前編
「……ごちそうさま」
ずれた眼鏡を直し、委員長は笑った。いつもと同じ、優しい委員長の笑顔。だが今夜は月明かりに照らされて、口元についた赤い液が見えた。
僕の血だ。ちらりと見える糸切り歯にも付着している。先ほどこの牙で首筋に穴を空けられ、吸い出された。
足下がふらつく。立っているのが辛くなり、その場に座り込んでしまった。見下ろしてくる委員長の上に、真円の月が見えた。いつもより眩しい、真っ白な月だ。その月光を受けながら、委員長は眼鏡のレンズ越しに僕を見つめている。制服の上に黒いポンチョのような物を着た、見慣れた姿だ。普段と同じなのに、唇についた血を舌で舐めたときの表情はぞくりとした。全く違う顔に見えたのだ。
彼女は少し屈んで、僕の首……血を吸われた所をそっと撫でてきた。細い指先だった。
「大丈夫よ、ちゃんと舐めておいたから。ヴァンパイアの涎には止血作用があるの」
柔らかな微笑を浮かべる委員長・小宮山瑞香。彼女はいつもこの笑顔でクラスメイトを労り、みんなから慕われている。僕も何度、この微笑みに癒されてきたことか。だから寮の屋上で、一人月を見ている彼女を見つけたとき、自然と声をかけたくなった。別に下心があったわけでもない、ただの挨拶みたいなものだった。
次の瞬間、委員長は牙を剥き、僕の血を吸った。
今は彼女のことがとても怖くて、逃げたいとさえ思っている。それでも体が動かないのは単に血を抜かれたからではなく、気持ち良さが全身を駆け巡っているせいだ。ヴァンパイアの吸血は相手に快楽を与えると授業で教わった。委員長に吸われたらどんな快楽を感じるのかと一瞬妄想したのは、恐らく僕だけではない。だが実際に自分がその立場になるなんて思ってもみなかった。
僕を見下ろしながら、彼女は不意に上履きを脱いだ。三日月のワンポイントが入った黒のニーソックスを履いている。その足をすっと上げ……僕の下半身、股間に乗せて来た。
「う……!?」
思わず声を出してしまった。牙の快感を与えられ、僕のそこはすでに隆起していた。ズボン越しに足で踏まれ、表面をさわさわと撫でられる。むず痒いような感触がじわじわと広がった。勃起していることを足で確認され、顔から火が出そうなほど恥ずかしい。だが彼女の足の動きから目が離せない。
「こ、小宮山さ……!」
「南原くん、おちんちん見せてよ」
その言葉にはっと顔を上げると、委員長はクスッと笑った。途端に股間を強く踏まれる。強くと言っても痛みを感じないレベルで、ズボン越しにつま先でぐりぐりと刺激された。
「あ、あああっ、止めて……!」
「見・せ・て?」
「み、見せる! 見せるから……!」
言葉に併せて強めに股間を踏まれ、反射的にズボンを脱ぐ。委員長がそんなことをするはずがないと分かっていても、踏みつぶされるのではという危機感が湧いてしまった。彼女はそれも分かった上でやっているのだと感じた。掌の上でいいように踊らされてしまっているのだ。
パンツを降ろした途端、バネ仕掛けのようにペニスが飛び出す。すると委員長は僕の目を見ながら、そっと頭を撫でてきた。まるで小さな子供か、犬や猫にするように。
「いい子ね、南原くんは。そのままじっとしてなさい」
そして露出したペニスに、今度は直接足が乗せられた。ニーソックスの布が擦れ、真上を向いた竿が前方向へ倒される。その後は先端部分、亀頭をつま先でつつくように刺激された。敏感な所を攻撃され、ペニスがぴくぴくと反応する。
いつも真面目な彼女が、どうしてこんなことをするのか。それもどうして、いつもと同じ優しい眼差しをしながらこんなことができるのか。混乱しながらも、先端から溢れる先走りの液を止めることはできない。それを見る委員長はとても楽しそうだった。
「ヌルヌルが出てきたね。南原くんのヘンタイ」
「ち、違うよっ!」
反論してもペニスを強めに踏まれ、僕の言葉も一緒にねじ伏せられてしまう。亀頭をつつくのを止め、彼女は竿全体を足でマッサージするかのように踏み始めた。靴下との摩擦と優しい圧迫感、そして背徳感が恥ずかしいほど気持ちいい。
「違わないわ。血を吸われて勃起して、女の子におちんちんを踏まれて、カウパーを垂らして気持ちいい。ね、立派なヘンタイさんでしょう?」
罵倒するでもなく、叱りつけるでもなく、諭すような口調で委員長は言う。普段クラスで喧嘩を仲裁するときのように。
そして彼女は両手でスカートをつまみ、じっと僕の顔を覗き込んだ。
「この中、どうなってると思う?」
悪戯っぽく言われたとき、一瞬何のことか分からなかった。股間を踏まれながら三秒ほど間を置いて、スカートの中のことだと分かった。
気づいた瞬間、スカートの裾とニーソックスの間に見える白い太ももに目が釘付けになった。この上の方、制服のスカートの中には何を履いているのだろう。女の子に股間を踏まれながらそんなことを考えてしまった。
「南原くんになら、見せてあげてもいいんだけど……ヘンタイじゃないなら、見せられても嫌だよね」
その言葉に、委員長はこんなに意地悪な人だったのかと思った。優しい顔をしながら、平気でこんな意地悪をしてくる。足の動きも徐々にペースアップし、僕の興奮を掻き立ててきた。認めろと言っているのだ。スカートの中を餌にして。
「ね。見たい?」
ぴたりと足の動きを止め、にっこりと微笑んで尋ねてくる委員長。刺激を中途半端に止められ、ペニスが切なく疼いた。
認めたくない。でも僕の目は委員長のスカートばかり見ている。黒の下着などが似合いそうだと思う。露出度の高いものかもしれない。もしかしたら白い清楚なものかもしれない。そんなことばかり考えていた。
認めるのは悔しい。しかし認めてしまっても、委員長は僕を罵ったりはしないだろう。ただひたすら優しく、包み込むように辱めるだけだ。
どうせ何度か彼女を夜のネタにしてしまったのだ。今更本人に対してプライドも何も、どうでもいいと思えてきた。
「見たい……!」
決心が完全に突く前に、体が勝手に口走っていた。
「はい、よく言えました」
すっと、スカートがまくり上げられた。そこに現れた光景に、思わず目を見開く。
白い太もも。すらりとした下腹部。そして覆う物が何もない、女の子の一番神聖な場所。
そこから滴るねっとりとした液体が、月光によってぬらぬらと輝いていた。
「私ね、いつも下着はかないの」
包み隠さず女性器を晒しながら、彼女は言った。委員長の頬は少しだけ赤らんでいる。微笑みながらも、どこか恥ずかしげな表情に胸が高鳴った。とろり、とろりと愛液が流れ、太ももまで濡らしている。
「ノーパンで、こんな所を見せて、おちんちん踏んで……」
足を高く持ち上げ、するするとニーソックスを脱ぎ捨てる。生脚の美しさが眩しかった。そしてポケットから取り出した、化粧品のような小さなボトルの蓋を開ける。次の瞬間にはその中身が、僕の股間に垂らされた。ねっとりした感触がペニスを包む。粘度のある液体だった。
「私もヘンタイよね。南原くんとおあいこ……お似合いかも」
お似合い。その言葉にドキリとしたとき、再び、足の攻撃が始まった。優しく、ときに強く、ペニスをぐりぐりと踏みつけられる。スカートの下の、眩しいばかりの白い肌を見せつけられながら。
今浴びせられたローションが足裏との滑りをよくした。ねちょねちょといやらしい音を立てながら、奇麗な脚がペニスを摩擦してくる。亀頭を足指でくすぐるように刺激され、愛液を垂れ流す割れ目を見ながら、どんどん高まってしまった。
「出そう?」
僕の様子を見て取ったのか、委員長はじっとペニスを凝視してきた。彼女も息が荒くなってきていることに今気づいた。それどころか左手でスカートをまくり、右手は自分の股間をまさぐり始めている。割れ目が指で広げられ、内部のピンク色がチラチラと見える。水音がして、委員長の奇麗な指に液が絡み付いて糸を引く。
今出せば、きっと気持ちいいだろう。それでも最後の理性だけが、委員長を自分の体液で汚すことを食い止めていた。だが所詮、脆い壁にすぎなかった。
「出していいよ……私の足、汚してみせて」
徐々に熱っぽくなってきた口調で許可を出された、その瞬間。
理性が弾けとんだ。そしてこみ上げてきたのは背徳的な快感と、大量の精液である。鈴口から迸った白濁は足指の隙間を抜け、委員長の美脚をべっとりと汚していく。白い脚に白い精液が付着していく様子を、僕は恍惚に浸りながら見つめていた。委員長にこんなことをされるなんて、そのショックは大きい。しかし次第に、嬉しさがそれを上回ってきた。少し暗い屈辱的でも、委員長とこんな風にして触れ合えたのだから。
「わぁ、凄い。膝まで精液飛んだよ」
白い液体にまみれた自分の脚を楽しそうに見つめ、委員長は笑う。彼女が足指を開いたり閉じたりすると、精液がいやらしく糸を引いた。
片脚で立って足コキをするのに疲れたのか、委員長は僕の隣に腰を降ろす。そして右手……先ほどまで自らを慰めるのに使っていた愛液まみれの手を、僕の口元に差し出してきた。ふわりと、委員長のニオイが鼻をくすぐる
「あーんして」
言われるがままに口を開き、そっと押し込まれた指をしゃぶる。委員長の味だ、と思った。あの奇麗な女性器から出たものだと思うと、反射的に夢中で舐めてしまう。彼女の優しい眼差しに、まるで赤ん坊に戻って授乳を受けているような気分になってくる。
委員長の左手は俺の股間を撫で擦っていた。柔らかくてすべすべとした手だ。労るような手つきで、優しくペニスを撫でてくる。それに感謝するかのように、ペニスは再び上を向き始めた。
「敏感なのね、南原くんのおちんちん」
やがて完全に復活してしまい、さらなる快感が欲しくなってしまった。そして委員長も、まだ物足りないという笑顔でペニスを見ている。
このまま優しい指先で射精させてくれるのだろうか……そう思ったとき、いきなり手がペニスから離れた。寂しさを感じた僕の耳元に、委員長はそっと口を寄せる。
「私に中出し、してみない?」
囁かれた言葉に、体がかっと熱くなった。
足で抜かれながら見せつけられた、女の子の割れ目。
今舐めさせられている液の出てきた所。
そこの中で出すことができたら、どれだけ気持ちいいだろうか。ましてや委員長と繋がることができるのなら……
僕が頷くと、委員長はにっこり笑って、立ち上がった。制服のスカートに手をかけ、するりと脱いでしまう。片脚の靴下と上履き以外、下半身が素っ裸になった。寮の屋上で月明かりを受けながら、委員長は大事な所を晒して微笑んでいる。僕の目と鼻の先で。
「それじゃあ、挿れちゃおっか。私のおまんこ……じゃなくて」
ふいに、彼女はくるりと後ろを向いた。割れ目に変わって、小さめの丸いお尻が突き出される。
「ア・ナ・ル」
肩越しにこちらを見て、委員長は悪戯っぽく笑った。僕が思わず目を見開いた瞬間、彼女はお尻の谷間を手でぐっと広げ、座るように僕の股間へ腰を降ろしてきた。谷間の中にあるすぼまった穴が、僕のペニスに当たるように。
魅力的な可愛いお尻が降りてきたかと思うと、あっという間にペニスが飲み込まれた。ローションの効果で滑りがよくなり、滑らかにお尻の穴へ入ってしまったのだ。
「ん……入、ったぁ♥」
ペニスを根元までずっぽりと直腸へ飲み込み、委員長は身を震わせた。眼鏡のレンズの向こうで瞳が潤んでいるのが分かった。
「ごめんね、私、ヴァンパイアだから……インキュバスになってない人間と、セックスしちゃいけないの」
言いながら体を揺らし、委員長はペニスの感触を確かめているようだ。頬も赤らんでいる。
ヴァンパイアはプライドが高いが、委員長は人間を見下すような発言を今まで一切しなかった。それでもヴァンパイアの掟には従うのか。
肩越しに僕を見ながら、委員長は荒く息をする。熱い吐息が顔にかかった。
「私のお尻は……嫌?」
委員長のお尻の中で、ペニスがぎゅっと締め付けられた。反射的に僕も委員長の肩を後ろから抱きしめてしまう。彼女は椅子に座るような体勢で、僕の上半身が背もたれになっていた。その肩を、ふっくらした胸を抱きしめても、委員長は嫌がるそぶりも見せず受け入れている。
お尻の穴に力が入れられたり、緩められたり、彼女の意思なのかは分からないが、その穴はゆっくりと収縮・拡張を繰り返してペニスを刺激してくる。そして僕が制服の上から乳房を揉むと、彼女は目を細めて笑った。その笑顔だけで嫌悪感はなくなってしまう。
「嫌じゃ……ない……」
「ふふっ。よかった」
後ろ手で頭を撫でられた。愛液で少しぬるついた手だが、その温かみでふんわりと安心感がわき起こる。委員長の体を抱きしめ、柔らかな胸を揉みながら、快感のみに酔いしれていく。委員長の髪はさらさらしていて、甘い匂いがした。
「私ね、南原くんのこと好きじゃないの。好きだったらもっと優しくするもの」
意地の悪い笑顔を浮かべながら、委員長は腰を揺り動かす。お尻がお餅のようにぺたぺたと下腹部に弾み、アナルの中でペニスが摩擦される。
「大好き。大好きだから、意地悪したくなっちゃうんだ……♥」
お尻の穴がぎゅっと締め付けられた。甘い快感がわき起こり、再びこみ上げて来る。思わず彼女の細い体にしがみついた。
「で、出る……っ!」
「んっ……♥」
ガクガクと震えながら、僕はお尻の穴の奥深くで射精してしまった。狭いアナルの中に精液を注いでいく。
委員長も小刻みに震えながら、僕の出すものを受け止めてくれた。たまらない快感に浸りながら、くちゃっといやらしい音がするのを聞いた。愛液の香りがむわっと鼻を突く。委員長は肛門に射精されながら自慰にふけっているのだ。
彼女はどんな顔をしているのだろう。覗き込もうとすると、彼女も振り向いた。眼鏡のレンズの向こうで、赤い瞳が潤んでいる。
自然に唇が触れ合った。先ほど吸われた血の味……
そして委員長の味がした。
こうして僕は委員長と付き合い始めた。学校では今まで通りの関係で、夜になると彼女に血を吸われる。そして高揚した彼女の脚で、手で、口で、胸で、股間を可愛がられる。その後はお尻の穴でのセックス。インキュバスになるまで女性器への挿入は駄目だと言われた。それがヴァンパイアの仕来りということは知っているし、委員長ならお尻の穴でも嫌ではないし、気持ちいい。
だがいつも下着を履かず、僕と二人きりの時はスカートをまくり上げ、これ見よがしに女の穴を晒す彼女。その姿を見せつけられるのみで挿入はお預け。手の届く所にご馳走があるのに。
悶々とした毎日を過ごす僕にとって唯一の希望は、彼女に血を提供する度にインキュバスへ近づいていくことだ。サキュバスの秘薬も飲ませてもらえない。自分の魔力でインキュバスになってほしいと言う。
早く。一日でも早く、インキュバスになりたいのに。
「小宮山さん、お疲れさまー」
「うん、お疲れ様」
他の女子たちと言葉を交わし、日の傾きかけた教室で身支度をする委員長。教室から徐々に人はいなくなっていき、僕はずっと委員長の仕草を見ていた。昼間はずっとただのクラスメイトとして僕に接し、夜になると牙を剥き出しにして微笑む。両方とも同じ人には違いないが、昼の姿を見ていると、昨晩したことを本当に覚えているのかと考えてしまう。僕以外に誰も知らないだけで、今このときも彼女はずっと下着を履いていない。
「南原くん」
声をかけられ、はっと我に還る。気づけば教室には他に誰もいなくなっていた。委員長ばかりを見ていた結果だ。放課後の教室に二人きり。
彼女は微笑み、そっと頬を撫でてくる。体がぞくりと疼いた。委員長に補食される準備を、体が勝手に始めてしまったのだ。
「まだ夜には早いよ?」
僕の感情を読み取ったのか、委員長はなだめるように言う。この人には全てお見通しらしい。同時に、ちゃんと同じ委員長なのだと再確認できて安心した。
「うん……でも……」
「早くインキュバスになりたいんだ?」
楽しげに笑いながら、彼女はまたも本当のことを言い当ててくる。こうまで心を見透かされると恥ずかしくて仕方ないが、本当である以上は頷くしかなかった。
ふわりと身軽な仕草で、委員長は僕の机に腰掛けた。彼女の匂いが鼻をくすぐる。ヴァンパイアは太陽を嫌う魔物にも関わらず、夕日に照らされる彼女は美しかった。教室の窓から差し込む遮光の中にいるのだが、まるで彼女自身が光を発しているかのように見える。月光の下の姿も艶やかだが、夕日の中での儚げな姿にも思わず魅入ってしまう。
「今すぐ私とセックスする方法、教えてあげようか?」
その言葉にはっと目を見開いた。委員長とのセックス。今すぐに。
胸が高鳴り、一つ頷くと彼女の顔を凝視して次の言葉を待つ。
「……今はまだ日が出ている。太陽を浴びているヴァンパイアはか弱いの。だから……」
委員長は机の上でくるりと向きを変え、僕と向かい合った。ニーソックスを履いた美脚を僕の方へ投げ出し、股を開いた姿勢で。姿勢を低くしてスカートの中を覗けば、その花園の入り口が見えるだろう。
「今のうちに私を押し倒して、無理矢理おまんこに挿れちゃえば……セックスできるよ。どうする?」
悪戯っぽい笑みを浮かべて、委員長はじっと僕を見てくる。眼鏡の向こうで、彼女の目はじっと僕を観察していた。僕がどうするか、面白がりながら見守っているのだ。
今なら僕でも、彼女を押し倒せる。ねじ伏せられる。可愛くて、優しくて、親切で、意地悪な委員長を強引に犯すことができる。きっと気持ちいいだろう。
でも。
「……僕は、そういうことはしたくない」
はっきりと言った。それが本心だから。
「委員長のこと、大好きだから……ちゃんとしたやり方で、したい」
彼女はしばらく僕を見つめていた。赤い瞳で、じっと。
やがてクスっと笑うと、委員長はスカートの裾をつまんで持ち上げた。白い太ももと下腹部、ぴったり閉じた股間の割れ目が露わになる。彼女の匂いが香った。
「舐めて」
僕は身を屈め、彼女のふとももに手を添えた。滑らかな肌触りで、細いが柔らかいふとももの間で何度か精液を搾り出された。割れ目に顔が近づくとあの愛液の香りが鼻を刺激し、股間がピクリと反応する。だが今は彼女を気持ち良くしなくてはならない。インキュバス化するまで、僕は委員長に忠実に従う執事なのだ。
とろりと、割れ目から愛液が溢れた。僕の息で感じてしまったらしい。わざと強めに息を吹きかけてみると、柔らかな太ももがぷるぷると震え、さらにたらたらと蜜が染み出してくる。
「……委員長って、濡れやすいね」
「……うりゃ♥」
柔らかなふとももで頭をはさまれ、がっしりとロックされてしまった。照れ隠しなのだろう。やっぱり彼女は好きだ。
舌を割れ目に這わせる。委員長の味がした。
「あんっ……そう、そこ……あ……♥」
クリトリスを舌先でつつくと、委員長は気持ち良さそうに声を出した。彼女は僕の頭にスカートを被せ、その上から優しく撫でてくれた。
「早くインキュバスになってね……♥」
「ん……」
僕は委員長の股に顔を埋めたまま、頷いた。彼女もまたそのときを待ち望んでいるのだ。それが何よりも……何よりも嬉しかった。
ずれた眼鏡を直し、委員長は笑った。いつもと同じ、優しい委員長の笑顔。だが今夜は月明かりに照らされて、口元についた赤い液が見えた。
僕の血だ。ちらりと見える糸切り歯にも付着している。先ほどこの牙で首筋に穴を空けられ、吸い出された。
足下がふらつく。立っているのが辛くなり、その場に座り込んでしまった。見下ろしてくる委員長の上に、真円の月が見えた。いつもより眩しい、真っ白な月だ。その月光を受けながら、委員長は眼鏡のレンズ越しに僕を見つめている。制服の上に黒いポンチョのような物を着た、見慣れた姿だ。普段と同じなのに、唇についた血を舌で舐めたときの表情はぞくりとした。全く違う顔に見えたのだ。
彼女は少し屈んで、僕の首……血を吸われた所をそっと撫でてきた。細い指先だった。
「大丈夫よ、ちゃんと舐めておいたから。ヴァンパイアの涎には止血作用があるの」
柔らかな微笑を浮かべる委員長・小宮山瑞香。彼女はいつもこの笑顔でクラスメイトを労り、みんなから慕われている。僕も何度、この微笑みに癒されてきたことか。だから寮の屋上で、一人月を見ている彼女を見つけたとき、自然と声をかけたくなった。別に下心があったわけでもない、ただの挨拶みたいなものだった。
次の瞬間、委員長は牙を剥き、僕の血を吸った。
今は彼女のことがとても怖くて、逃げたいとさえ思っている。それでも体が動かないのは単に血を抜かれたからではなく、気持ち良さが全身を駆け巡っているせいだ。ヴァンパイアの吸血は相手に快楽を与えると授業で教わった。委員長に吸われたらどんな快楽を感じるのかと一瞬妄想したのは、恐らく僕だけではない。だが実際に自分がその立場になるなんて思ってもみなかった。
僕を見下ろしながら、彼女は不意に上履きを脱いだ。三日月のワンポイントが入った黒のニーソックスを履いている。その足をすっと上げ……僕の下半身、股間に乗せて来た。
「う……!?」
思わず声を出してしまった。牙の快感を与えられ、僕のそこはすでに隆起していた。ズボン越しに足で踏まれ、表面をさわさわと撫でられる。むず痒いような感触がじわじわと広がった。勃起していることを足で確認され、顔から火が出そうなほど恥ずかしい。だが彼女の足の動きから目が離せない。
「こ、小宮山さ……!」
「南原くん、おちんちん見せてよ」
その言葉にはっと顔を上げると、委員長はクスッと笑った。途端に股間を強く踏まれる。強くと言っても痛みを感じないレベルで、ズボン越しにつま先でぐりぐりと刺激された。
「あ、あああっ、止めて……!」
「見・せ・て?」
「み、見せる! 見せるから……!」
言葉に併せて強めに股間を踏まれ、反射的にズボンを脱ぐ。委員長がそんなことをするはずがないと分かっていても、踏みつぶされるのではという危機感が湧いてしまった。彼女はそれも分かった上でやっているのだと感じた。掌の上でいいように踊らされてしまっているのだ。
パンツを降ろした途端、バネ仕掛けのようにペニスが飛び出す。すると委員長は僕の目を見ながら、そっと頭を撫でてきた。まるで小さな子供か、犬や猫にするように。
「いい子ね、南原くんは。そのままじっとしてなさい」
そして露出したペニスに、今度は直接足が乗せられた。ニーソックスの布が擦れ、真上を向いた竿が前方向へ倒される。その後は先端部分、亀頭をつま先でつつくように刺激された。敏感な所を攻撃され、ペニスがぴくぴくと反応する。
いつも真面目な彼女が、どうしてこんなことをするのか。それもどうして、いつもと同じ優しい眼差しをしながらこんなことができるのか。混乱しながらも、先端から溢れる先走りの液を止めることはできない。それを見る委員長はとても楽しそうだった。
「ヌルヌルが出てきたね。南原くんのヘンタイ」
「ち、違うよっ!」
反論してもペニスを強めに踏まれ、僕の言葉も一緒にねじ伏せられてしまう。亀頭をつつくのを止め、彼女は竿全体を足でマッサージするかのように踏み始めた。靴下との摩擦と優しい圧迫感、そして背徳感が恥ずかしいほど気持ちいい。
「違わないわ。血を吸われて勃起して、女の子におちんちんを踏まれて、カウパーを垂らして気持ちいい。ね、立派なヘンタイさんでしょう?」
罵倒するでもなく、叱りつけるでもなく、諭すような口調で委員長は言う。普段クラスで喧嘩を仲裁するときのように。
そして彼女は両手でスカートをつまみ、じっと僕の顔を覗き込んだ。
「この中、どうなってると思う?」
悪戯っぽく言われたとき、一瞬何のことか分からなかった。股間を踏まれながら三秒ほど間を置いて、スカートの中のことだと分かった。
気づいた瞬間、スカートの裾とニーソックスの間に見える白い太ももに目が釘付けになった。この上の方、制服のスカートの中には何を履いているのだろう。女の子に股間を踏まれながらそんなことを考えてしまった。
「南原くんになら、見せてあげてもいいんだけど……ヘンタイじゃないなら、見せられても嫌だよね」
その言葉に、委員長はこんなに意地悪な人だったのかと思った。優しい顔をしながら、平気でこんな意地悪をしてくる。足の動きも徐々にペースアップし、僕の興奮を掻き立ててきた。認めろと言っているのだ。スカートの中を餌にして。
「ね。見たい?」
ぴたりと足の動きを止め、にっこりと微笑んで尋ねてくる委員長。刺激を中途半端に止められ、ペニスが切なく疼いた。
認めたくない。でも僕の目は委員長のスカートばかり見ている。黒の下着などが似合いそうだと思う。露出度の高いものかもしれない。もしかしたら白い清楚なものかもしれない。そんなことばかり考えていた。
認めるのは悔しい。しかし認めてしまっても、委員長は僕を罵ったりはしないだろう。ただひたすら優しく、包み込むように辱めるだけだ。
どうせ何度か彼女を夜のネタにしてしまったのだ。今更本人に対してプライドも何も、どうでもいいと思えてきた。
「見たい……!」
決心が完全に突く前に、体が勝手に口走っていた。
「はい、よく言えました」
すっと、スカートがまくり上げられた。そこに現れた光景に、思わず目を見開く。
白い太もも。すらりとした下腹部。そして覆う物が何もない、女の子の一番神聖な場所。
そこから滴るねっとりとした液体が、月光によってぬらぬらと輝いていた。
「私ね、いつも下着はかないの」
包み隠さず女性器を晒しながら、彼女は言った。委員長の頬は少しだけ赤らんでいる。微笑みながらも、どこか恥ずかしげな表情に胸が高鳴った。とろり、とろりと愛液が流れ、太ももまで濡らしている。
「ノーパンで、こんな所を見せて、おちんちん踏んで……」
足を高く持ち上げ、するするとニーソックスを脱ぎ捨てる。生脚の美しさが眩しかった。そしてポケットから取り出した、化粧品のような小さなボトルの蓋を開ける。次の瞬間にはその中身が、僕の股間に垂らされた。ねっとりした感触がペニスを包む。粘度のある液体だった。
「私もヘンタイよね。南原くんとおあいこ……お似合いかも」
お似合い。その言葉にドキリとしたとき、再び、足の攻撃が始まった。優しく、ときに強く、ペニスをぐりぐりと踏みつけられる。スカートの下の、眩しいばかりの白い肌を見せつけられながら。
今浴びせられたローションが足裏との滑りをよくした。ねちょねちょといやらしい音を立てながら、奇麗な脚がペニスを摩擦してくる。亀頭を足指でくすぐるように刺激され、愛液を垂れ流す割れ目を見ながら、どんどん高まってしまった。
「出そう?」
僕の様子を見て取ったのか、委員長はじっとペニスを凝視してきた。彼女も息が荒くなってきていることに今気づいた。それどころか左手でスカートをまくり、右手は自分の股間をまさぐり始めている。割れ目が指で広げられ、内部のピンク色がチラチラと見える。水音がして、委員長の奇麗な指に液が絡み付いて糸を引く。
今出せば、きっと気持ちいいだろう。それでも最後の理性だけが、委員長を自分の体液で汚すことを食い止めていた。だが所詮、脆い壁にすぎなかった。
「出していいよ……私の足、汚してみせて」
徐々に熱っぽくなってきた口調で許可を出された、その瞬間。
理性が弾けとんだ。そしてこみ上げてきたのは背徳的な快感と、大量の精液である。鈴口から迸った白濁は足指の隙間を抜け、委員長の美脚をべっとりと汚していく。白い脚に白い精液が付着していく様子を、僕は恍惚に浸りながら見つめていた。委員長にこんなことをされるなんて、そのショックは大きい。しかし次第に、嬉しさがそれを上回ってきた。少し暗い屈辱的でも、委員長とこんな風にして触れ合えたのだから。
「わぁ、凄い。膝まで精液飛んだよ」
白い液体にまみれた自分の脚を楽しそうに見つめ、委員長は笑う。彼女が足指を開いたり閉じたりすると、精液がいやらしく糸を引いた。
片脚で立って足コキをするのに疲れたのか、委員長は僕の隣に腰を降ろす。そして右手……先ほどまで自らを慰めるのに使っていた愛液まみれの手を、僕の口元に差し出してきた。ふわりと、委員長のニオイが鼻をくすぐる
「あーんして」
言われるがままに口を開き、そっと押し込まれた指をしゃぶる。委員長の味だ、と思った。あの奇麗な女性器から出たものだと思うと、反射的に夢中で舐めてしまう。彼女の優しい眼差しに、まるで赤ん坊に戻って授乳を受けているような気分になってくる。
委員長の左手は俺の股間を撫で擦っていた。柔らかくてすべすべとした手だ。労るような手つきで、優しくペニスを撫でてくる。それに感謝するかのように、ペニスは再び上を向き始めた。
「敏感なのね、南原くんのおちんちん」
やがて完全に復活してしまい、さらなる快感が欲しくなってしまった。そして委員長も、まだ物足りないという笑顔でペニスを見ている。
このまま優しい指先で射精させてくれるのだろうか……そう思ったとき、いきなり手がペニスから離れた。寂しさを感じた僕の耳元に、委員長はそっと口を寄せる。
「私に中出し、してみない?」
囁かれた言葉に、体がかっと熱くなった。
足で抜かれながら見せつけられた、女の子の割れ目。
今舐めさせられている液の出てきた所。
そこの中で出すことができたら、どれだけ気持ちいいだろうか。ましてや委員長と繋がることができるのなら……
僕が頷くと、委員長はにっこり笑って、立ち上がった。制服のスカートに手をかけ、するりと脱いでしまう。片脚の靴下と上履き以外、下半身が素っ裸になった。寮の屋上で月明かりを受けながら、委員長は大事な所を晒して微笑んでいる。僕の目と鼻の先で。
「それじゃあ、挿れちゃおっか。私のおまんこ……じゃなくて」
ふいに、彼女はくるりと後ろを向いた。割れ目に変わって、小さめの丸いお尻が突き出される。
「ア・ナ・ル」
肩越しにこちらを見て、委員長は悪戯っぽく笑った。僕が思わず目を見開いた瞬間、彼女はお尻の谷間を手でぐっと広げ、座るように僕の股間へ腰を降ろしてきた。谷間の中にあるすぼまった穴が、僕のペニスに当たるように。
魅力的な可愛いお尻が降りてきたかと思うと、あっという間にペニスが飲み込まれた。ローションの効果で滑りがよくなり、滑らかにお尻の穴へ入ってしまったのだ。
「ん……入、ったぁ♥」
ペニスを根元までずっぽりと直腸へ飲み込み、委員長は身を震わせた。眼鏡のレンズの向こうで瞳が潤んでいるのが分かった。
「ごめんね、私、ヴァンパイアだから……インキュバスになってない人間と、セックスしちゃいけないの」
言いながら体を揺らし、委員長はペニスの感触を確かめているようだ。頬も赤らんでいる。
ヴァンパイアはプライドが高いが、委員長は人間を見下すような発言を今まで一切しなかった。それでもヴァンパイアの掟には従うのか。
肩越しに僕を見ながら、委員長は荒く息をする。熱い吐息が顔にかかった。
「私のお尻は……嫌?」
委員長のお尻の中で、ペニスがぎゅっと締め付けられた。反射的に僕も委員長の肩を後ろから抱きしめてしまう。彼女は椅子に座るような体勢で、僕の上半身が背もたれになっていた。その肩を、ふっくらした胸を抱きしめても、委員長は嫌がるそぶりも見せず受け入れている。
お尻の穴に力が入れられたり、緩められたり、彼女の意思なのかは分からないが、その穴はゆっくりと収縮・拡張を繰り返してペニスを刺激してくる。そして僕が制服の上から乳房を揉むと、彼女は目を細めて笑った。その笑顔だけで嫌悪感はなくなってしまう。
「嫌じゃ……ない……」
「ふふっ。よかった」
後ろ手で頭を撫でられた。愛液で少しぬるついた手だが、その温かみでふんわりと安心感がわき起こる。委員長の体を抱きしめ、柔らかな胸を揉みながら、快感のみに酔いしれていく。委員長の髪はさらさらしていて、甘い匂いがした。
「私ね、南原くんのこと好きじゃないの。好きだったらもっと優しくするもの」
意地の悪い笑顔を浮かべながら、委員長は腰を揺り動かす。お尻がお餅のようにぺたぺたと下腹部に弾み、アナルの中でペニスが摩擦される。
「大好き。大好きだから、意地悪したくなっちゃうんだ……♥」
お尻の穴がぎゅっと締め付けられた。甘い快感がわき起こり、再びこみ上げて来る。思わず彼女の細い体にしがみついた。
「で、出る……っ!」
「んっ……♥」
ガクガクと震えながら、僕はお尻の穴の奥深くで射精してしまった。狭いアナルの中に精液を注いでいく。
委員長も小刻みに震えながら、僕の出すものを受け止めてくれた。たまらない快感に浸りながら、くちゃっといやらしい音がするのを聞いた。愛液の香りがむわっと鼻を突く。委員長は肛門に射精されながら自慰にふけっているのだ。
彼女はどんな顔をしているのだろう。覗き込もうとすると、彼女も振り向いた。眼鏡のレンズの向こうで、赤い瞳が潤んでいる。
自然に唇が触れ合った。先ほど吸われた血の味……
そして委員長の味がした。
こうして僕は委員長と付き合い始めた。学校では今まで通りの関係で、夜になると彼女に血を吸われる。そして高揚した彼女の脚で、手で、口で、胸で、股間を可愛がられる。その後はお尻の穴でのセックス。インキュバスになるまで女性器への挿入は駄目だと言われた。それがヴァンパイアの仕来りということは知っているし、委員長ならお尻の穴でも嫌ではないし、気持ちいい。
だがいつも下着を履かず、僕と二人きりの時はスカートをまくり上げ、これ見よがしに女の穴を晒す彼女。その姿を見せつけられるのみで挿入はお預け。手の届く所にご馳走があるのに。
悶々とした毎日を過ごす僕にとって唯一の希望は、彼女に血を提供する度にインキュバスへ近づいていくことだ。サキュバスの秘薬も飲ませてもらえない。自分の魔力でインキュバスになってほしいと言う。
早く。一日でも早く、インキュバスになりたいのに。
「小宮山さん、お疲れさまー」
「うん、お疲れ様」
他の女子たちと言葉を交わし、日の傾きかけた教室で身支度をする委員長。教室から徐々に人はいなくなっていき、僕はずっと委員長の仕草を見ていた。昼間はずっとただのクラスメイトとして僕に接し、夜になると牙を剥き出しにして微笑む。両方とも同じ人には違いないが、昼の姿を見ていると、昨晩したことを本当に覚えているのかと考えてしまう。僕以外に誰も知らないだけで、今このときも彼女はずっと下着を履いていない。
「南原くん」
声をかけられ、はっと我に還る。気づけば教室には他に誰もいなくなっていた。委員長ばかりを見ていた結果だ。放課後の教室に二人きり。
彼女は微笑み、そっと頬を撫でてくる。体がぞくりと疼いた。委員長に補食される準備を、体が勝手に始めてしまったのだ。
「まだ夜には早いよ?」
僕の感情を読み取ったのか、委員長はなだめるように言う。この人には全てお見通しらしい。同時に、ちゃんと同じ委員長なのだと再確認できて安心した。
「うん……でも……」
「早くインキュバスになりたいんだ?」
楽しげに笑いながら、彼女はまたも本当のことを言い当ててくる。こうまで心を見透かされると恥ずかしくて仕方ないが、本当である以上は頷くしかなかった。
ふわりと身軽な仕草で、委員長は僕の机に腰掛けた。彼女の匂いが鼻をくすぐる。ヴァンパイアは太陽を嫌う魔物にも関わらず、夕日に照らされる彼女は美しかった。教室の窓から差し込む遮光の中にいるのだが、まるで彼女自身が光を発しているかのように見える。月光の下の姿も艶やかだが、夕日の中での儚げな姿にも思わず魅入ってしまう。
「今すぐ私とセックスする方法、教えてあげようか?」
その言葉にはっと目を見開いた。委員長とのセックス。今すぐに。
胸が高鳴り、一つ頷くと彼女の顔を凝視して次の言葉を待つ。
「……今はまだ日が出ている。太陽を浴びているヴァンパイアはか弱いの。だから……」
委員長は机の上でくるりと向きを変え、僕と向かい合った。ニーソックスを履いた美脚を僕の方へ投げ出し、股を開いた姿勢で。姿勢を低くしてスカートの中を覗けば、その花園の入り口が見えるだろう。
「今のうちに私を押し倒して、無理矢理おまんこに挿れちゃえば……セックスできるよ。どうする?」
悪戯っぽい笑みを浮かべて、委員長はじっと僕を見てくる。眼鏡の向こうで、彼女の目はじっと僕を観察していた。僕がどうするか、面白がりながら見守っているのだ。
今なら僕でも、彼女を押し倒せる。ねじ伏せられる。可愛くて、優しくて、親切で、意地悪な委員長を強引に犯すことができる。きっと気持ちいいだろう。
でも。
「……僕は、そういうことはしたくない」
はっきりと言った。それが本心だから。
「委員長のこと、大好きだから……ちゃんとしたやり方で、したい」
彼女はしばらく僕を見つめていた。赤い瞳で、じっと。
やがてクスっと笑うと、委員長はスカートの裾をつまんで持ち上げた。白い太ももと下腹部、ぴったり閉じた股間の割れ目が露わになる。彼女の匂いが香った。
「舐めて」
僕は身を屈め、彼女のふとももに手を添えた。滑らかな肌触りで、細いが柔らかいふとももの間で何度か精液を搾り出された。割れ目に顔が近づくとあの愛液の香りが鼻を刺激し、股間がピクリと反応する。だが今は彼女を気持ち良くしなくてはならない。インキュバス化するまで、僕は委員長に忠実に従う執事なのだ。
とろりと、割れ目から愛液が溢れた。僕の息で感じてしまったらしい。わざと強めに息を吹きかけてみると、柔らかな太ももがぷるぷると震え、さらにたらたらと蜜が染み出してくる。
「……委員長って、濡れやすいね」
「……うりゃ♥」
柔らかなふとももで頭をはさまれ、がっしりとロックされてしまった。照れ隠しなのだろう。やっぱり彼女は好きだ。
舌を割れ目に這わせる。委員長の味がした。
「あんっ……そう、そこ……あ……♥」
クリトリスを舌先でつつくと、委員長は気持ち良さそうに声を出した。彼女は僕の頭にスカートを被せ、その上から優しく撫でてくれた。
「早くインキュバスになってね……♥」
「ん……」
僕は委員長の股に顔を埋めたまま、頷いた。彼女もまたそのときを待ち望んでいるのだ。それが何よりも……何よりも嬉しかった。
15/02/21 18:12更新 / 空き缶号
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