おおかみを従えしものたち・俺のこたえは
(ノア・レギーア視点)
あれ? 何かからだが冷えていく・・・。
さっきまで体が熱くて・・・欲しくて欲しくて仕方なかったのに。
ガラ兄ちゃん、ヴァン姉ちゃん、そしてエイル姉ちゃんもぐっすり寝てる・・・。でも・・・アレ?・・・・和馬さんがいない・・・・・どこに行ったんだろう。わたしはダルイ体を起こした。
私・・・正直ね、発情期は怖いの・・・何か自分じゃなくなって・・男を欲しがる単なる発情した雌犬になっちゃうから・・・。でも本当に犬だから仕方ないか・・・。私はもう人間じゃなくなってる・・・。ワーウルフという存在に。
そう、私は魔物・・・人間から嫌われる存在。・・・それ以外の何者でもない。
あ・・・和馬さん・・・地面に手をつけて何か言っている。
そっと扉を開けて外に出た・・・・。
「あ、ノアちゃん起きて・・・・って?!」
いきなり私に背を向けた・・・・。Tシャツに長袖のジャケット、短パンを履いてサンダルの状態。 違う世界から来たというから、寝巻きってそんな感じなんだ。
「あの・・・・どうしたんですか?私になにかついてるとか」
「・・・ノアちゃん、自分の体を・・下、下・・・・」
「自分の体って・・・・あ!! ごめんなさい!!」
私は全裸で外に出ていた。発情してたからよくわからなかったけど・・。
冷めた体が火照ってくる、ちょっと恥ずかしい。
そうしてると、和馬さんが羽織ったジャケットを着せてくれた。すみませんここまで気を使わせて・・・。
「今何を・・・してたんですか?」
「体持ちそうもないから・・結界張ってみた。発情を抑えるやつ。」
「結界??」
(和馬視点)
エイルを助けた後、魔法研の森次先生に電話でいろいろ話してた。その際、ぜひこの魔法を覚えておけって言われてたのが、この発情抑制結界。何に使うだろうと思ったらこの為だったんだ・・・・
確かに3人の発情ワーウルフを毎日相手するのはつらい。だから発情させる時間を絞ることを目的に、結界で抑えておく必要があった。
「あの・・・・その・・・・ええ・・と」
ノアが顔を赤くしてやってきた。羽織ったジャケットはだぶだぶだけど、おかげで股間のすじも見えなくなる。もじもじしてるのは大分頭の中ごちゃごちゃだろう・・。
「どうしたの?」 そういえば・・・俺謝らないとな・・・でもノアの話を聞いて・・・としたときに動揺しまくりのノアの口から・・・
「あ・・・あの・・・あたし・・の体・・・美味しかった・・・ですか?・・あ!!」
・・・・・ノアちゃん・・・ごめん・・やっぱ俺から言うべきだったね。
結界を張っているとはいえ、発情状態は完全には抑えれなので 多少なりとも快楽が残ってしまう。 こういうセリフが出るのも仕方がないけど・・・ノアって普段は本当にいい子なんだ・・ちょっと影あるけど・・・。
「ごめんなさい・・・ああああ、ありがとうございます。」
「いや、その、こっちこそごめんな。 エイルにエロいこと教わっただろ? 控えろって言ったんだけど、こうなっちゃうか・・・。」
その後、お互い焦って焦って会話にならなかった。 ・・・発情期とはいえ彼女と性交渉をもってしまったことを少々後悔している。 俺の世界じゃ立派な犯罪行為だ・・・・。
なにも言えず、寒いからっていってノアがおれにジャケット着せてそのなかに入った・・・二人の肌が触れ合う。地面に座り互いの暖かさを感じあっていた・・・。
「あの、聞いていいですか?」 切り出したのはノア。
「俺でよければ? だけど・・・・」
彼女の表情が曇る・・・・エイルから聞いた彼女の心の傷・・。
「人間と魔物って・・・・生きているだけじゃ分かり合えないのですか??・・・」
・・・何かいい答えを待っているのかもしれない、それでかろうじて気持ちを保とうとしてるんだろうけど・・・でも。
「それは難しいと思う・・・」ごめん、答えがこれしかない。
「そ・・そうですよね・・・私魔物だから・・みんなに嫌われるんですよね。」
寂しそうに笑いながらノアは俺を見つめた。諦めに似た表情・・・でも違うんだよな、ノア・・・・・諦めたら何も解決しない・・・だから・・・。
「難しいからお互いを知ろうとして・・努力するんじゃないかな?」
「努力・・・・ですか・・・。」
「自分を思いを相手に知らせ、相手から相手の思いをちゃんと受け取る。そのキャッチボールで、分かりあえて来ると思う。」
「それで・・・解り合える・・・・?」
「それなりに時間はかかるけど、地道な努力なんだよね。」
俺の言葉を聞き逃さないと耳を立てるノア。もしかすると、俺とこのことで話をしたかったのかもしれない。ノアの頭をなでながら俺は話をつづげる。
「100人いれば100通りの考えがあるから、全員分かってくれって難しい。なら、その中の10人の人に理解してくれればそれでいいじゃないかな? どうだろ?」
「・・そうですね・・」
「俺がいる間は・・・気を楽に。ノアちゃんも守ってやるから。」
「・・・・・・はい」
二人しばらくの沈黙。そして暗い話だけじゃまずいと俺が切り出した。
「エイルやノアちゃんみたいな子はね。俺の世界は獣耳娘と呼ばれてるんだ」
話の突然の切り替えに若干驚いたノアだったけど
「え? 和馬さんの世界は人間だけ・・・でしたよね。」
「そう、そしてその娘は仮装や、絵でしか存在しなかった・・・がw」
「はい?」
「目の前に、本当に生きている。しかも想像通りかわいいときた。」
たちまちノアの顔が赤くなった。
「あ・・・あの・・・もう、和馬さんたら冗談は・・・」
俺は携帯をとりだした。
「実は大体の人間はこの世界のコト信じていないけど、中には実際あると思っている人間もいる。 俺の友達でさ、ちょっとした仕事やってるひとがいるんだけど・・・・まぶしいけど、大丈夫だから・・・。そこでじっとしてて。」
ジャケットを着せて、5歩バック。きょとんとするノアの表情を・・・。
パシャ
「!!」
瞬間フラッシュのせいでびっくりしてノアは顔を覆い隠してしゃがんでしまった。
「ごめんごめん、大丈夫、大丈夫だから・・・・」
「・・・・なんですか?・・・その光・・・怖い・・怖い」
「ごめん、大丈夫・・・なにも悪いことはないから。」
「・・・・うん・・・」
気持ちを落ち着かせ、俺はダチにメールを打ち始めた。
この世界は人間界と表裏一体の位置、すなわち携帯電話に電波も結構届くのだ。そういうことで、ここの世界に興味があるダチにたまに写メールを送ることがあるのだ。もちろん、これはお互いの秘密としている。
「何をしたんですか?」
「友達に手紙をおくった。メールってやつだ。」
「すごい・・・・魔法みたい・・・」
「・・・そうだね、そうそう、ノアちゃんの写真を同封して送ったよ」
「ぇぇぇぇぇぇ、恥ずかしいじゃないですか! ちょっとそれちょっと」
携帯をとろうと必死なノアとそれを取らせないとする俺・・・お約束どおりもつれて転倒。
「あ・・・」
下になったノアがはだけけ裸の体がまたあらわになった。 抵抗することもなくお互いじっと見つめあう。 ワーウルフの体は本当にバランスのいい体をしている。・・・・幼さはのこるけど彼女の裸体も美しいと思った。
「・・・・いいですよ・・・そのまま・・しちゃっても」と真っ赤なノア
コツン、軽くノアを小突く。
「しない、しない、どうせ明日の夜また5人でやっちゃうだろうし。」
お互い笑った・・・。やっぱりノアは笑顔が一番似合う。この顔を曇らせようとしたら許せないとおもった。
もう寝よう。徹夜したらさすがにつらいだろう。色々依頼もあるだろうし。
まだまだ発情期の真っ最中だから、寝不足はとても危険だと思う。
「和馬さん・・・・相談受けてくれてありがとうございます。」
「あったりまえだ・・・俺達は・・・・友達だろ?」
またノアが笑った。
後日ダチ公から返信のメールが届いた。 題名は
「ロリータ野郎へ」
「きさま、二股かけてしかもロリな子まで手をだしたか・・・ぬぬぬ、許さん、ゆるさんぞ〜・・・・・・・ウラヤマシス・・・・・・・この子にタッチしたいなぁ。 夏コミか冬コミのとき売り子でつれてこれないか? おまえの彼女といっしょに」
・・・・・ばかめ。そんなのできるわけねぇだろ。
「ご主人様、なにかあったんですか?」
「ほら、例のエロダチのメールだよ。 いろいろ羨ましがってる」
「ご主人様の知り合いって変な人ばっかりですね。」
いや、それはちょっとちがう・・・。
苦笑のなか、俺達は訓練にでかけた。
(終わり)
あれ? 何かからだが冷えていく・・・。
さっきまで体が熱くて・・・欲しくて欲しくて仕方なかったのに。
ガラ兄ちゃん、ヴァン姉ちゃん、そしてエイル姉ちゃんもぐっすり寝てる・・・。でも・・・アレ?・・・・和馬さんがいない・・・・・どこに行ったんだろう。わたしはダルイ体を起こした。
私・・・正直ね、発情期は怖いの・・・何か自分じゃなくなって・・男を欲しがる単なる発情した雌犬になっちゃうから・・・。でも本当に犬だから仕方ないか・・・。私はもう人間じゃなくなってる・・・。ワーウルフという存在に。
そう、私は魔物・・・人間から嫌われる存在。・・・それ以外の何者でもない。
あ・・・和馬さん・・・地面に手をつけて何か言っている。
そっと扉を開けて外に出た・・・・。
「あ、ノアちゃん起きて・・・・って?!」
いきなり私に背を向けた・・・・。Tシャツに長袖のジャケット、短パンを履いてサンダルの状態。 違う世界から来たというから、寝巻きってそんな感じなんだ。
「あの・・・・どうしたんですか?私になにかついてるとか」
「・・・ノアちゃん、自分の体を・・下、下・・・・」
「自分の体って・・・・あ!! ごめんなさい!!」
私は全裸で外に出ていた。発情してたからよくわからなかったけど・・。
冷めた体が火照ってくる、ちょっと恥ずかしい。
そうしてると、和馬さんが羽織ったジャケットを着せてくれた。すみませんここまで気を使わせて・・・。
「今何を・・・してたんですか?」
「体持ちそうもないから・・結界張ってみた。発情を抑えるやつ。」
「結界??」
(和馬視点)
エイルを助けた後、魔法研の森次先生に電話でいろいろ話してた。その際、ぜひこの魔法を覚えておけって言われてたのが、この発情抑制結界。何に使うだろうと思ったらこの為だったんだ・・・・
確かに3人の発情ワーウルフを毎日相手するのはつらい。だから発情させる時間を絞ることを目的に、結界で抑えておく必要があった。
「あの・・・・その・・・・ええ・・と」
ノアが顔を赤くしてやってきた。羽織ったジャケットはだぶだぶだけど、おかげで股間のすじも見えなくなる。もじもじしてるのは大分頭の中ごちゃごちゃだろう・・。
「どうしたの?」 そういえば・・・俺謝らないとな・・・でもノアの話を聞いて・・・としたときに動揺しまくりのノアの口から・・・
「あ・・・あの・・・あたし・・の体・・・美味しかった・・・ですか?・・あ!!」
・・・・・ノアちゃん・・・ごめん・・やっぱ俺から言うべきだったね。
結界を張っているとはいえ、発情状態は完全には抑えれなので 多少なりとも快楽が残ってしまう。 こういうセリフが出るのも仕方がないけど・・・ノアって普段は本当にいい子なんだ・・ちょっと影あるけど・・・。
「ごめんなさい・・・ああああ、ありがとうございます。」
「いや、その、こっちこそごめんな。 エイルにエロいこと教わっただろ? 控えろって言ったんだけど、こうなっちゃうか・・・。」
その後、お互い焦って焦って会話にならなかった。 ・・・発情期とはいえ彼女と性交渉をもってしまったことを少々後悔している。 俺の世界じゃ立派な犯罪行為だ・・・・。
なにも言えず、寒いからっていってノアがおれにジャケット着せてそのなかに入った・・・二人の肌が触れ合う。地面に座り互いの暖かさを感じあっていた・・・。
「あの、聞いていいですか?」 切り出したのはノア。
「俺でよければ? だけど・・・・」
彼女の表情が曇る・・・・エイルから聞いた彼女の心の傷・・。
「人間と魔物って・・・・生きているだけじゃ分かり合えないのですか??・・・」
・・・何かいい答えを待っているのかもしれない、それでかろうじて気持ちを保とうとしてるんだろうけど・・・でも。
「それは難しいと思う・・・」ごめん、答えがこれしかない。
「そ・・そうですよね・・・私魔物だから・・みんなに嫌われるんですよね。」
寂しそうに笑いながらノアは俺を見つめた。諦めに似た表情・・・でも違うんだよな、ノア・・・・・諦めたら何も解決しない・・・だから・・・。
「難しいからお互いを知ろうとして・・努力するんじゃないかな?」
「努力・・・・ですか・・・。」
「自分を思いを相手に知らせ、相手から相手の思いをちゃんと受け取る。そのキャッチボールで、分かりあえて来ると思う。」
「それで・・・解り合える・・・・?」
「それなりに時間はかかるけど、地道な努力なんだよね。」
俺の言葉を聞き逃さないと耳を立てるノア。もしかすると、俺とこのことで話をしたかったのかもしれない。ノアの頭をなでながら俺は話をつづげる。
「100人いれば100通りの考えがあるから、全員分かってくれって難しい。なら、その中の10人の人に理解してくれればそれでいいじゃないかな? どうだろ?」
「・・そうですね・・」
「俺がいる間は・・・気を楽に。ノアちゃんも守ってやるから。」
「・・・・・・はい」
二人しばらくの沈黙。そして暗い話だけじゃまずいと俺が切り出した。
「エイルやノアちゃんみたいな子はね。俺の世界は獣耳娘と呼ばれてるんだ」
話の突然の切り替えに若干驚いたノアだったけど
「え? 和馬さんの世界は人間だけ・・・でしたよね。」
「そう、そしてその娘は仮装や、絵でしか存在しなかった・・・がw」
「はい?」
「目の前に、本当に生きている。しかも想像通りかわいいときた。」
たちまちノアの顔が赤くなった。
「あ・・・あの・・・もう、和馬さんたら冗談は・・・」
俺は携帯をとりだした。
「実は大体の人間はこの世界のコト信じていないけど、中には実際あると思っている人間もいる。 俺の友達でさ、ちょっとした仕事やってるひとがいるんだけど・・・・まぶしいけど、大丈夫だから・・・。そこでじっとしてて。」
ジャケットを着せて、5歩バック。きょとんとするノアの表情を・・・。
パシャ
「!!」
瞬間フラッシュのせいでびっくりしてノアは顔を覆い隠してしゃがんでしまった。
「ごめんごめん、大丈夫、大丈夫だから・・・・」
「・・・・なんですか?・・・その光・・・怖い・・怖い」
「ごめん、大丈夫・・・なにも悪いことはないから。」
「・・・・うん・・・」
気持ちを落ち着かせ、俺はダチにメールを打ち始めた。
この世界は人間界と表裏一体の位置、すなわち携帯電話に電波も結構届くのだ。そういうことで、ここの世界に興味があるダチにたまに写メールを送ることがあるのだ。もちろん、これはお互いの秘密としている。
「何をしたんですか?」
「友達に手紙をおくった。メールってやつだ。」
「すごい・・・・魔法みたい・・・」
「・・・そうだね、そうそう、ノアちゃんの写真を同封して送ったよ」
「ぇぇぇぇぇぇ、恥ずかしいじゃないですか! ちょっとそれちょっと」
携帯をとろうと必死なノアとそれを取らせないとする俺・・・お約束どおりもつれて転倒。
「あ・・・」
下になったノアがはだけけ裸の体がまたあらわになった。 抵抗することもなくお互いじっと見つめあう。 ワーウルフの体は本当にバランスのいい体をしている。・・・・幼さはのこるけど彼女の裸体も美しいと思った。
「・・・・いいですよ・・・そのまま・・しちゃっても」と真っ赤なノア
コツン、軽くノアを小突く。
「しない、しない、どうせ明日の夜また5人でやっちゃうだろうし。」
お互い笑った・・・。やっぱりノアは笑顔が一番似合う。この顔を曇らせようとしたら許せないとおもった。
もう寝よう。徹夜したらさすがにつらいだろう。色々依頼もあるだろうし。
まだまだ発情期の真っ最中だから、寝不足はとても危険だと思う。
「和馬さん・・・・相談受けてくれてありがとうございます。」
「あったりまえだ・・・俺達は・・・・友達だろ?」
またノアが笑った。
後日ダチ公から返信のメールが届いた。 題名は
「ロリータ野郎へ」
「きさま、二股かけてしかもロリな子まで手をだしたか・・・ぬぬぬ、許さん、ゆるさんぞ〜・・・・・・・ウラヤマシス・・・・・・・この子にタッチしたいなぁ。 夏コミか冬コミのとき売り子でつれてこれないか? おまえの彼女といっしょに」
・・・・・ばかめ。そんなのできるわけねぇだろ。
「ご主人様、なにかあったんですか?」
「ほら、例のエロダチのメールだよ。 いろいろ羨ましがってる」
「ご主人様の知り合いって変な人ばっかりですね。」
いや、それはちょっとちがう・・・。
苦笑のなか、俺達は訓練にでかけた。
(終わり)
10/01/19 23:40更新 / Gすと・くま