連載小説
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残暑に手に入れた宝物は大きな毛玉だった
もうそろそろ夏も終わりに近づく。だが、それでも気温は相変わらず道往く人達に容赦無く夏の暑さを感じさせていく。暦の上では秋口に入ろうとしているにも関らず気温は一向に下がらない。そんな残暑の中、一人の男が自宅で汗だくになりながらも裸で大きな毛玉を抱き締め悦に浸っている。傍から見れば我慢大会でもしているのか、それとも何かの罰ゲームなんだろうかと思えるほどの奇行。

「ああ・・このふわふわ感・・。それに抱き心地の良さ・・。それに・・」

「アアン♪モット・・モット、モンデイイヨ・・」

男が大きな毛玉の上部に手を突っ込むと毛玉がプルプルと震え喘ぎ声を上げる。毛玉かと思われた物は良く見ると若い女性だ。体中を白いモコモコとした毛で覆われいるので屈んでいると毛玉にしか見えない。そんな毛玉の中に手を突っ込みひたすら見えないオッパイを揉む男。

「乳首はこの辺りかな〜?」

「アン♪イタズラ・・ダメ。ダキシメテ・・・オネガイ」

毛玉のような女性に言われるまま男はモコモコの女性を汗だくのまま強く抱き締める。

「スンスン♪イイニオイ♪・・・モットツヨク♥」

「ああ、お前の体中に俺の汗を染み込ませてやる!」

「ウレシイ!!モット!モット!ンン〜・・・ネ、コドモ・・ツクロウヨ♪」

毛玉のような女性が秘所に軽く手を置くと、毛で覆われていたはずの秘所が露になり愛液が滴り落ちているのがわかる。女性は四つん這いになると尻を振り男の劣情を誘う。

「ネ?ハヤクコウビシヨウ?イッパイイッパイ、コドモツクロウ?」

男は誘われるままにいきり立つペニスを秘所に押し込み獣のように毛玉のような女性を乱暴に犯し始める。

「ンッ・・ンッ・・、イイヨ、モットモット!」

「はぁはぁ・・・、ああ・・最高の触り心地なうえに・・はぁ・・最高のマンコだよ・・」

男は乱暴な腰使いで延々と女性の秘所を犯す。人同士の性行為とは思えない獣のようなセックスのはずなのに四つん這いの女性は男に快感を与えようと膣を締め腰を振りながら男に何度も尻を突き出し、そして自らも快楽を得ようとしている。激しい性行為の最中、男の汗が飛び散り毛玉に何度も降り注ぐ。毛玉が汗を吸い取る毎に女性は嬉しそうな嬌声を上げる。

「アッァァ・・、オイシイ・・アセイッパイオイシイ♪」

男に尻を突かれ汗を降り注がれ絶頂を何度も味わう女性。男も何度も絶頂を味わい膣を締め付けてくる女性からの快楽に溺れ精液を子宮に何度も吐き出す。

「あ〜・・・、本当にミーユは最高だよ・・」

「ン〜〜♪モウチョットガンバロウヨ♥」

「ちょ・・ちょっとだけ待ってくれ。流石にちょっと暑くなってきた・・」

もう秋口とはいえ、まだまだ気だるい暑さが残る毎日。そんな中、大きな毛玉を抱いて性行為をすれば多少気温が下がった秋口でも体がだるくなってくる。

「すまん、ちょっとだけシャワー浴びてくるよ」

「・・・シャワー?・・・・オミズ!オミズイッパイデル♪」

ミーユは何故かシャワーを好む。特に冷水だと尚更喜ぶ。ミーユは寒い国で育ったらしいから冷たい所が好みらしい。ミーユは俺と一緒にバスルームに入ると俺より先にシャワーを浴びる。

「ンフ〜〜♪ツメタイ♪ツメタイ♪」

「・・・まぁ、いいか」

俺は湯船に張ってある微妙な温度の湯を桶で掬い体中の汗を洗い落とす。多少ぬるい湯でも汗さえ流せれば気持ちいいもんだ。汗を流した俺はゆっくり湯船に浸かる。そんな俺の横でミーユはずっとシャワーを浴び続けている。

「・・・なぁ、いつも思うんだけどさ。ずっと冷水浴びてるけど寒くないのか?」

「ンフフフ〜♪ミーユ、サムクナイ。キモチイイヨ♪ミーユノイエ、マイニチユキノナカ。ダカラオミズ、サムクナイ、キモチイイヨ♥」

そう言いながらシャワーを浴びるミーユ。ミーユは本当に気持ちいいのだろうか、オッパイや秘所を隠していた毛を全て消し体全体で水の感触を味わっている。

「なぁミーユ。冬になったら・・・豪雪地帯にでも遊びに行こうか?」

「・・・??ゴウセツ?オイシイノ?」

「いやそうじゃなくて、豪雪地帯ってのは何Mも雪が積もる地域って事だ。日によってはミーユの身長の3〜5倍ぐらいの雪が積もるぞ」

そう簡単に説明するとミーユの顔が喜び一色に染まりだす。

「ユキ!ユキ!ミーユ、ユキダイスキ♪」

体を奮わせ喜びを表現するミーユ。だけど、この狭いバスルームで体中の毛に含まれた冷水を飛び散らせないで欲しい。バスルームの天井までびしゃびしゃだ。

「ミーユ・・嬉しいのはわかるけど。バスルームでそれしちゃダメって言っただろ?」

「ンムムム・・・、ゴメンナサイ・・」

「さぁ・・悪い子にはオシオキだ。こっちに来なさい」

恐る恐る近づくミーユの手を掴み一気に湯船に引きずり込む。

「ミーユ、わかってるな?これはオシオキだからな」

俺はミーユを対面に座らせ愛撫も無しに秘所に一気にペニスを捻じ込む。

「フアアア〜〜〜・・・♥オシオキコウビ・・キモチイイ・・」

「ミーユ!ミーユ・・!」

俺は湯船の中でミーユを抱き締めながら何度も腰を突き立てる。ミーユを突き上げる毎に抱き締める度に俺の体が熱くなってくる。ほとんど水に近い湯船に浸かっているはずなのにミーユを抱き締めているだけで体中が真夏の太陽に照り付けられているような錯覚を覚えるほど暑く感じられる。

「ミーユ!ミーユ!・・・オシオキ受精させてやるからな!」

そう叫んだ俺はミーユの子宮に濃厚な精液を吐き出す。確実に妊娠するんじゃないかと思えるほどの量を吐き出した俺は湯船の中でミーユを抱きしめたままぐったりしてしまう。

「ンーーーー♥・・・・ショウ・・?ショウ・・?ネチャッタ?」

「・・・ミーユ。ショウじゃなくて将一だからな・・」

まだこちらの言葉に慣れないミーユの言葉を訂正しながら俺は湯船の中で眠りに落ちる。

「ショウ・・?ネチャッタ?・・・ミーユモイッショニネル♪」

俺とミーユは気だるい残暑をぬるま湯の中で御互いに抱き合う形で一緒に眠る。




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時の流れとは早いもんだ。つい先日まで真夏だったかと思えば、もう秋口の季節。暦の上では確かに秋なのだが気温だけは真夏と変わらず毎日30℃を越している。そんな残暑の中、一人の男が安アパートの一室で素っ裸で寝転がっていた。

「あぁ〜〜・・・くそあちぃ・・」

気だるい残暑を味わいながら安アパートの住人である早見 将一はフローリングの床に寝そべる。寝転がった所で涼しくなるわけではないが、そうでもしないと我慢が出来なかった。無駄な努力、此処に極まれり。

「こう暑いと何もする気がしねぇ・・」

別に何かするわけでも無かった将一だったが、何とは無しに言ってみただけ。

「どっか涼しいとこねぇかな〜・・・」

将一が住んでいるアパートにはクーラーが設置されていなかったので、どうしても涼しい場所を求めたくなってしまう。その代わり、家賃は格安の条件だった。最新設備が何一つ無い古いアパートだったので2LDKにも関らず家賃が二万五千円だった。安月給の将一にとっては最高に贅沢な間取り。ただし、ネット環境無し、クーラー無し、IHなどの最新家電の設置無し。

「こうなったら知り合いんとこで涼ませてもらうか」

携帯を手に取り友人宅に何度もコールするが応答無し。終いには繋がらないときたもんだ。毎年涼みに行くだけの用件しか無かったから今年は見事に無視された。

「くそっ!あいつ着信拒否してるな!」

将一は悪態を吐きながら携帯をベッドに投げつける。拒否される理由もわかってる。友人宅に篭っては勝手気ままに涼しさとタダ飯を堪能し満足したら帰る。それを昨年は毎週続けていたのだ。そりゃ嫌われて当然だ。

「あ〜・・しょうがねぇ。あんま行きたくねぇけど、パチでも行って涼を堪能しますか」

自分の我儘振りを棚に上げ、涼む為だけにパチンコ店に行く。一応は暇潰しがてらに客として打たないと気まずいので財布に少し多目に金を入れておく。

「高くつく夕涼みだけはお断りしたいんだがな・・・」

ぶつぶつ文句を言いながら残暑の中、近所の商店街を抜け目的の店へと歩を進める。

「あっちぃなー・・。店まで30分も掛かるのが面倒だわ・・」

暑いのは皆同じだとわかっていても、どうしても文句が出てしまう。アパートを出てからまだ5分ほどしか経っていないというのに将一の額には汗が薄らと出始めていた。

「ダメだ・・、もう帰りたくなってきた」

なんとも諦めの早い性格。額の汗を拭い苛立ちを覚えながらも心の中では早く涼みたいと考えている。既に帰りたいと思っている将一だったが、アパートに戻った所で蒸し暑い部屋が待っているだけ。後少し我慢すれば涼めるんだ、という思いだけでダラダラしながらも目当てのパチンコ店に歩いていく。が、やはり暑さに耐え切れず近くに設置してあった自販機で缶珈琲を買い一息ついた。

「やっぱ帰ろうかな、くそ暑いし・・・」

どうでも良くなってきた将一は空になった缶珈琲をごみ箱に捨て踵を返そうとしたが、道路を挟んで向かいにある建物に目を奪われた。

「ぇ?ちょ・・、こんな近所にパチあったんかよ!ラッキー♪」

将一は先ほどまで考えていた帰宅を脳内から投げ捨て、横断歩道を御機嫌な気分で渡り少しだけ古めかしい感じのするパチンコ店に入る。

「うっひょ〜〜〜〜♪なんだここ!めっちゃ涼しいじゃないか!あの店とは大違いだ!毎日でも通いたい気分だぜ!」

極楽気分の将一は店内を見渡した後、入り口横に設置されてあった長椅子に深く腰掛け溜息を吐く。

「あはぁ〜〜〜・・・、この程好い気持ち良さ・・・癖になりそうだ・・」

「それはそれは、お褒め頂きありがとうございます♪」

「ブフゥゥゥゥーーーー!!」

将一の真横には何時から居たのか店員らしき女性が立っている。気配の無さに驚いた将一だったが、首を横に向けた瞬間、更に驚いてしまう。横に立っていた女性は美の象徴とも言えるほどの美しさを備えた女性だったからだ。女性との付き合いが全く無い将一は一目見た途端に骨抜きになってしまった。

「本日は当店に御越し下さいまして有難うございます。当店では御客様に出逢いと幸せを約束する事をモットーにしております。それでは、本日の御遊戯をお楽しみくださいませ」

将一にマニュアルに書かれているような挨拶を陳べた店員はカウンターへと歩いていく。カウンターに戻っていく店員を惚けた顔でいつまでも見つめる将一。店員はカウンター席に戻ると引き出しから小さな金貨を取り出し綺麗に磨き始める。将一に解らぬように軽く口角を吊り上げながら・・・。

「フフッ♥今日はどの子がお嫁に行っちゃうのかしら♪」


将一は暫くの間呆然としていたが、これが夢では無い事を祈りながら自分の頬をつねってみた。

「・・・うん、痛いな。・・・すげぇ、・・・・・美人だな・・。なんで俺今まで此処に来なかったんだろう・・、こんな近くに美人が居るパチがあったのに」

将一は深く後悔していた。こんな近所に美人店員が居るパチンコ店があったのに態々暑い中30分も掛けていつも愛想の悪い遠い店に行ってた俺は何なんだと感じていた。

「くそっ!もっと早く此処に来ていれば良かった!!・・良し、来週も此処に来て涼みながら打とう!」

将一は最高の出逢いに感謝しながら店内をぐるりと回り一台一台入念に眺めていく。あまり馴染みの無い台ばかりのせいか将一は逃げ腰になりそうになったが美人の店員&好奇心に負けて台に座ってしまう。

座った台の名は・・・『雪蛍』

将一は普段通りにのんびりと構え慣れた手付きで千円札を投入していく。ジャラジャラと小気味良い音を響かせながら皿に流される銀玉。将一は流れ出てきた玉を一つ掴み祈りを込めた。

「勝ち・・・とは行かないまでも長く楽しませてくれよ。トントンならラッキーだしな」

ハンドルを握り締め軽快なリズムで玉を打つ。だが、玉を打ち始めて僅か数分で将一は気付く。時々打ってるからだろうか、小口入賞が無い事に気付いた。

「・・・?なんでスタートチャッカーと入賞口だけしか無いんだ?」

よくわからないまま打っていると更に違和感を憶える。玉の減りが異常に少ない事に。

「おかしい・・・、千円程度の玉なら良くて20回、悪くて数回、もしくは0回って普通にあるのに・・。なんで半分しか減ってないのにもう既に30回以上も回っているんだ??」

奇妙な違和感を感じたまま打ち続ける将一だったが、まぁ長く遊べるならいいか、という答えを出しのんびり涼を満喫しながら打ち続ける。将一は千円で100回近くキャラクターを回転させ御満悦だった。

「これはなかなか・・、千円でこれだけ回せたのは初めてだな。来週も絶対に打ちに来よう」

この流れなら晩までゆっくり遊べる計算。そう感じつつ千円札を機械に投入する将一。ゆっくり流れる店の時間、程好い涼しさ、そこそこ回転させているのにストレスの溜まらない台。全てに於いてパーフェクトだった。既に6千円ほど負けていた将一だったが、イラツキも怒りも沸いてこない。負けている時は普通はイライラとするものだが将一からすれば6千円で普段の倍以上の時間を遊んでいるという満足感がストレスを溜めないでいた。

「ん〜・・、なかなかリーチが来ないが結構楽しめる台だな。あの店だったら2万は確実に負けてるだろうし」

そう言って将一はチラリと腕時計を見て今の時間を確認する。

「ふむ、・・・ん?・・・え?マジかよ・・!?」

時計の針は9時半を指し示していた。あまりにも早い時間の流れ。全く気付けなかった将一は何度も目を擦りながら再度確認した。

「う、嘘だろ・・。たった6千円で昼過ぎから晩まで打ってたのか・・?ありえないだろ・・・」

常識外れな状況と考えるも、将一は別の事を考え始める。

「・・・やべぇ、もうすぐ閉店じゃないか・・。って、そろそろリーチの一回や二回ぐらい来てくれよ!!」

将一が叫ぶのと同時に、待ってましたと言わんばかりにリーチが掛かる。

「おお・・やっと来てくれた。流石にリーチも何も無しで帰るのは凹みそうだわ」

リーチが掛かったのは嬉しいと考えていた将一だったが、掛かったリーチ絵柄を見て眉を潜める。

「・・・毛玉・・?」

雪山を背景に毛玉らしき物が山の斜面を転がりながら他の絵柄を次々と撥ね飛ばしていく。雪山の斜面を転がる大きな白い毛玉。かなりシュールな映像である。

「お?なんか変だが調子良く絵柄を弾いているな!」

弾く!弾く!次々に現れる絵柄を猪突猛進の勢いで撥ねていく毛玉。まるでボーリングで連続ストライクを出しているように綺麗に弾いていく。

「おっしゃ!もっと行け!もうちょい・・もうちょい!」

だが奮闘虚しく最後の絵柄に弾かれる。最後の最後で外れてしまったが将一は満足していた。

「あ〜〜・・、まぁこうなるのは定番だよ・・・なぁぁ!?」

弾かれた毛玉が最後の絵柄の真上に落ちてきて雪の中に押し込んでしまった。

「おおっ♪サプライズなアタリだな!」

見事に並んだ毛玉。どこからどう見ても毛玉。良くわからないが将一は当たった事に満足し入賞口に玉を打ち出す。

「ふふんふ〜ん♪これでトントンって所だな〜♪」

鼻歌混じりに御機嫌な感想を口に出すが下の受け皿からは何も出てこない。

「ありゃ?もしかして玉詰まりか?・・よし!あの美人な店員さんを呼ぼう!」

打ち続けながら美人店員を呼ぼうとしたが呼び出しランプが点灯しない。

「んー?なんで光らないんだ?」

そうこう言っている内にとうとう最後の玉も呑まれてしまうが、それと同時に受け皿に小さな金貨が排出された。

「なんだこりゃ?メダルか?それとも換金用の何かだろうか?」

将一は玉が全て呑まれたのを忘れ暫しの間メダルを眺めている。裏、表と確認し彫られている文字と若いであろう女の子の横顔を静かに見つめる。

「可愛い子だな、・・・ミーユって彫られてるが名前なのか?」

俺がメダルに彫られている女の子に見惚れていると、あの美人店員が近づいてきた。

「あ、ちょうど良かった。玉が詰まった後にコレが出てきたんだけど・・このメダルって換金用なの?」

「いいえ違います。その金貨は貴方様だけの幸福の金貨でございます。貴方様が手にしている物は最高の出逢いに導いてくれる大切な金貨です。・・・フフフ、そろそろ御時間が来たようですね。少し名残惜しいですが、・・・それでは・・また逢える事を祈って・・・御機嫌よう・・♪」

「えっ?ちょっと待って!時間って何!?」

店の奥から少しづつ照明が消えていくと先程までそこに設置してあった台が闇に溶け込むように沈み消えてゆく。将一は何か身の危険を感じ急ぎ店から飛び出した。

「はぁー、はぁー・・・、今のは何だったんだ・・」

将一が後ろを振り返るとそこには・・・30分\100と書かれた駐車場があった。

「う・・嘘。さっきまでここに・・」

振り返った場所はコインパーキングがあるのみ。静寂が辺りを包み見える物の全てが夜の闇に吸い込まれていくかのように静かさを醸し出している。まるで先ほど感じた闇がまだ此処に残っているかのように。

「・・・・っ!なんか此処に居たらやばそうな気がする・・!!」

将一は無意識のまま金貨を握り締め急ぎ安アパートに戻ると、部屋に入るなり厳重にドアをロックしチェーンを落とし自室の窓すら鍵をかける。

「・・ははっ、・・・まさかな・・。もしかしてあれが・・都市伝説ってやつなのか・・」

家中の鍵を全てロックした将一は安心したせいか体中から冷や汗を掻く。今頃になって恐怖が沸き上がってきたのだ。見た事の無いパチンコ台、人とは思えないほどの美女、今の時刻はもう22時半を過ぎているというのに昼から打ったとは思えないほどの投入資金。常識の範疇を超えているのがわかる。

「もし・・あれが都市伝説だったとしても・・。この金貨は一体なんだ?」

ずっと握り締めている一枚の金貨。表には見た事が無い女の子の顔が彫られており、裏にはミーユと彫られた文字。一体何を意味するのかわからないが将一は何かに憑かれたかのように金貨を眺め続ける。

「・・・・なぁ、お前は一体何だ?本当に俺だけの幸福の金貨・・なのか?」

あの美人店員に言われた言葉を思いだし金貨に訊ねるが反応は無い。そもそも金貨が喋るはずが無い。

「とりあえず・・風呂入ってくるか・・・」

将一は冷や汗でべとついた体をさっぱりさせようと思い、その場で服を脱ぎ捨て素っ裸になるとフラフラしながら風呂場に入っていく。誰も居ない部屋に残された金貨と脱ぎ散らかされた汗まみれの服。部屋を密室にしたせいか汗の匂いが部屋中に行き渡り不快度指数を上げていく。だが、それとは反対に部屋に匂いが篭れば篭るほど適当に置かれた金貨が喜ぶかのように震え始める。

(・・・・・・!!・・・〜♥)

風呂から上がった将一は下着姿で部屋に戻ると脱ぎ散らかした服を片付けようとするが妙な違和感を感じていた。脱いだ時に感じた汗臭い匂いがあまり感じられない。部屋を密室状態にしているのに匂いがほとんど感じられなかったのだ。

「・・・?変だな・・、匂いがあまり感じられないぞ?」

部屋を見回してみるが消臭剤なんて置いてないし換気扇すら回していない。

「・・・。なんか寒気がしてきそうだ・・・、さっきのパチのせいかな・・」

先ほどの怪奇現象を思いだした将一は少しばかり体を身震いさせると件の金貨を拾いあげ見つめ続ける。何も言わぬ金貨を見てても意味が無いとわかると金貨を親指で弾き空中でクルクルと回転させては受け、回転させては受け、と遊び始めた。

「こんなのが幸福の金貨ねぇ・・・。担がれたんかな」

金貨を指で弾いてクルクルと空中で回転させていると、まるで怒っているかのように金貨から桃色の煙が突然噴き出す。

「ぶふっ!!・・・なんだこりゃ!!?何も見えねえぞ!!」

部屋中に充満する桃色の煙に慌てた将一は換気しようと手探り状態で窓際に行こうとしたがあちこちで足や腕などをぶつけ蹲ってしまう。

「〜〜〜〜〜〜っ!!いてぇぇ〜〜・・・・」

蹲っている間に桃色の煙は一箇所に収束していく。そして煙の中から現れた大きな毛玉。ではなく、体中の一部一部がモコモコした白い毛で覆われた女の子が姿を現した。ただし、目を回しながらだったが。

「ミーユ・・・グルグルマワッテルヨ・・・・」

それだけを言うと女の子は倒れてしまった。

「・・・だ、・・誰だ・・・こいつは・・何で毛玉があちこちに付いてるんだ?」

将一は倒れた女の子に近づき頬をツンツンと突付いてみたが反応が無い。完全に意識を失ってるようだ。

「・・・よく見ると・・結構可愛いな。って、そうじゃねええええええええええええええ!どうすんだよこれ!!」

「うっせえぞ!何時だと思ってんだ!!」

隣から怒鳴られた。

「ぅ、・・どうしよう・・。とりあえず・・生きてるよ・・な?」

将一は女の子が呼吸をしているのを確認し安堵するがこれからどうしようかと悩み出す。将一の目の前には金貨から出てきた女の子。しかも何故か気を失っている。仰向けに反すと胸が大きいのが毛玉の上からでもわかる。将一はごくりと喉を鳴らし女の子の胸に手を置いてみた。

「ふぉぉ!!なんだこれ!ふわふわもこもこであったけえーー!」

おっぱいを隠しているかのように生えていた毛に触れた途端、真夏の嫌な暑さではなく体の芯から温もりが湧き上がってくるような錯覚に襲われる。

「おぉぉぉぉ・・・、なんだこれ・・すっげーあったけぇ〜♪」

尚も気を失っている女の子の毛を触り続ける将一。病み付きになるほど気持ちいいようだ。そして将一は腕や足、腰周りの毛を次々と撫でていく。

「うほぅ・・。やっべぇよ・・これ。癖になりそう・・」

調子に乗った将一は女の子の体や毛をペタペタと触っていくが、あまりしつこく触れていたせいか女の子が起きてしまった。

「・・あ!いや・・別に疚しい事をしてた訳じゃないからな!」

言い訳を取り繕っている時点で怪しい人が確定しているんだが、女の子はその事に気付かず焦点の定まらない瞳で将一に話しかけてきた。

「アハッ♪オトコフタリイル〜♪」

女の子は誰も居ない所に腕を伸ばし抱き寄せようとするが虚空を掴むだけ。どうやらまだ意識ははっきりしていなかったようだった。

「お、おぃ!大丈夫か!しっかりしろよ!」

将一は慌てて女の子を抱き寄せ介抱しようとしたが逆に万力で締められたように抱き締められる。

「ぐっ!!なんだ!・・・体がうごかねぇ・・!!」

「・・・ミーユダキシメラレル。コヅクリスル!」

自らの事をミーユと名乗った女の子は将一を抱きしめたまま押し倒す。

「フングゥゥゥーー・・!!びくともしねぇ!!」

将一は必死にもがき苦しむが、それが却ってミーユを抱き締める格好になってしまう。

「ミーユ!ウレシイ!ダキシメラレル!コドモツクル♥」

それだけを言うとミーユと名乗った女の子は将一の腰に跨り下着を力任せに引き裂いてしまう。

「ひぃぃぃーー!!なんで俺が見知らぬ女の子に襲われなきゃならんのだ!!」

力任せに下着を引き裂いたミーユは将一の股間を期待の眼差しで見つめるが反応は無い。

「ンムムム・・・、イイコイイコシテナイ・・。ワルイコ・・アタマナデナデスル」

ミーユは将一のまだ柔らかい亀頭にすべすべした柔らかい掌を圧し付けぐりぐりと捏ね回すように撫でる。

「イイコイイコ・・。イイコゲンキイッパイナル♪」

「あっ・・おふ・・、それいい・・・」

将一は自分が襲われている状況を完全に忘れ亀頭から脳に駆け上がってくる性欲に見事に反応し完全に起立させてしまう。

「アハッ♪イイコイイコ♪イイコゴホウビ♥」

ミーユは将一の上に乗ったまま自らの股間に手を翳すと、今まで大事な所を隠していた毛玉が消え無毛の秘所が露になる。

「な!!・・毛が消えた!・・・・すっげ・・マンコ・・丸見えだ・・・」

将一はゴクリと喉を鳴らしミーユの女陰に釘付けになってしまう。ミーユの柔らかそうな筋は僅かながら濡れていて誘蛾灯のように妖しく男の欲情という名の蛾を誘いだす。

「って、そうじゃねぇ!お前何考えてんだ!いい加減に離れ・・・おぅっ!」

「イイコ♪ミーユトコドモツクル♥イイコ、ゲンキイッパイ♪」

ミーユは将一を抱きしめ無毛の筋に器用にペニスを宛がい腰を押し付けた。ゆっくりとだがミーユの膣に沈んでいく将一のペニス。ペニスが半分ほど入った位置で先端が何か柔らかい膜のような物に触れた時、将一はミーユをきつく抱き締めペニスを最奥まで遠慮無しに突き入れる。

「そんなに子供欲しいならたっぷり中に出してやるよ!」

女性上位の形で抱きつかれ動けない将一は半分自棄になり、一気に処女膜を破るとミーユを抱きしめたまま膣壁を亀頭で擦り最奥にある子宮口を強く突き破瓜の血が結合部分から漏れている事も気付かずペニスを往復させる。

「くっ・・、中々いいな・・。ミーユの穴・・最高にいいぞ・・」

ミーユの膣を突いていく内に将一の心に言い様のない何かが湧き上がってくる。それは恋愛感情でも無く、好きや嫌いと言った端的で陳腐な言葉でも無い。思い浮かぶのは只一つ。ミーユを妊娠させてやりたいという心。一生護っていきたいと願う思い。今までのだらけた性格からは到底想像出来ない感情が沸々と湧き上がる。

「ミーユ・・ミーユ・・・もっと奥を突いてやるからな」

どこにそんな力があるのだろうか、先程まで組み敷かれていたはずの将一がミーユを抱きしめたまま横に反転し逆の立場になる。ミーユは反転させられた事にも驚かず、ただただ妊娠させられるという喜びを胸に抱き将一の為すがままに膣を子宮を突かれ、膣壁を何度も擦られ絶頂に少しずつ誘われる。

「アン♪アッアッ・・・イイコガンバル・・アゥン・・ミーユノオク・・モットツク♥」

「はぁ・・・はぁ・・、ミーユ・・・ん?」

将一は先ほど気になっていた乳房を隠しているふわふわの毛の中におもむろに両手を突っ込んでみる。毛の温かさを味わいながら隠されていたおっぱいの先端を探し宛て腰を突き込みながら毛の中の突起物を摘む。

「おお・・、やっぱりあったけぇ・・。ここが乳首かな〜」

「ンフ・・♪オッパイ、オッパイキモチイイ♪」

将一が何度も摘んだり捏ねたりする度に膣の締まり具合がきつくなってくる。きつくなったとはいえ、痛いわけではない。より一層に精を搾り出そうと膣に力が加わっていくのがわかる。まるで睾丸に溜まっている全ての精液を吸い出そうとしているかのように。

「ううっ・・、ミーユ締めすぎだ!もう出ちまう!!」

将一が乳首を強く摘んだ瞬間に膣が精液を吸い出そうと収縮し始める。人外とも言えるミーユの魔性の膣の快楽に負け将一は濃厚な精液をミーユの奥深く子宮へと放った。

「はあぁ〜〜・・・・、最近全くオナニーしてなかったから・・すっげー出てる・・」

「ンフ〜〜〜〜♥アツイノイッパイ♪」

将一は全てを出し切るとゆっくりとペニスを引き抜きミーユの秘所を見るが一滴も溢れ出てこない。

「・・・あ、あれ・・?俺、今すっげー中出ししたよな・・??」

「モット、モット、タクサンホシイ♥」

ミーユは仰向けの状態から体を起こし四つん這いになると大きな尻を振り将一を蜜壷に再度誘う。

「・・・よくわかんねぇが・・、何度中出してもいいって事だよな!」

大量に精液を放ったはずの将一のペニスは萎える事無く天井に向かって反り立っている。将一は四つん這いになったミーユに覆い被さり欲望のまま秘所にペニスを突き入れた。

「うぉぉ・・、やっぱミーユの穴は最高だ・・」

「ンンンン♪イイコ、キモチイイヨ♪イイコ、オナカデオッキクナル♥」

将一は自らの欲望に忠実にミーユの膣を何度も突き、人外が織り成す魔性の快楽を味わう。人では味わえない快楽を憶えてしまった将一の目にはミーユしか映らなくなってくるが、それでも構わないとばかりにミーユから与えられる快楽を求め腰を打ち付ける。

「はぁー・・はぁー・・・・。ミーユ・・いいよな。中に出してもいいよな!」

「アッアッ・・、イイコ・・イッパイダス。ミーユ、ウレシイ♪」

将一はミーユに求められるまま子宮口に届くまでペニスを押し込み精を放つと、ミーユは子宮に放たれる精液を子宮で感じながら表情を蕩けさせた。

「あぁ・・・、ミーユのその顔・・最高だぞ・・・」

その言葉を吐くと同時に将一はミーユの背に被さったまま意識を落とした。












「・・・ん、もう朝か・・」

目が覚めたと同時に将一は膣に収まったままの自分のペニスと起きるまで抱き付いていたミーユを見て軽く溜息を吐いた。

「やっぱ夢じゃなかったなぁ・・。まじどうしよう・・」

ミーユの膣の中で朝勃ちを迎えてしまったペニスを引き抜きミーユを揺すり起こす。

「お〜〜ぃ・・・起きてくれ」

軽く揺すってみるが起きようともしない。激しく叩き起こそうとも思ったが女の子を相手にそんな事をしたくないと考えた将一は膣に中指を突っ込んでみた。

「ンヒュゥ!・・・ンニ・・、オハヨー」

「あー・・、おはようさん。・・・今更なんだが・・えと、ミーユだっけか?」

「ウン、ミーユ♪ミーユ、オストコドモツクル♪」

「・・・雄・・・・。俺は雄じゃなくて早見 将一な?」

将一がミーユに簡単に自己紹介すると舌足らずな言葉で反芻する。

「ハ・・ハヤムィ・・ショウィチュ?」

「は・や・み・し・ょ・う・い・ち!!」

「ハヤミィ ショウウィチ・・・。ショウィチ・・・ショウ!!ショウ♪」

「あー・・もうそれでいいや・・・。それでミーユ、お前一体何者だ?」

「アー・・・ンー・・。ミーユ、イエティ!」

自身の事をイエティと説明するミーユに将一は頭を抱える。普通イエティと言えば雪男という空想上の生き物で実際には居ない生物。自身の事を必死にイエティと連呼するミーユを見てるだけで頭痛がしてくる。

「んぁ〜・・、まぁイエティが居るとか居ないとかこの際どうでもいいとして、お前これからどうするんだ?」

「ミーユ、ショウトコドモツクル♥」

夜中の情事を思い出した将一は『しょうがないな』と思いながらもミーユの腕を掴み胸元に引き寄せ優しく抱き締める。

「成り行きとはいえ、やっちまったからには責任は取るよ。それにミーユ・・、お前結構・・なんていうかその・・すっげぇ可愛い・・からな」

顔を赤くしながらも、最後まで面倒を見るという将一の発言にミーユはハグで応えた。

「ウン♪ミーユ、ズットイッショ!ショウトイッショ♪」

ミーユに抱き締められた将一は昨日の幸福の金貨を思いだし苦笑する。

「本当に最高の出逢いに導かれたな・・・」

「??」

何の事かわからないミーユは将一をハグしたまま自らの秘所を朝勃ちしたままのペニスに擦りつける。まるでマーキングするかのように零れ出る愛液を塗りつけていく。

「ショウ♪ミーユ、コドモツクル!ミーユ、ガンバル!!」

ミーユの大胆な小作り発言に呆気に取られながらも将一はペニスを秘所に埋めていく。

「それじゃ、・・俺の朝勃ちを鎮めてくれよ!」

ミーユを抱き締めているだけで将一の体中に熱が篭る。一生癖になりそうな温かさを体全体で感じながらミーユを悦ばせる為に腰を振る。ミーユも将一を悦ばせようと体を密着させ早く精を出して貰おうと膣を何度も締める。

「んっ・・!ミーユ・・朝一番の・・中出しするぞ・・」

「アッァツ・・アァァ・・、ハヤク!ハヤク!」

御互いに限界を超え、抱き合ったまま絶頂を迎える。子宮に染み込む精液を染みこませる感触を感じ合いながらどちらからともなくキスをする。

「んっ・・、これからよろしくな、ミーユ」

「ショウ、・・ショウ!ダイスキ♥」



13/10/12 22:43更新 / ぷいぷい
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■作者メッセージ
ラストリクエスト、サボテン様からの『イエティならどうなるか』でした。

フゥ〜・・・(一服中)・・・ハッ!? サボってた訳じゃないんだからねっ!!ちょっと腰痛が再発しただけなんだからっ!!

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