ドS男のラブラブ調教夏休み
あの調教祭り(できごと)から三ヶ月。丁度夏休みに入った頃、真壁啓(まかべ けい)はまた退屈していた火山や小野田・神木がいるのでいくらか退屈はまぎれるが、それにも如何せん限界はある。彼は自宅のリビングで足を組みながら思考に耽っていた。
「・・・・・そうだ!」
彼は、絶好の暇つぶしを見つけてしまった。意気揚々と自宅を出て目的地へと足を進める。その表情は満面の笑み。
◆
「で、暇だから俺の家に遊びに来た、と」
「そうだ。せっかく私が来てやったのだから有り難く思え」
「お前暇だからっていっつも俺を訪ねてくるんじゃねー! こっちにも生活があるんだよ!」
結局のところ彼の目的地は気心を許している月風亮(つきかぜ りょう)だった。珍しく彼のどSな本性を垣間見ても動揺がほぼゼロだったため、彼は一目置いていた。その彼が、珍しく語気を荒げてツッコんでいた。真壁はほぼ毎日月風の家に遊びに来ていたのだ。いくら彼でも嫌になってきていた。
「ダメか?」
「ダメに決まってんだろーがとっとと帰り・・・・」
彼の言葉尻が急激に縮んだのは、真壁がいい笑顔で媚薬の瓶とSM用の首輪と鞭を出していたからである。断ったらどうなるかなど、明白であった。
「(家に上げなかったらフリズで調教する(あそぶ)気だ!!)」
◆
結果的に、彼は真壁を家に上げてしまっていたのだった、
「ったく、今日でしばらくこないでくれよな、夏期休業の課題もあるんだしよ」
「なに? そんなつれないことを言うなよ月風。私とお前は腹を割って話し合った既知の仲じゃないか!」
「なにが既知の仲だ! 人の家に脅迫まがいのことまでして入ってきやがって・・・」
「ああ悲しいですフリズさん・・・貴方のご主人はかけがえのない親友を信じられないほど性格がひん曲がってしまっているようなんです! 俺がダメでも貴女なら彼を変えられるはず! さあ!」
「え・・・・あ・・えーっと、私は何をすればよろしいのでしょうか真壁様?」
「はい! とりあえず子機をお持ちになっていただいて「110」と押した後悲鳴を上げていただければ!」
「待てお前なにバレバレの猫被ってまでフリズに取り入ろうとしてんだ!? ってかそれだとフリズ云々じゃなくて国家権力で無理やり矯正しようとしてんじゃねえか! ってか免罪だ!」
「ちっ・・・美人のメイドと一つ屋根の下で暮らす変態性癖完全搭載仮面が・・・お前にはくさい飯がお似合いだ」
「うるせー! お前の方が余程にあってるじゃねえか真性ドS猫かぶり魔物調教師がー!」
◆
「それじゃあフリズさん! 今日はありがとうございました! 暑さは厳しいですが夏風邪にはお気をつけ下さい! では! ・・・・じゃあな変態性癖完全搭載仮面(幼児退行プレイ好き)」グッ!
フリズには向けたものと正反対の侮蔑の表情とサムズダウンで思いつく限りの悪態をつくと、彼は親友の家を後にした。
「あ! 待てこら! 勝手に不名誉な性癖付与して過ぎ去るんじゃねー! ・・・・・フリズ。疲れた。膝枕してくんない?」
「あ、いえ・・・私少し用事がありますので・・・」
「・・なんで俺が近づくと離れるんだよ!? あいつの言ったことは九割方嘘なんだって! 信じてくれ!」
「えー・・・・それじゃあ残りの一割は本当なんじゃないですか・・・」
「嫌だ! そんな蛆虫を見るみたいな目で俺を見ないで! 結構癖になるけど・・・じゃなくて! 俺ホントノーマルだから・・・あ、待ってフリズ! 押入れに立てこもらないで! ・・・・・――真壁ええええええええええええええッ!!!」
それから彼はこの騒動を治める為に一ヶ月の時間とケーキバイキングを費やしたらしいが、それはまた別の話である。
◆
「いやー主人のことをもっと知れたのだ。私は凄くいいことをしたなあ・・・・・・!」
あの後気分ランランで家まで帰ってきた真壁、鍵を開けようとしたまさき、鍵が開いていることに気付く。鍵は確かに閉めて出かけたはずだ。
「? ・・・・・・まさか・・・・」
家に入り自室に向かい。ドアを開けると案の定。真壁のベッドにもぐりこんで匂いを嗅ぎながら喘いでいる神木と、それを心底恐ろしい目で青ざめ見つめる火山と小野田の姿があった。
「・・・・・・・」
「「(・・・・・ご主人?! あわわわわわ・・・・・)」」
「・・・・・」ニッコリ
「「(ひぃぃいいいぃ! 何で普通の笑顔なのにあんなに怖いのおおおおお!)」」
真壁は笑顔のままずかずかと部屋に入ると、ベッドで幸せそうに笑みを浮かべる神木の頭を鷲掴みにすると自分のほうに向かせた。途端彼女の顔が一変。この世の終わりのような、地獄行きが確定した亡者のような絶望一色の顔になった。
「あ・・・・あ・・・・あ・・・」
「なあメス犬よ。誰に断って勝手に私の家に入り、それだけには飽き足らず私のベッドを軋ませながら喘いでいたか・・・説明してくれないか?」ニッコォォ
◆
とりあえず手始めに手錠で手を縛って、媚薬の原液を三人にぶちまけたところで満足そうな笑みを浮かべると彼は今三人に聞いたことを復唱し始める。
「ふむふむ。夏休みになって最近私に会えていないから寂しくなり家まで行ったがあいにく私は留守だった。だがそこで神木が鍵をピッキングでこじ開け無理やり家に侵入。この間火山と小野田は必死に止めたが聞く耳を持たず。あまつさえベッドで自慰行為に耽っていたと!」
「「「はい・・・そうです」」」
「ふむ・・・・」
そう言いながら三人に近づくと彼は火山と小野田の頭をワシャワシャと撫でた。彼女たちはきょとんとした様子だった。
「二人とも良く止めてくれた! 私に怒られたくない一心だったのだろう? ははは。可愛いヤツらめ」
「え・・・? ありがとうございます真壁さまぁ!」
「ご主人にほめられて嬉しいですう!」
「・・・・」
何も言われず触れられもしないのでしょんぼりしていた神木に、彼はこう問いただした。
「なあ神木。私のベッドで行ったコトは・・・そんなによかったか?」
「はい! 凄く・・・「ふざけるなよ」・・・ふぇ?」
「言っただろう。お前は私のメス犬なのだ。それがどうだ? 勝手に飼い主の家に侵入し、あまつさえ一番大切な床の間を侵略しておいてよく「凄くよかった」などという妄言が吐けるな。・・・・お前は『メス犬』以下だ。どうやらまだあの罰で懲りていないようなので、追加の罰を与えてやる」
彼の今の表情、言葉には、愛が含まれていない。それは純粋な憤怒と、失望。それを感じ取ったのか彼女の表情は死に、ただ悲しみの涙を垂れ流すのみとなった。
「――さて! 怯えることはないぞ澪、真理。お前たちはちゃんと私の住まいを守ってくれたようだから、ご褒美をやろうか! 今回は私にご奉仕をしてくれ!」
それを聞いて二人の顔がまた喜びで満ち溢れたものになる。彼はそれを見て満足そうに頷くと、彼女らの手錠をはずし、ベッドに招き入れた。まるで彼女の匂いを打ち消そうとするかのように。
「ん? どうした? 何をオロオロしているんだ?」
「いえ・・・私たち今まで受ける側だったので、いきなりご主人にご奉仕などと恐れ多いことを・・・」
「それに・・・どうしていいかわからないですし・・・」
「そんな堅くなることはないのだ。私がいいといっているんだから。存分に愉しませてくれよ?」
「「はい! ご主人!」」
◆
今ベッドの上では狂乱の宴が繰り広げられていた。それを見ているだけしか出来ない神木は奥歯を砕けるほどかみ締める。私もあの中に混ざりたい。どうすればご主人は私を許してくれるだろう・・・。そのことで頭がいっぱいだった。
「んん・・・じゅるる・・・きもひいいれすか?(気持ちいいですか?)ご主人」
「ああ・・・ふふ、中々どうしてお前の口は愉しませてくれるよ。魂まで吸い尽くされてしまいそうだ」
「ひぁ! ご主人様・・・息を吹きかけないで下さい!」
「ああ、すまんすまん。だが真理、お前が可愛すぎるのがいけないのだ。仕方のないことだ。・・それに、お前の乳房は本当に美味い。あの時ウナギたちに這わせていたのが勿体無いほどだな」
彼の言葉に、彼の行動に、彼女たちは喚起に打ち震え、より高い快楽のある奉仕を始めていた。小野田は彼の自身をその自慢の口で収め、しゃぶっていた。火山はその豊満な体で彼を包み込んでいた。
「っ・・・そろそろ限界だ・・・ぅうう!」
「んんっ・・・ずずずずっ・・・ごくっ・・・美味しかったですご主人! 濃くて多くて・・・えへへ・・病み付きになっちゃいますぅ・・・」
「ずるいですよ姐さんばっかり! あたしも! ふぁああん! ご主人の・・・気持ちいいですぅ!」
「っ・・・・出したばかりの私にお前の締め付けはちと辛いな・・・っ、出すぞ!」
「ぁぁぁぁあぁああ! ご主人ので、お腹暖かいですぅうう・・・」
◆
「それじゃあ真理と澪はもう帰っていいぞ! これから私はあのミノムシにいろいろと教育せねばならんのでな!」
「「はい! それじゃあまた!」」
二人が帰ったのを見送ると真壁は寝室に帰ってきた。いまだ手錠を掛けられ身動きを封じられている神木を見下ろしながら言う。
「どうだ? 私の『罰』は、ん?」
「つ、・・・辛いです・・・私もご主人様に触れていたい・・・真壁様に、愛してもらいたい・・・」
「ふむ・・・・それじゃあ、私の靴を舐めるのだ。それでお前を『メス犬』に戻してやる」
それを聞いた神木は歓喜に震えるとためらいもなく靴を舐め始める。その顔はまさに『メス犬』そのもの。
「んん・・・れろ・・・んうう・・・ちゅ・・・んはぁ・・・綺麗に舐め終わりました。・・ご主人」
「・・・・・よろしい。では待たせたな。今度はお前にご褒美を与えてやろう・・・と、その前に」
彼は妖しく嗤いながら続ける。
「実は私は負けず嫌いでね、お前の「マミーの呪い」と似たような『暗示』を掛けた。・・・それは「前戯を飛ばして挿入されると激しい快楽が全身に襲う」というものだ」
その言葉に彼女の瞳が驚愕に揺れる。勿論彼にそんなものは使えないのだが、今の彼女には彼が世界の全て、あっさりとその術中にはまってしまった。
「そんな中もう待ちきれずにヒクヒクしているお前の蜜壷にコレを挿れたら・・・・どうなるだろうな?」
「・・・・・・っ!」
「どうした? 欲しければ自分からねだるのだ」
「・・・・下さい。ご主人のを私のグチャグチャしたアソコに挿れてかき回して、メチャクチャにしてください!」
「合格だ」
それと同時に彼は自身を彼女の蜜壷に突き挿れた。途端暗示の効果で絶大な快感が津波のように彼女に押し寄せる。電流にも似た快楽に脳を犯され、手足をぴんと張ってだらしなく涎と舌を出し快楽に喘ぐ。
「ひゃあああああああああああっ!」
「っ。ここまでのものとは・・・・もう、限界だな」
「くださいぃぃ! ご主人の、私のナカにいっぱい下さいぃい!」
「いいだろう。・・・っ受け取れ!」
そうして彼も、何度目か分からない白濁した欲望を、彼女のナカに吐き出した。
◆
行為が終わった頃にはもうすっかり夜になっていたので、今日は神木と一緒に寝ることになった。彼はパジャマ彼女は裸Yシャツとなんともいえない格好でだ。
「・・・・ご主人」
「・・・なんだ」
「私が・・・何処かに居なくなったり、誰かに連れ去られたりしたら・・・助けに来てくれますか? 見つけ出してくれますか?」
「ふん。当然だ。お前はもう私のものだ。私のメス犬なのだ。勝手に何処かに居なくなるなど許さん。連れ去られたらそいつに地獄を見せてでも、生き地獄を味あわせてでも見つけ出して連れ帰ってやる・・・お前の場所は私の隣だ・・・わかったな?」
「・・・はいっ! ありがとうございますご主人!」
それを聞いた真壁も満足そうな笑みを見せると、二人で抱き合いながら深い眠りへと落ちていった。
「・・・・・そうだ!」
彼は、絶好の暇つぶしを見つけてしまった。意気揚々と自宅を出て目的地へと足を進める。その表情は満面の笑み。
◆
「で、暇だから俺の家に遊びに来た、と」
「そうだ。せっかく私が来てやったのだから有り難く思え」
「お前暇だからっていっつも俺を訪ねてくるんじゃねー! こっちにも生活があるんだよ!」
結局のところ彼の目的地は気心を許している月風亮(つきかぜ りょう)だった。珍しく彼のどSな本性を垣間見ても動揺がほぼゼロだったため、彼は一目置いていた。その彼が、珍しく語気を荒げてツッコんでいた。真壁はほぼ毎日月風の家に遊びに来ていたのだ。いくら彼でも嫌になってきていた。
「ダメか?」
「ダメに決まってんだろーがとっとと帰り・・・・」
彼の言葉尻が急激に縮んだのは、真壁がいい笑顔で媚薬の瓶とSM用の首輪と鞭を出していたからである。断ったらどうなるかなど、明白であった。
「(家に上げなかったらフリズで調教する(あそぶ)気だ!!)」
◆
結果的に、彼は真壁を家に上げてしまっていたのだった、
「ったく、今日でしばらくこないでくれよな、夏期休業の課題もあるんだしよ」
「なに? そんなつれないことを言うなよ月風。私とお前は腹を割って話し合った既知の仲じゃないか!」
「なにが既知の仲だ! 人の家に脅迫まがいのことまでして入ってきやがって・・・」
「ああ悲しいですフリズさん・・・貴方のご主人はかけがえのない親友を信じられないほど性格がひん曲がってしまっているようなんです! 俺がダメでも貴女なら彼を変えられるはず! さあ!」
「え・・・・あ・・えーっと、私は何をすればよろしいのでしょうか真壁様?」
「はい! とりあえず子機をお持ちになっていただいて「110」と押した後悲鳴を上げていただければ!」
「待てお前なにバレバレの猫被ってまでフリズに取り入ろうとしてんだ!? ってかそれだとフリズ云々じゃなくて国家権力で無理やり矯正しようとしてんじゃねえか! ってか免罪だ!」
「ちっ・・・美人のメイドと一つ屋根の下で暮らす変態性癖完全搭載仮面が・・・お前にはくさい飯がお似合いだ」
「うるせー! お前の方が余程にあってるじゃねえか真性ドS猫かぶり魔物調教師がー!」
◆
「それじゃあフリズさん! 今日はありがとうございました! 暑さは厳しいですが夏風邪にはお気をつけ下さい! では! ・・・・じゃあな変態性癖完全搭載仮面(幼児退行プレイ好き)」グッ!
フリズには向けたものと正反対の侮蔑の表情とサムズダウンで思いつく限りの悪態をつくと、彼は親友の家を後にした。
「あ! 待てこら! 勝手に不名誉な性癖付与して過ぎ去るんじゃねー! ・・・・・フリズ。疲れた。膝枕してくんない?」
「あ、いえ・・・私少し用事がありますので・・・」
「・・なんで俺が近づくと離れるんだよ!? あいつの言ったことは九割方嘘なんだって! 信じてくれ!」
「えー・・・・それじゃあ残りの一割は本当なんじゃないですか・・・」
「嫌だ! そんな蛆虫を見るみたいな目で俺を見ないで! 結構癖になるけど・・・じゃなくて! 俺ホントノーマルだから・・・あ、待ってフリズ! 押入れに立てこもらないで! ・・・・・――真壁ええええええええええええええッ!!!」
それから彼はこの騒動を治める為に一ヶ月の時間とケーキバイキングを費やしたらしいが、それはまた別の話である。
◆
「いやー主人のことをもっと知れたのだ。私は凄くいいことをしたなあ・・・・・・!」
あの後気分ランランで家まで帰ってきた真壁、鍵を開けようとしたまさき、鍵が開いていることに気付く。鍵は確かに閉めて出かけたはずだ。
「? ・・・・・・まさか・・・・」
家に入り自室に向かい。ドアを開けると案の定。真壁のベッドにもぐりこんで匂いを嗅ぎながら喘いでいる神木と、それを心底恐ろしい目で青ざめ見つめる火山と小野田の姿があった。
「・・・・・・・」
「「(・・・・・ご主人?! あわわわわわ・・・・・)」」
「・・・・・」ニッコリ
「「(ひぃぃいいいぃ! 何で普通の笑顔なのにあんなに怖いのおおおおお!)」」
真壁は笑顔のままずかずかと部屋に入ると、ベッドで幸せそうに笑みを浮かべる神木の頭を鷲掴みにすると自分のほうに向かせた。途端彼女の顔が一変。この世の終わりのような、地獄行きが確定した亡者のような絶望一色の顔になった。
「あ・・・・あ・・・・あ・・・」
「なあメス犬よ。誰に断って勝手に私の家に入り、それだけには飽き足らず私のベッドを軋ませながら喘いでいたか・・・説明してくれないか?」ニッコォォ
◆
とりあえず手始めに手錠で手を縛って、媚薬の原液を三人にぶちまけたところで満足そうな笑みを浮かべると彼は今三人に聞いたことを復唱し始める。
「ふむふむ。夏休みになって最近私に会えていないから寂しくなり家まで行ったがあいにく私は留守だった。だがそこで神木が鍵をピッキングでこじ開け無理やり家に侵入。この間火山と小野田は必死に止めたが聞く耳を持たず。あまつさえベッドで自慰行為に耽っていたと!」
「「「はい・・・そうです」」」
「ふむ・・・・」
そう言いながら三人に近づくと彼は火山と小野田の頭をワシャワシャと撫でた。彼女たちはきょとんとした様子だった。
「二人とも良く止めてくれた! 私に怒られたくない一心だったのだろう? ははは。可愛いヤツらめ」
「え・・・? ありがとうございます真壁さまぁ!」
「ご主人にほめられて嬉しいですう!」
「・・・・」
何も言われず触れられもしないのでしょんぼりしていた神木に、彼はこう問いただした。
「なあ神木。私のベッドで行ったコトは・・・そんなによかったか?」
「はい! 凄く・・・「ふざけるなよ」・・・ふぇ?」
「言っただろう。お前は私のメス犬なのだ。それがどうだ? 勝手に飼い主の家に侵入し、あまつさえ一番大切な床の間を侵略しておいてよく「凄くよかった」などという妄言が吐けるな。・・・・お前は『メス犬』以下だ。どうやらまだあの罰で懲りていないようなので、追加の罰を与えてやる」
彼の今の表情、言葉には、愛が含まれていない。それは純粋な憤怒と、失望。それを感じ取ったのか彼女の表情は死に、ただ悲しみの涙を垂れ流すのみとなった。
「――さて! 怯えることはないぞ澪、真理。お前たちはちゃんと私の住まいを守ってくれたようだから、ご褒美をやろうか! 今回は私にご奉仕をしてくれ!」
それを聞いて二人の顔がまた喜びで満ち溢れたものになる。彼はそれを見て満足そうに頷くと、彼女らの手錠をはずし、ベッドに招き入れた。まるで彼女の匂いを打ち消そうとするかのように。
「ん? どうした? 何をオロオロしているんだ?」
「いえ・・・私たち今まで受ける側だったので、いきなりご主人にご奉仕などと恐れ多いことを・・・」
「それに・・・どうしていいかわからないですし・・・」
「そんな堅くなることはないのだ。私がいいといっているんだから。存分に愉しませてくれよ?」
「「はい! ご主人!」」
◆
今ベッドの上では狂乱の宴が繰り広げられていた。それを見ているだけしか出来ない神木は奥歯を砕けるほどかみ締める。私もあの中に混ざりたい。どうすればご主人は私を許してくれるだろう・・・。そのことで頭がいっぱいだった。
「んん・・・じゅるる・・・きもひいいれすか?(気持ちいいですか?)ご主人」
「ああ・・・ふふ、中々どうしてお前の口は愉しませてくれるよ。魂まで吸い尽くされてしまいそうだ」
「ひぁ! ご主人様・・・息を吹きかけないで下さい!」
「ああ、すまんすまん。だが真理、お前が可愛すぎるのがいけないのだ。仕方のないことだ。・・それに、お前の乳房は本当に美味い。あの時ウナギたちに這わせていたのが勿体無いほどだな」
彼の言葉に、彼の行動に、彼女たちは喚起に打ち震え、より高い快楽のある奉仕を始めていた。小野田は彼の自身をその自慢の口で収め、しゃぶっていた。火山はその豊満な体で彼を包み込んでいた。
「っ・・・そろそろ限界だ・・・ぅうう!」
「んんっ・・・ずずずずっ・・・ごくっ・・・美味しかったですご主人! 濃くて多くて・・・えへへ・・病み付きになっちゃいますぅ・・・」
「ずるいですよ姐さんばっかり! あたしも! ふぁああん! ご主人の・・・気持ちいいですぅ!」
「っ・・・・出したばかりの私にお前の締め付けはちと辛いな・・・っ、出すぞ!」
「ぁぁぁぁあぁああ! ご主人ので、お腹暖かいですぅうう・・・」
◆
「それじゃあ真理と澪はもう帰っていいぞ! これから私はあのミノムシにいろいろと教育せねばならんのでな!」
「「はい! それじゃあまた!」」
二人が帰ったのを見送ると真壁は寝室に帰ってきた。いまだ手錠を掛けられ身動きを封じられている神木を見下ろしながら言う。
「どうだ? 私の『罰』は、ん?」
「つ、・・・辛いです・・・私もご主人様に触れていたい・・・真壁様に、愛してもらいたい・・・」
「ふむ・・・・それじゃあ、私の靴を舐めるのだ。それでお前を『メス犬』に戻してやる」
それを聞いた神木は歓喜に震えるとためらいもなく靴を舐め始める。その顔はまさに『メス犬』そのもの。
「んん・・・れろ・・・んうう・・・ちゅ・・・んはぁ・・・綺麗に舐め終わりました。・・ご主人」
「・・・・・よろしい。では待たせたな。今度はお前にご褒美を与えてやろう・・・と、その前に」
彼は妖しく嗤いながら続ける。
「実は私は負けず嫌いでね、お前の「マミーの呪い」と似たような『暗示』を掛けた。・・・それは「前戯を飛ばして挿入されると激しい快楽が全身に襲う」というものだ」
その言葉に彼女の瞳が驚愕に揺れる。勿論彼にそんなものは使えないのだが、今の彼女には彼が世界の全て、あっさりとその術中にはまってしまった。
「そんな中もう待ちきれずにヒクヒクしているお前の蜜壷にコレを挿れたら・・・・どうなるだろうな?」
「・・・・・・っ!」
「どうした? 欲しければ自分からねだるのだ」
「・・・・下さい。ご主人のを私のグチャグチャしたアソコに挿れてかき回して、メチャクチャにしてください!」
「合格だ」
それと同時に彼は自身を彼女の蜜壷に突き挿れた。途端暗示の効果で絶大な快感が津波のように彼女に押し寄せる。電流にも似た快楽に脳を犯され、手足をぴんと張ってだらしなく涎と舌を出し快楽に喘ぐ。
「ひゃあああああああああああっ!」
「っ。ここまでのものとは・・・・もう、限界だな」
「くださいぃぃ! ご主人の、私のナカにいっぱい下さいぃい!」
「いいだろう。・・・っ受け取れ!」
そうして彼も、何度目か分からない白濁した欲望を、彼女のナカに吐き出した。
◆
行為が終わった頃にはもうすっかり夜になっていたので、今日は神木と一緒に寝ることになった。彼はパジャマ彼女は裸Yシャツとなんともいえない格好でだ。
「・・・・ご主人」
「・・・なんだ」
「私が・・・何処かに居なくなったり、誰かに連れ去られたりしたら・・・助けに来てくれますか? 見つけ出してくれますか?」
「ふん。当然だ。お前はもう私のものだ。私のメス犬なのだ。勝手に何処かに居なくなるなど許さん。連れ去られたらそいつに地獄を見せてでも、生き地獄を味あわせてでも見つけ出して連れ帰ってやる・・・お前の場所は私の隣だ・・・わかったな?」
「・・・はいっ! ありがとうございますご主人!」
それを聞いた真壁も満足そうな笑みを見せると、二人で抱き合いながら深い眠りへと落ちていった。
15/05/10 15:49更新 / クロゴマ