フェルとご主人様の日常1
「よいしょ……」
本日もいつものように奉仕をしていたのですが、ご主人様が何やら奇妙なことをしていました。
頭の上に本を乗せて、柱に背中をピッタリくっつけて、そして右手に握ったペーパーナイフを頭の上に持っていって……
「ご主人様、いかがなさいました?」
「刃物をそのように扱うと、大変危険です」
見るからに危険なその行為を咎める。
もし、その刃物で、この柔らかな肌に傷がついてしまったら……という未来を想定してしまい、脳内でパチリと微かな音がする。
「あ、フェル、その……この柱に身長を刻みたいんだけど、手伝ってくれない?」
「身長ですか」
「うん、本の下側が丁度僕の身長になっているはずだから、それに合わせて刻んでくれたらいいよ」
「かしこまりました」
声をおかけするとご主人様はそう頼んでくる。
身長を刻む。
なぜこのようなことを……と疑問に思いつつも柱に近づいて、自前のレーザーで刻もうとすると……横線がすでに何本も刻まれていることに気がつく。
「ご主人様、この他の傷跡は……もしや、定期的に刻んでらっしゃるのですか?」
「うん、毎年こうやって刻んでて、どれだけ大きくなったのか分かるようにしてるんだ!」
「なるほど」
その横線に改めて目を向ける。綺麗な一直線ではなく、少し歪んでいて、深さもまちまち。
そして、それらの横線がどこから始まったのか探してみると、丁度フェルの膝元付近から始まっており、徐々に上に登っていって……そして、今つけた横線に辿り着く。
ご主人様には、こんなに小さかった頃があって、そして今はこんなにも大きくなったのかと思うと……感銘を受けると共に寂しさを感じてしまう。
フェルとご主人様との間の溝……造り物と生き物、という差異を感じてしまって、冷却水を循環させるポンプ器がより一層激しく動く。
今や、魔力という力によって、永遠に共に居ることを可能にしたとはいえ、やはり、同一な存在でないことへの不満や不安が……膨れ上がる。
なぜ一緒ではないのか?
ご主人様には魂があるが、フェルには魂はあるのか?
フェルのこの想いは、人のソレと、果たして一緒なのだろうか?
だが、そんな想いを溢れ出しても、ご主人様を困らせ、悲しませるだけだ。
それに、ご主人様が永遠に一緒にいることを約束してくれたのだから、そうなるに決まっている。
そんな風に一瞬で冷静に判断して、愛するご主人様との会話に意識を向け直す。
「とても大きくなりましたね」
「そうそう、このまま大きくなれたら……フェルよりも大きくなれるかも!」
ピシリ、と胸の中のナニカが軋む。
ご主人様がフェルよりも大きくなる、そんなことは考えたことも無かった。
「フェルよりも、ですか」
「うん、フェルよりも大きくなって、カッコよくなって……」
「フェルに見合うような男になるんだ!」
「……」
バチバチと頭の中でナニカが弾ける。
フェルよりも大きく……いや、ご主人様はフェル専用エナジータンクなのでフェルよりも大きくなってもらったら抱き込み密着エナジータンク調教で一つになる安心感を味わえなくなるのでそんなことは許さないけれども
大きくなったご主人様に『これからも一緒にいようね』って言われながら薬指に指輪を嵌められるのもとても甘美で最高の一瞬になりますし、大きいご主人様をフェルの機能でガチガチに拘束して、たとえ大きくなってもフェルのエナジータンクに過ぎないということを分からせて精液を搾り取って脳を熔かすのもアリですし
いや、やはりフェル専用しゅきしゅきエナジータンクなのにフェルより大きくなるとか言っている生意気でとても愛おしくて愛らしい口をいますぐに塞いで蹂躙して、キスだけで脳イキ屈服吐精で上下関係を改めて刻み込むのもいいですし
そもそも、しゅきしゅき奴隷なのに、最近はしゅきしゅき言ってくれないので、これは改めてしゅきしゅきしか言えないようにご主人様しゅきしゅきだいしゅき今すぐ抱きしめて犯してしまいたい――
「だから、楽しみにして……て?」
「ふぇ、フェル……?目がすわってるよ……?」
「ご主人様」
「や、やぁっ……♡何もしてないのにぃ……♡」
「これから……」
「お仕置きの時間です」
-----------------------
「うぁっ♡やぁだっ♡やめてぇっ♡」
「やめません」
「ご主人様はフェル専用エナジータンクですので、こうして後ろから抱きしめられてすっぽりと収まってしまうサイズでないといけません」
「そ、そんなの、おうぼう……♡」
「さて、このまま……お尻に尻尾をはめ込んでしまいましょう」
「ひぃっっ♡」
「あやまりゅっ♡あやまりゅかりゃあっ♡♡」
「要求は却下します」
「では挿入していきます、ずぷぷ……ずにゅうぅ……」
「うぉおっっ♡うぅ……♡」
「フェルのぶっとい尻尾を全部飲み込んでしまいましたね」
「では、このまま成長固定剤を注入していきます」
「ほぇ……?」
「その名前の通り、これを注ぎ込まれてしまうと、生物のしての成長が止まってしまいます」
「つまり、これを注入されてしまうと……ご主人様の身長は二度と、伸びることはありません」
「ひぃっ……!」
「やだ、やだやだっ!そんなのぉ……うぁぁ♡♡」
「ほら、お尻を振って頑張って抜いてください」
「このままでは、抱き心地最高のエナジータンクとして、加工されてしまいますよ?」
「うぉぉ……♡や、やぁっ♡やだ、そんにゃのやだっ♡♡」
「お尻を振って……フェルを誘惑しているつもりですか?」
「それなら、お望み通り、ナカにびゅーびゅーと注ぎ込んであげます」
「ちぎゃっ……うううぅぅぅ♡♡」
「はい、びゅるるる……ご主人様の未来は全て消えてしまいましたね」
「やめてぇ……♡やだぁ……♡」
「もう、フェル専用エナジータンクになる結末しか……ありません」
「やぁぁ……♡ひどい、ひどいよぉ……♡」
「……満更でもなさそうですね」
「こんな、酷いことをされているのに、それでもそんなお顔を見せて蕩けてフェルに全て委ねて頂けるなんてこれ以上になく幸福です、ご主人様しゅきしゅきだいしゅきです愛しています」
「ひぃっ……♡たしゅけ……」
「どういたしました?ご主人様を助けるフェルはここにいますし、ご主人様を苛めるフェルもここにいますし、全てのフェルはここにいますので――」
二人の夜は永い。
本日もいつものように奉仕をしていたのですが、ご主人様が何やら奇妙なことをしていました。
頭の上に本を乗せて、柱に背中をピッタリくっつけて、そして右手に握ったペーパーナイフを頭の上に持っていって……
「ご主人様、いかがなさいました?」
「刃物をそのように扱うと、大変危険です」
見るからに危険なその行為を咎める。
もし、その刃物で、この柔らかな肌に傷がついてしまったら……という未来を想定してしまい、脳内でパチリと微かな音がする。
「あ、フェル、その……この柱に身長を刻みたいんだけど、手伝ってくれない?」
「身長ですか」
「うん、本の下側が丁度僕の身長になっているはずだから、それに合わせて刻んでくれたらいいよ」
「かしこまりました」
声をおかけするとご主人様はそう頼んでくる。
身長を刻む。
なぜこのようなことを……と疑問に思いつつも柱に近づいて、自前のレーザーで刻もうとすると……横線がすでに何本も刻まれていることに気がつく。
「ご主人様、この他の傷跡は……もしや、定期的に刻んでらっしゃるのですか?」
「うん、毎年こうやって刻んでて、どれだけ大きくなったのか分かるようにしてるんだ!」
「なるほど」
その横線に改めて目を向ける。綺麗な一直線ではなく、少し歪んでいて、深さもまちまち。
そして、それらの横線がどこから始まったのか探してみると、丁度フェルの膝元付近から始まっており、徐々に上に登っていって……そして、今つけた横線に辿り着く。
ご主人様には、こんなに小さかった頃があって、そして今はこんなにも大きくなったのかと思うと……感銘を受けると共に寂しさを感じてしまう。
フェルとご主人様との間の溝……造り物と生き物、という差異を感じてしまって、冷却水を循環させるポンプ器がより一層激しく動く。
今や、魔力という力によって、永遠に共に居ることを可能にしたとはいえ、やはり、同一な存在でないことへの不満や不安が……膨れ上がる。
なぜ一緒ではないのか?
ご主人様には魂があるが、フェルには魂はあるのか?
フェルのこの想いは、人のソレと、果たして一緒なのだろうか?
だが、そんな想いを溢れ出しても、ご主人様を困らせ、悲しませるだけだ。
それに、ご主人様が永遠に一緒にいることを約束してくれたのだから、そうなるに決まっている。
そんな風に一瞬で冷静に判断して、愛するご主人様との会話に意識を向け直す。
「とても大きくなりましたね」
「そうそう、このまま大きくなれたら……フェルよりも大きくなれるかも!」
ピシリ、と胸の中のナニカが軋む。
ご主人様がフェルよりも大きくなる、そんなことは考えたことも無かった。
「フェルよりも、ですか」
「うん、フェルよりも大きくなって、カッコよくなって……」
「フェルに見合うような男になるんだ!」
「……」
バチバチと頭の中でナニカが弾ける。
フェルよりも大きく……いや、ご主人様はフェル専用エナジータンクなのでフェルよりも大きくなってもらったら抱き込み密着エナジータンク調教で一つになる安心感を味わえなくなるのでそんなことは許さないけれども
大きくなったご主人様に『これからも一緒にいようね』って言われながら薬指に指輪を嵌められるのもとても甘美で最高の一瞬になりますし、大きいご主人様をフェルの機能でガチガチに拘束して、たとえ大きくなってもフェルのエナジータンクに過ぎないということを分からせて精液を搾り取って脳を熔かすのもアリですし
いや、やはりフェル専用しゅきしゅきエナジータンクなのにフェルより大きくなるとか言っている生意気でとても愛おしくて愛らしい口をいますぐに塞いで蹂躙して、キスだけで脳イキ屈服吐精で上下関係を改めて刻み込むのもいいですし
そもそも、しゅきしゅき奴隷なのに、最近はしゅきしゅき言ってくれないので、これは改めてしゅきしゅきしか言えないようにご主人様しゅきしゅきだいしゅき今すぐ抱きしめて犯してしまいたい――
「だから、楽しみにして……て?」
「ふぇ、フェル……?目がすわってるよ……?」
「ご主人様」
「や、やぁっ……♡何もしてないのにぃ……♡」
「これから……」
「お仕置きの時間です」
-----------------------
「うぁっ♡やぁだっ♡やめてぇっ♡」
「やめません」
「ご主人様はフェル専用エナジータンクですので、こうして後ろから抱きしめられてすっぽりと収まってしまうサイズでないといけません」
「そ、そんなの、おうぼう……♡」
「さて、このまま……お尻に尻尾をはめ込んでしまいましょう」
「ひぃっっ♡」
「あやまりゅっ♡あやまりゅかりゃあっ♡♡」
「要求は却下します」
「では挿入していきます、ずぷぷ……ずにゅうぅ……」
「うぉおっっ♡うぅ……♡」
「フェルのぶっとい尻尾を全部飲み込んでしまいましたね」
「では、このまま成長固定剤を注入していきます」
「ほぇ……?」
「その名前の通り、これを注ぎ込まれてしまうと、生物のしての成長が止まってしまいます」
「つまり、これを注入されてしまうと……ご主人様の身長は二度と、伸びることはありません」
「ひぃっ……!」
「やだ、やだやだっ!そんなのぉ……うぁぁ♡♡」
「ほら、お尻を振って頑張って抜いてください」
「このままでは、抱き心地最高のエナジータンクとして、加工されてしまいますよ?」
「うぉぉ……♡や、やぁっ♡やだ、そんにゃのやだっ♡♡」
「お尻を振って……フェルを誘惑しているつもりですか?」
「それなら、お望み通り、ナカにびゅーびゅーと注ぎ込んであげます」
「ちぎゃっ……うううぅぅぅ♡♡」
「はい、びゅるるる……ご主人様の未来は全て消えてしまいましたね」
「やめてぇ……♡やだぁ……♡」
「もう、フェル専用エナジータンクになる結末しか……ありません」
「やぁぁ……♡ひどい、ひどいよぉ……♡」
「……満更でもなさそうですね」
「こんな、酷いことをされているのに、それでもそんなお顔を見せて蕩けてフェルに全て委ねて頂けるなんてこれ以上になく幸福です、ご主人様しゅきしゅきだいしゅきです愛しています」
「ひぃっ……♡たしゅけ……」
「どういたしました?ご主人様を助けるフェルはここにいますし、ご主人様を苛めるフェルもここにいますし、全てのフェルはここにいますので――」
二人の夜は永い。
21/05/10 23:19更新 / よね、
戻る
次へ