2# お祝い
現時刻は午後の八時ごろ。
俺は現在倉庫である作業をしている
できる範囲のバイクのメンテナンスをしているのだ。
だけれども驚いたことがあった。
バイクの全パーツが全てサイクロプスが作り上げた代物だったのだ。
「エンジンもタイヤも……どれもサイクロプス製じゃないか……」
タイヤはサイクロプス製の万能タイヤで安価で手に入るのだが入手するのには難しいものだった。
他のパーツもどれも入手困難な代物でもあった。
脩也さんの友人のサイクロプスには感謝しないといけないな。
そんな中、俺がバイクのメンテナンスをしていると後ろから声をかけられた。
「雄介さん?」
「あれ、メイスどうかした?」
「いえ、外は寒いのでココアを持ってきました」
その声の主はメイスだった。
彼女の手の中には湯気が立っているカップを二つ持っている。
「はい、ホットココアです」
「ありがとうメイス。頂くよ」
「はい、どうぞ召し上がってください」
メイスがくれたホットココアが入ったカップを俺に一つ差し出す。
俺はそれを受け取り一口ずつ飲んでいく。
「隣に座っても良いですか?」
「あぁ、良いぞ?」
俺が倉庫入り口で座っているとメイスが隣に座ってきた。
近くで見る彼女の顔はまだ幼さが残る。
しかしだ、青い瞳に金色のショートの髪が彼女を美しく見せていた。
ココアが入ったカップを握っている手は細くスラッとした綺麗な指。
そして、白いワンピースも似合っている。
「……んッ?どうかしましたか?」
「いやいや、何でも無い」
彼女は俺の視線に気づいたのだろう俺の方に微笑みながら首を傾げてみてきた。
俺は、そっぽを向いてからココアを飲む。
「本当ですか?」
「あぁ、本当だから……顔が近いぞ?」
「あッ、すみません」
メイスは俺から少し離れてからココアを飲む。
しかし、俺は彼女の唇を見てみることにした。
彼女の唇は、とても綺麗で彼女らしい唇だった。
「あぁ、そう言えば……」
「んぅ、何?」
「今晩は大事な話があるって脩也さんが言ってましたよね?」
「あぁ、言ってたね?」
「何なんでしょうか?」
「さぁ、俺にもさっぱり分からないな?おまけに小雪さんも居ないみたいだ」
バイクのメンテナンスを終えた俺はメイスと一緒に家の中に入ってゆく。
その後で、手洗いとうがいを済ませてからリビングにあるソファに寛ぐ。
後で手洗いとうがいを済ませたメイスがリビングにやって来てから炬燵に足を入れる。
「あぁ〜ッ、……暖かい……」
「天界には炬燵ってのはあるのか?」
「いいえ、このようなものは天界にはありませんでした」
「そうなのか?」
「はい、天界は太陽に近いので暖かいんです」
天界のことを話す彼女の笑顔は可愛かった。
俺の鼓動が激しさを増していた。
すると、玄関の方から「ただいまー」と声が聞こえた。
玄関に向かうと、脩也さんと小雪さんが靴を脱いでいた。
「二人ともお帰りなさい」
「はい、ただいま」
「お帰りなさいませ」
「うん、ただいま雄介君」
脩也さんと小雪さんが玄関にあがる。
そして、脩也さんが俺とメイスを交互に見て微笑む。
「今から話があるからリビングに来てくれ」
「はい、わかりました」
脩也さんに言われて俺はリビングへと向かう。
そして、リビングにいたメイスを含めて四人で炬燵を囲む。
それから、脩也さんが頬杖をついてから言った。
「メイスちゃんが我が家に来て三日立ったよね?」
「はい、そうですね?」
脩也さんは微笑みながら話す。
そんなメイスは首を傾げながら脩也さんを見ている。
「明日はメイスちゃんの歓迎パーティーをするから開けといてくれ」
「……えッ??そんな、悪いですよ?」
「いやいや、新しい家族を迎えるのにはこれが一番と思って小雪と話していたんだ」
「そうですよメイスちゃん?貴女は私と脩也さんの新しい家族になるのだから遠慮はしないでね?」
脩也さんと小雪さんが微笑みながらメイスに言う。
そんなメイスは両手を前に出してから遠慮している。
「そうだぞメイス?脩也さんは一度決めたことは必ず実行するんだ。だから諦めたが良いぞ」
「そうですか。でしたら……お言葉に甘えさせてもらいますね?」
「良し決まりだね。それじゃあ、明日は朝の九時に出かけるから早く寝なさい」
脩也さんに言われて俺とメイスはそれぞれの寝室に向かった。
〜暫く待ち下さい・・・〜
午前七時ごろに俺は目を覚ましベットから降りて寝間着から私服に着替える。
部屋を出てから階段を降りるとダイニングから声が聞こえた。
俺はダイニングを覗くとそこにはワンピースの上にエプロンを着けたメイスと黒いへそだしルックの黒い長袖のシャツに青い短パンの小雪さんが朝ご飯を作っていた。
「ここをこうですか?」
「そうそう、それでね?ここをこうすると切りやすいの」
「本当だ、有難う御座います」
「いえいえ、クスクス。それじゃあ、頑張りましょうか?」
微笑みながらメイスに包丁の使い方を教える小雪さん。
二人を見ているとまるで姉妹のようだった。
「覗き見とは感心しないよ雄介」
「あぁ、おはようございます脩也さん」
俺の後ろから起きてきたばかりなのだろう。
寝癖を付けた脩也さんが後ろから声をかけてきた。
「脩也さん……あれ……」
「うぅん?あぁ、小雪のあのカモシカのような足はいつ見てもたまらん」
「そうじゃなくて……」
「あぁ、ふふッ。それじゃあ、俺たちは歯でも磨きに行こうか?」
「そうですね?」
俺と脩也さんはお互いに微笑みながら洗面所へと向かう。
その後でリビングに戻ると朝ご飯の準備ができていた。
「おはよう二人とも」
「おはようございます小雪さん」
「おぉ、今日の朝はサンドイッチだね?」
「はい、私と小雪さんで作りました」
お盆で顔を隠しながら顔を赤らめるメイスが脩也さんに言う。
小雪さんはメイスを見ながら口元に手を添えて微笑んでいる。
脩也さんが炬燵に座りサンドイッチを手に取り一口食べる。
「うん、美味しいよ。この塩加減も丁度いい」
「本当ですか?」
「あぁ、私が嘘を言っているように思えるかい?」
メイスはお盆で顔を隠しながら顔を真っ赤にしていた。
何だかこっちも嬉しくなってきた。
「それじゃあ、頂きましょうか?」
「はいッ!!」
小雪さんが言った後にメイスが満面の笑みで言ってから炬燵に足を入れてサンドイッチを食べる。
食事を終えて俺たち四人は家を出てから脩也さんの車に乗る。
「あのぉ、脩也さん?」
「どうした雄介?」
「今から何処に向かうんですか?」
「さぁ、ついてからのお楽しみだ」
そう言って脩也さんは微笑みながら車を走らせる。
どうやら脩也さんに任せるしかなさそうだ。
車を走らせること三十分で着いたところは県内にあるアウラウネが経営する植物園である。
ここでは、遊園地も兼ねていて子連れや恋人たちが遊びに来る有名な場所だ。
「うわぁ〜すごいッ!!」
入場口を抜けた先でメイスが目を輝かせてから笑顔で言う。
そんな姿を見ていた修也さんと小雪さんは微笑む。
「ここを選んで良かったよ」
「えぇ、それじゃあ今から私と脩也さんは一緒に植物園に行きますね?」
「はい、いってらっしゃい」
腕を組みながら人ごみの中へと消える二人に手を振る。
「それじゃあ、メイスは何処に行きたい?」
「そうですね?うぅ〜ん……」
真剣に悩み始めたメイスを見ながら待ってみることにした。
そして決まったのだろうか頷いてからメイスは言う。
「それじゃあ、私はあれに乗りたいです!」
「うぅん?どれどれ……」
メイスが指さす先にあったのはマーメイドを模したジェットコースターであった。
あのジェットコースターは有名で別名「恋を実らせる乗り物」として恋人たちの間では有名だった。
「乗るかッ!!」
「はい、行きましょうッ!!」
俺の手を握ってから引っ張るメイスは何処か子供っぽかった。
でも、俺は彼女と一緒にジェットコースターに乗るのだった。
そして来園して三十分が経過した頃だろう。
ジェットコースターに乗った後のメイスはこうなっていた。
「うぅ〜ッ……怖かった……」
「まぁ、あれはダメな人も多いんだけど……何でか乗る人が多いんだよね?」
「うぅ〜ッ……どうして止めてくれなかったんですか……」
涙目で俺を見上げるメイスの顔を俺は目を逸らす。
この胸の鼓動は何だろう。
メイスと居ると何だか激しさお増している。
この時の俺はこの感情が何だったのか分からなかった。
〜暫くお待ちください・・・〜
俺とメイスは今、観覧車に乗っている。
メイスは段々と小さくなってゆくものを見ながら感激していた。
「うわぁ〜ッ……凄いッ!!」
「すごいだろ?俺も何度かこれに乗ったことはあるけれどこの風景は好きなんだ」
「そうなんですか?」
俺の前で座っているメイスは首を傾げながら言っている。
そんな彼女を見ながら俺は言う。
「あぁ、何度も乗ってから見る風景で特に夕焼けがとても綺麗なんだ」
「へぇ〜……天界も夕焼けは見れますが……ここでの夕焼けも見てみたいです」
「そうか。なら今度一緒に来るか?」
「……えッ??」
な、何を言っているんだ俺はッ!?
俺をキョトンとしながら見ているメイスは一瞬にして顔を真っ赤にして俯く。
「い、いや……あのぉ……」
「……です」
「……えッ??」
メイスは俺を見ながら真っ赤な顔のまま言う。
「はい、雄介さんが宜しければ見せてください……その夕日を……」
「……。」
メイスの笑顔はとても輝いていた。
俺は彼女の笑顔を見ているだけで何だか笑顔になっていたに違いない。
俺は現在倉庫である作業をしている
できる範囲のバイクのメンテナンスをしているのだ。
だけれども驚いたことがあった。
バイクの全パーツが全てサイクロプスが作り上げた代物だったのだ。
「エンジンもタイヤも……どれもサイクロプス製じゃないか……」
タイヤはサイクロプス製の万能タイヤで安価で手に入るのだが入手するのには難しいものだった。
他のパーツもどれも入手困難な代物でもあった。
脩也さんの友人のサイクロプスには感謝しないといけないな。
そんな中、俺がバイクのメンテナンスをしていると後ろから声をかけられた。
「雄介さん?」
「あれ、メイスどうかした?」
「いえ、外は寒いのでココアを持ってきました」
その声の主はメイスだった。
彼女の手の中には湯気が立っているカップを二つ持っている。
「はい、ホットココアです」
「ありがとうメイス。頂くよ」
「はい、どうぞ召し上がってください」
メイスがくれたホットココアが入ったカップを俺に一つ差し出す。
俺はそれを受け取り一口ずつ飲んでいく。
「隣に座っても良いですか?」
「あぁ、良いぞ?」
俺が倉庫入り口で座っているとメイスが隣に座ってきた。
近くで見る彼女の顔はまだ幼さが残る。
しかしだ、青い瞳に金色のショートの髪が彼女を美しく見せていた。
ココアが入ったカップを握っている手は細くスラッとした綺麗な指。
そして、白いワンピースも似合っている。
「……んッ?どうかしましたか?」
「いやいや、何でも無い」
彼女は俺の視線に気づいたのだろう俺の方に微笑みながら首を傾げてみてきた。
俺は、そっぽを向いてからココアを飲む。
「本当ですか?」
「あぁ、本当だから……顔が近いぞ?」
「あッ、すみません」
メイスは俺から少し離れてからココアを飲む。
しかし、俺は彼女の唇を見てみることにした。
彼女の唇は、とても綺麗で彼女らしい唇だった。
「あぁ、そう言えば……」
「んぅ、何?」
「今晩は大事な話があるって脩也さんが言ってましたよね?」
「あぁ、言ってたね?」
「何なんでしょうか?」
「さぁ、俺にもさっぱり分からないな?おまけに小雪さんも居ないみたいだ」
バイクのメンテナンスを終えた俺はメイスと一緒に家の中に入ってゆく。
その後で、手洗いとうがいを済ませてからリビングにあるソファに寛ぐ。
後で手洗いとうがいを済ませたメイスがリビングにやって来てから炬燵に足を入れる。
「あぁ〜ッ、……暖かい……」
「天界には炬燵ってのはあるのか?」
「いいえ、このようなものは天界にはありませんでした」
「そうなのか?」
「はい、天界は太陽に近いので暖かいんです」
天界のことを話す彼女の笑顔は可愛かった。
俺の鼓動が激しさを増していた。
すると、玄関の方から「ただいまー」と声が聞こえた。
玄関に向かうと、脩也さんと小雪さんが靴を脱いでいた。
「二人ともお帰りなさい」
「はい、ただいま」
「お帰りなさいませ」
「うん、ただいま雄介君」
脩也さんと小雪さんが玄関にあがる。
そして、脩也さんが俺とメイスを交互に見て微笑む。
「今から話があるからリビングに来てくれ」
「はい、わかりました」
脩也さんに言われて俺はリビングへと向かう。
そして、リビングにいたメイスを含めて四人で炬燵を囲む。
それから、脩也さんが頬杖をついてから言った。
「メイスちゃんが我が家に来て三日立ったよね?」
「はい、そうですね?」
脩也さんは微笑みながら話す。
そんなメイスは首を傾げながら脩也さんを見ている。
「明日はメイスちゃんの歓迎パーティーをするから開けといてくれ」
「……えッ??そんな、悪いですよ?」
「いやいや、新しい家族を迎えるのにはこれが一番と思って小雪と話していたんだ」
「そうですよメイスちゃん?貴女は私と脩也さんの新しい家族になるのだから遠慮はしないでね?」
脩也さんと小雪さんが微笑みながらメイスに言う。
そんなメイスは両手を前に出してから遠慮している。
「そうだぞメイス?脩也さんは一度決めたことは必ず実行するんだ。だから諦めたが良いぞ」
「そうですか。でしたら……お言葉に甘えさせてもらいますね?」
「良し決まりだね。それじゃあ、明日は朝の九時に出かけるから早く寝なさい」
脩也さんに言われて俺とメイスはそれぞれの寝室に向かった。
〜暫く待ち下さい・・・〜
午前七時ごろに俺は目を覚ましベットから降りて寝間着から私服に着替える。
部屋を出てから階段を降りるとダイニングから声が聞こえた。
俺はダイニングを覗くとそこにはワンピースの上にエプロンを着けたメイスと黒いへそだしルックの黒い長袖のシャツに青い短パンの小雪さんが朝ご飯を作っていた。
「ここをこうですか?」
「そうそう、それでね?ここをこうすると切りやすいの」
「本当だ、有難う御座います」
「いえいえ、クスクス。それじゃあ、頑張りましょうか?」
微笑みながらメイスに包丁の使い方を教える小雪さん。
二人を見ているとまるで姉妹のようだった。
「覗き見とは感心しないよ雄介」
「あぁ、おはようございます脩也さん」
俺の後ろから起きてきたばかりなのだろう。
寝癖を付けた脩也さんが後ろから声をかけてきた。
「脩也さん……あれ……」
「うぅん?あぁ、小雪のあのカモシカのような足はいつ見てもたまらん」
「そうじゃなくて……」
「あぁ、ふふッ。それじゃあ、俺たちは歯でも磨きに行こうか?」
「そうですね?」
俺と脩也さんはお互いに微笑みながら洗面所へと向かう。
その後でリビングに戻ると朝ご飯の準備ができていた。
「おはよう二人とも」
「おはようございます小雪さん」
「おぉ、今日の朝はサンドイッチだね?」
「はい、私と小雪さんで作りました」
お盆で顔を隠しながら顔を赤らめるメイスが脩也さんに言う。
小雪さんはメイスを見ながら口元に手を添えて微笑んでいる。
脩也さんが炬燵に座りサンドイッチを手に取り一口食べる。
「うん、美味しいよ。この塩加減も丁度いい」
「本当ですか?」
「あぁ、私が嘘を言っているように思えるかい?」
メイスはお盆で顔を隠しながら顔を真っ赤にしていた。
何だかこっちも嬉しくなってきた。
「それじゃあ、頂きましょうか?」
「はいッ!!」
小雪さんが言った後にメイスが満面の笑みで言ってから炬燵に足を入れてサンドイッチを食べる。
食事を終えて俺たち四人は家を出てから脩也さんの車に乗る。
「あのぉ、脩也さん?」
「どうした雄介?」
「今から何処に向かうんですか?」
「さぁ、ついてからのお楽しみだ」
そう言って脩也さんは微笑みながら車を走らせる。
どうやら脩也さんに任せるしかなさそうだ。
車を走らせること三十分で着いたところは県内にあるアウラウネが経営する植物園である。
ここでは、遊園地も兼ねていて子連れや恋人たちが遊びに来る有名な場所だ。
「うわぁ〜すごいッ!!」
入場口を抜けた先でメイスが目を輝かせてから笑顔で言う。
そんな姿を見ていた修也さんと小雪さんは微笑む。
「ここを選んで良かったよ」
「えぇ、それじゃあ今から私と脩也さんは一緒に植物園に行きますね?」
「はい、いってらっしゃい」
腕を組みながら人ごみの中へと消える二人に手を振る。
「それじゃあ、メイスは何処に行きたい?」
「そうですね?うぅ〜ん……」
真剣に悩み始めたメイスを見ながら待ってみることにした。
そして決まったのだろうか頷いてからメイスは言う。
「それじゃあ、私はあれに乗りたいです!」
「うぅん?どれどれ……」
メイスが指さす先にあったのはマーメイドを模したジェットコースターであった。
あのジェットコースターは有名で別名「恋を実らせる乗り物」として恋人たちの間では有名だった。
「乗るかッ!!」
「はい、行きましょうッ!!」
俺の手を握ってから引っ張るメイスは何処か子供っぽかった。
でも、俺は彼女と一緒にジェットコースターに乗るのだった。
そして来園して三十分が経過した頃だろう。
ジェットコースターに乗った後のメイスはこうなっていた。
「うぅ〜ッ……怖かった……」
「まぁ、あれはダメな人も多いんだけど……何でか乗る人が多いんだよね?」
「うぅ〜ッ……どうして止めてくれなかったんですか……」
涙目で俺を見上げるメイスの顔を俺は目を逸らす。
この胸の鼓動は何だろう。
メイスと居ると何だか激しさお増している。
この時の俺はこの感情が何だったのか分からなかった。
〜暫くお待ちください・・・〜
俺とメイスは今、観覧車に乗っている。
メイスは段々と小さくなってゆくものを見ながら感激していた。
「うわぁ〜ッ……凄いッ!!」
「すごいだろ?俺も何度かこれに乗ったことはあるけれどこの風景は好きなんだ」
「そうなんですか?」
俺の前で座っているメイスは首を傾げながら言っている。
そんな彼女を見ながら俺は言う。
「あぁ、何度も乗ってから見る風景で特に夕焼けがとても綺麗なんだ」
「へぇ〜……天界も夕焼けは見れますが……ここでの夕焼けも見てみたいです」
「そうか。なら今度一緒に来るか?」
「……えッ??」
な、何を言っているんだ俺はッ!?
俺をキョトンとしながら見ているメイスは一瞬にして顔を真っ赤にして俯く。
「い、いや……あのぉ……」
「……です」
「……えッ??」
メイスは俺を見ながら真っ赤な顔のまま言う。
「はい、雄介さんが宜しければ見せてください……その夕日を……」
「……。」
メイスの笑顔はとても輝いていた。
俺は彼女の笑顔を見ているだけで何だか笑顔になっていたに違いない。
13/01/25 08:34更新 / オガちゃん
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