ペット
ジャムが部屋から出て行ってからは特に何もすることなくボーっとしている
既に気持ちの整理も済んでおり、彼女からの申し出は他の余計なこと抜きで、自分の意志で受けるつもりである
とはいえ彼女が呼び出しに来なければどうすることもできず、やることもないのでこうしてぼんやりとしているのだ
椅子を窓の方へ向け、景色を堪能していると、部屋の扉がコンコンとノックされた
ジャムが呼びに来たのだろうか、夕飯の準備が済むにはまだ早そうな気がするのだが
「……どうぞ」
疑問に思いつつも音の主を迎え入れると、部屋に入ってきたのはメイド服に身を纏ったジャムではなく、紅い鱗を纏ったアーサーであった
部屋に入ってくるなり彼女は何かに気がついたようにキョロキョロと周囲を見ながらクンクンと匂いを嗅ぎだした
「どうだろう、私の城は気に入ってくれたかな?、尤も君にジャムの匂いが少し付いている辺り堪能はしてると思うが」
ブッと思わず吹き出してしまう
流石は魔物娘というところだろうか、そういうところには感が鋭いらしい
……背筋に冷たいものが走る、彼女が大切にしていると思われる家族の一人に唾を付けるような真似をしたのだから
「はっはっは、何、私の家族に手を出したのは気にしなくていいぞ、そうなるように仕向けたのだからな、というかむしろ君が手を出された方だろう」
しかし俺の不安を彼女は明るく笑い飛ばした
先ほど何処かへ行ってしまったのは用事があったわけではなく、こちらに気を使ってくれていたのだろうか
「あぁ、こういうことを話しに来たのではなかったな、夕飯まではまだまだかかりそうな様子だったから我が城自慢のお風呂へ案内してやろう、こっちだ」
ふと浮かんだ疑問を解決することなく彼女は扉を開けて部屋の外へと出て行く
王族が住んでいたのであれば当然だと思わないでもないが、ここにはお風呂があるのか、今は街を出た直後なのでそれほど汚れてはいないが、旅の途中は水浴びですらいつできるのか分からないので積極的に入りたい
待ってはくれると思うけれど、知らない場所で、尚且つこんなにも大きな城の中で彼女を見失うと目的地に着ける気がしないので気持ち急ぎ目に後を追う
「大きさはもちろん、地下にある天然の温泉が汲み上がってきている仕組みを少し弄って魔物娘の魔力が加わるように変えたんだ、効能は精力増強だ、今の君にはピッタリだろう」
そう言って俺の下腹部を尻尾でなぞってくる
ゾクゾクとした刺激が登ってきて危うく勃ちそうになるが、なんとかこらえられた
歩みを止め、にやりと笑みを浮かべたアーサーがこちらを一瞥するが再び前へ進んでいく
「君ならばジャムの主になるついでに私の宝物に加えても良さそうだな……いや、忘れてくれ」
不穏な言葉が聞こえた気がするが、彼女の言うとおりに聞かなかったことにしよう
しばらくアーサーの後をついていくと他の部屋に比べて少し大きな扉の前へたどり着き、彼女は中へと入っていく
同じく中に入ると、むわっとした湿気と部屋の外に比べて幾分か暖かい空気に出迎えられた
周囲を見るとずらりと並べられた棚に大きめのかごが等間隔で置かれ、壁にはシンクと鏡が取り付けられ、奥にあるガラス製の扉が曇っていることからここは脱衣所なのだろう
「脱衣所はジパングの銭湯を参考にして作られたらしい、利用者が多い場合はこうして個人毎の籠で自分のものかどうかがわかるのは便利だな」
確かに彼女の言うとおり、個人事に自分の場所が割り当てられていれば誰かの物が混ざったりすることはないだろう
全ての籠に3種類ほどの寝間着を用意してあるのは地味に嬉しい
ほうほうと関心しているとアーサーは唐突に自分の大きな胸を隠しているチューブトップを脱ぎ去り、籠に放り込んだ
とっさのことで反応出来ず、思わずぷるんと揺れるその果実に目を奪われてしまうがバッと顔をそむける
「……?なにを急に顔を背けるのだ、ここは混浴温泉なのだから私が脱いでも問題はないぞ、さぁ、お風呂に入るのだから君も脱ぐのだ」
案内してくれるだけだと思っていたので彼女が入ると思っていなかったし、ここが混浴だと知らなかったし、彼女にはもう少し恥じらいを持ってほしいと感じる
彼女はそんな自分の様子を気にせず、手でさっと払って股間部分を隠している大きな鱗を消し、ツルツルでピッチリ閉じられている女性象徴を外気へ晒す
……というかこんなものとかを見せられた手前、服……というか下着を脱ぐのを躊躇ってしまう状態になってしまっている
「別に私をおかずにするのは構わないが、その調子ではいつまでたっても入れないぞ、覚悟を決めて脱ぐと良い」
そういうことに敏感な魔物であるアーサーは当然俺の状態には感づいていた様で釘を刺されてしまった
……致し方なしか
そそくさと上着を脱ぎ、一部分のせいで脱ぎにくいズボンと下着を脱いで、代わりにタオルを腰に巻く
明らかに勃っているのはバレバレな状態なのだが、何も無いよりかはマシである
「うむ、タオルが邪魔だがそれでいい、後で私が直々に背中を流してやろう」
浴室へのドアへ手をかけている彼女は見に何も纏っておらず、立派な物をさらけ出している
……少しは気にしてほしい
彼女の後に続き、浴室へ入ると、自分の予想よりも一回りほど大きな大浴場が俺を出迎えた
手前には10人ほどの体を洗うスペースがあり、それぞれに鏡等が付いている
奥には大理石で縁取られた50人は入ることが出来そうな巨大な丸型の入浴スペースがある
そこの天井は開けており空からの光が差し込んできている
壁には浴槽から天井までの高さがある水槽が埋め込まれており、綺麗な川底を連想させるようなデザインになっている
「どうだ、この城の中でも私の一番お気に入りの場所だ」
立派な胸をぷるんとさせて自慢気にこちらを向いた
眼に悪いので頼むから隠してください……
悶々としながら浴槽に近づくと、水槽の中になにやら巨大な影があることに気がついた
魚にしては巨大すぎるし、青に近い色をしているので水草ではなさそうである
不審に思って更に近づくと『それ』がこちらに振り返った
「あぁ、そいつはサン、私の可愛いペットだ」
それは腰まで髪を伸ばし、水かきのついた手足とゴム質の鱗を纏った魔物娘、サハギンだった
ジトっとした表情のまま手を振ってきたのでこちらも彼女に対して手を振る
「サンは元々山の上流に住んでいたらしいのだが、居眠りをしているうちに海まで流されていたのを私が拾ってな、可愛いだろう」
よく見るとジトっとした目をしているもののなんだか眠そうな様子にも見えなくはない
確かに小動物的可愛さがあるとは思うけれど、連れて来てペット(?)にするアーサーに少し驚きである
「さて、背中を流してやろう、そこの椅子に座ってくれ」
アーサーが指した先ほどのスペースにある凹の形をした椅子に座るとバシャリとお湯をかけられる
他人に身体を洗ってもらうなど幼少時以来なのでなんだか変な感じだ
ヌルヌルとした液体が人の手とは違う感触の物によって擦り付けられる
アーサーの手なのだろうか、ゴツゴツとした見た目に反し、プニっとしていて張り、というか弾力がある感じである
「ん?どうしたサン?」
彼女の手つきに心地よさと悶々としたものの両方を感じていると不意に彼女の手が止まった
疑問に思って振り返ると水槽の中に居たはずのサンがアーサーの後ろに立っていた
「……ちょっとジャムの匂いがする」
彼女はそのまま俺の横までテコテコと来ると顔を近づけスンスンと鼻を鳴らしボソリとつぶやいた
……やっぱり魔物娘の嗅覚ってすごいなぁ
「彼女のゴシュジンサマ候補だ、気になるならお前も匂いをつけておくと良いぞ」
そのままペタリと俺の横に座り込んだサンの頭をアーサーが優しく撫でる
……不穏な言葉が聞こえたものの気にしない
再びアーサーの手が背中に回り、ゴシゴシと擦られる
少しすると再びお湯をかけられ、洗い流される
「前の方は自分でやったほうが良いだろう?別に私がしてあげても構わないが」
「自分でやります」
彼女も察してくれた通り前は勃っているままの状態なので自分でやらねば色々危うい
そう思い、彼女から石鹸を受け取り、そそくさと前を洗う
「……♪」
さっきから妙にサンが頭をぐりぐりと擦りつけてくる
どうやら懐かれたらしい
「サンはジャムに可愛がられているからな、彼女の匂いが付いているから気に入られたのだろう」
わかりにくいが口元に微妙な笑みを浮かべて懐いてくるしぐさは確かに可愛く思える
泡を流し、股間以外のぬめりが取れたところで先ほどアーサーがしたように彼女の頭を撫でると嬉しそうに今度は身体をこすり付けてきた
これ以上はヤバイようなレベルなので立ち上がり、湯船の方に足を運ぶ
身体を慣らすように徐々に浸かっていく時に気がついたのだが、魔力が含まれているせいなのか若干のぬめりがある温泉になっているようだ
「温度は少し高めだが、身体を温めるにはちょうどいいだろう」
自分の体も洗い終え、自分のすぐ右に来たアーサーの言うとおり少し熱めの温度だが、身体の芯から温まってくるような感じがする
彼女達は毎日このような気持ちのいい温泉に浸かれると思うと少し羨ましい
アーサーと反対側、左腕に抱きついているサンの頭を空いている右手で撫でる
体を伸ばしつつ改めて湯船を見る
サイズが大きいだけでなく、三段もの段差があるために小さな子でも安心して浸かれるようになっている
深い所の湯船の壁に一箇所だけ穴が開いているのが見えるが、場所的にもしかしたら先ほどサンが居た水槽と繋がっているのかもしれない
頭がぼんやりとしてきた所で急に股間に刺激が与えられた
とっさに自分の下半身に視線を落とすと2つの長い物が俺のモノを刺激していた
片方は左側から伸びてきている青く光を少し反射している物で先端は魚の尾ひれのように水かきがついており、根本から巻き付いている
もう片方は右側から伸びてきている紅い物で青いものよりも太いが同じく鱗に覆われており、先端は爬虫類のようにシュッとなっていて、先端付近の部分が巻き付かれていない亀頭や鈴口の辺りをクルクルと上から擦りつけてきている
この浴場には俺以外サンとアーサーしかおらず、湯船の中に触手の類が居ないことは把握している
つまりこの長いものは二人の尻尾なのだろう
刺激に耐えつつ右に居るアーサーの方を向くと彼女は頬を赤らめつつもどうした?と言わんばかりの挑発的な表情を浮かべている
反対に左側のサンを見ると相変わらず腕に抱きついてきているもののなにやら息遣いが荒い
「……私の匂いも付ける♥」
サンがこちらを見上げてボソリと呟いたと思うと唇を奪われた
そのまま口の中に舌を押し込まれるがとっさのことに対応できずなすがままになってしまう
口内に若干の魚臭さと甘い匂いが広がり、頭のなかに少しもやがかかったように思考がぼやける
尻尾から与えられる刺激から更に快楽を感じるようになってしまう
包み込んできているサンの尻尾は規則正しく鱗が並んでいるせいで緩急つけて緩めてきたり締め付けてきたりする際にビリビリと人肌とは違う刺激を感じる
「私は……そうだな、サンがノリ気のようだから味見程度にしておこう」
イタズラっぽく口元を歪ませているアーサーの尻尾は動きが控えめながらもサンの尻尾より凹凸があり、少し動くだけでも違う刺激が絶えずに与えられる
自分は控えめにしようと言う口上とは裏腹にアーサーは尻尾の先端で鈴口辺りをツンツンとつついたりしているのでサンの物よりも鋭い刺激で俺を攻め立てている
「……♪」
上機嫌そうな様子のサンが尻尾の動きはそのまま継続しているものの左腕に抱きつくのを止める
正面に回りわざと挿入しない程度に腰を浮かせて抱きついてきた
そしてそのまま顔をこちらに近づかせ、口付けをする
「中々大胆なことをするじゃないか」
尻尾でいたずらをしてきている奴のどの口が言うんだと思ったが、それ以上に余計なことを考える暇もないほどにサンのキスが情熱的だった
口内に舌をねじ込ませ、蹂躙するかのようにレロレロと暴れまわる
ひとしきり暴れ終えると俺の舌に絡みつかせ、それまでとは真逆にねっとりとした動きで味わい始めた
「じゅる……んちゅ……ちゅ……♪」
わざとらしく音を立ててキスを求めるサンの仕草がどうしようもなく可愛く思えてくる
彼女の背中に手を回しギュッと抱きしめ、彼女のキスに応える
「ん……じゅ……んふ♪」
嬉しそうな声を上げたかと思うと尻尾の蠕動が激しくなる
錐を使用する時のようにぬるぬるとした鱗肌の尻尾が激しく擦りつけられる
「まったく、私を忘れないでくれよ」
隣に居るアーサーがため息を吐いたと思うとギチギチと音が出ているのじゃないかと思うほどに亀頭の辺りを締め付けられた
急に2本の尻尾の動きが激しくなったことに耐え切れず限界を迎える
締め付けられてはいるものの先端から精液を吐き出し、温泉の中に紛れていく
「ちゅ……もったいない」
「ふむ、悪くないな」
二人の尻尾が俺のモノから離れて居てそれぞれ温泉の中に吐き出された精液を掬い口元へ運んでいる
射精したことによる倦怠感と浸かっている温泉の暖かさに先ほどとは違う意味で思考がぼやけてくる
熱っぽい視線を向けてくるサンと彼女ほどでは無いが好感を向けてきているアーサーを見て思う
……のぼせる前に上がれるだろうか
既に気持ちの整理も済んでおり、彼女からの申し出は他の余計なこと抜きで、自分の意志で受けるつもりである
とはいえ彼女が呼び出しに来なければどうすることもできず、やることもないのでこうしてぼんやりとしているのだ
椅子を窓の方へ向け、景色を堪能していると、部屋の扉がコンコンとノックされた
ジャムが呼びに来たのだろうか、夕飯の準備が済むにはまだ早そうな気がするのだが
「……どうぞ」
疑問に思いつつも音の主を迎え入れると、部屋に入ってきたのはメイド服に身を纏ったジャムではなく、紅い鱗を纏ったアーサーであった
部屋に入ってくるなり彼女は何かに気がついたようにキョロキョロと周囲を見ながらクンクンと匂いを嗅ぎだした
「どうだろう、私の城は気に入ってくれたかな?、尤も君にジャムの匂いが少し付いている辺り堪能はしてると思うが」
ブッと思わず吹き出してしまう
流石は魔物娘というところだろうか、そういうところには感が鋭いらしい
……背筋に冷たいものが走る、彼女が大切にしていると思われる家族の一人に唾を付けるような真似をしたのだから
「はっはっは、何、私の家族に手を出したのは気にしなくていいぞ、そうなるように仕向けたのだからな、というかむしろ君が手を出された方だろう」
しかし俺の不安を彼女は明るく笑い飛ばした
先ほど何処かへ行ってしまったのは用事があったわけではなく、こちらに気を使ってくれていたのだろうか
「あぁ、こういうことを話しに来たのではなかったな、夕飯まではまだまだかかりそうな様子だったから我が城自慢のお風呂へ案内してやろう、こっちだ」
ふと浮かんだ疑問を解決することなく彼女は扉を開けて部屋の外へと出て行く
王族が住んでいたのであれば当然だと思わないでもないが、ここにはお風呂があるのか、今は街を出た直後なのでそれほど汚れてはいないが、旅の途中は水浴びですらいつできるのか分からないので積極的に入りたい
待ってはくれると思うけれど、知らない場所で、尚且つこんなにも大きな城の中で彼女を見失うと目的地に着ける気がしないので気持ち急ぎ目に後を追う
「大きさはもちろん、地下にある天然の温泉が汲み上がってきている仕組みを少し弄って魔物娘の魔力が加わるように変えたんだ、効能は精力増強だ、今の君にはピッタリだろう」
そう言って俺の下腹部を尻尾でなぞってくる
ゾクゾクとした刺激が登ってきて危うく勃ちそうになるが、なんとかこらえられた
歩みを止め、にやりと笑みを浮かべたアーサーがこちらを一瞥するが再び前へ進んでいく
「君ならばジャムの主になるついでに私の宝物に加えても良さそうだな……いや、忘れてくれ」
不穏な言葉が聞こえた気がするが、彼女の言うとおりに聞かなかったことにしよう
しばらくアーサーの後をついていくと他の部屋に比べて少し大きな扉の前へたどり着き、彼女は中へと入っていく
同じく中に入ると、むわっとした湿気と部屋の外に比べて幾分か暖かい空気に出迎えられた
周囲を見るとずらりと並べられた棚に大きめのかごが等間隔で置かれ、壁にはシンクと鏡が取り付けられ、奥にあるガラス製の扉が曇っていることからここは脱衣所なのだろう
「脱衣所はジパングの銭湯を参考にして作られたらしい、利用者が多い場合はこうして個人毎の籠で自分のものかどうかがわかるのは便利だな」
確かに彼女の言うとおり、個人事に自分の場所が割り当てられていれば誰かの物が混ざったりすることはないだろう
全ての籠に3種類ほどの寝間着を用意してあるのは地味に嬉しい
ほうほうと関心しているとアーサーは唐突に自分の大きな胸を隠しているチューブトップを脱ぎ去り、籠に放り込んだ
とっさのことで反応出来ず、思わずぷるんと揺れるその果実に目を奪われてしまうがバッと顔をそむける
「……?なにを急に顔を背けるのだ、ここは混浴温泉なのだから私が脱いでも問題はないぞ、さぁ、お風呂に入るのだから君も脱ぐのだ」
案内してくれるだけだと思っていたので彼女が入ると思っていなかったし、ここが混浴だと知らなかったし、彼女にはもう少し恥じらいを持ってほしいと感じる
彼女はそんな自分の様子を気にせず、手でさっと払って股間部分を隠している大きな鱗を消し、ツルツルでピッチリ閉じられている女性象徴を外気へ晒す
……というかこんなものとかを見せられた手前、服……というか下着を脱ぐのを躊躇ってしまう状態になってしまっている
「別に私をおかずにするのは構わないが、その調子ではいつまでたっても入れないぞ、覚悟を決めて脱ぐと良い」
そういうことに敏感な魔物であるアーサーは当然俺の状態には感づいていた様で釘を刺されてしまった
……致し方なしか
そそくさと上着を脱ぎ、一部分のせいで脱ぎにくいズボンと下着を脱いで、代わりにタオルを腰に巻く
明らかに勃っているのはバレバレな状態なのだが、何も無いよりかはマシである
「うむ、タオルが邪魔だがそれでいい、後で私が直々に背中を流してやろう」
浴室へのドアへ手をかけている彼女は見に何も纏っておらず、立派な物をさらけ出している
……少しは気にしてほしい
彼女の後に続き、浴室へ入ると、自分の予想よりも一回りほど大きな大浴場が俺を出迎えた
手前には10人ほどの体を洗うスペースがあり、それぞれに鏡等が付いている
奥には大理石で縁取られた50人は入ることが出来そうな巨大な丸型の入浴スペースがある
そこの天井は開けており空からの光が差し込んできている
壁には浴槽から天井までの高さがある水槽が埋め込まれており、綺麗な川底を連想させるようなデザインになっている
「どうだ、この城の中でも私の一番お気に入りの場所だ」
立派な胸をぷるんとさせて自慢気にこちらを向いた
眼に悪いので頼むから隠してください……
悶々としながら浴槽に近づくと、水槽の中になにやら巨大な影があることに気がついた
魚にしては巨大すぎるし、青に近い色をしているので水草ではなさそうである
不審に思って更に近づくと『それ』がこちらに振り返った
「あぁ、そいつはサン、私の可愛いペットだ」
それは腰まで髪を伸ばし、水かきのついた手足とゴム質の鱗を纏った魔物娘、サハギンだった
ジトっとした表情のまま手を振ってきたのでこちらも彼女に対して手を振る
「サンは元々山の上流に住んでいたらしいのだが、居眠りをしているうちに海まで流されていたのを私が拾ってな、可愛いだろう」
よく見るとジトっとした目をしているもののなんだか眠そうな様子にも見えなくはない
確かに小動物的可愛さがあるとは思うけれど、連れて来てペット(?)にするアーサーに少し驚きである
「さて、背中を流してやろう、そこの椅子に座ってくれ」
アーサーが指した先ほどのスペースにある凹の形をした椅子に座るとバシャリとお湯をかけられる
他人に身体を洗ってもらうなど幼少時以来なのでなんだか変な感じだ
ヌルヌルとした液体が人の手とは違う感触の物によって擦り付けられる
アーサーの手なのだろうか、ゴツゴツとした見た目に反し、プニっとしていて張り、というか弾力がある感じである
「ん?どうしたサン?」
彼女の手つきに心地よさと悶々としたものの両方を感じていると不意に彼女の手が止まった
疑問に思って振り返ると水槽の中に居たはずのサンがアーサーの後ろに立っていた
「……ちょっとジャムの匂いがする」
彼女はそのまま俺の横までテコテコと来ると顔を近づけスンスンと鼻を鳴らしボソリとつぶやいた
……やっぱり魔物娘の嗅覚ってすごいなぁ
「彼女のゴシュジンサマ候補だ、気になるならお前も匂いをつけておくと良いぞ」
そのままペタリと俺の横に座り込んだサンの頭をアーサーが優しく撫でる
……不穏な言葉が聞こえたものの気にしない
再びアーサーの手が背中に回り、ゴシゴシと擦られる
少しすると再びお湯をかけられ、洗い流される
「前の方は自分でやったほうが良いだろう?別に私がしてあげても構わないが」
「自分でやります」
彼女も察してくれた通り前は勃っているままの状態なので自分でやらねば色々危うい
そう思い、彼女から石鹸を受け取り、そそくさと前を洗う
「……♪」
さっきから妙にサンが頭をぐりぐりと擦りつけてくる
どうやら懐かれたらしい
「サンはジャムに可愛がられているからな、彼女の匂いが付いているから気に入られたのだろう」
わかりにくいが口元に微妙な笑みを浮かべて懐いてくるしぐさは確かに可愛く思える
泡を流し、股間以外のぬめりが取れたところで先ほどアーサーがしたように彼女の頭を撫でると嬉しそうに今度は身体をこすり付けてきた
これ以上はヤバイようなレベルなので立ち上がり、湯船の方に足を運ぶ
身体を慣らすように徐々に浸かっていく時に気がついたのだが、魔力が含まれているせいなのか若干のぬめりがある温泉になっているようだ
「温度は少し高めだが、身体を温めるにはちょうどいいだろう」
自分の体も洗い終え、自分のすぐ右に来たアーサーの言うとおり少し熱めの温度だが、身体の芯から温まってくるような感じがする
彼女達は毎日このような気持ちのいい温泉に浸かれると思うと少し羨ましい
アーサーと反対側、左腕に抱きついているサンの頭を空いている右手で撫でる
体を伸ばしつつ改めて湯船を見る
サイズが大きいだけでなく、三段もの段差があるために小さな子でも安心して浸かれるようになっている
深い所の湯船の壁に一箇所だけ穴が開いているのが見えるが、場所的にもしかしたら先ほどサンが居た水槽と繋がっているのかもしれない
頭がぼんやりとしてきた所で急に股間に刺激が与えられた
とっさに自分の下半身に視線を落とすと2つの長い物が俺のモノを刺激していた
片方は左側から伸びてきている青く光を少し反射している物で先端は魚の尾ひれのように水かきがついており、根本から巻き付いている
もう片方は右側から伸びてきている紅い物で青いものよりも太いが同じく鱗に覆われており、先端は爬虫類のようにシュッとなっていて、先端付近の部分が巻き付かれていない亀頭や鈴口の辺りをクルクルと上から擦りつけてきている
この浴場には俺以外サンとアーサーしかおらず、湯船の中に触手の類が居ないことは把握している
つまりこの長いものは二人の尻尾なのだろう
刺激に耐えつつ右に居るアーサーの方を向くと彼女は頬を赤らめつつもどうした?と言わんばかりの挑発的な表情を浮かべている
反対に左側のサンを見ると相変わらず腕に抱きついてきているもののなにやら息遣いが荒い
「……私の匂いも付ける♥」
サンがこちらを見上げてボソリと呟いたと思うと唇を奪われた
そのまま口の中に舌を押し込まれるがとっさのことに対応できずなすがままになってしまう
口内に若干の魚臭さと甘い匂いが広がり、頭のなかに少しもやがかかったように思考がぼやける
尻尾から与えられる刺激から更に快楽を感じるようになってしまう
包み込んできているサンの尻尾は規則正しく鱗が並んでいるせいで緩急つけて緩めてきたり締め付けてきたりする際にビリビリと人肌とは違う刺激を感じる
「私は……そうだな、サンがノリ気のようだから味見程度にしておこう」
イタズラっぽく口元を歪ませているアーサーの尻尾は動きが控えめながらもサンの尻尾より凹凸があり、少し動くだけでも違う刺激が絶えずに与えられる
自分は控えめにしようと言う口上とは裏腹にアーサーは尻尾の先端で鈴口辺りをツンツンとつついたりしているのでサンの物よりも鋭い刺激で俺を攻め立てている
「……♪」
上機嫌そうな様子のサンが尻尾の動きはそのまま継続しているものの左腕に抱きつくのを止める
正面に回りわざと挿入しない程度に腰を浮かせて抱きついてきた
そしてそのまま顔をこちらに近づかせ、口付けをする
「中々大胆なことをするじゃないか」
尻尾でいたずらをしてきている奴のどの口が言うんだと思ったが、それ以上に余計なことを考える暇もないほどにサンのキスが情熱的だった
口内に舌をねじ込ませ、蹂躙するかのようにレロレロと暴れまわる
ひとしきり暴れ終えると俺の舌に絡みつかせ、それまでとは真逆にねっとりとした動きで味わい始めた
「じゅる……んちゅ……ちゅ……♪」
わざとらしく音を立ててキスを求めるサンの仕草がどうしようもなく可愛く思えてくる
彼女の背中に手を回しギュッと抱きしめ、彼女のキスに応える
「ん……じゅ……んふ♪」
嬉しそうな声を上げたかと思うと尻尾の蠕動が激しくなる
錐を使用する時のようにぬるぬるとした鱗肌の尻尾が激しく擦りつけられる
「まったく、私を忘れないでくれよ」
隣に居るアーサーがため息を吐いたと思うとギチギチと音が出ているのじゃないかと思うほどに亀頭の辺りを締め付けられた
急に2本の尻尾の動きが激しくなったことに耐え切れず限界を迎える
締め付けられてはいるものの先端から精液を吐き出し、温泉の中に紛れていく
「ちゅ……もったいない」
「ふむ、悪くないな」
二人の尻尾が俺のモノから離れて居てそれぞれ温泉の中に吐き出された精液を掬い口元へ運んでいる
射精したことによる倦怠感と浸かっている温泉の暖かさに先ほどとは違う意味で思考がぼやけてくる
熱っぽい視線を向けてくるサンと彼女ほどでは無いが好感を向けてきているアーサーを見て思う
……のぼせる前に上がれるだろうか
16/03/27 21:09更新 / 錆鐚鎌足
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