連載小説
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ep1「平凡という人生はうまく続かないようです」
現代からこっちにやって来て一ヶ月が経つ。
両親には申し訳ないけど現代での名を変えて「シュー」と名乗ることにした。
今日は良い天気だと思い、普段着である黒のズボンに白いワイシャツというごく普通の物を着て湖の近くで胡坐をかいて座っている。

「……。」

瞳を閉じれば聞こえてくるのは水や風の音。
俺の背後から何者かに見られている感覚を感じた。
傍に置いてあった祖父から貰い受けた刀を右手で握り立ち上がる。

「新手の敵だろうか?……ッ!?」

後ろを振り返ってみたら眼帯をしたワーウルフに満面の笑みで抱き着かれた。

「……わふぅ〜ッ♪「おいコラ」……わふッ!?」

何か満足そうに俺の胸元で頬ずりをするワーウルフの頭にチョップを入れた。
ワーウルフは頭を押さえその場で蹲った。

「おい、俺がチョップを入れた理由はわかるよな?」
「うぐぐッ、シュー痛いよぉ〜……」
「はぁ、ヴァンのカリスマはどこに行った?」

俺は大きなため息をついてから額に手を添えた。
その場で蹲っているワーウルフの名前は「ヴァン」。
俺が住む森に生息するワーウルフたちのリーダーでもある。
綺麗な顔で右目に狼の刺繍が施された眼帯を付けているのが他のワーウルフとは違う特徴だ。
どうして眼帯を付けているのかと言うと、彼女曰く「カッコいいから♪」という実に意味の分からない理由だった。
これの何処にワーウルフのリーダーと思えるところがあるのだろう?
後は青い髪には三角形の耳が二つ付いている。
胸はデカ乳といえばいいのだろう、括れもはっきりしていて引き締まったお尻にある青い犬のような尻尾。
服装は白いタンクトップに青いデニムパンツ。
下手な説明でごめんよ読者の諸君。

「わふッ、シューの前では可愛いワンコさぁ〜♪」
「……。」
「……くぅ〜んッ?」

……聞くんじゃなかったよ。
俺は二度目のため息と共に我が家であるログハウスへと向かった。
その後ろをヴァンが付いてゆくという形でだ。

「ところでさシューは、セツは見なかったぁ〜?」
「いや、またいつも通りの狩りだと思うぞ?」
「そう……うぅ〜んッ??」

ヴァンは首を傾げ顎に人差し指を乗せ何かを考え始めた。
俺はそんなことは関係ないと思って歩いていると目の前から何か黒い塊が飛んできた。

「……んッ、へぶッ!?」

俺はそれに気づくのが遅かったようで鳩尾に黒い塊が飛んできた。
ヴァンはそれに気づいてから俺の肩を掴んで倒れない様にしてくれた。

「いててッ、またかよセツ?」
「……あぁ、セツ発見♪」
「……ちッ」

……んッ?今、おもむろに舌打ちをされたような気がしたぞ?
それはさておき、俺の胸元に顔を埋めている者の説明をしよう。
俺に抱き着いている彼女の名前は「セツ」と言うマンティスだ。
両手首には鋭く切れ味はすさまじい大きな鎌がついている。
顔は整った顔付きで半分目が閉じ、茶髪の頭には緑色の触覚が生えているのだ。
体のところどころには緑色の甲殻があり、尻部分には蟷螂のような尻尾(?)が生えているところでは波も変わらない。
しかし、彼女の大きな鎌は水色をしているところは他のマンティスとは違うところだ。
胸は、ヴァンと同じくデカいです……本当に。

「……シュー」
「んッ、どうかしたのかセツ?」
「……んッ」

俺の方を見上げていた節が瞳を閉じてから頬を染めた。
間違いなく、この蟷螂は俺にキスを要求しているようだ。
そう思って俺は彼女の頬に手を添えて唇を重ねた。

「あぁ〜ッ、ズルいよセツッ!!僕も〜ッ……」

後ろで俺がセツにキスをしているところを見たヴァンが正面に来て瞳を閉じ、頬を真っ赤に染めていた。
……うん、森の奥でアウラウネとホーネットがニヤニヤしながらこっちを見ていたが、無視してヴァンにもキスをした。
顔を真っ赤にして俺はそそくさと早歩きでログハウスへと向かった。

「……シュー、歩くのはやい」
「あッ、待ってよぉ〜ッ!!」

俺の後ろから近付いてきた彼女たちは俺の腕にしがみ付いてきた。
彼女らのナイスなデカ乳が俺の腕を挟み込む。
正直言って恥ずかしいし、歩きづらいこの上ない。

―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

我が家であるログハウスに到着すればまず最初にすることがあるのだ。
それはこういうことだ……。

「よしッ、手を洗いに行くぞ?」
「わふッ♪」「……コクコク」

俺と彼女たちは手洗い場に向かい一緒に手を洗い、それぞれコップに水を入れ口に含んだ後に嗽をしてゆく。
そして、三名同時に……―

『ぐじゅぐじゅ……だばぁーッ』

まぁ、健康体になるための一つの物だ。
皆も家に帰ったら手洗い嗽はちゃんとするのだぞ?
それが終われば、まずはリビングにヴァンとセツが向かった。
俺はと言うとキッチンに向かい料理をするのだ。

「今日のお昼は何を採ってきた?」
「……ウサギ肉採ってきた。後は町の人から野菜をたくさんもらってきた」
「わふぅ〜ッ、ウサギ肉大好き♪」
「ういうい、それじゃあ……作るから待ってろ」

これが俺の新しい人生と二名の彼女を持つこととなったお話だ。
「もげろ」と言われても仕方ないと思うが気にはしない。
俺はキッチンのところに置かれてあるウサギ肉を見てから毎回毎回感心する。
食材を手に入れるのはセツの役目で、彼女にかかればウサギ肉やら魔界豚を解体するのは簡単なのだ。

―シューは調理を開始しました。―
―兎鍋が完成した。―

料理を作り終えた後、彼女たちを見る。
彼女らは俺の方を見てから二回ほど頷きフォークとナイフを両手にしてワクワクしていた。
俺は、兎鍋を持ってリビングにある木製のテーブルの真ん中に置いた。
兎鍋の蓋を開ける前に彼女たちの方を見た。

「野菜をちゃんと食べろよ?」
「わふッ♪」「……うん」

俺は椅子に座ってから彼女たちの方を見た。
彼女たちの口の端からは涎が流れていたので微笑んで蓋を開けた。

「はい、召し上がれ」
『いただきます♪』

彼女らはそれぞれフォークを使い肉や野菜を木製の器に入れてからガツガツと食べ始めた。
食べ盛りの子どもかお前らはっと心で思いつつ俺も食事を取ることにした。
13/03/24 22:06更新 / オガちゃん
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■作者メッセージ
はいはい、オガちゃんです。
グダグダすいて何も言えないorz
今回からが物語の始まりです。
次回はどっちかのエロを書こうかと思います。
感想をお待ちしています。

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