読切小説
[TOP]
懺悔室にて
懺悔室の中は薄暗く、防音対策でもしてあるのか他の信者たちの嬌声は聞こえてこない
おそらく外にも声は聞こえないだろうから己の罪を打ち明ける場所としては最適だろう
木でできた格子の向こう側の部屋に誰かが入ってきた音を聞き、男は気分を落ち着かせるために深呼吸をした
格子の奥は部屋が暗いのと、格子には魔力で隙間から反対側を見えなくし、又、反対側からの声の高さが変わるような魔術が施されているので、告白しにきた信者と告白を聞き入れる者がお互いがだれなのかをわからなくしている


 「貴方の心の準備ができたのならば、貴方の罪を聞き届けます」


何かボヤかしたような声を聞き男はふぅ、と息を吐き、口を開いた
格子の挟んだ対面の者に己の罪を聞いてもらうため


 「………僕はこの教会にも商売をさせていただいているマルクという者で、この街に住んでいる商人です」


きっと反対側にもこの声はボヤけたような声で伝わっているのだろう
相手の反応を待たずに男は続ける


 「ここの教会が建ったばかりの頃からお相手をさせて頂いているので、もしかしたら貴女も僕のことを知っているかもしれません」


自虐のつもりだったのか軽く笑い、溜息を吐いてから再び口を開く


 「そして何度もここに訪れていたので信者の方々や堕天使様とも親しくなっていきました」
 「その中でもよく庭の花壇の世話をしている方とは親しくさせて頂いています………僕は堕落神様の信徒であるそのダークプリーストに惚れてしまいました」


ある程度喋りきったつもりなのか、いったん口を閉じ、自分の想い人のことを考えたのか暗がりの中、優しい笑みを浮かべた
向こう側からフィルターを通してクスクスと笑う声が聞こえた


 「申し訳ありません笑ってしまって………ですが恋をすることは堕落神教では罪ではありません、むしろ喜ばしいことですよ」


優しげに聞こえる声を聞いて男は先ほどの言葉を繋げる


 「いえ、僕の罪はその部分ではありません……中断してすみません勘違いさせてしまいましたね……続けます」
 「………ですが僕は彼女に自分の想いを伝えることも、彼女を無理やり自分のメスにすることもせず、彼女のことを想って自慰ばかりして彼女の膣に注げたり彼女の肌を汚すための精液を無駄に放っています」
 「彼女に告白したりする勇気はないくせに『彼女には既に男が居たらどうしよう』や『彼女には自分はふさわしくない』などとこれ以上彼女と親しくなるのを恐れてしまっているのです」
 「己の想いを彼女に告白することなく自慰で精を無駄に放ち、彼女に告白する勇気もない、それこそが僕の罪なのです」


自分の罪を告白した男は深く溜息を吐き、向こう側からの言葉を待つ
木の格子を挟んだ向こう側は誰かが居る気配はするが、誰かと判断できる材料はほとんど皆無に等しい


 「…………精を無駄に放つことは勿体なきことですが、それほど貴方は彼女のことを想っているということです、貴方の罪を赦しましょう」


返答を聞いた男は向こう側の者と懺悔を終えるための祈りを済ませる
その顔は暗い懺悔室の中でも憑き物が落ちた様な表情をしていることが分かる
向こう側の者に感謝の言葉を述べ、懺悔室から出ようとすると、向こう側の者に何故か少し待つように言われた
男が疑問に思っていると、懺悔室の外の信者達の声を防いでいた扉が開かれた


 「申し訳ありませんマルク様、私が貴方の好意に気付いていれば貴方は懺悔に来るほど悩むことはなかったのですから」


そう、扉を開けたのは男が惚れていたダークプリーストであり、彼の罪を聞き入れたのもまた彼女だったのである
男があっけにとられていると、彼女は男の入っている狭い懺悔室の中に自らも入り込んだ


 「マルク様、心配することはありません、私はまだ寂しい独り身ですし、今の貴方の想いを聞いて私の中のメスが貴方を欲してたまらないのです」
 「貴方を虜にし欲情させたのにもかかわらず、貴方の想いに気付かなかった私の罪………私のカラダを持って償わせていただきますね♥」


彼女はそう言って男を欲情させるために出来ている衣装の胸元だけを肌蹴、大きな二つの果実を外気にさらした
そして狭い中、器用にもマルクのズボンを脱がし、勃起した男性器が剥き出しになる
彼女はそれの頭頂を優しく一撫ですると、自らの双球の間に挟みこんだ


 「マーガレットさん……うぅっ………そんなっ………」


 「ふふっ……嬉しいのでしょうマルク様♥貴方の妄想で何度も行われたであろうこの行為……いえ、妄想の通りに私を汚し堕落させることができるのですから♥」
 「貴方は何も悪くありません……悪いのは貴方を虜にし堕落させた私なのですから♥♥」
 「さぁ、嫌なことや罪の意識など忘れ、共にどこまでも堕ちていきましょう♥♥♥」


マーガレットは己の豊かな胸に両手を添え、乳淫を開始する
彼女の優しさ…いや…母性の象徴ともいえるたわわに実った彼女のおっぱいはマルクの完全に勃起したイチモツを根元から先端までのすべてを飲み込んでいる
そして彼女はほぼ密着しているこの狭い状況下で身体を揺らし、乳房を両側から圧迫することでマルクから精液を搾り取ろうとする


 「あぁ……マルク様の……とても熱くて……こんなにも固く……逞しくて……素敵です♥」


マーガレットはマルクにパイズリ奉仕をしながらうっとりと…蕩けた表情で彼を見上げている
マルクはそんな愛しい女の表情にドキドキしながらも、ろくに動けない狭い部屋の中、しかも魔物に奉仕されているとあっては腰をガクガクと震わせ、うめき声をあげることぐらいしかできない


 「うぅ………うぁぁ………マーガレットさんっ………気持ちよすぎますっ…………」


そんな彼の様子を見て彼女は更に嬉しそうに行為を激しくしていく
先走り汁が彼女の乳間のすべりを良くし、更に彼を追い詰める


 「マルク様……こんなに気持ちよさそうで…♥……私、嬉しいです♥♥もっと頑張りますからたくさん出してくださいね♥♥♥」


マルクが歯を食いしばって快楽に耐えているようだが、時間の無駄だろう
なぜならマーガレットがこんなにも嬉しそうに、楽しそうに、そして蕩けた様子で彼へ奉仕しているのだから
しばらくもすれば彼女の谷間に精液をぶちまけることになるだろう


 「かなりビクビクしてますね………さぁ……イってください♥……貴方様の……愛しい人の精液で私を白濁に染め上げてください♥♥♥」


その瞬間マルクは絶頂に達した
マーガレットは彼の精液を全身であびようとすぐさま乳房から肉棒を開放する
日ごろから彼がホルスタウロスミルクを飲んでいたおかげか、それともマーガレットの魔力にあてられたのか、人間にしては多すぎる量の精液を吐き出し彼女の身体を白に染め上げていく


 「あぁこの匂い………素敵です………それにこんなに濃厚で………もっと欲しくなってきます♥♥♥」


マルクは息を荒くする彼女に押し倒され、ふと疑問に思った
ギリギリ二人が入れた狭い懺悔にいたはずなのに、なぜ彼女に押し倒されたのかと
そして彼は周囲に視線を巡らせて気が付いた


 「さぁ……どこまでも堕ちてゆきましょう♥……私と共に永遠の快楽を味わいながら♥♥♥」


今、自分がいる場所は親魔物領の教会の中の小さな懺悔室ではなく、堕落神教の聖地、万魔殿(パンデモニウム)だということに










小さく端に追いやられるように佇む木でできた小さな懺悔室
そこに懺悔に来た街商人と、彼の罪を聞いていたダークプリーストの姿はない
今日も教会の中は信者達の嬌声が響いている
12/10/01 22:50更新 / 錆鐚鎌足

■作者メッセージ
堕落神教の教会にも懺悔室はあるのだろうか?
あったらエロい懺悔を聞いて、エロく赦して、罪を聞いてくれた堕落神教信者がエロいことをしてくれるのじゃないか
そんなことを思って書いた作品です

バフォ「普通、懺悔室で罪を聞いている側は自分の意見は言わないものじゃが」

そこはマーガレットさんが自分への想いを告げられて、テンションが上がっていたのです

サキュ「それに懺悔室はカトリック特有という話を聞きましたよ」

様々なものを柔軟に取り入れる魔物が主な信者なら導入されていてもおかしくないはず………

TOP | 感想 | RSS | メール登録

まろやか投稿小説ぐれーと Ver2.33