていて、そのうちに眠ってしまって今に至る。
彼女の後ろに男が立っていた、その手に毛布を持って。
「本当に、だらしのないやつだ。」
毛布を掛けてやった男の名はデムーカ、この家の主人でありエレルにとっては師匠でもある高名な賢者だ。浅葱色の髪をして、色白の肌にはあちこち傷があり青色の強い瞳には優しい光が宿っている。
「………本が、あとで写本を作らせるか。」
エレルの枕代わりにしている本には彼女の涎が垂れてしまっていて、ページがかなりの量被害を受けてしまっている、デムーカ自身は内容を覚えているので別にこの本を遺棄してしまっても問題はないのだが、写本作りも修行のうちだ。
「師匠………」
寝言でそんな単語を呟く、どんな夢を見ているのか皆目見当もつかないが、夢の中で熱心に修業しているとみて間違いないだろう。夢に見るほど熱心に修業していてなお、彼女の腕前はそこまで優れないことはデムーカも承知していた、それでもなお彼女を幼少期に拾った時からずっと娘のように育て、唯一の弟子として教えている。
「飯の支度でもしておくか、昨日狩ってきた鳥は早く食わねば。」
二人はここで自然の営みに近い生活を送っている、何らかの不足が出て必要があればデムーカが数日家を空けて町まで物資を調達しに行くこともあるくらいだ。
エレルに至ってはデムーカに弟子入りに来た酔狂な若者以外外界の人間に出会ったことはない。少なくとも彼女が覚えている限りでは。
デムーカは物音を立てないように静かに書斎を出る、エレルが何らかの理由で家事ができない時や時間が余っているときにだけはデムーカが家事を済ませてしまう。そうでないとエレルがへそを曲げるのだ、「自分の仕事だから」と。
デムーカが書斎を出てすぐに、エレルの顔が二ヘラと笑顔になる。
「師匠……やりましたよぉ………」
何一つ出来ていないのだが、幸せそうなので気にしてはいけない。



一日が過ぎるのが早いのは充実した日だからなのかそれとも焼き増しのような毎日の風景になれて物事をあまり深く感じなくなってしまったからなのか、一日はあっという間に過ぎ、エレルは寝る前に家のすぐそばにある泉で体を洗っていた。
成長途上の体を丁寧に洗いながら、小さなため息を漏らす。
エレルはデムーカから聞く限りではそこそこの年齢に達しているし毎年祝ってもらっているから誕生日の計算を間違ってもいない、しかし体は年齢と比較して緩やかにしか育っていなかった。
二年ほど前デムーカに弟子入りに来た少女が自分より明らかに立派な体つきをしていたのに同い年だった時には泣きたくもなった、彼女が特別なだけと思いたかった。
しかし彼女にとってはもう一つの悩みの方がよっぽど大きい、未だにエレルはまともな魔法を扱えたためしがなかった、簡単に水を操る魔術なら行使できるがその程度。
人生のほとんどの時間をデムーカの弟子として魔法の修行に当ててきた人間としてははっきり言ってこの成果はありえないものだと理解していた。弟子入りに来た若者たちの大半が彼女よりも優れた魔法を使えていたのが何よりの証拠だろう。
それなのにエレルにできることと言えば水を少し操って水汲みを楽にすることぐらい。
「本当に……私なんかが師匠の弟子でいいのかな。」
今日調べていた魔法だって形にはならなかった、明日は師匠の指示で自分が台無しにしてしまった本を書き起こさなくてはいけない、泉から上がり自分の体をタオルで丁寧に拭いてから、寝間着を着込むと裏口から家の中に戻る。
廊下は暗いので灯りを用意して、ひたひたと自分の部屋を目指して歩くと、師の部屋に明かりが灯っていることに気付く。日が落ちると食事と水浴びだけ済ませてすぐに寝るデムーカには珍しいことだった。
「………ちょっとだけ…いいよね?」
好奇心に駆られ、わずかに開いた隙間から部屋の中を覗き込む。
部屋の奥、窓際に置かれた椅子に座ってデムーカは本を読んでいた、どんな種類の本を読んでいるのかまでは分からないが、その姿に懐かしいものを感じた。
幼いころ拾われ、この家で暮らし始めたころにはデムーカはエレルの前でも当たり前のように本を読んではそれに没頭していた、しかし時間を経るにつれてデムーカがエレルの目の前で本を読む姿を徐々に見ないようになっていった。
師はいつもその理由を「読む本がなくなったからだ」と説明したがそれは違うだろう、読む本がないなら寝る時間を削ってまで読書をすることなどするはずがない。
そしてエレルも、師が本を読まなくなった理由を内心では理解していた、エレルに目を向けていられる時間を重視してくれているのだと、なんとなくわかっていた。
「エレル、眠れないのか?」
突然本から目を離したデムーカが隙間越しに話しかける。
いなかったことにするわけにもいかず、なんとなく申し訳なさを感じながらおずおずと姿を見せると師は暖かい表情で迎えてくれる。
「あの……師匠、えっと。」
「久しぶりに一緒に寝るか? お前が小さいころは私の腕の中ですやすや」
「止めてください! 私だって子供が産める年なんですよ! もう寝ます!」
いつまでたっても子供扱いを止めない師に魔術の水鉄砲を浴びせ、素早く部屋を出ると自分の部屋に逃げ込みベッドに飛び込んだ。
「師匠の馬鹿」
念仏のようにそう唱えながら、彼女は眠りに落ちていった。



翌朝朝食を食べて泉で顔を洗うとさっそく写本作りの作業に取り掛かることになった。
デムーカが本の内容を暗記しているので、わかる範囲でエレルが書き進めていき、間違っているところや覚えていない部分はデムーカが教える。
同じような写本作業は今までにも何度か行っている、主に魔法に関する古書も新書も書庫にあるものを適当に選んで写本を作る、その中には二冊だけデムーカが執筆したものも混じっていた。
二時間ほどたち、デムーカが休憩を入れると言い出した時のことだった。
不意に玄関のドアが鳴る音がした、妙に大きく力強く、何度もドアがノックと言うよりただ単純に叩かれているような乱暴な音だ。
「お客様ですね、私出てきます!」
椅子から立ち上がると足早に玄関に駆けて行き、ドアを開ける。
立っていたのは三人の男だった、横に綺麗に並んでいて、両脇の二人は背が高く筋肉質な体つきをしている一方で真ん中の男は並みの身長をして小太りの体型をしていて、偉そうなひげを蓄えている。
三人とも、今までエレルが会った弟子入り志望者たちとは似ても似つかない、年が大幅に上であることくらい理解できた。
「えっと……どちら様ですか?」
来客の応対はエレルがすることになっているとはいえ複数人でしかもそこそこ年のいった男を相手にするのが初めてだったために、少し気遅れ気味に訊ねる。
「何だこの小娘は、ここはデムーカの家ではなかったのか?」
エレルを見るなり太った男は隣の男に声をかける。
「えっと、私は弟子のエレルと申します。」
エレルがそう言って習った通り恭しくお辞儀をすると男は笑い出した。
「お前のような小娘がデムーカの弟子だと? 笑わせるな、あの男はかつての戦争の際単騎で敵陣に突入し壊滅的被害を与えた英雄だぞ! 貴様のようなただの小娘など弟子にするわけがないだろう!!」
大きな声で威圧するように怒鳴る男に向けてそれでもエレルは
「それでも! 私はデムーカの唯一の弟子です!!」
声を張り上げて男に対抗する、初めて聞く知らない師の姿よりも自分がデムーカの弟子であることを鼻で笑われ何も知らない男に否定されることの方が腹が立った。
「なら証拠を見せてみろ、あの男の弟子なら人一人殺すなど余裕だろう。」
そう言って男は自分の左側似た男に合図をする、男は一瞬いやそうに渋ったがエレルをちらりと見るとしぶしぶ承諾してエレルの前に立った。
「こいつを殺して見せろ、出来たら信じてやる。」
ニヤニヤと意地の悪い笑みを見せながら、太った男が命令する。
しかしエレルにそんなことはできなかった、殺す以前に人を傷つけるようなことができるような、そんな類の魔法をデムーカから一つも習ったことがないのだ、デムーカの持っていた書籍にもそんな魔法の関連書籍は一冊もなかった。
「………」
どうすることもできず押し黙っていると、男は勝ち誇ったような笑みを見せて
「やはりできんか! とんだ弟子がいたものだ!」
と言い、三人でエレルを笑い飛ばした、いい大人が三人がかりで年端もいかない少女にすることかと言えば間違いなくそんなことではないがエレルには効果覿面だった、彼女は目に涙を浮かべるとそのまま山の中を走り出したのだ。
一直線に、一目散に、目に涙を浮かべながら少女は走った。
別に何か当てがあるわけではない、この森から出たこと自体が今までにないのだからあるはずもない、しかしどこか遠くに行きたかった、敬愛する師の近くに居たくなかった。
出来ることなら消えてしまいたい、それができないなら師匠の前からいなくなりたい、自分のような不出来で家事ぐらいしかできない弟子もどきがそばにいるよりも師匠もそれを望むと思ったのだ。
泣きながらただ走って、走って、そして転ぶ。下り坂だったことも災いしてゴロゴロと数回転がって木にぶつかると、立ち上がる気もしなかった。
「師匠……」
大好きな人の名を呼ぶと、涙がこぼれてきた。
「私……頑張ったんです、頑張ったのにやっぱりだめで……師匠………」
一生懸命に頑張ってきた、自慢になるような弟子になりたかった、けれどそれは無理だった。もうどうしたらいいのかもわからない。
「諦めるのはまだ早いぞ?」
そんな声がどこかから聞こえてきた。
「……誰、ですか?」
立ち上がって訊ねると、目の前に幼い少女が現れた。
ヤギの角、幼い風貌にきわどい服を着て勝ち気な笑みを見せる少女のことをエレルは文献でだけは読んだことがあった、バフォメット、最上位の魔物の一種だ。
「わしが誰かなどどうでもよい、お主、師の誇りになるような魔女になりたいか?」
バフォメットはそう尋ねた、それに対するエレルの答えはもちろん決まっていた。



一方そのころ、不作法すぎるやり方で訊ねてきた三人の客人を目の前にしてデムーカは椅子に座ったまま笑顔を浮かべていた、能面のような目の笑っていない笑顔を。
「貴様が賢者デムーカだな、今王国は危機に陥っている、貴様の力が必要だ我が軍に参加し」
「お断りします。」
太った将校が言うであろう発言はエレルに対して怒鳴りつけていた時からこれしかないと予想できた、弟子入りを希望する若者たちもいつも最初に習いたいと言ってきたのは戦いのための魔法、デムーカがエレルを拾った日に捨てた魔法ばかりだった。
「………貴様今何と言った?」
「お断りしますと申し上げました。」
両脇の屈強な男たちが何も言わずに抜剣する、しかし次の瞬間にはその剣がガラスのように砕けて床に散らばる、唖然とするしかなかった。デムーカが何かしたことは分かっても、それ以上が彼らには理解不能な領域だ。
「さっきあなた方が侮辱していた子供、私の弟子エレルに両親はいません。貴方方が私を英雄などと呼ぶようになったあの戦争で私が殺しました。」
「それがどうした、戦災孤児などどこにでもいる。」
「原型も留めていないほど粉々に砕け潰れた彼女の両親とそのすぐそばで泣く彼女を拾って戦場から逃げた、私がどんな思いだったのかもあなたにはわかりはしないでしょう。」
あの戦争に大義などなかった、自分たちの権益に狂った軍部に踊らされた国の権力者が何も考えず宣戦を布告したせいで、兵も一般人も数多く死に、一部の権力者の懐に泥沼の戦場で得たものの結晶はすっぽりと収まった。
残ったのは英雄と呼ばれる人殺しと、天涯孤独の幼い少女。
「お引き取り下さい、私はあの子に二度と戦争のため、殺し合いのために魔法を使わずそのために誰かに教えないと誓ったので。」
黙って聞いていた屈強な男のうちの一人がデムーカに向かってくる。
それを阻んだのは赤い炎でできた拳だった、男が防御の姿勢を取るよりも早くその拳が男を殴りつけ、男は凄まじい勢いで廊下を突っ切り家の外まで跳ね飛ばされる。
「同じ方法で追い出されたくないのなら、お引き取り下さい。」
表情を変えずただ確かに怒気を込めた声で命令すると、将校たちはすごすごと家を出て行った、しかしデムーカとて戦場を離れたとはいえもとは軍属、彼らが次にとりそうな手段は簡単に想像がつく。
「エレルを迎えに行くか……」
連中より先に見つけなければ、彼女を人質に戦場に出ろと言い出すだろう、今度は何のために戦争をしているのか知らないが、関わってやる義理はない。
廊下を通り玄関から家を出ると、そこに目的の少女が立っていた、勿論、三人の軍人と向かい合う形で。
「エレル! そいつらから離れろ!」
大声でそう命令してもエレルはデムーカの顔を見てにっこりと笑うだけで、近づく男たちに手をかざす。すると彼女の周囲にいきなり魔法陣が現れた、デムーカの教えたことのない何らかの魔法が発動して、男たちは氷の玉に包まれる。
「ここには、師匠と私しかいらないんです、だから帰ってください。」
笑顔のままエレルはそう言うと、山のふもとの方角に向けて男たちの入った氷の玉を小さな手であらんかぎりの力を込めて、押した。
ゴロゴロと大きな音を立てて玉が転がり、ふもとまで一日かからなさそうな勢いで下山していく、さすが軍人というべきか三人とも頭を庇う姿勢を反射的に取っていたがしばらくは目が回ってまともに立つこともできなくなるだろう。
「…………いつの間にあんな魔法を覚えた?」
そんな風に呟きながら弟子を見ると、彼女は腹に飛びついてきた。
「師匠、やりました! 私立派な魔女になれました!」
嬉しそうな彼女の発言の中にすべての解決の糸口が見つかった、「魔女」と言う魔物、人間とほとんど変わらない容姿をし、人間よりはるかに優れた魔法を使う。そして、幼い容姿をしている。
何があったのかはわからないが、魔物に変わったらしい。
しかし無邪気にはしゃぐ弟子を相手にそのことを優先するのは無粋だと判断した。
「そうか、頑張ったな。何か、欲しいものはあるか?」
ぐしゃぐしゃと頭を撫でてやる、しかし可愛い弟子の返答はこれまたデムーカの予想に反して過激なものだった。



「んちゅ……れろレロ…もご…じゅぷじゅぷじゅぷ」
「じゅる……ぬちゅぬちゅ………れろぺろぺろ……じゅる」
デムーカのベッドの上で師と弟子は体を重ね合い、お互いの秘部を丹念に口で愛撫していた、魔法を覚えたご褒美に、エレルはデムーカとの行為をねだったのだ。
エレルは初めてなので小さな体で本番に及ぶ前に慣らした方が良いと、デムーカがこの体位を提案した、そして今彼はエレルの秘部を優しく舐め、たまに中に舌を突っ込んでいる。
エレルは師の肉茎に舌を這わせ、口に含み、誰にも教わったこともないことでありながら魔物の本能に従い相手に快感を与える舌の動きをする。
エレルの陰唇は既に唾液によるものだけではなく濡れていて、今すぐに挿入してほしくて濡れ続けていたがデムーカはそれでも愛撫を続ける。
「にゅぷ……ムグ…ぬ、ねろれろ…」
自分の発情を示すために腰を緩やかに振り、デムーカの顔に陰唇を押し付ける、それでもデムーカは少し力を入れて引きはがすとまた舌の愛撫を繰り返す。
さっきからその繰り返しで、エレルはいい加減フラストレーションがたまってきていた。
その分怒りをぶつけるように
「じゅぷじゅぷ……くぷぷぷっ! れろれろじゅるるるるっ ぢゅぅうううう」
むせそうなほど喉奥まで飲み込み喉奥で刺激しながら竿を舐めまわし吸引する。
この激しい愛撫に一瞬だけデムーカの手が止まったのを「効果があった」と判断したエレルはさらにいやらしい音を立ててフェラを続行する。
「じゅぷぷぷじゅるるるるっ ぢゅぐぢゅぐ…れろれろ」
一気に責め立てた後に少し勢いを緩めてから、また激しく愛撫を繰り返す。
「ぢゅるぅううううううっ!」
びくびくとデムーカの肉棒が激しく反応したのを見て、エレルは止めに鈴口を強く吸った。
「ぅあっ!!」
ドプドプッ! ごぷっ!
デムーカの短い呻きとともに、それほど量は多くないがしかしこってりと喉に絡みつくような濃厚な精液がエレルの口内に迸る。
それと同時にエレルも軽くイき、愛する男の顔に愛液をかける。
「んろぉ……れろぺろぺろ、ぢゅるるるる」
口の中の精液を一滴逃さず舐めとり、それから肉棒に残った精液を吸い上げて肉棒を放す。
「くちゅ…くちゅ…ちゅくちゅ♥」
口の中で転がすように泡立てるように何度もその味を確かめてから、
「ごきゅん♥」
小さな喉奥に流し込む。
プルプルと小刻みに震えながら、じっとりと汗で濡れた体は熱く疼き、吐息は荒い。
「美味しいです……師匠の精液……すっごく濃くて…」
「そうか、それは何よりだが………」
弟子にイかされたことがばつが悪かったのかそれとも年の差を気にしてか、デムーカの返事は歯切れが悪い、しかしエレルはもう次の行為で頭がいっぱいだった。
交わりたい、胎の中にも精液が欲しい、そんな欲求に任せて、エレルは体の向きを変えると仰向けのままの男の腰の上に腰を落とし、
ずぷっぐぷぷぷぷぷっ ずん!
「あはぁっ♥ 先生のおちんちん、食べちゃいましたぁ!」
奥まで一気に陰唇でデムーカの肉棒を飲み込んでいた。
体通りに小さく狭くきつい膣肉はしかしさっきまでの愛撫と昂ぶった体の影響で痛みをほとんど感じることなく快感だけをエレルに伝える。
「おっきいです……ほら師匠分かりますよね? 私の子宮がちゅうって♥ 師匠のおちんちんに精液ねだってますよ♪」
ぐりぐりと子宮口を押し付けるように腰をひねりながら、幼い容姿で無邪気に卑猥な言葉を繰り返す、しかしデムーカは少しだけ困った顔をして、それがエレルには嫌だった。
「なんでそんな顔するんですか? 師匠が喜んでくれるなら私どんなことでもします、私の全部、師匠に貰ってほしいんです。だから、笑ってください。」
その言葉に対する返事は、急な抱擁だった。
「エレル……いい子に育ってくれた、愛してる……愛しているよ。」
優しく抱きしめながら耳元で愛の言葉をささやかれると、エレルはそれだけで子宮が疼いた。彼はそのままエレルの顔にキスをすると、彼女のお尻を鷲掴みにしてそのまま持ち上げ立ち上がった。
「んぁあっ! 師匠これっ♪ 深いですよぉ!!」
わざと体重がかかり子宮が押しつぶされそうなほどに圧迫される、それがまたたまらなく気持ち良くて、エレルはだらしなく顔を溶けさせる。
しかしデムーカの行為はそれだけにとどまらず、腰の前後がそれに加わる。
ぱんっずぱんっぱんぱんぱんっずちゅん!
「あっんきゅぅ! くぁあ! ひん♪ ぉおをっ!!」
全身が不規則に揺さぶられ、膣奥が何度も強く打ちつけられる、あまりに強い快感に膣が溶けてしまいそうなほどで、落ちないよう無意識に強くしがみついたせいでより奥まで刺激されてしまう。
「師匠! 師匠ぅっ!! イきます! キちゃいます!!」
「私ももう限界だ、中に出すぞ! 望み通り、精液を味あわせてやる。」
そう言ってデムーカは強く奥まで肉棒をねじ込む、そして
どぷどぷどびゅうううううううううううっ! どぐっ!!
「んあ゙ぁあああああああああああああっ♥♥!!」
大量かつ濃厚な精液が絶頂を迎えたエレルの膣内にあふれだし、彼女を天高くまで召し取り極上の快感を何度も何度も脳裏に焼き付ける。
バチバチと瞼の裏で桃色の火花が舞い踊り、快楽以外の意識が飛んでしまっていた。
そんな天にも昇る絶頂の後で、脱力しながらもエレルは
「師匠♥ これから、エッチな魔法一杯教えてくださいね?」
「……ああ、だからもう私のことを師匠と呼ぶな、私の妻、エレル。」
ベッドに倒れこんだ二人は、抱き合ったままキスをして、そして幸せな眠りについた。



人里離れた森の奥に、夫婦の賢者が住むという。
もし魔法を使って快楽に溺れるすべを学びたいのなら彼らを訪ねると良い。
力になってくれるだろう、人を幸せにする魔法だと、喜んで教えてくれるはずだ。


12/11/23 23:22更新 / なるつき

■作者メッセージ
ちなみにこのSSに出現したバフォ様の登場動機は「デムーカが参戦すると厄介だからとりあえずなんか手を打ってこう」というものです、エレルの魔女化は必然ですね。
デムーカとエレルの年の差いくつだよとか言ってはいけません。

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