連載小説
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一章 ー彼女との出会いー
俺は疲れたのでレスカティエの宿屋で部屋を借りて、眠りについた。
だが、俺は数時間した後に早くも目が覚めてしまった。
嫌な胸騒ぎがしたと同時に、強い魔力を感じた。
…恐らく間違いない。魔物がこの地にやって来ているのだ。
俺はすぐさま戦闘服に着替え、愛用の槍を手に取って宿から出る。
するとそこには、最早信じられない事が起きていた。

「…!どういうことだ…!?」
空の色はいつもの爽やかな空色ではなく、紫や黒などのまるで暗黒というイメージが強い色になっている。
それだけじゃない。
「うわぁ…!うわあぁあ!!助けてくれぇ!」
「ふふふ♪逃さないわよー♪」
目の前に映ったのは、悪魔の角に蝙蝠のような翼を持つ人間の女性…【サキュバス】が一人の教団騎士に襲いかかろうとしていた。
(とりあえず、先に話を聞くか…!行動はそこからだ!)
俺はその教団騎士に襲いかかろうとサキュバスに一気に詰め寄り、石突で思い切り突く!
「きゃあっ!?」
サキュバスは俺に不意を突かれ、襲われていた教団騎士を覆うようにして倒れた。
俺はとりあえずその教団騎士を引っ張り出した。
「おい…!一体どうなってるんだ!?こんなとこに何故魔物…!?これは!?」
俺はその教団騎士に聞いても、教団騎士は既にやられていたのだ。
恐らく、サキュバスの持つ魅惑の魔力にやられてしまったのだろう。
「くそっ…、こいつは駄目だな…。」
俺は取り敢えず、その教団騎士から何も聞けないと思ったので、そいつから離れた。
俺は取り敢えずレスカティエの中央部に向かおうと走った。
「なんだよ…!なんだってんだよ!」
俺は中央部に向かいながら、信じられない物を見る。
確かにサキュバスなら男を誘惑して精を搾り取るという動作はするのは分かる。
だが、今回はサキュバスだけじゃなく、違う魔物までもが人間の女性のような容姿をして、男に襲いかかっているのだ。
また、被害に遭ってるのは男だけじゃない。
女までもが魔物によって(性的に)襲われて、奴らと同じ魔物へと化していた。
「全く…冗談がキツいぜ…!」
そんなことをぼやきながら走っているが、勿論俺も後ろから魔物に追いかけられていた。
「ああん♪逃げないでよ♪」
「お兄さ〜ん!精液ちょーだい!」
「それ!捕まえろー!がおー!」
後ろからはサキュバスに恐らくハーピーにワーウルフが後ろから追いかけて来ているのがわかった。
(捕まったらお終いだ…!もうレスカティエから一刻も早く出た方がいいな…!)
そう考えたその瞬間、前方から物凄い殺気を感じた。
「…っ!まずいっ!」
俺は身に危険を感じた瞬間、前方から来た何かが空から物凄い勢いで急落下してきたのを咄嗟に避けた。
その急落下してきた奴は俺を追いかけてきた三体に向かってしまい、ズドォォオン!という物凄い音と同時に土煙が舞った。
「なっ…、なんだ!?」
俺は周辺を警戒しながら、先程の殺気の正体を伺う。
するとそこに居たのは、やや小柄な女性だが頭にはまるでドラゴンのような角が生えていると同時に、強靭な足腰、長く強靭な尻尾。
だが、両腕には巨大な翼を持った魔物がそこにいた。
「へぇー!今の私の急襲を咄嗟に避けるなんて!あんた、なかなかやるじゃない!決めた!あんたは私が頂くわ!!」
そう、そこにはワイバーンの少女が俺の前に立ち塞がったのだった。
15/05/27 08:22更新 / 放浪な風来人
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■作者メッセージ
主人公の武器を何にしようかと結構悩んでました^_^;
(序章で敢えて書かなかったのもそのせい)
魔物娘やっとワイバーンちゃん登場…って、今回の登場短いですね。
次回は…どうなるかは大体想像つくと思います。

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