連載小説
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食べられる少年の日々…。のあらすじ
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今の生活は好きですか?この世界は大好きですか?

毎日、つまらない学業、勉強、仕事、家事、などが大好きですか?

はっきり言えば、つまらないでしょう…。

僕らの住むこの地球には、人間が60億以上存在する…。

高い文明を駆使して作られた大都市や街はまさに人の王国

だがそのために、失われた自然や動物は計り知れない…。

人は過ちを繰り返してばかり…。戦争、飢餓、自然破壊、差別、貧困、

どれだけ罪を犯せば、人はこの過ちを償えるだろうか…。

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もし…。この世界に存在しない生き物が存在したら…?

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神話や物語の中には「魔物」と呼ばれる者が存在した…。

魔物とは、人でもなく動物でもない生き物

姿は多種多様。特徴も多種多様。

魔物は人から恐れられる存在。彼らが居れば、この世界のバランスが保てるのか…?

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「うーん…。これはどうかな…。どう思う? って…おーぃ!」



ちゃぶ台の上で学校の提出物であるレポート用紙と

にらめっ子する僕を無視して

ベッドの上で煎餅と漫画に没頭中の姉に感想を呼びかける。

姉は「ウホッいい男…。」と

いつも通りの不気味な返答を言い、再び漫画をペラペラと読み始めてしまう…。



「もぅ! 漫画ばっかり、読まないで、手伝ってよ!」

「あんたねぇ…。そーいうのは自分でやりなさいよ…。
私は忙しいから嫌よっ…」



8月31日、夏休みの最終日。宿題という名の最大の難関を全て放置し

昔の古い書物や、本などに夢中になってしまい

僕は白紙のレポート用紙と格闘していた。

そこまでしてそんな本を書いていた理由は

小説を書いていたからだ。

この世界のことと、魔物娘図鑑と呼ばれる不思議な魔物娘さんの本の内容を

題材にした物語の小説を書いていたのだ。

しかし、夢中になりすぎてレポート用紙は全てまっ白を極めた白紙で

姉に助けを求めるも、いつも通りの返答で終わってしまう…。



「………。ぁーっ! もぅ…。ちょっと散歩行ってくる…」



夏休み最終日、その日に限って、茹だるような熱帯夜で

プリント用紙が腕に引っ付き、イライラしてしまう。

そして、気分を変えるために宿題を一時放棄して玄関へ向かえば

後ろから「早く、帰ってきなさいよー…ウホッいい男…」

と、危ない姉の声が聞こえてきた気がするけど、幻聴として受け止め

逃げるように靴を履き、扉を開けた…。

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「はぁ…。こんなに暑いと、返って外の方が涼しく感じるよ…」



アパートや団地が立ち並ぶ住宅街…。涼しいとは言ったけど、まだまだ茹だるような暑さだった。

コンクリートで固められた地面を歩き、汚水と空き缶が流れる川に掛かる石橋を渡り

ふらふらと街の中を歩き回る。空に目をやれば、星が見える夜空だった。

満点の夜空に似合わず、ここから見える街の通りには、茶髪や金髪の学生がたくさん見える。

文明が極度に発達し、便利さに追求されたこの現代社会では

育児をサボったり、間違った教育をする親が後を絶たない。

そんな子供達は人としての心を失い

他人を傷つけるのに抵抗のない人間へ変わっていく…。

今日も遊ぶための金目当てのつもりなのか、僕をジロジロと睨んでいて

僕は逃げるように、その場から走り去る…。

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コンクリートの歩道から、いつの間にか土で覆われた地面を歩いていた…。

どうやら、街の中を走っているうちに

町外れの開拓予定地まで来てしまったようだ。



「………。はぁー…。もぅどこにも、森なんてないのかなぁ…。」



開拓予定地、その名の通り木なんて一本もない丸坊主な山だった…。

人間は自分達の住みよい環境のために、

森を開発して、川を汚して、空気さえ汚して、

その果てに、人の心まで汚してしまった…。

僕も、そんな人間の一人…。それが嫌だった…。

毎日、他人の思い通りの日々。

楽しみのない先が決まってしまった未来。

そんなつまらない世界にまで、この世界は汚れてしまっている…。

「昔は、ここもクワガタやカブトムシが一杯居たのに…。
もうすぐ別荘地になっちゃうのか…ん?」

薬で、枯れてしまった枯れ木を眺めていれば、誰かに見られてる気がする…。

周囲を見渡せば、枯れ木の向こう側から誰かが覗いていた…。




「えっ…。ぁっ! ちょっと! 」




僕が気づくと同時に、相手は背を見せて逃げてしまう。

反射的に追いかけるが、相手は100m走の選手並みに素早く

あっという間に見えなくなってしまった…。

「はぁ…はぁ…げほっ…ぉ…。な、なんてすばしっこいんだ…。はぁ…。ぁ…。あれ?」

誰かを追いかけるうちに、いつの間にか山の奥へ来てしまったようだ。

まだ、緑を保っている木々を見れば、だいぶ空気が違ってきて、呼吸が楽になる。




「…。すー…はぁー…。すー…はぁー…。」




腰を下ろし、そのまま深呼吸をしてその場の空気を吸い始める。

元々は、田舎育ちだったけど、開発が進み”田舎”という場所が失われ

空気が悪い街中では、常に喘息に悩まされていた…。

久々に味わう、森の空気…。深呼吸をしていると体が軽くなった気がする。




「…ふぅ…。でも、この空気もいつまで味わえるのかなぁ…」




そのうち、この場所もあの人間共の餌食になることは時間の問題。

正直なところ、街へ帰りたくない。

あんな汚れきった世界へ戻るくらいなら、

本で見た、魔物娘の居る世界へ行きたいよぉ…。




*ゴォォォッンッ*

「っえ? な、何…?」




突然の地震に、思わず立ち上がるも、揺れはすぐに収まる。

でも、森の方から大きな音が聞こえたような…。

吸い寄せられるように、その音の方へ歩を進めていく…。

凸凹が特徴的な人が使わないような道なき道を

土地勘と方向感覚を頼りに進んでいけば、異様な物を発見した。




「…はぁ…はぁ……。これは…。穴?」




音の方角を進んでいき、発見したのは陥没して出来たような穴だった。

底が見えないほど、深い穴は何かが潜んでいてるような気配がする




「…。さっきの音と揺れはここから…?」




走っていた時の疲れが回復してそーっと穴を覗くように

地面に這い蹲れば、そーっと覗き込んでみる。

どこまでも続いていそうな程、底は見えないが

中から風が流れてるような気がする…?

上着のポケットに入れておいたLEDライトに手を伸ばそうとした時




「ぇ…だ、ぅわっ!?」




何者かが、僕を突き飛ばしバランスを崩して穴の中へ落ちそうになる

両手で、必死に崩れかかった穴の淵にしがみついて

落下をなんとか免れたけど…。その上から

ぬぅっと小さな影が、僕を覗き込んでいて…。




「ひっ…! お、お化け…!?わっ…あぁっっっっーーっ………」




小さな影は、僕に抱きつくように覆いかぶされば

思わず手を離してしまう…。

吸い込まれるように、僕の体は穴の底へ落ちていき…。僕の声さえも穴の奥へ………。

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「ん…ぅ…。ぅぅ…。」




頭痛がする…。なんだか体中がとっても痛いよぉ…。




「ぅ……。ぇぅ…。」




ぇっと…。変な穴を見つけて…。変なのに落とされて…。

ここは天国…?重い瞼を、ゆっくりと開けて…。




「ぅ…。うわっ!? ま、眩しぃ…」




強い陽射しをまともに浴びて、朝になってしまったのかと思ったけど

周囲を見渡せば、緑溢れる木々…。地面には小さな草花。

青いペンキを塗りつぶしたような、広大な大空…。




「…。ここは…。あれ? えっ!?な、なななぁっ!?」




そして…。僕の体がなんだか、小学生の体格並みに小さくなってるぅ…。

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11/07/16 14:53更新 / 旧式マサキ
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■作者メッセージ
ここから、呑まれたぃ順に

ほぼ全ての魔物娘さん(丸呑み可能ver)を登場させる予定。

ショタ化は、呑むのに楽だからです。

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