浜辺
Dエンジェルがナンパから戻ってくると
デュラハンがシートの上で体育座りをしていた
「あ、デュラハン 先に戻ってたんだ?」
「・・・・ああ、Dエンジェルか」
デュラハンは先程とは違い、随分と元気が無い(?)様子だった
さっきは「これでハニーを誘惑するんだ♪」と言って
くるくる一人で回っていたというのに
「ん? どしたの? 元気無いみたいだけど」
「元気が無いわけではないさ・・・・なあDエンジェル」
少し間をおいて彼女は言った
「私はしばらく"便器"という単語で発情できる自信がある」
「なにがあったか一瞬で理解したわ・・・・ていうか乳もげろ」
Dエンジェルは吐き捨てるように言った
「お前のほうはどうだったんだ? さっきなんか焼きソバ屋の少年をナンパしてただろ」
「あー・・・・うん、ちょっとねー」
快活な彼女にしては歯切れの悪い言葉が出てくる
少し気になったデュラハンは事情を聞くことにした
「ナンパ自体は成功して、向こうにある海の家の裏手でしっぽりヤってたんだけどね」
「童貞じゃなかったとか」
「や、初モノだった・・・・じゃなくて問題が発生してね」
「問題?」
Dエンジェルは一呼吸おいて言った
「その子に片想いだったっぽいエンジェルちゃんに見られた」
「うわ、きっついなソレ」
そのエンジェルからすれば
想い人の少年が目を放した隙に横取られた、という形だろう
「私も寝取られとか、冗談で副長君に言ったりはするけどマジでやるのはねー」
「で、どうしたんだ?」
「うん、仕方ないから」
「とりあえずお詫びにダークエンジェルに堕としといた」
「お前なにやっとんだ」
いきなりの衝撃告白だった
「いーじゃん、そのまま二人残しといたんだから」
今頃二人でヤリまくってるでしょ、とDエンジェルは笑った
「それに天使って結構奥手なの多いしねぇ、私は一押ししてやったのよ」
「思い切り突き飛ばした感があるな・・・・」
Dエンジェルは笑った後、ふああ・・・と欠伸をした
「んー、ヤッた後は眠くなるなー・・・・ということで寝るわ」
「寝るって・・・・浜辺で、か?」
「一回さ、砂風呂ってやってみたかったのよねー」
のんびりとDエンジェルは砂浜に横になる
「デュラハン、砂かけて砂かけてー」
「はいはい」
デュラハンが砂をかけてやっているとDエンジェルが言った
「あ、胸のとこにも砂かけてよ」
「別に必要ないだろ?」
「私も女なんだから見栄えよくしたいでしょ」
「はいはい」
ざっ・・・・ざっ・・・・
「もっとかけてー」
「はいはい」
ざっ・・・・ざっ・・・・
「もうちょいかけてー」
「はいはい」
ざっ・・・・ざっ・・・・
「・・・・まだかけるのか?」
「んー、もうちょい」
「・・・・はいはい」
ざっ・・・・ざっ・・・・
デュラハンが砂をかけてやっていると
副長とバフォメットが飲み物を持ってやってきた
「あ、Dエンジェルさん戻ってきてたんですね・・・・って」
「・・・・なんですかソレ」
「・・・・まあ、ものすごい見栄の結果だ、と言っておこう」
「フン、あんたみたいに恵まれたヤツにゃわかんないわよ!」
「わからんでもないがのう」
副長はデュラハンに飲み物を渡す
バフォメットはストローでちゅーちゅーとジュースを飲んでいる
Dエンジェルはさっさと寝付いたようだ
「Dエンジェルはちょっと疲れたから休むそうだ」
「あ、そうなんですか? じゃあ皆で泳ぐのは後にしましょう」
「うん、実は私も腰に力が入らんからな」
「ごめんなさい」
副長が謝るとデュラハンは食って掛かった
「何を言う! 凄く良かったぞ!? 獣のように貪るハニーの貪欲さといったら・・・・」
「デュラハン落ち着いて! 他の人も聞いてるから・・・・バフォ様どうしました?」
いつの間にかバフォメットは寝付いたDエンジェルに近づき、眺めていた
「いや・・・・こういう砂山をみていると・・・・砂遊びしたくならんか?」
どうやら砂遊びをしたくてウズウズしていたようだった
副長は苦笑いする
「まったくバフォ様はイタズラ好きですねー」
「よし、折角だから遊ぶとしよう」
「ちょ、デュラハン?」
意外にもデュラハンは乗り気であった
バフォメットと一緒になって砂の胸を崩し始める
「こんなものより凄いものをDエンジェルにくれてやろう」
「デュラハンもDエンジェルさん相手だと遠慮が無くなりますねぇ」
砂遊びならば水は必須であろう
しかしここは浜辺の砂場であり、海から少し離れている
なので、副長は水汲みのためのバケツを探しに行った
「やれやれ、Dエンジェルさんが起きたらなんて言うかな」
しかし、二人がどんなものを作り、Dエンジェルがどんな反応をするのか
少し楽しみな副長であった
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
〜30分後〜
「よし、出来たのじゃ!」
「力作ですね」
「・・・・なんで無駄にクオリティ高いかなあ」
三人が砂の胸をベースに作品を完成させ喜んでいると
っそれに反応したのかDエンジェルが起きた
「・・・・ん? なに・・・・」
目を開けた彼女が見たものは
自らの胸部にそびえ立つ砂の城、だった
無論、ただの砂の城ではなく
周囲を堅牢な重苦しいレンガ状の城壁で包みこんでいる
城壁の上は哨戒の兵が見回りやすいように歩道となっていて
そして侵入者はことごとく拒絶せんばかりの重厚な門を構え
更に跳ね橋を設け、堀を作ることによって外敵をシャットアウトしている
城壁の中は大きさの異なるいくつもの尖塔が立ち並び
倉庫の役割を成す塔や兵士の詰め所を成す塔など、それぞれ様々な役割を持っているようだ
そして、それらの中心となって本城が威圧するように鎮座し
本城の頂には(お子様ランチの)三角の旗がはためいている
本城も威風堂々とした主塔からなり、
まるで守るように高さのそれぞれ異なる副塔がくっついている
副塔と主塔を飾るかのように各所に石像まで安置されている
まさに「要塞」「難攻不落」といった言葉の似合う実に見事な城塞であった
そしてその堅牢な城塞は
「なにやっとんじゃああああああ!!!!」
Dエンジェルが起き上がったことにより見事に崩壊した
「あ”ーーーーーーーー!!!! ワシの力作がーーーーーーー!!!!!」
「うるせーーーー!! 寝てんのに遊ぶなーーーーー!!!」
「あ、もったいないんで写真に撮っておきました」
「でかしたハニー!!」
後日、魔界ネットに「砂の魔城」が配信され
美術的価値ありとして有名になったという
デュラハンがシートの上で体育座りをしていた
「あ、デュラハン 先に戻ってたんだ?」
「・・・・ああ、Dエンジェルか」
デュラハンは先程とは違い、随分と元気が無い(?)様子だった
さっきは「これでハニーを誘惑するんだ♪」と言って
くるくる一人で回っていたというのに
「ん? どしたの? 元気無いみたいだけど」
「元気が無いわけではないさ・・・・なあDエンジェル」
少し間をおいて彼女は言った
「私はしばらく"便器"という単語で発情できる自信がある」
「なにがあったか一瞬で理解したわ・・・・ていうか乳もげろ」
Dエンジェルは吐き捨てるように言った
「お前のほうはどうだったんだ? さっきなんか焼きソバ屋の少年をナンパしてただろ」
「あー・・・・うん、ちょっとねー」
快活な彼女にしては歯切れの悪い言葉が出てくる
少し気になったデュラハンは事情を聞くことにした
「ナンパ自体は成功して、向こうにある海の家の裏手でしっぽりヤってたんだけどね」
「童貞じゃなかったとか」
「や、初モノだった・・・・じゃなくて問題が発生してね」
「問題?」
Dエンジェルは一呼吸おいて言った
「その子に片想いだったっぽいエンジェルちゃんに見られた」
「うわ、きっついなソレ」
そのエンジェルからすれば
想い人の少年が目を放した隙に横取られた、という形だろう
「私も寝取られとか、冗談で副長君に言ったりはするけどマジでやるのはねー」
「で、どうしたんだ?」
「うん、仕方ないから」
「とりあえずお詫びにダークエンジェルに堕としといた」
「お前なにやっとんだ」
いきなりの衝撃告白だった
「いーじゃん、そのまま二人残しといたんだから」
今頃二人でヤリまくってるでしょ、とDエンジェルは笑った
「それに天使って結構奥手なの多いしねぇ、私は一押ししてやったのよ」
「思い切り突き飛ばした感があるな・・・・」
Dエンジェルは笑った後、ふああ・・・と欠伸をした
「んー、ヤッた後は眠くなるなー・・・・ということで寝るわ」
「寝るって・・・・浜辺で、か?」
「一回さ、砂風呂ってやってみたかったのよねー」
のんびりとDエンジェルは砂浜に横になる
「デュラハン、砂かけて砂かけてー」
「はいはい」
デュラハンが砂をかけてやっているとDエンジェルが言った
「あ、胸のとこにも砂かけてよ」
「別に必要ないだろ?」
「私も女なんだから見栄えよくしたいでしょ」
「はいはい」
ざっ・・・・ざっ・・・・
「もっとかけてー」
「はいはい」
ざっ・・・・ざっ・・・・
「もうちょいかけてー」
「はいはい」
ざっ・・・・ざっ・・・・
「・・・・まだかけるのか?」
「んー、もうちょい」
「・・・・はいはい」
ざっ・・・・ざっ・・・・
デュラハンが砂をかけてやっていると
副長とバフォメットが飲み物を持ってやってきた
「あ、Dエンジェルさん戻ってきてたんですね・・・・って」
「・・・・なんですかソレ」
「・・・・まあ、ものすごい見栄の結果だ、と言っておこう」
「フン、あんたみたいに恵まれたヤツにゃわかんないわよ!」
「わからんでもないがのう」
副長はデュラハンに飲み物を渡す
バフォメットはストローでちゅーちゅーとジュースを飲んでいる
Dエンジェルはさっさと寝付いたようだ
「Dエンジェルはちょっと疲れたから休むそうだ」
「あ、そうなんですか? じゃあ皆で泳ぐのは後にしましょう」
「うん、実は私も腰に力が入らんからな」
「ごめんなさい」
副長が謝るとデュラハンは食って掛かった
「何を言う! 凄く良かったぞ!? 獣のように貪るハニーの貪欲さといったら・・・・」
「デュラハン落ち着いて! 他の人も聞いてるから・・・・バフォ様どうしました?」
いつの間にかバフォメットは寝付いたDエンジェルに近づき、眺めていた
「いや・・・・こういう砂山をみていると・・・・砂遊びしたくならんか?」
どうやら砂遊びをしたくてウズウズしていたようだった
副長は苦笑いする
「まったくバフォ様はイタズラ好きですねー」
「よし、折角だから遊ぶとしよう」
「ちょ、デュラハン?」
意外にもデュラハンは乗り気であった
バフォメットと一緒になって砂の胸を崩し始める
「こんなものより凄いものをDエンジェルにくれてやろう」
「デュラハンもDエンジェルさん相手だと遠慮が無くなりますねぇ」
砂遊びならば水は必須であろう
しかしここは浜辺の砂場であり、海から少し離れている
なので、副長は水汲みのためのバケツを探しに行った
「やれやれ、Dエンジェルさんが起きたらなんて言うかな」
しかし、二人がどんなものを作り、Dエンジェルがどんな反応をするのか
少し楽しみな副長であった
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
〜30分後〜
「よし、出来たのじゃ!」
「力作ですね」
「・・・・なんで無駄にクオリティ高いかなあ」
三人が砂の胸をベースに作品を完成させ喜んでいると
っそれに反応したのかDエンジェルが起きた
「・・・・ん? なに・・・・」
目を開けた彼女が見たものは
自らの胸部にそびえ立つ砂の城、だった
無論、ただの砂の城ではなく
周囲を堅牢な重苦しいレンガ状の城壁で包みこんでいる
城壁の上は哨戒の兵が見回りやすいように歩道となっていて
そして侵入者はことごとく拒絶せんばかりの重厚な門を構え
更に跳ね橋を設け、堀を作ることによって外敵をシャットアウトしている
城壁の中は大きさの異なるいくつもの尖塔が立ち並び
倉庫の役割を成す塔や兵士の詰め所を成す塔など、それぞれ様々な役割を持っているようだ
そして、それらの中心となって本城が威圧するように鎮座し
本城の頂には(お子様ランチの)三角の旗がはためいている
本城も威風堂々とした主塔からなり、
まるで守るように高さのそれぞれ異なる副塔がくっついている
副塔と主塔を飾るかのように各所に石像まで安置されている
まさに「要塞」「難攻不落」といった言葉の似合う実に見事な城塞であった
そしてその堅牢な城塞は
「なにやっとんじゃああああああ!!!!」
Dエンジェルが起き上がったことにより見事に崩壊した
「あ”ーーーーーーーー!!!! ワシの力作がーーーーーーー!!!!!」
「うるせーーーー!! 寝てんのに遊ぶなーーーーー!!!」
「あ、もったいないんで写真に撮っておきました」
「でかしたハニー!!」
後日、魔界ネットに「砂の魔城」が配信され
美術的価値ありとして有名になったという
11/09/17 00:57更新 / くびなし
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