ドロドロでらぶらぶ
精霊使い
それはこの世界を成す四代元素の化身、精霊と心をかわし、その力を借りて自然を操る職業
大いなる昔より生きとし生ける生き物に等しく多大な恵みと甚大な破壊をもたらしてきた自然の力というのは凄まじいもので、それを扱える精霊使いは、己が得意とする環境であればたった一人で数百の兵士と同等の力を発揮する、とまで言われることすらある
僕もそんな精霊使いと精霊の神秘に魅せられて精霊使いを志す騎士見習いである。精霊との契約もしており、精霊魔法を行使することはできるのだがまだ12歳と若い…いや、幼い僕は前線には出してもらえず、街やその周辺の哨戒であったり遠征任務の物資運搬であったり、雑務をこなしながら訓練を重ねる身。それでもいつかは……
「おーいヘリオ！教官がお前の事探してたぞー！」
「へっ…教官が、僕に？」
なんて、訓練を終えてぼうっとしながら考え事をしていると、同じく見習いのレオに声を掛けられてハッとする
（教官が僕なんかに用事？なんだろう）
教官はこの街の警備に当てられている部隊の隊長を任されている、僕ら下っ端なんかよりもずっと偉いお方だ。そんな方が僕を名指しで用事があるなんて。教官の部屋にむかう間、思い当たる節が無いか頭を回してみたが、特に覚えがなかった
「失礼します！見習いのヘリオです！」
「おぉヘリオ君、よく来た。入りなさい」
部屋に入ると、訓練の時とは違う優しげな表情で僕を迎えてくれた
「あの、僕に用事というのは…」
「あぁ。君に一つ、頼みたいことがあってね」
そういって、一枚の紙を僕に差し出した。どうやらこれは何かの依頼書のようだが
「洞窟の調査…ですか？」
以来の内容を纏めると、こんな感じだ
街から少し離れたところにある古い鉱山で、自然にできたものと思われる洞窟が発見された。その洞窟に危険がないかどうかを調査し、鉱石の採取に利用可能かを調べる
「上からの仕事なんだがね、あいにく今は学者チームは遠征中だ、人手も足りていない。だが、確か君は精霊使いだったろう、それも土の精霊と契約している。土の元素が豊富な鉱山であれば単身でも詳しい調査が行えるだろう」
「た、確かに洞窟であれば可能……ですが、僕なんかの見習いにこんな仕事を、その、大丈夫なのでしょうか」
「なあに、心配することは無い。この鉱山は昔から安全を確認された上で使われているんだからな。それにここだけの話だが…」
教官がこっそりと耳打ちをしてくる
「君のような一生懸命な若者を見ていると無性に応援したくなるんだ。君にはもう十分な実力も才能もある、ぜひ一日でも早く前線で活躍してほしい。だがその若さでは手柄でもない限り上に上がるには時間がかかるだろう？だから少しでも手柄を君に…と思ってね」
「きょ、教官…！」
「おっと、贔屓しているのは内緒にしておいてくれよ？」
思えば、この人は僕によく目をかけてくれている人だった。訓練後に居残って特訓をしていると、いつも差し入れや稽古をつけてくれたし、プライベートで食事に誘われたこともある
今まで気が付かなかったけど、僕はこの人に期待されているんだ。そう自覚すると、特別扱いをされていることに周りへの少しの申し訳なさと、前線での活躍に一歩近づけることへの嬉しさの混ざったような不思議な感じがした
「それでは、この任務、君に任せる。やってくれるね？」
「はいっ！ありがとうございますっ！」
こうして、僕の初めての単独任務が決まったのだった
……………………………………………
「ここ、だよね」
あれから数日後。僕は例の洞窟の前にやってきていた。その穴は人がギリギリ一人しか通れないほどの小ささで、近くは背の高い植物や蔦で見事に隠れている。なるほど、これなら今まで派遣されなかったと言われても不思議ではない
「でもこれだと入り辛いね……ノーム、お願いできる？」
『ん…。まかせて』
僕の肩のあたりにフヨフヨと浮遊する仄かに橙色の光を纏った土の塊、僕のパートナーである土の精霊ノームに声をかける。こういった植物の生い茂る場所や鉱山ではやはり力が出るらしく、普段無口で返事すら返さないノームもちゃんと返事をしてくれた
ノームに声をかけてから小さな入り口に手をかざすと、ほどなくして辺りを覆う草や蔦がもぞもぞとうごめいて道を開け、岩の穴がずずず…と地響きと共に広がってゆき、出入りするのに十分な大きさとなった。
「あはは、やっぱりテンション上がるものなの？こういう所だと」
『ん、この洞窟…特に凄い。こんなの初めて』
中を歩きながらノームと談笑する。普段が全然喋らない奴な分、他愛のない会話でもできることががとても楽しかった
「それにしても…すごいな。まるで宝箱だ」
『天井も壁もしっかりしてる…これならある程度大規模な採取でも大丈夫……だよ』
入り口の狭さに比べるて中は3、4人が並んで歩けるほどに十分なスペースがあった。そして壁や天井、足元には沢山の宝石の原石がキラキラと露出している。それも奥の方に進むにつれて量も大きさも増えていくようだ
地質や取れる鉱石の種類などはノームに調べてもらい、僕は目視で危険な生き物、魔物がいないかをチェックし、それらを報告書にメモしていく。教官が言っていた通りもともと安全を確認されていた鉱山なだけあって、全く問題はなさそうだ
『……ん！…お、おお！？』
「ん？どしたのノーム」
特に分岐点のない洞窟を進んでいき、横穴があればそこも調べる。そうやって調査を進めてしばらく、かなり奥の方までやってきた辺りでノームの様子が少しおかしくなった。いつも纏っている淡い橙の光は、今はその光だけで読書ができるほどまで強くなっており、核となる土の塊も大きくぶるぶると震えている
『なんか…力が…みなぎる…！』
「そ、そんなに？この辺りに何かあるのかな…」
そう思って辺りを見渡すと、壁の一部が淡いピンク色に輝いているのが見えた。光の中心には小さな穴が開いている、この薄い壁の向こうに横穴があるのだろうか
『あっ…そこ!その壁の向こうから…感じる！』
どうやら、ノームの異変の原因もここにあるらしい。ノームがここまでの反応を示すとなると、調べないわけにはいかない。ノームの力で小さな穴を少しずつ広げていくと
「…わぁ！」
中は、だいたい宿屋の一室程の広さの空洞だった。特筆すべきは壁、床、天井、そのいたる所に銀色の鉱石が埋まっており、それぞれが僕の持つカンテラの明かりを受けてピンク色の光を跳ね返している。空洞中がそのピンクで満ちており、とても美しくて、なぜか少しだけ、エッチだなと思ってしまった
「ピンク色に光る鉱石…！こんなの初めて見た！ねえノーム、この鉱石は何かな！？」
「………」
「あれ？ノーム……」
しかしそれよりも、未知の鉱石を見つけたことに対する興奮が大きく、声を荒げてノームに問いかける。だが、ついさっきまでハイテンションだったノームは一転してシンと静まっていた。流石に静かになりすぎだと思い、ノームの方を見ると
そこに、パートナーである土塊の姿は無く
代わりに、地面に全裸でぺたんと座り込む褐色の少女の姿が
「………え”？」
「…えへへぇ♡ヘリオ…見てこれ、すごいよぉ♡」
その少女は僕の名を呼びながら、だらしない笑みを浮かべて自らの体を眺めている。まるで新しい洋服を試着して、その姿を確認するかのように
「えっ……まさか、ノーム…なの？」
「ん…♡」
よくよく見れば、小柄な身体に似合わず大きな四肢はごつごつとした土でできており、サラサラで少し長めの茶色いおかっぱのてっぺんからは、瑞々しい緑に色づいた蔦がハート型の木の実をぶら下げている
この姿は見たことがあった。時々兵舎で見かけた、先輩の精霊使いが連れていた女性型の精霊、純精霊の頃よりもはるかに強い力を宿す精霊、魔精霊
「す、すごいよノーム！上位の精霊になれたんだ！」
己のパートナーが進化した。急なことだったので少し驚きはしたものの、その事実に僕は喜んだ。が
「……むー」
「あれ…？どうしたのノーム」
しかし当の本人は、そんな僕の反応を見て不機嫌になっていた
「そうじゃなくて…ほら、どお？この姿…♡」
「ど、どう…って、わっ！ちょっと、その、か、隠してっ！」
不機嫌そうな顔のまま、ノームはハグをねだるかのように両手を広げてその体を見せびらかす。その少女は全裸なので、膨らみかけの二つのふくらみとか、ツルツルの脇、ぴっちりと閉じたアソコ等、色々と丸見えだった
女性経験のない僕にその姿は刺激が強すぎて、とっさに両手で自分の顔を覆って見ないようにする。だが勿論興味がないわけではない、むしろ興味アリアリな僕は指に隙間を作ってこっそりと見てしまう
「……♡ヘリオなら、見てもいいんだよ？私はヘリオのパートナーだから…」
「ひゃっ…そ、そんな…って、わっ！？」
じりじりと両手を広げたまま迫ってくるノーム。だが、一度手で隠して指の隙間から再び覗いた先には、立派な谷間を作る双丘が広がっていた。さっきよりもより刺激的な光景に驚いて、僕はしりもちをついてしまう
「いつつ……って、あれ？ノーム、なんか…その、育ってない？」
おしりから伝わる痛みで少し冷静になってノームを見上げると、そこにいたのは幼気な少女ではなく豊満な身体を持つ美女だった。だが、土の手足に頭の植物がこの美女は紛れもなくノームだということを示している
「ん…♡どこ見て言ってるの？エッチ…♡」
「へっ？あっ、いやっ！そういうことじゃなくてっ！」
だが、ノームはそのことをまるで気にしていない様子で、むしろ戸惑う僕をからかうように胸を突き出してくる。そんなことをしているこの瞬間にも、ノームの成長は止まらない。じりじりとこちらに近づきながらその背丈は僕が立っている時の身長を軽々と超え、目の前にある豊満なバストも今まで会ってきたどの女性よりも大きくなって、それでいてそのハリを示すようにゆさゆさと揺れる。胸に隠れて見落としがちだったが、腰回りの肉付きも相当なもので、かといってお腹は小さかったころと変わらずくびれを作り出している
こちらに迫る、自分よりも大きな存在に恐怖にも似た圧迫感を感じて、それから逃れようとしりもちをついたまま後ろに後ずさる。が、ここは部屋一つ分程度の空洞の中。すぐに壁に追いつめられる。そこを逃すまいとノームは両手を僕の左右の壁にそれぞれ突き立てて退路を断ち、止めに土の足で僕の足首から先を地面に埋めてしまう
「つーかまーえ…た♡」
そのころにはノームの成長は止まっていたが、その姿はすでに大人。髪も腰のあたりまである長髪になっており、一つで僕の顔程の大きさを誇る爆乳やむっちりと肉づいた体つき、そして舌なめずりをしながら僕の顔を凝視するその顔は、まさに妖艶、下品に言ってしまえば、とってもスケベなお姉さんだった
「あ…え……？」
なにが起きているかわからない、これじゃあまるで、魔物…
「ぎゅー♡」
「ふゃぁっ！？」
突然、何かに全身を包まれて思考が途切れる。とてつもなく柔らかくて、心安らぐそれはノームの体だった。土でできた巨腕を壁に残したまま、体と同じく褐色の腕で僕を抱きしめてきたのだった。見えないけれど、下半身には何かに跨られている感覚がある。きっと、下も同じ様なことになっているのだろう
「の、ノームっ、落ち着い…むぶっ！」
「ほぉら♡ヘリオがさっきから見てた、おっぱい♡やらかいでしょ♡」
制止しようとする言葉はムニュリと押し付けられる爆乳で容易にふさがれる。同時にそのあまりの柔らかさと目の前でムニュムニュと形を変えるおっぱいのエロティックな光景に思考が支配される
「えへへ…♡うりうり♡」
「んーっ！むー！ぶはっ…むふぅっ！んぅ……」
おっぱいを押し付けたまま、ノームは僕の体を体重で壁に押し付けて固定し、空いた両手でおっぱいをこね回す。僕の顔を丸ごと包み、挟んで、互い違いにこねくり回す。時々ふっと離れたかと思えば次の瞬間には押し付けられる。息苦しくなって溜まらず息を吸い込むと、谷間に満ちる甘ったるい女の子の芳香と甘酸っぱい汗のニオイ、そして心地よい土の香り混ざりあった不思議な香りが鼻孔から全身を駆け巡り、脱力してしまう
「ん…♡おとなしくなった？」
「はぁ……はぅ…のーむ……のーむぅ…」
そんな調子で数十秒間揉まれ続けた後、やっと解放された。僕はもうノームのこと以外何も考えることができなくなっていた。それこそ、ノームの全身に走る黒い文様にも気付く余裕も無いくらいに
「ヘリオ…とろとろ♡私も…んっ……♡とけちゃいそ…♡んー…」
蕩けた僕の眼前に、これまた蕩けたノームの顔が迫ってくる。両手は僕の顔をがっしりとホールドし、そのままむちゅうっとキスをされる
「んっ…れる…♡クチュ…♡んふふ…♡」
「んぅ…む……んむぅ…」
ただのキスではなく、舌を絡めるディープキス。ノームの舌がふにゃふにゃになった僕の唇を割って口内に入り込み、そのまま口の中を蹂躙する。舌に舌を絡め、歯茎を舐め、唾液を啜る。僕の身体もドロドロに溶けた思考に支配されて、僕の方からもノームのベロを舐め返し、甘い唾を飲む。それだけでは飽き足らず、今までだらんと脱力していた腕でドロドロの泥になりつつあるノームを抱きすくめた
「んっ…♡ぷぁっ…♡はぁぁ……ん♡ヘリオぉ♡」
「のーむっ…からだ…どろどろだよ…ぉ？」
「んぅ…？いいじゃん、そんなこと。それより♡」
口を離して見つめあう。ノームの顔はすでにドロドロの泥になっているが、それでも輪郭は変わらずいやらしく蕩けたノームのまま。見る人が見ればこれは恐ろしい化け物なのかもしれないけど、僕にはそれがノームであるという思うだけでこの世の何よりも美しい美女に見える
ノームはというと、トロンとした目で見つめあったまま右手で僕の股間をなでさする。僕もノームの顔しか見ていないので詳しくはわからないけど、そこに生える肉棒は痛いくらいに立ち上がっているのがわかる。それも、今まで剥けていなかったペニスも亀頭が丸出しになるほどにビンビンだ。ノームもそれをわかっているようで、僕を抱きすくめる腕とは他に下半身の泥だまりからどろどろの腕を伸ばして、甘い声をあげながら僕のズボンを下す。露出した下半身はノームの体から垂れ落ちる生暖かい泥でぐちゃぐちゃだ
「のーむ…♡」
「…あはぁ…♡いただきまぁ〜す♡」
その言葉を最後に、二人は喘ぎ声とお互いの名前以外の言葉を発さなくなった
上に乗るノーム、否、すでにドロームという魔物に代わってしまった彼女が腰を振り、ヘリオはそれにこたえるように胸を吸い、抱きしめ、キスをする
ヘリオの体は彼女自身ともいえる泥にまみれ、すでに二人の境界線がどこなのかもわからない
床に広がる泥だまりはどんどんその深さ広さを拡大し、気が付けば元の魔界銀の原石に囲まれた桃色の空洞は天井まで余すところなく泥になっていた。天井から滝のように滴り落ちる泥、押されればその形にぐちゃりと変形しそれでも崩れない壁は正に異様の一言。空洞だけに留まらず、その泥は今まで通ってきた通路も飲み込んでいくが、二人は一切気に留めない
やがて二人が疲れ果てて、文字通り泥のように眠るころには、最初に入った入り口からゴポゴポと泥があふれ出ていたそうな…
……………………………………………
数日後、反魔物領のとある地域から、一つの鉱山が姿を消した。山が消える一部始終を見た者達は、皆一様に「山が泥沼に沈んだ」と証言している
それからほどなくして、その周辺の街や国がすべて魔界と化した。原因は言わずもがな、土壌の汚染である
今ではその一帯はもともと鉱山であった巨大な沼を取り囲むように森が出来上がり、森の中は豊かな土壌によって植物型の魔物たちが暮らす楽園となった。その森の主であるドロームと少年の夫婦は、今でも沼の真ん中に立つ泥でできた家の中で、グチョグチョの蜜月を繰り返しているとか
……………………………………………
ちょこっと後日談
あれから数か月。僕とノーム、いやドロシーはいつの間にか植物の楽園の主になっていた。ドロシーというのはもはやノームでなくなってしまったノームに改めて僕がつけた名前だ
楽園の主といっても、特にやることは無い。いつも通り起きて、ドロシーといちゃいちゃして、ドロシーとご飯を食べて、ドロシーとラブラブして、ドロシーに包まれて眠る。ただ一つ仕事らしい仕事は、森の土壌まで侵食したドロシーの力で、森に害をなす侵入者を排除することぐらい。それも最近は土壌の魔界化が進んでいるお陰かめっきり減っているけれど
「ほらほらヘリオぉ♡、ちゃんとこっちに集中して♡」
「んぅ……はぅっ…ぁ」
「んふ♡私も忘れないでよぉ♡」
「それじゃあ私はこっち♡」
「うふふ♡良かったね、ヘリオ♡どっちもこっちも気持ちいよぉ♡」
「あっ…ひぁっ…」
まあおかげで、僕はドロシーといちゃいちゃすることに集中できるから何も問題はない。今、僕は泥の海の中で前後左右、四方八方から大量のドロシーに包まれて愛されている。正面で抱き合うドロシーの膣内に僕のペニスはずっぽりと咥えこまれており、左右のドロシーはそれぞれ僕の腕をとって自分の体に思い思いに擦り付ける。後ろのドロシーは僕の体重を一心に受け止めながら耳元で愛を囁き続け、僕の足の間から上半身だけを出しているドロシーは僕の増してから手を出しておしりの穴と玉袋をやわやわと刺激し続ける
そんな幸せの泥沼に、僕らは二人で一生、ずぶずぶと沈み続ける
それはこの世界を成す四代元素の化身、精霊と心をかわし、その力を借りて自然を操る職業
大いなる昔より生きとし生ける生き物に等しく多大な恵みと甚大な破壊をもたらしてきた自然の力というのは凄まじいもので、それを扱える精霊使いは、己が得意とする環境であればたった一人で数百の兵士と同等の力を発揮する、とまで言われることすらある
僕もそんな精霊使いと精霊の神秘に魅せられて精霊使いを志す騎士見習いである。精霊との契約もしており、精霊魔法を行使することはできるのだがまだ12歳と若い…いや、幼い僕は前線には出してもらえず、街やその周辺の哨戒であったり遠征任務の物資運搬であったり、雑務をこなしながら訓練を重ねる身。それでもいつかは……
「おーいヘリオ！教官がお前の事探してたぞー！」
「へっ…教官が、僕に？」
なんて、訓練を終えてぼうっとしながら考え事をしていると、同じく見習いのレオに声を掛けられてハッとする
（教官が僕なんかに用事？なんだろう）
教官はこの街の警備に当てられている部隊の隊長を任されている、僕ら下っ端なんかよりもずっと偉いお方だ。そんな方が僕を名指しで用事があるなんて。教官の部屋にむかう間、思い当たる節が無いか頭を回してみたが、特に覚えがなかった
「失礼します！見習いのヘリオです！」
「おぉヘリオ君、よく来た。入りなさい」
部屋に入ると、訓練の時とは違う優しげな表情で僕を迎えてくれた
「あの、僕に用事というのは…」
「あぁ。君に一つ、頼みたいことがあってね」
そういって、一枚の紙を僕に差し出した。どうやらこれは何かの依頼書のようだが
「洞窟の調査…ですか？」
以来の内容を纏めると、こんな感じだ
街から少し離れたところにある古い鉱山で、自然にできたものと思われる洞窟が発見された。その洞窟に危険がないかどうかを調査し、鉱石の採取に利用可能かを調べる
「上からの仕事なんだがね、あいにく今は学者チームは遠征中だ、人手も足りていない。だが、確か君は精霊使いだったろう、それも土の精霊と契約している。土の元素が豊富な鉱山であれば単身でも詳しい調査が行えるだろう」
「た、確かに洞窟であれば可能……ですが、僕なんかの見習いにこんな仕事を、その、大丈夫なのでしょうか」
「なあに、心配することは無い。この鉱山は昔から安全を確認された上で使われているんだからな。それにここだけの話だが…」
教官がこっそりと耳打ちをしてくる
「君のような一生懸命な若者を見ていると無性に応援したくなるんだ。君にはもう十分な実力も才能もある、ぜひ一日でも早く前線で活躍してほしい。だがその若さでは手柄でもない限り上に上がるには時間がかかるだろう？だから少しでも手柄を君に…と思ってね」
「きょ、教官…！」
「おっと、贔屓しているのは内緒にしておいてくれよ？」
思えば、この人は僕によく目をかけてくれている人だった。訓練後に居残って特訓をしていると、いつも差し入れや稽古をつけてくれたし、プライベートで食事に誘われたこともある
今まで気が付かなかったけど、僕はこの人に期待されているんだ。そう自覚すると、特別扱いをされていることに周りへの少しの申し訳なさと、前線での活躍に一歩近づけることへの嬉しさの混ざったような不思議な感じがした
「それでは、この任務、君に任せる。やってくれるね？」
「はいっ！ありがとうございますっ！」
こうして、僕の初めての単独任務が決まったのだった
……………………………………………
「ここ、だよね」
あれから数日後。僕は例の洞窟の前にやってきていた。その穴は人がギリギリ一人しか通れないほどの小ささで、近くは背の高い植物や蔦で見事に隠れている。なるほど、これなら今まで派遣されなかったと言われても不思議ではない
「でもこれだと入り辛いね……ノーム、お願いできる？」
『ん…。まかせて』
僕の肩のあたりにフヨフヨと浮遊する仄かに橙色の光を纏った土の塊、僕のパートナーである土の精霊ノームに声をかける。こういった植物の生い茂る場所や鉱山ではやはり力が出るらしく、普段無口で返事すら返さないノームもちゃんと返事をしてくれた
ノームに声をかけてから小さな入り口に手をかざすと、ほどなくして辺りを覆う草や蔦がもぞもぞとうごめいて道を開け、岩の穴がずずず…と地響きと共に広がってゆき、出入りするのに十分な大きさとなった。
「あはは、やっぱりテンション上がるものなの？こういう所だと」
『ん、この洞窟…特に凄い。こんなの初めて』
中を歩きながらノームと談笑する。普段が全然喋らない奴な分、他愛のない会話でもできることががとても楽しかった
「それにしても…すごいな。まるで宝箱だ」
『天井も壁もしっかりしてる…これならある程度大規模な採取でも大丈夫……だよ』
入り口の狭さに比べるて中は3、4人が並んで歩けるほどに十分なスペースがあった。そして壁や天井、足元には沢山の宝石の原石がキラキラと露出している。それも奥の方に進むにつれて量も大きさも増えていくようだ
地質や取れる鉱石の種類などはノームに調べてもらい、僕は目視で危険な生き物、魔物がいないかをチェックし、それらを報告書にメモしていく。教官が言っていた通りもともと安全を確認されていた鉱山なだけあって、全く問題はなさそうだ
『……ん！…お、おお！？』
「ん？どしたのノーム」
特に分岐点のない洞窟を進んでいき、横穴があればそこも調べる。そうやって調査を進めてしばらく、かなり奥の方までやってきた辺りでノームの様子が少しおかしくなった。いつも纏っている淡い橙の光は、今はその光だけで読書ができるほどまで強くなっており、核となる土の塊も大きくぶるぶると震えている
『なんか…力が…みなぎる…！』
「そ、そんなに？この辺りに何かあるのかな…」
そう思って辺りを見渡すと、壁の一部が淡いピンク色に輝いているのが見えた。光の中心には小さな穴が開いている、この薄い壁の向こうに横穴があるのだろうか
『あっ…そこ!その壁の向こうから…感じる！』
どうやら、ノームの異変の原因もここにあるらしい。ノームがここまでの反応を示すとなると、調べないわけにはいかない。ノームの力で小さな穴を少しずつ広げていくと
「…わぁ！」
中は、だいたい宿屋の一室程の広さの空洞だった。特筆すべきは壁、床、天井、そのいたる所に銀色の鉱石が埋まっており、それぞれが僕の持つカンテラの明かりを受けてピンク色の光を跳ね返している。空洞中がそのピンクで満ちており、とても美しくて、なぜか少しだけ、エッチだなと思ってしまった
「ピンク色に光る鉱石…！こんなの初めて見た！ねえノーム、この鉱石は何かな！？」
「………」
「あれ？ノーム……」
しかしそれよりも、未知の鉱石を見つけたことに対する興奮が大きく、声を荒げてノームに問いかける。だが、ついさっきまでハイテンションだったノームは一転してシンと静まっていた。流石に静かになりすぎだと思い、ノームの方を見ると
そこに、パートナーである土塊の姿は無く
代わりに、地面に全裸でぺたんと座り込む褐色の少女の姿が
「………え”？」
「…えへへぇ♡ヘリオ…見てこれ、すごいよぉ♡」
その少女は僕の名を呼びながら、だらしない笑みを浮かべて自らの体を眺めている。まるで新しい洋服を試着して、その姿を確認するかのように
「えっ……まさか、ノーム…なの？」
「ん…♡」
よくよく見れば、小柄な身体に似合わず大きな四肢はごつごつとした土でできており、サラサラで少し長めの茶色いおかっぱのてっぺんからは、瑞々しい緑に色づいた蔦がハート型の木の実をぶら下げている
この姿は見たことがあった。時々兵舎で見かけた、先輩の精霊使いが連れていた女性型の精霊、純精霊の頃よりもはるかに強い力を宿す精霊、魔精霊
「す、すごいよノーム！上位の精霊になれたんだ！」
己のパートナーが進化した。急なことだったので少し驚きはしたものの、その事実に僕は喜んだ。が
「……むー」
「あれ…？どうしたのノーム」
しかし当の本人は、そんな僕の反応を見て不機嫌になっていた
「そうじゃなくて…ほら、どお？この姿…♡」
「ど、どう…って、わっ！ちょっと、その、か、隠してっ！」
不機嫌そうな顔のまま、ノームはハグをねだるかのように両手を広げてその体を見せびらかす。その少女は全裸なので、膨らみかけの二つのふくらみとか、ツルツルの脇、ぴっちりと閉じたアソコ等、色々と丸見えだった
女性経験のない僕にその姿は刺激が強すぎて、とっさに両手で自分の顔を覆って見ないようにする。だが勿論興味がないわけではない、むしろ興味アリアリな僕は指に隙間を作ってこっそりと見てしまう
「……♡ヘリオなら、見てもいいんだよ？私はヘリオのパートナーだから…」
「ひゃっ…そ、そんな…って、わっ！？」
じりじりと両手を広げたまま迫ってくるノーム。だが、一度手で隠して指の隙間から再び覗いた先には、立派な谷間を作る双丘が広がっていた。さっきよりもより刺激的な光景に驚いて、僕はしりもちをついてしまう
「いつつ……って、あれ？ノーム、なんか…その、育ってない？」
おしりから伝わる痛みで少し冷静になってノームを見上げると、そこにいたのは幼気な少女ではなく豊満な身体を持つ美女だった。だが、土の手足に頭の植物がこの美女は紛れもなくノームだということを示している
「ん…♡どこ見て言ってるの？エッチ…♡」
「へっ？あっ、いやっ！そういうことじゃなくてっ！」
だが、ノームはそのことをまるで気にしていない様子で、むしろ戸惑う僕をからかうように胸を突き出してくる。そんなことをしているこの瞬間にも、ノームの成長は止まらない。じりじりとこちらに近づきながらその背丈は僕が立っている時の身長を軽々と超え、目の前にある豊満なバストも今まで会ってきたどの女性よりも大きくなって、それでいてそのハリを示すようにゆさゆさと揺れる。胸に隠れて見落としがちだったが、腰回りの肉付きも相当なもので、かといってお腹は小さかったころと変わらずくびれを作り出している
こちらに迫る、自分よりも大きな存在に恐怖にも似た圧迫感を感じて、それから逃れようとしりもちをついたまま後ろに後ずさる。が、ここは部屋一つ分程度の空洞の中。すぐに壁に追いつめられる。そこを逃すまいとノームは両手を僕の左右の壁にそれぞれ突き立てて退路を断ち、止めに土の足で僕の足首から先を地面に埋めてしまう
「つーかまーえ…た♡」
そのころにはノームの成長は止まっていたが、その姿はすでに大人。髪も腰のあたりまである長髪になっており、一つで僕の顔程の大きさを誇る爆乳やむっちりと肉づいた体つき、そして舌なめずりをしながら僕の顔を凝視するその顔は、まさに妖艶、下品に言ってしまえば、とってもスケベなお姉さんだった
「あ…え……？」
なにが起きているかわからない、これじゃあまるで、魔物…
「ぎゅー♡」
「ふゃぁっ！？」
突然、何かに全身を包まれて思考が途切れる。とてつもなく柔らかくて、心安らぐそれはノームの体だった。土でできた巨腕を壁に残したまま、体と同じく褐色の腕で僕を抱きしめてきたのだった。見えないけれど、下半身には何かに跨られている感覚がある。きっと、下も同じ様なことになっているのだろう
「の、ノームっ、落ち着い…むぶっ！」
「ほぉら♡ヘリオがさっきから見てた、おっぱい♡やらかいでしょ♡」
制止しようとする言葉はムニュリと押し付けられる爆乳で容易にふさがれる。同時にそのあまりの柔らかさと目の前でムニュムニュと形を変えるおっぱいのエロティックな光景に思考が支配される
「えへへ…♡うりうり♡」
「んーっ！むー！ぶはっ…むふぅっ！んぅ……」
おっぱいを押し付けたまま、ノームは僕の体を体重で壁に押し付けて固定し、空いた両手でおっぱいをこね回す。僕の顔を丸ごと包み、挟んで、互い違いにこねくり回す。時々ふっと離れたかと思えば次の瞬間には押し付けられる。息苦しくなって溜まらず息を吸い込むと、谷間に満ちる甘ったるい女の子の芳香と甘酸っぱい汗のニオイ、そして心地よい土の香り混ざりあった不思議な香りが鼻孔から全身を駆け巡り、脱力してしまう
「ん…♡おとなしくなった？」
「はぁ……はぅ…のーむ……のーむぅ…」
そんな調子で数十秒間揉まれ続けた後、やっと解放された。僕はもうノームのこと以外何も考えることができなくなっていた。それこそ、ノームの全身に走る黒い文様にも気付く余裕も無いくらいに
「ヘリオ…とろとろ♡私も…んっ……♡とけちゃいそ…♡んー…」
蕩けた僕の眼前に、これまた蕩けたノームの顔が迫ってくる。両手は僕の顔をがっしりとホールドし、そのままむちゅうっとキスをされる
「んっ…れる…♡クチュ…♡んふふ…♡」
「んぅ…む……んむぅ…」
ただのキスではなく、舌を絡めるディープキス。ノームの舌がふにゃふにゃになった僕の唇を割って口内に入り込み、そのまま口の中を蹂躙する。舌に舌を絡め、歯茎を舐め、唾液を啜る。僕の身体もドロドロに溶けた思考に支配されて、僕の方からもノームのベロを舐め返し、甘い唾を飲む。それだけでは飽き足らず、今までだらんと脱力していた腕でドロドロの泥になりつつあるノームを抱きすくめた
「んっ…♡ぷぁっ…♡はぁぁ……ん♡ヘリオぉ♡」
「のーむっ…からだ…どろどろだよ…ぉ？」
「んぅ…？いいじゃん、そんなこと。それより♡」
口を離して見つめあう。ノームの顔はすでにドロドロの泥になっているが、それでも輪郭は変わらずいやらしく蕩けたノームのまま。見る人が見ればこれは恐ろしい化け物なのかもしれないけど、僕にはそれがノームであるという思うだけでこの世の何よりも美しい美女に見える
ノームはというと、トロンとした目で見つめあったまま右手で僕の股間をなでさする。僕もノームの顔しか見ていないので詳しくはわからないけど、そこに生える肉棒は痛いくらいに立ち上がっているのがわかる。それも、今まで剥けていなかったペニスも亀頭が丸出しになるほどにビンビンだ。ノームもそれをわかっているようで、僕を抱きすくめる腕とは他に下半身の泥だまりからどろどろの腕を伸ばして、甘い声をあげながら僕のズボンを下す。露出した下半身はノームの体から垂れ落ちる生暖かい泥でぐちゃぐちゃだ
「のーむ…♡」
「…あはぁ…♡いただきまぁ〜す♡」
その言葉を最後に、二人は喘ぎ声とお互いの名前以外の言葉を発さなくなった
上に乗るノーム、否、すでにドロームという魔物に代わってしまった彼女が腰を振り、ヘリオはそれにこたえるように胸を吸い、抱きしめ、キスをする
ヘリオの体は彼女自身ともいえる泥にまみれ、すでに二人の境界線がどこなのかもわからない
床に広がる泥だまりはどんどんその深さ広さを拡大し、気が付けば元の魔界銀の原石に囲まれた桃色の空洞は天井まで余すところなく泥になっていた。天井から滝のように滴り落ちる泥、押されればその形にぐちゃりと変形しそれでも崩れない壁は正に異様の一言。空洞だけに留まらず、その泥は今まで通ってきた通路も飲み込んでいくが、二人は一切気に留めない
やがて二人が疲れ果てて、文字通り泥のように眠るころには、最初に入った入り口からゴポゴポと泥があふれ出ていたそうな…
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数日後、反魔物領のとある地域から、一つの鉱山が姿を消した。山が消える一部始終を見た者達は、皆一様に「山が泥沼に沈んだ」と証言している
それからほどなくして、その周辺の街や国がすべて魔界と化した。原因は言わずもがな、土壌の汚染である
今ではその一帯はもともと鉱山であった巨大な沼を取り囲むように森が出来上がり、森の中は豊かな土壌によって植物型の魔物たちが暮らす楽園となった。その森の主であるドロームと少年の夫婦は、今でも沼の真ん中に立つ泥でできた家の中で、グチョグチョの蜜月を繰り返しているとか
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ちょこっと後日談
あれから数か月。僕とノーム、いやドロシーはいつの間にか植物の楽園の主になっていた。ドロシーというのはもはやノームでなくなってしまったノームに改めて僕がつけた名前だ
楽園の主といっても、特にやることは無い。いつも通り起きて、ドロシーといちゃいちゃして、ドロシーとご飯を食べて、ドロシーとラブラブして、ドロシーに包まれて眠る。ただ一つ仕事らしい仕事は、森の土壌まで侵食したドロシーの力で、森に害をなす侵入者を排除することぐらい。それも最近は土壌の魔界化が進んでいるお陰かめっきり減っているけれど
「ほらほらヘリオぉ♡、ちゃんとこっちに集中して♡」
「んぅ……はぅっ…ぁ」
「んふ♡私も忘れないでよぉ♡」
「それじゃあ私はこっち♡」
「うふふ♡良かったね、ヘリオ♡どっちもこっちも気持ちいよぉ♡」
「あっ…ひぁっ…」
まあおかげで、僕はドロシーといちゃいちゃすることに集中できるから何も問題はない。今、僕は泥の海の中で前後左右、四方八方から大量のドロシーに包まれて愛されている。正面で抱き合うドロシーの膣内に僕のペニスはずっぽりと咥えこまれており、左右のドロシーはそれぞれ僕の腕をとって自分の体に思い思いに擦り付ける。後ろのドロシーは僕の体重を一心に受け止めながら耳元で愛を囁き続け、僕の足の間から上半身だけを出しているドロシーは僕の増してから手を出しておしりの穴と玉袋をやわやわと刺激し続ける
そんな幸せの泥沼に、僕らは二人で一生、ずぶずぶと沈み続ける
18/05/08 22:06更新 / ウェラロア