俺と二人の彼女の夏祭り
「夏祭りに行くぞ」
「夏祭りにいきましょう!!」
ある家で二人の少女が男に言った。
少女というには一人は大人びているし、一人は幼児体型よりな気もする。
しかしそれよりも、
二人は明らかに人間とは違う体をしている。
大人びているほう、犬の体を持つアヌビスは几帳面でなんでもスケジュールどおりにしたがる。
一方。もう一人は鳥の体を持つコカトリス。非常に臆病で従順な子だった。
そんな二人が一人の男に夏祭りに行こうと誘う…
「お、おう…それはいいけど…さ……」
二人からの好意を知っているこの海斗(カイト)という男は是非二人と夏祭りに行きたいとは思っていたが…
「その、二人とも…魔物だろう?それじゃあちょっと目立つんじゃねえかなぁ…」
二人はシルエットこそは人間に近い。だがやはり人とは違う見た目をしているのは事実。
そこが彼には気がかりであった…
「大丈夫だ。この街には、秘密裏に行われている夏祭りがある」
「そうなんです!わたしと海斗さんとお姉さまで、この祭りにいくんですよ!」
そうアヌビス・・・ノイゼルは言って、コカトリス……深鳥(ミドリ)が差し出したのは
「ボロリもあるよ…ドキッ☆魔物娘だらけの夏祭りぃいい?」
それを海斗が復唱した。
正直、どこかで見た事があるようなフレーズだ。
「いや、こんなもんいくらなんでもガセだろ…こんなあからさまなっておい二人とも!!?」
そう言って心配する海斗をよそに二人は彼の目の前でいそいそと着替え始めた。
まるで彼に見せ付けるように…流し目を送りながら…
「なんだ。信じていないのか?…大丈夫だ。どうやら内容は日本の祭りとなんら変わらないらしい…安心してよいのだぞ?」
ノイゼルはそう言う…
日本語がぺらっぺらではあるが一応外国人であるノイゼルは日本の文化に興味があるし海斗に好意を寄せている。
そのノイゼルを慕って、なおかつ同じように海斗に好意をよせている深鳥も行くのは通りだろう。
「もう、海斗さん…エッチな目…してますよ…?」
臆病ではあるが性にはとても積極的な彼女は、恥ずかしがりながら嬉しそうに彼を見ている…
「フフッ…♪ だが今日はお楽しみは夜までとっておこう……今は私のスケジュールでは性行為には及ばないからな…」
…服を脱いでいる二人の姿は…目に毒…いや、保養だった。
とても魅力的である肢体に、それぞれ特徴のある尻尾…耳…それらがなお、艶やかさを際立てた…
「お、おい…」
海斗もさすがになんにもいえず、黙る……
「さてと、サービスタイムは終了だ。お前は部屋の外で待っていろ」
二人の姿に見とれていると、いきなりノイゼルが海斗をひっつかみ…
「うわぁっ!!?」
部屋に放り出された…
「何を着るかは…お楽しみですよ♪」
深鳥は楽しそうな声で言ったのが、ドア越しに聴こえる…
海斗は溜息をついた…
「ほんとに…こんな祭りがあんのかね〜…?」
その夏祭りのビラは…人間にはとてもうさんくさい…
「着替えが終わったぞ…♪」
そう言って、二人はリビングでテレビをみていた海斗に顔を出した。
「お…おお……」
遅かったなと言おうとしたが、その服装…
「すみません…着付けが上手くできなくて手間取ってしまいました…」
二人の着物姿に、言葉を失った…
ノイゼルは艶やかに着こなし、着物で露出は少ないというのにとても扇情的な姿だった…
一方、深鳥はまるで七五三のよう…とても愛らしく、それでも魔物特有の色気は失っていなかった。
「ど…どうですか…?」
顔を少し赤らめながら、深鳥は訊いてきた…
ノイゼルも口にはしていないが、彼女と同じことをききたいんだろう…
「ああ、二人とも……綺麗だ…可愛いよ…」
「海斗さん…嬉しいです!」
「あ、当たり前だ…私に似合わぬ格好などないわ…!」
二人とも、反応の仕方は違えど…同じ想いのよう…
「特に深鳥なんて…」
彼のその言葉に二人の心は天秤のように…一方が上がり、一方が下がり…
「七五三みたいで可愛いぜ」
そして…天秤は逆になった……
「……ううう!!! 早くいきましょお!」
子ども扱いされたことをやはり怒り、深鳥はさっさと玄関までいってしまう…
「フフッ…では、行くとするか…」
何処へ?と訊こうとしたが、その前にノイゼルに手を握られ、有無を言わさず引っ張られてしまった。
「ふわぁぁ! いろんな屋台がいっぱい並んでます!!」
そこは海斗達…人間の方の祭りの会場であったが、そこには少数の男と多数の魔物娘がいた。
彼女達、魔物娘の説明によると、どうやらミミックや、高度な魔法が使える魔物たちが次元をずらし、普通の人には干渉できない祭り会場を作ったとのことらしい。
「まじであったのかよ…すげえな…」
「これが日本の祭りか…まずは屋台でいろんな食物を買って楽しむんだったな?」
いや、食べ物だけじゃないのだが…まあそこは途中で気付くだろうと思い、彼は黙った。
「ねえ…海斗さん……一緒に楽しみましょう!」
そう言って、海斗の片手に抱き付き、腕に頬擦りをする深鳥…
「おい、深鳥…」
少し嫌そうに腕を振る海斗だが、女の子にこんなことされて嬉しいわけはなく、抵抗する気はない。
それをノイゼルは面白くないような表情で、
「深鳥…海斗から離れろ…歩きづらそうではないか…」
嫉妬心はあるし、好きな人に甘えたいという気持ちはちゃんとあるノイゼルだが、大勢の人がいる手前…行動にする事ができず、深鳥に注意した…
「お姉さまも抱きつけばいいんじゃないですかぁ……もしかして、妬いてます?」
「ッ・・・! 勝手にしろ!!」
顔を真っ赤にして、海斗達を置いて一人でそそくさといってしまった…
「あ、おい…! ったく…こんな時ぐらい仲良くしてくれよな…」
「こんな時だからこそ…です……」
少し真剣に、彼の言葉に深鳥は言った…
「そうかねぇ…?」
頭を掻いて前を見ると、屋台の前でノイゼルが止まっていた。
やはり彼女も結局は素直なのだ…
「丁度射的がありますし、いきましょ…海斗さん」
「おお」
短く返事をして、ノイゼルがいたところまで行って射的を楽しもうとしたが…
「あの…海斗さん…」
深鳥が彼に言う…
「わたし…見ての通り、腕が羽なので…上手く鉄砲を持つことができないのですが…」
「あ、そうだな…じゃあ俺g」
「まあ、待て海斗…ここは私が鉄砲を支えてやる…」
海斗の言葉を塞ぎ、ノイゼルが言った
「え、お姉さまですか?…別にいいですけど……」
先ほどはあんなことになったが、この二人は本当に仲が良い…
二人で笑いながら、鉄砲で的に狙いを定め…
パンッ!!
「おおっと手が滑ったぁああああ!!!!」
「へもがっ!!?」
まさに一瞬……コルク弾を撃った瞬間、ノイゼルが鉄砲を上に振り上げ…思いっきり深鳥の鼻に命中…
ついでに当たった景品はローションである。さすが魔物達の夏祭りだ。
「う…ううう…」
鼻に手をあて、うずくまる深鳥…
やはり嫉妬心は収まっていなかった…
「大丈夫か深鳥〜? すまぬなぁ…思ったより反動が強かったものでなぁ…♪」
「い、いえいえ…お気になさらず…」
(そっちがその気なら…)
「深鳥…大丈夫か?」
端から見ると微笑ましい光景かもしれないがさすがに心配になる……
「あ、お姉さま、海斗さん…あそこにフランクフルトがありますよ…!」
鼻を押さえながら、テトテトと深鳥は行ってしまった…
なにか食べ物でも食べて、仲直りしてもらおう…海斗は財布を取り出しそこへ向かう…
向かった先で代金を払うと、フランクフルトを持った深鳥が海斗を手招きしていた。
「うふふ…フランクフルト……ウィンナーって…おちんちんみたい…ですよね…♪」
そう言って、深鳥は海斗の目の前でフランクフルトをかじらずに舐めた。
「くちゅ…ぺろ…ちゅ…♪」
少女の体躯らしからぬ扇情的な光景に目を奪われながらも…
「いや、そういう食べ物じゃねえからな…普通にたべろって…」
言うが、やはりとまらない…
「そうだぞ全く…淫らな部分はあからさまに出して良いものじゃない…出す時に出すものだ……ああ〜ん…ムグッ…」
ガキンッ!!
あきらかに…食べ物とは思えぬ音がした…
「かっ…あが……」
見ると、ノイゼルのフランクフルトは硬くなっていた。
いや、硬くなったといって、別に勃起というわけではない。
石になっている。文字通り硬いというわけだ。
「の、ノイゼルっ!!?」
「み…深鳥……謀ったなぁっ…!!」
口に入った石と化したフランクフルトを吐き捨てながら、ノイゼルは睨む…
「さっきのお返しですよぉ…お姉さまがあんなことしなければこうする気はなかったんですからね…!」
なんだか、どんどん亀裂が走っているような気がした。
「おい…二人とも?」
「いいだろう!! じゃあどちらかが海斗を振り向かせ、なおかつ邪魔者を排除できるか競争しようではないか…!」
「わかりましたよ…!お姉さまであれど、手加減なんてしないんですからね!!!」
もはや海斗の言葉など耳に届かない。
激昂した二人は、彼の腕を引っ張り…様々な屋台へと引きずった…
「ぜー…はー…ぜー…はー…」
さすがに、男であっても暴走する女二人には叶うはずもなく、海斗は息絶え絶えだった…
「ぬぅうう……!」
「むぅうう……!」
いまだに二人は火花を散らしている…
いつもはここまで争う事はないのだが…乙女ゆえの喧嘩だろうか…
かなりの時間が過ぎており、今は夜…
花火がひっきりなしにあがっている……
「ふ…二人とも……もう…勘弁…」
やっとのことで吐き出した言葉だが、二人は…
「次だ!!次にいくぞ!!!」
「いえ!、海斗さんこっちにいきましょう!!」
今度はお互いに逆向きでひっぱる……
「いだだだだああ!!!?」
体が千切れるっ…もう彼は我慢の限界だった。
「お前ら良い加減にしろって!!」
「あっ…」
「ひっ…!」
ノイゼルは彼の言葉にハッとなり、深鳥は少し驚いた…
「せっかくの祭りだってのになんでそんなに争うんだよ…いいじゃねえか。皆で楽しめば…」
二人の好意は知っている。究極的には二股だってする覚悟もある。
そんな彼ではあるが…
「だ…だが、私はお前を自分のモノにしたい…! 深鳥のことももちろん好きだ…だけど、これだけは譲れない…」
「わ、わたしだってお姉さまのことは大好きですよ! でも、これだけは譲れないんです!」
二人は声を荒げ、伝える…
「だって…」
「だって…」
ドーーーーン!!
「「〜〜〜〜!!!」」
二人の言葉は…花火にかき消された…
「………」
沈黙が訪れ、二人は俯いてしまった…
「わかってるよ…」
そこで、海斗が声をだし、二人は顔を上げる。
「聴こえなくたって分かるさ。でも、俺は仲が良いお前らと一緒にいたいんだ…」
なるべく優しく彼は伝えた…
「か…海斗…」
「海斗…さん…」
二人は…お互いに見つめあい、ごめんなさいとおじぎをした。
「んで、やっぱりこうなるんだな…」
「んちゅ…ぺろ……れりゅ、くちゅ…ふえ…? そうなるに決まってるじゃありませんか」
「レロ…んむ、ちゅるるる…ん、れろれろ… 当たり前だろ。私の予定では、この時間に情事をする予定だったのだからな」
三人は…近くにあった寂れた神社の境内…に行きたかったのだが、そこにはたくさんの先客がいたので、少し風情がないが、人気のない林の中でシートを敷いて、そこで行っていた。
「どうだ…何度も味わっているだろうが、ダブルフェラはキモチイイだろう?」
「気持ちよくないわけないですよね…? だってわたしとお姉さまのフェラなんですから…このままイっちゃってもいいんですよぉ…」
二人の責めは的確に海斗の弱点を突く…
「ぐっ…お前ら…もっと、優しくしろって…」
「なんだ…女子みたいな言い方だなぁ…♪ ん、ちゅ、ずるるるるるる!」
「責められてる海斗さん…かわいい♪ そのまま……出しちゃってください…! ちゅ…じゅるる!!!」
二人で亀頭に吸い付く…
「で、出るっ!」
「ん…! やはり…熱いな…お前の滾る精は…」
「はぁ……本当においしい精子です…」
二人はうっとりとしている…顔にかかった精子は、二人の妖艶さを引き出し…さらに海斗を情欲に誘う。
出したばかりの彼のモノは、既に元の硬さに戻っていた。
「もう硬くなったんですね…じゃあ…いただきますよ…♪」
顔は恥じらいで赤くなっている彼女だが、その恥ずかしさが快感であるらしい…
深鳥は海斗の上に跨り、その蜜の滴る穴に…
彼を挿入れた…
「ぐう!!?」
「ふぁ…海斗さんのがっ!! わたしの中に入ってきますぅう!!!」
騎上位の体勢で腰を振る深鳥を抱きしめたいと思ったが…
彼の眼前にはノイゼルが映っていた…
「では、私も混ぜてもらおう……」
そう言って彼女は海斗の顔の方に跨り…その蜜壷を彼の口に押し付ける…
「ほらほらぁ♪ …私の愛液を全て啜り取らないと窒息してしまうぞぉ?」
「んぐ…ふが…ぺろ…んく…んく…」
甘い…彼女の愛液は比喩どおり、正に蜜だった…
「んんっ!! 海斗さぁぁん…腰振ってくださいよぉ…止まってちゃぁ寂しいです…」
深鳥の言葉に自分が動いてない事に気付き、腰を振るが…ノイゼルの顔面騎乗で上手く息ができず、苦しんでいた。
気持ち良い…だが、彼としてはもうちょっと自分も楽しみたい……
そう思い、彼はノイゼルの尻尾を掴み…
「ひや…ま、待てぇ…!尻尾を掴むな!! いや、それ以前に…一体何を…!!?」
優しく、その部分を舐める…
「んぁあああ!!? ば、馬鹿!! そこはお尻…いいぁああッ♪」
「ぷはっ!! やっぱり、お前…ケツ弱いんだな…」
それに気を良くした海斗は、腰を深鳥のざらついた天上に押し当てるように振り、ノイゼルの菊門を舌でなぞる…
「ああっ!!? ふああぁ♪ 海斗さぁあん…そこ、らめですうう〜♪」
「や、やめろ……そんなとこ…初めてなのに……くる…クルっ!!!?」
海斗も限界に達し、射精をする瞬間…
深鳥も絶頂により歓喜の悲鳴を上げ、ノイゼルは菊門をしつこく吸われ、潮を吹いた…
「あは…海斗さんのが…中に…♪」
「そんな…この私が…お尻で……♪ もう…我慢できん!!」
すかさずノイゼルは朦朧としている深鳥をどかし、射精したてで萎えた彼にしゃぶりつく。
「じゅぱっ!じゅるるるるる!! 早く勃てろ!!もう、もう我慢できないのだぁ!」
「ぐう、あああ!!? ノイゼル…お前まさか…!」
お尻でイカされるというのは彼女にとって想定外の事だった。
ゆえにさらに発情させるきっかけになってしまったようだ…
「勃った…勃ったなっ♪ じゃあ挿入れるぞ!!?」
「うああああ!!?」
発情しきった彼女の膣内は深鳥のそれよりも貪欲に絡みつく。
きつさでは深鳥の上なのだが、さらに腰振りまでされれば、快感は倍増だった。
「硬いぃぃ♪ 大きいぃ♪ 海斗…もっとだ…もっと腰を振ってくれ!!」
「ノイゼ…ル…やばい…ってもが…!?」
止めようとしたがそれを止められる。
「海斗さぁん…わたしのお尻も舐めてくださいよぉ…お姉さまにしたこと、ぜぇぇんぶわたしにしてくださいぃぃ…!」
「ん、ぐう…」
どいてくれる気配はない…
深鳥も気持ちよくさせるしかなかった…
「ああん♪ 中でびくびくしてるぞ…出すのか…? 出すんだな♪」
さらに彼女の激しさが増す…
「もっとしてくださいよぉ… はぁあん! お尻…キモチイイ…♪」
「ぷはっ! もう、限界だぁ!」
3人の歓喜の声が重なった……
「ん…いっぱい…お前がいっぱい…中で泳いでいるぞ…」
ノイゼルは下腹部を愛しげに撫で回した…
「たくさんでましたね……嬉しいです…」
三人はお互いに抱き合いながら……微笑む…
「大好きだぞ……誰よりもな…」
「わたしだって…お姉さまに負けないぐらい、海斗さんのことが好きです…」
そんな二人の言葉を海斗は脱力感と共に訊き、その愛情を感じる…
「いや、私のほうが深鳥よりも愛は上だぞ。是非、正妻は私にしろ!」
「いいえ! お姉さまよりわたしの愛のほうが深いです!正妻にはわたしを選んでくださいね!!」
…………
「ほお…やるのか…?」
「ええ、やりますとも…」
「…やれやれ……」
どうやら、二人の恋の争いはまだまだ続きそうだ…
〜fin〜
「夏祭りにいきましょう!!」
ある家で二人の少女が男に言った。
少女というには一人は大人びているし、一人は幼児体型よりな気もする。
しかしそれよりも、
二人は明らかに人間とは違う体をしている。
大人びているほう、犬の体を持つアヌビスは几帳面でなんでもスケジュールどおりにしたがる。
一方。もう一人は鳥の体を持つコカトリス。非常に臆病で従順な子だった。
そんな二人が一人の男に夏祭りに行こうと誘う…
「お、おう…それはいいけど…さ……」
二人からの好意を知っているこの海斗(カイト)という男は是非二人と夏祭りに行きたいとは思っていたが…
「その、二人とも…魔物だろう?それじゃあちょっと目立つんじゃねえかなぁ…」
二人はシルエットこそは人間に近い。だがやはり人とは違う見た目をしているのは事実。
そこが彼には気がかりであった…
「大丈夫だ。この街には、秘密裏に行われている夏祭りがある」
「そうなんです!わたしと海斗さんとお姉さまで、この祭りにいくんですよ!」
そうアヌビス・・・ノイゼルは言って、コカトリス……深鳥(ミドリ)が差し出したのは
「ボロリもあるよ…ドキッ☆魔物娘だらけの夏祭りぃいい?」
それを海斗が復唱した。
正直、どこかで見た事があるようなフレーズだ。
「いや、こんなもんいくらなんでもガセだろ…こんなあからさまなっておい二人とも!!?」
そう言って心配する海斗をよそに二人は彼の目の前でいそいそと着替え始めた。
まるで彼に見せ付けるように…流し目を送りながら…
「なんだ。信じていないのか?…大丈夫だ。どうやら内容は日本の祭りとなんら変わらないらしい…安心してよいのだぞ?」
ノイゼルはそう言う…
日本語がぺらっぺらではあるが一応外国人であるノイゼルは日本の文化に興味があるし海斗に好意を寄せている。
そのノイゼルを慕って、なおかつ同じように海斗に好意をよせている深鳥も行くのは通りだろう。
「もう、海斗さん…エッチな目…してますよ…?」
臆病ではあるが性にはとても積極的な彼女は、恥ずかしがりながら嬉しそうに彼を見ている…
「フフッ…♪ だが今日はお楽しみは夜までとっておこう……今は私のスケジュールでは性行為には及ばないからな…」
…服を脱いでいる二人の姿は…目に毒…いや、保養だった。
とても魅力的である肢体に、それぞれ特徴のある尻尾…耳…それらがなお、艶やかさを際立てた…
「お、おい…」
海斗もさすがになんにもいえず、黙る……
「さてと、サービスタイムは終了だ。お前は部屋の外で待っていろ」
二人の姿に見とれていると、いきなりノイゼルが海斗をひっつかみ…
「うわぁっ!!?」
部屋に放り出された…
「何を着るかは…お楽しみですよ♪」
深鳥は楽しそうな声で言ったのが、ドア越しに聴こえる…
海斗は溜息をついた…
「ほんとに…こんな祭りがあんのかね〜…?」
その夏祭りのビラは…人間にはとてもうさんくさい…
「着替えが終わったぞ…♪」
そう言って、二人はリビングでテレビをみていた海斗に顔を出した。
「お…おお……」
遅かったなと言おうとしたが、その服装…
「すみません…着付けが上手くできなくて手間取ってしまいました…」
二人の着物姿に、言葉を失った…
ノイゼルは艶やかに着こなし、着物で露出は少ないというのにとても扇情的な姿だった…
一方、深鳥はまるで七五三のよう…とても愛らしく、それでも魔物特有の色気は失っていなかった。
「ど…どうですか…?」
顔を少し赤らめながら、深鳥は訊いてきた…
ノイゼルも口にはしていないが、彼女と同じことをききたいんだろう…
「ああ、二人とも……綺麗だ…可愛いよ…」
「海斗さん…嬉しいです!」
「あ、当たり前だ…私に似合わぬ格好などないわ…!」
二人とも、反応の仕方は違えど…同じ想いのよう…
「特に深鳥なんて…」
彼のその言葉に二人の心は天秤のように…一方が上がり、一方が下がり…
「七五三みたいで可愛いぜ」
そして…天秤は逆になった……
「……ううう!!! 早くいきましょお!」
子ども扱いされたことをやはり怒り、深鳥はさっさと玄関までいってしまう…
「フフッ…では、行くとするか…」
何処へ?と訊こうとしたが、その前にノイゼルに手を握られ、有無を言わさず引っ張られてしまった。
「ふわぁぁ! いろんな屋台がいっぱい並んでます!!」
そこは海斗達…人間の方の祭りの会場であったが、そこには少数の男と多数の魔物娘がいた。
彼女達、魔物娘の説明によると、どうやらミミックや、高度な魔法が使える魔物たちが次元をずらし、普通の人には干渉できない祭り会場を作ったとのことらしい。
「まじであったのかよ…すげえな…」
「これが日本の祭りか…まずは屋台でいろんな食物を買って楽しむんだったな?」
いや、食べ物だけじゃないのだが…まあそこは途中で気付くだろうと思い、彼は黙った。
「ねえ…海斗さん……一緒に楽しみましょう!」
そう言って、海斗の片手に抱き付き、腕に頬擦りをする深鳥…
「おい、深鳥…」
少し嫌そうに腕を振る海斗だが、女の子にこんなことされて嬉しいわけはなく、抵抗する気はない。
それをノイゼルは面白くないような表情で、
「深鳥…海斗から離れろ…歩きづらそうではないか…」
嫉妬心はあるし、好きな人に甘えたいという気持ちはちゃんとあるノイゼルだが、大勢の人がいる手前…行動にする事ができず、深鳥に注意した…
「お姉さまも抱きつけばいいんじゃないですかぁ……もしかして、妬いてます?」
「ッ・・・! 勝手にしろ!!」
顔を真っ赤にして、海斗達を置いて一人でそそくさといってしまった…
「あ、おい…! ったく…こんな時ぐらい仲良くしてくれよな…」
「こんな時だからこそ…です……」
少し真剣に、彼の言葉に深鳥は言った…
「そうかねぇ…?」
頭を掻いて前を見ると、屋台の前でノイゼルが止まっていた。
やはり彼女も結局は素直なのだ…
「丁度射的がありますし、いきましょ…海斗さん」
「おお」
短く返事をして、ノイゼルがいたところまで行って射的を楽しもうとしたが…
「あの…海斗さん…」
深鳥が彼に言う…
「わたし…見ての通り、腕が羽なので…上手く鉄砲を持つことができないのですが…」
「あ、そうだな…じゃあ俺g」
「まあ、待て海斗…ここは私が鉄砲を支えてやる…」
海斗の言葉を塞ぎ、ノイゼルが言った
「え、お姉さまですか?…別にいいですけど……」
先ほどはあんなことになったが、この二人は本当に仲が良い…
二人で笑いながら、鉄砲で的に狙いを定め…
パンッ!!
「おおっと手が滑ったぁああああ!!!!」
「へもがっ!!?」
まさに一瞬……コルク弾を撃った瞬間、ノイゼルが鉄砲を上に振り上げ…思いっきり深鳥の鼻に命中…
ついでに当たった景品はローションである。さすが魔物達の夏祭りだ。
「う…ううう…」
鼻に手をあて、うずくまる深鳥…
やはり嫉妬心は収まっていなかった…
「大丈夫か深鳥〜? すまぬなぁ…思ったより反動が強かったものでなぁ…♪」
「い、いえいえ…お気になさらず…」
(そっちがその気なら…)
「深鳥…大丈夫か?」
端から見ると微笑ましい光景かもしれないがさすがに心配になる……
「あ、お姉さま、海斗さん…あそこにフランクフルトがありますよ…!」
鼻を押さえながら、テトテトと深鳥は行ってしまった…
なにか食べ物でも食べて、仲直りしてもらおう…海斗は財布を取り出しそこへ向かう…
向かった先で代金を払うと、フランクフルトを持った深鳥が海斗を手招きしていた。
「うふふ…フランクフルト……ウィンナーって…おちんちんみたい…ですよね…♪」
そう言って、深鳥は海斗の目の前でフランクフルトをかじらずに舐めた。
「くちゅ…ぺろ…ちゅ…♪」
少女の体躯らしからぬ扇情的な光景に目を奪われながらも…
「いや、そういう食べ物じゃねえからな…普通にたべろって…」
言うが、やはりとまらない…
「そうだぞ全く…淫らな部分はあからさまに出して良いものじゃない…出す時に出すものだ……ああ〜ん…ムグッ…」
ガキンッ!!
あきらかに…食べ物とは思えぬ音がした…
「かっ…あが……」
見ると、ノイゼルのフランクフルトは硬くなっていた。
いや、硬くなったといって、別に勃起というわけではない。
石になっている。文字通り硬いというわけだ。
「の、ノイゼルっ!!?」
「み…深鳥……謀ったなぁっ…!!」
口に入った石と化したフランクフルトを吐き捨てながら、ノイゼルは睨む…
「さっきのお返しですよぉ…お姉さまがあんなことしなければこうする気はなかったんですからね…!」
なんだか、どんどん亀裂が走っているような気がした。
「おい…二人とも?」
「いいだろう!! じゃあどちらかが海斗を振り向かせ、なおかつ邪魔者を排除できるか競争しようではないか…!」
「わかりましたよ…!お姉さまであれど、手加減なんてしないんですからね!!!」
もはや海斗の言葉など耳に届かない。
激昂した二人は、彼の腕を引っ張り…様々な屋台へと引きずった…
「ぜー…はー…ぜー…はー…」
さすがに、男であっても暴走する女二人には叶うはずもなく、海斗は息絶え絶えだった…
「ぬぅうう……!」
「むぅうう……!」
いまだに二人は火花を散らしている…
いつもはここまで争う事はないのだが…乙女ゆえの喧嘩だろうか…
かなりの時間が過ぎており、今は夜…
花火がひっきりなしにあがっている……
「ふ…二人とも……もう…勘弁…」
やっとのことで吐き出した言葉だが、二人は…
「次だ!!次にいくぞ!!!」
「いえ!、海斗さんこっちにいきましょう!!」
今度はお互いに逆向きでひっぱる……
「いだだだだああ!!!?」
体が千切れるっ…もう彼は我慢の限界だった。
「お前ら良い加減にしろって!!」
「あっ…」
「ひっ…!」
ノイゼルは彼の言葉にハッとなり、深鳥は少し驚いた…
「せっかくの祭りだってのになんでそんなに争うんだよ…いいじゃねえか。皆で楽しめば…」
二人の好意は知っている。究極的には二股だってする覚悟もある。
そんな彼ではあるが…
「だ…だが、私はお前を自分のモノにしたい…! 深鳥のことももちろん好きだ…だけど、これだけは譲れない…」
「わ、わたしだってお姉さまのことは大好きですよ! でも、これだけは譲れないんです!」
二人は声を荒げ、伝える…
「だって…」
「だって…」
ドーーーーン!!
「「〜〜〜〜!!!」」
二人の言葉は…花火にかき消された…
「………」
沈黙が訪れ、二人は俯いてしまった…
「わかってるよ…」
そこで、海斗が声をだし、二人は顔を上げる。
「聴こえなくたって分かるさ。でも、俺は仲が良いお前らと一緒にいたいんだ…」
なるべく優しく彼は伝えた…
「か…海斗…」
「海斗…さん…」
二人は…お互いに見つめあい、ごめんなさいとおじぎをした。
「んで、やっぱりこうなるんだな…」
「んちゅ…ぺろ……れりゅ、くちゅ…ふえ…? そうなるに決まってるじゃありませんか」
「レロ…んむ、ちゅるるる…ん、れろれろ… 当たり前だろ。私の予定では、この時間に情事をする予定だったのだからな」
三人は…近くにあった寂れた神社の境内…に行きたかったのだが、そこにはたくさんの先客がいたので、少し風情がないが、人気のない林の中でシートを敷いて、そこで行っていた。
「どうだ…何度も味わっているだろうが、ダブルフェラはキモチイイだろう?」
「気持ちよくないわけないですよね…? だってわたしとお姉さまのフェラなんですから…このままイっちゃってもいいんですよぉ…」
二人の責めは的確に海斗の弱点を突く…
「ぐっ…お前ら…もっと、優しくしろって…」
「なんだ…女子みたいな言い方だなぁ…♪ ん、ちゅ、ずるるるるるる!」
「責められてる海斗さん…かわいい♪ そのまま……出しちゃってください…! ちゅ…じゅるる!!!」
二人で亀頭に吸い付く…
「で、出るっ!」
「ん…! やはり…熱いな…お前の滾る精は…」
「はぁ……本当においしい精子です…」
二人はうっとりとしている…顔にかかった精子は、二人の妖艶さを引き出し…さらに海斗を情欲に誘う。
出したばかりの彼のモノは、既に元の硬さに戻っていた。
「もう硬くなったんですね…じゃあ…いただきますよ…♪」
顔は恥じらいで赤くなっている彼女だが、その恥ずかしさが快感であるらしい…
深鳥は海斗の上に跨り、その蜜の滴る穴に…
彼を挿入れた…
「ぐう!!?」
「ふぁ…海斗さんのがっ!! わたしの中に入ってきますぅう!!!」
騎上位の体勢で腰を振る深鳥を抱きしめたいと思ったが…
彼の眼前にはノイゼルが映っていた…
「では、私も混ぜてもらおう……」
そう言って彼女は海斗の顔の方に跨り…その蜜壷を彼の口に押し付ける…
「ほらほらぁ♪ …私の愛液を全て啜り取らないと窒息してしまうぞぉ?」
「んぐ…ふが…ぺろ…んく…んく…」
甘い…彼女の愛液は比喩どおり、正に蜜だった…
「んんっ!! 海斗さぁぁん…腰振ってくださいよぉ…止まってちゃぁ寂しいです…」
深鳥の言葉に自分が動いてない事に気付き、腰を振るが…ノイゼルの顔面騎乗で上手く息ができず、苦しんでいた。
気持ち良い…だが、彼としてはもうちょっと自分も楽しみたい……
そう思い、彼はノイゼルの尻尾を掴み…
「ひや…ま、待てぇ…!尻尾を掴むな!! いや、それ以前に…一体何を…!!?」
優しく、その部分を舐める…
「んぁあああ!!? ば、馬鹿!! そこはお尻…いいぁああッ♪」
「ぷはっ!! やっぱり、お前…ケツ弱いんだな…」
それに気を良くした海斗は、腰を深鳥のざらついた天上に押し当てるように振り、ノイゼルの菊門を舌でなぞる…
「ああっ!!? ふああぁ♪ 海斗さぁあん…そこ、らめですうう〜♪」
「や、やめろ……そんなとこ…初めてなのに……くる…クルっ!!!?」
海斗も限界に達し、射精をする瞬間…
深鳥も絶頂により歓喜の悲鳴を上げ、ノイゼルは菊門をしつこく吸われ、潮を吹いた…
「あは…海斗さんのが…中に…♪」
「そんな…この私が…お尻で……♪ もう…我慢できん!!」
すかさずノイゼルは朦朧としている深鳥をどかし、射精したてで萎えた彼にしゃぶりつく。
「じゅぱっ!じゅるるるるる!! 早く勃てろ!!もう、もう我慢できないのだぁ!」
「ぐう、あああ!!? ノイゼル…お前まさか…!」
お尻でイカされるというのは彼女にとって想定外の事だった。
ゆえにさらに発情させるきっかけになってしまったようだ…
「勃った…勃ったなっ♪ じゃあ挿入れるぞ!!?」
「うああああ!!?」
発情しきった彼女の膣内は深鳥のそれよりも貪欲に絡みつく。
きつさでは深鳥の上なのだが、さらに腰振りまでされれば、快感は倍増だった。
「硬いぃぃ♪ 大きいぃ♪ 海斗…もっとだ…もっと腰を振ってくれ!!」
「ノイゼ…ル…やばい…ってもが…!?」
止めようとしたがそれを止められる。
「海斗さぁん…わたしのお尻も舐めてくださいよぉ…お姉さまにしたこと、ぜぇぇんぶわたしにしてくださいぃぃ…!」
「ん、ぐう…」
どいてくれる気配はない…
深鳥も気持ちよくさせるしかなかった…
「ああん♪ 中でびくびくしてるぞ…出すのか…? 出すんだな♪」
さらに彼女の激しさが増す…
「もっとしてくださいよぉ… はぁあん! お尻…キモチイイ…♪」
「ぷはっ! もう、限界だぁ!」
3人の歓喜の声が重なった……
「ん…いっぱい…お前がいっぱい…中で泳いでいるぞ…」
ノイゼルは下腹部を愛しげに撫で回した…
「たくさんでましたね……嬉しいです…」
三人はお互いに抱き合いながら……微笑む…
「大好きだぞ……誰よりもな…」
「わたしだって…お姉さまに負けないぐらい、海斗さんのことが好きです…」
そんな二人の言葉を海斗は脱力感と共に訊き、その愛情を感じる…
「いや、私のほうが深鳥よりも愛は上だぞ。是非、正妻は私にしろ!」
「いいえ! お姉さまよりわたしの愛のほうが深いです!正妻にはわたしを選んでくださいね!!」
…………
「ほお…やるのか…?」
「ええ、やりますとも…」
「…やれやれ……」
どうやら、二人の恋の争いはまだまだ続きそうだ…
〜fin〜
12/05/25 01:28更新 / zeno