イタズラゴコロ
目が覚める。寝惚け眼をこすりながら辺りを見渡すがまだ暗い。
珍しいこともあるもんだなぁなんて思いながら、隣で眠る愛おしい彼の寝顔を見つめる。
普段の格好いい顔は鳴りを潜めて、無防備で安らいだ可愛い寝顔を晒していた。
「……んふふー♥」
それがあまりにも愛おしくて思わず寝ている彼に抱きつく。
彼の温もりとニオイが微睡んでいた意識を徐々に沈下させていく。
でももう少し、もう少しだけ寝顔を堪能したい。
名残惜しいけど、胸板に埋めた顔を離して寝顔を観察する。
「……寝顔、かわいいなぁ……♥」
思わず頬がだらしなく緩んでしまうほどに、彼の寝顔は愛らしかった。
どうしてこうも魅力的なのだろう。正直、無限に見ていられる。
暫くの間観察していると、安らかな寝息を立てる彼の唇に目が止まる。
いつもボクを呼びかけてくれる唇だ。
いつもボクに愛を囁いてくれる唇だ。
いつもボクの体を愛してくれる唇だ。
そう思うと、目が離せなくなるのと同時に、仄かな悪戯心が芽生える。
身も蓋もない言い方をすれば、ムラムラしてしまった。
「……ちゅー、したくなっちゃった……」
流石に起きてしまうだろうか。
ふと、『寝ているお姫様を王子様のキスで目覚めさせる』なんてロマンチックな話もあったなと思い出す。
いまやろうとしているのは完全に逆ではあるが、それに倣って、でも起こしてしまわないように唇を近づける。
「んっ……♥」
触れるか触れないかのソフトキス。
目覚める様子はなく、ホッと胸をなでおろしながら、満たされない欲求が胸に渦巻く。
こんなのでは足りなかった。
もっと、もっとキスしたかった。
貪るみたいに激しいやつをしたかった。
彼がいつもしてくれるみたいに、口の中全部かき回すようなキスがしたかった。
『起こしてしまわないだろうか』なんて、もう頭の中から消えてしまっていた。
「はむ……ちゅ、んぅ……じゅっ、る……っは、れぅ……♥」
今度は深く、ディープキス。
薄く開いた唇から舌を滑り込ませて、無防備な彼の口内を味わう。
完全に無抵抗でなすがままの彼にこうしてキスしていると、なんだかイケナイことをしている気分になる。
いや、実際イケナイことなのだろう。
でも、火のついた悪戯心はもう止まりそうにもなかった。
「おにーさんがイケないんだ……んむ……こんな……はむ、ちゅ、ぅ……こんな可愛い顔で寝てるから……♥」
唇を貪りながら、自分の行動を理不尽に肯定する。
我ながら酷い言い草だとは思うが、こうでもしなければ罪悪感と自己嫌悪で落ち込みそうだった。
しかし、責めの激しさとは裏腹に彼が覚醒する様子は見られず、なおも安らいだ寝息を立てていた。
唇を離すと、興奮して粘度が増した涎が糸となっていた。
それがぷつんと切れて彼の唇に吸い込まれていく。
その様子と、自分の涎で濡れた彼の口周りに『無防備な彼を汚してしまった』という興奮が下腹あたりをキュンとさせた。
あまりにも甘い疼き。もっと彼を汚してしまいたいという浅ましい欲求。
きっと、起きたら怒られてしまうんだろう。
それとも『しょうがないな』なんて笑って許してくれるだろうか。
今ならまだ笑って許して貰えそうだ。
でも、ここで止まれるほど肥大したボクの欲求は理性的ではなかった。
「ん……ちゅ……れぉ……♥」
もう一度キスをする。
そしてそのまま舌を唇から頬を通り、顎を通過して首筋に移動させる。
仄かな汗の味と、彼のニオイにクラクラしながら甘えるように吸い付く。
時折感じているのかビクッと震える身体と、荒くなった寝息に妙な達成感すら覚える。
いっその事起こして、オシオキされたいなんてマゾヒスティックな欲求まで芽生え始めている。
でも、そんな欲求とは裏腹に彼の眠りは深く、キスマークだらけになった首筋だけが残った。
『ここまでしても起きないのなら、何をしても起きないのだはないだろうか』
そんな邪な思いが嗜虐心に火を付ける。
いつも彼に責められて主導権を握られっぱなしなのだ。
たまにはこうやって主導権を握って彼をイジメてみたい。
首筋に這わせた舌を今度は上へ。
耳に到達したそれを、その形に沿うように舐めていく。
「ぁっ……！」
「――――――！！！！」
一際大きく体が跳ねて、色の混じった喘ぎが寝息に交じる。
その反応に熱に浮かされたようにぼやけた理性が急激に戻ってきた。
起こしてしまったんじゃないかという焦りと、叱られてしまうという淡い期待を胸に抱きながら様子を見る。
しかし、やはり彼の眠りは相当深いようで暫く待つとまた寝息が安らいでいった。
焦りが消えて落ち着いてくると『耳が弱い』という彼の一面を知れた嬉しさが急激にこみ上げてくる。
起きてるときにやってあげたらどんな反応するんだろう、なんて思いながら再び舌を耳に這わせる。
耳たぶを甘噛みしたり、溝に沿うように舌を這わせたり、息を吹きかけたり。
彼はそれに反応して眠ったままビクビクと反応したり喘ぎ声を上げる。
ゾクゾクとした快感が背筋を駆け巡り、その反応の可愛らしさに胸の奥がキュンキュンしてしょうがない。
無意識のうちに手が彼のおちんちんへと伸びていた。
勃起しつつもいつもと比べてまだ少しだけ柔らかいそれは、ボクの愛撫に無意識のうちに感じてくれたという証拠だった。
「ふふっ、まったくもう……おにーさんのケダモノ♥」
ケダモノなのはボクのほうだろう。なんて理性からのツッコミはおちんちんへの欲求を前に霧散する。
下着ごとズボンを下ろして、彼の半勃起おちんちんを外気に晒す。
「すぅぅぅぅぅぅぅぅ…………。…………ぁふ……♥」
おちんちんに鼻を押し付けて深呼吸すると、その雄臭さにムラムラする。
度し難い変態だと自覚はするが、こんな変態にしたのはおにーさんの方なので、その責任を取ってもらうことにする。
完全に勃起しなくちゃ挿入できないので、そのまま裏筋に舌を這わせる。
そのまま雁首まで舐めあげて、チロチロと舌先で亀頭をくすぐる。
彼はこれが好きなのか、これをしてあげるといつもいい反応をしてくれる。
それは寝てても同じようで、快楽に身を捩ってくれていた。
それでもまだ眠りこけている彼に愛おしさを覚えながら亀頭を口に咥えて舌でしゃぶるように舐め回す。
このままずっとしゃぶっていたい気もするが、やりすぎて射精してしまっては元も子もない。
口内射精も被征服感と達成感を味わえて大好きなのだが、寝ている状態だとタイミングが掴みづらくむせてしまいかねない。
それで吐き出してしまうのは勿体無いにもほどがあるので、硬さが十分になったのを確認し次第、彼のおちんちんから口を離す。
気がつけば、すでに下着はぐっしょりと濡れていた。
寝ている彼を一方的に舐め回していただけでこうなっているボクは、本当にケダモノじゃないか。
そう思うとなおさらキュンキュンゾクゾクしてしょうがない。
下着を脱ぎ捨てて、準備万端と言わんばかりに奥まですっかり濡れそぼったおまんこを指で弄る。
愛液がベッタリと付着した指で彼の唇を愛撫しながら、ビクビクと期待するように跳ね回るおちんちんの上にまたがる。
おまんこの肉の柔らかさとボクの体重を感じてか一際大きく跳ねるおちんちんにクリトリスが刺激されて気持ちがいい。
『このまま挿入したらレイプになっちゃう』という理性のブレーキがかかる。
でも、その背徳感への欲求は抑えきれず、素股する腰の動きが徐々におちんちんを挿入しようとする動きに変わっていく。
「……ぁっ♥ ……ふふっ、挿入っちゃったぁ♥」
挿入までにはそう時間がかからなかった。
ニュルンと、滑り込むようにあっさりと彼のおちんちんを呑み込んだボクのおまんこは、彼専用と言って差し支えのないほどに彼の形ピッタリに締め上げる。
無防備な彼を一方的に犯してしまった背徳感がブレーキの壊れてしまった欲望を加速させていく。
「おにーさんっ♥ 起きなくていいのっ？♥ ボクにレイプされちゃってるんだよっ♥」
口に出すと今やっている行為がとんでもなく変態的だという事実を実感して、おまんこをキュンキュンさせてしまう。
タンタンとリズミカルに腰を振るい、パチュパチュと厭らしい水音を立てながら、気持ちよさそうに寝ている彼の顔を食い入るように見つめる。
「ふふっ♥ 起きてよおにーさんっ♥ 起きてやらしくてヘンタイのボクにオシオキしてよっ♥」
『無抵抗な彼を一方的に犯す』という背徳感から得られる快楽は凄まじく、彼にしてもらうのとはまた別の快感が体中を走り回る。
癖になってしまいそうなほどに中毒性のある、快感が湧き上がる嗜虐心を満たしていく。
「起きないならっ♥ ボクが精液空っぽになるまで犯してあげるねっ♥ 起きないってことはレイプしてほしいってことだもんねっ♥」
いつもするみたいに彼の身体に抱きついて腰を振りながら、彼のニオイを堪能する。
こうするだけで絶頂感を得られる身体にされてしまった以上、もう彼のおちんちんには逆らえないのだろう。
だからこそ、そのおちんちんを一方的に犯しているというのは凄まじい征服感があった。
「……ふっ♥ んぁっ♥ ぁ、ふ……んぅっ♥」
腰を振りながら何度も何度も絶頂を迎える。
一方的な、オナニーのようなセックス。
愛情なんてそこにはないはずなのに、今まで味わったことのない深く連続した絶頂感はまるで電流を流されたようだ。
なんとか声は抑えているものの、その閉塞感は逆に情欲を膨れ上がらせた。
声を出したい。いっぱい喘いでえっちしたい。
でも出せない。声に出せばきっと彼は起きてしまう。
ここまでやっても起きないのが奇跡みたいなものなのだ。
今は起こしてオシオキされるより、オナニーレイプで気持ちよくなりたかった。
「おにーさんっ♥ おにーさんっ♥ ごめんねっ♥ ごめんねっ♥」
その謝罪は行為に対してではなく、一方的に快楽を貪っているからでもなく。
ただ、『謝罪することでより一層気持ちよくなれるから』したものだった。
愛情たっぷりにイチャイチャとえっちするのも大好きだけれども、こういう罪悪感を嗜虐心で塗りつぶすえっちも好きなヘンタイだと自覚する。
もう、寝ている彼を犯すことに病みつきになってしまっていた。
「でもっ♥ レイプされたそうに無防備に寝てるおにーさんが悪いんだからねっ♥ だから大人しく種付けしちゃおうねっ♥」
射精を懇願するように腰を振るスピードを早める。
一方的なピストンで限界を迎え、ビクビクと痙攣する彼のおちんちんは我慢することもできずに脈動を始める。
「イッて♥ イッて♥ イけっ♥ イけっ♥ ボクのおまんこに無自覚射精しちゃえっ♥」
一際強く腰を振り下ろした瞬間、白濁が迸る。
ビュクッ、ビュクッと寝てるのに力強く種付けしてもらえる快感におまんこをキュウキュウしめつけてお返しする。
一滴たりともこぼさないように、子宮に注ぎ込ませるためにぐりぐりと腰を押し付けると、気持ちよさそうに彼の体が跳ねる。
それを押さえつけるのと、あまりにも強烈な絶頂感を逃がすためにギュゥっと抱きしめた。
「あっ♥ う……ぅ……♥ しあわせぇ……♥♥♥」
深い絶頂に合わせてビクビクと未だに射精し続ける彼のおちんちんの感触とニオイで浅く絶頂を続けるボクは、罪悪感と多幸感に包まれながら意識を手放しそうになる。
「……って、駄目だ駄目だ。ちゃんと後始末しないと……」
手放しかけた意識をなんとか掴み直しながら、しばらく彼の全てを堪能する。
このことがバレてしまっては『次』がなくなる。それだけは避けたい。
絶頂の余韻を堪能し、彼のおちんちんも満足して小さくなった後、おまんこから溢れ出てくる白濁の感触を楽しみながら後処理を始めた。
―――
――
―
「……で、ラナ。君は寝ている俺に何をしていたんだ？」
「……キスしてました」
「そうだな。こんな首筋にキスマーク付けまくって……出かけたときに絶対笑われるだろこれ……」
「……いいじゃないか、見せつけてやりなよ」
「ラーナー？」
「う……冗談だって。……ごめんよ？ その、おにーさんの寝顔が可愛くってつい……」
「……帰ってきたら覚えておけよ。次は君をキスマークだらけにしてやるからな」
「……っ♥ はぁい……♥」
あの夜のことは『寝ている最中にキスだけに飽き足らず、キスマークを大量に付けてきた』ということになっていた。
つまるところ全くもってバレていない。それに加えてオシオキえっちもしてもらえる。ラナちゃん大勝利というやつだ。
睡眠薬を使って安全にえっちするというのもいいかも知れないが、やはりスリルがない。
もし起こしてしまったときにオシオキえっちしてもらえるという可能性がある以上そういうものには頼らないほうが良さそうだ。
彼の眠りの深さは凄まじいということも立証できたし、これからの夜は眠りについてからも楽しめそうだ。
出かける彼を見送りながら昨夜の秘め事を思い出して股が濡れてくる。
走り出した悪戯心は止まることを知らず、その悪戯を叱られてしまうまで飽きることもない。
『次は起きちゃうかなぁ』そう思いながら、彼の後ろ姿を見て股間に指を這わせて微笑んだ。
長い夜は、まだまだ楽しめそうだ。
珍しいこともあるもんだなぁなんて思いながら、隣で眠る愛おしい彼の寝顔を見つめる。
普段の格好いい顔は鳴りを潜めて、無防備で安らいだ可愛い寝顔を晒していた。
「……んふふー♥」
それがあまりにも愛おしくて思わず寝ている彼に抱きつく。
彼の温もりとニオイが微睡んでいた意識を徐々に沈下させていく。
でももう少し、もう少しだけ寝顔を堪能したい。
名残惜しいけど、胸板に埋めた顔を離して寝顔を観察する。
「……寝顔、かわいいなぁ……♥」
思わず頬がだらしなく緩んでしまうほどに、彼の寝顔は愛らしかった。
どうしてこうも魅力的なのだろう。正直、無限に見ていられる。
暫くの間観察していると、安らかな寝息を立てる彼の唇に目が止まる。
いつもボクを呼びかけてくれる唇だ。
いつもボクに愛を囁いてくれる唇だ。
いつもボクの体を愛してくれる唇だ。
そう思うと、目が離せなくなるのと同時に、仄かな悪戯心が芽生える。
身も蓋もない言い方をすれば、ムラムラしてしまった。
「……ちゅー、したくなっちゃった……」
流石に起きてしまうだろうか。
ふと、『寝ているお姫様を王子様のキスで目覚めさせる』なんてロマンチックな話もあったなと思い出す。
いまやろうとしているのは完全に逆ではあるが、それに倣って、でも起こしてしまわないように唇を近づける。
「んっ……♥」
触れるか触れないかのソフトキス。
目覚める様子はなく、ホッと胸をなでおろしながら、満たされない欲求が胸に渦巻く。
こんなのでは足りなかった。
もっと、もっとキスしたかった。
貪るみたいに激しいやつをしたかった。
彼がいつもしてくれるみたいに、口の中全部かき回すようなキスがしたかった。
『起こしてしまわないだろうか』なんて、もう頭の中から消えてしまっていた。
「はむ……ちゅ、んぅ……じゅっ、る……っは、れぅ……♥」
今度は深く、ディープキス。
薄く開いた唇から舌を滑り込ませて、無防備な彼の口内を味わう。
完全に無抵抗でなすがままの彼にこうしてキスしていると、なんだかイケナイことをしている気分になる。
いや、実際イケナイことなのだろう。
でも、火のついた悪戯心はもう止まりそうにもなかった。
「おにーさんがイケないんだ……んむ……こんな……はむ、ちゅ、ぅ……こんな可愛い顔で寝てるから……♥」
唇を貪りながら、自分の行動を理不尽に肯定する。
我ながら酷い言い草だとは思うが、こうでもしなければ罪悪感と自己嫌悪で落ち込みそうだった。
しかし、責めの激しさとは裏腹に彼が覚醒する様子は見られず、なおも安らいだ寝息を立てていた。
唇を離すと、興奮して粘度が増した涎が糸となっていた。
それがぷつんと切れて彼の唇に吸い込まれていく。
その様子と、自分の涎で濡れた彼の口周りに『無防備な彼を汚してしまった』という興奮が下腹あたりをキュンとさせた。
あまりにも甘い疼き。もっと彼を汚してしまいたいという浅ましい欲求。
きっと、起きたら怒られてしまうんだろう。
それとも『しょうがないな』なんて笑って許してくれるだろうか。
今ならまだ笑って許して貰えそうだ。
でも、ここで止まれるほど肥大したボクの欲求は理性的ではなかった。
「ん……ちゅ……れぉ……♥」
もう一度キスをする。
そしてそのまま舌を唇から頬を通り、顎を通過して首筋に移動させる。
仄かな汗の味と、彼のニオイにクラクラしながら甘えるように吸い付く。
時折感じているのかビクッと震える身体と、荒くなった寝息に妙な達成感すら覚える。
いっその事起こして、オシオキされたいなんてマゾヒスティックな欲求まで芽生え始めている。
でも、そんな欲求とは裏腹に彼の眠りは深く、キスマークだらけになった首筋だけが残った。
『ここまでしても起きないのなら、何をしても起きないのだはないだろうか』
そんな邪な思いが嗜虐心に火を付ける。
いつも彼に責められて主導権を握られっぱなしなのだ。
たまにはこうやって主導権を握って彼をイジメてみたい。
首筋に這わせた舌を今度は上へ。
耳に到達したそれを、その形に沿うように舐めていく。
「ぁっ……！」
「――――――！！！！」
一際大きく体が跳ねて、色の混じった喘ぎが寝息に交じる。
その反応に熱に浮かされたようにぼやけた理性が急激に戻ってきた。
起こしてしまったんじゃないかという焦りと、叱られてしまうという淡い期待を胸に抱きながら様子を見る。
しかし、やはり彼の眠りは相当深いようで暫く待つとまた寝息が安らいでいった。
焦りが消えて落ち着いてくると『耳が弱い』という彼の一面を知れた嬉しさが急激にこみ上げてくる。
起きてるときにやってあげたらどんな反応するんだろう、なんて思いながら再び舌を耳に這わせる。
耳たぶを甘噛みしたり、溝に沿うように舌を這わせたり、息を吹きかけたり。
彼はそれに反応して眠ったままビクビクと反応したり喘ぎ声を上げる。
ゾクゾクとした快感が背筋を駆け巡り、その反応の可愛らしさに胸の奥がキュンキュンしてしょうがない。
無意識のうちに手が彼のおちんちんへと伸びていた。
勃起しつつもいつもと比べてまだ少しだけ柔らかいそれは、ボクの愛撫に無意識のうちに感じてくれたという証拠だった。
「ふふっ、まったくもう……おにーさんのケダモノ♥」
ケダモノなのはボクのほうだろう。なんて理性からのツッコミはおちんちんへの欲求を前に霧散する。
下着ごとズボンを下ろして、彼の半勃起おちんちんを外気に晒す。
「すぅぅぅぅぅぅぅぅ…………。…………ぁふ……♥」
おちんちんに鼻を押し付けて深呼吸すると、その雄臭さにムラムラする。
度し難い変態だと自覚はするが、こんな変態にしたのはおにーさんの方なので、その責任を取ってもらうことにする。
完全に勃起しなくちゃ挿入できないので、そのまま裏筋に舌を這わせる。
そのまま雁首まで舐めあげて、チロチロと舌先で亀頭をくすぐる。
彼はこれが好きなのか、これをしてあげるといつもいい反応をしてくれる。
それは寝てても同じようで、快楽に身を捩ってくれていた。
それでもまだ眠りこけている彼に愛おしさを覚えながら亀頭を口に咥えて舌でしゃぶるように舐め回す。
このままずっとしゃぶっていたい気もするが、やりすぎて射精してしまっては元も子もない。
口内射精も被征服感と達成感を味わえて大好きなのだが、寝ている状態だとタイミングが掴みづらくむせてしまいかねない。
それで吐き出してしまうのは勿体無いにもほどがあるので、硬さが十分になったのを確認し次第、彼のおちんちんから口を離す。
気がつけば、すでに下着はぐっしょりと濡れていた。
寝ている彼を一方的に舐め回していただけでこうなっているボクは、本当にケダモノじゃないか。
そう思うとなおさらキュンキュンゾクゾクしてしょうがない。
下着を脱ぎ捨てて、準備万端と言わんばかりに奥まですっかり濡れそぼったおまんこを指で弄る。
愛液がベッタリと付着した指で彼の唇を愛撫しながら、ビクビクと期待するように跳ね回るおちんちんの上にまたがる。
おまんこの肉の柔らかさとボクの体重を感じてか一際大きく跳ねるおちんちんにクリトリスが刺激されて気持ちがいい。
『このまま挿入したらレイプになっちゃう』という理性のブレーキがかかる。
でも、その背徳感への欲求は抑えきれず、素股する腰の動きが徐々におちんちんを挿入しようとする動きに変わっていく。
「……ぁっ♥ ……ふふっ、挿入っちゃったぁ♥」
挿入までにはそう時間がかからなかった。
ニュルンと、滑り込むようにあっさりと彼のおちんちんを呑み込んだボクのおまんこは、彼専用と言って差し支えのないほどに彼の形ピッタリに締め上げる。
無防備な彼を一方的に犯してしまった背徳感がブレーキの壊れてしまった欲望を加速させていく。
「おにーさんっ♥ 起きなくていいのっ？♥ ボクにレイプされちゃってるんだよっ♥」
口に出すと今やっている行為がとんでもなく変態的だという事実を実感して、おまんこをキュンキュンさせてしまう。
タンタンとリズミカルに腰を振るい、パチュパチュと厭らしい水音を立てながら、気持ちよさそうに寝ている彼の顔を食い入るように見つめる。
「ふふっ♥ 起きてよおにーさんっ♥ 起きてやらしくてヘンタイのボクにオシオキしてよっ♥」
『無抵抗な彼を一方的に犯す』という背徳感から得られる快楽は凄まじく、彼にしてもらうのとはまた別の快感が体中を走り回る。
癖になってしまいそうなほどに中毒性のある、快感が湧き上がる嗜虐心を満たしていく。
「起きないならっ♥ ボクが精液空っぽになるまで犯してあげるねっ♥ 起きないってことはレイプしてほしいってことだもんねっ♥」
いつもするみたいに彼の身体に抱きついて腰を振りながら、彼のニオイを堪能する。
こうするだけで絶頂感を得られる身体にされてしまった以上、もう彼のおちんちんには逆らえないのだろう。
だからこそ、そのおちんちんを一方的に犯しているというのは凄まじい征服感があった。
「……ふっ♥ んぁっ♥ ぁ、ふ……んぅっ♥」
腰を振りながら何度も何度も絶頂を迎える。
一方的な、オナニーのようなセックス。
愛情なんてそこにはないはずなのに、今まで味わったことのない深く連続した絶頂感はまるで電流を流されたようだ。
なんとか声は抑えているものの、その閉塞感は逆に情欲を膨れ上がらせた。
声を出したい。いっぱい喘いでえっちしたい。
でも出せない。声に出せばきっと彼は起きてしまう。
ここまでやっても起きないのが奇跡みたいなものなのだ。
今は起こしてオシオキされるより、オナニーレイプで気持ちよくなりたかった。
「おにーさんっ♥ おにーさんっ♥ ごめんねっ♥ ごめんねっ♥」
その謝罪は行為に対してではなく、一方的に快楽を貪っているからでもなく。
ただ、『謝罪することでより一層気持ちよくなれるから』したものだった。
愛情たっぷりにイチャイチャとえっちするのも大好きだけれども、こういう罪悪感を嗜虐心で塗りつぶすえっちも好きなヘンタイだと自覚する。
もう、寝ている彼を犯すことに病みつきになってしまっていた。
「でもっ♥ レイプされたそうに無防備に寝てるおにーさんが悪いんだからねっ♥ だから大人しく種付けしちゃおうねっ♥」
射精を懇願するように腰を振るスピードを早める。
一方的なピストンで限界を迎え、ビクビクと痙攣する彼のおちんちんは我慢することもできずに脈動を始める。
「イッて♥ イッて♥ イけっ♥ イけっ♥ ボクのおまんこに無自覚射精しちゃえっ♥」
一際強く腰を振り下ろした瞬間、白濁が迸る。
ビュクッ、ビュクッと寝てるのに力強く種付けしてもらえる快感におまんこをキュウキュウしめつけてお返しする。
一滴たりともこぼさないように、子宮に注ぎ込ませるためにぐりぐりと腰を押し付けると、気持ちよさそうに彼の体が跳ねる。
それを押さえつけるのと、あまりにも強烈な絶頂感を逃がすためにギュゥっと抱きしめた。
「あっ♥ う……ぅ……♥ しあわせぇ……♥♥♥」
深い絶頂に合わせてビクビクと未だに射精し続ける彼のおちんちんの感触とニオイで浅く絶頂を続けるボクは、罪悪感と多幸感に包まれながら意識を手放しそうになる。
「……って、駄目だ駄目だ。ちゃんと後始末しないと……」
手放しかけた意識をなんとか掴み直しながら、しばらく彼の全てを堪能する。
このことがバレてしまっては『次』がなくなる。それだけは避けたい。
絶頂の余韻を堪能し、彼のおちんちんも満足して小さくなった後、おまんこから溢れ出てくる白濁の感触を楽しみながら後処理を始めた。
―――
――
―
「……で、ラナ。君は寝ている俺に何をしていたんだ？」
「……キスしてました」
「そうだな。こんな首筋にキスマーク付けまくって……出かけたときに絶対笑われるだろこれ……」
「……いいじゃないか、見せつけてやりなよ」
「ラーナー？」
「う……冗談だって。……ごめんよ？ その、おにーさんの寝顔が可愛くってつい……」
「……帰ってきたら覚えておけよ。次は君をキスマークだらけにしてやるからな」
「……っ♥ はぁい……♥」
あの夜のことは『寝ている最中にキスだけに飽き足らず、キスマークを大量に付けてきた』ということになっていた。
つまるところ全くもってバレていない。それに加えてオシオキえっちもしてもらえる。ラナちゃん大勝利というやつだ。
睡眠薬を使って安全にえっちするというのもいいかも知れないが、やはりスリルがない。
もし起こしてしまったときにオシオキえっちしてもらえるという可能性がある以上そういうものには頼らないほうが良さそうだ。
彼の眠りの深さは凄まじいということも立証できたし、これからの夜は眠りについてからも楽しめそうだ。
出かける彼を見送りながら昨夜の秘め事を思い出して股が濡れてくる。
走り出した悪戯心は止まることを知らず、その悪戯を叱られてしまうまで飽きることもない。
『次は起きちゃうかなぁ』そう思いながら、彼の後ろ姿を見て股間に指を這わせて微笑んだ。
長い夜は、まだまだ楽しめそうだ。
18/11/26 11:52更新 / キール