後輩ちゃんの献身的看病
「え・・・・ええっ? じょ・・・冗談ですよね・・・?」
私は今先輩に押し倒されて、好きだと愛の告白をされている・・・正直、頭が追いついていない、身体が沸騰しそうなほど熱い・・・。私はかろうじて言葉をつむぐ。
「・・・俺が、冗談・・・言うようなヤツに見えるかよ・・・?」
「ひゃんっ?!」
み、耳元で囁かれて、変な声が出ちゃった・・・それに・・・先輩の息が髪にかかって・・・カラダ・・・蕩けちゃうよぉ・・・。・・・ていうか、先輩、凄く熱いなあ・・・そんなにドキドキしてくれてるのかな。――っていうかホントにすっごく熱い?!
「先輩身体凄く熱いですよ!? どうしたんですか!?」
よく見ると、身体震えてて冷や汗凄いし、凄く顔色も悪い・・・まさか、私に上着貸して雨の中走ったから・・・?
「・・・・ちっ、大丈夫だよ・・・こん、くらい・・」
「先輩!?」
そういうと先輩は、床に倒れて意識を手放してしまった。
◆
「っ・・・・・・・?」
・・・・アイツに告白してからの記憶がない、取り敢えず周りを見渡してみると、俺はベッドに寝かされていて、服は着替えさせられていた。汗も拭われている。額には濡れたタオルが置かれていた。そして何より、アイツの髪の毛で身体は覆われていた。髪の肌触りが気持ち良い。
「先輩! よかったあ・・・私、もうこのまま目を覚まさないかと・・・」
如月は本気で俺を心配していたのだろう。目からは大粒の涙が零れ落ちていた。俺はまだ妓語地ない笑いを浮かべながら涙を拭ってやる。
「・・・馬鹿、そんなわけねえだろ・・・」
「馬鹿じゃないです! ・・・でもなんで急に倒れたりしたんですか?」
「俺、ガキの頃から低血圧で若干貧血持ちでよ。あまり激しい運動は出来なかったんだ。そんなヤツが急に運動したのと、モロに雨かぶったからかな」
「・・・・・・じゃあ」
「待て・・・私の所為です。ごめんなさいとか言うなよな? ・・・・可愛い後輩一人守れないで、なにが先輩だ。・・・ってわけだからお前は気になんてするなよ・・・・・いいな?」
「はい・・・でも、次またこんな無茶なことしたら・・・お・し・お・きしちゃいますからね?」
フフフと笑う如月、表情自体はとても可愛いものなのだが、目が全く笑っていない上に髪を揺らすものだからとても怖い。俺は大人しく「はい」というしかなかった・・・。女性の恐ろしさを垣間見た瞬間である。
「・・・あー、もう夜の七時だな・・・ほら、梅香さんが心配するから帰れ」
「えへへっ。それがですね先輩。さっきお母さんに電話しましたら、『先輩がそんなことになってるなら、泊りがけで看病してあげなさい』って言われまして・・・」
「―――はい?」
「な・の・で・・・今日は私とずっと一緒ですよ♪ 先輩♪」
いたずらっ子のように笑う彼女の顔は、今の俺には悪魔の微笑みに見えたのでした。
私は今先輩に押し倒されて、好きだと愛の告白をされている・・・正直、頭が追いついていない、身体が沸騰しそうなほど熱い・・・。私はかろうじて言葉をつむぐ。
「・・・俺が、冗談・・・言うようなヤツに見えるかよ・・・?」
「ひゃんっ?!」
み、耳元で囁かれて、変な声が出ちゃった・・・それに・・・先輩の息が髪にかかって・・・カラダ・・・蕩けちゃうよぉ・・・。・・・ていうか、先輩、凄く熱いなあ・・・そんなにドキドキしてくれてるのかな。――っていうかホントにすっごく熱い?!
「先輩身体凄く熱いですよ!? どうしたんですか!?」
よく見ると、身体震えてて冷や汗凄いし、凄く顔色も悪い・・・まさか、私に上着貸して雨の中走ったから・・・?
「・・・・ちっ、大丈夫だよ・・・こん、くらい・・」
「先輩!?」
そういうと先輩は、床に倒れて意識を手放してしまった。
◆
「っ・・・・・・・?」
・・・・アイツに告白してからの記憶がない、取り敢えず周りを見渡してみると、俺はベッドに寝かされていて、服は着替えさせられていた。汗も拭われている。額には濡れたタオルが置かれていた。そして何より、アイツの髪の毛で身体は覆われていた。髪の肌触りが気持ち良い。
「先輩! よかったあ・・・私、もうこのまま目を覚まさないかと・・・」
如月は本気で俺を心配していたのだろう。目からは大粒の涙が零れ落ちていた。俺はまだ妓語地ない笑いを浮かべながら涙を拭ってやる。
「・・・馬鹿、そんなわけねえだろ・・・」
「馬鹿じゃないです! ・・・でもなんで急に倒れたりしたんですか?」
「俺、ガキの頃から低血圧で若干貧血持ちでよ。あまり激しい運動は出来なかったんだ。そんなヤツが急に運動したのと、モロに雨かぶったからかな」
「・・・・・・じゃあ」
「待て・・・私の所為です。ごめんなさいとか言うなよな? ・・・・可愛い後輩一人守れないで、なにが先輩だ。・・・ってわけだからお前は気になんてするなよ・・・・・いいな?」
「はい・・・でも、次またこんな無茶なことしたら・・・お・し・お・きしちゃいますからね?」
フフフと笑う如月、表情自体はとても可愛いものなのだが、目が全く笑っていない上に髪を揺らすものだからとても怖い。俺は大人しく「はい」というしかなかった・・・。女性の恐ろしさを垣間見た瞬間である。
「・・・あー、もう夜の七時だな・・・ほら、梅香さんが心配するから帰れ」
「えへへっ。それがですね先輩。さっきお母さんに電話しましたら、『先輩がそんなことになってるなら、泊りがけで看病してあげなさい』って言われまして・・・」
「―――はい?」
「な・の・で・・・今日は私とずっと一緒ですよ♪ 先輩♪」
いたずらっ子のように笑う彼女の顔は、今の俺には悪魔の微笑みに見えたのでした。
15/05/24 20:51更新 / クロゴマ
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