すねいく
蛇。
爬虫綱有鱗目ヘビ亜目に分類される爬虫類の総称。
「あのさ」
「なに」
「カエル食べたりとかすんの」
「ン゛フッ」
ヘビといえばカエルやネズミを丸呑みにするイメージがある。
顎がかぱっって開いて、噛まず飲んでしまうのだ。
「食べないわよ!バカじゃないの!?」
軽く咳き込みつつ声を荒らげながら訂正してくる。
そんなに怒ることなんだろうか。
「でもカエル、美味しいらしいよ?」
「そういう問題じゃないのよ!」
「……怒ったね。」
「怒るわよ、えぇ、怒るわ、あのね、蛇といえど女性よ、女性、乙女よ、お、と、め、分かる?」
どうやら乙女のプライドを傷付けてしまっていたらしい。
悪い事をしたっぽい。
「その顔、自分がどんだけ酷いことをしたか分かってないようね、いいわ、教えたげる。
あんたら男子って女子に罵倒に近い冗談言うでしょ、しかも外見の事で。」
説教が始まってしまった。
仕方ない、怒った彼女の顔を観察して過ごすとしよう。
「例えばそうね、貧乳とか。
あんたら結構簡単にバカにするでしょ、胸のこと。
あのね、あれ結構くるんだからね、笑いながら
「いゃーんもーぅ、まるまる君のえっちぃー♡」
なーんて言ってくれるかもしれないけどね、でもあれ完全に表の顔だから。
猫っ被りだから。
心の中では
「うるせぇ!脳天と爪先をくくりつけてゴムみたいに伸ばした後地球一周出来る速度で投げられてさらに遠心力で伸びちまえ!!」
って思ってるんだからね、覚悟しなさいよ、覚悟。」
「やーい貧乳」
「ブッッ殺すわよ。」
みけんにシワが寄っている。
怒っても怒っても絶対に痛い事をしてこないのを僕は知っているのだ、故に舐めている。
怒った顔も可愛らしい。
「あんたさぁ……、んー、そうね、じゃあ、やーい短小って言われたらどうなのよ。」
「あー……へこむね。」
「それよ。」
呆れきった顔で言われた。
それらしい。
わかりやすい例えだ。
ちなみに平均サイズは13cmらしい。
僕は13.5cmなのでドンピシャだ。
「まぁ、そもそもほかの女子と話さないから僕は罵倒したことないんだけどさ。」
「……あんたほんとに私以外と関わらないわよね、キャラが立たないんだけど。」
「知らないよ」
ラミア種は嫉妬深い事で有名だ。
僕はなるべく彼女を悲しませたくはないので極限まで関わらないようにしている。親くらいなもんだ。
もともと幼なじみだったので、女子とかかわらざる負えない時以外は本気で避けてきた。
生まれて17年、彼女以外の女子を知らないと言っても過言ではない。
ちなみに僕は彼女を笑わせるのは誰でもいいけれど、泣かせるのは僕だけであって欲しいと思っている。
「嫉妬する隙が無いのよ。」
「嫉妬したいの?」
「そうじゃないけど、ここまで尽くされると申し訳なくなるじゃない。
嫉妬深い種族が何一つストレス感じないのよ、ほんと、異常。」
異常らしい。
ほかのラミアカップルはもっと妬かせているのだろうか。
ぶっちゃけ料理は作ってくれるし掃除もしてくれるし洗濯は僕でもできるし、彼女以外居なくてもさして支障は無いのである。
彼女以外と関わる必要がない。
「でもさ、妬いたところでって感じじゃない?
ヤンデレって刺し殺したりするんでしょ、怖いよ。」
「あー、それね、無いわ。誤ったヤンデレが広まってるのよ。血が流れればヤンデレだって勘違いするなって感じ。」
「へー、じゃあ、ヤンデレってどんなのなのさ」
「そうね、少なくとも殺しはしないわ。世界はね、好きな人を中心に回っているのよ。だから私情で相手に危害を加えるとか言語道断なわけ。」
「ふーん……」
「自分のものにならないから殺す、ってそれもう自己中なだけよ。又はメンヘラ。
私はね、貴方の幸せを願っているの。」
「……あなたの?」
「……ん゛ッん゛ん゛!!か れ しの!!!」
相手が僕を好きなのは知っている。
あ、そうだ、言ってなかった、僕達は付き合ってない。
まだ。
「あー、あんたのせいで余計な汗かいたわ。」
「僕何もしてないよ。」
「うっさいわね、自分のせいにしときなさいよ。」
「不遇。」
服をパタパタとして空気を送る彼女。
薄着なので本来は目のやり場に困る所なのだが、慣れてしまった。
「……あんたさぁ、私だけと一緒に居るのはいいけど、その私にも興奮する仕草しないじゃない。」
「うん?」
「……」
スルスルと蛇の体を這わせてこちらへ近通ってくる。
「……興奮しないわけ?」
前かがみでのぞき込まれる。
ゆるいシャツなので胸元が丸見えになる。
さらに汗と暑さで火照った肌、やけにエロティックなわけだが……
「……しないね。」
「なんでなのよぉ!!」
さっきも言ったか慣れすぎてしまったのである。
勿論彼女の事は大好きだし、異性的にも好きなのだけれど、でももう興奮は仕切っちゃった感じはある。
……まぁ我慢してるだけなので本気でやられたらイチコロだろうどね、魔物の魅力はあなどれない。
「……絶対に興奮させるわ、絶対に……」
「……うん、まぁ、可愛いよ。」
「……ふん、なによ、子供扱いじゃない。」
つーんとそっぽを向いてしまう彼女。
頬が赤いのはきっと暑さのせいである。
彼女ならそういう。
「……ねぇ、どうしたら女として見てくれるわけ?」
「じゃあ、デートでも行ってみようか」
「ばっ、あんたばかぁ!?」
赤いのに乗るパイロットかな?
「……デートなんてそんな、」
「僕の初デート奪うチャンス」
「行くわ。」
即答である。
「どっか行きたいとこあるの?」
「カエル。」
「……え?」
「カエル食べるわよ。」
「……どしたの急に」
「美味しいんでしょ?食べるしかないじゃない」
なんというか、嬉しそうに話題を蒸し返す彼女。
どうやらずっと引っかかっていたらしい。
カエル、美味しいらしいからね。
「ゲテモノだろうとなんだろうと、美味しいものは食べる!美味しくなかったらあんたをぶん殴ってやるわ。」
「……やっぱり不遇。」
彼女を完全に女として見るには、まだまだ時間がかかりそうだなぁ。
爬虫綱有鱗目ヘビ亜目に分類される爬虫類の総称。
「あのさ」
「なに」
「カエル食べたりとかすんの」
「ン゛フッ」
ヘビといえばカエルやネズミを丸呑みにするイメージがある。
顎がかぱっって開いて、噛まず飲んでしまうのだ。
「食べないわよ!バカじゃないの!?」
軽く咳き込みつつ声を荒らげながら訂正してくる。
そんなに怒ることなんだろうか。
「でもカエル、美味しいらしいよ?」
「そういう問題じゃないのよ!」
「……怒ったね。」
「怒るわよ、えぇ、怒るわ、あのね、蛇といえど女性よ、女性、乙女よ、お、と、め、分かる?」
どうやら乙女のプライドを傷付けてしまっていたらしい。
悪い事をしたっぽい。
「その顔、自分がどんだけ酷いことをしたか分かってないようね、いいわ、教えたげる。
あんたら男子って女子に罵倒に近い冗談言うでしょ、しかも外見の事で。」
説教が始まってしまった。
仕方ない、怒った彼女の顔を観察して過ごすとしよう。
「例えばそうね、貧乳とか。
あんたら結構簡単にバカにするでしょ、胸のこと。
あのね、あれ結構くるんだからね、笑いながら
「いゃーんもーぅ、まるまる君のえっちぃー♡」
なーんて言ってくれるかもしれないけどね、でもあれ完全に表の顔だから。
猫っ被りだから。
心の中では
「うるせぇ!脳天と爪先をくくりつけてゴムみたいに伸ばした後地球一周出来る速度で投げられてさらに遠心力で伸びちまえ!!」
って思ってるんだからね、覚悟しなさいよ、覚悟。」
「やーい貧乳」
「ブッッ殺すわよ。」
みけんにシワが寄っている。
怒っても怒っても絶対に痛い事をしてこないのを僕は知っているのだ、故に舐めている。
怒った顔も可愛らしい。
「あんたさぁ……、んー、そうね、じゃあ、やーい短小って言われたらどうなのよ。」
「あー……へこむね。」
「それよ。」
呆れきった顔で言われた。
それらしい。
わかりやすい例えだ。
ちなみに平均サイズは13cmらしい。
僕は13.5cmなのでドンピシャだ。
「まぁ、そもそもほかの女子と話さないから僕は罵倒したことないんだけどさ。」
「……あんたほんとに私以外と関わらないわよね、キャラが立たないんだけど。」
「知らないよ」
ラミア種は嫉妬深い事で有名だ。
僕はなるべく彼女を悲しませたくはないので極限まで関わらないようにしている。親くらいなもんだ。
もともと幼なじみだったので、女子とかかわらざる負えない時以外は本気で避けてきた。
生まれて17年、彼女以外の女子を知らないと言っても過言ではない。
ちなみに僕は彼女を笑わせるのは誰でもいいけれど、泣かせるのは僕だけであって欲しいと思っている。
「嫉妬する隙が無いのよ。」
「嫉妬したいの?」
「そうじゃないけど、ここまで尽くされると申し訳なくなるじゃない。
嫉妬深い種族が何一つストレス感じないのよ、ほんと、異常。」
異常らしい。
ほかのラミアカップルはもっと妬かせているのだろうか。
ぶっちゃけ料理は作ってくれるし掃除もしてくれるし洗濯は僕でもできるし、彼女以外居なくてもさして支障は無いのである。
彼女以外と関わる必要がない。
「でもさ、妬いたところでって感じじゃない?
ヤンデレって刺し殺したりするんでしょ、怖いよ。」
「あー、それね、無いわ。誤ったヤンデレが広まってるのよ。血が流れればヤンデレだって勘違いするなって感じ。」
「へー、じゃあ、ヤンデレってどんなのなのさ」
「そうね、少なくとも殺しはしないわ。世界はね、好きな人を中心に回っているのよ。だから私情で相手に危害を加えるとか言語道断なわけ。」
「ふーん……」
「自分のものにならないから殺す、ってそれもう自己中なだけよ。又はメンヘラ。
私はね、貴方の幸せを願っているの。」
「……あなたの?」
「……ん゛ッん゛ん゛!!か れ しの!!!」
相手が僕を好きなのは知っている。
あ、そうだ、言ってなかった、僕達は付き合ってない。
まだ。
「あー、あんたのせいで余計な汗かいたわ。」
「僕何もしてないよ。」
「うっさいわね、自分のせいにしときなさいよ。」
「不遇。」
服をパタパタとして空気を送る彼女。
薄着なので本来は目のやり場に困る所なのだが、慣れてしまった。
「……あんたさぁ、私だけと一緒に居るのはいいけど、その私にも興奮する仕草しないじゃない。」
「うん?」
「……」
スルスルと蛇の体を這わせてこちらへ近通ってくる。
「……興奮しないわけ?」
前かがみでのぞき込まれる。
ゆるいシャツなので胸元が丸見えになる。
さらに汗と暑さで火照った肌、やけにエロティックなわけだが……
「……しないね。」
「なんでなのよぉ!!」
さっきも言ったか慣れすぎてしまったのである。
勿論彼女の事は大好きだし、異性的にも好きなのだけれど、でももう興奮は仕切っちゃった感じはある。
……まぁ我慢してるだけなので本気でやられたらイチコロだろうどね、魔物の魅力はあなどれない。
「……絶対に興奮させるわ、絶対に……」
「……うん、まぁ、可愛いよ。」
「……ふん、なによ、子供扱いじゃない。」
つーんとそっぽを向いてしまう彼女。
頬が赤いのはきっと暑さのせいである。
彼女ならそういう。
「……ねぇ、どうしたら女として見てくれるわけ?」
「じゃあ、デートでも行ってみようか」
「ばっ、あんたばかぁ!?」
赤いのに乗るパイロットかな?
「……デートなんてそんな、」
「僕の初デート奪うチャンス」
「行くわ。」
即答である。
「どっか行きたいとこあるの?」
「カエル。」
「……え?」
「カエル食べるわよ。」
「……どしたの急に」
「美味しいんでしょ?食べるしかないじゃない」
なんというか、嬉しそうに話題を蒸し返す彼女。
どうやらずっと引っかかっていたらしい。
カエル、美味しいらしいからね。
「ゲテモノだろうとなんだろうと、美味しいものは食べる!美味しくなかったらあんたをぶん殴ってやるわ。」
「……やっぱり不遇。」
彼女を完全に女として見るには、まだまだ時間がかかりそうだなぁ。
16/08/03 04:55更新 / みゅぅんさん