連載小説
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第八レース
エドマエ競馬場、大陸で噂になっている1番早い魔物娘を決める大会、遂に開催されました
実況はワタクシロリっ娘より素敵なお姉さん、サキュバスの森愛子がお送り致します
ファンファーレが響きます
1番人気、魔物化させた数は100から先は覚えていない姫デビルプリンセス
2番、祖母の友人、ドラゴンソウル
6番、本大会の有力スポンサーであるジパングのカチカチマウンテンにも期待です

体勢完了

スタートしました

順調にスタート

まず飛び出したのは1番デビルプリンセス、こちらの方に手を振ってくれました、騎手はアアアア、真面目な表情だけれど手は妻の胸を揉んでいます
続く3番ウェスタンガンマン、優勝賞金で霧の大陸へ旅行に行きたいそうです、跨るのはジパング文化を愛するジョニージャック
そして2番ドラゴンソウル、なんだかんだで彼女のおかげで視聴率が上がっているのは過言ではありません、騎手は自信過剰の塊エクス・カリバーン
少し遅れて4番ファーストバージン、勝ち負けよりも夫と共に駆けれるのが嬉しいそうです、騎手は主神嫌いで有名なクレイト・ゼウス
並ぶは5番ラブソング、後日のライブも楽しみですね、騎手は彼女の幼馴染から夫にランクアップしたアキレス・ゼウス
悪い笑顔で後ろに付く6番カチカチマウンテン、この場の戦いの先を見据えている様子、騎手は優勝賞金しか見えていない団三郎
怪力が使えずマイペースに跳ねるは7番ホッピンホッピン、勝負というよりもお散歩気分、騎手はこれもまた修行と仰っていたテイ・ソウハ
最後尾で仲良く二人三脚8番オトコノロマン、賞金よりも女がほしい、騎手は独り身でも良いやと思えてきている槍鯛男

子供のように何が起こるか分からない混戦模様、ここでドラゴンソウルがトップに躍り出る
さぁここで第三コーナー、辺りを見回し鼻を伸ばしていたオトコノロマンが観客席に連れ去られた!敵は観客席にあり!
逃げられぬ運命

大ケヤキを抜けて最終コーナーへめがけて走る
先頭ではドラゴンハートと追いついたデビルプリンセスがかっこよさと美しさ、どちらが優れているのか争っている
ジト目になっているのウェスタンガンマンも食いついている

さぁ最終コーナー
先頭、僅差で2番ドラゴンソウル
わずかに届かない1番デビルプリンセス
外側から3番ウェスタンガンマンが食らいついている
8番オトコノロマンの姿が見えない、観客席の一部では試合を見ていないところがある、これはとうとうゲームオーバーか!

残る400、先頭変わらずドラゴンソウル、騎手カリバーンは自画撮りしてSNSへのアップをしている
するとデビルプリンセス、アアアアが初心に帰ったのかひのきのぼうとなべのふたを装備した
ウェスタンガンマン、ジャックのテンションが上がり、妻とともに自国の名前を復唱している
そしてラブソング、アキレスが大きな声でオペラを歌っている、会場に響くイケボ
ファーストバージン、クレイト、子供の名前を二人で考えている、キラキラした感じではなさそうです
食いついているはホッピンホッピン、ソウハは妙な形のフライパンでチャーハンを作り始めた
カチカチマウンテン、団三郎、草を大量に生やしたクソスレを立てている
オトコノロマン、槍鯛男、二人ともまだ帰ってこない

ここは新たな王魔界、魔力の渦が回っています
先頭ドラゴンソウル、デビルプリンセスじりじり食いついてきている
おや、後方から見慣れない魔物娘が槍鯛男をぶら下げて猛スピードで追いついてきました
あれは……まさか……アルプ化したオトコノロマンだぁぁぁ!
ギュンギュン順位を追い抜かし、女体の神秘を振りまいていく
俺は実はお前のことが好きだったんだ!観客席の沸き立つアンデッド族!
友情は夜明け過ぎに愛情へと変わるだろう!ここに浪漫があるのだろぉぉう!

秘めた思いをうちあかし、虹のかかった空模様、嗚呼素晴らしき薔薇の香り

確定しました、1着8番オトコノロマン、2着には1番デビルプリンセスになりました

エドマエ競馬場でした、またお会いしましょう

メスイキ
15/11/21 21:05更新 / 錆鐚鎌足
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■作者メッセージ
最終回兼独身インキュバスもといアルプ君の回でした、ハリボテ枠をイメージしていたのでやはり最後にするのがいいかなぁと思った次第です

バフォ「流れが同じだからサクッと仕上げると意気込んでいた割には時間がかかったの」

似ている分逆にネタが浮かびにくく感じましたね、ある意味いい経験にはなったと思います

サキュ「頭から湯気を出しながらギャグのお話や漫画を書いている人はすごいなぁと一人で感心してましたね」

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