住民たちB
「そういえば、大家で思い出したけど、102号室に謝り行っていないな」
転移などで多くの人々が行き来するので当然バタバタうるさくなる。ここは2階。当然下の人は堪ったものではなかっただろう
今は音が出ないようになるという魔法をかけてもらっているので音は出ていないはずだけれども一応は謝っておかないといけないような気がする
と、いうことで102号室に向かった
ピンポーン
「吉野さんいらっしゃいますか?上の階の加瀬です」
コンコン
「・・・いないのかな?」
『・・・なにか?』
後から声が聞こえて振り向くと紙袋と肩掛けバッグを持った体格のいい男がいた
「あっ!ああ吉野さん。どうもすみません。五月蝿くしてしまって、最近仕事でストレスが溜まってしまっていたんでついバタバタしてしまったんです」
「わざわざ謝りに来てくれたんですか?」
「本当にすみませんでした」
「いえ。いいんですよ。では、私は忙しいので・・・あ!!」
そういいながら横をすれ違おうとしたときに紙袋がぶつかって落ちてしまった
散乱する中身。
慌てる吉野氏。
中には写真屋かなにかの袋。そこから出てきた大量の写真
どれもこれも違う人物を被写体としているが、共通している特徴があるそれは・・・
幼い少女の写真
普通のアングルから隠し撮りと思われるものまで、そのあどけない姿を撮られている
「・・・」
「・・・」
あまりの気まずさに沈黙してしまう
さっきまで気が付かなかったがどうやらバッグの口が開いておりそこから一眼レフカメラが見えた
「・・・すみませんでした」
「・・・では失礼」
部屋に戻ると、ふっと緊張の糸が切れた気がした
「・・・あの人ロリコンかよ・・・」
「ロリコンとな?」
「うわっびっくりした!!」
「ようやくお主もロリに目覚めたか?」
「俺じゃなくて、下の階の吉野さんですよ」
「なんじゃ。ようやくわしのの良さに気づいたのかと思ったがまだまだ青いのう」
「なに言っているんですか。バフォ様はりっぱなオトナな女性ではないですか」
「おっぱい星人に言われても説得力がないんじゃ!!今日という今日は言わせてもらうが、人の前で毎日毎日レナのやつと乳繰り合いおって!あんな乳がでかいだけのレナなんぞどこがいいのだ!!乳なぞただの脂肪のかたまりではないか!そもそm・・・!」
「そっ!そんなことよりも下の階の吉野さんの性癖が分かったんですよ?バフォ様、彼のような性癖の人にはどんな所へ案内すればいいんですか?」
「・・・うぉっほん!!・・・それは妖精郷であろうの」
「妖精郷?どんな所なんですか?」
「簡単に言えば、ロリコンの聖地じゃ」
「ロリコンの聖地・・・」
「興味がでたか?ならば詳しく教えてy・・・」
「結構です!そうと決まれば吉野さんをその妖精郷に送ってしまえばいいわけですよね?」
「・・・生憎とレナはおらぬぞ?」
「何故?」
「魔界の厄介な所を希望した奴がおってな。そこへ案内しておるからしばらく戻らん」
「・・・なんと!じゃぁどうすれば?」
「お主が妖精郷に案内してやれ。そうしてロリの真髄を叩き込んでもらえ!!」
「そんな!それじゃレナが悲しむじゃないか」
「おぬしに選択肢をやろう!わしの魅了・洗脳魔法を食らいこの先ずっとロリコンになるか、お主がその吉野とかいう者を妖精郷に連れて行くかどちらかじゃ」
「どっちも嫌です」
「ならばわしが直々にお主を妖精郷に案内してやろう!」
「それも・・・」
「嫌と申すか?嫌なのか?」
「バフォ様目が怖いですよ?・・・って!」
「何を考えておる?この案件持ち込んだのはお主ぞ?ちゃんときちんとそやつを送り届けよ!」
「最初に移住希望者のために人材募集したときに妖精郷担当とか言う人のメールが届いていたっけ?」
「妖精郷担当者じゃと?何者じゃ?」
「ちょっと待ってください。確かこのメール欄に・・・あった!」
『初めまして、妖精郷係員の佐藤○夫と申します
こちらでは綺麗なお姉さんよりも可愛い女の子がよろしい方達のための生(性)活をサポートしております
魔界移住計画の際には、是非とも妖精郷をご指名いただける事を切にお願い申し上げます・・・』
「これだこれ!え〜とこのメアドに・・・、妖精郷ヘノ転移希望者1名アリ連絡コウ・・・っと」
「佐藤?どこかで聞いた名じゃな。確か何かの協会に所属しておるとか・・・」
「協会?じゃあ立派な人なのですね。この分野はまともな人はいないのかと思っていたけど、この人は大丈夫なんだろうな。しかし、待てよ?妖精郷を担当していると言うし怪しくないか?・・・考えてみるとなんか早まったことしたかな?」
『いえいえ。ぜんぜん怪しくないですよ?』
「誰だ!」
「お初にお目にかかります。私、妖精郷係員の佐藤○夫と申します。以後お見知りおきを!おおこれはバフォメット様!今後ともよろしくお願いします!」
「うむ。こちらこそよろしくの!」
「アナタが佐藤さん?・・・それにしても若い!学生さんですか?」
「はい。学業の傍ら、妖精郷係員をしております」
「ところで、どうやってここに入ったんです?」
「それは企業秘密ですよ。そんな事より、転移希望者1名というのはあなたですね?」
「違いますよ」
「そうじゃ。こやつにロリコンの真髄を教示してやってくれんか?」
「はい!喜んで。加瀬さん?貴方が考えていらっしゃるのは、よくニュースとかでみる変態的な犯罪者でしょう?でもね、彼らはただかわいい少女が好きなだけでなにもやましい所なんてないのです。好きであるが故の暴走なのです。結果として不幸なことになってしまった。残念なことです」
「でも、彼らは連れ去ったりして行為をしようとしていたのでしょ?十分犯罪者と言えるのではないですか?」
「たしかに。人の子を連れ去る・・・それは犯罪です」
「そうでしょう?まだ自分の意思さえも曖昧な彼らを無理に連れ去り、性的ないたずらをするのは。それなら自分の子を産んでもらい愛でればいい」
「しかし、幼年期は短い間だけてすぐに成長してしまう。しかも!子をなす間に熟女に触れなくてはならない!そんなこと我々には耐えられない!!」
「・・・」
もはや何と言ってよいやら・・・
「それに、かわいいものを好きと言ってなにが悪いのですか?」
「いや、悪いとは言っていないが・・・」
「ロリコンは悪であると言ったのは偏った報道しかしないマスゴミというクズどものエゴです」
とても激昂しているのか論調はヒートアップしてきている
「この日本には、“小さきものはいと、うつくし”という詩が読まれているように昔から小さきものを愛でる心があったのだ!」
「・・・それ、枕草子。しかも清少納言だから女性・・・なにもおかしなことは・・・」
「にもかかわらず、男だからおかしい!性的な対象としてみているなどとロリコンすべてを悪と見るような言い方をして!一部!そう極一部の暴走で!!」
「仕方がないのでは?そういうものでしょう?マスコミなんてものはあったことを面白おかしく報道するのが奴らのやり口・・・」
「我々は奴らとそれを助成している奴らを許さない!熟女主義を触れ回っている馬鹿どもを!奴らに我等の鉄槌を!!」
「佐藤さん!!訳がわからない!!何にそんな怒っているか知りませんが、とにかく、妖精郷に行きたがっているのは俺ではなく、下の階の人です!!」
「・・・加瀬さん?・・・失礼。どうもこのことで感情が昂ると止まらなくなるようで・・・」
なんだか、落ち着いているときの佐藤さんとキレているときの佐藤さんは別人のように見えた。口調が軍人口調で演説しているようになっているしなんなんだ?
「行きたいのかはこれから聞くところですが、彼を連れて行ってもらえますよね?」
「もちろんです。その気があるのでしたらその人には是非とも行ってもらいましょう」
「・・・佐藤よ。是非ともそのアキラの説得も頼んだぞ?」
今まで黙っていたバフォ様がようやく口を開いた。なんだか邪悪な笑みを浮かべている
「頼まれました!さぁ行きましょう同志よ!」
「俺は同志ではない!滅多な事は言わないでください!」
そうして、102号室を2人で訪ねることとなった
「吉野さんいらっしゃいますか?加瀬です上の階の!」
ガチャ・・・
「なにか?」
「実は・・・」
「アナタが吉野さん?」
「はい。吉野ですが?あなたは?」
「私、佐藤○夫と申します・・・!あっあれは!!」
佐藤氏はいきなり部屋の中に上がりこんだ。何かを見つけたようだった
「なんですか!あなたは!警察を呼びますよ!加瀬さんアンタ一体どういうつもりだ!!」
「佐藤さん何ですか!まずいですよ!!!」
佐藤さんはパソコンの前でなんだか小刻みに揺れている
なにを見ているかと覗いてみると・・・
ロリ画や写真だった
「・・・はっ!笑うがいいさ!私は所詮ロリコン!ロリコンだと言うと世間の奴らは皆、汚物を見るかのような顔をする。私は彼らが好きなだけだ!ほかに何をした?ただこうして写真を撮るだけなのにそれだけで疑惑の目を向けてくる。あんたらも同じなんだろう?さあ、ポルノを持っているぞ!警察にでも突き出せ!」
「すばらしい!私は貴方のような方を探していたのです!今から一緒に妖精郷へ行きましょう!」
「はぁ?なんですか?妖精郷というのはどこですか?」
「我々ロリコンの理想郷!熟女など存在せず、ようじょのみ存在する地!」
「そんな所があるのですか?しかし、すぐにはいけません!ここにある膨大なデータが、私の心を慰めてくれたあの笑顔たちを置いていくことは出来ません!」
「ならばそれらも一緒に行きましょう!」
「しばしの猶予を!」
「近くにあった公園でお待ちしております。吉野さん!準備が出来ましたら来てください!」
何故かとんとん拍子に話が進み、公園に来ることとなってしまった
「佐藤さん?一体なんなんですか?」
「同じような趣味を持っている者には分かるのですよ!同類であることが!」
しばらく待っていると機材を詰めたバッグを持って吉野さんは現れた
「お待たせしました!」
「よろしい!では行きましょう!」
「佐藤さんでは俺はこれで彼の案内頼みます!吉野さん良い旅を!!」
「何を言っているのです!アナタも来るのですよ!そうバフォメット様も仰っていたでしょう?」
そのとき、曇っていた空に一条の光が差し込んだ
「なんだ?あの光は?何かが回って?UFOが空で回転しているようにも見えるが・・・」
「フェアリーサークルですよ?ご存知ありません?」
「なんだ?それは?」
「妖精たちが転移する時に使う高位詠唱魔法です。あなたは特別な方ですから通常の3倍のフェアリーを呼びました。さぁ!加瀬さん?吉野同志よ準備はいいですね?我等の理想郷へ!!」
「ちょっとまて!俺はそんなところへは・・・うわああああああぁぁぁぁ・・・・・・・・!!!」
体が浮いている。キャトルミューティレーション?そんな言葉を一瞬思い出した
「・・・・・・」
「気が付かれましたか?」
ハッと目を覚ますと前に佐藤氏がいる
しかし何かがおかしい。見守るような陶酔したようなよくわからない笑みを浮かべている
周りを見回して息を呑んだ
羽根を生やした小さなようじょのような生き物・・・妖精というものなのか?
かと思えば白い綿のようなものに包まれた生き物が風に乗ってふわふわ漂っている
そして、人もいるが、なんだか彼らも様子がおかしい
彼らを詳しく観察すると一見紳士のように見えるのだが、小さな生き物にいたずらのようなことをされるとうれしそうに喘いでいる
変態だ!彼らは紳士の様で変態だったのだ
「佐藤さん?彼らは?」
「彼らは私の同志!私は世界紳士協会を束ねる責任者!」
「失礼ですが、変態の集まりではないのですか?」
「何を言う!我々は世界“変態”紳士協会なのだよ?」
今頃気づいたのかねとも言いたげに彼は答えた。そうして、変態たちに呼びかけるように演説を始めた
「諸君!我々は新たなる同志を迎え入れた。彼の名は吉野氏だ!彼はあの苦しかった世界でひたすら幼女を愛し続けた!しかし、決して世の中が言う変態行動などとらずにひたすらに耐え続けてきた古強者!まさに我等の鏡となるような漢ではないか!彼のような漢を迎え入れられることは我々にとって望外の喜びとなる!」
「同志諸君!聞け!!」
『・・・我々は一人の同志をここに迎えた。しかし、これはおかしな事なのか?間違ったことなのか?
否!必然なのだ!!
現実世界では国連子供サミットが訴える児童ポルノ禁止とマスゴミによって我がロリータ愛好は屈辱を味合わされて来た
にもかかわらず、今日も同志が増え続けているのは何故か!
諸君!
我が世界紳士協会の思想と目的が正しいからだ!
一握りのロリータが児童ポルノ禁止というマスゴミの扇動や変態・気違いのレッテルによって束縛されつつある世の中
幼女たちを愛してやまない我々が、奴ら(熟女好き)によって何度その愛を踏みにじられてきたか!
世界紳士協会が掲げるロリータ至上主義の戦いをエンジェル(妖精)達が見捨てるはずがない
我々の活動、アリスを魔王に据えようとする活動を阻む奴ら(熟女好き)は今もその扇動と洗脳によって我々の邪魔をしようとしている
何故だ?
その悲しみも憤りも忘れてはならない!
それを我々は固い絆を持って奴らを迎え撃とうではないか
我々は今この固く結ばれた絆を持って結集し、熟女好きどもに怒りの鉄槌を叩きつけてはじめて真の勝利を得ることができる
この勝利こそ我々と今まさに虐げられている同志への慰めとなる
同志達よ立て!
悲しみも憤りも力に換えて
立てよ同志達!
世界紳士協会は諸君らの更なる力を欲しているのだ
ジーク・ロリータ!! ・・・』
「だめだ!こいつら全員イカれてやがる!!」
「我々の更なる勢力拡大をするためにまずは彼を同志に迎える」
「誰がおまえらなんかに!」
「・・・仕方がない。分かってもらえなくて残念だ。だがしかし!落胆することはない!同志よアレをここへ!」
「ハッ!!」
目の前に白い綿のような粉が運ばれてきた
「なんだ?それは・・・怪しい薬か?まさかヤク!!?」
「麻薬などというものを使うと?馬鹿馬鹿しい!もっと体にやさしいものだよ!さあ加瀬氏よこの粉を吸って身も心も我等の同志となろうではないか!!」
「誰が吸うか!この腐れ外道め!!ムグッ?!」
いきなり口と鼻を塞がれた。顔が真っ赤になり、気を失う寸前でようやく放された
体は新しい酸素を求め、大きく息を吸う
「はぁっ!はぁっ!はぁっ!はぁっ!スーハァー!スーハァー!」
「はっはははっはは!!諸君!喜びたまえ!新たなる同志がまさに今ここに誕生する!!」
「・・・貴様ら・・・なっ・・・何を・・・?」
「ケセランパサランの粉を吸わせた」
「・・・くっ・・・ぅぅぅぅっ!」
「さぁ!身も心もその衝動に任せてしまいたまえ!!」
「・・・っく(ダメだ!心がふわふわしてきて・・・!俺は、おれは!ろりこんなんかに・・・!)」
「さあ!くだらない常識など捨てて我等と一緒に彼女らを愛でようではないか!」
「・・・っ・・・すまん・・・れな・・・」
『そこまでよ!ロリコン変態集団!!』
「誰だ!!あそこだ!」
空に愛しい影が浮いていた
「・・・れな!」
「熟女であるサキュバスが我等に何様だ?」
「アキ!無事?」
「れな〜!こいつらがおれを〜!!」
「貴様らアキに何をした!!」
「なに、彼を新しい同志に迎えようとしていただけなのだよ?」
レナは相当怒っているようでいつもは畳んでいる翼をぴんと伸ばし、怒りの表情を浮かべている
「それに、彼はもはや我が方に堕ちた!言わば人質だ。退きたまえサキュバスよ!このまま二度とそちらへ帰れないようにしてしまってもいいのだよ?」
「そんなことはさせない!」
そういうと空に魔方陣が浮かび上がった。そして、何かがバラバラと落ちてくる
「ぎゃぁぁぁぁぁぁ!!目が!目が腐るぅぅぅぅ!!」
「こ、こんなものがぁぁぁぁぁぁぁ!!」
“きゃはははは大きいおっぱい!!”
“こっちはしぼんで垂れてるよ〜!!ねぇこれでお手玉したら面白そうじゃない〜”
変態紳士たちも妖精たちも大混乱に陥った
「っ!何をした!!」
「アパートの103・104号室にあった熟女専門エロ本とかいうものよ!!若い子じゃなくて30以上とかそういう“まにあっく”な本らしいわよ?アンタには特別に60以上で活躍する人たちのをあげる!!」
そう言うと佐藤氏付近にどっと降り注ぐ
「ぐぁぁぁこんなものを!!」
「今よ!アキ!!」
飛んできたレナにしがみつく
「しまった!!」
一瞬の隙をついて晃を救い出した
「れな〜!おれこわかったよ〜!」
「アキ?何をされられたの?」
「けせらんなんとかとかいうものを、すわされた」
「ケセランパサラン?!大変すぐに何とかしないと!!」
そうして、しばらく魔界にいる名医とかいう魔女のもとに入院することとなった
「れな〜!おれ!れなのことすき〜♪」
「私もよアキ!」
幼児のようにしがみついてくる晃をやさしく抱く
「ふふ!(普段のアキもいいけど・・・これはこれでいいものね!幼児に退行したアキかぁ♪かわいい!)」
母性をくすぐられる晃のしぐさにやさしく微笑むレナだった
転移などで多くの人々が行き来するので当然バタバタうるさくなる。ここは2階。当然下の人は堪ったものではなかっただろう
今は音が出ないようになるという魔法をかけてもらっているので音は出ていないはずだけれども一応は謝っておかないといけないような気がする
と、いうことで102号室に向かった
ピンポーン
「吉野さんいらっしゃいますか?上の階の加瀬です」
コンコン
「・・・いないのかな?」
『・・・なにか?』
後から声が聞こえて振り向くと紙袋と肩掛けバッグを持った体格のいい男がいた
「あっ!ああ吉野さん。どうもすみません。五月蝿くしてしまって、最近仕事でストレスが溜まってしまっていたんでついバタバタしてしまったんです」
「わざわざ謝りに来てくれたんですか?」
「本当にすみませんでした」
「いえ。いいんですよ。では、私は忙しいので・・・あ!!」
そういいながら横をすれ違おうとしたときに紙袋がぶつかって落ちてしまった
散乱する中身。
慌てる吉野氏。
中には写真屋かなにかの袋。そこから出てきた大量の写真
どれもこれも違う人物を被写体としているが、共通している特徴があるそれは・・・
幼い少女の写真
普通のアングルから隠し撮りと思われるものまで、そのあどけない姿を撮られている
「・・・」
「・・・」
あまりの気まずさに沈黙してしまう
さっきまで気が付かなかったがどうやらバッグの口が開いておりそこから一眼レフカメラが見えた
「・・・すみませんでした」
「・・・では失礼」
部屋に戻ると、ふっと緊張の糸が切れた気がした
「・・・あの人ロリコンかよ・・・」
「ロリコンとな?」
「うわっびっくりした!!」
「ようやくお主もロリに目覚めたか?」
「俺じゃなくて、下の階の吉野さんですよ」
「なんじゃ。ようやくわしのの良さに気づいたのかと思ったがまだまだ青いのう」
「なに言っているんですか。バフォ様はりっぱなオトナな女性ではないですか」
「おっぱい星人に言われても説得力がないんじゃ!!今日という今日は言わせてもらうが、人の前で毎日毎日レナのやつと乳繰り合いおって!あんな乳がでかいだけのレナなんぞどこがいいのだ!!乳なぞただの脂肪のかたまりではないか!そもそm・・・!」
「そっ!そんなことよりも下の階の吉野さんの性癖が分かったんですよ?バフォ様、彼のような性癖の人にはどんな所へ案内すればいいんですか?」
「・・・うぉっほん!!・・・それは妖精郷であろうの」
「妖精郷?どんな所なんですか?」
「簡単に言えば、ロリコンの聖地じゃ」
「ロリコンの聖地・・・」
「興味がでたか?ならば詳しく教えてy・・・」
「結構です!そうと決まれば吉野さんをその妖精郷に送ってしまえばいいわけですよね?」
「・・・生憎とレナはおらぬぞ?」
「何故?」
「魔界の厄介な所を希望した奴がおってな。そこへ案内しておるからしばらく戻らん」
「・・・なんと!じゃぁどうすれば?」
「お主が妖精郷に案内してやれ。そうしてロリの真髄を叩き込んでもらえ!!」
「そんな!それじゃレナが悲しむじゃないか」
「おぬしに選択肢をやろう!わしの魅了・洗脳魔法を食らいこの先ずっとロリコンになるか、お主がその吉野とかいう者を妖精郷に連れて行くかどちらかじゃ」
「どっちも嫌です」
「ならばわしが直々にお主を妖精郷に案内してやろう!」
「それも・・・」
「嫌と申すか?嫌なのか?」
「バフォ様目が怖いですよ?・・・って!」
「何を考えておる?この案件持ち込んだのはお主ぞ?ちゃんときちんとそやつを送り届けよ!」
「最初に移住希望者のために人材募集したときに妖精郷担当とか言う人のメールが届いていたっけ?」
「妖精郷担当者じゃと?何者じゃ?」
「ちょっと待ってください。確かこのメール欄に・・・あった!」
『初めまして、妖精郷係員の佐藤○夫と申します
こちらでは綺麗なお姉さんよりも可愛い女の子がよろしい方達のための生(性)活をサポートしております
魔界移住計画の際には、是非とも妖精郷をご指名いただける事を切にお願い申し上げます・・・』
「これだこれ!え〜とこのメアドに・・・、妖精郷ヘノ転移希望者1名アリ連絡コウ・・・っと」
「佐藤?どこかで聞いた名じゃな。確か何かの協会に所属しておるとか・・・」
「協会?じゃあ立派な人なのですね。この分野はまともな人はいないのかと思っていたけど、この人は大丈夫なんだろうな。しかし、待てよ?妖精郷を担当していると言うし怪しくないか?・・・考えてみるとなんか早まったことしたかな?」
『いえいえ。ぜんぜん怪しくないですよ?』
「誰だ!」
「お初にお目にかかります。私、妖精郷係員の佐藤○夫と申します。以後お見知りおきを!おおこれはバフォメット様!今後ともよろしくお願いします!」
「うむ。こちらこそよろしくの!」
「アナタが佐藤さん?・・・それにしても若い!学生さんですか?」
「はい。学業の傍ら、妖精郷係員をしております」
「ところで、どうやってここに入ったんです?」
「それは企業秘密ですよ。そんな事より、転移希望者1名というのはあなたですね?」
「違いますよ」
「そうじゃ。こやつにロリコンの真髄を教示してやってくれんか?」
「はい!喜んで。加瀬さん?貴方が考えていらっしゃるのは、よくニュースとかでみる変態的な犯罪者でしょう?でもね、彼らはただかわいい少女が好きなだけでなにもやましい所なんてないのです。好きであるが故の暴走なのです。結果として不幸なことになってしまった。残念なことです」
「でも、彼らは連れ去ったりして行為をしようとしていたのでしょ?十分犯罪者と言えるのではないですか?」
「たしかに。人の子を連れ去る・・・それは犯罪です」
「そうでしょう?まだ自分の意思さえも曖昧な彼らを無理に連れ去り、性的ないたずらをするのは。それなら自分の子を産んでもらい愛でればいい」
「しかし、幼年期は短い間だけてすぐに成長してしまう。しかも!子をなす間に熟女に触れなくてはならない!そんなこと我々には耐えられない!!」
「・・・」
もはや何と言ってよいやら・・・
「それに、かわいいものを好きと言ってなにが悪いのですか?」
「いや、悪いとは言っていないが・・・」
「ロリコンは悪であると言ったのは偏った報道しかしないマスゴミというクズどものエゴです」
とても激昂しているのか論調はヒートアップしてきている
「この日本には、“小さきものはいと、うつくし”という詩が読まれているように昔から小さきものを愛でる心があったのだ!」
「・・・それ、枕草子。しかも清少納言だから女性・・・なにもおかしなことは・・・」
「にもかかわらず、男だからおかしい!性的な対象としてみているなどとロリコンすべてを悪と見るような言い方をして!一部!そう極一部の暴走で!!」
「仕方がないのでは?そういうものでしょう?マスコミなんてものはあったことを面白おかしく報道するのが奴らのやり口・・・」
「我々は奴らとそれを助成している奴らを許さない!熟女主義を触れ回っている馬鹿どもを!奴らに我等の鉄槌を!!」
「佐藤さん!!訳がわからない!!何にそんな怒っているか知りませんが、とにかく、妖精郷に行きたがっているのは俺ではなく、下の階の人です!!」
「・・・加瀬さん?・・・失礼。どうもこのことで感情が昂ると止まらなくなるようで・・・」
なんだか、落ち着いているときの佐藤さんとキレているときの佐藤さんは別人のように見えた。口調が軍人口調で演説しているようになっているしなんなんだ?
「行きたいのかはこれから聞くところですが、彼を連れて行ってもらえますよね?」
「もちろんです。その気があるのでしたらその人には是非とも行ってもらいましょう」
「・・・佐藤よ。是非ともそのアキラの説得も頼んだぞ?」
今まで黙っていたバフォ様がようやく口を開いた。なんだか邪悪な笑みを浮かべている
「頼まれました!さぁ行きましょう同志よ!」
「俺は同志ではない!滅多な事は言わないでください!」
そうして、102号室を2人で訪ねることとなった
「吉野さんいらっしゃいますか?加瀬です上の階の!」
ガチャ・・・
「なにか?」
「実は・・・」
「アナタが吉野さん?」
「はい。吉野ですが?あなたは?」
「私、佐藤○夫と申します・・・!あっあれは!!」
佐藤氏はいきなり部屋の中に上がりこんだ。何かを見つけたようだった
「なんですか!あなたは!警察を呼びますよ!加瀬さんアンタ一体どういうつもりだ!!」
「佐藤さん何ですか!まずいですよ!!!」
佐藤さんはパソコンの前でなんだか小刻みに揺れている
なにを見ているかと覗いてみると・・・
ロリ画や写真だった
「・・・はっ!笑うがいいさ!私は所詮ロリコン!ロリコンだと言うと世間の奴らは皆、汚物を見るかのような顔をする。私は彼らが好きなだけだ!ほかに何をした?ただこうして写真を撮るだけなのにそれだけで疑惑の目を向けてくる。あんたらも同じなんだろう?さあ、ポルノを持っているぞ!警察にでも突き出せ!」
「すばらしい!私は貴方のような方を探していたのです!今から一緒に妖精郷へ行きましょう!」
「はぁ?なんですか?妖精郷というのはどこですか?」
「我々ロリコンの理想郷!熟女など存在せず、ようじょのみ存在する地!」
「そんな所があるのですか?しかし、すぐにはいけません!ここにある膨大なデータが、私の心を慰めてくれたあの笑顔たちを置いていくことは出来ません!」
「ならばそれらも一緒に行きましょう!」
「しばしの猶予を!」
「近くにあった公園でお待ちしております。吉野さん!準備が出来ましたら来てください!」
何故かとんとん拍子に話が進み、公園に来ることとなってしまった
「佐藤さん?一体なんなんですか?」
「同じような趣味を持っている者には分かるのですよ!同類であることが!」
しばらく待っていると機材を詰めたバッグを持って吉野さんは現れた
「お待たせしました!」
「よろしい!では行きましょう!」
「佐藤さんでは俺はこれで彼の案内頼みます!吉野さん良い旅を!!」
「何を言っているのです!アナタも来るのですよ!そうバフォメット様も仰っていたでしょう?」
そのとき、曇っていた空に一条の光が差し込んだ
「なんだ?あの光は?何かが回って?UFOが空で回転しているようにも見えるが・・・」
「フェアリーサークルですよ?ご存知ありません?」
「なんだ?それは?」
「妖精たちが転移する時に使う高位詠唱魔法です。あなたは特別な方ですから通常の3倍のフェアリーを呼びました。さぁ!加瀬さん?吉野同志よ準備はいいですね?我等の理想郷へ!!」
「ちょっとまて!俺はそんなところへは・・・うわああああああぁぁぁぁ・・・・・・・・!!!」
体が浮いている。キャトルミューティレーション?そんな言葉を一瞬思い出した
「・・・・・・」
「気が付かれましたか?」
ハッと目を覚ますと前に佐藤氏がいる
しかし何かがおかしい。見守るような陶酔したようなよくわからない笑みを浮かべている
周りを見回して息を呑んだ
羽根を生やした小さなようじょのような生き物・・・妖精というものなのか?
かと思えば白い綿のようなものに包まれた生き物が風に乗ってふわふわ漂っている
そして、人もいるが、なんだか彼らも様子がおかしい
彼らを詳しく観察すると一見紳士のように見えるのだが、小さな生き物にいたずらのようなことをされるとうれしそうに喘いでいる
変態だ!彼らは紳士の様で変態だったのだ
「佐藤さん?彼らは?」
「彼らは私の同志!私は世界紳士協会を束ねる責任者!」
「失礼ですが、変態の集まりではないのですか?」
「何を言う!我々は世界“変態”紳士協会なのだよ?」
今頃気づいたのかねとも言いたげに彼は答えた。そうして、変態たちに呼びかけるように演説を始めた
「諸君!我々は新たなる同志を迎え入れた。彼の名は吉野氏だ!彼はあの苦しかった世界でひたすら幼女を愛し続けた!しかし、決して世の中が言う変態行動などとらずにひたすらに耐え続けてきた古強者!まさに我等の鏡となるような漢ではないか!彼のような漢を迎え入れられることは我々にとって望外の喜びとなる!」
「同志諸君!聞け!!」
『・・・我々は一人の同志をここに迎えた。しかし、これはおかしな事なのか?間違ったことなのか?
否!必然なのだ!!
現実世界では国連子供サミットが訴える児童ポルノ禁止とマスゴミによって我がロリータ愛好は屈辱を味合わされて来た
にもかかわらず、今日も同志が増え続けているのは何故か!
諸君!
我が世界紳士協会の思想と目的が正しいからだ!
一握りのロリータが児童ポルノ禁止というマスゴミの扇動や変態・気違いのレッテルによって束縛されつつある世の中
幼女たちを愛してやまない我々が、奴ら(熟女好き)によって何度その愛を踏みにじられてきたか!
世界紳士協会が掲げるロリータ至上主義の戦いをエンジェル(妖精)達が見捨てるはずがない
我々の活動、アリスを魔王に据えようとする活動を阻む奴ら(熟女好き)は今もその扇動と洗脳によって我々の邪魔をしようとしている
何故だ?
その悲しみも憤りも忘れてはならない!
それを我々は固い絆を持って奴らを迎え撃とうではないか
我々は今この固く結ばれた絆を持って結集し、熟女好きどもに怒りの鉄槌を叩きつけてはじめて真の勝利を得ることができる
この勝利こそ我々と今まさに虐げられている同志への慰めとなる
同志達よ立て!
悲しみも憤りも力に換えて
立てよ同志達!
世界紳士協会は諸君らの更なる力を欲しているのだ
ジーク・ロリータ!! ・・・』
「だめだ!こいつら全員イカれてやがる!!」
「我々の更なる勢力拡大をするためにまずは彼を同志に迎える」
「誰がおまえらなんかに!」
「・・・仕方がない。分かってもらえなくて残念だ。だがしかし!落胆することはない!同志よアレをここへ!」
「ハッ!!」
目の前に白い綿のような粉が運ばれてきた
「なんだ?それは・・・怪しい薬か?まさかヤク!!?」
「麻薬などというものを使うと?馬鹿馬鹿しい!もっと体にやさしいものだよ!さあ加瀬氏よこの粉を吸って身も心も我等の同志となろうではないか!!」
「誰が吸うか!この腐れ外道め!!ムグッ?!」
いきなり口と鼻を塞がれた。顔が真っ赤になり、気を失う寸前でようやく放された
体は新しい酸素を求め、大きく息を吸う
「はぁっ!はぁっ!はぁっ!はぁっ!スーハァー!スーハァー!」
「はっはははっはは!!諸君!喜びたまえ!新たなる同志がまさに今ここに誕生する!!」
「・・・貴様ら・・・なっ・・・何を・・・?」
「ケセランパサランの粉を吸わせた」
「・・・くっ・・・ぅぅぅぅっ!」
「さぁ!身も心もその衝動に任せてしまいたまえ!!」
「・・・っく(ダメだ!心がふわふわしてきて・・・!俺は、おれは!ろりこんなんかに・・・!)」
「さあ!くだらない常識など捨てて我等と一緒に彼女らを愛でようではないか!」
「・・・っ・・・すまん・・・れな・・・」
『そこまでよ!ロリコン変態集団!!』
「誰だ!!あそこだ!」
空に愛しい影が浮いていた
「・・・れな!」
「熟女であるサキュバスが我等に何様だ?」
「アキ!無事?」
「れな〜!こいつらがおれを〜!!」
「貴様らアキに何をした!!」
「なに、彼を新しい同志に迎えようとしていただけなのだよ?」
レナは相当怒っているようでいつもは畳んでいる翼をぴんと伸ばし、怒りの表情を浮かべている
「それに、彼はもはや我が方に堕ちた!言わば人質だ。退きたまえサキュバスよ!このまま二度とそちらへ帰れないようにしてしまってもいいのだよ?」
「そんなことはさせない!」
そういうと空に魔方陣が浮かび上がった。そして、何かがバラバラと落ちてくる
「ぎゃぁぁぁぁぁぁ!!目が!目が腐るぅぅぅぅ!!」
「こ、こんなものがぁぁぁぁぁぁぁ!!」
“きゃはははは大きいおっぱい!!”
“こっちはしぼんで垂れてるよ〜!!ねぇこれでお手玉したら面白そうじゃない〜”
変態紳士たちも妖精たちも大混乱に陥った
「っ!何をした!!」
「アパートの103・104号室にあった熟女専門エロ本とかいうものよ!!若い子じゃなくて30以上とかそういう“まにあっく”な本らしいわよ?アンタには特別に60以上で活躍する人たちのをあげる!!」
そう言うと佐藤氏付近にどっと降り注ぐ
「ぐぁぁぁこんなものを!!」
「今よ!アキ!!」
飛んできたレナにしがみつく
「しまった!!」
一瞬の隙をついて晃を救い出した
「れな〜!おれこわかったよ〜!」
「アキ?何をされられたの?」
「けせらんなんとかとかいうものを、すわされた」
「ケセランパサラン?!大変すぐに何とかしないと!!」
そうして、しばらく魔界にいる名医とかいう魔女のもとに入院することとなった
「れな〜!おれ!れなのことすき〜♪」
「私もよアキ!」
幼児のようにしがみついてくる晃をやさしく抱く
「ふふ!(普段のアキもいいけど・・・これはこれでいいものね!幼児に退行したアキかぁ♪かわいい!)」
母性をくすぐられる晃のしぐさにやさしく微笑むレナだった
10/06/20 22:33更新 / 茶の頃
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