03.都市ラムオブヒル(後半)
リリムのアーリアから昼食にでももらったホットドッグをほおばりながらラムオブヒルの街道を歩く、ちなみにこのホットドックはサービスだそうだ、といっても魔物にとってほとんどの食べモノは嗜好品なのだが
「それじゃあ初めにこの町について簡単に説明させてもらうわ、この町は時計塔を中心に日々魔法の研究が行われている、いわば魔法の学者が集う町なの、」
「そいつはうちの主人も大喜びだな。」
「まあそれもあるけど...時計塔を中心にって?」
「フフフ...紹介したいところは沢山あるのですけれど、まずはこの町が発展する発端となったあの時計塔への道中の建物から紹介していきましょうか。」
「あの〜、」
いまだホットドックを口にしていないキマイラが気まずそうにリリムに声をかける
「これって私もついていっていいんですか、一応ここに住んでいる者なんですけど。」
「んもう別にいいのよ、だって案内役は多い方がいいと思ってねそれにあなたにメリットがないわけじゃないんだから。」
「まあそうですけども...。」
何かがおかしかったのか、クスリとリリムは笑う
「最初に時計塔を中心に魔法の研究がおこなわれていると言いましたわね、それに伴ってかしら時計塔に近づくほど魔法関連のお店が並んでいるわ、....って」
「はなせっグロリアァー!わたしは早く中を見てみたいんだっ!」
「デスぅー!」
「すまんね気が早くて。」
「べつにいいけどそこは.....。」
「まあ確かに魔法道具だけどさ....。」
「なーにがグイングインのブイーんブイーんデスか、これだから魔物は好かんのデス。」
言わずもがな、魔物娘御用達のアダルティなホビーショップだったようだ
「ここは魔物の町、誰もとがめることはできないよ、......さてとみんなみえるかな?あの店が 」
「おっアンタの店か。」
「アンサン出鼻挫カントイテクンマヘンか!?」
「・・・おおぅキマイラさん、ドラゴンの威圧は勘弁してくれ。」
「はぁ〜、あの娘っ子は....もう店の中か..。」
「グロリア―見てよこの子!」
「いらっしゃいませーおきゃくさまー」
キマイラの物と思わしき店にはグロリアと同じゴーレムが立っていた
「ゆめちゃんただいまー、今日の売り上げはどうかなー?」
「てんちょーおかえり、ほうこくするです、まものぺんでゅらむ5てん、ふらっしゅりんぐ7てん、.................でございます。」
「ううむ、上出来、上出来っと、さあ!いいもの並んでるわよーってどうしたの?うちの子がそんなに気になる?」
「ううむ、このなめらかな動き、いったいこの関節にはどんな材質なのかとても気になるところだよ、ぜひとも教えてもらいたいところだね。(ナデナデ)」
「せくはらー、ちかんー、たすけててんちょー。」
「コラッ店の中で何してんだ、イヤすみませんねうちの主人が。」
「ほめられて悪い気がしないし別にいいわよーでもねー素材を知りたいって言うならこっちにも条件があるのよねー、たとえばそう、あなたの感情の仕組みね、あなたってうちの子に比べて感情ってとっても豊かじゃない?だから.. 」
「企業秘密だよ。」
「え」
「だから企業秘密。」
「......そう、それじゃあ仕方ないね、ちょっと残念、」
「お互いの成果を見せ合って切磋琢磨するのもいいけど言えないものは言えないんでね...。」
「それじゃあ交渉決裂ね、代わりと言っちゃなんだけど......。」
「?」
キマイラはそう言ってリーベルにペンダントを握らせる、
「これは?」
「これはあなたへの些細なプレゼント、きっと役に立つはずだから、それじゃあ私は営業に戻ろうかな。」
「きっと、ねぇ。」
「お店は満足できたかしら、っと、あれぇ!!アンジェちゃんはどこかしらぁ!」
「へっへーんバーカバーカ、お前なんかには二度と捕まらないデッス!もうこんな所とはおさらばデス!」
「おお、あんなとこまで飛んでいやがる、ありゃもう届かないな。」
「そんなーわたくしあの魔法障壁の秘密が知りたかったのにぃー。」
「ふんっ、魔物にくれてやる情報はひとつっともないのデース!」
そう言うとエンジェルはどこかへと飛んでいってしまった
「んもうっ、あ!そうだ、あなた生物には詳しいかしら。」
「一応世代交代前のものなら.....。」
「そう、それは良かった、あなた魔物娘が新人類になると仮定して、人類はこのまま?栄できると思う?」
「まあそりゃ無理だね、だって男性が生まれないんだから。」
「そう、そこが一番ネックなとこなのよね、どうしても男の子が生まれないの、その原因が分かればいいのだけれども...。」
「一応、簡単な仮説なら出来ているケド。」
「そうなんですの?」
「まあね、といってもとても単純なことで、性別のある動物は初めみんな雌として生まれる、人間の男性なんかも退化した子宮を持ってるし.....乳首なんかもその例だね、」
「乳首は今でも必要ですわ、だって性感帯ですもの。」
「.....でね、わたしが思うに魔物の母親の中にいるんだから男性になる予定だった子供も性転換するまえに魔物になるんじゃないかなって思うんだ、元々別の生き物を一つにしようとするには無理があったんだよ。」
「ふぅむ、実に単純明快な答えですわね、でも、そんな生態系絡みの問題でも解決してしまうかもしれないのがこの先にはあるのですわ。」
「これは驚きだね、時計塔の下にこんな施設があるなんて。」
そこは薄暗い部屋に複数の燭台が輪になっておりその中央には稲光を纏ったもやが漂っている異質な空間となっていた、その部屋にいた魔女が一同に気づき会釈する
「リリム様、お帰りなさいませ、現在異常なし、っといったところです。」
「報告ありがと、突然で申し訳ないのですがここ一週間のレポートを持ってきてくださる?」
「はっ、ただいま。」
そう言うと魔女は部屋の奥に続く扉の向こうに行ってしまった
「このもやは不定期にわたくしたちの知らない物や知っている物あらゆるものを吐き出し、また何かを飲み込んでいく、わたくしたちはこれをディメンジョンドア...通称[次元の扉]と呼んでいますの。」
「用はよくわからないものなんだね。」
「ええ、ですから先ほどのように毎日記録していますの、これをを解明しようとあらゆる魔法学者が集まった結果今の町ができたのですわ。」
「解明しようと集まった学者とそれをターゲットにした商人が集まってできた町ね...ちなみにわたし達の分かる範囲でどんなものが出し入れされてきたの?」
「そうですわね....実にいろいろ、椅子、机といった家具から....触れたらだめですわよ、飲み込まれてしまいますわ、現に最近ではここにこっそりと忍び込んだ子供が飲み込まれてしまいましたの。」
「動物も飲み込むのか....。」
「ええ、ごく稀ですがむこうから人間がやってくることもありますわ、といっても彼らにとってここは場所も言語も分からぬ世界、それらの人々を保護し導くのも担っておりますの。」
「迷える子羊達の安息の町、だから[ラム オブ ヒル]なんだね。」
「その通りでございますわ。」
「リリム様、レポートの方をご用意いたしました。」
先ほどの魔女が大量の紙束を持って帰ってきたあの紙束はおそらく全てレポートなのだろう。
「あら、ちょうどいいですわね、これからサンプルを保管した倉庫に行くのですけれども一緒に来て語り合ってくださいませんか?」
「あ、あたしパス。」
「どうしたの?グロリア。」
「あーなんというかこのさき頭痛しかしない気がするからな、近くでぶらぶらしててもイイか?」
「しょうがないね、さっき通り過ぎた噴水広場で集合だよ。」
「了解した。」
「くぅー!!一時的とは言え自由だー!!」
時計塔から出て日の光を浴びつつ叫んだ言葉がこれだった、別にリーベルのことが嫌いだったというわけではない、むしろ何かとそそっかしい事が多い彼女を心配してしまうほどだ。
世話好きだからと言って介護士が働き続けることはできない、画家だって手を休める、・・・・これってゴーレムとしてはおかしいような気もするな・・・・まあこの際どうでもいいだろう。
「ごめんねぇお娘ちゃん、荷物を持ってもらって・・・。」
「へへっこれくらいどうってことないデスよ、それよりも早く噴水広場に向かうデス。」
「アンジェじゃないか、まだここら辺飛んでたのか。」
「へへへって、にゃーー!!な、なんでお前がここにっ、イヤっ違うデスよっ!決してアンジェはお駄賃のたぐり飴に釣られたわけじゃなくてデスね!!」
「分かった分かったから、落ち着け、な?」
このエンジェルは天界からの使者であること以外はただの子供と変わらない、とおそらくおじいさんにもそう見えるだろう、なんせ魔法を使わずともよそ見したところを抱きつけば簡単に捕まるのだから。
「おじいさん、あたしもちょうど暇だからお手伝いさせてくれないかい?」
「おや、すまんねぇそれじゃあこいつを頼まれてくれんかのう。」
「了解っと、おじいさん紙芝居やってんのか。」
「ううむ、昨日リクエストが沢山あってな期待にこたえたくてこんなにも持ってきちまったよぉ。」
「へへ、子供の笑顔ほど元気の出るものはそうそうないからね。」
「あんたもそれがわかるクチかい、そうだ、きょうの紙芝居娘ちゃんが読んでみるかい?」
「おお本当か!ありがたく読ませていただくぜ。」
「いやー、いろいろ興味深いものを見させてもらったよ。」
「いえいえ、こちらこそ貴重な意見ありがとうございますわ、そういえばあなたのゴーレムが待っている噴水広場、毎日おじいさんが紙芝居をやっていますの、もう少し早ければ賑やかな風景をお見せできたのですが....あらあら。」
「コラッそんなにがっつくんじゃないデス!この飴が欲しいならみんな一列に並ぶんデスよ!」
「ほっほ、子供わなあ、元気で少しやんちゃなくらいが丁度いいんじゃ。」
「今日は特別五本立て!最後のお話、[おはなとふたりのまほうつかい]はじまるよ!」
「どうやら今日は例外だったみたいだねぇ、グロリアもずいぶんと楽しそうじゃないか。」
「それじゃあ初めにこの町について簡単に説明させてもらうわ、この町は時計塔を中心に日々魔法の研究が行われている、いわば魔法の学者が集う町なの、」
「そいつはうちの主人も大喜びだな。」
「まあそれもあるけど...時計塔を中心にって?」
「フフフ...紹介したいところは沢山あるのですけれど、まずはこの町が発展する発端となったあの時計塔への道中の建物から紹介していきましょうか。」
「あの〜、」
いまだホットドックを口にしていないキマイラが気まずそうにリリムに声をかける
「これって私もついていっていいんですか、一応ここに住んでいる者なんですけど。」
「んもう別にいいのよ、だって案内役は多い方がいいと思ってねそれにあなたにメリットがないわけじゃないんだから。」
「まあそうですけども...。」
何かがおかしかったのか、クスリとリリムは笑う
「最初に時計塔を中心に魔法の研究がおこなわれていると言いましたわね、それに伴ってかしら時計塔に近づくほど魔法関連のお店が並んでいるわ、....って」
「はなせっグロリアァー!わたしは早く中を見てみたいんだっ!」
「デスぅー!」
「すまんね気が早くて。」
「べつにいいけどそこは.....。」
「まあ確かに魔法道具だけどさ....。」
「なーにがグイングインのブイーんブイーんデスか、これだから魔物は好かんのデス。」
言わずもがな、魔物娘御用達のアダルティなホビーショップだったようだ
「ここは魔物の町、誰もとがめることはできないよ、......さてとみんなみえるかな?あの店が 」
「おっアンタの店か。」
「アンサン出鼻挫カントイテクンマヘンか!?」
「・・・おおぅキマイラさん、ドラゴンの威圧は勘弁してくれ。」
「はぁ〜、あの娘っ子は....もう店の中か..。」
「グロリア―見てよこの子!」
「いらっしゃいませーおきゃくさまー」
キマイラの物と思わしき店にはグロリアと同じゴーレムが立っていた
「ゆめちゃんただいまー、今日の売り上げはどうかなー?」
「てんちょーおかえり、ほうこくするです、まものぺんでゅらむ5てん、ふらっしゅりんぐ7てん、.................でございます。」
「ううむ、上出来、上出来っと、さあ!いいもの並んでるわよーってどうしたの?うちの子がそんなに気になる?」
「ううむ、このなめらかな動き、いったいこの関節にはどんな材質なのかとても気になるところだよ、ぜひとも教えてもらいたいところだね。(ナデナデ)」
「せくはらー、ちかんー、たすけててんちょー。」
「コラッ店の中で何してんだ、イヤすみませんねうちの主人が。」
「ほめられて悪い気がしないし別にいいわよーでもねー素材を知りたいって言うならこっちにも条件があるのよねー、たとえばそう、あなたの感情の仕組みね、あなたってうちの子に比べて感情ってとっても豊かじゃない?だから.. 」
「企業秘密だよ。」
「え」
「だから企業秘密。」
「......そう、それじゃあ仕方ないね、ちょっと残念、」
「お互いの成果を見せ合って切磋琢磨するのもいいけど言えないものは言えないんでね...。」
「それじゃあ交渉決裂ね、代わりと言っちゃなんだけど......。」
「?」
キマイラはそう言ってリーベルにペンダントを握らせる、
「これは?」
「これはあなたへの些細なプレゼント、きっと役に立つはずだから、それじゃあ私は営業に戻ろうかな。」
「きっと、ねぇ。」
「お店は満足できたかしら、っと、あれぇ!!アンジェちゃんはどこかしらぁ!」
「へっへーんバーカバーカ、お前なんかには二度と捕まらないデッス!もうこんな所とはおさらばデス!」
「おお、あんなとこまで飛んでいやがる、ありゃもう届かないな。」
「そんなーわたくしあの魔法障壁の秘密が知りたかったのにぃー。」
「ふんっ、魔物にくれてやる情報はひとつっともないのデース!」
そう言うとエンジェルはどこかへと飛んでいってしまった
「んもうっ、あ!そうだ、あなた生物には詳しいかしら。」
「一応世代交代前のものなら.....。」
「そう、それは良かった、あなた魔物娘が新人類になると仮定して、人類はこのまま?栄できると思う?」
「まあそりゃ無理だね、だって男性が生まれないんだから。」
「そう、そこが一番ネックなとこなのよね、どうしても男の子が生まれないの、その原因が分かればいいのだけれども...。」
「一応、簡単な仮説なら出来ているケド。」
「そうなんですの?」
「まあね、といってもとても単純なことで、性別のある動物は初めみんな雌として生まれる、人間の男性なんかも退化した子宮を持ってるし.....乳首なんかもその例だね、」
「乳首は今でも必要ですわ、だって性感帯ですもの。」
「.....でね、わたしが思うに魔物の母親の中にいるんだから男性になる予定だった子供も性転換するまえに魔物になるんじゃないかなって思うんだ、元々別の生き物を一つにしようとするには無理があったんだよ。」
「ふぅむ、実に単純明快な答えですわね、でも、そんな生態系絡みの問題でも解決してしまうかもしれないのがこの先にはあるのですわ。」
「これは驚きだね、時計塔の下にこんな施設があるなんて。」
そこは薄暗い部屋に複数の燭台が輪になっておりその中央には稲光を纏ったもやが漂っている異質な空間となっていた、その部屋にいた魔女が一同に気づき会釈する
「リリム様、お帰りなさいませ、現在異常なし、っといったところです。」
「報告ありがと、突然で申し訳ないのですがここ一週間のレポートを持ってきてくださる?」
「はっ、ただいま。」
そう言うと魔女は部屋の奥に続く扉の向こうに行ってしまった
「このもやは不定期にわたくしたちの知らない物や知っている物あらゆるものを吐き出し、また何かを飲み込んでいく、わたくしたちはこれをディメンジョンドア...通称[次元の扉]と呼んでいますの。」
「用はよくわからないものなんだね。」
「ええ、ですから先ほどのように毎日記録していますの、これをを解明しようとあらゆる魔法学者が集まった結果今の町ができたのですわ。」
「解明しようと集まった学者とそれをターゲットにした商人が集まってできた町ね...ちなみにわたし達の分かる範囲でどんなものが出し入れされてきたの?」
「そうですわね....実にいろいろ、椅子、机といった家具から....触れたらだめですわよ、飲み込まれてしまいますわ、現に最近ではここにこっそりと忍び込んだ子供が飲み込まれてしまいましたの。」
「動物も飲み込むのか....。」
「ええ、ごく稀ですがむこうから人間がやってくることもありますわ、といっても彼らにとってここは場所も言語も分からぬ世界、それらの人々を保護し導くのも担っておりますの。」
「迷える子羊達の安息の町、だから[ラム オブ ヒル]なんだね。」
「その通りでございますわ。」
「リリム様、レポートの方をご用意いたしました。」
先ほどの魔女が大量の紙束を持って帰ってきたあの紙束はおそらく全てレポートなのだろう。
「あら、ちょうどいいですわね、これからサンプルを保管した倉庫に行くのですけれども一緒に来て語り合ってくださいませんか?」
「あ、あたしパス。」
「どうしたの?グロリア。」
「あーなんというかこのさき頭痛しかしない気がするからな、近くでぶらぶらしててもイイか?」
「しょうがないね、さっき通り過ぎた噴水広場で集合だよ。」
「了解した。」
「くぅー!!一時的とは言え自由だー!!」
時計塔から出て日の光を浴びつつ叫んだ言葉がこれだった、別にリーベルのことが嫌いだったというわけではない、むしろ何かとそそっかしい事が多い彼女を心配してしまうほどだ。
世話好きだからと言って介護士が働き続けることはできない、画家だって手を休める、・・・・これってゴーレムとしてはおかしいような気もするな・・・・まあこの際どうでもいいだろう。
「ごめんねぇお娘ちゃん、荷物を持ってもらって・・・。」
「へへっこれくらいどうってことないデスよ、それよりも早く噴水広場に向かうデス。」
「アンジェじゃないか、まだここら辺飛んでたのか。」
「へへへって、にゃーー!!な、なんでお前がここにっ、イヤっ違うデスよっ!決してアンジェはお駄賃のたぐり飴に釣られたわけじゃなくてデスね!!」
「分かった分かったから、落ち着け、な?」
このエンジェルは天界からの使者であること以外はただの子供と変わらない、とおそらくおじいさんにもそう見えるだろう、なんせ魔法を使わずともよそ見したところを抱きつけば簡単に捕まるのだから。
「おじいさん、あたしもちょうど暇だからお手伝いさせてくれないかい?」
「おや、すまんねぇそれじゃあこいつを頼まれてくれんかのう。」
「了解っと、おじいさん紙芝居やってんのか。」
「ううむ、昨日リクエストが沢山あってな期待にこたえたくてこんなにも持ってきちまったよぉ。」
「へへ、子供の笑顔ほど元気の出るものはそうそうないからね。」
「あんたもそれがわかるクチかい、そうだ、きょうの紙芝居娘ちゃんが読んでみるかい?」
「おお本当か!ありがたく読ませていただくぜ。」
「いやー、いろいろ興味深いものを見させてもらったよ。」
「いえいえ、こちらこそ貴重な意見ありがとうございますわ、そういえばあなたのゴーレムが待っている噴水広場、毎日おじいさんが紙芝居をやっていますの、もう少し早ければ賑やかな風景をお見せできたのですが....あらあら。」
「コラッそんなにがっつくんじゃないデス!この飴が欲しいならみんな一列に並ぶんデスよ!」
「ほっほ、子供わなあ、元気で少しやんちゃなくらいが丁度いいんじゃ。」
「今日は特別五本立て!最後のお話、[おはなとふたりのまほうつかい]はじまるよ!」
「どうやら今日は例外だったみたいだねぇ、グロリアもずいぶんと楽しそうじゃないか。」
15/04/13 00:38更新 / B,バス
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