連載小説
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ロリドナさんが悪い人について行ったらこうなった
あ゛ぁ゛〜〜〜〜 ツいてねぇ〜〜
俺のツキはどこに置いてきちまったんだぁ〜?
賭場ぁ行って、すっカンピンってこれ…。
あぁ〜あぁ〜…もう。どうしたもんかねぇ〜?
俺の手元に残ったもんといやぁ、カラの財布に着物っつうよりゃボロに近い服、それにボロ刀の一振りだけかい…。
まぁ〜たイッチョ金持ちでも襲ってお金様を頂くしかねぇかぁ?
んにしても、久々の大陸だってぇのになぁ〜んもねぇなぁ?
あれかぁ?これぁ、俺、迷子ってぇやつかぁ?
どぉ〜すんのこれ?
つか、ここどこよ?
何で見渡す限りなんもねぇの?
森か山ぐれぇしか見えねぇじゃねぇか。
しかたねぇ、さっきん街に引っ返すかぁ?
あれ?どっから来たんだっけ?
あ、ヤヴぇ、やっぱこれ、俺、迷子じゃねぇかぁ?
あぁ〜まじぃなぁ〜?
旅の資金稼ごうと思って賭場ぁ行ったから金なんかねぇし、食料も何も持っちゃいねぇ…。
てきとぉ〜にそこらうろついてる冒険者でも襲って金ぇ盗りゃあ問題ねぇと思ったのになぁ〜?
こん調子じゃあ人っ子一人見つかりそぉにねぇぜ?
どうすっかなぁ?
とりゃ〜ず歩いてみるっきゃねぇか?
犬も歩きゃあ金に当たるってねぇ〜。
え?違ぇ?
知るかよ。


















「うふふ。そこのお兄さん達?童と遊んで行かないかぁい?」
「ん?ウホッ! お、おい、シープ。アレ、見てみろよ!」
「あぁ?なに?またラピュタありそうな雲でも見つけたの? って、うおっ!何だあの美女!色気だ!色気の権化がここに居るぞ!!」

ふふ。
馬鹿な人間共め…。
童の色香に鼻の下を伸ばしおって…くくく。

「でもさ、あれ、ナンパの口上…」
「あぁ〜。確かに。時代錯誤も良い所だよな。もう縄文式のナンパだよな?」

え?
あれ?童の色香…。

「いや、あの…。ここは童の色香に惑ってもらわないと…」
「え?どうする?シープ」
「いや、確かに美人だけどさ…自分の事「童」とか言っちゃってるし、今時「童と遊んで行かない?」って、いくらなんでも古すぎるぜ?もう絶対ぇアレだって、あの人縄文式だよ?ハニワの権化かなんかじゃね?」
「いや、なんかいやなんですけど…。せめて弥生式ぐらいにならないですか?」
「だってさ、どうする?」
「え〜?でもあれだろ?弥生つっても縄文との区切り目よく分かって無いじゃん?もうどっち道似たようなもんだし縄文でよくね?」

あれ?
え?ちょっとこれ…
ってか、もしかしてこれバレてる!?
ぼk…じゃなくて、童の変身バレてる!?
いや、ばれてないよね?
あれ?じゃあなんで?
あれ?

「おい、それより早くクエストクリアして帰ろうぜ?」
「だな。じゃ〜ね〜。綺麗なお姉さん、改め、縄文式おねぇさん(笑)」
「あ、ちょっと待って…」
















おぉ〜い…どんだけ歩かせりゃぁ気がすむんだよ、あぁん?
あぁ〜あぁ〜。もう。腹も減ってきやがった…。
どっかに食いもんは転がってねぇのかぁ?
それか良い女でも転がってねぇもんかなぁ?


「はぁ〜…どうせ童なんか…縄文式ですよ…ははは…」


んあ?
なんだぁ?ありゃあ?
上玉じゃぁねぇか。
その上あの服。どっかの貴族かぁ?売りゃあそこそこの金にゃあなりそうだ。
しかしどぉも様子がおかしいように見えるが…。

「おい、女ぁ。こんな所で何やってんだぁ?」
「あはは…。縄文土器作ってます。縄文女が縄文土器作ってるんですよ…あはは…」
「はぁ?なに訳分かんねぇ事言ってやがる?」
「いや、気にしないでくださいよ。どうせ童なんて化石なんですよ。もう古いんですよ。童なんて…」

何だぁ?こいつぁ…。
良い獲物だと思ったが、もしかしてこいつぁアレかぁ?残念な女かぁ?

「おい、どうでもいいが、俺ぁ今困ってんだ。ちょっと俺に協力しちゃぁくんねぇか?」
「え?えぇぇ!?お兄さんいつの間に!?って、ずいぶんとハンサム…。目つき悪いし、顔に傷もあるし、風体も悪人っぽいけど、カッコイイ…」
「はぁぁん?何言ってやがる?」
「お兄さん!あの…その…。童と良いコトしないかい?」
「ほぉ…。話が早えぇじゃねか」

この女、言い回しは完全に全時代の遺物だが、面も身体も上玉だ。
頭の方はアレだが、一発ヤって身ぐるみ剥いじまうか。
つか、「ハンサム」とか「良いコト」とかいわねぇからな、今時…。
つか、「童」ってなに?今時そんな言い回しねぇよ。
あぁ、そうか。コイツ…


女は随分と森の奥深い所まで俺を案内しやがった。
まぁ、こっちにとってもその方が都合がいいわけだが。

「おぉ〜い。もうこの辺で良いんじゃねぇかぁ?」
「え?あ、えっと…」
「このままてめぇの巣に連れて行かれちまうのは嫌なんでな」
「え!?」
「てめぇ、魔物だろ?」
「そんな…えっと…その…」
「今さら白々しぃんだよ。どうせ低級だろ。森ん中入ってから、てめぇ、瞳の色が戻ってやがるぜ?」
「え!?あわわ…時間切れ?」
「まぁ、低級にしちゃあずいぶんと上手く人間に化けたもんだなぁ。初めは俺も確信が行かなかったぐらいだ」
「うぅ…。ボク…」
「安心しろ。てめぇが抵抗しなけりゃ殺しゃあしねぇ。精も分けてやらぁ。まぁ、俺もちょうどタまってたんでなぁ」
「え?いいの!?」
「ああ。ほらぁ、さっさと服脱げや」
「う、うん」

この女ぁ、やっぱり低級かぁ?
見る見る間に身体が変わってやがる。
今じゃ髪の色も人間じゃあまずあり得ねぇ青い色に、
瞳は紫、肌も青白く変わってきてる。
まぁ、乳もあるし、肉つきも悪くねぇ。
魔物でも女にゃあ代わりねぇ。

「ん?」
「はれ?あわわわ。もう魔法が…」

何だぁ?
身体が縮んでやがるぞ?それに脚も…。

「あわわわわわ!脚が戻っちゃってパンツがぁぁ!! ふぎゃ!」
「…………おおぅ…」

変わり始める身体から無理に下着を脱ごうとしてこけやがった…。
なんとか服は脱いだようだが…こりゃぁ…。

「ラミア…かぁ?」

ズルズルと
長い脚を引きずって
髪の色と同じ青い鱗。
おいおい、マジかよ…。

「あわわわわ。もう魔法が切れちゃったよぉ…」
「おいおい、聞いてねぇぞ?ラミアだぁ?つか、何だよその身体はよぉ!!?」
「あうぅぅ…。あの…ボク…ラミアじゃないです…」
「じゃあ何だぁ?蛇にゃ違いねぇだろ?つか、なんだよ、てめぇ、ガキだったのかよ…」
「が、ガキじゃないですよぉ!これでもボクはエキドナです!」
「はぁあぁ!??エキドナだぁ!?舐めてんのかてめぇ!?てめぇがエキドナみてぇな上級の魔物なわけねぇだろうが。変化の魔法もろくに使えねぇクセによぉ?」
「本当なんですよぉ!!ボク、悪い人に魔力を封じられちゃって…。その…そのせいで身体も…こんなに縮んで…」
「あぁん?」

自分の事をエキドナだと抜かしやがるガキは、人間で言うと12,3歳ぐらいだろうか?
まだ毛も生えていねぇ様な分際で、俺の精を欲しいと言いやがる。

「お願いですよぉ。僕、精を吸って魔力を回復しないと元の姿に戻れないんですよぉ」
「生憎だが、俺にはそういう趣味はねぇンでね。他をあたれや」
「やだぁぁぁ!!行かないでぇぇ!!」
「うっせぇクソガキ!殺されねぇだけ感謝しやがれ。それともなにかぁ?俺に殺されてぇってのか?あぁん?」
「あうぅ…。 で、でも、ボク、もう一人でいるの、さみしぃんですよぉ〜〜」
「ふん。知るかよ。大人しくしてやがれ。そうすりゃ、てめぇみてぇなガキ、流石の冒険者どもでも殺しゃあしねぇだろうよ。じゃあな」

俺ぁ蛇のガキを置いて、その場を立ち去った。
まったく、時間の無駄だったぜ…。
いくら悪党と言われてる俺でも、流石にあんなガキから巻き上げるわけにゃあいかねぇ。












 ―――すたすた
 ―――ずるずる

………

 ―――たったった
 ―――ずるずるずる

…………っ

 ―――たったったったった
 ―――ずずずずず〜

……………っ!

「てめぇ!何でついて来やがんだよぉ!!」
「あうぅ!バレたぁ!?」
「バレねぇワケあるかぁ!!そんなにずるずる音たてといて、てめぇ、舐めてんのかぁ!?」
「あうぅぅぅぅうぅぅ…」

俺が一喝してやりゃあ、ガキの野郎は逃げて行きやがった。
まったく…








しかし、その後もそのガキは俺の後をついてきやがった。

「ち」

めんどくせぇ…。
いっそ殺しちまうかぁ?

「……………」
「はっ! ササッ…」

…あれで隠れてるつもりなのかぁ?

 ―――ギュルルルル…

「う゛ぅ…腹減ったぁ…。ちっ、仕方ねぇ、今日はここで野宿かぁ?」

 ―――ササっ!

「んあ?」

背後の草むらで物音がした。
あのガキ…

「何だよ…んぁ?」

そこには気絶しているのか、死んでいる様に動かない野兎の身体があった。

あぁん?俺に食えってかぁ?
施しのつもりかぁ?
いや…少しでも俺にとり入って精を貰おうって魂胆かぁ?
ふん。どっちにしてもこれで狩りをする手間と労力が省けたってぇわけだ。







―――ジュー

流石にこの長ぇ刀じゃ捌き辛ぇなぁ。
あぁ〜あぁ〜。まぁ、どうにか食えなくはなさそうだ。
刀を串にして肉焼くってのぁ本当は刀に良くねぇんだろうが、すでに刃毀れでボロボロな上に手入れなんかしてねからなぁ。
まぁ、まだ斬れるし問題はねぇ。
どぉ〜せパクったもんだしな。切れなくなったら捨てりゃぁいい。
あれ?でもこれ、師匠のジジイの家宝だ、つってたっけ?
売った方がいいのかぁ?
つか、こんなボロボロの刀、今さら売れるのかぁ?
もう兎の血とか油でべたべたになってっけど売れるのか?
ボロボロ過ぎて賭場でも質にすらならなかったってぇのによぉ?
あ、そだ、適当に鍛冶屋いって形だけでも直して売っちまおう。そうだ、そうしよう。

 ―――ギュルルルルルルrギャアァァァァオオオオ

「んあっ!?!?なんだ!?魔物か!?魔獣か!?得体のしれねぇ鳴き声が…」

まさか、肉の焼ける匂いで寄ってきやがったのかぁ?
どうすっかぁ?刀は串に使ってっし…

 ―――ギャァァァァァオオオオオアギャァァァ!!

ん?鳴き声が裏の草むらから?

 ―――ガサ

「フギャッ!!?見つかっちゃったですかぁ!?」

ん?ガキ?

 ―――ギュラァァァァッァァァ!

「おめぇの腹の虫かよ!!!どんだけ紛らわしい音鳴らしてんだよ!!?つか何!?お前の腹ん中には魔獣が住み着いてんの!?!?」
「ひぎゃぁぁぁぁ!ごめんなさいぃぃ!だて、だって、良い匂いが〜〜」

 ―――ぐるるるるるるあガァウゥゥゥゥ

脅えながらも腹の虫だけが得体のしれねぇ音を立てる。

「ち …その音、ウゼェんだよ。分けてやるから、その音を止めやがれ」





「んあむ!あふぅ〜〜おいしいですぅ〜〜」
「そうかい。そりゃぁよかったな」
「あう…。まだ…怒ってるんですか?…」
「初めから怒ってなんかねぇよ。ただ、てめぇに興味がねぇだけだ」
「あぅ…。 あの…ありがとうございます」
「はぁ?礼なんて言われる義理はねぇよ。この肉はてめぇが獲ってきたもんだろ?俺に貢ぐのは当然たぁいえ、分けてやるぐらいは構いやしねぇよ」
「でも、焼いたお肉なんて、その、食べたの初めてだったし、それに美味しくて…」
「そうかい。 んじゃ、俺ぁ寝る。くだらねぇことで起こすんじゃねぇぞ?」
「ぁぅ…はい…」

俺ぁ、腹が膨れた事で襲ってきた眠気に負け、焚き火の傍で寝る事にした。












「…ん……ぃさん………おにぃさん!」

んぁ?
なんだよ?

「なんだよ?くだらねぇことで起こすなって…」
「大変です。ボクらの周り、誰かいます」
「ん? ………へぇ。どうやら俺の名に群がってきた蠅どもがいるみてぇだな」
「え?」

周囲に“気”を張り巡らせてやる。
ひぃ、ふぅ…4人か。
それも男ばっかりたぁ…。ち ついてねぇ。
剣術と一緒にジパングのジジイの所で教わった気功という術だ。
相手が何であれ、命をもっている限り、俺の網にかからねぇ奴はいねぇ。

「おい、そこの木の上の奴、俺になんか用か?」

俺が正面の木に登っている一番“気”の大きい男に問いかけると、男は木から降りてくる。

「へぇ、流石だな。こちらの位置まで分かっているとは。まぁ、昼間、あんたをつけていた時には気づいて無かったようだがな?」

“気”の大きさの割に、ずいぶんな優男だな。
実力は悪かぁねぇ、でも、俺を捕まえるにしちゃあ頼りねぇなぁ。

「ほぉ…。昼間っからたぁ、おめぇらも随分と暇なんだな」
「長い白髪、左目の傷、身の丈ほどもある長刀を持った東洋人。お前がシン・アマハラで間違いないな?」
「ああ。間違い無いな。しかし、アレだな。俺みてぇなもん付け回すより、女の尻でも追っかけてりゃあいいのによぉ」
「ああ。そうだな。次はそうするとしよう。お前の首にかかってる賞金をがっぽりと戴いたらなぁ!」

男は得物のナイフを抜くと同時にこちらに飛ばしてきた。
2本…

「おぉ〜おぉ〜。ずいぶんとご挨拶だなぁ。初対面のもんに対する礼儀がなっちゃいねぇ」

 ――パシ
 ―――ガキィン

俺は飛んできたナイフの内1本をキャッチし、そのナイフでもう一本を弾き飛ばす。

「ぐあぁぁ!」

はじいたナイフの飛んだ先で唸り声が聞こえる。

「まずは1人だなぁ」
「くっ!こっちの動きに気づいていたか!?」
「あったりめぇだろ?俺を誰だと思ってんだよ?あぁん?」
「くそ!全員でかかれ!」
「そうかい。そりゃ、手間が省けていいねぇ」

俺は足元に転がっていた刀の柄を踏みつけ、その反動で刀身を浮かせて、それをキャッチする。
そのまま一気に鞘から抜き取り、一振り目で

「うがぁぁぁ!」

右から来た長髪を
二振り目で

「くっ!」

優男を、と思ったが、これは避けられる。

「しゃあない」

 ――ブォン

「ぐおぉぉぉぁぁ!!」

三振り目で後ろから来た木偶を切り殺し、
先程の2撃目をかわして距離をとった優男に向き直る。

「ほぉ…。少しゃあ出来る見てぇじゃねぇか」

俺は血でぎらついた刀身を男に向けて言う。と…

「そこまでだ!」
「あぁん?」

背後で声がした。

「この娘がどうなっても良いのか?」
「うきゃぅ…」

見れば最初に弾いたナイフで殺したと思っていた雑魚がラミアのガキに刃物を向けていた。

「へぇ。もう死んだもんだと思ってたが…。その分だと、ギリギリ致命傷は裂けたってところか?」

雑魚は脇腹から血を流しつつも、ナイフをガキの首筋に当てていた。

「形勢逆転だな?そのラミアはお前にずっとついていた。お前にとって、全くの他人というわけではないんだろう?」

さっきまで負け犬面してやがった優男が、嬉しそうな顔で言ってきた。

「あぁ〜あぁ〜。こりゃまいったねぇ」
「そうか。それはよか… なっ!?」

――――――「そりゃあとんだ勘違いだ」――――――

 ―――シュン

「きゃっ!」
「うあぁぁぁぁぁぁぁ!」

俺は刀を投げて飛ばし、人質をとっていた雑魚を片付けると、すぐさま男の顔に突き刺さっていた刀を回収して優男に向き直った。

「ば、馬鹿な…。あの距離から人質をとっている相手に…。人質の命が惜しくないのか!!?」
「はぁ?お前は馬鹿か?言っとくが、こいつはただ単に俺についてきているだけのガキだ。こんな奴の命を俺が惜しがると思ってんのか?あぁん?」
「くっ。流石だな…。“鬼人”」
「そういうこったぁ。鬼にゃあ人間の心なんて理解できねぇンだ。だから俺に牙を向けた奴ぁみんな殺す。てめぇも…なっ!」
「させるかぁ!」

 ――ボフン!

「ちっ…煙玉かよ…ぺっぺ!くせぇ…」

まいったなぁ。1匹逃がしちまったぁ。
俺は“気”を探ってみたが、どうやらもう近くにはいないらしいねぇ。
まぁいい。
次は何人連れてやってくるかなぁ?
楽しみだ。

と、そうだったぁ…
死体をどうにかしねぇとな。
めんどくせぇ。

「あ、あわゎゎゎ…」

 ―――ジョロロロロロロロ
 ――ジュー

「あ!おい!何やってんだよ!?てめぇのしょんべんで火が消えちまったじゃねぇか!」
「きゅ〜〜〜 ×_×」
「あ、おいっ! ち…ったく…」

ガキはしょんべん漏らして気絶しやがった。
おいおい、どうすんだよ、これ?












「へくちっ!」

自分のくしゃみの音で目を覚ます。
あれ?ボク、寝ちゃってた?
あれ?いつの間にボク…。

「zzz…グガァァ」
「ひぃ!」

隣からいびきが聞こえて思わず声が出た。
すぐ隣にはお兄さんが眠っていた。
あ、そうだ。
ボク、昨日はこのお兄さんについて行って…。

 ――――グジュ――――

その瞬間、昨日目の前で起こった惨劇と、耳元で聞いた人の刺される音が脳裏に甦る。

「ひぎゃぁぁぁぁぁ!!」

ボクはすぐさまお兄さんから飛びのいた。
と、その時気づく。
あれ!?ボク、裸!?
え!?お、お兄さんも!?

 ――ひらり

ゆっくりと落ちたボクに掛けられていた布は、お兄さんの服だった。

「え…」

見ると、近くの木に、ボクの服が干されていた。
あ、そか、ボク、気絶する時におしっこを…。
///////////////////////////ボ///////////////////////////
あわわわわわ。見られちゃったの?
あううぅ〜〜…。
でも、これ…。
もしかしてボクの服を干してたから、ボクが裸にならない様にお兄さんが?
この人、いい人なのかな?
でも、昨日、あんなに簡単に人を…。
この人…どっちなんだろう…。

「あ…」

お兄さんの身体…。
昨日は異国の服に隠れて見えなかったけど、体中傷だらけ…。
引き締まった身体、でも、ごつごつしてなくて…。

「かっこいい…」

ボクはお兄さんを起こさない様にそっと近づいた。
もっとお兄さんを近くで見たくて…。

「あっ!」

おちんちん…大きくなってる…。

 ―――どくん
 ―――じゅる

おいしそう…。
欲しい。
お兄さんの精が欲しい…。
あうぅ…でも、見つかったら…。

ガクガクブルブル

で、でもぉ…
ちょ、ちょっとだけなら…。

 ペロ チロチロ

ピクン

「ん゛ぁ゛…zzz」
「ひぐぅ!…」

あ、危なかったぁ…
起きたら…

 ガクガクブルブル

で、でも…。
あのおちんちん、たべたらどんなにおいしいんだろ…。
あんなに強いお兄さんだもん…。きっと精もたっくさんあるんだろうな…。

 ごくり…

だめ…なのに…。
あうぅ…。

 あむ

「ん゛……」

 ドキドキドキドキドキ

ちゅぷ
 チロチロ

あ、お汁が出てきた…

 ちゅ〜

「!!」

あいしぃ〜…
はふぅ〜
どうしよう…もっと欲しくなっちゃうよぉ…

 ツン

あ、お兄さんの匂いが…
もう…がまん…

 じゅぷぷ

もっと奥まで
飲みこみたい…

 じゅぶ
 あむぅ
 じゅるる

おいしい おいしいおいしいおいしい
欲しいよ もっと欲しい!

「…おい、なぁにやってんだぁ?」

ひぐぅ!!?
ボクは思わず口を離してお兄さんから飛びのきました

「俺の寝込みを襲うたぁ、いい度胸じゃあねぇか?あぁん?」
「あ、あわわわゎゎゎゎ…」

お兄さん、こっちをじ〜っと見て…。
あうぅぅうっぅぅ…。
歯が震えるほど怖い…。


「おい?どうした?続きはやんねぇのか?」
「え?」

お兄さんはそう言って笑って…。

「い、いいんです…か?」
「ああ。てめぇがヤり始めた事だろ?最後までやってみろよ。でもなぁ、ヘタクソだったら…その時は…」
「が、がんばりましゅ! あいてっ!」

怖がり過ぎて舌をかんじゃった…。

11/01/10 02:16更新 / ひつじ
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■作者メッセージ
はい、ここまで
この先は今のところフェラしてなんやかんやあって2人で旅するんだと思います

このお話は大使こと砂糖としo…佐藤敏夫様からのリクエストを受けて、とあるなんちゃらのインなんとかさんの白髪で目つきが悪いツンデレで服のセンスが悪いチートさん(愛)とちびっこみさかのコンビのイメージで書こうとして気づいたら別物だよこれってなった奴です
一晩でここまで書いて、寝て起きたら書けなくなりました
ゴメンネ大使

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