(72)ダークスライム
魔界の縁、まがまがしい形の草が生い茂る平原に、水音が響いていた。
あたりに川や池はない。だがよく見れば、草の真ん中に青黒い水たまりが一つあり、その中に鎧をまとった人物が一人転げているのがわかる。
「んぶ、ぷはっ、はぁ･･･！」
鎧に身を包んだ人物が、自身の背丈ほどの円を描く水たまりの真ん中で、溺れていた。
それもそのはず、青黒い液体は鎧に絡みつき、もがけども離れようとしなかったからだ。
すると、鎧の右肩のあたりにへばりつく液体が膨れ上がり、何かの形を作る。
現れたのは、青黒い少女の頭だった。
「うふふふ、びっくりしたわ･･･あなた、女の子だったのね･･･」
青黒い少女の頭、ダークスライムの頭部が兜の傍らでささやくと、水たまりから伸びた腕が面当てを剥がした。
目穴と呼吸用の穴だけが開けられた、無機質な金属面の下から現れたのは、苦しげに眉根を寄せて喘ぐ少女の顔だった。
「く、この･･･！」
鎧の少女は、悔しげにうめいて握り拳を肩口のダークスライムに向けて叩きつけた。
しかし、籠手に覆われた彼女の手が、ダークスライムの頭部を打ち砕いても、青黒い粘液は離れなかった。
「ふふふ、水を殴りつけてどうにかしようだなんて、おもしろい娘ねえ」
水たまりに膝をつく、鎧に覆われた少女の足の間から、ダークスライムが頭を出した。
「この、しぶといスライムが･･･！」
スライムはある種の打撃に弱い。だが、このダークスライムには全く攻撃が通じていなかった。
少女の打撃ではほとんど損傷を与えられないほど、このダークスライムが馬鹿げた体力を有しているのか、それともそもそもの攻撃方法が間違っているのか。
「ふふ、そのスライムにヤられちゃっているおバカさんは誰かしら？」
「ひぐっ･･･！？」
ダークスライムがくすくすと笑うと同時に、鎧の少女が体を震わせた。
鎧の内側に染み入った青黒い粘液が、彼女の地肌を撫でたからだ。
冷たそうな外見とは裏腹に、以外と温もりのある粘液が、彼女の肌をさする。
指や手のひらでは再現できないほど柔らかく、唇や舌では覆えないほど広い範囲を、粘液が撫でる。
生来の敏感な体質のため、肌を撫でる風を遮るための鎧を纏っていたが、この年期には全く効果がなかった。
肌から神経へ、神経から脳髄へ、柔らかな刺激が少女の頭に注ぎ込まれる。
「ふぁ･･･あぁ･･･！」
「なぁに？もう感じてるの？」
先ほどまでの嫌悪感が消えてしまった少女の声に、ダークスライムはクスクス笑った。
「もしかして、魔界に来たのもこうされるのが目的だったんじゃないの？」
「ちが･･･あぅぅ･･･！」
魔界の調査という崇高な目的を小馬鹿にされ、抗議の声を上げようとした彼女が、不意に背筋をそらした。
彼女の背中にへばりついた粘液が、彼女の背筋をなぞり上げたからだ。
ゾクゾクするような、寒気にも似た感覚が背筋をかけ上り、少女の体を震わせる。
「誤魔化しちゃだめよ･･･ほら、ここもこんなになってるじゃない」
「あぁぁぁっ！？」
胸当ての下で、僅かな隙間に入り込んだ粘液が、彼女の乳首を摘んだ。
年相応の、まだ固さの残る乳房の先端に加えられた力は、そう強いものではなかった。
だが、唇で軽く挟まれた程度の刺激であっても、少女の口から喘ぎ声を絞り出すには十分だった。
粘液が乳頭に圧力を加えたまま、ゆっくりと渦を巻く。
敏感な桃色の肌を撫でる粘液の感触は、乳房から痺れとなって前進に広がり、少女を苛んだ。
「んんんっ･･･！」
歯を食いしばり、唇を横一文字に結んで、彼女は口から喘ぎ声が漏れないようにした。
あくまで、これは肉体が反応しているだけ。自分は感じてなどいない。
必死に自分に言い聞かせ、ダークスライムの愛撫を受け入れぬよう、彼女は必死にあらがった。
「我慢するのね･･･あまり体によくないわよ･･･」
青黒い水たまりから、少女を見上げながら、ダークスライムは鎧の内側に入り込んだ自信を操った。
少女の全身を濡らす粘液の一部が、小さく動いた。少女の肌を撫でるわけではなく、ただ軽く圧迫するだけの、小さな動きだった。
だが、胸部に走った刺激は、彼女を仰け反らせた。
「っ･･･！？」
胸を両手で掴まれ、もまれるような粘液の蠢きに、声こそでなかったものの少女の唇が緩む。
同年代の少女のそれに比べれば薄いものの、まだ発展途上にある乳房を、粘液が手のひらで包み込むように、優しく揉んだ。
圧力を乳房に加えつつ、肌と接する面を波打たせ、乳房の芯に残る固さをほぐしていく。
「･･･っ･･･ん･･･！」
胸への不意の刺激に緩んでしまった唇を引き締め、声をかみ殺しながら彼女は耐えた。
屈服してはいけない。心を折ってはいけない。勝機は必ず訪れる。
その時まで、耐えるのだ。
「ぐっ･･･く･･･ぅ･･･！」
乳房全体をゆっくりと転がすように、粘液の手のひらが彼女の鎧の中で動く。
胸を揉まれる内、乳房の中で生じた熱が、彼女の全身に広がり、汗を滲ませる。
しかし全身にへばりつく粘液は、彼女の汗をあからさまに拭い取るような真似はせず、ただ静かに吸い取っていった。
蠢いているのは、乳房を揉む粘液と、彼女を見上げるダークスライムの顔だけだった。
「･･･っ･･･っ･･･！」
「我慢強いのね」
乳房からの熱や、甘い刺激から必死に意識をそらす少女に、ダークスライムがそう声をかけた。
「じゃあ、これならどうかしら？」
そう言って彼女は、少女の乳房をぐいと揉み上げ、そのまま乳房の先端を軽く摘んだ。
いつの間にか途絶えていた、桃色の蕾を苛む刺激。
乳房全体を手のひらで包んでいては、乳首を摘むことはできないという無意識の思いこみによってできた無防備。少女は意識に深々と甘い刺激が食い込むのを感じた。
「うぁ･･･あ･･･！」
乳房全体を柔らかく粘液が揉み、乳首をくりゅくりゅと粘液が摘む。
二種類の刺激に、彼女の唇が緩み、声が溢れた。
「あぁ･･･！」
少女の全身が不意にこわばり、一瞬の硬直を挟んで震える。
胸への刺激だけで、達してしまったのだ。
「ふふ、イっちゃったわね･･･」
鎧のおかげで外見的には何の変わりもなかったが、その内側に入り込み肌に直に触れているダークスライムには、少女の反応が手に取るようにわかっていた。
痛いほどに屹立した乳首も、失禁したかのように下着を濡らす愛液も、全身ににじむ汗も、ダークスライムにはわかっていた。
「う、うぅ･･･」
一瞬の解放感の後、軽い絶頂から戻ってきた少女は、小さく呻いた。
小さな絶頂のおかげで少しだけ気分はすっきりしたが、もっと快感を味わいたいという衝動が胸の内に芽生えていた。
「気持ちよかったでしょう？」
「ぜん、ぜんだ･･･」
ダークスライムの顔をにらみつけながら少女は言うが、ダークスライムには威嚇にもならない。
「そう･･･じゃあ、こっちのこれは、ただの汗よね」
「ひゃいっ！？」
下着越しに、両足の間を撫でられる感触に、少女は声を上げた。
手のひらとも指とも異なる、幅広で分厚さを感じさせる弾力は、まるで巨大な舌が彼女の股間を舐めたようだった。
「んー？なにかしらねえ･･･汗にしてはズブ濡れすぎるし･･･もしかしておしっこかしら？」
あえて味と香りには言及せず、ダークスライムは笑う。
「ち、違う･･･！」
ふざけるダークスライムに、少女はそう言った。小便ではないと言ってしまったら、股間を濡らす液体は何なのかという話になるが、彼女にとっては失禁の証だと言われる方が屈辱だったからだ。
「そうねえ、鎧の勇者サマが、私みたいなザコにおそわれておしっこお漏らしするなんて、そんなわけないわよねえ」
魔界の縁で、ザコに容易に組み敷かれ、絶頂に追いやられた。その事実を暗に含ませながら、ダークスライムはクスクスと笑った。
「だから、私がこんなことしても、勇者サマは気持ちよくもならないし、お漏らしなんてしないわよね」
そう言いながら、ダークスライムがずぶ濡れの布越しに、再び少女の股間を撫でた。
しかし今度は一度だけではなく、二度、三度、と分厚く大きな舌にも似た感触を動かしていく。
「ひうっ･･･ひっ･･･！」
股間を前後し、亀裂を擦る弾力に、彼女は体をふるわせた。
腰から力が抜けていき、膝建ちの姿勢が徐々に保てなくなっていく。
このまま尻餅をついてしまいたい。だが、ダークスライムの大部分は彼女の下で青黒い水たまりとして広がっている。そこに尻をつけてしまったら、どうなってしまうかは想像に難くなかった。
「んっ･･･！」
力を奪う股間への刺激に、彼女は上半身を倒し、青黒い水たまりに手を突いた。
にやにやと笑みを浮かべるダークスライムの顔をついでに叩き潰そうとするが、彼女の籠手に覆われた手のひらが触れる前に、水たまりの中に沈んでいった。
「く･･･ひゅ･･･！」
「あらー？お股をきれいにしているだけなのに、両手をつけて･･･どうしたのかしらー？」
粘液の中から顔どころか、肩口までを浮かび上がらせながら、ダークスライムが問いかけた。
ダークスライムの茶化すような言葉に抗弁したい。だが、彼女の口は言葉を紡ぐどころか、喘ぎ声をかみ殺すだけで一杯だった。
にゅるり、にゅるり、と弾力ある固まりが、鎧の内側の彼女の亀裂を撫で、彼女の手足が小さく震えて鎧が音を立てる。
ダークスライムは、かすかに響く金属音ににやりと笑みを浮かべると、彼女の下着をぐりぐりと圧迫し始めた。
「っ！？」
「ふふ、感じているんでしょ？」
一際強い痙攣に、がちゃりと大きな音を立てた鎧の内側に向け、ダークスライムがささやいた。
「認めなさい･･･そして、受け入れなさい･･･」
「だれ･･･が･･･ひぐっ･･･！？」
反抗的な言葉を連ねようとした少女の唇が、不意にこわばる。
彼女の下着を染み通して、青黒い粘液が直接彼女の股間に触れてきたからだ。
ねとねととした、やたら粘り気の強い粘液が、直接彼女の両足の付け根を撫でる。
「んひっ･･･ん･･･！」
きゅっと閉じた、下腹にまばらに陰毛が生えているだけのまだまだ未熟な女性器。だが、粘液はその亀裂を広げることもなく、彼女の内側に染み入ってきた。
包皮を被ったまま、精一杯膨れてみせる陰核を粘液が包み込み、優しく撫でる。
大陰唇の内に入り込み、小陰唇との間を満たしていく。
「ん･･･く･･･ぁ･･･！」
徐々に腹の中へ、中へと入り込んでいく温かな粘液に、少女の口がゆるみ、声が漏れ始めた。
亀裂の内側に溜まっていた恥垢を粘液が優しくそぎ落とし、体外へと排出していく。柔らかであっても、ほとんど触ったこともない性器への摩擦は、少女に未知の感覚をもたらした。
じわじわと腰の内側を溶かしながら、時折痺れが背骨をかけ上る。
その感覚は、ついに小陰唇を越えて膣ないに粘液が入り込んだ瞬間から、強まっていった。
「うぁ･･･あぁぁぁ･･･！」
膣内の襞の間に入り込み、滲む愛液を拭い取っていくダークスライムに、彼女の声が震えた。
ダークスライムは、少女の柔らかな器官の、折り重なる浅い襞を一筋ずつ確かめるようにしながら、徐々に奥へと粘液を染み込ませていった。
そして、膣の入り口より少し奥のあたりで、粘液の浸入が止まる。
「ふふふ、やっぱり処女ね･･･」
粘液に触れた、膣道をふさぐ薄い粘膜の感触に、ダークスライムはささやく。
「わかる･･･？今私、あなたの処女膜触ってるのよ･･･」
「ひゃめ、ひゃめ･･･あぅぅ･･･！」
原の奥の粘膜を撫でられながら、彼女は声を漏らした。
膣道を広げることなく、痛みをもたらすことなく染み込んだ粘液が、彼女の胎内の神経を刺激しているからだ。
「あなたの初めては奪わないけど、その奥には入るわね･･･」
処女膜にあいた穴に粘液が集まり、易々とその奥へ浸入していく。
「うぁ、あぁぁ･･･！」
破瓜の痛みもなしに迎えた、体奥への異物の侵入。
前戯によって亀裂が十二分に濡れていても、幾ばくかの痛みを伴うはずのそれを、少女は何の痛みもなく、ただ快感だけ得ていた。
体奥の膣襞を、徐々に青黒い粘液が満たしていき、温もりとともに滲む愛液を啜る感覚を彼女に与える。
そしてついに、未だ使われたことのない子宮へと続く、弾力のある窄まりに粘液が達した。
「ふふ、この奥で赤ちゃんを作るのよ･･･」
「あぁぁ、ひゃめ、ひゃめへぇ！」
子宮口を軽く圧迫し、その近辺を撫でる粘液の感触に、少女は青黒い液体がその奥に押し入る想像をし、思わず声を上げた。
だが、ダークスライムは彼女の言葉に耳も貸さず、子宮口をこりこりと刺激する。
「んー、どうしようかしらー。このままあなたの奥に入って、赤ちゃんなんか作れないようにしてあげてもいいしー」
「ひゃっ、ひゃらっ･･･！」
回らぬ舌で、彼女は必死に求めた。
「ふふ、冗談よ･･･この奥には入らないであげる･･･」
くすくすとほほえんでから、彼女は続けた。
「あなたが、入れてほしいと求めるまでは、ね･･･」
その直後、彼女の胎内に注ぎ込まれていた粘液が、もぞりと蠢いた。
「ひゅっ！？」
少女の口から、吐息とともに声が溢れだし、彼女の全身がぶるりと震えた。
膣襞に入り込んだ粘液の一滴一滴が、膣粘膜を撫で、擦り、吸ったことによる快感が、彼女の全身を貫いたのだ。
「にゃに、ふぉれ･･･！？」
彼女の胎内で、粘液が波打ち、蠢く。
処女膜が破れぬ程度に膣道が少しだけ広げられるが、異物感が腹の奥に生じるには十分すぎた。
「んぁっ！ああぁ！」
異物感は即座に快感を生み出すエッセンスの一つとなり、彼女の胎内にあたかも肉棒が押し込まれているかのような錯覚をもたらした。
荒々しく少女を蹂躙し、痛めつけ、一方的に己の欲望を満たす肉棒ではない。
少女に快感を与え、さらにその先に導こうとする、優しい肉棒だ。
「あぁぁ！あっ！ふぁぁ･･･！」
時折陰核を強く擦られ、そのたびに少女は軽めの絶頂へ誘われた。
一瞬だけ意識を焦がし、即座に快感の海へと沈むを繰り返す内、彼女はじょじょに欲し始めていた。
意識の底まで、すべてを快感に塗りつぶされ、焼き焦がされたい。
そして、どれほどそうしていただろうか、膣内で蠢いていた粘液が不意に動きを止めた。
「へぁ･･･？」
快感の熱が徐々に引き、いくら待てども動かない粘液に、少女が間の抜けた声を漏らす。
「ふふ、いい顔するようになったじゃない･･･」
頬を赤らめ、口からはよだれを垂らし、緩んだ表情を浮かべる少女にそういいながら、ダークスライムが粘液の中からずるりと全身を作り出した。
立って並べば少女より頭一つ大きいぐらいの、胸の大きな女の姿だった。
全身が透き通った青黒い粘液で構成され、胸の奥に握り拳ほどの球体が浮いているほかは、人間の美女そのものであった。
「もっと、シてほしい？」
「うん･･･ちょうらぁい･･･」
ダークスライムの問いかけに、鎧の少女は幼子のように答える。
「おなかの奥、もっとごりごりしてほしい？それともお尻がいいかしら？全身を包み込んで、粘液でナメナメしてあげてもいいわよ？」
「ぜんぶ、ぜんぶぅ･･･」
おそらく、ダークスライムの言うことの二割も理解していないのだろうが、少女はそう求めた。
「だったら、私のことも気持ちよくしてくれないかしら？」
乳房の奥、胸の中に浮かんでいた球体が、彼女の乳房の方へ漂い、ぷかりと胸の間から露出した。
「ん･･･これが、私のコア･･･」
鼻にかかる声を漏らしながら、彼女が少女に向けて説明する。
「ここに私の全部があって･･･とても敏感なの･･･」
辺りの空気の流れさえもが感じられるのか、ダークスライムは途切れ途切れに言った。
「ここを･･･あなたのやり方で気持ちよくしなさい･･･そうすれば、もっと、もっとすごいこと･･･してあげる」
「はぁいぃ･･･」
少女はダークスライムのコアに何のためらいもなく顔を近づけた。
涎が溢れる桃色の唇を開き、コアに寄せる。
その瞬間、彼女の脳裏に声が響いた。
今こそがチャンスだ、コアを破壊しろ。
態度の上では快感に従順になり、心が折れたようであったが、少女は意識の底で己を保っていた。
どうにか守り抜くことができた、ほんのひとかけらの彼女の理性が、ダークスライムに一矢報いるときだと訴えていた。
しかし、少女はむき出しのコアに噛みつくのではなく、舌を出してその表面を舐めるだけだった。
もはや少女にとっては、頭の中に浮かんだ勝利の可能性よりも、ダークスライムが与えてくれる快感の方が重要だったからだ。
「んっ･･･ふっ･･･あぁぁ！」
数度少女が舌を這わせる内に、ダークスライムが声を上げて身体をふるわせた。
少女の舌に、達してしまったのだ。
「ふふ、とてもよかったわ･･･あなたのこと、好きになっちゃった･･･」
ダークスライムが、顔色こそ変わっていないものの興奮した声音で、そう少女に語りかける。
「あなたのこと、私の娘にしてあげる･･･」
「むす、め･･･？」
少女がそう繰り返した直後、ダークスライムが少女の顔に唇を寄せた。
「んむ･･･！」
一瞬驚きはしたものの、ダークスライムの口づけを素直に受け入れると、少女は彼女の唇を吸った。
すると、ダークスライムの唇を成していた粘液が、彼女の吸引に容易く溶け崩れ、少女の口内に入り込んでいった。
口の中に入り込む粘液は、甘みを帯びていた。
「ん、んむ･･･ん･･･む･･･」
どんどん口の中に入ってくる粘液を、粘液自身の助けも借りながら、少女はどんどん飲んでいった。
胃の中に入った粘液が、強い酒のように熱を生じさせ、腹の中で動き始める。
同時に、彼女の膣内に収まっていた粘液も、蠢きを再開した。
「んぐっ･･･！」
膣壁への刺激に、少女の喉が一瞬止まるが、粘液がどんどん押し入ってくる。
そして、強引成う粘液の流れに、粘液が食道ではなく気道の方に粘液が入り込んでいった。一瞬せき込むような喉のえずきが少女を襲うが、直後かき消える。
息苦しさもなにもない。むしろ、肺の中が気持ちいい。
彼女は、校内に入り込んでくる液体を、口から空気でも吸うように、肺へと導いた。
胸の中を熱が満たしていく。
すると彼女の臀部では、不浄の窄まりに集まっていた粘液が、ついに肛門から体内に入っていった。
でていく場所から入り込む粘液は、彼女に違和感も苦痛ももたらさず、ただ彼女の体内を逆流していく。
「んぶ、ん･･･！」
肺に残っていた空気を粘液に押し出されながら、少女が声を漏らす。
そして、彼女の喉や鼻から空気の流れが消えたところで、唇を重ねていたダークスライムが、さらに顔を押しつけてきた。ダークスライムが構成していた筋の通った鼻梁が、少女の顔に押しつけられ、少女の顔の形にへこむ。
ちょうど、彼女の顔がすっぽりと青黒い粘液に包まれてしまった。
口からだけ入り込んでいた粘液が、鼻や目からも入ってくる。
尻と女陰だけに入り込んでいた粘液が、尿道からも浸入し、膀胱からその奥へと入り込んでいく。
そして、広がっていた青黒い水たまりが徐々にせばまり、少女の鎧の内側を満たしていった。
肌をわずかに覆うばかりであった粘液の膜が厚さを増し、やがて少女を包み込んでいく。
傍目には、青黒い粘液に満たされた鎧から、粘液が溢れだしているような様相を呈していた。
そして、彼女の体内を青黒い粘液が満たしていく。
口と肛門から入り込んだ粘液が、腸のどこかで合流する。
膀胱から腎臓へと入り込んだ粘液が、血管へと流れ出していく。
血液が徐々に粘液に飲み込まれ、心臓が血管へ粘液を送り出す。
血管からにじみだした粘液が、彼女の筋肉に染み渡り、皮膚へと至り、汗のように肌から溢れる。
そして、彼女の頭蓋骨の内側に収まっていた脳髄さえもが、粘液に沈んでいった。
どこまで少女が意識を保っていたかは、彼女自身にもわからなかった。
魔界の縁、まがまがしい形をした草が生い茂る草原の一角に、二体のダークスライムがいた。
すらりとした乳房の大きなダークスライムと、一方より頭一つ分は小さい細身の体つきのダークスライムだった。
「ママ、言ってごらん？マーマ」
「まーま」
向かい合って言葉を交わすその姿は、姉妹のようにも見えたが、二人のやりとりは親子のそれだった。
「よく言えたわね、お利口さん」
「えへへ･･･んっ･･･」
母親の手が娘の身体を成す粘液に沈み、薄い胸の中に浮かぶコアを撫でた。
嬉しげに笑みを浮かべていた娘の表情に、色気が宿る。
「さ、そろそろおうちに帰りましょうね」
ダークスライムは、胸から手を抜くと、そう娘に向けていった。
「まーま」
娘は母の言葉にうなづき、差し伸べられた手を取って、一緒に動き始めた。
二つの青黒い粘液の固まりが、生い茂る植物の向こうへと消えていった。
そして後には、空っぽの鎧だけが取り残されていた。
あたりに川や池はない。だがよく見れば、草の真ん中に青黒い水たまりが一つあり、その中に鎧をまとった人物が一人転げているのがわかる。
「んぶ、ぷはっ、はぁ･･･！」
鎧に身を包んだ人物が、自身の背丈ほどの円を描く水たまりの真ん中で、溺れていた。
それもそのはず、青黒い液体は鎧に絡みつき、もがけども離れようとしなかったからだ。
すると、鎧の右肩のあたりにへばりつく液体が膨れ上がり、何かの形を作る。
現れたのは、青黒い少女の頭だった。
「うふふふ、びっくりしたわ･･･あなた、女の子だったのね･･･」
青黒い少女の頭、ダークスライムの頭部が兜の傍らでささやくと、水たまりから伸びた腕が面当てを剥がした。
目穴と呼吸用の穴だけが開けられた、無機質な金属面の下から現れたのは、苦しげに眉根を寄せて喘ぐ少女の顔だった。
「く、この･･･！」
鎧の少女は、悔しげにうめいて握り拳を肩口のダークスライムに向けて叩きつけた。
しかし、籠手に覆われた彼女の手が、ダークスライムの頭部を打ち砕いても、青黒い粘液は離れなかった。
「ふふふ、水を殴りつけてどうにかしようだなんて、おもしろい娘ねえ」
水たまりに膝をつく、鎧に覆われた少女の足の間から、ダークスライムが頭を出した。
「この、しぶといスライムが･･･！」
スライムはある種の打撃に弱い。だが、このダークスライムには全く攻撃が通じていなかった。
少女の打撃ではほとんど損傷を与えられないほど、このダークスライムが馬鹿げた体力を有しているのか、それともそもそもの攻撃方法が間違っているのか。
「ふふ、そのスライムにヤられちゃっているおバカさんは誰かしら？」
「ひぐっ･･･！？」
ダークスライムがくすくすと笑うと同時に、鎧の少女が体を震わせた。
鎧の内側に染み入った青黒い粘液が、彼女の地肌を撫でたからだ。
冷たそうな外見とは裏腹に、以外と温もりのある粘液が、彼女の肌をさする。
指や手のひらでは再現できないほど柔らかく、唇や舌では覆えないほど広い範囲を、粘液が撫でる。
生来の敏感な体質のため、肌を撫でる風を遮るための鎧を纏っていたが、この年期には全く効果がなかった。
肌から神経へ、神経から脳髄へ、柔らかな刺激が少女の頭に注ぎ込まれる。
「ふぁ･･･あぁ･･･！」
「なぁに？もう感じてるの？」
先ほどまでの嫌悪感が消えてしまった少女の声に、ダークスライムはクスクス笑った。
「もしかして、魔界に来たのもこうされるのが目的だったんじゃないの？」
「ちが･･･あぅぅ･･･！」
魔界の調査という崇高な目的を小馬鹿にされ、抗議の声を上げようとした彼女が、不意に背筋をそらした。
彼女の背中にへばりついた粘液が、彼女の背筋をなぞり上げたからだ。
ゾクゾクするような、寒気にも似た感覚が背筋をかけ上り、少女の体を震わせる。
「誤魔化しちゃだめよ･･･ほら、ここもこんなになってるじゃない」
「あぁぁぁっ！？」
胸当ての下で、僅かな隙間に入り込んだ粘液が、彼女の乳首を摘んだ。
年相応の、まだ固さの残る乳房の先端に加えられた力は、そう強いものではなかった。
だが、唇で軽く挟まれた程度の刺激であっても、少女の口から喘ぎ声を絞り出すには十分だった。
粘液が乳頭に圧力を加えたまま、ゆっくりと渦を巻く。
敏感な桃色の肌を撫でる粘液の感触は、乳房から痺れとなって前進に広がり、少女を苛んだ。
「んんんっ･･･！」
歯を食いしばり、唇を横一文字に結んで、彼女は口から喘ぎ声が漏れないようにした。
あくまで、これは肉体が反応しているだけ。自分は感じてなどいない。
必死に自分に言い聞かせ、ダークスライムの愛撫を受け入れぬよう、彼女は必死にあらがった。
「我慢するのね･･･あまり体によくないわよ･･･」
青黒い水たまりから、少女を見上げながら、ダークスライムは鎧の内側に入り込んだ自信を操った。
少女の全身を濡らす粘液の一部が、小さく動いた。少女の肌を撫でるわけではなく、ただ軽く圧迫するだけの、小さな動きだった。
だが、胸部に走った刺激は、彼女を仰け反らせた。
「っ･･･！？」
胸を両手で掴まれ、もまれるような粘液の蠢きに、声こそでなかったものの少女の唇が緩む。
同年代の少女のそれに比べれば薄いものの、まだ発展途上にある乳房を、粘液が手のひらで包み込むように、優しく揉んだ。
圧力を乳房に加えつつ、肌と接する面を波打たせ、乳房の芯に残る固さをほぐしていく。
「･･･っ･･･ん･･･！」
胸への不意の刺激に緩んでしまった唇を引き締め、声をかみ殺しながら彼女は耐えた。
屈服してはいけない。心を折ってはいけない。勝機は必ず訪れる。
その時まで、耐えるのだ。
「ぐっ･･･く･･･ぅ･･･！」
乳房全体をゆっくりと転がすように、粘液の手のひらが彼女の鎧の中で動く。
胸を揉まれる内、乳房の中で生じた熱が、彼女の全身に広がり、汗を滲ませる。
しかし全身にへばりつく粘液は、彼女の汗をあからさまに拭い取るような真似はせず、ただ静かに吸い取っていった。
蠢いているのは、乳房を揉む粘液と、彼女を見上げるダークスライムの顔だけだった。
「･･･っ･･･っ･･･！」
「我慢強いのね」
乳房からの熱や、甘い刺激から必死に意識をそらす少女に、ダークスライムがそう声をかけた。
「じゃあ、これならどうかしら？」
そう言って彼女は、少女の乳房をぐいと揉み上げ、そのまま乳房の先端を軽く摘んだ。
いつの間にか途絶えていた、桃色の蕾を苛む刺激。
乳房全体を手のひらで包んでいては、乳首を摘むことはできないという無意識の思いこみによってできた無防備。少女は意識に深々と甘い刺激が食い込むのを感じた。
「うぁ･･･あ･･･！」
乳房全体を柔らかく粘液が揉み、乳首をくりゅくりゅと粘液が摘む。
二種類の刺激に、彼女の唇が緩み、声が溢れた。
「あぁ･･･！」
少女の全身が不意にこわばり、一瞬の硬直を挟んで震える。
胸への刺激だけで、達してしまったのだ。
「ふふ、イっちゃったわね･･･」
鎧のおかげで外見的には何の変わりもなかったが、その内側に入り込み肌に直に触れているダークスライムには、少女の反応が手に取るようにわかっていた。
痛いほどに屹立した乳首も、失禁したかのように下着を濡らす愛液も、全身ににじむ汗も、ダークスライムにはわかっていた。
「う、うぅ･･･」
一瞬の解放感の後、軽い絶頂から戻ってきた少女は、小さく呻いた。
小さな絶頂のおかげで少しだけ気分はすっきりしたが、もっと快感を味わいたいという衝動が胸の内に芽生えていた。
「気持ちよかったでしょう？」
「ぜん、ぜんだ･･･」
ダークスライムの顔をにらみつけながら少女は言うが、ダークスライムには威嚇にもならない。
「そう･･･じゃあ、こっちのこれは、ただの汗よね」
「ひゃいっ！？」
下着越しに、両足の間を撫でられる感触に、少女は声を上げた。
手のひらとも指とも異なる、幅広で分厚さを感じさせる弾力は、まるで巨大な舌が彼女の股間を舐めたようだった。
「んー？なにかしらねえ･･･汗にしてはズブ濡れすぎるし･･･もしかしておしっこかしら？」
あえて味と香りには言及せず、ダークスライムは笑う。
「ち、違う･･･！」
ふざけるダークスライムに、少女はそう言った。小便ではないと言ってしまったら、股間を濡らす液体は何なのかという話になるが、彼女にとっては失禁の証だと言われる方が屈辱だったからだ。
「そうねえ、鎧の勇者サマが、私みたいなザコにおそわれておしっこお漏らしするなんて、そんなわけないわよねえ」
魔界の縁で、ザコに容易に組み敷かれ、絶頂に追いやられた。その事実を暗に含ませながら、ダークスライムはクスクスと笑った。
「だから、私がこんなことしても、勇者サマは気持ちよくもならないし、お漏らしなんてしないわよね」
そう言いながら、ダークスライムがずぶ濡れの布越しに、再び少女の股間を撫でた。
しかし今度は一度だけではなく、二度、三度、と分厚く大きな舌にも似た感触を動かしていく。
「ひうっ･･･ひっ･･･！」
股間を前後し、亀裂を擦る弾力に、彼女は体をふるわせた。
腰から力が抜けていき、膝建ちの姿勢が徐々に保てなくなっていく。
このまま尻餅をついてしまいたい。だが、ダークスライムの大部分は彼女の下で青黒い水たまりとして広がっている。そこに尻をつけてしまったら、どうなってしまうかは想像に難くなかった。
「んっ･･･！」
力を奪う股間への刺激に、彼女は上半身を倒し、青黒い水たまりに手を突いた。
にやにやと笑みを浮かべるダークスライムの顔をついでに叩き潰そうとするが、彼女の籠手に覆われた手のひらが触れる前に、水たまりの中に沈んでいった。
「く･･･ひゅ･･･！」
「あらー？お股をきれいにしているだけなのに、両手をつけて･･･どうしたのかしらー？」
粘液の中から顔どころか、肩口までを浮かび上がらせながら、ダークスライムが問いかけた。
ダークスライムの茶化すような言葉に抗弁したい。だが、彼女の口は言葉を紡ぐどころか、喘ぎ声をかみ殺すだけで一杯だった。
にゅるり、にゅるり、と弾力ある固まりが、鎧の内側の彼女の亀裂を撫で、彼女の手足が小さく震えて鎧が音を立てる。
ダークスライムは、かすかに響く金属音ににやりと笑みを浮かべると、彼女の下着をぐりぐりと圧迫し始めた。
「っ！？」
「ふふ、感じているんでしょ？」
一際強い痙攣に、がちゃりと大きな音を立てた鎧の内側に向け、ダークスライムがささやいた。
「認めなさい･･･そして、受け入れなさい･･･」
「だれ･･･が･･･ひぐっ･･･！？」
反抗的な言葉を連ねようとした少女の唇が、不意にこわばる。
彼女の下着を染み通して、青黒い粘液が直接彼女の股間に触れてきたからだ。
ねとねととした、やたら粘り気の強い粘液が、直接彼女の両足の付け根を撫でる。
「んひっ･･･ん･･･！」
きゅっと閉じた、下腹にまばらに陰毛が生えているだけのまだまだ未熟な女性器。だが、粘液はその亀裂を広げることもなく、彼女の内側に染み入ってきた。
包皮を被ったまま、精一杯膨れてみせる陰核を粘液が包み込み、優しく撫でる。
大陰唇の内に入り込み、小陰唇との間を満たしていく。
「ん･･･く･･･ぁ･･･！」
徐々に腹の中へ、中へと入り込んでいく温かな粘液に、少女の口がゆるみ、声が漏れ始めた。
亀裂の内側に溜まっていた恥垢を粘液が優しくそぎ落とし、体外へと排出していく。柔らかであっても、ほとんど触ったこともない性器への摩擦は、少女に未知の感覚をもたらした。
じわじわと腰の内側を溶かしながら、時折痺れが背骨をかけ上る。
その感覚は、ついに小陰唇を越えて膣ないに粘液が入り込んだ瞬間から、強まっていった。
「うぁ･･･あぁぁぁ･･･！」
膣内の襞の間に入り込み、滲む愛液を拭い取っていくダークスライムに、彼女の声が震えた。
ダークスライムは、少女の柔らかな器官の、折り重なる浅い襞を一筋ずつ確かめるようにしながら、徐々に奥へと粘液を染み込ませていった。
そして、膣の入り口より少し奥のあたりで、粘液の浸入が止まる。
「ふふふ、やっぱり処女ね･･･」
粘液に触れた、膣道をふさぐ薄い粘膜の感触に、ダークスライムはささやく。
「わかる･･･？今私、あなたの処女膜触ってるのよ･･･」
「ひゃめ、ひゃめ･･･あぅぅ･･･！」
原の奥の粘膜を撫でられながら、彼女は声を漏らした。
膣道を広げることなく、痛みをもたらすことなく染み込んだ粘液が、彼女の胎内の神経を刺激しているからだ。
「あなたの初めては奪わないけど、その奥には入るわね･･･」
処女膜にあいた穴に粘液が集まり、易々とその奥へ浸入していく。
「うぁ、あぁぁ･･･！」
破瓜の痛みもなしに迎えた、体奥への異物の侵入。
前戯によって亀裂が十二分に濡れていても、幾ばくかの痛みを伴うはずのそれを、少女は何の痛みもなく、ただ快感だけ得ていた。
体奥の膣襞を、徐々に青黒い粘液が満たしていき、温もりとともに滲む愛液を啜る感覚を彼女に与える。
そしてついに、未だ使われたことのない子宮へと続く、弾力のある窄まりに粘液が達した。
「ふふ、この奥で赤ちゃんを作るのよ･･･」
「あぁぁ、ひゃめ、ひゃめへぇ！」
子宮口を軽く圧迫し、その近辺を撫でる粘液の感触に、少女は青黒い液体がその奥に押し入る想像をし、思わず声を上げた。
だが、ダークスライムは彼女の言葉に耳も貸さず、子宮口をこりこりと刺激する。
「んー、どうしようかしらー。このままあなたの奥に入って、赤ちゃんなんか作れないようにしてあげてもいいしー」
「ひゃっ、ひゃらっ･･･！」
回らぬ舌で、彼女は必死に求めた。
「ふふ、冗談よ･･･この奥には入らないであげる･･･」
くすくすとほほえんでから、彼女は続けた。
「あなたが、入れてほしいと求めるまでは、ね･･･」
その直後、彼女の胎内に注ぎ込まれていた粘液が、もぞりと蠢いた。
「ひゅっ！？」
少女の口から、吐息とともに声が溢れだし、彼女の全身がぶるりと震えた。
膣襞に入り込んだ粘液の一滴一滴が、膣粘膜を撫で、擦り、吸ったことによる快感が、彼女の全身を貫いたのだ。
「にゃに、ふぉれ･･･！？」
彼女の胎内で、粘液が波打ち、蠢く。
処女膜が破れぬ程度に膣道が少しだけ広げられるが、異物感が腹の奥に生じるには十分すぎた。
「んぁっ！ああぁ！」
異物感は即座に快感を生み出すエッセンスの一つとなり、彼女の胎内にあたかも肉棒が押し込まれているかのような錯覚をもたらした。
荒々しく少女を蹂躙し、痛めつけ、一方的に己の欲望を満たす肉棒ではない。
少女に快感を与え、さらにその先に導こうとする、優しい肉棒だ。
「あぁぁ！あっ！ふぁぁ･･･！」
時折陰核を強く擦られ、そのたびに少女は軽めの絶頂へ誘われた。
一瞬だけ意識を焦がし、即座に快感の海へと沈むを繰り返す内、彼女はじょじょに欲し始めていた。
意識の底まで、すべてを快感に塗りつぶされ、焼き焦がされたい。
そして、どれほどそうしていただろうか、膣内で蠢いていた粘液が不意に動きを止めた。
「へぁ･･･？」
快感の熱が徐々に引き、いくら待てども動かない粘液に、少女が間の抜けた声を漏らす。
「ふふ、いい顔するようになったじゃない･･･」
頬を赤らめ、口からはよだれを垂らし、緩んだ表情を浮かべる少女にそういいながら、ダークスライムが粘液の中からずるりと全身を作り出した。
立って並べば少女より頭一つ大きいぐらいの、胸の大きな女の姿だった。
全身が透き通った青黒い粘液で構成され、胸の奥に握り拳ほどの球体が浮いているほかは、人間の美女そのものであった。
「もっと、シてほしい？」
「うん･･･ちょうらぁい･･･」
ダークスライムの問いかけに、鎧の少女は幼子のように答える。
「おなかの奥、もっとごりごりしてほしい？それともお尻がいいかしら？全身を包み込んで、粘液でナメナメしてあげてもいいわよ？」
「ぜんぶ、ぜんぶぅ･･･」
おそらく、ダークスライムの言うことの二割も理解していないのだろうが、少女はそう求めた。
「だったら、私のことも気持ちよくしてくれないかしら？」
乳房の奥、胸の中に浮かんでいた球体が、彼女の乳房の方へ漂い、ぷかりと胸の間から露出した。
「ん･･･これが、私のコア･･･」
鼻にかかる声を漏らしながら、彼女が少女に向けて説明する。
「ここに私の全部があって･･･とても敏感なの･･･」
辺りの空気の流れさえもが感じられるのか、ダークスライムは途切れ途切れに言った。
「ここを･･･あなたのやり方で気持ちよくしなさい･･･そうすれば、もっと、もっとすごいこと･･･してあげる」
「はぁいぃ･･･」
少女はダークスライムのコアに何のためらいもなく顔を近づけた。
涎が溢れる桃色の唇を開き、コアに寄せる。
その瞬間、彼女の脳裏に声が響いた。
今こそがチャンスだ、コアを破壊しろ。
態度の上では快感に従順になり、心が折れたようであったが、少女は意識の底で己を保っていた。
どうにか守り抜くことができた、ほんのひとかけらの彼女の理性が、ダークスライムに一矢報いるときだと訴えていた。
しかし、少女はむき出しのコアに噛みつくのではなく、舌を出してその表面を舐めるだけだった。
もはや少女にとっては、頭の中に浮かんだ勝利の可能性よりも、ダークスライムが与えてくれる快感の方が重要だったからだ。
「んっ･･･ふっ･･･あぁぁ！」
数度少女が舌を這わせる内に、ダークスライムが声を上げて身体をふるわせた。
少女の舌に、達してしまったのだ。
「ふふ、とてもよかったわ･･･あなたのこと、好きになっちゃった･･･」
ダークスライムが、顔色こそ変わっていないものの興奮した声音で、そう少女に語りかける。
「あなたのこと、私の娘にしてあげる･･･」
「むす、め･･･？」
少女がそう繰り返した直後、ダークスライムが少女の顔に唇を寄せた。
「んむ･･･！」
一瞬驚きはしたものの、ダークスライムの口づけを素直に受け入れると、少女は彼女の唇を吸った。
すると、ダークスライムの唇を成していた粘液が、彼女の吸引に容易く溶け崩れ、少女の口内に入り込んでいった。
口の中に入り込む粘液は、甘みを帯びていた。
「ん、んむ･･･ん･･･む･･･」
どんどん口の中に入ってくる粘液を、粘液自身の助けも借りながら、少女はどんどん飲んでいった。
胃の中に入った粘液が、強い酒のように熱を生じさせ、腹の中で動き始める。
同時に、彼女の膣内に収まっていた粘液も、蠢きを再開した。
「んぐっ･･･！」
膣壁への刺激に、少女の喉が一瞬止まるが、粘液がどんどん押し入ってくる。
そして、強引成う粘液の流れに、粘液が食道ではなく気道の方に粘液が入り込んでいった。一瞬せき込むような喉のえずきが少女を襲うが、直後かき消える。
息苦しさもなにもない。むしろ、肺の中が気持ちいい。
彼女は、校内に入り込んでくる液体を、口から空気でも吸うように、肺へと導いた。
胸の中を熱が満たしていく。
すると彼女の臀部では、不浄の窄まりに集まっていた粘液が、ついに肛門から体内に入っていった。
でていく場所から入り込む粘液は、彼女に違和感も苦痛ももたらさず、ただ彼女の体内を逆流していく。
「んぶ、ん･･･！」
肺に残っていた空気を粘液に押し出されながら、少女が声を漏らす。
そして、彼女の喉や鼻から空気の流れが消えたところで、唇を重ねていたダークスライムが、さらに顔を押しつけてきた。ダークスライムが構成していた筋の通った鼻梁が、少女の顔に押しつけられ、少女の顔の形にへこむ。
ちょうど、彼女の顔がすっぽりと青黒い粘液に包まれてしまった。
口からだけ入り込んでいた粘液が、鼻や目からも入ってくる。
尻と女陰だけに入り込んでいた粘液が、尿道からも浸入し、膀胱からその奥へと入り込んでいく。
そして、広がっていた青黒い水たまりが徐々にせばまり、少女の鎧の内側を満たしていった。
肌をわずかに覆うばかりであった粘液の膜が厚さを増し、やがて少女を包み込んでいく。
傍目には、青黒い粘液に満たされた鎧から、粘液が溢れだしているような様相を呈していた。
そして、彼女の体内を青黒い粘液が満たしていく。
口と肛門から入り込んだ粘液が、腸のどこかで合流する。
膀胱から腎臓へと入り込んだ粘液が、血管へと流れ出していく。
血液が徐々に粘液に飲み込まれ、心臓が血管へ粘液を送り出す。
血管からにじみだした粘液が、彼女の筋肉に染み渡り、皮膚へと至り、汗のように肌から溢れる。
そして、彼女の頭蓋骨の内側に収まっていた脳髄さえもが、粘液に沈んでいった。
どこまで少女が意識を保っていたかは、彼女自身にもわからなかった。
魔界の縁、まがまがしい形をした草が生い茂る草原の一角に、二体のダークスライムがいた。
すらりとした乳房の大きなダークスライムと、一方より頭一つ分は小さい細身の体つきのダークスライムだった。
「ママ、言ってごらん？マーマ」
「まーま」
向かい合って言葉を交わすその姿は、姉妹のようにも見えたが、二人のやりとりは親子のそれだった。
「よく言えたわね、お利口さん」
「えへへ･･･んっ･･･」
母親の手が娘の身体を成す粘液に沈み、薄い胸の中に浮かぶコアを撫でた。
嬉しげに笑みを浮かべていた娘の表情に、色気が宿る。
「さ、そろそろおうちに帰りましょうね」
ダークスライムは、胸から手を抜くと、そう娘に向けていった。
「まーま」
娘は母の言葉にうなづき、差し伸べられた手を取って、一緒に動き始めた。
二つの青黒い粘液の固まりが、生い茂る植物の向こうへと消えていった。
そして後には、空っぽの鎧だけが取り残されていた。
12/11/10 20:25更新 / 十二屋月蝕
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