「こんなのいらない!」
女の子が私を突き返しながら叫んでいた。振り乱す金髪のツインテールがとても可愛く、ロールを巻いたお嬢様風な私の髪型とは正反対だ。 突き返された男性は、若干戸惑っているようで、「うっ」とか、「あっ」とか言葉を漏らすだけでそっぽを向く女の子と私を何度も交互に見ていた。 女の子の母親らしき女性が女の子の肩を掴み、たしなめようとしているが、女の子は聞く耳を持たず、ずっと俯いて視線をそらしている。 それに気を病んだのか、男性が私を抱きかかえながら話しかけた。
「奥さんいいんですよ!僕が聞きそびれたのが悪いんです。…ミクちゃんゴメンネ。このお人形さんのこと、とても気に入ってたみたいだからお兄さん勘違いしちゃった。今度、別のプレゼントを持ってくるよ。」
「…キ、…ス、………がいい。」
「えっ?何がいいって?」
「…///。」
「…ふぅ、奥さん、それじゃ僕は帰ります。いえいえ!怒ったんじゃありません!単純に明日仕事なんです。御馳走様でした。…ミクちゃん、誕生会に呼んでくれてありがとう。今度のプレゼントには期待しててね。」
「………うん。」
「うん!それじゃ失礼します。」
男性は私を抱き抱えて玄関へと歩いていく。 抱き抱えられた腕の隙間から見えたのは、女の子が涙を溜めた瞳でこちらをチラチラと見ている姿だった。
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<コツコツコツコツ
夜の住宅街に革靴の音が響く。 彼は、女の子に、ミクに無下にされたことを気にも止めていない様で、キビキビと、おそらくは家路であろう道を歩いている。 まだ少しかかるかも。その間に私のことを少し話しておいたほうがいいでしょう。 もうわかっている人もいるでしょうが、私はリビング・ドール。空蝉の身体に魔力の肉を詰め込んだ肉人形。殿方の愛情に飢えた空っぽの魂。名前は、エリィ。 私は、あるアラクネが営む衣装屋の店先に戯れで飾られていた。アラクネが作る服には大なり小なり魔力が宿るので、私はそれを吸収して魔物として自分を産み直した。私の身体を造った人は誰かわからない。 衣装屋の店先で、私は学校に通う子供たちを見送っていた。 快活に跳ねて歩く魔物の女の子たち。それとは対称的に顔を赤らめて俯きながら女の子に引っ張られていく男の子たち。 それを羨ましそうに見つめながら、眠そうに目を擦る他の子たち。 ああ、助けてあげたい。 そんなに羨ましそうにしなくても、あなたの内側に眠る乙女の淫らさを現すだけで、ほんの少し、心をはだけるだけで、同じ様に成れるのに。 私はそれを知りつつも動けない自分に歯痒さを感じていた。 そんな時、この二人がお店の前で立ち止まった。 ミクちゃんに引っ張られるように、この人は私を覗き込んでいたっけ。当のミクちゃん本人も目を輝かせていた。
「素敵なお洋服…。」
そんな風に言っているのが聞こえた。そして、その裏に潜む早熟な思いも。 彼女を引き込むのは簡単だった。この年頃の娘は秘密の友達を持ちたがるもの。魔力の残り香で誘い、優しくて語りかけてあげるだけで、ミクちゃんはすぐに堕ちていった。
「こんにちは♪お名前は?」 「お人形がしゃべった!?」
「私はあなたのお友達だもの♪しゃべるのはあたりまえでしょ?」 「でも、そんなの…。」
「オナマエハ♪」 「はぁ、ぁ…ぁ、み、ミぃクぅ、ぁ、園山 ミクですぅぅ、ぁぁ…。」
「そう♪素敵なお名前♪私はエリィ。私たちお友達だよね?」 「はっ!?う、あ、あれ?あたし??」
「オトモダチダヨネ♪」 「う、うん、ともだち、オトモダチ。」
「一緒に来たお兄さん、かっこいいね。それに優しそう♪ミクちゃんの?」 「そっ!そんなんじゃない!ぜんぜん、、、ぜんぜん…///。」
「だいじょうぶ、お兄さんもミクちゃんのことが好きだから。私にはわかるもの。」 「ほんと?」
「ほんとのホント♪今度、お誕生日でしょ?だからよくこのお店に来るのよね?」 「うん、でも…。」
「ワカッテル♪ねぇ、ミクちゃんが欲しいモノ、私がプレゼントしてあげましょうか?」 「ほ、ホント!?」
「ええ♪でも、私のことはナイショよ?」 「うん!!」
フフ、本当に簡単だった。恋する乙女は盲目、とはよく言ったものね。 後は私を所有する理由さえできれば、すぐにこの衣装屋から抜け出せる。 でも私はミクちゃんの物にはならなかった。 イケナイ女ね。 ミクちゃんが大好きなお兄ちゃんを、味見したくなっちゃった♪ だからこうして、彼とのお散歩を楽しんでる。 でもそれも終わり。彼がアパートの階段を上り始めた。
<ガチャ、ガコンガコン、ギィィィ
鉄製の重い扉が開く。暗くて何も見えない。そんな中でも、お兄さんは手慣れた手つきで私とカバンを玄関に置くと何か靴箱の上のモノをいじり始めた。ひとしきりいじると、今度は壁に手を伸ばし明かりを点けようともそもそ動かす。
<パチンッ
「ただいま、今日も何もなかったかい?」 「・・・。」
玄関にも部屋の奥にも、人の気配なんてしない。生き物の気配がない。 なのにお兄さんは靴箱の上のモノに話しかけてる。 意味がわからない。 『そういうヒト』がいるってことは聞いたことがある。でも、お兄さんは普通そうだし。
「今日はね、新しいお友達を連れてきたんだ。エリィって言うんだ。ロナ、君が世話を焼いてくれ。頼むよ。」
彼の会話に驚愕した。魔力の塊が跳ね上がるくらい。 彼は、私が『リビング・ドール』であることを知らないはず。なのにその会話はまるで私に意思があることを知っているかのよう。 お兄さんが私とカバンを持ち上げる。 胸の高さでお姫様抱っこされた私は靴箱の上を見ることができた。 そこには、
『メイド姿のお辞儀をしているお人形が飾られていた』
私のようなリビング・ドールでもない、ただのお人形。 混乱したままの私を抱き抱えてリビングに入るとさらに私は驚愕した。
椅子に座らされたお人形、テレビの横でポーズを決めているお人形、ショウケースのお人形、机の上で寝転がるお人形、天井から吊るされたお人形、お人形お人形お人形お人形お人形お人形お人形お人形お人形………
彼は生粋のマニアだった。
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「さて風呂でも入るか。エリィはここでお話しててね。」
お兄さんはそう言うと、私をソファーの上に座らせるとさっさと寝室へ入っていき、替えの下着と寝巻きを持って玄関近くの脱衣所に入っていった。 改めて部屋を見回す、私。 6畳間の部屋は、寝室へのふすまと分厚そうなカーテンがかけられたベランダ以外の壁が全てショーケースで埋められ、真ん中にソファーベッドと机、板みたいなもの(モニタ)と黒い大きめの箱(パソコン)が置かれていた。 当然、ソファーにもお人形、ショーケースにもお人形、寝室から出るとき、何やら話声が聞こえたので恐らく寝室にもお人形が置かれているのだろう。 どれも可愛らしい洋装に身を包み、埃すらついてない。 普通の人なら危ない人にしか見えないでしょうが、私にとってはア・ブ・ナ・イ♪ヒト。これほど理想的な持ち主はいないでしょう。 私はいそいそと動き出した。 服を脱いで、お風呂場のお兄さんを襲撃して、ヤる♪
「 ニ ゲ テ 」
「えっ?」
服を脱いだ私にどこからか声が聞こえた。それはかすれるような声。でも空気が振動して耳に届いた様な声ではなかった。 まるで、まるで心に、魔力を撫でるかのような声。
<ワシャワシャワシャ 「あれ?なんでこの子?あれ?」
はっと振り返るとお兄さんがお風呂から出たようだ。パンツ一枚に首からかけたバスタオル、そそる<ジュル 振り返った時点で私が勝手に動くことができるのはバレている。私は何の悪びれることもなく、お兄さんに挨拶した。
「コンバンハ♪お兄さん♪」
右足を引き、スカートをつまみあげる動作をする。もっとも、今は裸なのでその行為に意味はないが、どんな時にも可愛い仕草を忘れないのはお人形の勤めでしょう。
「私、リビング・ドールのエリィって、きゃアッ!?」
「スゴッ!なにこれ、えっ!どうなってんの!?すごい!柔らかい!まさか、リビングドールってやつ?」
いきなり両手で鷲掴み。無遠慮に躯を撫で回し、あちこちを舐めるように観察される。無毛のアソコも、小さな膨らみも、球体の隙間まで視姦される。乱暴なファーストコンタクトにびっくりはしたが、手つき自体は落とさない様に気を付けている感じがするので、この反応は嬉しい。まずは上々と言ったところかな?
「オニイサン、キニイッタ?」
「ハっ!あ、ああ。ごめんね、乱暴だったかな?つい興奮しちゃって。だって、こんなにカワイイ女の子が家にいるんだもん。」
「フフ、アリガト♪気に入ってくれたみたいでウレシイ!」
「はぁはぁ、ね、ねぇ、裸でいるってことはさぁ、い、いいってことだよね?」<ごくっ
お兄さんの握る手がちょっと苦しい。もちろん、お人形に痛みなんてないけれど、荒い息と血走った目と、ボクサーパンツのゴムとお腹に隙間ができるくらい膨張したお兄さんのアレがちょっと怖い。それが触られる快感よりも不安を煽って苦しさに変えてる。 と言うか大きすぎ。 40cmちょっとしかない私の躯には明らかに大きすぎる。 でも、アレが入ってきたらどんなに気持ちいいんだろう♪お腹の球体をゴリゴリして、外に弾き出しちゃうかも♪人間よりも柔らかなこの魔力の躯でもあんなの入れられたら膨れ上がっちゃう♪しかも中出しなんてされた日には………/// 関節から溢れちゃうかも♪
「ね、ねぇ、どうなんだい?今更、お人形さんのフリなんてやめてくれよ。」
「え?あ、ええ。もちろん、その為の躯ですもの♪たっぷり、楽しみま、きゃ!」 「よし!そうとなったら早速ベッドに行こうね!ね!!」
すごい勢いで私を掲げたまま、寝室に入るお兄さん。なんだか、思っていたよりも乱暴だな。ミクちゃんにはあんなに優しいのに。 薄暗い寝室には、ベッドが一つ、タンスが一つ。 意外なことにお人形は飾られていなかった。独り言が聞こえたからてっきり同じようにお人形で溢れているかと思ったのに。 いや、そんなことより今はお兄さんだ。 お兄さんは私をベッドに横たえると煩わしいとばかりにさっさとパンツを脱いで覆いかぶさってきた。
なんか慣れてる。
「お兄さん、なんだか慣れてる。」
「そ、そんなことないよ。うん、ぜんぜんない。」
激しく首を振るのがますます怪しい。もしかして、私が初めてじゃないんじゃ?さっきの声も気になるし、そもそもこれだけお人形がいれば一体くらいリビング・ドールになったってぇぇえぇええほあああぁあぉぉおあぁああおおお♥♥♥♥♥♥♥♥♥
<じゅる、じゅぷ、ちゅぷぴゅ、ちゅるちゅりゅるぅ 「ふんく、はむぅぅ、んくぅ、お、おいしいよぉ、エリィちゃあぁん。」
いきなり私を浮遊感が襲う。お兄さん浮気説を考えていた私は、片足を襲う生暖かさに思考を溶かされてしまった。 見ると、お兄さんが私の足を咥えている。それだけじゃない。じゅぷじゅぷと私の脚を口の中にしまっていき、太ももの付け根まで食べられてしまった。 しかもそのあと、私の躯をもってアイスを舐めるように脚を口からじゅぽじゅぽ出したり入れたり出したり入れたり出したり入れたり出したり入れたり、たりたりたりたりたり、いうぅぅあああ♥♥ 脚、アシ!すごいの!溶けてる!い、ううう、舌が、オマンコに、ひう♥押し入ろうとしてくるよう!!ひい♥
「まって!お兄さん!私、初めてだから!優しくして、ネ♪ネ!?」
「じゅるるるる、しょんんなことふぃって、んぐ、ふゅれふゅれ、ん、じゃないか?ん?」
だめだ、まったく聞いてくれない。 とにかく落ち着こうとベッドのシーツを掴んで脚を引き抜こうとするが、抜け出せない。残った片方の足も使って踏ん張るが、お兄さんの吸引力には勝てない。 もがく私を面白がるように脚が少し出ると頭を出して追いすがり、再び口の中へちゅるんと吸い込む。 楽しんでる?私が嫌がるのを見て楽しんでる? こんなの、こんなの酷い。
私はリビング・ドール。 女の子を淫らな乙女にするお友達。大きなお友達の淫らな妄想のお相手を務める肉人形。 でも私にだって夢がある。妄想がある。初めては優しい人とイチャイチャしながらハメて欲しかったのに。こんなの、こんなの! ひぎっぐ!あ、足ぃ!関節曲がっちゃう!関節にヨダレがぁ、躯に染み込んでぇ、食べられて感じるなんて、変態じゃない!わたし、変態じゃない!違うのに、ちがうのに!!イッ♥ ウゥゥッ♥
「んぶぅ〜、おいしいよ、んっふぅ〜、関節から、油かな?んずうぅ、汁が出て、おいふぃい〜、じゅぞぞ」 <ちゅるるるるん 「うあぁ、ひ、ひどいよう、初めてだって、言ってるのにぃ。変態ぃ、変態ぃぃぃ。」
「俺が!変態だとッ!」<プッ
「うあわぁ♥」 <べちゃ
お兄さんは何か怒ったみたい。咥えた私を噴き出すと、わなわなと震えだした。 いや、そんなことよりも、私の足。どうなっちゃったの?私の、私の足!
「うあぁ、わ、私の足、足がぁぁあ。。。」
私の足はぐちゃぐちゃだった。ヨダレと関節から漏れた魔力の雫でベトベトの足は、あらぬ方向に曲がっていた。 膝関節は逆方向に曲がってるし、足首から下はくるくる回りすぎて今にも取れそう。 でも、痛みがない。片足だけお湯に入れたように熱いけど、それが気持ちいい。と言うか、良すぎ。熱がオマンコの方まで上がってきてどうしようもなく濡れてる。
「あ、あしぃぃ、ひっく、ひっく、うえ、うえぇぇん。」
「お、俺は変態なんかじゃない!女ってのはいつもそうだ!ちょっと自分と違う趣味だからってグチグチ言いやがって。 だから人形がいいんだ。無口で、かわいくて。俺はずっと待ってた。君みたいに、リビング・ドールが生まれるのをずっと待ってたのに! 同じ人形なら解ってくれると信じてたのに!君も他の女と変わらないのか!?あ゛?どうなんだ!ちくしょうが!!」
「ひぅっ、お、お兄さん、あのね、あの」
「よくも、俺の夢を壊しやがって。こうしてやる!」 <ハァグッ! 「んっ〜!?!?!ッん〜ーっ!!」
お、お兄さんは私を頭から、パクッて、ぱくってぇぇ。。。 舌の上に溜められたたっぷりの唾液が私の顔を、ゴポごぽぽぽ、んぶ、ぐじゅじゅず、ぷはっ。 口を閉ざしても、目を瞑っても無駄。器用に鼻の穴に唾液を詰められ、たまらず開けた口に舌を突っ込まれる。こじ開けられた口にたっっっっぷりのヨダレがまるでストローに吹き込むように流し込まれる。 んぐっ、ぐえぇぇ、わかる、わ、私の空っぽの中を魔力と混じり合いながら垂れていくのがわかる。 あんあっかあ!熱い!今、喉を通って、胸の裏側を垂れてる!内側から胸が、乳首が熱くて、ああ、あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛♥ ち、乳首から、出そう。お兄さんのよだれ、噴き出しそう♥ 熱い、あついようぅ。。。。 瞼をこじ開けると、ガラス製の瞳を丹念にねぶる。硬い瞳がふやけてしまうんじゃないか、そんな風に思えるくらい、お兄さんは執拗に目玉を舐めしゃぶった。 そして、舌が、ザラザラネトネトの舌が瞼の裏側に潜り込んできた! 広げられる!目玉と瞼の隙間を広げられる!! 普通なら、頭部の部品をバラさないと取れない私の瞳。でも、私の躯は交わりやすいように柔らかくなってるから、やろうと思えば無理やり瞳を取り出せる。 いや、いや!とうとう舌が瞳の裏側まで入ってきた!このまま引っこ抜かれたら、私、わたし…ッ! <ギュポッ♪
あぎゅううああああッ♥♥♥ 外れた瞳がくるくる回りながら私の顔を映し出す。ひどい顔。ぽっかりと空いた空洞から黒い涙のように魔力が流れる。 あれ?私、何考えてたんだっけ?なんだか、頭の中、空っぽになっていく気が、きゅあッ♥!♥!♥ <ぎゅっぽぎゅっぽ お兄さんの舌が私のぽっかり空いた穴に詰められる。 お人形の瞳は、外すとそのまま頭部の空洞に繋がってるわけで、必然的に、お兄さんの舌は私の頭部の裏側を舐めまわす訳で。 ひぎゅ♥あひ♥あたみゃ♥からっぴょ♥あひ♥スゴイ♥しゅごいよぉ♥ほおおああぁ♥♥♥ おほおぉ♥ひうあぁ♥あちゃみゃ、あちゃまぁ♥ひうぁあひきゅう、イキュウ♥♥いひ♥ いきゅううああああああああああああああああああああああああ♥♥♥♥♥♥ <ぐぐぐ、ぎゅっぽんっ♥ あひゅ!♥!♥! ……… …… … あ、あれ?あひゃひ? すごくあぶない状況になってた気がするけど思い出せない。右目が外されたところまでは覚えてるけど。 でも今は戻ってるから、大したことではなかったのかみょ?
逃げないと。何とかして口の中からでないと。このままじゃ、お兄さんに作り替えられちゃう。お兄さんの唾液がたっぷり詰まった、ヨダレ臭い体に、乳首からヨダレが噴き出す、おしりやオマンコからねちゃねちゃのくっさい粘液を出す、変態人形に作り替えられちゃう。 なんとか動く両手をお兄さんの唇と顎に当てる。頭を引き抜くために力を込めるが、ヌメって手が滑る。もう、関節から魔力がドロドロの粘液になって染み出すくらいに作り替えられてる。ん!くっ!だめだ、一向に抜けない。 そんな私を嘲笑うかのように、お兄さんはさらに私を飲み込んだ。 ああ、もうだめだ。お腹の球体まで飲み込まれてしまった。唇で抑えられて、腕は肘から下しか動かない。もうだめだ。このまま体中からくさい唾液がにじみ出るお人形にされるんだ。 あ、あはは、あはははは。。。
お兄さんはそのあと1時間にわたって私をもぐもぐし続けた。 口から解放された私に抵抗の意志なんて残されていなかった。左足はブラブラとひん曲がり、右目は裏側を向いて何も見えない。自慢の髪はベタベタドロドロ、顔に張り付いて、ちょっとうっとおしい。 何より、もう私はエリィじゃなかった。イチャイチャを求めていたエリィはもういない。 口から開放された時に真っ先に思ったことは「ああ、ヨダレ臭いニオイが薄くなっちゃう、もったいないようぅ♥」だ。 もう私は作り替えられたんだ。変態人形に。
「ふぅぅ〜ふぅぅ〜。思い知ったかい?エリィ。」
「…はい。お兄さん。」
「違うね。お兄さんじゃない、マスターだ。マスターって呼んでみて?」
「…はい、マスター。」
壊れた私が生気もなく繰り返した言葉に満足したのか、マスターは満面の笑みだった。 マスターは大の字に倒れる私を持ち上げると、自分も仰向けに寝転んだ。そして、ああ、そして私の壊れた左足とまだ綺麗な右足を持って反り立った槍の上にあてがった。 挿入<い>れる気だ、とうとう挿入<い>れる気なんだ。 マスターは私を貪っている間に自分で出しちゃったようだ。硬い先っぽはヌラヌラした液で覆われている。先走りって言うのではないと思う。そんなのとは比べ物にならないくらいドロドロしていたから。 あ、脚を持って、そのまま引き下ろす気なんだ。 もうダメだろう。私の躯は完全にマスターを迎え入れる気だから、おちんぽの先をくわえ込んじゃってる。逃げる気も、逃がす気もない。 あ、あ、私の膣内<なか>が広がって、ぐじゅぐじゅ、ブチブチ、ひうぅ、カリが、カリがもうはいっちゃう、それが超えちゃったら、私の膣内<なか>が本当に、ほんとうに
<グポォッ♥
「うぇ…、あ、あ?」
「くぅ〜!!すごい!コレが女の!!くぅあぁ〜!」
うぇぇ、あが、わ、たしの、躯、どうなったの? ひ、ひううう♥ しゅ、しょごい、しゅごいいい♥♥ 下半身、すごく膨れてるう♥ ナニコレェ♥ お腹の球体が、浮き上がって、今にも飛び出しそう♥♥ こんなのヤバイ♥ヤバイよぉ〜♥ だって、だって私の下半身、膨らみすぎて飛び出してるもん♥ 胸から上のパーツ、球体に乗っかってる胸のパーツが外れそう、だって球体が膣内<なか>から押し上げられて、お尻と肩がくっつきそう♥ 挿入<い>れただけでこんななんて、う、動いたら、動いたら私♥
「う、動くぞ、エリィ。耐えろよ。他の娘みたいにすぐ壊れるなよ!」
「ぎひぃぃぃ!!!うごいちゃらめぇ、らめなのう、えあぁぁああぁぁ♥♥」 <ぐっぽ♪グッぽ♪グッぽ♪ぐっちゅ、じゅちゅっちゅ!ぐっちゃ♪ぐっちょ♪
「うっ!ぐえ♥げぇぇ!!っぐぅぐへ♥♥」
ひどいよ、ひどいよ。マスターは私の小さい躯を気遣うことなく、私の細い足を鷲掴みにして上下に振る。 球体より下のお尻と子宮を形作るパーツは、マスターのおちんちんの乱暴にまだ耐えてる。その前に私の頭が壊れそう。 おちんちんはお腹の球体に邪魔されて、胸のところまでは上がってこない。皮が伸びて、おちんちんの形に膨れ上がるけど、まだ壊れないだろう。 けどあんまり持ちそうにない。 激しいピストンは球体を押し上げ、その上に乗っかている胸のパーツが激しく揺さぶられる。外れそうな勢いで前に後ろに振り回されるのはちょっと気持ち悪い。内部が押し上げられることもあって、私の口からは黒い魔力が止めどなく吐き出されてる。裏返って緩んだ右目からも、耳の穴からも黒いドロドロの流れになって漏れて散る。 息苦しいってこういうのを言うのかな? でもこれでいい気がする。私の中に彼の、マスターの先走りやこびり付いてた精液が溜まっていく。私の全てがマスター専用に置き換わっていく。 いい、すごくいいよ。自分が自分のモノじゃなくなるのがこんなに気持ちいいなんて。
「あう♥、うが♥、げ♥、うえぁあ♥、う♥、あぎ♥、うあ♥、あ♥」
「ふ!ふぐぅ!くあ、あ!ああ!!でそうだ!だすよ!出すよ!ぐぅぅううううううう!!!」
マスターはピンと足を伸ばして腰を突き上げ、同時に私の一番奥、球体におちんぽをクリーンヒットさせた。
<ぶぴゅ!ぶぴゅるるる!!びゅくぶぷどぷ♥びゅくん♪びゅる♥ 「ごぽっ!ごぷぅぅ♥うげえぇあぇああえあぁぁあぁぁぁぁ♥♥♥♥♥♥」
大量の精液は、私の躯には多すぎる。 関節という関節、太ももの球体、お腹の球体、肩の球体、肘膝首、指先の球体からも精液が溢れ出た。 もちろん穴という穴からも。がらんどうの躯には遮るものなど何もないもの。 ごぷっ♥ごほ♥ 口から精液が逆流し、耳や鼻からも溢れ出した。お尻の穴からも噴き出してたかも。乙女として恥ずかしいけど、私はもう変態人形なんだから気にすることなんてできなかった。 涙の代わりに精液が溢れ出たところで、私は視界が暗転した。
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<ぎゅむぎゅむ、カチッ♪
「う、あ、ここは?」
薄暗い部屋で私は目を覚ました。頭が朦朧とする。 闇に目が慣れると自分が白いシーツの上に寝ていること、目の前に裸の男が寝ていること、そして、その男の勃起したちんぽに見慣れた自分の下半身が片足だけ残して貫かれていることがわかった。 ああ、あのあと、もっと激しくされて壊れちゃったんだっけ。
<ぎゅむぎゅむ、カチッ♪ 「いぅっ!」
右手の違和感にそちらを見るとメイド服の女の子が私の右腕を押し込もうとしていた。ただし、大きさは私と大差ないくらいであった。
「あなた、ロナ?」
<コクコク
見覚えのあるメイド服は玄関でお辞儀をしていたお人形・ロナだった。 ロナは献身的に私の躯を直してくれてるようで、右腕を付けると今度はお腹の球体を胸のパーツに取り付けてくれた。
「ありがとう、ロナ。でもあなた、リビング・ドールじゃないのにどうして?」
そう、ロナはリビング・ドールじゃない。あくまでただのお人形。リビング・ドールらしい柔らかさも精気も感じられない。それでもロナぽつぽつと問いかけに答えた。
「ゴシュジンサマ、わたし、セワ、いった。アナタ、まリョク、ながしすぎ、ダカラ、わたし、ウゴケル。」
どうやら私とマスターがハッスルしすぎて、漏れ出た魔力が彼女に宿ったようだ。それにしても、動けるようになってから最初にやったことがマスターの命令だなんて。 よっぽど愛されてるのね、マスター。 ロナがお腹の球体を付け終わると、次にマスターの体をよじ登り、私の下半身を回収してくれた。 ひあっ!! もうちょっとゆっくり抜いて欲しかったな。
下半身が取り付けられると少しは状況を見る余裕が出来た。 マスターは相変わらず裸のまま寝ている。変わったのは私の膣内から出て萎んでしまったおちんちんくらい。 ロナは、見つからない私の左足を探してベッドの上をウロウロしている。 いい娘だなぁ。こんなにいい娘がいるのにセックスしちゃって、なんだか申し訳ない気分がする。 私がそんな風にしょげているとロナがすぐに近寄ってきた。
「だいじょ、ブ?」
「え?ええ、大丈夫よ。ありがとうね、ロナ。」
「…。」
どうやら調子が悪くなったと勘違いしたようだ。私はすぐになんともないことを伝えたが、ロナはガラスの瞳で私を見つめると、つぶやくように言った。
「だから、ニゲロ、イったのに。」
「えっ?まさか、あの声あなただったの!?」 <コクコク 「心配いらないわ。私は魔物娘だもの。このくらいへっちゃらよ。むしろ、マスターのこと気に入っちゃった。もう私の中はマスター専用になっちゃったから、気に入らせれたって言う方が正しいかもだけど♪」
「チガウ。」
「え?なにが?」
「わたし、あなた、出ていってほしい。ゴシュジンサマ、わたしの、ワタシタチノ!」
「…。」
まぁ、当然の反応だろう。私はこの家では新参者。もっと前から彼の寵愛を受けてる彼女からすれば、私は泥棒猫。
『そう、ワタシタチノ。』
見回せば、いくつものお人形に取り囲まれていた。そのうちの一体がロナに私の左足を渡す。 腕のないお人形、瞳のないお人形、今の私みたいに足のないお人形……… あれ?なんでみんな壊れてるの? もしかして、
「ねぇ、もしかしてみんな…?」
「そう、ワタシタチ、みんな、ゴシュジンサマに、もてあそばれた。」 「こわされては、オカサレ」 「おかされては、コワサレ」 「でも、それでいいの」 「ごしゅじんさま、綺麗な服、ていねいな、メンテナンス」 「とっても、きもちいい」 「だから、オンガエシ」 「ゴシュジンサマ、つらい」 「わたしたちでよければ、オカシテ、ほしい」
彼は、どうやら昔、手酷くフラレたようね。こんなにも魔が浸透しているっていうのに、今だにそんな女がいることに信じられない。 それで彼女たちが彼を癒してたのね。自分を壊してでも。
「カレ、とられたく、ナイ。でも、ウラヤマシイ、あなた、ワタシタチ、セックス、できないカラ。」
ロナが私の足を付けながら、零す言葉には、言いようのない悲しみが感じられた。 それは私がいつもあの衣装屋で感じていた乙女たちの想い。何とかしてあげたいといつも思っていた、劣情。それがこんなにも。 なのに私にはどうすることもできない。 私の魔力のキャパシティでは、とてもじゃないがみんなをリビング・ドールにはできない。
「…ゴメンナサイ。」
「あなた、せいじゃない、でも、ココカラ、デテイッテホシイ。とられたく、ないカラ。」
「そんなの!私だってイヤ!せっかく巡り合えたのに、こんな別れ方。それに、私がいなくなっても、マスターは別の子に行っちゃうよ?それでもいいの?」
「…。」「…。」「…。」「…。」「…。」「…。」「…。」「…。」「…。」「…。」
どうにかしたい。どうにかしたい! でもどうすればいいの?大量の魔力なんて人間くらいの魔物娘じゃないと生み出せない。 でも、今更他の魔物娘に協力を頼むのも嫌。マスターがそっちに行ってしまうのがもっと嫌だから。 何か、何か手は?マスターを預けてもいいような、お人形のように純真で可愛らしい魔物…。魔物…。
!
「ねぇ、いい手があるのだけれど、フフフ♥」
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