連載小説
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7日目:発見伝
おはようございます。

家を新築にしたからかぐっすりと眠れました。

そりゃあもうぐっすりと。

二ヶ月分ぐらい眠った気がします。

みんなと一緒に眠ったから全員がわたしの部屋に居ます。

私室とはなんだったのか。

とりあえずみんな起こして庭で朝の体操だ。

いっちにーさんし。

ごーろくしっちはっち。

体がゴキゴキ言わないっていいね。

羊毛で出来たベッドはこんなにも素晴らしいものだったのか。

ありがとう、ドワーフの知恵袋。

わふ子の頭をなでなで。

ありがたやー。

今日は何をしようかな。

牛乳を飲みながら考えようか。

・ ・ ・ ・ ・ ・

お出かけのお時間です。

今日の持ち物は紙とパンとりんごと道具一式です。

家の周辺だけでも地図を書いてみようと思いました。

よく考えたら森の中をじっくりと探索したことはなかったと思う。

じゃ、行ってきます。

三人は今日はお留守番。

うし子はお昼寝中。

ぞん子はわふ子に何かを教わってるみたいだった。

という訳でわたしは一人、森の中を探検するのであった。

がちゃ。

玄関開けたら目の前いっぱいに広がる緑色。

・・・ではなく、肌色が広がっていた。

んん?

どういうことだ?

なんだか柔らかくて暖かい。

ちょっと離れて見上げてみる。

じー。

黒い服を着た大きな女性が立っていた。

おおきい。

背も。

眩しいほどに弾ける二つの大きな乳房も。

前がほとんど開いている黒い服。

大きな乳房が大胆にも見えている服。

先っぽがかろうじて隠れている服。

グッドスマイル。

じー。

バッチリ目が合った。

黒い短髪で眠そうな目。

こちらをじーっと見ている。

と思った矢先。

ぱっ。

っとその女性は一瞬にして消えてしまった。

消えた。

あ、ありのままに今起こったことを話すぜ。

巨大な女性(二重の意味で)がこっちを見ているかと思ったら消えた。

な、何を言っているかわからねーと思うが

・・・長い天啓だ。

この辺で聞き流した。

ちょっとしたハプニングもあったが出発しよう。

・ ・ ・ ・ ・ ・

結論から言おう。

家のすぐ後ろに続く森を探索していたら砂漠に出ました。

距離にして大体チャンク3つ分くらいかな。

短い距離でした。

というかチャンクってなんですか。

最近はよくわからない天啓が多いな。

とりあえず砂漠に出ました。

照りつける太陽がまぶしいです。

そして暑いです。

森にいる時とは比べ物にならないくらい暑いです。

砂漠地帯に入ったとたんに気温が上がった気がします。

うぐぐ。

水を飲みながら地図を書く。

砂。

砂。

サボテン。

砂。

砂。

サボテン。

砂。

そんな感じの地図。

一面砂だらけ。

たまにサボテン。

そして砂。

何か。

何かないか。

ふらふらと歩く。

暑い。

無心に歩いていく。

砂。

砂。

砂。

サボテン。

砂。

砂。

砂岩。

砂。

うん?

砂岩?

あれは。

建物だ。

どう見ても人工物な建物だ。

やった。

建物だ。

少し休ませてもらおう。

気持ち早足になりながらそこを目指す。

・ ・ ・ ・ ・ ・

村だ。

畑があって。

村人がいて。

そこで生活している。

村だ。

汗だくで村に入ったが村の人は快く歓迎してくれた。

水と食べ物。

うまい。

キンキンに冷えた水。

うまい。

曰く、地下水を利用しているらしく冷えた水が飲めるらしい。

昔からの知恵と言った奴だろうか。

村長が言う。

村長は獣の耳をした美しい女性だ。

アヌビスという種族らしい。

犬のような肉球と耳を持ち、キリッとした表情がまたなんともミスマッチ。

かわいい。

そんなことはともかく。

この村はピラミッドを城とした、所謂城下町のような場所らしい。

しかし、余りにも辺鄙な場所にあるので来客、観光者は少ない。

同時に嫁の貰い手も少ない。

とのこと。

おまけにピラミッドの長であるファラオが食っちゃ寝生活。

お仕事しないので事業も出来やしない。

キリっとした表情のアヌビスがショボーンって顔になってちょっと涙目。

かわいい。

不意になでなで。

顔を真っ赤にして俯いてしまった。

だが口元はすっごいにやけてる。

かわいい。

年上の女性をからかわないでください。

と頭と手をぶんぶんされて払いのけられてしまった。

でも尻尾をぶんぶんふっているので嬉しかったのだろうか。

かわいい。

気をよくしてしまったのだろうか、アヌビスが付きっきりで観光案内してくれるらしい。

尻尾をぶんぶん振りながら。

・ ・ ・ ・ ・ ・

観光といっても見るべき場所はピラミッドくらいしかないらしく、ピラミッドの内部に案内される。

中では全身包帯をしたマミーとねこみみのスフィンクスがせっせと働いている。

主な業務内容はピラミッド内部のお掃除らしい。

しばらくピラミッドの説明を受けながら進んでいくとちょっと豪華な扉が見える。

横に『ファラオのお部屋』と書かれた看板。

すごい親近感沸く看板だ。

アヌビスが戸を叩いて。

観光のお方が来てますよー。

と言う。

しかし中からはうんともすんとも声がしない。

アヌビスがため息をして、いつも部屋で寝るか食べるかオナニーするかの生活らしい。

外に出てくる日といえばイベントがどうのこうのと言う日しか出てこないらしい。

せめてお客様が来た日くらいは起きてくださいよー。

と戸を叩く。

中から。

嫌でござる!絶対に働きたくないでござる!

と叫ぶ声。

あ、これダメなパターンだ。

うん、わたしもこの天啓には賛成する。

久しぶりに男の人が来てますよー。

とアヌビスが声をかけると。

中から何かが転げ落ちるような音がして。

わ、私にひどいことする気でしょう!エロ同人みたいに!

という叫び声。

ひどい言われ用だ。

周りで働いていたマミーやスフィンクスも何事かと集まってくる。

視線はわたしに首ったけだが。

ゾクリと背筋が一瞬寒くなる。

アヌビスが大きなため息をついてこちらに振り返る。

深々と頭を下げて謝罪の言葉。

気にしてないので頭を撫でる。

一瞬耳がビクッと毛を逆立てたがすぐにふにゃふにゃっとなる。

同時に尻尾ぶんぶん。

周りの人たちはニヤニヤこちらを見ている。

それに気がついたのか、アヌビスは頭と手をぶんぶん振って手を払いのける。

顔が真っ赤だ。

かわいい。

結局、ファラオの姿を見ることなくピラミッドを後にする。

外に出ると日が傾いて赤くなっていたので今日はこの村で一泊することにする。

宿屋の場所を聞くとアヌビスが。

きょ、きょ、今日は私の家に泊まりませんきゃ!?

と噛み噛みで顔を真っ赤にしながら訪ねてきた。

かわいい。

せっかくなので好意に甘えることにした。

・ ・ ・ ・ ・ ・

砂漠の夜は冷えるらしい。

なので夜は外に出る人は少ない。

窓から外を見ると確かに人影はピラミッドの前にいるスフィンクスくらいだ。

あ、スフィンクスが今くしゃみした。

今日のご飯はアヌビスの手料理だ。

村で作っているじゃがいもと大きな牛肉が入ったシチュー。

そしてアヌビスが焼いたパン。

うんまぁーい。

作る人が違うと味もまた違う。

お腹いっぱいになったら眠くなってきた。

今日はいっぱい歩いたから疲れがたまっているのだろう。

その様子を見てか、ベッドに案内された。

今日はもう寝てしまおう。

ぐうぐう。

・・・・・・。

うん?

ベッドが動いてる?

正確には掛け布団が動いてる。

なんだろうか。

布団をかけ直そうと手を伸ばしたら。

むにっ。

柔らかいものを掴んだ。

布団とは違う柔らかい感触。

そう、うし子の胸のような。

目をこすってはっきりと見てみると。

同じベッドに潜り込んでるアヌビスが。

隣に。

・ ・ ・ ・ ・ ・

今日の成果。

・環境が変わると気温や植物も一気に変わる?

・初めて村を発見した。
13/11/30 14:50更新 / サガク
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■作者メッセージ
ドーモ、ミナ=サン。サガクデス。

スカイリなんとかやってました。

艦隊これくしょなんとかのイベントは諦めました。

無理ですあんなの。

次回はアヌビスとのこんやはおたのしみですねから。

また次回。

待て次回。

いつか、次回。

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