連載小説
[TOP][目次]
アナタへの『愛』キミに送る『歌』

ーーーーー紫波家前ーーーーーー


「そういえば、二人は
なんともないのかしら?」

紅「あぁ、そういえばな」

蒼「なんともないね?」

「なら、いいのだけれど...」

紅「シロナさんは大丈夫なのか?」

蒼「聞いていて気持ちは良くないよね」

「それ以上に気になるの...
これは、彼の歌じゃないわ」

紅「そういえば...」

蒼「こんな曲知らないなぁ
紫波が作った曲だったりするのかな?」

「心当たりはあるわ
こんな事をしようと考えるのは
教団と呼ばれる組織の仕業よ
それもおそらく過激派の」

紅「教団?宗教者の集まりか?」

蒼「どういう集団なの?」

「彼らは神聖な絶対神
主神を信仰し魔物を悪とし
行動している者達よ」

紅「そんなのがいるのか」

蒼「なるほど...それで?」

「教団では主に
大司教と呼ばれる者が主神の声を聞き
それによって選ばれた勇者が侵攻を進めるわ
勇者にはそれぞれ固有の能力や
魔力を持っていたりするわ」

紅「厄介なやつらだな」

蒼「ボクらで勝てるのかい?」

「おそらく、紫波君を操り
利用しているのも勇者のはずよ...」

紅「よしっ、じゃあ
とっとと乗り込んで
そいつをぶっ飛ばそう」

蒼「待って、シロナさん
操っている奴を倒したとして
それで紫波は解放されるのかい?」

「問題はそこなの
相手がどんな能力を持っているのか
それを確かめなければならないわ」

紅「難しくねーか?」

蒼「ただ操られているなら
簡単なんだろうけどねぇ...」

「とにかく
気を引き締めて行きましょう」

紅「いくぜ?」

蒼「入ろう」

「えぇ!」




ーーーーーーーーーーーーーーー




闇「来ましたか...魔物...」

紫「ん...?」

紅「よう、紫波」

蒼「久しぶり、紫波」

シロ「...紫波君」

闇「やれやれ、アナタたち
一体何をしにきたのですか?」

シロ「紫波君を離しなさい!」

闇「それはできませんねぇ
彼には私と共に世界を平和に
変えていくという使命があるのですから」

紫「そういう事」

紅「おまえ...それ本気か!?」

蒼「紫波!目を覚まして!」

紫「わからないやつらだな」

闇「まったくですね
そうだ、ここまで来たんだ
褒美に貴方の歌を直接
彼らに聴かせてあげたらどうでしょう?」

紫「それは名案だ」

紅「ふざけんな!」

蒼「そんなの聞かないよ!」

シロ「紫波君やめて!」

闇「さぁ...カイト
貴方の『声』を聴かせて...
そうすれば、彼らも
きっと貴方を理解してくれます」

紫「そうだね
それじゃあ、歌うよ
『聞いてください』」

紅蒼「...!?」

シロ「どうなって...!?」

紫「〜♪〜♪〜♪」

紅「うぐっ...あぁ...」

蒼「あぅ...うぅ...」

シロ「二人共!?しっかり!
聞いてはいけないわ!」

闇「無駄ですよ
彼らは『聞かなくてはいけない』
のですから...しかし。
魔物娘には効かないんですかねぇ?」

シロ(うっ...確かに
これを聞いていると
頭がおかしくなりそうになるわ...)

闇「さぁ...
楽になりなさい?
そして、あの世で見ていなさい
貴方の大事な人がこの世を
地獄に、絶望一色の世界へ
染めていく様を!
ふふっ、あはっはっはっはっ」

シロ「うぅ...」

紫「〜♪〜♪〜♪」

闇「無様ですねぇ?
魔物、アナタは確か
彼にふられたんですよねぇ?
アナタにはもう関わる理由は
ないはずです、どうしてここへ?」

シロ「確かにふられたわよ
でも、だからって諦める程
私は素直じゃないの
それに、時間を掛けて堕とすと
彼にも宣言してあるしね」

闇「往生際の悪い事です
それに、まだ立っていられるとは」

シロ「愛の力ってヤツよ...」

闇「くだらない、戯言を
私の魔力の前ではいかなる
希望も残こしはしませんよ。」

シロ「絶望...?
そう、それが貴方の能力...!」

闇「えぇ、絶望ですよ
さて、無駄話もここまでにして
もう終わらせるとましょうか...」

シロ「なんですって...?」

紫「〜♪〜♪〜♪...。」

闇「終わりましたか?
では、最後に一言送って
終いにいたしましょうね?」

シロ「紫波君...?」

紫「俺の事はもう放っておいて
俺の前から消えてくれ、シロナ」

シロ「...!」

闇「いいですねぇ...
絶望に染まったすばらしい
表情が揃っていますよォ...」

シロ「紫波君...」

紫「・・・」

シロ「もう、本当に
元の関係には戻れないの...?」

紫「めんどくさいやつだ」

シロ「私、まだ貴方に
伝えてない事があるのよ...!」

闇「何を言っても無駄です」

紫「目障りなやつだ
最期の言葉は聞いてやる...
その後殺す、いいですね?闇音さん」

シロ「私、貴方の気に障る事を
言ってしまって後悔した...
でも、最後まで言えなかったの
だから、あの時の続き...

私は紫波君と幸せになりたい
もちろん、体だけの関係じゃなく
それは私が、紫波カイトだからこそ
そう思ったの、これだけは信じて」

闇「懺悔の言葉は終わりですか?」

シロ「えぇ、心から愛した人の
目の前で殺されるのなら本望でしょう?」


闇音の手に魔力の剣が出来上がる。


闇「それでは、さようなら...。」

バッ!!

シロ「...?。痛くない...?」

闇「何故です...?
貴方、自分が何をしているのか
わかっているのですか?カイト...。」

紫「うぐっ...ぐっ...
あぁ...わかったんだよ...
お前の魔力より彼女の言葉の方が
効いたみたいだ...ぐっ...」

シロ「紫波君!血が...!」

闇「気に入りませんねぇ
これで終わり、じゃないんですよ
アナタには、まだやってもらうことがあります」

紫「お断りだ...」

闇「それは残念です
では、アナタもここで消しましょう」


闇音が魔力を解放する。
身体に魔力のオーラを纏わせていく。


シロ「それは無理ね」

紫「シロナ...さん...?」

闇「これは...!」

シロナも魔力を解放したのだろう
髪の毛をまるで幽鬼の如く震わせて
怒りの形相で勇者を睨む。

シロ「彼が私の元に戻った以上
もはや、貴方に容赦はしないわ...!」

闇「流石は魔王の娘
と言った所でしょうか
今回は引き上げましょう...
ですが、お忘れなく
私の仲間は、すでにアナタ方に
目を付けているということに
それでは...失礼いたします...。」

シロ「逃がさないわよっ!」

闇「彼...死んでしまいますよ?」

シロ「...!
しまった!そうだったわ...
早く手当をしなきゃ...!」

闇「くくくっ...ふふふっ...」

魔力を纏い、その場から消える。

シロ「逃がした...」


とりあえず、三人の治療が先ね...




ーーーーーーーーーーーーーーー




紫「...ん、んん...
ここは...?俺は一体...?」

シロ「紫波君...?
目が覚めたの...?」

紫「あぁ...ところで俺はいっt...」

シロ「紫波君ー!!!
よかった、本当によかった!
もう目を覚まさないかと...」

紫「ああああ!俺は大丈夫だから
シロナさん落ち着いて?ね?」

シロ「ぐすっ紫波く〜ん〜」

紫「俺はもう大丈夫だから
はぁ...ほら、落ち着いて」ギュ

シロ「...うん」

紅蒼「・・・」

紫「あ、紅峰、会長
二人共ダイジョub...」

ボコッ

紫「痛い!何するんだよ」

紅「これで許してやるよ」

蒼「まったくだね」

シロ「紫波君大丈夫!?」

紫「うぅ...」

紅「その様子じゃあしばらくは
大人しくするしかないよな?
シロナさんに付いてもらうんだな」

蒼「学園とその他への対応は
ボクらの方でやっておくから
シロナさんは紫波を見てて」

紫「悪かったって二人共
あんな奴に操られていたとはいえ...」

紅「そうだな
だから、しばらくは
変な事しないように
誰かに見張っててもらわないとなぁ?」

蒼「またあんな事になっても困るし?」

シロ「そう...そうよね!」

紫「わかった、わかったよ...」

紅「それじゃあな」

蒼「無理はしないでね」

シロ「二人も、ありがとう」

紅「おう、じゃあな」

蒼「またね、紫波」




ーーーーーーーーーーーーーーー




紫「...」

シロ「...」

紫「...」

シロ「...」

紫「...あの時はごめん」

シロ「...!」

紫「家を出たあと
言い過ぎたかなとは思ってた
でも、それ以上にいらついてて
そんな時に、アイツが声をかけてきたんだ」

シロ「...そう」

紫「いまさら何をって
思うかもしれないけど...

俺も、シロナが好きだ」

シロ「...無理してない?」

紫「もちろん、嫌なら
俺の事、嫌いって言ってくれ
たくさん酷い事もしちゃったし...」

シロ「...そんな事言える訳ないじゃない...!
私もカイトの事、好きよ...
でも...貴方は...。」

紫「俺だから好きって
あれ、凄い心に響いたよ
魔物の好きは肌さえ重ねられるなら
誰でも好きになるって思ってたから」

シロ「そんな訳ない!
私は...私には...!」

紫「わかったよ
だから、俺もそれに
応えてみようと思う」

シロ「...え...?」

チュッ...

紫「こういう事はわからないから...
ヘタかもしれないけど...」

シロ「もう一回...して?」

紫「一回だけでいいの?」

シロ「ううん...!
何回でもしてほしい...♪」




ーーーーーーーーーーーーーーー




シロ「本当にするの?
流れでやってたりしないかしら...」

紫「俺はシロナとだから
シてみたいかな」

シロ「...わかった」

紫「綺麗だよ、シロナ」

シロ「本当...?ありがとう...」

お互いにゆっくりと唇を合わせる

紫「んっ...」

シロ「んむ...」

ただ合わせるだけ
それだけの行為がとても長く感じる

シロ「んむっ...っんん♪」

紫波「んっ...!?」

だんだんと興奮してきたのか
急に趣向が変わる。

シロ「んむっ...ちゅぷ...んむむっ...♪」

紫「んんっ...んむっ...」

長い時間の接吻。
しかし...足りない。

紫「はぁはぁ...」

シロ「ハァ...ハァ...♪」

紫「はぁ...いつでもどうぞ」

シロ「それじゃあ...えいっ♪」

押し倒され、俺の上に
跨って目が据わっているシロナ。

シロ「いれる...ね♪」

紫「...わかった」

ゆっくりと腰を降ろしていく

ズップププッ...

シロ「んんっ...あぁっ!♪」

紫「うっ...!?」

シロ「入っ...たぁ♪
凄いカイトのが中でピクピクしてる...♪」

紫「シロナ...さん?
血が出てるけど...?」

シロ「大丈夫...♪
痛くないわ...それよりも
凄く...幸せよ...♪♪♪」

紫「それはよかった...」

シロ「じゃあ...動くわね...?」

紫「えっ...ちょっ...あぁっ!」

ニュッチャニュッチャズッチャズッチャ

シロ「アァッ!イィッ♪」

紫「ちょ...まてっ...」

パンパンパンパンッ!!!

シロ「ハァ...ハァ...♪
そろそろ...出すんでしょ...♪」

紫「出そうだから...一旦抜いて...」

シロ「それはダメッ!!!」ギュ

外に出そうとしたが
それを許さずだいしゅきぃホールド
と言われる体制をすぐさま取る

パンパンパンパンパンッ!!!

紫「うぅっ...もうっ...!」

シロ「出して!一杯っ!
ワタシをっ!カイトのモノって
身体に刻み込んで頂戴ッ!!!」

ドクンッドクンッドクンッ!

紫「うっ...あっ...」

シロ「アハッ...一杯...
お腹の中に出てる...♪」

紫「はぁ...はぁ...
シロナ?一旦休もう...?」

シロ「え?まだよ♪
あと二、三回はしてもらうわ♪」

紫「はぁ...好きにしてくれ...」

シロ「ふふっ♪」




ーーーーーーーーーーーーーーー




紫「...」

紅「おう、紫波
どうした?元気ないぞー?」

蒼「大丈夫かい?」

紫「まぁ、色々あるんだよ」

シロ「紫波君〜♪」

紫「見ての通り
あの後からずっとくっ付かれてる」

紅「まぁ、よかったじゃん?
特に何事もなくてさ」

蒼「そういえば、あの後
また配信したんだって?
紫波、お疲れ様」

紫「まぁ、ね」

シロ「それにしても...♪
次の曲、あんなことを歌うなんて〜♪」

紫「言わないで」

紅「何がテーマなんだ?」

蒼「それは気になるね」

シロ「ふふっ♪実はね...♪」

紫「あーっ!あーっ!」




最近人気の一曲は
一人の男が好きな人への想いを歌う

アイの歌なのでした。
17/02/28 20:56更新 / 紫酔染香*・ω・)ゞ
戻る 次へ

■作者メッセージ
ここまで読んでくださりありがとうございます
感想意見などありましたら参考にさせていただきます

TOP | 感想 | RSS | メール登録

まろやか投稿小説ぐれーと Ver2.33