仕事はつらいよ。
「あー、だりぃー」
筋肉塊アデルさんが営む店...まぁ、言うなれば万屋..の、屋上で俺は呟いた。
自分で言うのも何だが、この仕事はキツ過ぎる。
朝6時起床で働き、ぶっ続けで午後4時まで掃除(カウンター、屋根等)、洗濯(川で手洗い)、食材、または道具等の仕入れなどなど...。
これを全て、俺一人でやらないといかんのだ。愚痴の一つも出るだろ、普通。
まぁでも、俺が働かないとなぁ...。
そう思って、下の方ではしゃぐ俺の仲間達に視線を向ける。
先ずは。
「可愛い、かな...?」
「あぁ。可愛いと思うさ?」
優樹とアリアさん(従業員のグールの人)が色々な服を着て、互いに褒め合っている。
仲良くて何よりだ。微笑ましいな。...次。
「綺麗な髪ねぇ〜♪もう、フィアさんはいいわぁ〜♪」
「アデル。呼び捨てでいいってば。もう」
筋肉の塊と残念美人が談話中。うん、これはどうでもいいな。...次。
「...これを...こう?」
「むー、上手いね、エスト〜♪」
何か液体的な物を調合してるエストレアと、それに指示を出しているシリカさん(従業員のセイレーンの人)がいる。
この二人は、いや、優樹も含めたら三人は、俺の手伝いをしようか?と、訊いて来た良い娘達だ。
うん、優しいって良いね!!
「あー、何かもう...うん。疲れる」
視線を逸らし、また愚痴を吐く。
あの微笑ましい光景と違い、俺の目の前に映るモノは。
苔。まさに一文字。うん。その他にどう説明しろと?
そう。今の俺の仕事は屋根の苔掃除だ。何で苔が生えてるかなんぞ、知らん。
「泉〜、水頼む」
[流しますよ〜]
そんな会話をしつつ、作業を再開する。
泉が空気中の水分を固形物のように集め、焔がそれを温め、陸が苔の根を抜き、吹が突風で温水を流す。
そして、俺はブラッシング係だ。もう手慣れ過ぎて苔取りの仕事とか出来そう。
だが、そんな事はどうだっていい。
だって、苔掃除終わってもまだ夜の仕事が...。
疲労死しそう。いや、マジで。
「いつになったら終わるんだ...」
愚痴、愚痴、愚痴。口からこぼれるのは愚痴オンリー。だが、次に聞こえた言葉は。
「今日はそれ位で良いよ、カズト君。夜、少し大事な用事...まぁ、君達にも関係あるかな?..だから、休んでいいよ?」
屋根へと続くハシゴから顔を覗かせて、ノエルが告げる。
「よっしゃ!終了か!!」
無駄に元気な俺の声。うん。当たり前だな。休めるんだし。
「あぁ。そうだ。カズト君って、何か...護身用の武器とか...ある?」
「そんなもん無いぞ?」
即答する。だって、無いし。精霊の力もあまり使えないし。だから言ったのだが。
「あー、それはマズいな...。何か持ってないと..うん、マズい」
「何がマズいんだよ?」
「あー、いや。今日の用事だけど...。教会の騎士が来るんだよね...はぁ」
それがどうかしたのか?てか、それにどうして武器が必要になるんだ?そう言おうとしたが、止める。
「いや、教会にとって、魔物や...私達、親魔物派の人間は敵らしいから、さ」
「マジか?」
「...ああ」
....嫌過ぎる。何故にそんな団体がいるんだ。
「てか、武器が必要な程危険なのかよ。所構わず攻撃してくる、とか?」
疑問に思ったので、訊いてみる。すると。
「魔物や、魔物と友好的な人々を殺すくらいの奴等なんだ。護身に持っておいたほうが良いだろう?」
「マジかよ...」
正直、絶句だな。てか、殺す....ね。俺とは真逆の考えか。
要するに、俺の敵な訳だ。教会騎士ってのは。
「武器...まぁ...無難に、短剣くらいなら用意するよ?」
「じゃあ、頼む。はぁ。また面倒な事になりそうだぜ...」
はぁ。一体どうなる事やら。
筋肉塊アデルさんが営む店...まぁ、言うなれば万屋..の、屋上で俺は呟いた。
自分で言うのも何だが、この仕事はキツ過ぎる。
朝6時起床で働き、ぶっ続けで午後4時まで掃除(カウンター、屋根等)、洗濯(川で手洗い)、食材、または道具等の仕入れなどなど...。
これを全て、俺一人でやらないといかんのだ。愚痴の一つも出るだろ、普通。
まぁでも、俺が働かないとなぁ...。
そう思って、下の方ではしゃぐ俺の仲間達に視線を向ける。
先ずは。
「可愛い、かな...?」
「あぁ。可愛いと思うさ?」
優樹とアリアさん(従業員のグールの人)が色々な服を着て、互いに褒め合っている。
仲良くて何よりだ。微笑ましいな。...次。
「綺麗な髪ねぇ〜♪もう、フィアさんはいいわぁ〜♪」
「アデル。呼び捨てでいいってば。もう」
筋肉の塊と残念美人が談話中。うん、これはどうでもいいな。...次。
「...これを...こう?」
「むー、上手いね、エスト〜♪」
何か液体的な物を調合してるエストレアと、それに指示を出しているシリカさん(従業員のセイレーンの人)がいる。
この二人は、いや、優樹も含めたら三人は、俺の手伝いをしようか?と、訊いて来た良い娘達だ。
うん、優しいって良いね!!
「あー、何かもう...うん。疲れる」
視線を逸らし、また愚痴を吐く。
あの微笑ましい光景と違い、俺の目の前に映るモノは。
苔。まさに一文字。うん。その他にどう説明しろと?
そう。今の俺の仕事は屋根の苔掃除だ。何で苔が生えてるかなんぞ、知らん。
「泉〜、水頼む」
[流しますよ〜]
そんな会話をしつつ、作業を再開する。
泉が空気中の水分を固形物のように集め、焔がそれを温め、陸が苔の根を抜き、吹が突風で温水を流す。
そして、俺はブラッシング係だ。もう手慣れ過ぎて苔取りの仕事とか出来そう。
だが、そんな事はどうだっていい。
だって、苔掃除終わってもまだ夜の仕事が...。
疲労死しそう。いや、マジで。
「いつになったら終わるんだ...」
愚痴、愚痴、愚痴。口からこぼれるのは愚痴オンリー。だが、次に聞こえた言葉は。
「今日はそれ位で良いよ、カズト君。夜、少し大事な用事...まぁ、君達にも関係あるかな?..だから、休んでいいよ?」
屋根へと続くハシゴから顔を覗かせて、ノエルが告げる。
「よっしゃ!終了か!!」
無駄に元気な俺の声。うん。当たり前だな。休めるんだし。
「あぁ。そうだ。カズト君って、何か...護身用の武器とか...ある?」
「そんなもん無いぞ?」
即答する。だって、無いし。精霊の力もあまり使えないし。だから言ったのだが。
「あー、それはマズいな...。何か持ってないと..うん、マズい」
「何がマズいんだよ?」
「あー、いや。今日の用事だけど...。教会の騎士が来るんだよね...はぁ」
それがどうかしたのか?てか、それにどうして武器が必要になるんだ?そう言おうとしたが、止める。
「いや、教会にとって、魔物や...私達、親魔物派の人間は敵らしいから、さ」
「マジか?」
「...ああ」
....嫌過ぎる。何故にそんな団体がいるんだ。
「てか、武器が必要な程危険なのかよ。所構わず攻撃してくる、とか?」
疑問に思ったので、訊いてみる。すると。
「魔物や、魔物と友好的な人々を殺すくらいの奴等なんだ。護身に持っておいたほうが良いだろう?」
「マジかよ...」
正直、絶句だな。てか、殺す....ね。俺とは真逆の考えか。
要するに、俺の敵な訳だ。教会騎士ってのは。
「武器...まぁ...無難に、短剣くらいなら用意するよ?」
「じゃあ、頼む。はぁ。また面倒な事になりそうだぜ...」
はぁ。一体どうなる事やら。
11/11/06 11:34更新 / 紅柳 紅葉
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