魔物娘生物災害 X
― 私は考えていた ―
私には家族が居ない。
みんな死んでしまった。
父も母も、兄も妹も・・・
だが私は生きている。
たとえ、こんな立場に身を堕としてもそれは事実だ。
こんな事が起きても、家族の身を案じる必要の無い私は一番気が楽かもしれない。
だが、他の皆は違う。
家族も居るし、反魔物派としての立場もあるだろう。
家族の誰かもしくは自分自身が魔物になれば、それはこの国で生きていけないことを意味する。
家族や自分が魔物になった自分や家族を殺す。
それが出来なければこの国で殺されるか、必死で亡命しなければならない。
もっとも、今の状態が悪化し、ゾンビ達が街に広がれば、この国自体が魔物が収める国に成ってしまうだろうから関係ないかもしれないが。
いずれにしても、『人外の部分』は私に訴え掛け続けている。
この気に乗じろ・・・欲望に従え・・・諸々。
理性でそれを頭から抑え付けているが、どこまで耐えられるかは分からない・・・
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仲間を逃がすことには成功したものの、アルトリアに群がるゾンビの数は多い。
階下から上って来たゾンビもあわせて20人を超えるだろうか。
あっという間に、彼の視界はゾンビで一杯になり、彼の衣服…ズボンと下着ははあっという間に脱がされ、彼の男性器は剥き出しになってしまった。
「ぐっ・・・はな・・・せ」
「オトコー」
「オトコー」
聞く耳など持つ筈も無く、手足をゾンビ達に取り押さえられた彼は身動きが取れずにされるがままだった。
外気に触れ、ヒヤリとした感覚に身震いしていると、突然彼の分身はヌルリとしたゾンビの咥内に咥え込まれていた。
「ヒゥ!」
突然の刺激に彼の腰が浮いてしまう。
彼・・・女性と付き合ったことは無い、当然このような経験も無い。
それだけに、突然の口淫に驚いてしまったのだった。
「アッ・・・いやだ・・・やめ・・・あっ・・・・・・・・・」
「グチュ・・・ンチュ・・・ジュポ・・・」
言葉は聞こえずとも、彼女の口が奏でる淫猥な水音が彼には聞こえた。
当然、彼が長く我慢できるはずも無く、5分と経たずに顔も見えない誰とも分からないゾンビの口の中に白濁した粘液をぶちまけてしまった。
「あっ・・・もう・・・だめ・・・やめて!!、いや・・・嫌だァァァァァ!!!!」
「ンッ!!!!、ンン・・・ングッ・・・ゴクッ・・・ジュル・・・」
彼女は口に放たれた分を全て飲み干すと、間も無く肉棒を解放し、彼から離れた。
だが、彼女達の肉欲は終わらない。
まもなく次のゾンビが先ほどのゾンビと同じように彼の肉棒を咥え、先程よりも激しく頭を上下させた。
「ヒィィィ!」
「ンッ、ンンッ!!」
一度絶頂に達した肉棒は力を失っていた。
それを察した別のゾンビが突如彼にキスをしてきたのだった。
舌を絡ませ、唾液を混ぜあうとキスはあっさり終わった。
だが、今度はそのゾンビが下半身を露出させたまま、彼の顔に跨ってきた。
「ムグッ!!??」
「アッ・・・キモチいい・・・」
丁度彼の口の辺りに彼女は自分の秘所を押し付けた。
そして、そのまま彼の顔で自分の秘所を擦り、快感を得ようとしきりに腰を動かす。
まもなく、彼の顔は彼女の愛液でベトベトに湿り、呼吸をしようと開いた口にもそれは入り込んでいた。
「んー!!んー!!・・・あれ・・・?」
「ウフフ・・・」
彼が感じた違和感。
それもそのはず、既に力を失ったはずの彼の分身が、再び硬くいきり立っていた。
間も無く、彼の顔に跨っていたゾンビは離れ、彼の体を愛撫し始める。
「どうし・・・ンッ・・・アアアァァァッ!!!」
彼が疑問を口にする前に、硬く勃起した肉棒は先程から彼に口で奉仕をしていたゾンビに再び咥え込まれてしまう。
彼の肉棒が再び力を取り戻した理由・・・それは言うまでも無くゾンビ達の体液を体内に取り入れたから。
彼女達の唾液や愛液に含まれる媚薬・催淫効果のためだった。
「ヤメテッ・・・い・・・痛い・・・・・・」
だがそんな悲痛な言葉もお構いなし。
剛直を頬張り、咥内と唇で扱き上げる。
尿道口から染み出すカウパー腺液をチュルチュルと音を立てて吸い、血管が浮き出した竿を優しく舐めた。
やがて、彼の体が我慢で震え始まると、2人目のゾンビは頭の動きを激しくした。
肉棒に舌を絡め、頬肉で扱き、喉の奥まで迎え入れ、鈴口を舌で突いているうちに彼は再び絶頂に達した。
ゾンビは自分の口の中を満たし、喉奥に絡む精液を嬉々として飲み干すと、最初のゾンビと同じように彼から離れた。
「ァゥ・・・・・・」
既にアルトリアには快楽と絶頂後の鈍い痛みで、抵抗どころではない。
それでも彼女達の体液によって生殖機能だけは活性化している。
3人目はその少し体温の低い手で、彼の分身を上下に擦った。
本人の意識に反し、またも勃起してしまう彼の分身。
それを3人目はいよいよ自分の性器で受け入れようとしてきた。
柔らかい秘肉に彼の先端が触れたとき、これから何をされるか気付いた彼は悲鳴を上げた。
「や・・・・・・やめてェェェェェ!!!!」
「ハァハァ・・・オトコ・・・欲しい・・・」
「あ・・・アアアァァァァァ!!!!」
まるで女性のような悲鳴を上げた瞬間、ゾンビは一気に腰を落とし、肉棒を自らの肉壷に収めた。
一瞬の抵抗が彼女が人間の時に処女であったことを証明していたが、アルトリアがそれに気が付く事は無い。
何故なら彼の分身を包み込む肉の襞が彼の肉棒を締め付け、膣内の襞が淫猥に彼の肉棒を愛撫し、身体が震える程の快感を与えていたからだ。
初めてのはずの彼女の膣内とその腰使いは決して初めて誰かと交わる女性の物ではない。
だが、そんな事を考える事も出来ずに、唯ひたすらに彼女の腰使いに翻弄されるアルトリアだった。
彼は断続的に送り込まれる快感に震えながら、考えていた。
(ウッ・・・女の人と付き合ったりとか、夜を共に・・・なんてしたこと無い・・・けど・・・セックスって・・・こういう物なの?)
(・・・確かにセックスに幻想持ってたけど・・・こんなに強烈だなんて・・・早く・・・・・・早く逃げない・・・と・・・アァ!!)
だがそんな彼の思考は快楽の波に飲まれ、抵抗の意志は失われていく。
それに、彼女達は魔物の膣内は人間の女性のそれとは異なり、いかに男性に快楽を与えるか、その方向に突出して変化している。
一度魔物の膣内を味わってしまうと、人間のそれでは満足がいかなくなってしまう事もある。
特に、初体験が魔物の場合は顕著といえる傾向であるため、アルトリアの行く末は決まったような物だった。
(ハァハァ・・・ティク・・・レイン・・・逃げて・・・ね・・・・・・・・・僕は・・・・・・もう・・・駄目・・・)
思考を他所に向けることで快楽に抗っていた彼だったが、それも限界が訪れた。
「はっ・・・あっ・・・うっ・・・もう・・・我慢・・・でき・・・ない」
「アッ・・・・・・もう・・・だめ・・・射精して・・・早く・・・膣内に出して!!!」
彼の腰に跨り、自ら腰を振っていたゾンビは以前のような流暢な言葉を話し始めた。
だがアルトリアは言葉使いよりも、その内容に驚愕した。
魔物の膣内への射精。
それは魔物へ糧を与えることであり、魔物の繁殖を促す物であり、人間の男が堕落する瞬間である・・・そう教えられてきた彼にはそれは踏み越えてはいけない一線であった。
だが・・・
「!!、だめ・・・だ・・・よ」
「嫌ッ!!、早くダシテ!!」
「だめ!!、出ちゃう・・・抜いて・・・嫌だ・・・いや・・・ウワアアアァァァァァァ!!!」
「ンァァァァァッ!!!」
僅かに拒絶の意思を示す彼に対し、ゾンビは腰を更に激しく振り、秘肉で彼の肉棒を締め上げることで無理矢理彼を絶頂へと押し上げた。
身体が震える感覚、自分の大切な何かが流れ出していく感覚が彼を襲った。
彼は初めて女性の膣内へ自らの子種を流し込んでしまった。
(僕は・・・なんて事を・・・魔物とセックスした挙句、膣内射精するなんて・・・)
一方のゾンビも冷え切った身体に流れ込む熱い命の脈動を感じていた。
「あぅ・・・あ・・・あぁ・・・」
「んっ・・・あぁ・・・キモチいい・・・」
アルトリアは茫然自失、言葉も満足に紡げず、快楽の余韻で動くことも出来ない。
そして、彼女は再び発音が濁り、膣内に満たされる精で満足した様子で腰を浮かせて、肉壷から肉棒を抜いた。
ドロドロと溢れ、零れ落ちてくるアルトリアの精液は彼女の破瓜の血でピンクに変わっていた。
それまではあくまで天井のみを見つめ、快楽という名の拷問に耐えていた彼は、唯一動く首をようやく動かし、今まで自分の腰に跨っていたゾンビの顔を覗き込んだ。
(・・・可愛い・・・)
それが彼が彼女を見た最初の感想であった。
彼は、既に壊れていたのかもしれない。
そして、まもなく4人目、5人目と次々にゾンビに輪姦されていくのだが、彼を気に入ってしまったのか、3人目のゾンビはずっとアルトリアの傍らで彼とキスを交わしたり、彼を抱き締めたりと、奇妙な光景が繰り広げられる事となる。
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― 化学実験室 ―
5人が逃げ込み、1人が捕まってすぐの事。
トロメリアが化学実験室の鍵をかけると、まもなくティクがシルトに掴みかかった。
彼はシルトの襟元を掴み締め上げる。
「てめぇ!!、何で邪魔した!!」
「グッ・・・・・・」
「ティク・・・止めろ」
「レイン、邪魔をするな、俺はこいつに聞かなきゃならない、なんでアルトリアを見捨てた!!」
ティクはシルトを締め上げる。
シルトは表情を歪めるが、口を閉じていた。
女学生は突然の険悪な雰囲気に怯えている。
「ティク・・・落ち着け、そのままじゃ答えることも出来ない」
「・・・・・・ふんっ!」
辛うじてレインはティクの腕を掴み、彼を落ち着かせる。
ティクが少し乱雑に手を離すと、シルトは床に崩れるように座り込んだ。
「何故、あの時俺を無理矢理引っ張っていった?」
「・・・・・・あの数のゾンビじゃ、お前まで喰われるだけだ」
「そんな事知るか、俺はアルトリアを・・・・・・」
「お前個人がゾンビ共輪姦されるのは知ったことじゃない、だが、男手が俺とレインだけになったら、女4人を守れると思うか?」
「・・・それ・・・は・・・」
それに、今は個人個人が協力し合わないと、あっという間に全滅するぞ?
立ち上がりながらそう語る彼の言葉に、すっかり閉口してしまうティク、そこにレインが口を開いた。
「ティク・・・アルトリアは男だし・・・死ぬわけでもなければ魔物になるわけでもない・・・」
「分かってるけどよ・・・」
「・・・ちょっとハードな経験だけど、助けられる可能性が0じゃないわけだし」
「・・・分かったよ・・・」
脱出の算段をしないとな、そう切り替えたティクに対して、レインは“わしの傷を何とかしてくれないか?”と零した。
実験室の椅子に座りながらそう語るレインは口調こそ気丈であったが、表情は歪み、体は震えている。
相変わらず血が滴る彼の左腕には人の歯型がはっきり残っていた。
傷はそこまで深くは無い筈だが、場所が悪かったのか血が溢れている。
すると、シャルが無言で近寄り、処置を始めてくれた。
手に持っていたのはアルトリアの置き土産、薬品等の入った袋。
そこから消毒薬、化膿止め、包帯を取り出して治療をし、止血・消毒・薬品塗布・包帯・・・一通り終わるまで、レインもシャルも言葉を発しなかった。
「・・・ありがとう・・・妹を助けてくれて」
「・・・・・・わしに出来ることをしただけだし、気にしなくていいよ」
処置を終えたシャルが小声でレインに感謝を伝え、彼は掌と前腕を包帯に包まれ、薬品の匂いを漂わせながら答えた。
だが、そんな力無い言葉を発した直後、レインの容態が変化した。
「ウッ・・・ゲェ・・・」
今にも吐瀉してしまいそうに体を折り曲げる彼は、脂汗を流しながら、座っていた椅子から転がり落ちた。
「レイン!!」
シャルが叫び、睨み合っていたティクとシルトも彼に振り向いた。
突然の容態悪化に実験室は騒然となった。
「うgggggyyyyyyeeeeeeeee!!」
気持ちの悪い叫び声が実験室に響いた。
床でのた打ち回りながら、彼は呻き続けた。
「おぃ!!しっかりしろ!」
「なんで、何でこんなになってるのよ!?」
「知るか、おぃこいつを押さえ込め!!」
ティクが叫び、トロメリアが困惑し、シルトが床の上のレインを押さえ込んだ。
間も無くティクも加わり、彼を何とか押さえた。
「はぁ・・・はぁ・・・」
しばらくは手足をばたつかせ、2人の仲間の顔を叩いたり、足を蹴ったりしていたが、5分と少しでレインは落ち着き、暴れなくなった。
「落ち着いたか?」
「ぐっ・・・なん・・・とか・・・」
「何があったんだ?」
「・・・それ・・・は・・・」
2人は拘束を解いて、レインに問うが、彼はどうも歯切れが悪い。
何かに気付いたルナが小声で語りだした。
「・・・・・・ゾンビに噛まれると女はゾンビに・・・男の場合は・・・」
「!?、そうか!」
シャルが感づき、レインから距離をとった。
だが、ティクとシルトはいまいちピンと来ず、疑問符を浮べている。
「なんだ?、どうしたってんだよ!」
「男がゾンビに噛まれたり、体液を摂取したりすると、ゾンビとの性行為に耐えられるよう、精力増強・催淫・媚薬効果が現れるわ・・・」
「!!」
ティクの問いに答えたのはルナやシャルのように彼から距離をとったトロメリア、無言で彼女の脇に逃げたのがクレン。
クレンはレイン達が戻ってきてから一言も喋っていない。
状況が状況だけに自閉してしまっているのだろう。
「レイン・・・大丈夫か?」
「ハァ・・・ハァ・・・」
レインの息は荒く、シルトの言葉に答えることが出来ない。
女学生4人はレインと距離を置き、彼を刺激しないようにした。
「グッ・・・・・・ハァ・・・となりの・・・準備室・・・かりる・・・」
途切れ途切れにそう告げ、レインは立ち上がると、フラフラと隣の準備室に消えていった。
扉は閉じられ、鍵は掛けられた。
仲間への配慮か、自分が欲情しきった姿を見せたくないためか・・・あるいは両方か・・・少なくとも他の6人には分からなかった。
〜 続 〜
私には家族が居ない。
みんな死んでしまった。
父も母も、兄も妹も・・・
だが私は生きている。
たとえ、こんな立場に身を堕としてもそれは事実だ。
こんな事が起きても、家族の身を案じる必要の無い私は一番気が楽かもしれない。
だが、他の皆は違う。
家族も居るし、反魔物派としての立場もあるだろう。
家族の誰かもしくは自分自身が魔物になれば、それはこの国で生きていけないことを意味する。
家族や自分が魔物になった自分や家族を殺す。
それが出来なければこの国で殺されるか、必死で亡命しなければならない。
もっとも、今の状態が悪化し、ゾンビ達が街に広がれば、この国自体が魔物が収める国に成ってしまうだろうから関係ないかもしれないが。
いずれにしても、『人外の部分』は私に訴え掛け続けている。
この気に乗じろ・・・欲望に従え・・・諸々。
理性でそれを頭から抑え付けているが、どこまで耐えられるかは分からない・・・
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仲間を逃がすことには成功したものの、アルトリアに群がるゾンビの数は多い。
階下から上って来たゾンビもあわせて20人を超えるだろうか。
あっという間に、彼の視界はゾンビで一杯になり、彼の衣服…ズボンと下着ははあっという間に脱がされ、彼の男性器は剥き出しになってしまった。
「ぐっ・・・はな・・・せ」
「オトコー」
「オトコー」
聞く耳など持つ筈も無く、手足をゾンビ達に取り押さえられた彼は身動きが取れずにされるがままだった。
外気に触れ、ヒヤリとした感覚に身震いしていると、突然彼の分身はヌルリとしたゾンビの咥内に咥え込まれていた。
「ヒゥ!」
突然の刺激に彼の腰が浮いてしまう。
彼・・・女性と付き合ったことは無い、当然このような経験も無い。
それだけに、突然の口淫に驚いてしまったのだった。
「アッ・・・いやだ・・・やめ・・・あっ・・・・・・・・・」
「グチュ・・・ンチュ・・・ジュポ・・・」
言葉は聞こえずとも、彼女の口が奏でる淫猥な水音が彼には聞こえた。
当然、彼が長く我慢できるはずも無く、5分と経たずに顔も見えない誰とも分からないゾンビの口の中に白濁した粘液をぶちまけてしまった。
「あっ・・・もう・・・だめ・・・やめて!!、いや・・・嫌だァァァァァ!!!!」
「ンッ!!!!、ンン・・・ングッ・・・ゴクッ・・・ジュル・・・」
彼女は口に放たれた分を全て飲み干すと、間も無く肉棒を解放し、彼から離れた。
だが、彼女達の肉欲は終わらない。
まもなく次のゾンビが先ほどのゾンビと同じように彼の肉棒を咥え、先程よりも激しく頭を上下させた。
「ヒィィィ!」
「ンッ、ンンッ!!」
一度絶頂に達した肉棒は力を失っていた。
それを察した別のゾンビが突如彼にキスをしてきたのだった。
舌を絡ませ、唾液を混ぜあうとキスはあっさり終わった。
だが、今度はそのゾンビが下半身を露出させたまま、彼の顔に跨ってきた。
「ムグッ!!??」
「アッ・・・キモチいい・・・」
丁度彼の口の辺りに彼女は自分の秘所を押し付けた。
そして、そのまま彼の顔で自分の秘所を擦り、快感を得ようとしきりに腰を動かす。
まもなく、彼の顔は彼女の愛液でベトベトに湿り、呼吸をしようと開いた口にもそれは入り込んでいた。
「んー!!んー!!・・・あれ・・・?」
「ウフフ・・・」
彼が感じた違和感。
それもそのはず、既に力を失ったはずの彼の分身が、再び硬くいきり立っていた。
間も無く、彼の顔に跨っていたゾンビは離れ、彼の体を愛撫し始める。
「どうし・・・ンッ・・・アアアァァァッ!!!」
彼が疑問を口にする前に、硬く勃起した肉棒は先程から彼に口で奉仕をしていたゾンビに再び咥え込まれてしまう。
彼の肉棒が再び力を取り戻した理由・・・それは言うまでも無くゾンビ達の体液を体内に取り入れたから。
彼女達の唾液や愛液に含まれる媚薬・催淫効果のためだった。
「ヤメテッ・・・い・・・痛い・・・・・・」
だがそんな悲痛な言葉もお構いなし。
剛直を頬張り、咥内と唇で扱き上げる。
尿道口から染み出すカウパー腺液をチュルチュルと音を立てて吸い、血管が浮き出した竿を優しく舐めた。
やがて、彼の体が我慢で震え始まると、2人目のゾンビは頭の動きを激しくした。
肉棒に舌を絡め、頬肉で扱き、喉の奥まで迎え入れ、鈴口を舌で突いているうちに彼は再び絶頂に達した。
ゾンビは自分の口の中を満たし、喉奥に絡む精液を嬉々として飲み干すと、最初のゾンビと同じように彼から離れた。
「ァゥ・・・・・・」
既にアルトリアには快楽と絶頂後の鈍い痛みで、抵抗どころではない。
それでも彼女達の体液によって生殖機能だけは活性化している。
3人目はその少し体温の低い手で、彼の分身を上下に擦った。
本人の意識に反し、またも勃起してしまう彼の分身。
それを3人目はいよいよ自分の性器で受け入れようとしてきた。
柔らかい秘肉に彼の先端が触れたとき、これから何をされるか気付いた彼は悲鳴を上げた。
「や・・・・・・やめてェェェェェ!!!!」
「ハァハァ・・・オトコ・・・欲しい・・・」
「あ・・・アアアァァァァァ!!!!」
まるで女性のような悲鳴を上げた瞬間、ゾンビは一気に腰を落とし、肉棒を自らの肉壷に収めた。
一瞬の抵抗が彼女が人間の時に処女であったことを証明していたが、アルトリアがそれに気が付く事は無い。
何故なら彼の分身を包み込む肉の襞が彼の肉棒を締め付け、膣内の襞が淫猥に彼の肉棒を愛撫し、身体が震える程の快感を与えていたからだ。
初めてのはずの彼女の膣内とその腰使いは決して初めて誰かと交わる女性の物ではない。
だが、そんな事を考える事も出来ずに、唯ひたすらに彼女の腰使いに翻弄されるアルトリアだった。
彼は断続的に送り込まれる快感に震えながら、考えていた。
(ウッ・・・女の人と付き合ったりとか、夜を共に・・・なんてしたこと無い・・・けど・・・セックスって・・・こういう物なの?)
(・・・確かにセックスに幻想持ってたけど・・・こんなに強烈だなんて・・・早く・・・・・・早く逃げない・・・と・・・アァ!!)
だがそんな彼の思考は快楽の波に飲まれ、抵抗の意志は失われていく。
それに、彼女達は魔物の膣内は人間の女性のそれとは異なり、いかに男性に快楽を与えるか、その方向に突出して変化している。
一度魔物の膣内を味わってしまうと、人間のそれでは満足がいかなくなってしまう事もある。
特に、初体験が魔物の場合は顕著といえる傾向であるため、アルトリアの行く末は決まったような物だった。
(ハァハァ・・・ティク・・・レイン・・・逃げて・・・ね・・・・・・・・・僕は・・・・・・もう・・・駄目・・・)
思考を他所に向けることで快楽に抗っていた彼だったが、それも限界が訪れた。
「はっ・・・あっ・・・うっ・・・もう・・・我慢・・・でき・・・ない」
「アッ・・・・・・もう・・・だめ・・・射精して・・・早く・・・膣内に出して!!!」
彼の腰に跨り、自ら腰を振っていたゾンビは以前のような流暢な言葉を話し始めた。
だがアルトリアは言葉使いよりも、その内容に驚愕した。
魔物の膣内への射精。
それは魔物へ糧を与えることであり、魔物の繁殖を促す物であり、人間の男が堕落する瞬間である・・・そう教えられてきた彼にはそれは踏み越えてはいけない一線であった。
だが・・・
「!!、だめ・・・だ・・・よ」
「嫌ッ!!、早くダシテ!!」
「だめ!!、出ちゃう・・・抜いて・・・嫌だ・・・いや・・・ウワアアアァァァァァァ!!!」
「ンァァァァァッ!!!」
僅かに拒絶の意思を示す彼に対し、ゾンビは腰を更に激しく振り、秘肉で彼の肉棒を締め上げることで無理矢理彼を絶頂へと押し上げた。
身体が震える感覚、自分の大切な何かが流れ出していく感覚が彼を襲った。
彼は初めて女性の膣内へ自らの子種を流し込んでしまった。
(僕は・・・なんて事を・・・魔物とセックスした挙句、膣内射精するなんて・・・)
一方のゾンビも冷え切った身体に流れ込む熱い命の脈動を感じていた。
「あぅ・・・あ・・・あぁ・・・」
「んっ・・・あぁ・・・キモチいい・・・」
アルトリアは茫然自失、言葉も満足に紡げず、快楽の余韻で動くことも出来ない。
そして、彼女は再び発音が濁り、膣内に満たされる精で満足した様子で腰を浮かせて、肉壷から肉棒を抜いた。
ドロドロと溢れ、零れ落ちてくるアルトリアの精液は彼女の破瓜の血でピンクに変わっていた。
それまではあくまで天井のみを見つめ、快楽という名の拷問に耐えていた彼は、唯一動く首をようやく動かし、今まで自分の腰に跨っていたゾンビの顔を覗き込んだ。
(・・・可愛い・・・)
それが彼が彼女を見た最初の感想であった。
彼は、既に壊れていたのかもしれない。
そして、まもなく4人目、5人目と次々にゾンビに輪姦されていくのだが、彼を気に入ってしまったのか、3人目のゾンビはずっとアルトリアの傍らで彼とキスを交わしたり、彼を抱き締めたりと、奇妙な光景が繰り広げられる事となる。
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― 化学実験室 ―
5人が逃げ込み、1人が捕まってすぐの事。
トロメリアが化学実験室の鍵をかけると、まもなくティクがシルトに掴みかかった。
彼はシルトの襟元を掴み締め上げる。
「てめぇ!!、何で邪魔した!!」
「グッ・・・・・・」
「ティク・・・止めろ」
「レイン、邪魔をするな、俺はこいつに聞かなきゃならない、なんでアルトリアを見捨てた!!」
ティクはシルトを締め上げる。
シルトは表情を歪めるが、口を閉じていた。
女学生は突然の険悪な雰囲気に怯えている。
「ティク・・・落ち着け、そのままじゃ答えることも出来ない」
「・・・・・・ふんっ!」
辛うじてレインはティクの腕を掴み、彼を落ち着かせる。
ティクが少し乱雑に手を離すと、シルトは床に崩れるように座り込んだ。
「何故、あの時俺を無理矢理引っ張っていった?」
「・・・・・・あの数のゾンビじゃ、お前まで喰われるだけだ」
「そんな事知るか、俺はアルトリアを・・・・・・」
「お前個人がゾンビ共輪姦されるのは知ったことじゃない、だが、男手が俺とレインだけになったら、女4人を守れると思うか?」
「・・・それ・・・は・・・」
それに、今は個人個人が協力し合わないと、あっという間に全滅するぞ?
立ち上がりながらそう語る彼の言葉に、すっかり閉口してしまうティク、そこにレインが口を開いた。
「ティク・・・アルトリアは男だし・・・死ぬわけでもなければ魔物になるわけでもない・・・」
「分かってるけどよ・・・」
「・・・ちょっとハードな経験だけど、助けられる可能性が0じゃないわけだし」
「・・・分かったよ・・・」
脱出の算段をしないとな、そう切り替えたティクに対して、レインは“わしの傷を何とかしてくれないか?”と零した。
実験室の椅子に座りながらそう語るレインは口調こそ気丈であったが、表情は歪み、体は震えている。
相変わらず血が滴る彼の左腕には人の歯型がはっきり残っていた。
傷はそこまで深くは無い筈だが、場所が悪かったのか血が溢れている。
すると、シャルが無言で近寄り、処置を始めてくれた。
手に持っていたのはアルトリアの置き土産、薬品等の入った袋。
そこから消毒薬、化膿止め、包帯を取り出して治療をし、止血・消毒・薬品塗布・包帯・・・一通り終わるまで、レインもシャルも言葉を発しなかった。
「・・・ありがとう・・・妹を助けてくれて」
「・・・・・・わしに出来ることをしただけだし、気にしなくていいよ」
処置を終えたシャルが小声でレインに感謝を伝え、彼は掌と前腕を包帯に包まれ、薬品の匂いを漂わせながら答えた。
だが、そんな力無い言葉を発した直後、レインの容態が変化した。
「ウッ・・・ゲェ・・・」
今にも吐瀉してしまいそうに体を折り曲げる彼は、脂汗を流しながら、座っていた椅子から転がり落ちた。
「レイン!!」
シャルが叫び、睨み合っていたティクとシルトも彼に振り向いた。
突然の容態悪化に実験室は騒然となった。
「うgggggyyyyyyeeeeeeeee!!」
気持ちの悪い叫び声が実験室に響いた。
床でのた打ち回りながら、彼は呻き続けた。
「おぃ!!しっかりしろ!」
「なんで、何でこんなになってるのよ!?」
「知るか、おぃこいつを押さえ込め!!」
ティクが叫び、トロメリアが困惑し、シルトが床の上のレインを押さえ込んだ。
間も無くティクも加わり、彼を何とか押さえた。
「はぁ・・・はぁ・・・」
しばらくは手足をばたつかせ、2人の仲間の顔を叩いたり、足を蹴ったりしていたが、5分と少しでレインは落ち着き、暴れなくなった。
「落ち着いたか?」
「ぐっ・・・なん・・・とか・・・」
「何があったんだ?」
「・・・それ・・・は・・・」
2人は拘束を解いて、レインに問うが、彼はどうも歯切れが悪い。
何かに気付いたルナが小声で語りだした。
「・・・・・・ゾンビに噛まれると女はゾンビに・・・男の場合は・・・」
「!?、そうか!」
シャルが感づき、レインから距離をとった。
だが、ティクとシルトはいまいちピンと来ず、疑問符を浮べている。
「なんだ?、どうしたってんだよ!」
「男がゾンビに噛まれたり、体液を摂取したりすると、ゾンビとの性行為に耐えられるよう、精力増強・催淫・媚薬効果が現れるわ・・・」
「!!」
ティクの問いに答えたのはルナやシャルのように彼から距離をとったトロメリア、無言で彼女の脇に逃げたのがクレン。
クレンはレイン達が戻ってきてから一言も喋っていない。
状況が状況だけに自閉してしまっているのだろう。
「レイン・・・大丈夫か?」
「ハァ・・・ハァ・・・」
レインの息は荒く、シルトの言葉に答えることが出来ない。
女学生4人はレインと距離を置き、彼を刺激しないようにした。
「グッ・・・・・・ハァ・・・となりの・・・準備室・・・かりる・・・」
途切れ途切れにそう告げ、レインは立ち上がると、フラフラと隣の準備室に消えていった。
扉は閉じられ、鍵は掛けられた。
仲間への配慮か、自分が欲情しきった姿を見せたくないためか・・・あるいは両方か・・・少なくとも他の6人には分からなかった。
〜 続 〜
10/08/15 00:01更新 / 月影
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