挫折の証 MAD LOVE
人は、時折「なんでこんなやつと?」と言いたくなるような恋に落ちるという。 暴力的なダメ男に心底ほれ込み、身を粉にして尽くす女とか。 ろくでもない女にせっせと金品をつぎ込む男とか。 愛が冷めた後で、人は己の行為を顧みるという。 「なんであんな奴に」 「なんであんなに金を」 と後悔するのである。 そして口々にこう言うのだ。 「あの時はどうかしていた」 と。 やまない雨はなく、抜けることのないトンネルもない。 ろくでもない愛に狂っていたとしても、いずれ頭は冷めるのだ。 だが、どうだろうか。 本当に頭が冷めたほうがいいのだろうか。 ごらんなさい。あなたたちは、あんな顔で誰かに尽くすことはできますか? 太陽はいつか沈む。 雨はいつかやむ。 トンネルはいつか抜ける。 狂える愛はいつか覚める。 だが、生きてる間にとは限らない。 お幸せに。 |
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