トレジャー≒とれじゃぁ
−−−−−−どうして･･･。
「ハァ･･･ハァ･･･ハァ･･･ハァ･･･ッ！」
−−−−−−どうしてオレは･･･。
「ハァ･･･ッ！ハァ･･･ッ！」
−−−−−−どうして･･･オレは･･･っ！
「ハァ･･･ッ！ハァ･･･ッ！ハァ･･･ッ！ハァ･･･ッ！」
「いたわ！こっちー！」
「見つけたのね！みんなー！いたわよー！」
「アガレスくーん！逃げないでー！」
「「「結婚してーーーー！！」」」
「洞窟の中で追われながら求婚されるんだぁーーーーーーーー！！！」
･･･あぁ･･････オレ･･･なんでこんなことをしてるんだろう･･･。
−−−−−−オレはとある小さな村で生まれた。特に不自由も無く、村の中ではまあまあ裕福だったと思う。
オレには自慢のじいちゃんがいて、小さい頃よくじいちゃんが若い頃の話とかを聞かせてもらっていた。じいちゃんは教団の騎士団長だったらしいんだ。
魔物を討伐するために、森に行ったり、山に行ったり、海に行ったり･･･。全て話そうとするときりが無い。でも、そんなじいちゃんにすごく憧れてた。いや、じいちゃんみたいにかっこよく魔物を倒したりしたいわけじゃなかったけど。
オレはとにかく『冒険』がしてみたくなったんだ。
それですっげぇ宝を手に入れて、母さんや父さん、じいちゃんやオレの弟、村のみんなを幸せにしてやりたかった。
でも、じいちゃんにそう言うと･･･。
「アガレス･･･よく聞け･･･。今は魔物は、美しい女の姿になって人間を誘惑して来る。だがそれに誘われるがままについて行ってしまうと、頭からムシャムシャと食べられてしまうぞ。」
と魔物の恐ろしさをこれでもかと言うくらいに教えられてきた。だから魔物の誘惑なんかには絶対に負けないって決めたんだ。
−−−−−−オレは成人になるとともに海賊になった。海賊といっても、人から物を奪ったりするような非道なやつらじゃない。
海に眠る金銀財宝を捜し求める･･･そんなやつらが集まった所にオレは入れてもらった。
どんなことがあっても絶対に財宝を手に入れる。そんな固い絆を結んだ同志だった。
同士だったのに･･･今では海の魔物と結婚していろいろとよろしくやってた。仲間を冒険に誘っても
「えー？俺はかみさんがいるだけで幸せだから、もう金銀財宝もいらねぇかなー。なんで思ってるんだわ。すまねぇな！」
と言われ、挙句の果てには船長まで･･･
「まぁ若ぇ時はそれくらいの勢いがあったほうがいいだろうな。俺は俺の幸せ･･･いや、俺にだけのとんでもねぇ財宝を見つけちまったんだ。山分けできねぇ財宝が、な･･･。」
とか、無駄にかっこつけて言われてしまった･･･。
オレは絶対に諦めたくなかった。一人ででも宝を求めて海に出たが･･･サハギンやらネレウスやらが執拗にオレのことを追い回してきたので海は諦めた。何しろ分が悪すぎる。海の上ではろくに戦えないのだ。荷物やら船やらを囮にして死に物狂いで何とか逃げ切った。
今度は山に登ってみることにした。山の奥にある洞窟や、運がよければダンジョンを見つけられるかもしれない。そう思ったオレは教団本部の街から遠く離れた名前も無いような山に行くことにした。
ここならまだ誰も手をつけてないようなお宝があると思った。だけど現実はそう甘くなく何も見つからないので帰ろうと思った時に･･･。
足を滑らせて崖から落ちたんだっけ･･･。
−−−−−−「ん･･･んん〜･･･。」
体中が痛い。死んでも体って痛いもんなのか･･･。
･･･あぁそうだ･･･。崖から落ちたんだ･･･。さすがにもう死んだかな･･･オレ･･･。
そうだ、目を開けたらそこは楽園。天使やきれいな蝶が飛び交う楽園なんだ･･･。
そう思って目を開けたら･･･。
見知らぬ家の天井だった。
「･･････は？」
でも楽園にしては質素な造りだな。安っぽい木だし･･･。むしろオレの実家と大差ない造りだ。
ベッドも木で作られた安物のベッド。イメージしてた楽園の−−−貴族しか使えないようなふかふかのベッド−−−とは大違いだった。
･･･いや、待てよ？もしかしたら楽園は自分のもっとも心安らぐ場所を真似して作ってくれるんじゃないか･･･？なるほど、それなら合点が行く。
一人で納得していたら、ドアが開かれた。
そこにいたのは･･･
「あ･･･目が覚めたんですね！」
天 使 の よ う な か わ い こ ち ゃ ん だ っ た 。
「･･････え？」
「驚きましたよ。崖から男の人が降ってくるなんて、滅多に見ませんから･･･って、どうかしましたか？私の事をじーっと見て･･･。」
彼女が頭に？マークを浮かべたような顔をしてオレに問いかけてくる。イカン、どうやら相当な間抜け面を晒していたようだ。
「あ、いや･･･きれいな人だナー。なんて･･･。」
「え･･･？あ･･･その･･･。」
オ レ は い っ た い 何 を ほ ざ い て い る の か 。
ほら見ろオレ！俯いちゃったじゃん！見ず知らずの人にいきなり不振な事言われたから俯いちゃったじゃん！馬鹿じゃないのオレ！
「あ･･･！いやその･･･えっと･･･。そういう意味じゃなくて･･･だから･･･その･･･ごめん、変なこと言って･･･。」
「いえ･･･あの･･･男の人にきれいだなんて言われた事が無いので･･･その･･･恥ずかしくて･･･。」
なにこのこかわいい。
−−−−−−とりあえず、なぜオレがここにいるのかを説明してもらった。
どうやら崖の下には村があって、オレが落ちてきたところをこの美人の（ここ重要）娘さんが介抱してくれたようだ。
「そうだったのか･･･ありがとう！助かったよ！」
「いえ･･･こういうこと･･･初めてだったから、どこかおかしい所は無いですか？」
健気だなぁ･･･。おかしいところなんてひとつも無いよ。元気100倍コシアンマンだよ。
「いや全然。元気100倍コシアンマンだよ。」
「え？こしあん･･･？」
「だあぁーーー！なんでもない！何でもないから！気にしないで！」
しまった。心の声がついうっかりポロリしちまったぜ。ちなみに自分でも意味はよくわからない。
−−−−−−それからオレはその娘さんに怪我の治療をしてもらった。
されるばかりでは何かと申し訳ないので、怪我が治ったら村の手伝いをすることにした。うん、我ながらいいことを言う。
村長も心やさしい人で、外部の人間であるオレを快く思ってくれた。仕舞いには
「村の娘と結婚して、ここに住んでもらえるとうれしいのう。」
とか言い始めた。なんか照れくさい。
だが、自分は一つの所に留まるようなことはしないのだ。そう、『お宝探し』である。娘さんと別れるのは少し･･･いや、かなり辛かったが、オレはお宝を探して家族を幸せにするんだと心に決めた。だから旅立たなくてはならない。
んで、ちょっとでもかっこよく旅立つために、深夜に手紙を残して旅立とうと決めた。うん、我ながらかっこよすぎだな。
夕方に手紙を書き終えて、後は寝る前にテーブルに置くだけだと思ったら、娘さんからの書置きを発見した。何でも
「大切な話があるから、夕方に森の広場に来てください。」
とのことだ。
･･･まさか･･･これは･･･。
−−−−−−「･･･あ！アガレスさん！」
「よう。待ったかい？」
「いえ･･･今来たところですから･･･。」
なんだこれ？なんだこれ！まるでデートのような会話じゃないか！まさか、本当に･･･！
「それで、大切な話って何かな？」
「あの･･･お願いがあるんです･･･。」
おひょ？お願い？･･･これは告白じゃないのか･･･。
ハッ！まさか･･･「村から出て行かないで下さい！」とかか！
オレの『かっこよく村を出て行こう作戦』がどこかでバレてしまって、それで娘さんはオレと一緒にいたくて･･･そうだ、そうに違いない！
でもすまないな･･･娘さん･･･。オレはまだ宝[ロマン]を求める旅の最中なんだ･･･。いくら娘さんの頼みでも、それは･･･。
「私の事を･･･抱いて･･･くれませんか？」
「すまないな娘さん･･･。･･･って、え？」
･･･え？抱いて？だいて？Dieて？
「その･･･私と･･･エッチしてくれませんか･･･？」
「･･･え？」
ごめん、いまいち状況が飲み込めない。解説よろ。
「あの･･･いきなり不躾にだとは思ってるんですけど･･･アガレスさんを見てたら、自分の気持ちがどんどん抑えきれなくて･･･その･･････。」
･･･つまり、オレにほれちまったってことか･･･。ふむ、一夜の過ちを犯して去っていくのも悪くは無いか･･･。だが、疑問は残るな。
「･･･でもなんでオレなんだ？」
何でなんだ？そんなかっこいいわけでもないし、むしろ役に立ってた部分が無いぞ？
「その･･･あの･･･。」
まぁ、怪我の治療してるうちに母性本能が目覚めちゃったとかその辺かな？
「とっても･･･おいしそうだなって･･･。」
「そっか･･･。オレがおいしそうなん･･････え？」
お い し そ う ？
「はい！あなたの精･･･すっごくおいしそうな匂いがするんです･･･♥」
え？ちょいまち。どゆこと？なんであの天使のような娘さんから悪魔のような尻尾と翼が生えてるんでしょうか？
「あ･･･！いけない、やっぱり興奮しちゃうと羽と尻尾が出てきちゃった･･･。」
･･･oh･･･
「Nooooooooooooooooooooooooooooooooooooo!!!」
「あ･･･待ってください！」
−−−−−−それからは、だ。
どうやらあの村は元々魔物娘とインキュバスの村だったらしい。『オレ』という新しい人間の男が現れたから未婚の娘たちがこぞって夫にしたいといってきたらしい。しかし、オレが教団の人間の可能性があると疑って、魔物の正体を隠してオレに接近した。そして先ほどの告白。あのままくんずほぐれずしてしまえば、はれてオレは娘さんの夫になったわけだ。
だがオレは騙されんぞ！魔物は人間を頭からムーシャムーシャ食べてしまうらしい！じいちゃんがそういうからそうに違いない！だからオレはいま全力で娘さん−−−いや、おそらくは『レッサーサキュバス』−−−から逃げている。
そして村のほうは、オレが逃げたとわかったとたんに村の未婚の娘がオレのことを全力で追ってきている。どうやら「捕まえたら夫決定」らしい。
駄菓子菓子。だがしかしオレもタダで捕まってやる義理はない。これくらいの危険は常に付きまとっていた。オレはでっけぇ宝を見つけるまでは･･･
「死ねんのだぁーーーーーーーー！」
オレは全力で逃げることに決定した。
−−−−−−だがしかし（二回目）。
ここはアウェー。さらに相手は団体様ときている。
「むふ･･･♥ようやく捕まえたよ？ア・ガ・レ・スくん♥」
あっさり捕まってしまった。しかも告白してきた娘さんに。
まさか曲がり角を曲がった瞬間にその影にいる娘さんに気が付かないとは･･･。何たる失態。
「もーどうして逃げるのかな？私とただ気持ちいいことするだけなのに･･･♥」
後ろからやさしく、しかし強く抱きしめてくる。あぁ･･･ｵﾊﾟｰｲの感触が･･･。
･･･ってそんなことを思っている場合じゃない！すぐに逃げないと･･･！
「もしかしてこの期に及んでまだ逃げられると思ってる？ダメだよ･･･♥アガレスくんは私と今から気持ちいいことするんだもん♥」
ふぅ･･･と耳に息が吹きかけられる。ｳﾋｮｰあの引っ込み思案な娘さんがこんなエロエロに･･･。ってまずい！思考がぐらぐらしてきた･･･。
「ようやく捕まえたんだもん･･･。じっくりと混ざり合おうね･･･♥」
シュル･･･と器用に抱きしめたままオレのズボンとパンツを下ろす。オレのエクスカリバーはもう魔力充填済みだった。
「わ･･･♥おっきいね･･･♥わたしで興奮してくれたのかな･･･？だとしたらうれしいな♥」
娘さんのしなやかな指がオレのゲイボルグを優しくなで上げる。正直･･･たまりません･･･。
「わぁ♥びくんびくんってしてきたね･･･♥オナニーもせずに相当溜まってるんでしょ？いいよ･･･♥私の手に全部ぴゅっぴゅって出して･･･♥」
耳元でそんなお嬢さんの扇情的な声が聞こえる。ふぅおおおぉ！もう出そうだお！
「いっぱい出してね♥その後、私のオマンコでもいっぱい、い〜っぱい精液ちょうだい♥それで･･･私と･･･結婚しよ♥」
･･･こんな所で･･･オレの『冒険』は終わってしまうのか･･･。
いや、まだだ･･･。まだだ･･･！
まだ･･･終わりに･･･する！わけ！には！いかない！
「命を･･････燃やせぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ！」
「へ？ぅきゃあぁ！」
こんな所でオレの『冒険』が終わってたまるか！意地でも！かっこ悪くても！お宝を持ち帰ってみせるぁぁぁぁ!
「待って！アガレスくん！」
「魔物に言われて待てるかぁぁぁぁーーーーーー！」
そうだ！走れ！オレ！全力でぇーーーーーーーーーーー！
「その先は崖があるのー！」
「 」
オレは落ちた。股間のバスターライフルをむき出しにして。
−−−−−−
「･･･ぐっ･･･うぅ･･･ん。」
体中がいた･･･くはない。だが、鮮明に覚えてる。
オレはまた崖から落ちた。
「･･･しかし、なぜ怪我のひとつもしていない？」
身を動かそうとして、違和感に気づく。自分は何か箱のようなものに乗っかっているのだ。
「･･･なんだ？こりゃ･･･。」
箱のふちは金色に輝く金属で出来ている。半分は円錐を半分に切ったようなデザインでもう半分は四角くなっている。
「･･･って･･･これは、まさか･･･。」
そう、一見ただの箱だが、これはダンジョンにある、お宝の象徴･･･。
「た･･･宝箱だ！」
オレは宝箱にうつ伏せで寝ていたのだ。
「しかしよく無事だったな･･･。こんなものにぶつかって･･･。とりあえず起きるか･･･。」
そう思った瞬間、別の違和感に気がつく。主に股間部に。
「･･･？どうなってんだ？こりゃ･･･。」
そう思った瞬間･･･
☆ぼわん！☆
とかわいらしい効果音でも付きそうな爆発が真下−−−つまり宝箱の部分−−−で起きた。
「ぶほっ･･･！何だ！いったい！」
と体を起こそうとして地面に手を付いた瞬間･･･。
「あん☆」
と、かわいらしい声が聞こえてきた。
「あん？」
地面にしてはやけにやわらかい･･･。それになぜか気持ちいいような気がする。
ためにしむにゅむにゅと揉んでみる。
「ふぁ☆あっ･･･あんっ☆」
下を向いてみる。
「んも〜☆おにーさん、ゴーインなんだから☆」
人間の女の子がいた。
いや、この子はおそらく人間の女の子ではない。
宝箱に擬態する魔物娘･･･。
「ミ･･･ミミックぅ〜！」
「そうだよ☆アタシミミック☆それにしてもびっくりしたよホントに！仰向けになって動けなくなってきたところをおにーさんが助けてくれるなんて☆」
いや･･･助けたわけじゃないんだけど･･･。と言おうと思ったらミミックは突然とろんとした顔で
「でも、おにーさんおめでと〜☆宝箱の鍵を解除したので、見事☆このミミックちゃんをゲットしました〜☆キャー☆」
「･･･え？どゆこと？」
「だってぇ〜･･･ミミックの鍵穴に･･･ホラ☆おにーさんの鍵がささってるじゃない♥」
そう、ミミックの指差した先には
オレの鍵♂がミミックの鍵♀穴にインサートしているではありませんか。
「じゃあおにーさん☆ミミックを･･･め・し・あ・が・れ☆」
突然、ミミックが抱きついてきた。うほーミミックちゃんマジでいいにほひだ･･･。
「じゃねぇよ！オレは宝を･･･。」
「え〜？お宝ならおにーさんはもう手に入れてるじゃない☆ミミックの宝箱の鍵を開けたんだよ？」
･･･確かに。
ということは･･･。オレの目標･･･クリア？
「だから、おにーさんはミミックを自由にする権利があります！だって、ミミックはおにーさんのものになっちゃったもん☆」
「･･･。」
そういうことなら･･･。
「い た だ き ま す 。」
「あ♥ふあぁぁん♥おにーさん、激しすぎぃ♥」
オレはもう迷うことなど何も無かった。
そうだ。オレはお宝を手に入れた！
だからこの子はオレのものになったんだ！
遠慮なんて･･･する必要･･･
「なぁい！」
「ひゃあん♥ミミックのっ･･･オマンコのおくまでぇ♥おちんちんきてるのぉ♥」
「くぅおぉ！ミミックの膣内スゲェ･･･！ちっちゃくて･･･搾り取られる･･･！」
ミミック膣内あったかいﾅﾘｨ･･･。正直、もう出そうでござるよ。オレ早尿乙。
「おにぃさぁん･･･♥膣内で･･･びくんびくんってしてぇ･･･♥おちんちんすごくおっきくなってるよぉ♥出そうなんだよね？いいよ♥ミミックの膣内に出してぇ♥」
「うっ･･･で･･･出るぅ･･･！」
ミミックの膣内で肉棒がビクンと跳ねた瞬間、オレは一気に欲望をミミックの膣内へと流し込んだ。
「ふああぁぁぁぁぁぁん♥しゅごいのぉぉぉきてりゅぅぅぅぅぅ♥」
−−−−−−
残念！アガレスの冒険はここで終わってしまった！
「コインもういっこぉぉぉぉぉぉ！」
･･･。また、この夢か。
毎度毎度朝から自分の冒険が終わってしまう夢など気が滅入る。
オレの夢見た冒険は終わってないぜ！
･･･と、言うものの、終わってしまったのではなく『達成した』が正しい。
なぜなら、今オレの横にはあのミミックがいる。
あの後、崖の下でミミック一緒に気絶しているオレを村の娘達が発見。またもや保護される形となった。もちろん、ミミックも一緒に。
そしてオレはミミックを小脇に抱えて「宝、手に入れたんで帰ります。お世話になりました！」と村をかっこ悪く出発。村娘達が「末永くお幸せに〜！」と叫んでいた。恥ずかしくて走り去った。
そして実家に帰って来て、開口第一に「オレの嫁です。」と両親に紹介した。そうしたら父さんも母さんも号泣して「あの鉄砲玉がついに嫁を連れて家に帰ってきた。」と大喜び。魔物と結婚したなんて、騎士団長のじいちゃんがなんて言うか･･･怒鳴られるだろうなと想像していたが、意外や意外。じいちゃんも「おうおう･･･あのアガレスが一人前になって･･･。」と号泣して喜んだ。一人前･･･だなんてちょっと照れくさかったがすごくうれしかった。弟はもうすでに都に行ってオレよりも早く嫁をもらっていたらしい。弟はレスカティエ騎士団に所属していて、そこでデュラハンの嫁をもらったらしい。まぁ生真面目な弟にはお似合いだと思った。
そして今現在、オレ『アガレス』はというと･･･。
「ねぇ、アナタ。今日はどこに冒険に行くの？」
「ん？あぁ、今日はちょっと遠出になりそうだな。極東の島国『ジパング』に行ってみようと思うんだ。きっとすっげぇお宝が眠ってるぜ！」
最愛の妻という最大級のお宝を隣に、世界一のトレジャーハンターになるために冒険を続けているのさ。
「ハァ･･･ハァ･･･ハァ･･･ハァ･･･ッ！」
−−−−−−どうしてオレは･･･。
「ハァ･･･ッ！ハァ･･･ッ！」
−−−−−−どうして･･･オレは･･･っ！
「ハァ･･･ッ！ハァ･･･ッ！ハァ･･･ッ！ハァ･･･ッ！」
「いたわ！こっちー！」
「見つけたのね！みんなー！いたわよー！」
「アガレスくーん！逃げないでー！」
「「「結婚してーーーー！！」」」
「洞窟の中で追われながら求婚されるんだぁーーーーーーーー！！！」
･･･あぁ･･････オレ･･･なんでこんなことをしてるんだろう･･･。
−−−−−−オレはとある小さな村で生まれた。特に不自由も無く、村の中ではまあまあ裕福だったと思う。
オレには自慢のじいちゃんがいて、小さい頃よくじいちゃんが若い頃の話とかを聞かせてもらっていた。じいちゃんは教団の騎士団長だったらしいんだ。
魔物を討伐するために、森に行ったり、山に行ったり、海に行ったり･･･。全て話そうとするときりが無い。でも、そんなじいちゃんにすごく憧れてた。いや、じいちゃんみたいにかっこよく魔物を倒したりしたいわけじゃなかったけど。
オレはとにかく『冒険』がしてみたくなったんだ。
それですっげぇ宝を手に入れて、母さんや父さん、じいちゃんやオレの弟、村のみんなを幸せにしてやりたかった。
でも、じいちゃんにそう言うと･･･。
「アガレス･･･よく聞け･･･。今は魔物は、美しい女の姿になって人間を誘惑して来る。だがそれに誘われるがままについて行ってしまうと、頭からムシャムシャと食べられてしまうぞ。」
と魔物の恐ろしさをこれでもかと言うくらいに教えられてきた。だから魔物の誘惑なんかには絶対に負けないって決めたんだ。
−−−−−−オレは成人になるとともに海賊になった。海賊といっても、人から物を奪ったりするような非道なやつらじゃない。
海に眠る金銀財宝を捜し求める･･･そんなやつらが集まった所にオレは入れてもらった。
どんなことがあっても絶対に財宝を手に入れる。そんな固い絆を結んだ同志だった。
同士だったのに･･･今では海の魔物と結婚していろいろとよろしくやってた。仲間を冒険に誘っても
「えー？俺はかみさんがいるだけで幸せだから、もう金銀財宝もいらねぇかなー。なんで思ってるんだわ。すまねぇな！」
と言われ、挙句の果てには船長まで･･･
「まぁ若ぇ時はそれくらいの勢いがあったほうがいいだろうな。俺は俺の幸せ･･･いや、俺にだけのとんでもねぇ財宝を見つけちまったんだ。山分けできねぇ財宝が、な･･･。」
とか、無駄にかっこつけて言われてしまった･･･。
オレは絶対に諦めたくなかった。一人ででも宝を求めて海に出たが･･･サハギンやらネレウスやらが執拗にオレのことを追い回してきたので海は諦めた。何しろ分が悪すぎる。海の上ではろくに戦えないのだ。荷物やら船やらを囮にして死に物狂いで何とか逃げ切った。
今度は山に登ってみることにした。山の奥にある洞窟や、運がよければダンジョンを見つけられるかもしれない。そう思ったオレは教団本部の街から遠く離れた名前も無いような山に行くことにした。
ここならまだ誰も手をつけてないようなお宝があると思った。だけど現実はそう甘くなく何も見つからないので帰ろうと思った時に･･･。
足を滑らせて崖から落ちたんだっけ･･･。
−−−−−−「ん･･･んん〜･･･。」
体中が痛い。死んでも体って痛いもんなのか･･･。
･･･あぁそうだ･･･。崖から落ちたんだ･･･。さすがにもう死んだかな･･･オレ･･･。
そうだ、目を開けたらそこは楽園。天使やきれいな蝶が飛び交う楽園なんだ･･･。
そう思って目を開けたら･･･。
見知らぬ家の天井だった。
「･･････は？」
でも楽園にしては質素な造りだな。安っぽい木だし･･･。むしろオレの実家と大差ない造りだ。
ベッドも木で作られた安物のベッド。イメージしてた楽園の−−−貴族しか使えないようなふかふかのベッド−−−とは大違いだった。
･･･いや、待てよ？もしかしたら楽園は自分のもっとも心安らぐ場所を真似して作ってくれるんじゃないか･･･？なるほど、それなら合点が行く。
一人で納得していたら、ドアが開かれた。
そこにいたのは･･･
「あ･･･目が覚めたんですね！」
天 使 の よ う な か わ い こ ち ゃ ん だ っ た 。
「･･････え？」
「驚きましたよ。崖から男の人が降ってくるなんて、滅多に見ませんから･･･って、どうかしましたか？私の事をじーっと見て･･･。」
彼女が頭に？マークを浮かべたような顔をしてオレに問いかけてくる。イカン、どうやら相当な間抜け面を晒していたようだ。
「あ、いや･･･きれいな人だナー。なんて･･･。」
「え･･･？あ･･･その･･･。」
オ レ は い っ た い 何 を ほ ざ い て い る の か 。
ほら見ろオレ！俯いちゃったじゃん！見ず知らずの人にいきなり不振な事言われたから俯いちゃったじゃん！馬鹿じゃないのオレ！
「あ･･･！いやその･･･えっと･･･。そういう意味じゃなくて･･･だから･･･その･･･ごめん、変なこと言って･･･。」
「いえ･･･あの･･･男の人にきれいだなんて言われた事が無いので･･･その･･･恥ずかしくて･･･。」
なにこのこかわいい。
−−−−−−とりあえず、なぜオレがここにいるのかを説明してもらった。
どうやら崖の下には村があって、オレが落ちてきたところをこの美人の（ここ重要）娘さんが介抱してくれたようだ。
「そうだったのか･･･ありがとう！助かったよ！」
「いえ･･･こういうこと･･･初めてだったから、どこかおかしい所は無いですか？」
健気だなぁ･･･。おかしいところなんてひとつも無いよ。元気100倍コシアンマンだよ。
「いや全然。元気100倍コシアンマンだよ。」
「え？こしあん･･･？」
「だあぁーーー！なんでもない！何でもないから！気にしないで！」
しまった。心の声がついうっかりポロリしちまったぜ。ちなみに自分でも意味はよくわからない。
−−−−−−それからオレはその娘さんに怪我の治療をしてもらった。
されるばかりでは何かと申し訳ないので、怪我が治ったら村の手伝いをすることにした。うん、我ながらいいことを言う。
村長も心やさしい人で、外部の人間であるオレを快く思ってくれた。仕舞いには
「村の娘と結婚して、ここに住んでもらえるとうれしいのう。」
とか言い始めた。なんか照れくさい。
だが、自分は一つの所に留まるようなことはしないのだ。そう、『お宝探し』である。娘さんと別れるのは少し･･･いや、かなり辛かったが、オレはお宝を探して家族を幸せにするんだと心に決めた。だから旅立たなくてはならない。
んで、ちょっとでもかっこよく旅立つために、深夜に手紙を残して旅立とうと決めた。うん、我ながらかっこよすぎだな。
夕方に手紙を書き終えて、後は寝る前にテーブルに置くだけだと思ったら、娘さんからの書置きを発見した。何でも
「大切な話があるから、夕方に森の広場に来てください。」
とのことだ。
･･･まさか･･･これは･･･。
−−−−−−「･･･あ！アガレスさん！」
「よう。待ったかい？」
「いえ･･･今来たところですから･･･。」
なんだこれ？なんだこれ！まるでデートのような会話じゃないか！まさか、本当に･･･！
「それで、大切な話って何かな？」
「あの･･･お願いがあるんです･･･。」
おひょ？お願い？･･･これは告白じゃないのか･･･。
ハッ！まさか･･･「村から出て行かないで下さい！」とかか！
オレの『かっこよく村を出て行こう作戦』がどこかでバレてしまって、それで娘さんはオレと一緒にいたくて･･･そうだ、そうに違いない！
でもすまないな･･･娘さん･･･。オレはまだ宝[ロマン]を求める旅の最中なんだ･･･。いくら娘さんの頼みでも、それは･･･。
「私の事を･･･抱いて･･･くれませんか？」
「すまないな娘さん･･･。･･･って、え？」
･･･え？抱いて？だいて？Dieて？
「その･･･私と･･･エッチしてくれませんか･･･？」
「･･･え？」
ごめん、いまいち状況が飲み込めない。解説よろ。
「あの･･･いきなり不躾にだとは思ってるんですけど･･･アガレスさんを見てたら、自分の気持ちがどんどん抑えきれなくて･･･その･･････。」
･･･つまり、オレにほれちまったってことか･･･。ふむ、一夜の過ちを犯して去っていくのも悪くは無いか･･･。だが、疑問は残るな。
「･･･でもなんでオレなんだ？」
何でなんだ？そんなかっこいいわけでもないし、むしろ役に立ってた部分が無いぞ？
「その･･･あの･･･。」
まぁ、怪我の治療してるうちに母性本能が目覚めちゃったとかその辺かな？
「とっても･･･おいしそうだなって･･･。」
「そっか･･･。オレがおいしそうなん･･････え？」
お い し そ う ？
「はい！あなたの精･･･すっごくおいしそうな匂いがするんです･･･♥」
え？ちょいまち。どゆこと？なんであの天使のような娘さんから悪魔のような尻尾と翼が生えてるんでしょうか？
「あ･･･！いけない、やっぱり興奮しちゃうと羽と尻尾が出てきちゃった･･･。」
･･･oh･･･
「Nooooooooooooooooooooooooooooooooooooo!!!」
「あ･･･待ってください！」
−−−−−−それからは、だ。
どうやらあの村は元々魔物娘とインキュバスの村だったらしい。『オレ』という新しい人間の男が現れたから未婚の娘たちがこぞって夫にしたいといってきたらしい。しかし、オレが教団の人間の可能性があると疑って、魔物の正体を隠してオレに接近した。そして先ほどの告白。あのままくんずほぐれずしてしまえば、はれてオレは娘さんの夫になったわけだ。
だがオレは騙されんぞ！魔物は人間を頭からムーシャムーシャ食べてしまうらしい！じいちゃんがそういうからそうに違いない！だからオレはいま全力で娘さん−−−いや、おそらくは『レッサーサキュバス』−−−から逃げている。
そして村のほうは、オレが逃げたとわかったとたんに村の未婚の娘がオレのことを全力で追ってきている。どうやら「捕まえたら夫決定」らしい。
駄菓子菓子。だがしかしオレもタダで捕まってやる義理はない。これくらいの危険は常に付きまとっていた。オレはでっけぇ宝を見つけるまでは･･･
「死ねんのだぁーーーーーーーー！」
オレは全力で逃げることに決定した。
−−−−−−だがしかし（二回目）。
ここはアウェー。さらに相手は団体様ときている。
「むふ･･･♥ようやく捕まえたよ？ア・ガ・レ・スくん♥」
あっさり捕まってしまった。しかも告白してきた娘さんに。
まさか曲がり角を曲がった瞬間にその影にいる娘さんに気が付かないとは･･･。何たる失態。
「もーどうして逃げるのかな？私とただ気持ちいいことするだけなのに･･･♥」
後ろからやさしく、しかし強く抱きしめてくる。あぁ･･･ｵﾊﾟｰｲの感触が･･･。
･･･ってそんなことを思っている場合じゃない！すぐに逃げないと･･･！
「もしかしてこの期に及んでまだ逃げられると思ってる？ダメだよ･･･♥アガレスくんは私と今から気持ちいいことするんだもん♥」
ふぅ･･･と耳に息が吹きかけられる。ｳﾋｮｰあの引っ込み思案な娘さんがこんなエロエロに･･･。ってまずい！思考がぐらぐらしてきた･･･。
「ようやく捕まえたんだもん･･･。じっくりと混ざり合おうね･･･♥」
シュル･･･と器用に抱きしめたままオレのズボンとパンツを下ろす。オレのエクスカリバーはもう魔力充填済みだった。
「わ･･･♥おっきいね･･･♥わたしで興奮してくれたのかな･･･？だとしたらうれしいな♥」
娘さんのしなやかな指がオレのゲイボルグを優しくなで上げる。正直･･･たまりません･･･。
「わぁ♥びくんびくんってしてきたね･･･♥オナニーもせずに相当溜まってるんでしょ？いいよ･･･♥私の手に全部ぴゅっぴゅって出して･･･♥」
耳元でそんなお嬢さんの扇情的な声が聞こえる。ふぅおおおぉ！もう出そうだお！
「いっぱい出してね♥その後、私のオマンコでもいっぱい、い〜っぱい精液ちょうだい♥それで･･･私と･･･結婚しよ♥」
･･･こんな所で･･･オレの『冒険』は終わってしまうのか･･･。
いや、まだだ･･･。まだだ･･･！
まだ･･･終わりに･･･する！わけ！には！いかない！
「命を･･････燃やせぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ！」
「へ？ぅきゃあぁ！」
こんな所でオレの『冒険』が終わってたまるか！意地でも！かっこ悪くても！お宝を持ち帰ってみせるぁぁぁぁ!
「待って！アガレスくん！」
「魔物に言われて待てるかぁぁぁぁーーーーーー！」
そうだ！走れ！オレ！全力でぇーーーーーーーーーーー！
「その先は崖があるのー！」
「 」
オレは落ちた。股間のバスターライフルをむき出しにして。
−−−−−−
「･･･ぐっ･･･うぅ･･･ん。」
体中がいた･･･くはない。だが、鮮明に覚えてる。
オレはまた崖から落ちた。
「･･･しかし、なぜ怪我のひとつもしていない？」
身を動かそうとして、違和感に気づく。自分は何か箱のようなものに乗っかっているのだ。
「･･･なんだ？こりゃ･･･。」
箱のふちは金色に輝く金属で出来ている。半分は円錐を半分に切ったようなデザインでもう半分は四角くなっている。
「･･･って･･･これは、まさか･･･。」
そう、一見ただの箱だが、これはダンジョンにある、お宝の象徴･･･。
「た･･･宝箱だ！」
オレは宝箱にうつ伏せで寝ていたのだ。
「しかしよく無事だったな･･･。こんなものにぶつかって･･･。とりあえず起きるか･･･。」
そう思った瞬間、別の違和感に気がつく。主に股間部に。
「･･･？どうなってんだ？こりゃ･･･。」
そう思った瞬間･･･
☆ぼわん！☆
とかわいらしい効果音でも付きそうな爆発が真下−−−つまり宝箱の部分−−−で起きた。
「ぶほっ･･･！何だ！いったい！」
と体を起こそうとして地面に手を付いた瞬間･･･。
「あん☆」
と、かわいらしい声が聞こえてきた。
「あん？」
地面にしてはやけにやわらかい･･･。それになぜか気持ちいいような気がする。
ためにしむにゅむにゅと揉んでみる。
「ふぁ☆あっ･･･あんっ☆」
下を向いてみる。
「んも〜☆おにーさん、ゴーインなんだから☆」
人間の女の子がいた。
いや、この子はおそらく人間の女の子ではない。
宝箱に擬態する魔物娘･･･。
「ミ･･･ミミックぅ〜！」
「そうだよ☆アタシミミック☆それにしてもびっくりしたよホントに！仰向けになって動けなくなってきたところをおにーさんが助けてくれるなんて☆」
いや･･･助けたわけじゃないんだけど･･･。と言おうと思ったらミミックは突然とろんとした顔で
「でも、おにーさんおめでと〜☆宝箱の鍵を解除したので、見事☆このミミックちゃんをゲットしました〜☆キャー☆」
「･･･え？どゆこと？」
「だってぇ〜･･･ミミックの鍵穴に･･･ホラ☆おにーさんの鍵がささってるじゃない♥」
そう、ミミックの指差した先には
オレの鍵♂がミミックの鍵♀穴にインサートしているではありませんか。
「じゃあおにーさん☆ミミックを･･･め・し・あ・が・れ☆」
突然、ミミックが抱きついてきた。うほーミミックちゃんマジでいいにほひだ･･･。
「じゃねぇよ！オレは宝を･･･。」
「え〜？お宝ならおにーさんはもう手に入れてるじゃない☆ミミックの宝箱の鍵を開けたんだよ？」
･･･確かに。
ということは･･･。オレの目標･･･クリア？
「だから、おにーさんはミミックを自由にする権利があります！だって、ミミックはおにーさんのものになっちゃったもん☆」
「･･･。」
そういうことなら･･･。
「い た だ き ま す 。」
「あ♥ふあぁぁん♥おにーさん、激しすぎぃ♥」
オレはもう迷うことなど何も無かった。
そうだ。オレはお宝を手に入れた！
だからこの子はオレのものになったんだ！
遠慮なんて･･･する必要･･･
「なぁい！」
「ひゃあん♥ミミックのっ･･･オマンコのおくまでぇ♥おちんちんきてるのぉ♥」
「くぅおぉ！ミミックの膣内スゲェ･･･！ちっちゃくて･･･搾り取られる･･･！」
ミミック膣内あったかいﾅﾘｨ･･･。正直、もう出そうでござるよ。オレ早尿乙。
「おにぃさぁん･･･♥膣内で･･･びくんびくんってしてぇ･･･♥おちんちんすごくおっきくなってるよぉ♥出そうなんだよね？いいよ♥ミミックの膣内に出してぇ♥」
「うっ･･･で･･･出るぅ･･･！」
ミミックの膣内で肉棒がビクンと跳ねた瞬間、オレは一気に欲望をミミックの膣内へと流し込んだ。
「ふああぁぁぁぁぁぁん♥しゅごいのぉぉぉきてりゅぅぅぅぅぅ♥」
−−−−−−
残念！アガレスの冒険はここで終わってしまった！
「コインもういっこぉぉぉぉぉぉ！」
･･･。また、この夢か。
毎度毎度朝から自分の冒険が終わってしまう夢など気が滅入る。
オレの夢見た冒険は終わってないぜ！
･･･と、言うものの、終わってしまったのではなく『達成した』が正しい。
なぜなら、今オレの横にはあのミミックがいる。
あの後、崖の下でミミック一緒に気絶しているオレを村の娘達が発見。またもや保護される形となった。もちろん、ミミックも一緒に。
そしてオレはミミックを小脇に抱えて「宝、手に入れたんで帰ります。お世話になりました！」と村をかっこ悪く出発。村娘達が「末永くお幸せに〜！」と叫んでいた。恥ずかしくて走り去った。
そして実家に帰って来て、開口第一に「オレの嫁です。」と両親に紹介した。そうしたら父さんも母さんも号泣して「あの鉄砲玉がついに嫁を連れて家に帰ってきた。」と大喜び。魔物と結婚したなんて、騎士団長のじいちゃんがなんて言うか･･･怒鳴られるだろうなと想像していたが、意外や意外。じいちゃんも「おうおう･･･あのアガレスが一人前になって･･･。」と号泣して喜んだ。一人前･･･だなんてちょっと照れくさかったがすごくうれしかった。弟はもうすでに都に行ってオレよりも早く嫁をもらっていたらしい。弟はレスカティエ騎士団に所属していて、そこでデュラハンの嫁をもらったらしい。まぁ生真面目な弟にはお似合いだと思った。
そして今現在、オレ『アガレス』はというと･･･。
「ねぇ、アナタ。今日はどこに冒険に行くの？」
「ん？あぁ、今日はちょっと遠出になりそうだな。極東の島国『ジパング』に行ってみようと思うんだ。きっとすっげぇお宝が眠ってるぜ！」
最愛の妻という最大級のお宝を隣に、世界一のトレジャーハンターになるために冒険を続けているのさ。
12/03/26 10:27更新 / サガク