読切小説
[TOP]
噂のあの子の正体は?
ココは人間と魔物娘が通う共学の学校。

本日は父兄授業参観に来た4人の男性の会話を見てみよう。

学生のアルバイトについての保護者会も終わり皆ちりぢりに帰る準備をしているが四人組だけ意気投合して話をしている。

「しかし、臨時で担任になった霧の大陸から転勤してきた白澤(ハクタク)のリー先生は実にお綺麗で息子が羨ましいですよ<プルプルプル♪>おっと失礼、あー、会社から電話です、しばらく席を外します。」

人間の息子の父親が席を外しました。

ここから魔物娘の父親たちの親バカトークが炸裂。

3人の男性はそれぞれの魔物娘の自慢話をし始めました。

ホルスタウロスを娘にもつの男性が言いました。

牛父「私の娘はのほほんとしているがとにかく可愛い…どのくらい可愛いかというと今年の学園祭でミスマドンナに選ばれるほどに!まあ、可愛い過ぎて暴漢に襲われかけた事もありましたが…でも最近は腕っぷしの強いクラスメイトと友達になったらしくその子と毎日登下校してるよ。最近はその子にアクセサリーを誕生日プレゼントにもらったみたいでな。毎日嬉しそうにつけてる。その喜びっぷりがまた可愛いんだ!で、その暴漢を倒した子の家が今大変らしくてな、毎朝昼夕ご飯作ってあげてるんだ。困った時はお互い様だよぉ〜だって!友情を大切にするわが娘!最高に可愛いだろぉお!」


アラクネを娘にもつ男性は言いました。

蜘蛛父「私の娘も美しさでは負けないよ?なにせストーカーが出るくらいだからね。あの妖艶さ…妻と出会っていなければ私が虜になっていた所だよ。まあ、そんなストーカーもクラスメイトの友情によって撃退したらしいがね。で、そのクラスメイトと仲良くなったらしくてこの前アクセサリーを貰ったらしく部屋に飾ってたわ。大切なモノだから無くしたくないらしい。ほかには…そうそうこの前大量に糸で衣服を作ってたから何してるんだ?と訊ねたら自分へのプレゼントで件のクラスメイトが金欠らしくて冬服がないらしい。そんなドジッ子の為に衣服を作ってプレゼントする!美しく!そして優しい!うちの娘すごいだろ!」

刑部狸(ギョウブダヌキ)を娘にもつ男性も負けじとばかり言いました。

狸父「なんの!俺の娘は可愛いいでえ!どのくらいっちゅうたら…そやそや、痴漢に被害にあうくらいに!まあその痴漢はクラスメイトと退治し終わったらしいねんけど、さらに学生生活を送りながら俺やかみさんには及ばんけど、住宅業を営んどってな〜最近ええ儲けがあったらしく小粋なアクセサリつけて喜んどった。それだけやないで〜今度、家が全焼した友人に格安の家をポーンとプレゼントするぐらい太っ腹なんや。フフン。」

牛父「なんか話に出てくるクラスメイトって」
蜘蛛父「ですね…私も思ってた」
狸父「じゃあ3人同時にせーの」

3人「「「カオルちゃん」」」
牛父「なんと!同じ子だとは…」
蜘蛛父「こんな偶然が…」
狸父「しかし、そのカオルって子よほどみんなに好かれとるんですな〜」

3人の父親が自分の娘が良きクラスメイトに巡り会えた事を神に感謝していると
4人目の男性が電話をすませた後、彼らと合流した。

刑部狸の父親が言いました。

狸父「おお、今、自分の子供のことを話していたところなんやけど、おたくの息子さんの調子はどないなん?」

人間の息子をもつ男性が答えました。

「息子は普通の子供だね。独り暮らしさせてる。ただ、いかんせん家内に似たのか正義感が強くてね。クラスメイトを痴漢や暴漢から助けたり、ストーカーを撃退したりして恨みをかってしまってね。通学用に使っていた亡くなった祖父の家を放火されて大変だったよ。アルバイトもさせていたからアパートを借りる金ぐらいあると思ったらクラスメイトの女の子に誕生日プレゼントをしたらしくすっからかん。あと先考えないのは私に似たんでしょうな。はっはっはっ。」

3人の男性はシーンとしてしまいました。

「それで先月に地元に連れ戻そうと考えていたんですがね?クラスメイトの中で住宅業をしている子がいてね。新しい住居は確保できたみたいだよ。他にもストーカーから助けた子から衣服をプレゼントしてくれたり、暴漢から助けた子がご飯を作りに来てくれたり、情けは人のためならずっていうけど、良いことをしたらちゃんとかえってくるだな〜とわが息子ながらそういう所は誇らしく思うよ<プルプルプル♪>おっと、息子のカオルからメールだ。あーしまった。家具の買い出しを手伝う約束してたんだ…すいません皆さん。用事ができてしまいまして…ではまた次の父兄参観日に」ペコリ


会議室に残された3人。
牛父「あー、いけない。ボクも用事があったんだった…」
蜘蛛父「私もでしたよ…ははは…」
狸父「奇遇やな…俺もや…」

3人の父親はそういうと町で1つしかない家具屋に我先にと向かった。

3人「「「娘の婿を他の娘に渡すものか!」」」


とっぴんぱらりのぷぅ
16/02/14 12:16更新 / コピペリカン

■作者メッセージ
オハコンバンチハ〜
好きなお茶は
麦茶の
コピペリカンです。

学園の生徒のSSはたくさんあったから、保護者サイドを書いてみようとして力尽きました。

TOP | 感想 | RSS | メール登録

まろやか投稿小説ぐれーと Ver2.33