読切小説
[TOP]
ウシオニさんとセックルするだけのシンプルなお話です
何処とも知れぬ山奥の洞窟で、男の悲鳴と女の媚声が響き渡る。

「ああ"っ……、もっどぉあた"いにぃ、お前のせーえきのま"ぁせろぉ!」
男に精液を強請る彼女はウシオニ。
毛に覆われ、蜘蛛のような多数の脚を持つ下半身と人間と同じ上半身を持つ魔物である。

「シシメさんっ……、もう……無理です」
「お前は気持ち良くなるだけの簡単なお仕事じゃねえかっ!
 なんなら、アタシの血をぶっ掛けてやっても良いんだぜぇ!?」

男は全身から汗を流し、息も絶え絶えといった様子で性交の中止を願ったが、
あえなく拒否されてしまった。無理もない、魔物は人間以上に貪欲で、
特にウシオニの性欲は無尽蔵である。5、6回中出しされた程度では満足しないのだ。

これでは通常の男性は腹上死してしまう恐れが有るため、
体から発散されている魔力がそれを防ぐのである。
「うぅっ」弱弱しい声を漏らし、男はまた彼女の中に射精(だ)した。

魔物の魔力にさらされ続けた男性はインキュバスになる。こうなってしまえば
人間とは違い何度でも射精する事が可能であるものの、彼はまだその段階にまで
至っていない。彼女は舌打ちをしながらも、男を案じて交わるのを中断した。

「もう限界かい?だらしないねえ」
「だって……ぼくはまだ……人間ですから……」
そう言ったかとおもうと、疲れ切った男の喘鳴が洞窟に響き渡る。

「もう遅いし、このまま寝るぜ」
「えっ、繋がったままで、ですか?」
「良いだろ?アタシはお前の温もりを感じたまま寝たいんだよ……ふあぁ」
そう言って、シシメは男を覆うようにして身体を委ねたまま目をつぶる。

ウシオニの体重がかかっている今、男は動く事も出来ないのでそのまま眠る事にした。
だが男はある物が目に移って落ち着かない。それは、ウシオニの体格に相応しい
豊かに実る乳球(ちきゅう)が目の前にある事だった。

「……ゴクリ」彼は唾を飲んで乳球を凝視する。
交わる最中は彼女の激しさに耐える事で精一杯だったが、
今になってその存在に気付き、再び情欲が湧き出ていた。

しかし男は今、行為に及んだら再び長時間の性行為地獄になるのではと不安になる。
「なんだよぉ、アタシのおっぱいをみてエッチな気分になった、ってか?」
「えっ、もう寝てた筈じゃあ!?」男が恐れていた、彼女が再び起きた事に戦慄する。

「だってよぉ、いきなりポコチンがムクムクしてるのを感じたら起きるって。」
不幸にも男が情欲が湧き出て、縮こまった愚息が再び隆起してしまったのだ。
男は「終わったな」と思い、覚悟を決めようとした。

だが、彼女は特に始める訳でもなく男の様子をうかがっている。
「あれ、またヤるんじゃないの?」と疑問に思い、聞いてみた。

「ああん、どうせ今からやっても1発が限度だろ?だからよ、
 たまにはじ〜〜〜っくりセックスしようぜ。どうせ直ぐには出ないだろ?」
そう言い聞かせて、男の顔に乳球を押しつける。

目の前にある左乳球の突起物を口に含み、舌先で転がすように舐める。
「んっ……!そんな赤ん坊みたいにっ、チューチュー吸うなよぉっ……!」
シシメも恥ずかしくなったのか頬を紅く染める。

男を仰向けのまま赤ん坊のように抱きかかえ、腰を動かし始める。
ただ先ほどのような荒々しさではなく、上半身を擦りつけるようにして交わる。

吸うだけでは物足りず右乳球に張り付くように手を添え、優しく一揉みした。
「ああっ……、やべっ、これっ、癖になりっ、そう……!」
普段の交わりから得られない独特の快楽に、彼女は心酔していた。

普段二人が交わると彼女が一方的に腰を振るだけで事が終わる。その為、今回のような
射精までの過程を楽しむのが目的のスローセックスは滅多にないのだ。

「……っ!良いぞ、もっと……、アタシの事を、ママと思って、甘えてくれよっ……!」
徐々に彼女の中の母性が目覚めたのか、男を我が子の様に愛おしく思えた。

その心情を知らずも、ただ目の前の左乳球を口で貪り、右乳球を優しく揉み続ける。
ただただ、一心不乱に乳球の肌の味を、餅の様に柔らかい感触を、飽きる事なく味わう。

不意にママの味と言いたくなるような優しく口当たりの良い甘さが口に広がる。同時に
左手が濡れているのに気付き、右乳球に目を向けると乳首から白い液体を垂らしていた。
この謎の白い液体の正体は、えつこシシメの、母乳、だ。

「あ"あっ……、どうしでぇっ……!?
 ま"だぁ妊娠な"んでっ……、じて、なぁいのにいっ!」
自分の体の変異に戸惑いを隠せないが、今の快楽天国で直ぐに戸惑いが消えた。

母乳を垂らしたままにするのは勿体ないと思い、両乳球を添えるようにして掴む。
それを掴んだまま口に含み、彼女の優しい甘さの母乳を味わう。

男の愚息は既に限界まで膨れ上がり、彼女から授かった母乳の贈り物で
尽きたはずの精力が再び回復し切ったのだ。
そして同時に再び愚息の限界に達しようとした。

「っ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜!!!!!」
声にならない媚声を上げて、互い同時に絶頂を迎えた。

だが、二人の交わりは止まらず、そのまま続いたのだった……。



「……へへっ、結局あの後ぶっ続けでやったな」
「ええ……、結局何で母乳が出るようになったんでしょう」
朝になり、二人はまだ繋がったまま雑談していた。

「さあね。でもおかげでお前も晴れてインキュバスになったな!」
「そりゃあ、ぶっつづけでやったんですから……」
男は長い時間ぶっ続けで彼女の魔力を浴び、魔力の含まれた母乳を飲んだ事で
一気にインキュバスになれたのだ。

「……でも、昨日みたいなじっくりしたものも良いもんだな。
 というわけで早速インキュバスになった記念にだな……」

結局その日は朝から晩まで洞窟から媚声が止む事はなかったとさ。
12/04/21 01:47更新 / 男魔術士

■作者メッセージ
単純な話を面白くするのは難しいね

前回の短編からまたも時間が経ってしまいました男魔術士です。

連載作品のリハビリも兼ねて前回投下したのですがご存じの通り
文法の酷さと誤字もさることながら、テーマとかを色々詰め込み過ぎてしまいました。

余りの酷さに消そうかと思いましたが、自分の戒めの為に消さずに非公開にしました。
その辺りの反省を生かす為に、分かりやすく丁寧に書こうという事で
この様な話を書くに至った訳です。

ちっとも面白くもない感想で申し訳ない……。

最後にアドバイスしてくださった方々
有難うございましたッッ!!!

TOP | 感想 | RSS | メール登録

まろやか投稿小説ぐれーと Ver2.33