第十章「ミラーサバト」
四日後、ついに僕達はミラーサバトがあるという森の入り口に到着した。
「…………ここで……フィスの呪いが…………」
「かもしれない、っていう、可能性の話しだけどね…………」
「そう悲観することもあるまい。母上は優秀な術師じゃ。絶対に解けるじゃろう」
ふふん、と胸を張りながらアーシェさんが言う。
お母さんのことが誇らしいのだろう。
「…………あ、そう言えばフィスはアーシェさんのお母さんに会ってるんだよね?どんな人なの?」
「うーん…………なんていうか…………ねぇ?」
「うむ…………なぁ?」
アーシェさんのお母さんについて訊くと、二人は苦笑いをしながら互いを見ただけで何も教えてくれない。
いやいや、アーシェさん?さっきは誇らしく胸を張っていましたよね?
「…………それはそれ、これはこれじゃ!!」
……いったい、どんな人なんだろう…………
僕は少し不安に感じながらも、僕二人と一緒に森の中に入って行った。
××××××××××××××××××××××××××××××
森の中は、暗くて見づらい。
というのも、今の時間帯のせいだ。
時刻は…………分からない。
が、すでに夜となっていて、木々の影のせいで月光すら入ってこない。
これじゃあサバトを見つけられないんじゃないの?と言ってみたのだが…………
「「そこは魔力を読めば大丈夫でしょ(じゃろ)?」」
と、返されてしまった…………
…………うん。僕、魔力なんて読めないんだけど……
まぁ、そんなわけで、サバトの捜索はフィスとアーシェに任せ切りで、僕は二人について行くことしか出来なかった。
…………なんというか、役に立てないって、淋しいな…………
歩きながらそう思ってしまい、少しの間遠い目になっていたのは二人には内緒にしておく。
まぁ、二人の位置は分かっても顔は分からないくらいの暗さだし、多分ばれないだろう。
「…………うぅむ、にしても、本気で暗いのぅ……触手なんかが紛れていたら分からんわい……」
「ちょっ!?怖いこと言わないでくださいよ!?」
「…………多分、大丈夫だと思うわよ?私がこの森を出た時はそんなの全くなかったし」
「それなら大丈夫じゃろう。…………と、そんなことを話しているうちに見つけたぞ」
ほれ、向こうじゃ。と、アーシェさんの影が指差す方向に明かりが見えた。
「あ、本当だ。良かった今日中に見つけられて」
「うん。そうだね……………………はぁ…………」
「?どうしたのじゃ?」
「……いや、なんでもないよ」
…………本当に見つけちゃったよ…………
全く役に立てなかったなぁ、なんて思って嘆息しながら、僕は二人と一緒に明かりの方向へ向かっていった。
………………正直、すっかり忘れていた。
いや、油断していたと言ってもいい。
……………………そういえばここ、サバトだったんだよな…………
最初の疑問は雑多な人々の声。
結構大きい上に、このなんて言っているのか分からないくらいの雑多さだと、それなりに人がいるんだろう。
…………そう。まだそうとしか考えてなかった。
いったいそれがどのような声だかは分かっていなかったのだ。
次の疑問は二人の反応。
二人はこの声を聞いて呆れたようなため息をついたのだ。
それを聞いた僕は、何か下らないことでもやってるのかな?とか、普通の基準で考えてしまった。
忘れてた。この二人も魔物だったことを。
…………そう。明かりの場所、サバトでは今…………
「…………ゑ…………?」
「はぁ……毎夜毎夜よくやるわ…………」
「全くじゃ……他のサバトでもこう毎夜毎夜ミサは開かんと思うぞ…………?」
男女の性の狂乱…………大乱交が行われていた。
男達の相手は勿論全て小さな女の子。
ってあっ!?そんなことして大丈夫なの!?
ちょっ!?え!?何あれ!?あんなもの使ったら…………!!
いやいやいやいやそれは駄目だろう!?しかも男!?
待って待って!?おかしい!!おかしいから!!
なんなのこれ!?なんなの!?
「……おーい、ルー君?大丈夫〜?」
「ふーむ、混乱していて完全に思考が跳んでるの…………まぁ、仕方がない。わしは母上に挨拶に行くが、お主はどうするのじゃ?」
「…………うん。ルー君をちょっとここから離してくる」
「りょーかいじゃ」
…………あ、フィス。なんでそんなニコニコしてるの?
え?僕をどこに連れてくの?
え?え?え?
いろいろとわけが分からないまま、僕はフィスに手を引かれたのだった。
××××××××××××××××××××××××××××××
やってきたのはサバトから少し離れた人目につかない場所。
……といっても、ここは森の中だから人目につかない場所ってどういう所だか分からないんだよな……
まぁ、とにかく、周りに誰もいない所だね。ここは。
……ところで…………
「……なんで、こんなとこに連れてきたの?」
「あ、戻ってきたんだ?」
「いや、戻ってきたんだって…………」
たしかにちょっと突っ込むのに夢中でそっちに気が回らなかったけど、その言い方はないんじゃ……
「まぁいいや。で、なんでこんなとこに?あえて言うなら人のいない薄暗い所に?」
「…………そういう言い方してるんならもう気がついてるんじゃないの?」
はい。気がついてます。
正確に言うならニコニコしながら僕のこと引っ張ってる時点で気がついたんだけどね。
だって、フィスが今ニコニコしている主な理由なんて一つくらいしか思い浮かばないもん。
それは、フィスの楽しみなことをやる時。
そして、今楽しみにしてることは…………
「…………ねぇ、しよ?」
「……やっぱりか…………」
うん。だろうと思った。
でもね、フィスさん、あなた、今朝もアーシェさんに隠れて僕のを絞り尽くしたよね?
「……そうなの?……でも、あんなの見せられたら我慢出来なくなっちゃうじゃない…………ルー君だってそうじゃん?」
…………まぁね。
そっとフィスの触れてくる僕の股間にはすでにテントが張られている。
いや、流石にあんなの見せられちゃね……
暴露しちゃうと、見ててちょっといいなとか思っちゃったし…………
「ということで、いただきまーす!!」
「うぉっと!?」
どんっ!!とフィスば僕を押し倒して寝かせる。
そしてそこから僕のズボンに手をかけモノを露出させた。
「ふふ……やっぱりルー君のは美味しそう……」
「……人のモノを食べ物みたいに言わないでくれるかな?」
「いいじゃない。本当のことなんだから。はむっ!!」
「あっ…………」
フィスが僕のモノを咥えた。
ザラザラとした舌の触感が僕のモノを刺激する。
口内の唾液が絡みつき、僕に快感を与える。
……しかし、やられているだけの僕としては少しだけ不満だ。
「…………フィス、ちょっと体をこっちに向けて」
「え?…………うん……いいけど…………」
フィスの体……正確にはお尻がこちらに向く。
まぁ、そんなわけで。
「んひゃん!?」
「攻められてばっかはつまらないからね」
フィスのワレメを指で愛撫をする。
フィスと僕には少し身長差があるため、舌で弄ったりは出来ないけど、それでも十分だ。
クチュ……ピチャ…………レロ……
淫靡な音が響く。
「……ん…………!?ふぁぁぁぁぁん!!」
「あ……くぅぅぅぅ!?」
最初に達したのは、フィスだった。
イク瞬間、ギュッとフィスの唇が僕のモノを強く圧迫し、連鎖的に僕も果てる。
白濁とした僕の精がフィスの口からこぼれる。
「……あ……もったいないよ…………」
そう言って、フィス口内の精を飲み込んだあと、僕の近くにこぼれ落ちた精も丁寧に舐め取った。
そのためもちろん僕のモノはまた再起動するわけで…………
「えへへ…………復活、早いね?」
「……狙ってやってるくせに……」
「まぁねん♪」
ニコッと嬉しそうに笑いながら僕のモノにワレメを当てた。
「……私から挿れるっていうのは、あんまりないんじゃないかしら?」
「うん。そうだね。とても新鮮だよ」
「じゃあ、改めて、いただきます♪」
そして、彼女は僕のモノをナカに……一気に突き刺した。
「…………!?…………はぁ……はぁ……」
「大丈夫?……無理は……しないでよ?」
一気に貫いたせいで、フィスは必要以上の破瓜の痛みを感じているようだ。
心配した僕に、フィスは嬉しさと痛みを半分ずつ混ぜたような表情で答えた。
「……大丈夫。もうちょっとしたら、動くから」
「…………無理だったらすぐに休むんだよ?」
「大丈夫!大丈夫だから……!!」
そう言って、フィスはゆっくりと腰を上下し始める。
クチャ……ニチャ……という音を立てながら、結合部から血と愛液が流れ出す。
膣内は暖かく、まるで僕の精を催促するかのように膣肉が絡み付いてくる。
「ん……く…………」
「……んはぁ……んん…………」
だんだんと痛みが和らいできたのか、フィスの動きが早く、激しくなっていく。
クチュ、ニチュ、という音が、パチュンッ、ピシャッ、という音に変わっていた。
膣内の動きも激しくなり、こぼれてくる愛液の量も増えていった。
「んっ!!んっ!!んっ!!んっ!!んっ!!んんっ!!」
「……ふぃ、フィス……もう…………!!」
「うん♪お願い!!いっぱい!!いっぱいナカに!!」
「ん……くぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」
「んんんん!!ぁぁぁぁん!!」
××××××××××××××××××××××××××××××
「…………おーい、フィス、ルシア!!…………って、またお主らは……」
あれからもう一回だけやって、そろそろ本来の目的に戻らないと、と思ったちょうどその時に、アーシェさんが僕達を見つけ、近寄ってきた。
そして、早速呆れられてしまった。
「別にいいじゃない。ちょっと当てられただけよ」
「……うーん、否定は出来ないなぁ……」
「…………まぁいい。それより、母上に挨拶に行くぞ。あと、呪いについての話も、な」
「あ、はい。分かりました」
「ま、私に関してはもう挨拶は大丈夫だと思うけどね」
そんなわけで、僕達はアーシェさんのお母さんに会いに行った。
……そして僕は、フィスとアーシェさんが苦笑いをしていた理由を、少しだけ知るハメとなったのだ……
「……ふむ、お主がルシア殿じゃな?わしはサーニャ。サーニャ・ミラーじゃ」
アーシェさんと同じような口調で、アーシェのお母さん、サーニャさんは挨拶をしてくれた。
「始めまして。ルシア・ファルロスです。アーシェさんにはお世話になってます」
「うむ。礼儀正しいな。気に入ったぞ。相手がおらねば、アーシェをやるとこだったんじゃがのぉ……」
「母上!?」
「サーニャさん!?」
サーニャさんの言葉に、フィスとアーシェさんは驚き、僕は苦笑をした。
そんな僕達の反応を面白そうに見たあと、まぁ、それはともかくと、サーニャさんは本題に入った。
「フィス殿の呪いなんじゃが…………ああ、面倒になった。メーリン、代わりに説明頼む」
「……え?」
いやいや、サーニャさん、あんた今何つった!?
面倒になったって、それでいいの!?
確認のためにフィスとアーシェさんの方を見ると、二人とも苦笑いをしていた。
どうやら、これで普通らしい。
…………なるほど、優秀だけど面倒臭がりなのか…………
なんとなくだけど、僕はサーニャさんの性格の一部を知ってしまって、残念に思えた…………
「……では、ボクが説明するよ、おにぃちゃん達?」
ちょっとサーニャさんを残念に思っていると、メーリンと呼ばれた魔女さんが話し始めた。
「ええと、まずフィスおねぇちゃんの魔術……呪いなんだけど、サーニャ様曰く、副作用の排除のせいで術式そのものが複雑化されすぎていて、式を解くには難しい、らしいの」
「ふむ……母上がそこまで言うとなると、よほど難解な術なのじゃろうな」
「となると……フィスの呪いは……」
「大丈夫だよおにぃちゃん!!サーニャ様はこうも言ったの。術式が難解だからこそ、壊すことが出来るって!!」
「解くんじゃなくて、壊す…………?」
メーリンさんの言葉に、僕達は三人とも首を傾げた。
解く、ではなく、壊す……?
「そんなことが可能なんですか?」
「おにぃちゃん、敬語じゃなくてもいいんだよ!……っと、うん!!出来るよ!!でも、それにはサーニャ様と、アーシェ様の力が必要なの」
「む?わしとな?」
突然名指しをされてアーシェさんは戸惑っていた。
「うん!!私達も手伝ったりはするんだけど、基本的にはお二人が作業をするんだよ!!本当はボクとサーニャ様が担当するはずだったんだけど、ちょうどよくアーシェ様が来てくれたから代わったの!!あ、作業の詳しい話はサーニャ様に訊いてね?あと、呪いを解くのはミサが終わってから、つまりは明日からだから、それまでは自由してて、だって!!」
「明日……ってことは、泊まるわけね。どこで寝ればいいのかしら?」
「それなら、ボクが案内するから安心して!!」
「悪いのぉ、ミサの最中なのにここまでしてもらって」
「大丈夫だよ!!ボクはサーニャ様の片腕なんだもん!!それに、まだボクのおにいちゃんになってくれる人もいないしね」
「……大丈夫だよメーリンちゃん。きっとすぐいいlお兄さんが出来るよ」
「ありがとうルシアおにいちゃん!!」
「うわっとと…………」
「「ちょっ!?メーリン!?」」
少し落ち込んだメーリンさんを慰めたら、彼女は嬉しそうに僕に抱きついてきた。
それを見た二人は慌ててメーリンさんを僕から引き離そうとする。
「……冗談だよー。ほら、ボクが案内するからついてきてね!!」
二人の慌てぶりを見てクスクスと楽しそうに笑いながらメーリンさんはパッと僕を離して案内を始めた。
全くもう……といいながらフィスはメーリンさんについていく。
さて、じゃあ僕も……
「……ルシア、少しいいか?」
と歩き出そうとしたところで、アーシェさんに引き止められた。
「はい、何か御用ですか、アーシェさん?」
「ああ、部屋に荷物を置いたら少しわしに付き合ってもらえないか?…………少し、話しがあるんじゃ」
「ええ。まぁ…………いいですけど……?」
「すまんの。話せるようになったらわしに話しかけてくれ」
「分かりました」
それじゃあ、忘れるなよ?
そう言ってアーシェさんはフィス達の後を追った。
いったい、話しってなんなんだろう……気になるな……
……それに、何故か、話しがあると言われて、嫌な予感がしたのだけど…………
………………うん、きっと気のせいだ。
そう、結論付けて、僕は三人の後を追ったのだった。
「…………ここで……フィスの呪いが…………」
「かもしれない、っていう、可能性の話しだけどね…………」
「そう悲観することもあるまい。母上は優秀な術師じゃ。絶対に解けるじゃろう」
ふふん、と胸を張りながらアーシェさんが言う。
お母さんのことが誇らしいのだろう。
「…………あ、そう言えばフィスはアーシェさんのお母さんに会ってるんだよね?どんな人なの?」
「うーん…………なんていうか…………ねぇ?」
「うむ…………なぁ?」
アーシェさんのお母さんについて訊くと、二人は苦笑いをしながら互いを見ただけで何も教えてくれない。
いやいや、アーシェさん?さっきは誇らしく胸を張っていましたよね?
「…………それはそれ、これはこれじゃ!!」
……いったい、どんな人なんだろう…………
僕は少し不安に感じながらも、僕二人と一緒に森の中に入って行った。
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森の中は、暗くて見づらい。
というのも、今の時間帯のせいだ。
時刻は…………分からない。
が、すでに夜となっていて、木々の影のせいで月光すら入ってこない。
これじゃあサバトを見つけられないんじゃないの?と言ってみたのだが…………
「「そこは魔力を読めば大丈夫でしょ(じゃろ)?」」
と、返されてしまった…………
…………うん。僕、魔力なんて読めないんだけど……
まぁ、そんなわけで、サバトの捜索はフィスとアーシェに任せ切りで、僕は二人について行くことしか出来なかった。
…………なんというか、役に立てないって、淋しいな…………
歩きながらそう思ってしまい、少しの間遠い目になっていたのは二人には内緒にしておく。
まぁ、二人の位置は分かっても顔は分からないくらいの暗さだし、多分ばれないだろう。
「…………うぅむ、にしても、本気で暗いのぅ……触手なんかが紛れていたら分からんわい……」
「ちょっ!?怖いこと言わないでくださいよ!?」
「…………多分、大丈夫だと思うわよ?私がこの森を出た時はそんなの全くなかったし」
「それなら大丈夫じゃろう。…………と、そんなことを話しているうちに見つけたぞ」
ほれ、向こうじゃ。と、アーシェさんの影が指差す方向に明かりが見えた。
「あ、本当だ。良かった今日中に見つけられて」
「うん。そうだね……………………はぁ…………」
「?どうしたのじゃ?」
「……いや、なんでもないよ」
…………本当に見つけちゃったよ…………
全く役に立てなかったなぁ、なんて思って嘆息しながら、僕は二人と一緒に明かりの方向へ向かっていった。
………………正直、すっかり忘れていた。
いや、油断していたと言ってもいい。
……………………そういえばここ、サバトだったんだよな…………
最初の疑問は雑多な人々の声。
結構大きい上に、このなんて言っているのか分からないくらいの雑多さだと、それなりに人がいるんだろう。
…………そう。まだそうとしか考えてなかった。
いったいそれがどのような声だかは分かっていなかったのだ。
次の疑問は二人の反応。
二人はこの声を聞いて呆れたようなため息をついたのだ。
それを聞いた僕は、何か下らないことでもやってるのかな?とか、普通の基準で考えてしまった。
忘れてた。この二人も魔物だったことを。
…………そう。明かりの場所、サバトでは今…………
「…………ゑ…………?」
「はぁ……毎夜毎夜よくやるわ…………」
「全くじゃ……他のサバトでもこう毎夜毎夜ミサは開かんと思うぞ…………?」
男女の性の狂乱…………大乱交が行われていた。
男達の相手は勿論全て小さな女の子。
ってあっ!?そんなことして大丈夫なの!?
ちょっ!?え!?何あれ!?あんなもの使ったら…………!!
いやいやいやいやそれは駄目だろう!?しかも男!?
待って待って!?おかしい!!おかしいから!!
なんなのこれ!?なんなの!?
「……おーい、ルー君?大丈夫〜?」
「ふーむ、混乱していて完全に思考が跳んでるの…………まぁ、仕方がない。わしは母上に挨拶に行くが、お主はどうするのじゃ?」
「…………うん。ルー君をちょっとここから離してくる」
「りょーかいじゃ」
…………あ、フィス。なんでそんなニコニコしてるの?
え?僕をどこに連れてくの?
え?え?え?
いろいろとわけが分からないまま、僕はフィスに手を引かれたのだった。
××××××××××××××××××××××××××××××
やってきたのはサバトから少し離れた人目につかない場所。
……といっても、ここは森の中だから人目につかない場所ってどういう所だか分からないんだよな……
まぁ、とにかく、周りに誰もいない所だね。ここは。
……ところで…………
「……なんで、こんなとこに連れてきたの?」
「あ、戻ってきたんだ?」
「いや、戻ってきたんだって…………」
たしかにちょっと突っ込むのに夢中でそっちに気が回らなかったけど、その言い方はないんじゃ……
「まぁいいや。で、なんでこんなとこに?あえて言うなら人のいない薄暗い所に?」
「…………そういう言い方してるんならもう気がついてるんじゃないの?」
はい。気がついてます。
正確に言うならニコニコしながら僕のこと引っ張ってる時点で気がついたんだけどね。
だって、フィスが今ニコニコしている主な理由なんて一つくらいしか思い浮かばないもん。
それは、フィスの楽しみなことをやる時。
そして、今楽しみにしてることは…………
「…………ねぇ、しよ?」
「……やっぱりか…………」
うん。だろうと思った。
でもね、フィスさん、あなた、今朝もアーシェさんに隠れて僕のを絞り尽くしたよね?
「……そうなの?……でも、あんなの見せられたら我慢出来なくなっちゃうじゃない…………ルー君だってそうじゃん?」
…………まぁね。
そっとフィスの触れてくる僕の股間にはすでにテントが張られている。
いや、流石にあんなの見せられちゃね……
暴露しちゃうと、見ててちょっといいなとか思っちゃったし…………
「ということで、いただきまーす!!」
「うぉっと!?」
どんっ!!とフィスば僕を押し倒して寝かせる。
そしてそこから僕のズボンに手をかけモノを露出させた。
「ふふ……やっぱりルー君のは美味しそう……」
「……人のモノを食べ物みたいに言わないでくれるかな?」
「いいじゃない。本当のことなんだから。はむっ!!」
「あっ…………」
フィスが僕のモノを咥えた。
ザラザラとした舌の触感が僕のモノを刺激する。
口内の唾液が絡みつき、僕に快感を与える。
……しかし、やられているだけの僕としては少しだけ不満だ。
「…………フィス、ちょっと体をこっちに向けて」
「え?…………うん……いいけど…………」
フィスの体……正確にはお尻がこちらに向く。
まぁ、そんなわけで。
「んひゃん!?」
「攻められてばっかはつまらないからね」
フィスのワレメを指で愛撫をする。
フィスと僕には少し身長差があるため、舌で弄ったりは出来ないけど、それでも十分だ。
クチュ……ピチャ…………レロ……
淫靡な音が響く。
「……ん…………!?ふぁぁぁぁぁん!!」
「あ……くぅぅぅぅ!?」
最初に達したのは、フィスだった。
イク瞬間、ギュッとフィスの唇が僕のモノを強く圧迫し、連鎖的に僕も果てる。
白濁とした僕の精がフィスの口からこぼれる。
「……あ……もったいないよ…………」
そう言って、フィス口内の精を飲み込んだあと、僕の近くにこぼれ落ちた精も丁寧に舐め取った。
そのためもちろん僕のモノはまた再起動するわけで…………
「えへへ…………復活、早いね?」
「……狙ってやってるくせに……」
「まぁねん♪」
ニコッと嬉しそうに笑いながら僕のモノにワレメを当てた。
「……私から挿れるっていうのは、あんまりないんじゃないかしら?」
「うん。そうだね。とても新鮮だよ」
「じゃあ、改めて、いただきます♪」
そして、彼女は僕のモノをナカに……一気に突き刺した。
「…………!?…………はぁ……はぁ……」
「大丈夫?……無理は……しないでよ?」
一気に貫いたせいで、フィスは必要以上の破瓜の痛みを感じているようだ。
心配した僕に、フィスは嬉しさと痛みを半分ずつ混ぜたような表情で答えた。
「……大丈夫。もうちょっとしたら、動くから」
「…………無理だったらすぐに休むんだよ?」
「大丈夫!大丈夫だから……!!」
そう言って、フィスはゆっくりと腰を上下し始める。
クチャ……ニチャ……という音を立てながら、結合部から血と愛液が流れ出す。
膣内は暖かく、まるで僕の精を催促するかのように膣肉が絡み付いてくる。
「ん……く…………」
「……んはぁ……んん…………」
だんだんと痛みが和らいできたのか、フィスの動きが早く、激しくなっていく。
クチュ、ニチュ、という音が、パチュンッ、ピシャッ、という音に変わっていた。
膣内の動きも激しくなり、こぼれてくる愛液の量も増えていった。
「んっ!!んっ!!んっ!!んっ!!んっ!!んんっ!!」
「……ふぃ、フィス……もう…………!!」
「うん♪お願い!!いっぱい!!いっぱいナカに!!」
「ん……くぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」
「んんんん!!ぁぁぁぁん!!」
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「…………おーい、フィス、ルシア!!…………って、またお主らは……」
あれからもう一回だけやって、そろそろ本来の目的に戻らないと、と思ったちょうどその時に、アーシェさんが僕達を見つけ、近寄ってきた。
そして、早速呆れられてしまった。
「別にいいじゃない。ちょっと当てられただけよ」
「……うーん、否定は出来ないなぁ……」
「…………まぁいい。それより、母上に挨拶に行くぞ。あと、呪いについての話も、な」
「あ、はい。分かりました」
「ま、私に関してはもう挨拶は大丈夫だと思うけどね」
そんなわけで、僕達はアーシェさんのお母さんに会いに行った。
……そして僕は、フィスとアーシェさんが苦笑いをしていた理由を、少しだけ知るハメとなったのだ……
「……ふむ、お主がルシア殿じゃな?わしはサーニャ。サーニャ・ミラーじゃ」
アーシェさんと同じような口調で、アーシェのお母さん、サーニャさんは挨拶をしてくれた。
「始めまして。ルシア・ファルロスです。アーシェさんにはお世話になってます」
「うむ。礼儀正しいな。気に入ったぞ。相手がおらねば、アーシェをやるとこだったんじゃがのぉ……」
「母上!?」
「サーニャさん!?」
サーニャさんの言葉に、フィスとアーシェさんは驚き、僕は苦笑をした。
そんな僕達の反応を面白そうに見たあと、まぁ、それはともかくと、サーニャさんは本題に入った。
「フィス殿の呪いなんじゃが…………ああ、面倒になった。メーリン、代わりに説明頼む」
「……え?」
いやいや、サーニャさん、あんた今何つった!?
面倒になったって、それでいいの!?
確認のためにフィスとアーシェさんの方を見ると、二人とも苦笑いをしていた。
どうやら、これで普通らしい。
…………なるほど、優秀だけど面倒臭がりなのか…………
なんとなくだけど、僕はサーニャさんの性格の一部を知ってしまって、残念に思えた…………
「……では、ボクが説明するよ、おにぃちゃん達?」
ちょっとサーニャさんを残念に思っていると、メーリンと呼ばれた魔女さんが話し始めた。
「ええと、まずフィスおねぇちゃんの魔術……呪いなんだけど、サーニャ様曰く、副作用の排除のせいで術式そのものが複雑化されすぎていて、式を解くには難しい、らしいの」
「ふむ……母上がそこまで言うとなると、よほど難解な術なのじゃろうな」
「となると……フィスの呪いは……」
「大丈夫だよおにぃちゃん!!サーニャ様はこうも言ったの。術式が難解だからこそ、壊すことが出来るって!!」
「解くんじゃなくて、壊す…………?」
メーリンさんの言葉に、僕達は三人とも首を傾げた。
解く、ではなく、壊す……?
「そんなことが可能なんですか?」
「おにぃちゃん、敬語じゃなくてもいいんだよ!……っと、うん!!出来るよ!!でも、それにはサーニャ様と、アーシェ様の力が必要なの」
「む?わしとな?」
突然名指しをされてアーシェさんは戸惑っていた。
「うん!!私達も手伝ったりはするんだけど、基本的にはお二人が作業をするんだよ!!本当はボクとサーニャ様が担当するはずだったんだけど、ちょうどよくアーシェ様が来てくれたから代わったの!!あ、作業の詳しい話はサーニャ様に訊いてね?あと、呪いを解くのはミサが終わってから、つまりは明日からだから、それまでは自由してて、だって!!」
「明日……ってことは、泊まるわけね。どこで寝ればいいのかしら?」
「それなら、ボクが案内するから安心して!!」
「悪いのぉ、ミサの最中なのにここまでしてもらって」
「大丈夫だよ!!ボクはサーニャ様の片腕なんだもん!!それに、まだボクのおにいちゃんになってくれる人もいないしね」
「……大丈夫だよメーリンちゃん。きっとすぐいいlお兄さんが出来るよ」
「ありがとうルシアおにいちゃん!!」
「うわっとと…………」
「「ちょっ!?メーリン!?」」
少し落ち込んだメーリンさんを慰めたら、彼女は嬉しそうに僕に抱きついてきた。
それを見た二人は慌ててメーリンさんを僕から引き離そうとする。
「……冗談だよー。ほら、ボクが案内するからついてきてね!!」
二人の慌てぶりを見てクスクスと楽しそうに笑いながらメーリンさんはパッと僕を離して案内を始めた。
全くもう……といいながらフィスはメーリンさんについていく。
さて、じゃあ僕も……
「……ルシア、少しいいか?」
と歩き出そうとしたところで、アーシェさんに引き止められた。
「はい、何か御用ですか、アーシェさん?」
「ああ、部屋に荷物を置いたら少しわしに付き合ってもらえないか?…………少し、話しがあるんじゃ」
「ええ。まぁ…………いいですけど……?」
「すまんの。話せるようになったらわしに話しかけてくれ」
「分かりました」
それじゃあ、忘れるなよ?
そう言ってアーシェさんはフィス達の後を追った。
いったい、話しってなんなんだろう……気になるな……
……それに、何故か、話しがあると言われて、嫌な予感がしたのだけど…………
………………うん、きっと気のせいだ。
そう、結論付けて、僕は三人の後を追ったのだった。
10/10/25 22:08更新 / 星村 空理
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