第十二話 勝者の狙い、敗者の想い
「…めっと…バフォメット。起きて!」
「んあ?なんじゃ?今日は仕事はしたくないのじゃ…」
「もう!寝ぼけてる場合!?起きなさいよ!」
私は目の前でむにゃむにゃと目覚めるバフォメットの小さな体をゆすった
「ん?なんじゃクリステアか。どうしたのじゃ?ん?なんじゃ。ずいぶんと暗いのう」
「もう!呑気なこと言ってる場合じゃないわよ!」
やっと身体を起こすバフォメット
「んん〜?ん?ここはどこじゃ!?」
「はぁ…。呑気ねぇ…。シェルクちゃ…あの子に気絶させられて捕まえられたのよ。私たち」
「ハッ!そうじゃ!奴はどこへ!?」
「さぁ…。でも、さっきここに来た時「お二人の命と魔物たちの命は保証する」って」
「そうか…。なんということじゃ。儂がいながらこんな事態になってしまうとはのう…」
「そうね。本当にすごいわ。あの子。ふふ…」
変な気持ち
すっかり負けちゃったのに
なんだか少しうれしい
「なんじゃ?まるで嬉しいような物言いじゃのう」
「ハッ!?べ、別にそんなわけじゃないわよ!た、ただ、ほら。あの子、私が魔物にしたんだし、魔物としては、私がお母さんみたいなものでしょ?……」
私がお母さんか…
うふ
うふふふ〜
「な…。なんか顔がふやけた白玉みたいになっておるのじゃ」
「う、うるさい!いいのよ。あの子はちゃんと私たちを殺さないって言ってくれたんだし」
「しかし負けは負けじゃ。どうするのじゃ?帰ったら間違いなく怒られるのじゃ」
「う゛…」
「それにもしガラフバルを奴に占領されたとなっては、魔王軍にも大きな痛手じゃ」
「も、もう!何よ!あんただってあの子にやられたくせに、全部私が悪いみたいないい方しないでよね!」
「そうじゃのう…。まぁ、しかし、リリムがセックスで気絶させられて捕まるよりは戦って負けた方がまだ恰好はつくのじゃ」
「ぁぅ……。だ、だって…気持ち良かったし……かわいすぎて…うぅ……」
だってだって
あんなの反則じゃない!
だってあんなにかわいいのよ!?
あんなすべすべのほっぺですりすりされて
ぷにぷにの肉球とふわふわの毛皮でしっぽをこしこしされて
おまんこをかわいいあんよでもみもみされて
あの可愛いお口でしっぽの先を……
あ
だめ
思い出しただけで…
――じゅん
おへその下のところが痺れたみたいになる
「ハァハァ」
少し息が荒くなって…
「ん?どうしたのじゃ?」
バフォメットが…
あれ?バフォメット…かわいいなぁ……
「ば、バフォちゃん…ちょっとこっちこない?」
「な、なんじゃ…なんかすごく嫌な感じなのじゃが…つか、お主、涎が垂れておるのじゃ…」
「ハァハァ。じゃ、じゃあさ。お、「お姉ちゃん」って言ってみてくれない?」
「な……。なんということじゃ…完全にロリのダークサイドに堕ちておるのじゃ…」
「ふぇ?」
「正気に戻るのじゃ!!(ズビシッ!)」
――ぽかっ
「痛ぁ〜!な、何するのよ!」
「正気に戻ったか?」
「ふぇ?あれ?私なんでバフォメットなんかを…。きゃぁぁぁ!!」
私は慌ててバフォメットから体を離した
あう
でもその温かくて小さな体が少し名残惜しい…
「お主が堕とされておるではないか!完全にどこに出しても恥ずかしくない立派なロリコンになっておるのじゃ!!」
「ハッ!?な、なんてことなの…私…そんな……。で、でも可愛いんだから仕方ないじゃない!こんなスベスベでプニプニでフカフカで…ハァハァ」
「落ち着くのじゃ!」
――ぽかっ
「あうっ!あ、あぁ…私。もう戻れないかも…」
「なんという恐ろしい奴じゃ…。儂ら2人を捕えたばかりでなく、リリムのクリステアでさえその身体の虜にしてしまうとは…」
「そうね。本当にすごいわ。あの子…あれが人間の強さなのね…。母さまや姉さまたちが言ってた意味、今ならとてもよくわかるわ」
「そうじゃな。しかし、奴の“強さ”はもはや異常の域なのじゃ。あれではほぼ病気じゃ。それに…」
「うん。それに、あんな戦い方…。自分を傷つけながら戦って…。あんな痛いの、絶対に違うよ。あんなの、あんなの、絶対に間違ってる」
「そうじゃな…。うむ。そうと分かればこんな牢獄などからはさっさとおさらばするのじゃ!」
バフォメットが意気込んで立ち上がる
でも
「ん?なんじゃ?魔力が集中できんのじゃ!?」
「はぁ…。それ、私とあんたの首に括りつけられてるその紐…。それのせいよ」
そう
私も目が覚めて、あの子から聞かされた
「それ、“封魔の呪紐”って言うんだって。いわゆる呪いの首輪ね。それを解かない限り、私たちの力は封じられてるわ…」
「なんと…。しかしこんなもの、いったいどこから…」
「あの子のつけてた髪紐、あれがそうだったみたいよ。あれに魔法を唱えて相手に巻きつけると呪いが発動するようになってたんだって」
「なんと…。つまりあやつは最初から儂らを無力化するために敢えて単騎戦に持ち込んだというのか…。聞けば聞くほど恐ろしい奴なのじゃ…」
「でも、きっとお城に戻れば姉さまたちがこんな物すぐに壊してくれるわ」
「ふむ。しかし、逆に言えば無事に城に戻るまでは儂らはただの人間と同じというわけじゃな…」
「そうね…」
私は身体の中の魔力に集中してみる
でも
ちゃんとそこに在ることはわかるのにピクリとも私の力に反応しない
手足にも力が入らない
いつもだったらこんな鉄格子簡単に壊せるのに
きっと今はビクともしない
こんなに弱い身体
これが人間なんだ…
こんなに弱いのに
あんなに強くなれる…
すごいなぁ
私もそんな力がほしい
人間がほしい
きっと
きっと
そうしたら私はもっと強くなれる
もっと優しくなれる
他の弱い人たちを護って
自分よりもずっと強い相手をやっつけて
あの子みたいに
――ガチャン
――ギィ
地下の廊下に金属音が響いた
――コツン、コツン
このヒヅメの音
あの子だ
私は何故か嬉しくなってしまう
「ふふ。元気そうだな。クリス姫、それからバフォ様」
凛とした立ち姿のかわいい女の子と
同じくらい可愛い人間の男の子が私たちの牢屋の前にやってくる
「ふん!お主にくらった不意打ちのせいで腹が痛いのじゃ!片腹痛いのじゃ!!」
「そうむくれるな。かわいいなぁ…。姫、済まぬことをした」
「ううん。別にいいわ。約束、してくれるんでしょ?あ、それと、私の事は…お、おねぇちゃんって呼んで…」
「はは。それはもちろんだ、クリスおねぇちゃん♪」
「はふん…」
――くら
ハっ
な、なんて威力なの!?
すごい、すごいわ!
これが人間なのね ひゃっふぅ〜〜!!
「おい。よだれが垂れておるのじゃ…」
「ジュジュ…。と、ところでシェルクちゃん。戦はどうなったの?やっぱり私たちの負け?」
「ああ。そうだったな。バフォ様も目が覚めたことだし言っておこう」
「あぁ!もう!なんじゃ!?その「バフォ様」というのは儂への当てつけか!?」
「ふふ。誰かさんが名前を教えてくれぬのでな。仕方のない話だ」
「あぁぁぁぁぁぁ!!もう!わかったのじゃ!一度しか言わぬからちゃんと聞くのじゃ!な、ナキアじゃ…。あ、あまりみだりに呼ぶでないぞ!」
「ほぅ…なんともかわいらしい名前ではないか。しかしそうか。それほど名前を呼ばれるのが恥ずかしいのならば、これからもバフォメット殿と呼ぼう」
「バフォでいいのじゃ!あぁ!もう!面倒くさい奴め」
「ナキアちゃん?」
「くぅぅぅりぃぃぃすぅぅぅ!!! ドドドドドドドドドドド」
「な、何よ!?べ、別にいいじゃない。かわいい名前だと思うわよ?」
「ふん!ほっとけなのじゃ…」
ぷいっ
ってそっぽを向くバフォメット
あぁ
もう
いちいち可愛いわね…
ハッ!
今なら後ろを向いてる…
そっと…そっと…
――キュ
「わっ!?な、なんじゃ!?」
「ふえぇ〜。バフォちゃんふかふかすべすべ〜」
「のわあぁぁ!!ほ、頬を擦りつけるでないのじゃ!」
「ご、ゴホン!」
私がバフォメットのほっぺの感触を楽しんでいると
後ろから男の子の咳ばらいが聞こえてきた
「え、えっと。サバトの主、サタナキア様、並びに魔王様の姫君、クリステア様」
「な、なんじゃ!?なぜ儂のフルネームを知っておるのじゃ!?」
「はは。すごいだろう?ニアの情報収集能力は聖教府の使えん馬鹿共とは桁が違うのだ」
「ニア…。ほう…其奴が例のルティちゃんか…。あのときはお世話になったのう…」
バフォメットが意地悪な笑みを浮かべて男の子を睨む
男の子はそれで少したじろぐ
「もう!あんなかわいい子を怖がらせちゃダメでしょ!メッ!」
「なっ!?わ、儂を子ども扱いするななのじゃぁぁぁぁ!!!」
「あ、え…えっと…ゴホン!」
「ふふ。ニア。よい」
「あ、でもシェルク様」
「おい!すまんな、二人とも、少しこちらの話を聞いてくれぬか?」
地下牢にかわいい大きな声が響く
「ふぇ?どうしたの?」
「なんじゃ?いきなり大きな声を出して」
「いや、これから貴女達に貴女達の置かれている状況とこれからの事について話そうと思うのだ」
「ハッ!そうじゃった。クリスがふざけるものじゃからつい…」
「はは。お二人は本当に魔物らしい方々だ。しかしすまぬな。私の国は人間の国なのでな。こちらの流儀でいかせてもらうぞ」
「お主はもはや立派に魔物になっておるじゃろうが…」
「はは。確かにその通りだ。昨夜などは身体が疼いてしまい、“つい”ニアを襲ってしまった…」
「あ、あわわわわわ!!!ちょ、ちょっと!?シェルク様!?」
「ふふ。よいではないか。私も最早魔物、バフォメットなのだ」
「それは……」
男の子が悲しそうな顔をする
そうか
あの子も…
でも、きっとシェルクちゃんは気づいてないんだろうな…
ううん
気づいてはいるんだと思う
でも
きっと気づかないふりが、本当になっちゃったんだ…
「さて、まずは戦の結果から話そう。結果としては私たちの勝利だ。貴女達を捕えたことを伝えると、魔物たちは潔く降伏してくれたよ。今は砦に戻り、怪我の回復に専念してもらっている。……とはいえ、戦闘中に虜にされた兵が数百一緒に連れて行かれてしまったのは痛い誤算だったが…」
うぅ…
これ
やっぱり姉さまたちに怒られちゃうかな…
「はぁ…。なんということじゃ…。で?儂らはこの後どうなるのじゃ?」
「ああ。貴女達には捕虜としてしばらく捕まっていてもらいたい。安心しろ。終戦処理が魔界側との間にちゃんと終了すれば牢からは出す。まぁ、その封魔の呪紐は流石にとってやれんが…」
「ふむ。じゃとすれば、すぐにでも話を付けてくるのじゃ。こんな狭苦しいところに長居はしたくないのじゃ」
「うむ。恐らくは明日には戦は正式に終わる。そうすれば城の中ならば自由に歩き回ってもらって構わんよ。ただし!無理やり兵を襲うのは禁止だぞ!」
「ほほぅ…。つまり、合意の上ならば構わぬと?」
「そうだな。私も魔物だ。この身体になって貴女方魔物の気持ちがよくわかったよ。だから、合意の上ならば許すさ」
「ふん。相変わらず懐の深い王じゃのう」
「ふふ。もっと褒めてくれても構わぬぞ?」
「ふぉふぉ。戦には負けたが、お主を魔物にできた事は魔王軍にとっては大きな戦果じゃな」
「ふふ。その対価に搾り取れるだけ搾ってやるさ」
「ふぉふぉ。儂らも…の」
「…まったく、あまり暴れてくれるな?貴女達には魔王軍との不戦協定のための人質となってもらわねばならんからな。それまでは大人しくしていてくれ」
「なっ!?不戦協定じゃと!?」
「え!?何!?どういうこと?」
驚くバフォメットに私は聞いてみる
「不戦協定を魔王軍との間に結んだ人間の国など前代未聞じゃ!そんなこと可能なわけが…」
「ふふ。なぁに。大切なサバトの主とかわいいお姫さまの命と引き換えにこんな小さな国を見逃してくれと頼むだけだ。さほど難しい話ではないさ」
「お主…まさか全てその為に……」
「ああ。お前たち魔王軍側の司令官が貴女達だと聞いて、兵たちはビクついておったようだが、私は正直これ以上ないチャンスだと思ったよ。この為に6年もの歳月をかけて用意してきた策の数々、それらの全てをつぎ込ませてもらった」
「なんと…初めからこの戦は儂らを捕えるためだけの策だったとは…」
「ふふ。そうだ。私は勝とうが負けようが、その首輪をお前たちに着けられればそれでよかったのだ。本当ならばニアがもう少し早くフリーギア軍を連れてこれたならば、謁見の間の屋根裏、そして隠し扉の中にと兵を潜ませ、万全を規したいところではあったが。しかし、まさかこうなるとは…。今となっては私の乱れる姿を男たちに見られずに済んだ分、こうなってよかったと思うぞ」
「儂らは最初からすべて、お主の掌で踊らされておったということかの…。なんとも…恐ろしい娘じゃ」
その言葉は
少なからず私を不安にさせた
「そ、そんな…。じゃ、じゃあ。私にあんなにしてくれたこと、全部演技だったっていうの!!?全部私を騙してたの!?」
胸がドキドキする
頭がグルグルする
「クリス……」
バフォメットが私の肩を抱きしめてくれる
でも、それでも私の心は収まらない
救えたと思ったのに
でも、全部嘘だったなんて…そんな…そんな……
「姫…いや、クリス…。心配するな」
「ふぇ?」
「私は嬉しかった。本当にうれしかったのだぞ?お前が私を抱きしめて言ってくれた。“もう苦しまなくてもいい。私が守ってあげる。“と。本当に救われた気がした。本当に、魔物になってもいい。そう思ったのだ」
「じゃあ何でよ!なんでそんなこと言うのよ!!そんな、全部最初から作戦だったなんて…そんな…ぅ…うぅ…うえぇぇぇぇぇん」
私は自分の感情が抑えられなくなって声を上げて吐き出してしまった
悲しかった
こんなに好きになれた人間に騙されたことが
嘘を吐かれたことが
たまらなく
悲しかった
――ガチャ
――キュ
「違うんだ、クリス。私は本当にうれしかったんだ。本当に、救われたんだ」
私の震える肩を牢屋の中に入ってきたシェルクが抱きしめる
「でもな、言っただろう?私はこの国の平和の為ならば、私の誇りの為ならば全てを捧げると。私は人間を捨てて、6年もの時間を掛けて、そして、私の本当の心、お前たちに魔物に変えられてうれしいと思ったその“心”すらも、すべて駒にして、やっとの事で今回の勝利を手にできたんだ。わかってくれ。これが人間なのだ。弱い人間がお前たちに勝つためには、こうするしかなかったんだ。でも、信じてくれ…私の心は。私の本心は。お前に感謝しているんだよ…」
優しい声で諭してくれる
可愛い声で言ってくれる
でも
こんなの
違う
きっと違うんだ
私がシェルクにしてあげたいのはこんなことじゃないんだ
もっと…もっと……
でも、私
馬鹿だからわからないよ
シェルクにどうしてあげたいのか
どうしてあげたらいいのか
「分かんないよ!シェルクの言ってること、なにひとつ分かんないよ!私は…私は…うわぁぁぁぁぁぁん」
「……すまない…」
シェルクは、立ち上がると、再び牢屋を出て、鍵をかけた
「明日にはここからお二人を出す。それまではすまないが我慢していてくれ…」
自分の鳴き声の隙間から
そんなシェルクの声が聞こえた
私は止まらない涙を必死にぬぐいながら、声を上げた
肩を抱きしめてくれるバフォメットの体温が、とても暖かかった
次の日
私たちが牢から出て通されたのはそれなりに広い客室だった
魔界のお城に比べたらずいぶんと狭い
それでも人間の作ったいろんな形の置物や人間の描いた絵が飾られてる豪華な部屋
触れるもの
見るものが全部魔界とは違った雰囲気を持ってる
これが人間の作ったものなんだ
綺麗な絵
細かなところまで丁寧に描かれてて
そして、凛とたたずむ人間の女性
この人、きっとシェルクがモデルだ…
魔界にあるリャナンシー達の絵とは違う心から見た絵
人間の心から見たシェルク
綺麗な庭園に力強い出で立ち
そして
優しい微笑
強くて
美しくて
孤高の勇者
でも
あの時に聞いた
シェルクの声
『人間も魔物も傷つけたくない!』
『傷つくのは私一人で十分だ!私一人でも…』
たぶん彼女の信念
それが彼女を勇者にしてしまった心
孤独に身を置く
覚悟
でも
きっと違う
そんなのは違う
みんなのために誰かが犠牲にならなくちゃいけないなんて
誰かのために誰かが傷つくなんて
そんな世界は
きっと、違うんだ
母さまが目指す世界とも
私が望む世界とも
私は
嬉しかった
シェルクが心を交わしてくれたあの時
身体を重ねて
シェルクが魔物になって初めて私とえっちしてくれた
あの無邪気な声が
あの無邪気な心が
きっと
本当のシェルクなんだ
『“心”すらも、すべて駒にして』
違う
心ってきっとそんなものじゃないんだよ
他人の心も、もちろん自分の心だって
誰が踏みにじって良い訳ない
シェルクに嘘を吐かれた
そう思ったあの時、あれほど悲しかったんだ
自分に嘘を吐き続けるシェルクはもっと悲しいしもっと痛いに決まってる
そんな覚悟なら、私が壊してみせる
でも…
――キュゥゥ…
魔法一つおこせない
こんなに弱い私
どうしたらシェルクを護ってあげられるだろう?
私には…できないのかな?…
「ん〜〜〜!!ダメダメ!そんな弱気でどうするのよ!私は魔王の娘なの!リリムなの!きっと私ならできる!」
そうね
その為には鋭気を養わなくちゃ
「“合意の上”なら問題ないのよね?クスクス…」
私は愛しい人間たちを捜しに部屋を出た
「……ふぉふぉ。頑張り屋さんじゃな…」
――部屋の隅でバフォメットは嬉しそうに笑った
12/07/09 00:26更新 / ひつじ
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