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第十話 Dead river valley
カンバスで駄フォメットにささやかな復讐を遂げた後町を出た亭拉達は進路を『クレバネット』へと取っていた。

しかし突然降りだした雨に足止めをくらい土木作業中のジャイアントアントの巣穴で雨宿りをしている。

テイラ「突然押し掛けてすまなかったな。」
蟻娘A「なーに、困った時はお互い様だって。」
蟻娘B「それに家族が数百人いるアタシらにとっちゃ今更二、三人増えたところで変わりゃしないよ。」
蟻娘C「どのみちこの雨じゃ仕事も無いしね〜、あ〜働きたい…」
蜘蛛娘「たまには休みも良いじゃない♪」
蟻娘ABC「「「あんたはいつも休みでしょ!」」」
働き蟻の待機所で雑談に花を咲かせていると、
シルク「ところで皆さんはこんなところでなんの仕事をしていたのですか?」
荒れ果てた山の中で働いている事に疑問を持ったシルクが尋ねる。

蟻娘A「私たちはここで治水工事をしてるのよ。」
蟻娘B「この辺は雨季になると洪水が起きてね、だから今まで一本だった川を二つに分けて被害を減らそうって事になったのさ。」
蜘蛛娘「それが作業の途中で山火事が起きちゃってね、あの時は私まで消火活動に駆り出されちゃって暫く体から煤の臭いが取れなかったよ…」
蟻娘C「本当ならとっくに工事は終了してるのにさ〜、このままじゃ最終日は雨の中の作業になっちゃうよ〜。」
話を聞いて亭拉は鞄の中から新聞を取り出す。

テイラ「あぁ、この山火事の事か…」

スエード「しかし良いのか?工事が終わってないのに雨季に入ってしまったんだろう?」
蟻娘A「心配ありませんよ、洪水が起きるのは雨季の後半ですから。」
蟻娘B「本降りになるのはまだ一月も先の話さ。」
スエードの心配をよそにヘラヘラと笑いながら答えるジャイアントアント達。

テイラ「これは…ヤバイな…」
新聞を見ていた亭拉が呟く。
その表情には珍しく焦りの色が見える。

テイラ「今すぐこの辺りの地図を用意してくれ!」
だらけていたジャイアントアント達に指示を出すと地図と共に現場責任者のジャイアントアントが表れた。

監督蟻「いったいどうしたんだ客人?」
テイラ「この地図に山火事で焼けた部分を書き込んでくれ!」
地図を広げ、消火作業に当たった働き蟻達が木炭で焼失範囲を書き込んでいく。

テイラ「何てこった…」
書き終わった地図は川に沿う斜面がほとんど真っ黒に染まっていた。

テイラ「山火事で焼けた山は著しく保水力が下がる、そんなところに雨が降ったら今まで以上の大洪水が起こるぞ!」
亭拉の一言に現場監督を含め全ての蟻達が青ざめる。

蜘蛛娘「どうしよう、雨季の初めって言っても結構降ってるよ!?」
監督蟻「今すぐ川の状況を確認しろ!A班は下流の町に連絡BC班は道具を持って川の分岐点へ集合、支流の堤をぶち破れ!!」
監督蟻の指示で迅速に行動を開始したジャイアントアント達だが…

ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ

時すでに遅し、雨は山の斜面を削り大量の土砂と共に一気に流れ出した。


……
………

土砂降りの雨の中、現場監督を含めた数人のジャイアントアントと『歩くキャンプ地』に身を包んだ亭拉とシルク、そしてスエードが川を見下ろす斜面に立っている。

監督蟻「ひどい、これじゃ例年以上だ…」
谷を被う土石流に絶望する監督蟻に亭拉が声を荒らげる。

テイラ「まだ諦めるな!」
シルクを地面に下ろし、『歩くキャンプ地』を着せると近くの岩石や大木を引っこ抜き濁流に投げ込む。

周囲のめぼしい岩石を全て投げ込む頃には簡易的なダムが出来上がり一時的にだが水の勢いは収まった。

蟻娘B「あ、あんた本当に人間かい?!」
自分達でも担ぎ上げるのが難しい巨大な岩石を軽々と投げ込んだ亭拉にジャイアントアント達は驚きを隠せない。

テイラ「俺は教会の『聖騎士』テイラ・アキラ、下流の町の『人間を』救うためお前達にも協力してもらうぞ!」
腰のベルトに挟んであった聖騎士の証を見せ正体を明かす。

ジャイアントアント達は二重に驚いたものの緊急事態のため素直に従う事にしたようだ。


……
………

亭拉は待機所にジャイアントアント達を集め、地図を指し示しながら土石流の対策会議を行っている。

テイラ「俺が作ったダムもそう長くは持たない、よってこの山を貫通する横道を掘る。」
皆濡れた身体をぬぐうことも忘れ亭拉の話に聞き入っている。

テイラ「現場監督、支流の工事はどこまで進んでいる?」
監督蟻「下流の方から工事を進めてきた、後は分岐点を繋げるだけだったんだがあの濁流の中では作業ができん…」
もう少し早く気づいていれば…と悔しさを露にする監督蟻。

テイラ「悔やんでも仕方ない、俺がダムを作ったのはこの辺りか「もうちょっと下流だ」よし、ここから斜めに掘って支流と繋げる、その後ダムを破壊して水を流せば町の被害を最小限に押さえられるはずだ。」
濡れた手で木炭を持ち地図に斜めの線を入れる。

テイラ「どれ位時間がかかりそうだ?」
監督蟻「私たちが通れるギリギリの大きさなら…大きな岩に当りさえしなければ一刻(約二時間)ほどで繋げられる!」
働き蟻達もスコップや鶴嘴を担ぎやる気満々のアピールをしている。

テイラ「俺が先頭に立って掘り進めるから監督は方向の指示を頼む、土砂の搬出は最低限で構わない、放っといても水が流してくれる!」
監督蟻「今回の仕事は何よりも早さが命だ!お前達サボるんじゃないよ!!」
蟻娘達「「「「おおおおおおおおおおおお!!!」」」」
蜘蛛娘「しゃーない、アタシも頑張りますか。」
巣穴全体にビリビリ響くほどの雄叫びをあげゾロゾロと現場に向かうジャイアントアント達。

スエード「私も行こう、土運びくらいなら手伝える!」
大剣を壁に立て掛けモッコを担いで列に加わる。

シルク「私も参ります!」
シルクも列に加わろうとするが、
テイラ「お前はここに残っていろ!」
シルク「私はいつでもテイラ様のお側にいます、絶対に邪魔は致しません!」
真っ直ぐに亭拉を見つめるシルクの目に根負けした亭拉は渋々同行を許すことにした。

テイラ「わかった、但し巻き付くのは無しだ、壁や天井に水漏れや崩れる兆しがないか注意していてくれ。」
シルク「ハイッ!」


……
………

監督蟻「ここから上流に60度、上方に6度で掘り進めればダムのすぐ下に堀抜ける!」
土砂降りの中、掘削作業を開始する。

亭拉はオリハルコンの軍用スコップを組み立てまるで砂でも掘るかのように斜面を削る。
削った土砂をスエードを含めた働き蟻達がどんどん後方に運んでいく。

監督蟻「少し下に進んでいるもう少し上だ!」
亭拉が掘り出した土を被りながらも正確に指示を飛ばす。

シルク「左側の壁が崩れかかっています!」
蜘蛛娘「任せな、こんなのは私の糸で貼り付ければ…」
蟻娘A「あ!貴女アントアラクネだったの!?」
シルクとアントアラクネが崩落しそうな場所を補強していく。

ガキィイインッ!!

テイラ「な、なんだ!?」
監督蟻「クソッ、こんなときに岩盤層にぶち当たるとは!!杭とハンマーを持ってこい!急いで叩き割るんだ!!」
亭拉の力で予定よりも早く掘り進めていたが固い岩盤層が行く手を阻む。

テイラ「そんな時間は無い、離れていろ!」
足場を確認し、今までよりも大きく振りかぶりスコップを岩盤に叩きつける。
岩盤が砕け散り亭拉達を襲う。
尖った破片が亭拉の服を切り裂き回りのジャイアントアント達にも降りかかる。

監督蟻「左に逸れてる!右に5度修正!」
現場監督も全身傷だらけになりながらも的確に指示を出す。

シルク「あ、天井から水が!」
蜘蛛娘「えーい!これでも詰めとけぇ!!」
自らのシャツを破り亀裂にねじ込み糸で補強する。

監督蟻「後もう一息だ、この岩盤を抜ければ…」

ゴロゴロゴロゴロドドドドドドドドドド!!

監督蟻「な、なんの音だ!?」
トンネル内に響き渡る轟音。

蟻娘C「かかかか、監督ぅ〜!だ、ダムが決壊しましたぁ〜!!」
外で川の状況を確認していたジャイアントアントが息を切らしながら駆け込んで来てダムの決壊を告げる。

監督蟻「間に合わなかったのか!どうする聖騎士、これではトンネルを繋げられないぞ!?」
テイラ「まだ手はある!」
ザクッとスコップを地面に突き立てる、その瞬間岩盤を砕いていた摩擦で赤熱していた軍用スコップは湿った土にジュッと音をたてて冷やされた。

テイラ「川と繋がるまで後どれ位だ?」
監督蟻「もうほとんど堀り終わっている、お前の掘削速度なら四、五回掘れば穴が開くだろうが…」
もう後一歩のところまで来ていたが、亭拉が作ったダムが決壊し、トンネルを繋げることができない。

テイラ「これからトンネルを繋げる、作業員を退避させろ。」
監督蟻「何!?」
蟻娘達「「「「「ヴェッ!?」」」」」
シルク「テイラ様!!」
スエード「おい、テイラ!」
トンネルと土石流の流れる川をたった一人で繋げようとする亭拉に皆驚きを隠せない。
さらにシルクは亭拉に駆け寄りその腕にしがみつく。

監督蟻「馬鹿なことを言うな!お前はどうするつもりだ、いくら教会側の人間でも見殺しになんかできんぞ!」
テイラ「まず壁に人の頭くらいの小さな穴を開ける、そうすりゃ水が穴を広げるまでの間で脱出できる!早く行け!」
そう言うと亭拉はシルクの腰に手を回しアントアラクネに向かって放り投げる。

シルク「キャッ!」
蜘蛛娘「うぶぁっ!」
ジャイアントアント達の頭の上を飛んでいったシルクはアントアラクネの顔にお尻?で着地し、アントアラクネもよろけて破れたシャツから控えめな膨らみをこぼしつつもキャッチに成功する。

テイラ「シルクを頼んだぞ偽アント!他の奴もさっさと脱出しろ!!」
アントアラクネが暴れるシルクを糸で絡めとり背中に背負うと全員脱出を開始する。

監督蟻「テイラとか言ったな、お前も騎士なら愛する者を残して自分だけ死ぬような真似はするなよ!」
監督蟻の一言に亭拉はクスリと笑っててを振った。


……
………

シルク達が脱出し、不気味な地鳴りだけが響くトンネル内。
壁一枚隔てた先に濁流渦巻く場所にスコップを構えた亭拉が立っている。

テイラ「町を救う事も無事に帰る事も、両方やらなきゃならないのが勇者の辛いところだな…」
そう呟いてスコップを壁に突き刺すと…

ガキィッ!

パラリと土が崩れるとそこには亭拉の一撃で無数のヒビが入った岩石が一つ。

テイラ「なん…だと…?」

次の瞬間岩石が砕け散り濁流が一気に雪崩れ込みテイラを飲み込む。

テイラ「ガハッ、ゴボバッ…」


……
………

トンネルの出口が見える丘の上。
シルク達は信じられない量の濁流を吐き出し今も拡張を続けるトンネルの入り口を見張るが、未だに亭拉の姿は見えない。

シルク「うぐっ、テイラ様…ひぐっ」
監督蟻「探せ!必ず出てくるはずだ!下流の方も良く見ろ!」
雨は激しさを増し全身ずぶ濡れになりながらも誰一人として捜索を止めない。

???「落ち着きなさい。」
皆が取り乱す中、雨音にも負けない凛とした声が響き視線を集める。

蜘蛛娘「あわわわわわ!」
監督蟻「女王様!このような所に来られては御体に障ります!!」
土砂降りの雨の中、傘もささず現れた女王蟻に先ほどとは別の意味でざわめくジャイアントアント達。

そんなジャイアントアント達の間をすり抜け、未だ亭拉を探し急な斜面から身を乗り出すシルクをそっと抱き寄せる。

女王蟻「話は聞きました、教会の騎士でありながらその命を投げ出し多くの同胞を救ってくれた者に対して、貴女達は恥ずかしいとは思わないのですか?」
その言葉に改めて亭拉の身に起きたことを認識し、シルクは力無く女王蟻にすがり付き大声で泣く。

女王蟻「私達は忘れてはいけません、伝えなければいけません、例え教会に与していようとも、その身に深い慈愛を宿す方が要ることを…」
蜘蛛娘「ぎゃあぁあああああ!」
女王蟻の言葉を遮る悲鳴を上げたアントアラクネに、女王を含めた全員が目を向けるがそこにはアントアラクネの姿は見えなかった。
そして代わりに聞き覚えのある声が聞こえる。

テイラ「殺してくれるな。」

さっきまでアントアラクネが居た場所にぽっかり空いた穴の中から、頭にアントアラクネを乗せた泥塗れの亭拉が這い出てきた。

シルク「テイラ様!!」
自分を抱き締めていた女王を振り払い一直線にテイラの下に駆け寄り、シルクは巻き付きながら抱き締める。
その巻き付きは今までで一番強かった。

テイラ「心配かけて、すまな、かった、なっ!」
二人の魔物を乗せながら穴から勢い良く飛び出す。
着地の衝撃でそれまで必死に亭拉の頭にしがみついていたアントアラクネが地面に顔面から落っこちる。
その衝撃で残り少ないシャツが破れ、最早その布は左肩に僅かに残るのみである。

シルク「テイラ様!テイラ様ぁぁぁ!」
テイラ「そんなに泣くなよ、この通り生きてたんだから。」
亭拉の胸に顔を埋めて泣きじゃくるシルクを包み込むように抱き締める。

監督蟻「しかし、どうやってここに出てきたんだ?」
今もなおトンネルを削り広げる濁流と亭拉を見比べながら現場監督のジャイアントアントがたずねる。

テイラ「押し流されたとき咄嗟に左腕を天井に突き刺してな、後は右手に持ったスコップで天井を掘り進んできた訳だ。」
サラリと説明したが回りのジャイアントアント達からは「コイツ人間じゃねぇ」と言った顔を向けられている。

監督蟻「そ、そうか…流石騎士と言ったところか。」
監督の一言にジャイアントアント達は目の前にいる男が『教会の騎士』であることを思い出しジリジリと後退りする。

女王蟻「貴女達、今はそんな事よりも大事な事があるでしょう!」
又もや皆の視線を集める女王蟻。

女王蟻「みんなずぶ濡れ泥だらけなんだから、お風呂で冷えた体を温めましょう?」
働き蟻達「はい、お母様!」
女王蟻の一言に働き蟻達は笑顔で答え、落下の衝撃で気絶していたアントアラクネを担ぎゾロゾロと巣穴に戻って行く。


……
………

かぽーん

ジャイアントアントの巣穴の大浴場。
洗い場ではキャイキャイとはしゃぐ働き蟻達、スエードのタオルをひっぺがし殴られるアントアラクネやスエードの胸と自分の胸を見比べる働き蟻Cも居る。

湯船にはシルクと並んで冷えきった体を温める亭拉、その横には女王蟻とその旦那が寄り添いながら浸かっている。

女王蟻「ありがとう…」
テイラ「『魔物の女王様』が『教会の騎士』に礼なんて言うんじゃ無いよ。」
湯船の中で旦那を抱き寄せながら亭拉に語りかける。
それに顔を向けること無く答える。

女王蟻「貴方は多くの魔物娘達の命を救っていただきました、私は『一人の母親』として貴方にお礼を言いたいのです。」
テイラ「俺は最初に言ったんだがな、『下流の町の人間を救う』為に行動しただけだ。」
女王は『母親』として、亭拉は『騎士』としての立場を強調するためいつまでも続くと思えたが、
蟻旦那「なら僕からお礼を言わせて下さい、『人間』として町の同胞を救って頂いて有難う御座います。」
見かねた女王の旦那が『人間』として話に割り込んできたので亭拉も反論が出来なくなる。

働き蟻達「「「「お母様ぁ!」」」」
体を洗い終わった働き蟻達がザブザブと湯船に殺到する。
お湯から出た健康的な少女達の上半身は見る人から見れば堪らないものであろう。
しかし雨で冷えきっていた上に身体を綺麗に洗った後なのでジャイアントアントのフェロモンは全て洗い流されているため誰一人として発情してはいない。

蜘蛛娘「あ、あの〜女王様?」
そんな中にばつが悪そうに入ってくるアントアラクネが一人。

女王蟻「貴女の活躍は現場監督の娘に聞いていますよ、一人で落盤や浸水を食い止めてくれたそうですね、貴女のような立派な娘を持って私は幸せです。」
蜘蛛娘「お、お母様ぁ!」
――――――――――――――――――――――――――――――――

この後、巣の中に居た数人のアントアラクネも名乗り出て今までの寄生生活を詫びる事となった。
皆生活の全てをジャイアントアントに頼りきって居たことに後ろめたさを持っていたらしい。

しかし自分達の出す糸がトンネル工事の際の落盤や浸水の応急処置として役に立つ事や、すぐにボロボロになるジャイアントアントの服の繕いに適している事を知った彼女達は積極的にこれを活用。
完全な共生関係になる事はまだまだ先の話である。

――――――――――――――――――――――――――――――――

スエード「全く酷い目に合った…」
最早タオルで前を隠すことを諦めたスエードが湯船に入ってくる。
アントアラクネに揉みくちゃにされ頭の上で纏めていた髪も所々乱れそれが又えもいわれぬ色気を出しているが風呂の熱気でボンヤリしている亭拉には全く気付かれていない。

スエード「しかしテイラ、よく洪水が起こることを予測できたな。」
迅速すぎる亭拉の対応力に疑問を持ったらしくお湯の中を進んで来たスエードは亭拉の前でペタンとお姉さん座りをした、目の前には白くて丸い塊が二つプカプカと浮いている。

テイラ「あぁ、昔小説で読んだことがあってな、対応策については映画…まぁ、芝居みたいな物で見たんだよ。」
スエード「お、お前は芝居のシナリオなんかに命をかけてたのか!?」
スエードは浴槽の縁に肘をかけて答える亭拉に完全に呆れてしまった。
因みにシルクは亭拉の腕に頭を乗せ亭拉にピッタリくっついて幸せそうに逆上せている。

――――――――――――――――――――――――――――――――

亭拉の掘ったトンネルは後に整備され二本の川の水位を一定に保つ水門として縦穴を含め活用される事となるのはまた別のお話。
13/02/19 23:30更新 / 慈恩堂
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■作者メッセージ
どうも慈恩堂です。
少々パニックテイストを入れようとしたらこの蟻様、いや有り様。
しかもいつもより無駄に長い…
もっと纏めた方が良いのでしょうか?

登場人物

働き蟻A
真面目な性格

働き蟻B
気さくな性格

働き蟻C
暢気な性格
旦那持ち

蜘蛛娘
アントアラクネ
後先考えない所は有るが根は良い娘

現場監督
仕事に忠実

女王蟻
ちょっと早とちりぎみ
皆の優しいお母さん

蟻旦那
女王蟻の旦那さん
多分インキュバス化はしてない
素で絶倫

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