裏祭り・夜【福男 三等兵の動物王国】
福男たちは自分たちを狙う魔物娘たちによって道を阻まれ、未だ本社にたどり着くどころか神職たちに出会うことすら出来てはいなかった。
福男たちは軍曹を天辺に送り届けるべく奮闘する。
そして、彼らの奮闘で魔物娘たちの包囲網を突破してさらに上部に足を進めるものたちも出始めた。
「なんていう事、この数で倒せないなんて」
「本当に人間なのか?」
「ありゃー…、確かに本物の達人(へんたい)だわ」
三名の武闘派魔物娘、火鼠、人虎、カク猿が対峙しているのは1人の初老の男性。
彼女たちの後ろでは死屍累々と転がる魔物娘たち。
倒れ伏している娘たちはクー・シー、コボルド、ヘルハウンド、チェシャ猫、マンティコア、ユニコーン、ワーバットといった、とある共通項をもった娘たちだった。
彼女たちの顔には皆一様に至福と悔しさがないまぜになったものが宿っていた。
軍曹の手が打ち鳴らす乾いた音が耳障りに聞こえる。
「さすがは三等兵。調教師の称号は伊達ではないな」
軍曹に賞賛を贈られた三等兵は頷きだけで返す。
彼の手には様々な道具が握られていた。彼は手にした道具で彼女たちを散々に弄んだのだ。
「くっそお、負けるかよ」
ヘルハウンドが肩で息をしながら立ち上がる。
「そんなもので弄ばれただなんてヘルハウンドの名折れだ。うおおおおお」
三等兵に突貫するヘルハウンド。
しかし、三等兵は何かを取り出すと、ヘルハウンドに向かって投げつけた。
それは高速で回転しながらヘルハウンドを傷つけることもなく、彼女の横を通り過ぎる。
だが、彼女への対処はそれだけで十分だった。
「くっそおおおお!」
口調とは裏腹に飛んできたフリスビーをとても爽やかな笑顔で口でキャッチしてしまうヘルハウンド。
フリスビーにはご丁寧に合成濃厚精液ビーフジャーキー風味が塗られておりさらに興味を惹くものに仕立て上げられていた。
「ダメだとわかっているのに、体が反応しちまう」
「悔しい、でも体が反応しちゃう、というやつだな」
軍曹がほくそ笑むが三等兵はあくまで無表情のままだ。
三等兵は追い打ちとして、銀色の笛とクリッカーと呼ばれる音を鳴らすだけの道具を取り出す。
「や、やめてくれ、そんなものを体に覚えさせないでくれ」
ヘルハウンドや、横たわりながら不安と期待のこもった目で見つめている犬型魔物娘の目の前で、彼はその笛を力一杯に吹き鳴らした。
人には聞こえない波長域の音を出す笛だが、犬型の彼女たちにはむしろ大きく聞こえる。
「ア、ハァァァァァァァァン」
ヘルハウンドは咥えたフリスビーから漂う合成濃厚精液で鼻腔を刺激され、適度な運動で体が火照っているところに、性感を刺激するような波長に調律された犬笛を吹き鳴らされた。
すでに調教済みの横たわった犬型魔物娘たちに加え、ワーバットもそれを聞いただけで絶頂してしまう。
そして、カチリというクリッカーの音が無慈悲に鳴る。
「さすがはヘルハウンド。よくもつ。しかし、そろそろ限界だろう。その音を体が覚えたのではないのかね」
軍曹の顔が目の前で行われる出し物ににちゃりと歪む。
カチッ。クリッカーが鳴る。
「オアァァァァァァァァ!!」
クリッカーの音だけでヘルハウンドが遠吠えのような嬌声を上げて倒れこむ。
「いい仕事だ。調教師(テイマー)」
軍曹は満足そうに笑って次の会場へとゆうゆうと歩を進める。
「彼女たちの相手は君に任せる。存分に可愛がってやるといい」
三等兵は静かに魔物娘を見ながら頷いた。
次々と性的ではない愛撫を施され、次々と三等兵の調教の前に屈していく魔物娘たち。
三等兵はあくまで無表情であったが、慈愛のこもった神の手で彼女たちを撫でる様は、よーしよしよし、という声が聞こえてくるかのようだった。
「あいつ、本当に人間なのか?。私たちの習性に合わせた道具を次々と繰り出してくる。まるであいつも同じ種族のようだ」
犬型魔物娘たちは丹念に調教され、クリッカーの音を聞けば条件反射で絶頂を迎えるようになった。今ようやくヘルハウンドも落ちたところだ。いくら彼女が懐かない種族であろうとも条件反射の絶頂を体に教え込ませることはできる。
ユニコーンは合成濃厚精液尿臭スプレーを吹きかけられたせいでフレーメン反応が止められない。唇をめくり上げ歯を剥き出しにするという、貞淑なユニコーンにあるまじき表情を引き出されて羞恥に震えている。
ワーバットは犬笛だけで事足りた。
チェシャ猫はマタタビを駆使して、三等兵の体ではなく大人の猫じゃらしにじゃれつくように条件を覚えこませた。
マンティコアはそれらを駆使して落とした。
残るは武術を身につけ精神力で自らの本能と戦うことができた3名の魔物娘だけだった。
三等兵の手には合成濃厚精液チーズ臭固形剤、合成濃厚精液尿臭スプレーが握られていた。
固形剤は火鼠用。スプレーは人虎用とカク猿用だった。
三人は睨み合ったまま動かない。魔物娘として、雌の本能ではなく動物の本能に負けてしまうことなど屈辱以外の何ものでもない。
残った魔物娘は彼女たちのみ。この戦い負けるわけにはいかない。
繰り広げられる攻防。本能を直接鷲掴みにしてくるかのような彼の調教に彼女たちは防戦一方だ。
すると、彼女たちをあざ笑うかのように三等兵はズボンもパンツも下ろして、一物を彼女たちに見せつけた。
「おやさしい人の子ね。やりやすくしてやったって事かい」
彼女たちは歯を食いしばりながら、三等兵に向かう。
人と獣たちの影が交差する。
人と獣のふれあい広場に場違いな声が響いた。
「やっと見つけましたよ。先生、受賞です。って、なに出してるんですかぁぁ!?」
この場にはまるっきりそぐわない様子のリャナンシーの編集さんが現れ、三等兵に小説の受賞が決まったことが告げられた。
呆気にとられる愛玩動物たち。
三等兵はその知らせを聞いて、まるで、まるで楽しい夢を見た子供の様に笑った。その顔を見て、この場にいてキュンと来ないものは魔物娘ではないだろう。
「小説書きたい」
初めて三等兵が口にした言葉はそれ。三等兵はリャナンシーの手をとると背を向けて去っていってしまった。
セックスもできず不完全燃焼で調教済みの魔物娘たちは、後日そろって彼の家を本気で襲撃し動物王国が誕生したという。
福男たちは軍曹を天辺に送り届けるべく奮闘する。
そして、彼らの奮闘で魔物娘たちの包囲網を突破してさらに上部に足を進めるものたちも出始めた。
「なんていう事、この数で倒せないなんて」
「本当に人間なのか?」
「ありゃー…、確かに本物の達人(へんたい)だわ」
三名の武闘派魔物娘、火鼠、人虎、カク猿が対峙しているのは1人の初老の男性。
彼女たちの後ろでは死屍累々と転がる魔物娘たち。
倒れ伏している娘たちはクー・シー、コボルド、ヘルハウンド、チェシャ猫、マンティコア、ユニコーン、ワーバットといった、とある共通項をもった娘たちだった。
彼女たちの顔には皆一様に至福と悔しさがないまぜになったものが宿っていた。
軍曹の手が打ち鳴らす乾いた音が耳障りに聞こえる。
「さすがは三等兵。調教師の称号は伊達ではないな」
軍曹に賞賛を贈られた三等兵は頷きだけで返す。
彼の手には様々な道具が握られていた。彼は手にした道具で彼女たちを散々に弄んだのだ。
「くっそお、負けるかよ」
ヘルハウンドが肩で息をしながら立ち上がる。
「そんなもので弄ばれただなんてヘルハウンドの名折れだ。うおおおおお」
三等兵に突貫するヘルハウンド。
しかし、三等兵は何かを取り出すと、ヘルハウンドに向かって投げつけた。
それは高速で回転しながらヘルハウンドを傷つけることもなく、彼女の横を通り過ぎる。
だが、彼女への対処はそれだけで十分だった。
「くっそおおおお!」
口調とは裏腹に飛んできたフリスビーをとても爽やかな笑顔で口でキャッチしてしまうヘルハウンド。
フリスビーにはご丁寧に合成濃厚精液ビーフジャーキー風味が塗られておりさらに興味を惹くものに仕立て上げられていた。
「ダメだとわかっているのに、体が反応しちまう」
「悔しい、でも体が反応しちゃう、というやつだな」
軍曹がほくそ笑むが三等兵はあくまで無表情のままだ。
三等兵は追い打ちとして、銀色の笛とクリッカーと呼ばれる音を鳴らすだけの道具を取り出す。
「や、やめてくれ、そんなものを体に覚えさせないでくれ」
ヘルハウンドや、横たわりながら不安と期待のこもった目で見つめている犬型魔物娘の目の前で、彼はその笛を力一杯に吹き鳴らした。
人には聞こえない波長域の音を出す笛だが、犬型の彼女たちにはむしろ大きく聞こえる。
「ア、ハァァァァァァァァン」
ヘルハウンドは咥えたフリスビーから漂う合成濃厚精液で鼻腔を刺激され、適度な運動で体が火照っているところに、性感を刺激するような波長に調律された犬笛を吹き鳴らされた。
すでに調教済みの横たわった犬型魔物娘たちに加え、ワーバットもそれを聞いただけで絶頂してしまう。
そして、カチリというクリッカーの音が無慈悲に鳴る。
「さすがはヘルハウンド。よくもつ。しかし、そろそろ限界だろう。その音を体が覚えたのではないのかね」
軍曹の顔が目の前で行われる出し物ににちゃりと歪む。
カチッ。クリッカーが鳴る。
「オアァァァァァァァァ!!」
クリッカーの音だけでヘルハウンドが遠吠えのような嬌声を上げて倒れこむ。
「いい仕事だ。調教師(テイマー)」
軍曹は満足そうに笑って次の会場へとゆうゆうと歩を進める。
「彼女たちの相手は君に任せる。存分に可愛がってやるといい」
三等兵は静かに魔物娘を見ながら頷いた。
次々と性的ではない愛撫を施され、次々と三等兵の調教の前に屈していく魔物娘たち。
三等兵はあくまで無表情であったが、慈愛のこもった神の手で彼女たちを撫でる様は、よーしよしよし、という声が聞こえてくるかのようだった。
「あいつ、本当に人間なのか?。私たちの習性に合わせた道具を次々と繰り出してくる。まるであいつも同じ種族のようだ」
犬型魔物娘たちは丹念に調教され、クリッカーの音を聞けば条件反射で絶頂を迎えるようになった。今ようやくヘルハウンドも落ちたところだ。いくら彼女が懐かない種族であろうとも条件反射の絶頂を体に教え込ませることはできる。
ユニコーンは合成濃厚精液尿臭スプレーを吹きかけられたせいでフレーメン反応が止められない。唇をめくり上げ歯を剥き出しにするという、貞淑なユニコーンにあるまじき表情を引き出されて羞恥に震えている。
ワーバットは犬笛だけで事足りた。
チェシャ猫はマタタビを駆使して、三等兵の体ではなく大人の猫じゃらしにじゃれつくように条件を覚えこませた。
マンティコアはそれらを駆使して落とした。
残るは武術を身につけ精神力で自らの本能と戦うことができた3名の魔物娘だけだった。
三等兵の手には合成濃厚精液チーズ臭固形剤、合成濃厚精液尿臭スプレーが握られていた。
固形剤は火鼠用。スプレーは人虎用とカク猿用だった。
三人は睨み合ったまま動かない。魔物娘として、雌の本能ではなく動物の本能に負けてしまうことなど屈辱以外の何ものでもない。
残った魔物娘は彼女たちのみ。この戦い負けるわけにはいかない。
繰り広げられる攻防。本能を直接鷲掴みにしてくるかのような彼の調教に彼女たちは防戦一方だ。
すると、彼女たちをあざ笑うかのように三等兵はズボンもパンツも下ろして、一物を彼女たちに見せつけた。
「おやさしい人の子ね。やりやすくしてやったって事かい」
彼女たちは歯を食いしばりながら、三等兵に向かう。
人と獣たちの影が交差する。
人と獣のふれあい広場に場違いな声が響いた。
「やっと見つけましたよ。先生、受賞です。って、なに出してるんですかぁぁ!?」
この場にはまるっきりそぐわない様子のリャナンシーの編集さんが現れ、三等兵に小説の受賞が決まったことが告げられた。
呆気にとられる愛玩動物たち。
三等兵はその知らせを聞いて、まるで、まるで楽しい夢を見た子供の様に笑った。その顔を見て、この場にいてキュンと来ないものは魔物娘ではないだろう。
「小説書きたい」
初めて三等兵が口にした言葉はそれ。三等兵はリャナンシーの手をとると背を向けて去っていってしまった。
セックスもできず不完全燃焼で調教済みの魔物娘たちは、後日そろって彼の家を本気で襲撃し動物王国が誕生したという。
16/06/24 00:32更新 / ルピナス
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