おばけは大好物ですか?
沢山の人で賑わう夜の繁華街。仕事帰りのサラリーマンにOL。バイト帰りの学生や友人知人が集まりカラオケに行ったり食事に行ったりと。何かと騒がしい繁華街の上空に漂う一つの影。いや、それは影では無く人だった。ただし下半身がぼやけて見えない。
「はぁ〜〜〜〜〜〜・・・、やっとゲートをくぐって異世界(日本)にこれたのに・・」
繁華街の上空で一人呟く少女はゴーストだった。少し不満げな顔で眼下に見える繁華街を恨めしそうに眺めている。
「あんなに人が多いと近寄り辛いよ〜・・。それに今は深夜なのになんであんなに人が居るのよ〜〜」
元居た世界とは違い、深夜でも沢山の人達が行き交う世界に戸惑うゴースト。ゴーストは闇夜に紛れて特定の相手にこっそり取り憑き(妄想という名の)愛を囁く種族。それなのに、こんなに沢山の人だかりがあっては、うかつに動けない。
「むぅーーー!!こんなに人が多いなんて聞いてないよーー!!これじゃあどうやって取り憑けばいいのよ・・・あ、姿消して近づけばいいんだ」
ゴーストは姿を消しゆっくりと繁華街へと降りていく。
(すっご〜〜〜〜〜〜〜い!美味しそうなお店が一杯ある〜♪あ・・綺麗な服も飾ってる〜♪)
姿が見えないので誰にも認識されないがゴーストは嬉しそうだった。綺麗なブティックのショーケースに入ってみたり、壁を透き通って隣のゲームセンターに入って空中で踊ってみたりと忙しない。
(御隣さんは何かな〜♪・・・・って、ケフッ・・・タバコ臭い〜・・・)
壁の向こうは居酒屋だった。アルコールの匂い、タバコの煙、人の熱気と色々な空気が混じりあっている。
(ケフッケフッ・・、タバコはダメだよぉ〜・・・)
あまりいい感じがしないと感じたゴーストは即座に隣の建物に避難しようと考えたが、すぐ近くに座っていた男性達の会話を小耳に挟み動きを止める。
「ぁ〜、やっぱオバケはいいよな・・」
「そうだな、久しぶりにオバケ食ったら夏だと思うよな」
「お前ら、オバケばかり食い過ぎだっつうの」
「別にいいじゃん、美味いもんは美味いんだし」
「まぁ、確かに美味いけどさ・・。でも4皿は食いすぎだろ」
「しょうがないだろ、夏しか食えないんだから」
姿を消したまま男性達の会話を熱心に聞くゴースト。その間にもゴーストが見えない男性達の他愛無い会話は続く。
(…オバケって言ったら・・この国では幽霊・・・幽霊って・・ゴーストよね!!)
「んじゃ、久しぶりにオバケも食って満足したし帰るか」
(満足するほど私達を食べてくれてたのね♥)
「おぅ、近い内にもう一度食いに来るか」
(ぇ!?また私達の仲間を(性的に)食べちゃうの!!)
「お前ら食い過ぎだっつうの」
(何言ってるのよ!もっと食べていいのよ!)
男性達はほろ酔い気分で会計を済ませ出ていってしまった。空席となった場所に別の男性が座る。
「あ〜・・・生中と・・ゲソ・・んで枝豆とオバケくれ」
(・・・・この人もゴースト好きなんだ!こんなに私達を必要としてくれるなんて
♥)
ゴーストの少女は嬉しさのあまり勢い良く上空に飛び出す。さきほどまで鬱陶しいと感じていた人ゴミも眩しい繁華街も少女の眼には愛すべき街に見えてくる。少女は何か考え込むとこうしちゃいられない、と魔界へと続くゲートへ飛び去っていった。
しかし、この時。この少女はとんでもない勘違いと確認不足をしていた。
居酒屋の玄関に張られていた紙に気付いてなかったのだ。張られていた紙に書かれていたのは・・・。
【夏の風物詩、おばけ有マス】
魔界へと続くゲートを抜けたゴーストの少女は今まで住んで(?)いた寂れた洋館に急いで飛び続ける。
「早く!早くしないと向こうのゴーストにダーリン取られちゃう!」
少女は洋館に到着するなり、大声で叫んだ。
「みんなーーーーー!ダーリン欲しくないーーーー!?」
「「えっ!?なになに?男居るの!?」」
洋館に居た数名のゴーストが突然現れ辺りを見回すが男なんて居ない。
「・・・男居ないじゃない・・」
がっくりとするゴーストに向かって少女が言う。
「此処に居るんじゃないの!向こうの世界に私達が大好きで満足するまで何度でも味わってくれるダーリン達が居るのよ!」
「それ本当なの!?嘘だったら承知しないわよ!?」
「本当だってば!それにね!向こうでは、きっとまだゴーストってそんなに居ないと思うのよ!今なら私達でもよりどりみどりって訳!」
「・・・・(ジュルリ」
「ね?だから言ってみない?」
「・・・イク・・(ジュル…」
少女は洋館に居たゴースト達と共に、再度日本へのゲートに飛び込む。半信半疑で連れてこられたゴースト達は眼下に見える繁華街に興味津々だ。
(ね、こっちよ。出来れば姿消してね)
((ぅ、・・うん))
もし、幽霊が視える人が居たら異様に思えるであろうゴーストの団体さんは、さきほどの居酒屋にスッと入っていく。
(ね、ねぇ・・本当に大丈夫なの?)
(大丈夫だってば♪)
しかし、ここで思わぬ出来事が起きてしまう。
「お、・・おい。なんか此処寒くないか・・」
「ああ・・・すっげー寒いょ・・」
ゴーストが集団で集まっているので客に悪寒が走りだす。
(あ・・皆、壁の中に隠れて!)
(どうしたのよ?)
(私達の人数が多いから悪寒で冷え込んでるみたいなの、だから皆壁の中に行きましょ)
ススッと壁の中に消えて行くゴースト達。消えた途端に、嘘のように店に熱気が戻っていく。
「さっきのは冷房が強すぎたせいかな・・?」
「たぶんそうだろ?」
活気が戻った店が喧騒に包まれる。そんな中、ゴースト達は壁の中からこっそり聞き耳を立てていた。
(ねぇ、・・誰も私達の事なんて言ってないんだけど・・)
(大丈夫だって、きっともうすぐ私達を食べたいって人が来るから!)
(う〜〜ん・・・本当にダーリン来るのかな〜)
ゴースト達が聞き耳を立てて20分後。待望の言葉がゴースト達の耳に入る。
「へぃ、らっしゃい!注文は何にしましょ?」
「あ〜・・二合と・・ねぎま。んでオクラ和えとオバケね」
待ちに待った待望の言葉がゴースト達の耳に入った。
(来たわ!・・・まだ一人しか来てないみたいね・・)
(・・・ねぇ?なんで来たってわかったの?)
(そうそう、誰も私達の事なんて言ってないよ?)
(あのね、この国では私達の事をオバケって言うのよ)
(え!そうなの!?)
(えっとね、オバケって此処では幽霊って言うの、それでね幽霊ってゴーストって呼ぶらしいのよ)
(それじゃぁ・・今注文した人は・・)
(ええ・・、きっと私達の仲間をじっくりたっぷりねぶりあげるように味わってくれるのよ♥ああ・・・想像するだけで・・・イッちゃいそう・・)
((ゴクリ・・・))
壁の中の会話を他所にオバケの注文が次第に増えていく。
「こっちオバケ追加ね、生おかわり!」
「久しぶりにオバケ食うか・・。お前はどうするよ?」
「あ、俺も久しぶりにオバケ食うよ」
(ゴーストの生おかわりって何!!?もしかして私達を裸にしておっぱいとか直舐めしながら食べちゃうって事なの!?)
(・・・アフン♪・・・こんなに私達を愛してくれるなんて・・此処に来て良かった・・・♥)
(アッ・・アフ…他の人の前で食べられるって想像しただけで・・・プハッ!!)
((ちょ!!ちょっとーー!なんで鼻血吹いちゃってるのよ!))
「あ〜・・・、オバケの筋に柚子味噌をたっぷり塗りこんで食うとうめぇな」
「俺は全体に塗り込んでから一気に頂くぞ」
客の会話が壁の中に隠れているゴースト達の耳に入っていく。
(すすすすすすすす・・・筋って!オマンコよね・・、まさかオマンコから味わってくれる人が居るなんて♥♥)
(全身味付けされてから食べられるなんて・・あぁん♪も、もぅ・・私を食べてぇ〜〜♪)
(・・・・・・・・・パタリ)
(しっかりして!傷は浅いわ!)
(こうなったら・・・店が終わったら店主に御願いして私達も料理してもらいましょう!!)
((賛成!!))
深夜3時、店の営業も終了し店主がシャッターを下ろし厨房で帳簿を眺めている。今日の売り上げと消費した材料の確認、今日の夕方までに必要な食材の確認等を行っていた。そんな店主の後ろにゴースト達がそっと現れる。
「・・・ん?なんか寒いな?クーラーは消したはずだが・・?」
店主が何気無しに後ろを振り返るとそこには数名の幽霊がふわふわと浮いている。
「……ぶほぉぉああああああ!!」
「はっじめまして〜♪私達を美味しく調理してくれるのはアナタなのね♪」
「ねぇねぇ、あたし女体盛りがいい〜♥」
「あたしはスジに調味料塗って出して欲しいな〜♪」
「何言ってるのよ〜。おっぱいに付けてもらって直舐めがいいじゃな〜い」
「バカな事を言ってないで、はやく御料理されましょうよ」
沢山の幽霊を見て腰を抜かした店主をほったらかしにして自分達がどのように料理されたいかを言い合うゴースト達。初めは腰を抜かしてしまった店主だが、最近何かとニュースの話題になっている魔物娘を思い出し恐る恐る訊ねてくる。
「な、なぁ・・・。もしかしてあんた達って・・・ニュースで出てくる魔物娘ってやつなのか・・?」
「そうだよ〜☆あたし達はゴーストだよ〜♪」
「ね、ね、そんな事より早く私達を料理に出して!!」
「あたしは柚子味噌?ってのをオマンコに塗られたいな♪」
「あたしはおっぱいがいい〜!」
「見てみて〜♪この白いびらびらをここに付けると・・ふにゃふにゃオマンコの出来上がり〜♪」
口々に要望を出していくゴーストをずっと見ていた店主は何かに気付き玄関に張ってある特別メニューをチラリと見る。
「あんたら・・、もしかして何か勘違いしてないか?」
「「え??」」
「もしかして・・あれの事を言ってるのか?」
玄関の内側に張られている【夏の風物詩、おばけ有マス】を指差し確認してみる。
「そぅ、そぅ!あれって不思議よね〜、私達を美味しく食べれる店なんて今まで見た事なかったの。だ・か・ら、私達を今日のメニューに出してね♪あ、私はプリプリのお尻に生クリーム乗せてから出してね」
「・・・・・・・」
「・・・・・・・ぇ、何で黙っちゃうの?」
「あれはな、…さらしくじらの事を言うんだよ。おばけってのは尻尾の尾に羽、そして毛。これで尾羽毛。この食べ物は幽霊じゃなくて、くじらの尾の皮の筋なんだよ。今、その子がオマンコって言って遊んでるやつがおばけだよ」
「「・・・・・・」」
ゴースト一同、無言に包まれてしまう。まさか、オバケ=ゴーストじゃなくおばけという食べ物だったなんて思ってなかったからだ。がっくりするゴースト達を見て気まずくなった店主がゴースト達を慰める。
「ま、まぁ・・・こういう間違いもあるわな。それにさ、俺初めてゴーストってのを見たから驚いたけど、まだゴーストと結婚してる人を見た事ないからきっと良い出会いがあるって・・な!!」
慰めの言葉を聞きながらゴースト達は店主に少しずつにじりよっていく。
「・・・・それじゃぁ・・・、私達をがっかりさせた罰として皆で一生アナタに取り憑いて結婚してやるんだから!!」
「ぇ!?お、おい!そんな逆ギレ普通は無いだろ!他にも同じような店あるんだからそっち行ってくれ!!それに一夫多妻なんて洒落にならねぇよ!」
「うふふふ・・見た感じ独り身みたいだし・・。それに精もすっごく美味しそう・・・。ね、皆で味わってみない?」
「「賛成!!」」
突然店主の頭の中に大量の妄想が流れ込み体を震わせながら悶え何度も射精させられる。いきなり大量の妄想を流し込まれた店主は為す術も無くひたすらゴースト達の前で精を漏らしてしまう。
「アハッ♪この人の精、すっごく美味しい〜」
「濃くてまろやか・・(ジュルリ」
「あぁん!妄想の中であたしが犯されちゃってるぅ〜♥」
「ヤダ♥3P始めちゃってるよ〜♪」
「オマンコめちゃくちゃにされちゃった〜…」
店主の頭の中でどんな妄想が起きてるのだろうか。漏らした精の匂いが厨房全体に拡がっていく。精の匂いが充満する厨房でゴースト達は自らの秘所を弄ったり御互いにオッパイを舐めあったりして妄想を膨らませていく。
「あっ・・、いいよ〜・・。この人のオチンチンが・・あたしの中をぐちゅぐちゅって〜・・・♥」
「ダメ〜・・、それ以上出されたら妊娠しちゃうよ〜」
「やだ、そっちは違う穴なのぉ〜・・、でも・・でも気持ちいい〜♪」
「んんんっ・・・。精が沢山流れてきてる〜・・」
もしここに第三者が居たらこう思うだろう。
「なんで店主は仰向けで射精してるんだ?」と。
そして昼前、気を失っていた店主が目を覚ますと厨房には完全に実体が現れているゴースト達の姿があった。店主は半分寝ぼけたまま近くに居たゴーストの胸を触ってみると柔らかい感触が手を押し返してくる。
「やん♪ダーリンってば積極的〜♪」
「あ、いいないいな〜。私のおっぱいも揉んでよ〜」
「あたしはオマンコぐちゅぐちゅってしてくれたら嬉しいんだけどね♥」
「ねぇ、ダーリン。これでずっと一緒だね♪」
「これから毎日可愛がってね♥」
ゴースト達がきゃいきゃいと嬉しそうに話す中、店主は寝ぼけながらニュースの内容を思い返していた。
「・・・魔物娘って、特定の人から一度でも精を受けると離れないんだっけ・・」
「「もちろん♥」」
店主は頭をがりがりと掻き、半分諦め口調になりながらもゴースト達に愛を囁く。
「俺でいいんなら喜んで。それと、俺の店を一緒に手伝ってくれないか」
数日後、オバケがおばけを運んでくる、という珍妙な噂が口コミで広がり客足が途絶えない。そして今日も・・・。
「ほぃ、1番テーブルに持っていって」
「は〜ぃ♪」
嫁となったゴースト達が皿に盛られたおばけをテーブルに運ぶ。
「はぃ、御客様♪オバケのおばけでございま〜す♪」
嫁達が股間におばけを張りつけいやらしい形にして遊んでいる。こんなバカな事をしているというのに客には上々の受けだ。
「おぉ、いいねぇ〜!!おじさん毎日でも食べに来るよ!」
「これが噂のオバケのおばけか!・・・ゴクッ…美味そうじゃないか・・!」
独身や中年親父には最高の受けのようだ。
「こら!食べ物で遊ぶんじゃない!」
「「は〜ぃ♪」」
今日もゴースト達のいたずらは続く。
「はぁ〜〜〜〜〜〜・・・、やっとゲートをくぐって異世界(日本)にこれたのに・・」
繁華街の上空で一人呟く少女はゴーストだった。少し不満げな顔で眼下に見える繁華街を恨めしそうに眺めている。
「あんなに人が多いと近寄り辛いよ〜・・。それに今は深夜なのになんであんなに人が居るのよ〜〜」
元居た世界とは違い、深夜でも沢山の人達が行き交う世界に戸惑うゴースト。ゴーストは闇夜に紛れて特定の相手にこっそり取り憑き(妄想という名の)愛を囁く種族。それなのに、こんなに沢山の人だかりがあっては、うかつに動けない。
「むぅーーー!!こんなに人が多いなんて聞いてないよーー!!これじゃあどうやって取り憑けばいいのよ・・・あ、姿消して近づけばいいんだ」
ゴーストは姿を消しゆっくりと繁華街へと降りていく。
(すっご〜〜〜〜〜〜〜い!美味しそうなお店が一杯ある〜♪あ・・綺麗な服も飾ってる〜♪)
姿が見えないので誰にも認識されないがゴーストは嬉しそうだった。綺麗なブティックのショーケースに入ってみたり、壁を透き通って隣のゲームセンターに入って空中で踊ってみたりと忙しない。
(御隣さんは何かな〜♪・・・・って、ケフッ・・・タバコ臭い〜・・・)
壁の向こうは居酒屋だった。アルコールの匂い、タバコの煙、人の熱気と色々な空気が混じりあっている。
(ケフッケフッ・・、タバコはダメだよぉ〜・・・)
あまりいい感じがしないと感じたゴーストは即座に隣の建物に避難しようと考えたが、すぐ近くに座っていた男性達の会話を小耳に挟み動きを止める。
「ぁ〜、やっぱオバケはいいよな・・」
「そうだな、久しぶりにオバケ食ったら夏だと思うよな」
「お前ら、オバケばかり食い過ぎだっつうの」
「別にいいじゃん、美味いもんは美味いんだし」
「まぁ、確かに美味いけどさ・・。でも4皿は食いすぎだろ」
「しょうがないだろ、夏しか食えないんだから」
姿を消したまま男性達の会話を熱心に聞くゴースト。その間にもゴーストが見えない男性達の他愛無い会話は続く。
(…オバケって言ったら・・この国では幽霊・・・幽霊って・・ゴーストよね!!)
「んじゃ、久しぶりにオバケも食って満足したし帰るか」
(満足するほど私達を食べてくれてたのね♥)
「おぅ、近い内にもう一度食いに来るか」
(ぇ!?また私達の仲間を(性的に)食べちゃうの!!)
「お前ら食い過ぎだっつうの」
(何言ってるのよ!もっと食べていいのよ!)
男性達はほろ酔い気分で会計を済ませ出ていってしまった。空席となった場所に別の男性が座る。
「あ〜・・・生中と・・ゲソ・・んで枝豆とオバケくれ」
(・・・・この人もゴースト好きなんだ!こんなに私達を必要としてくれるなんて
♥)
ゴーストの少女は嬉しさのあまり勢い良く上空に飛び出す。さきほどまで鬱陶しいと感じていた人ゴミも眩しい繁華街も少女の眼には愛すべき街に見えてくる。少女は何か考え込むとこうしちゃいられない、と魔界へと続くゲートへ飛び去っていった。
しかし、この時。この少女はとんでもない勘違いと確認不足をしていた。
居酒屋の玄関に張られていた紙に気付いてなかったのだ。張られていた紙に書かれていたのは・・・。
【夏の風物詩、おばけ有マス】
魔界へと続くゲートを抜けたゴーストの少女は今まで住んで(?)いた寂れた洋館に急いで飛び続ける。
「早く!早くしないと向こうのゴーストにダーリン取られちゃう!」
少女は洋館に到着するなり、大声で叫んだ。
「みんなーーーーー!ダーリン欲しくないーーーー!?」
「「えっ!?なになに?男居るの!?」」
洋館に居た数名のゴーストが突然現れ辺りを見回すが男なんて居ない。
「・・・男居ないじゃない・・」
がっくりとするゴーストに向かって少女が言う。
「此処に居るんじゃないの!向こうの世界に私達が大好きで満足するまで何度でも味わってくれるダーリン達が居るのよ!」
「それ本当なの!?嘘だったら承知しないわよ!?」
「本当だってば!それにね!向こうでは、きっとまだゴーストってそんなに居ないと思うのよ!今なら私達でもよりどりみどりって訳!」
「・・・・(ジュルリ」
「ね?だから言ってみない?」
「・・・イク・・(ジュル…」
少女は洋館に居たゴースト達と共に、再度日本へのゲートに飛び込む。半信半疑で連れてこられたゴースト達は眼下に見える繁華街に興味津々だ。
(ね、こっちよ。出来れば姿消してね)
((ぅ、・・うん))
もし、幽霊が視える人が居たら異様に思えるであろうゴーストの団体さんは、さきほどの居酒屋にスッと入っていく。
(ね、ねぇ・・本当に大丈夫なの?)
(大丈夫だってば♪)
しかし、ここで思わぬ出来事が起きてしまう。
「お、・・おい。なんか此処寒くないか・・」
「ああ・・・すっげー寒いょ・・」
ゴーストが集団で集まっているので客に悪寒が走りだす。
(あ・・皆、壁の中に隠れて!)
(どうしたのよ?)
(私達の人数が多いから悪寒で冷え込んでるみたいなの、だから皆壁の中に行きましょ)
ススッと壁の中に消えて行くゴースト達。消えた途端に、嘘のように店に熱気が戻っていく。
「さっきのは冷房が強すぎたせいかな・・?」
「たぶんそうだろ?」
活気が戻った店が喧騒に包まれる。そんな中、ゴースト達は壁の中からこっそり聞き耳を立てていた。
(ねぇ、・・誰も私達の事なんて言ってないんだけど・・)
(大丈夫だって、きっともうすぐ私達を食べたいって人が来るから!)
(う〜〜ん・・・本当にダーリン来るのかな〜)
ゴースト達が聞き耳を立てて20分後。待望の言葉がゴースト達の耳に入る。
「へぃ、らっしゃい!注文は何にしましょ?」
「あ〜・・二合と・・ねぎま。んでオクラ和えとオバケね」
待ちに待った待望の言葉がゴースト達の耳に入った。
(来たわ!・・・まだ一人しか来てないみたいね・・)
(・・・ねぇ?なんで来たってわかったの?)
(そうそう、誰も私達の事なんて言ってないよ?)
(あのね、この国では私達の事をオバケって言うのよ)
(え!そうなの!?)
(えっとね、オバケって此処では幽霊って言うの、それでね幽霊ってゴーストって呼ぶらしいのよ)
(それじゃぁ・・今注文した人は・・)
(ええ・・、きっと私達の仲間をじっくりたっぷりねぶりあげるように味わってくれるのよ♥ああ・・・想像するだけで・・・イッちゃいそう・・)
((ゴクリ・・・))
壁の中の会話を他所にオバケの注文が次第に増えていく。
「こっちオバケ追加ね、生おかわり!」
「久しぶりにオバケ食うか・・。お前はどうするよ?」
「あ、俺も久しぶりにオバケ食うよ」
(ゴーストの生おかわりって何!!?もしかして私達を裸にしておっぱいとか直舐めしながら食べちゃうって事なの!?)
(・・・アフン♪・・・こんなに私達を愛してくれるなんて・・此処に来て良かった・・・♥)
(アッ・・アフ…他の人の前で食べられるって想像しただけで・・・プハッ!!)
((ちょ!!ちょっとーー!なんで鼻血吹いちゃってるのよ!))
「あ〜・・・、オバケの筋に柚子味噌をたっぷり塗りこんで食うとうめぇな」
「俺は全体に塗り込んでから一気に頂くぞ」
客の会話が壁の中に隠れているゴースト達の耳に入っていく。
(すすすすすすすす・・・筋って!オマンコよね・・、まさかオマンコから味わってくれる人が居るなんて♥♥)
(全身味付けされてから食べられるなんて・・あぁん♪も、もぅ・・私を食べてぇ〜〜♪)
(・・・・・・・・・パタリ)
(しっかりして!傷は浅いわ!)
(こうなったら・・・店が終わったら店主に御願いして私達も料理してもらいましょう!!)
((賛成!!))
深夜3時、店の営業も終了し店主がシャッターを下ろし厨房で帳簿を眺めている。今日の売り上げと消費した材料の確認、今日の夕方までに必要な食材の確認等を行っていた。そんな店主の後ろにゴースト達がそっと現れる。
「・・・ん?なんか寒いな?クーラーは消したはずだが・・?」
店主が何気無しに後ろを振り返るとそこには数名の幽霊がふわふわと浮いている。
「……ぶほぉぉああああああ!!」
「はっじめまして〜♪私達を美味しく調理してくれるのはアナタなのね♪」
「ねぇねぇ、あたし女体盛りがいい〜♥」
「あたしはスジに調味料塗って出して欲しいな〜♪」
「何言ってるのよ〜。おっぱいに付けてもらって直舐めがいいじゃな〜い」
「バカな事を言ってないで、はやく御料理されましょうよ」
沢山の幽霊を見て腰を抜かした店主をほったらかしにして自分達がどのように料理されたいかを言い合うゴースト達。初めは腰を抜かしてしまった店主だが、最近何かとニュースの話題になっている魔物娘を思い出し恐る恐る訊ねてくる。
「な、なぁ・・・。もしかしてあんた達って・・・ニュースで出てくる魔物娘ってやつなのか・・?」
「そうだよ〜☆あたし達はゴーストだよ〜♪」
「ね、ね、そんな事より早く私達を料理に出して!!」
「あたしは柚子味噌?ってのをオマンコに塗られたいな♪」
「あたしはおっぱいがいい〜!」
「見てみて〜♪この白いびらびらをここに付けると・・ふにゃふにゃオマンコの出来上がり〜♪」
口々に要望を出していくゴーストをずっと見ていた店主は何かに気付き玄関に張ってある特別メニューをチラリと見る。
「あんたら・・、もしかして何か勘違いしてないか?」
「「え??」」
「もしかして・・あれの事を言ってるのか?」
玄関の内側に張られている【夏の風物詩、おばけ有マス】を指差し確認してみる。
「そぅ、そぅ!あれって不思議よね〜、私達を美味しく食べれる店なんて今まで見た事なかったの。だ・か・ら、私達を今日のメニューに出してね♪あ、私はプリプリのお尻に生クリーム乗せてから出してね」
「・・・・・・・」
「・・・・・・・ぇ、何で黙っちゃうの?」
「あれはな、…さらしくじらの事を言うんだよ。おばけってのは尻尾の尾に羽、そして毛。これで尾羽毛。この食べ物は幽霊じゃなくて、くじらの尾の皮の筋なんだよ。今、その子がオマンコって言って遊んでるやつがおばけだよ」
「「・・・・・・」」
ゴースト一同、無言に包まれてしまう。まさか、オバケ=ゴーストじゃなくおばけという食べ物だったなんて思ってなかったからだ。がっくりするゴースト達を見て気まずくなった店主がゴースト達を慰める。
「ま、まぁ・・・こういう間違いもあるわな。それにさ、俺初めてゴーストってのを見たから驚いたけど、まだゴーストと結婚してる人を見た事ないからきっと良い出会いがあるって・・な!!」
慰めの言葉を聞きながらゴースト達は店主に少しずつにじりよっていく。
「・・・・それじゃぁ・・・、私達をがっかりさせた罰として皆で一生アナタに取り憑いて結婚してやるんだから!!」
「ぇ!?お、おい!そんな逆ギレ普通は無いだろ!他にも同じような店あるんだからそっち行ってくれ!!それに一夫多妻なんて洒落にならねぇよ!」
「うふふふ・・見た感じ独り身みたいだし・・。それに精もすっごく美味しそう・・・。ね、皆で味わってみない?」
「「賛成!!」」
突然店主の頭の中に大量の妄想が流れ込み体を震わせながら悶え何度も射精させられる。いきなり大量の妄想を流し込まれた店主は為す術も無くひたすらゴースト達の前で精を漏らしてしまう。
「アハッ♪この人の精、すっごく美味しい〜」
「濃くてまろやか・・(ジュルリ」
「あぁん!妄想の中であたしが犯されちゃってるぅ〜♥」
「ヤダ♥3P始めちゃってるよ〜♪」
「オマンコめちゃくちゃにされちゃった〜…」
店主の頭の中でどんな妄想が起きてるのだろうか。漏らした精の匂いが厨房全体に拡がっていく。精の匂いが充満する厨房でゴースト達は自らの秘所を弄ったり御互いにオッパイを舐めあったりして妄想を膨らませていく。
「あっ・・、いいよ〜・・。この人のオチンチンが・・あたしの中をぐちゅぐちゅって〜・・・♥」
「ダメ〜・・、それ以上出されたら妊娠しちゃうよ〜」
「やだ、そっちは違う穴なのぉ〜・・、でも・・でも気持ちいい〜♪」
「んんんっ・・・。精が沢山流れてきてる〜・・」
もしここに第三者が居たらこう思うだろう。
「なんで店主は仰向けで射精してるんだ?」と。
そして昼前、気を失っていた店主が目を覚ますと厨房には完全に実体が現れているゴースト達の姿があった。店主は半分寝ぼけたまま近くに居たゴーストの胸を触ってみると柔らかい感触が手を押し返してくる。
「やん♪ダーリンってば積極的〜♪」
「あ、いいないいな〜。私のおっぱいも揉んでよ〜」
「あたしはオマンコぐちゅぐちゅってしてくれたら嬉しいんだけどね♥」
「ねぇ、ダーリン。これでずっと一緒だね♪」
「これから毎日可愛がってね♥」
ゴースト達がきゃいきゃいと嬉しそうに話す中、店主は寝ぼけながらニュースの内容を思い返していた。
「・・・魔物娘って、特定の人から一度でも精を受けると離れないんだっけ・・」
「「もちろん♥」」
店主は頭をがりがりと掻き、半分諦め口調になりながらもゴースト達に愛を囁く。
「俺でいいんなら喜んで。それと、俺の店を一緒に手伝ってくれないか」
数日後、オバケがおばけを運んでくる、という珍妙な噂が口コミで広がり客足が途絶えない。そして今日も・・・。
「ほぃ、1番テーブルに持っていって」
「は〜ぃ♪」
嫁となったゴースト達が皿に盛られたおばけをテーブルに運ぶ。
「はぃ、御客様♪オバケのおばけでございま〜す♪」
嫁達が股間におばけを張りつけいやらしい形にして遊んでいる。こんなバカな事をしているというのに客には上々の受けだ。
「おぉ、いいねぇ〜!!おじさん毎日でも食べに来るよ!」
「これが噂のオバケのおばけか!・・・ゴクッ…美味そうじゃないか・・!」
独身や中年親父には最高の受けのようだ。
「こら!食べ物で遊ぶんじゃない!」
「「は〜ぃ♪」」
今日もゴースト達のいたずらは続く。
13/08/26 21:54更新 / ぷいぷい