魔女ちゃんとのサバト性活
休日の公園、ベンチに座って一息つく。
慣れないウォーキングなんぞしてみた所、案の定足の筋肉が悲鳴を上げたのだ。
……全く運動不足にも程がある。
まさか5kmも離れてない場所で限界を迎えるとは。
タオルで額の汗を拭いながら、公園の中を見る。
ボール遊びに戯れる男の子たち、世間話に花を咲かせる子育て中の母親たち。
いつからだろう、そんな光景に疎外感を感じる様になったのは。
まるで自分だけが時の流れに取り残された様な……
もちろんそれは錯覚だ。
残酷な程に流れ、過ぎ去っていく物なのだ、時間ってヤツは。
トイレで用を足し、手を洗うついでに顔も洗う。
運動で火照った顔に冷たい水が心地よい。
鏡に写った自分を改めて見る。
数年前に比べると明らかに太った。
腹は出っ張り、顎も二重顎になりつつある。
いわゆる中年太りというやつだろう。
髪の生え際もじわじわと後退している。
親父も毛が薄かったので、俺もいずれは……と思っていたが、その時が来たと言う事だろう。
大学を卒業して、社会人になりそこからはあっという間だった。
仕事して家に帰り、飯を食い風呂入ってマスかいて寝る。
ひたすらそのルーチンワークの繰り返しだった。
20代の頃はそれでも良かった。
同期が結婚したり、夢の実現の為に努力している中、いつか俺にも転機が訪れ、人生が大きく動くに違いない。
そんな風に気楽に考えていた。
結論から言うとそんな物無かった。
気がつくとアラフォー、挙句の果てに童貞。
勤め先の健康診断でBMIとコレステロールがどうのこうのと言われ、渋々運動せねばならなくなった中年。
それが俺、里口 省吾(さとぐち しょうご)だ。
夢も無く、大切な人も居ない。
そんな奴が適当に生きてきたツケが回ってきた。
それだけの話だ。
……まあ悲観的になっても仕方ない。
世の中には俺なんかより、もっと悲惨な境遇だったり、もっと追い詰められて日常生活を送る事さえ困難な人だって居る。
そんな人達に比べれば、自分は遥かに恵まれていると言える。
どうあれ五体満足で、普通に暮らせているのだから。
ベンチのあった場所に戻って来ると、1人の女の子が腰掛けていた。
特に何をするでもなく、足をブラブラさせながら空を見ていた。
コスプレか何かなのか、派手な衣装に魔女が被る様な帽子を被っている。
本当はもう少し休憩したかったが、ベンチに先客がいるのなら仕方がない。
踵を返して立ち去ろうとした時、強い風が吹いた。
その風で女の子の帽子が飛ばされ、自分の方へ飛んでくる。
丁度頭上を通り過ぎる瞬間、俺は咄嗟にジャンプして手を伸ばす。
パシッ!
運良く帽子をキャッチできた。
女の子が駆け寄って来る。
「あのっ、助かりました! ありがとうございます!」
彼女はペコリと頭を下げてお礼を言う。
礼儀正しい子だ。
「遠くまで飛ばされなくて良かったね。ほら……」
女の子に帽子を手渡す。
彼女は俺の手を両手でギュッと握ると、そのまま俺の事をジィッ……と見つめてくる。
……しばらくそのまま見つめ合う。
近くで見て分かったが、とても可愛い子だ。
金髪に紫色の瞳、透き通る様な白い肌、将来凄い美人になるだろうなこの子……
「あの……私の名前エミリアって言います。
良ければ貴方の名前、教えてもらって良いですか……?」
「えっ……あ、ああ俺の名前は省吾、里口 省吾って言うんだけど……」
エミリア……名前と容姿から見て外国人だろう。
彼女は手を離し、帽子を目深に被る。
「ショウゴ、お兄さん……やっと私にも……エヘヘ……♥」
女の子は小声で何か呟くと、モジモジと恥ずかしがる様な仕草をしている。
「……じゃあ、俺はこれで」
「あっ、ちょっと待ってください!」
立ち去ろうとすると、呼び止められてしまった。
「あのっ、私ちゃんとお礼がしたくて……!
お兄さんさえ良ければ、今から私の家に来てくれませんか?
お茶くらいならお出しできますから!」
「えっ、でも……」
正直困惑した。
そんなに大した事してないのに、お礼って言われても……
ましてや知らない男を家に入れるなんて、どう考えても不用心過ぎる。
この子のご両親だって、許可しないだろう。
躊躇している俺を見て、彼女の表情がみるみる曇っていく。
「あの……やっぱりご迷惑でしょうか……?
そうですよね、お兄さんにもご都合が有りますよね……」
上目遣いで俺を見上げる瞳には、うっすらと涙が溜まっている。
ぐっ、何だこの罪悪感は……!
「わ、分かったよ。君の言う通りにするから……!
だから泣かないで? ね?」
しゃがみ込み、彼女の頭を撫でながら慰める。
俺の言葉を聞いた彼女の表情は、パァァッと明るくなる。
「本当ですか⁉︎ 嬉しい……!」
そう言って抱きついてくる彼女。
その瞬間、胸がトクン……と高鳴った。
どこか懐かしい様な、胸が温かくなる感覚だ。
娘に抱きつかれた父親は、こんな感情を感じるのかもしれないな……
「じゃあ、案内しますね!
エヘヘ、善は急げですよ〜♪」
すっかりご機嫌になった彼女に手を引かれて、歩き出す。
お兄さんなんて歳じゃ無いんだけどな……
苦笑しながらも彼女の手を握り返す。
その手は柔らかく暖かかった。
「えっと、エミリアちゃんのお家ってどの辺りなのかな。
ひょっとして結構距離あったりする?」
「いえ、すぐ近くですよ。
あの丘の上にある教会が見えますよね。
あそこが私の家です」
彼女の指差す方向を見ると、確かに教会が見える。
しかし家が教会という事は、この子のご両親は宗教関係者という事だろうか。
あるいはあの教会が孤児院も兼ねていて、この子はそこで生活しているという可能性もあるか……?
いずれにしても教会で暮らしてる女の子が魔女のコスプレをしてるという点は違和感を感じた。
まあハロウィンの仮装だと言うなら話は分かるが、いまは初夏。そんな時期ではない。
一緒に暮らしてる人達は何も言わないのだろうか……?
ひょっとして何か訳ありなのだろうか。
そんな事を考えていると、彼女が話しかけてきた。
「そう言えばお兄さんって、お住まいはこの辺りなんですか?
私この公園には良く来るんですけど、お兄さんは初めて見るから少し気になって」
「いや、俺の家はここから少し離れたところだね。
今日は偶然用事があって、ここに来たんだ」
「わっ、やっぱりそうなんですね。エヘヘ、何か嬉しいな♪」
「ん……?どうして嬉しいの?」
「実は私が今日1人だったのも偶然なんです。
私がこの公園に来る時は大抵他の子と一緒に来るんですけど、今日は偶然1人で来る事になったんです。
……つまり2人の『偶然』が重なったから私とお兄さんは出会えたのかなって。
そういうの運命の出会いみたいでステキじゃないですか♥」
そう言って微笑むエミリアちゃん。
その頬は赤く染まっている。
また胸が高鳴る。
ただ今度は先程の時とは違い、なかなか鼓動が収まらない。
何だろうなこれ……
何だかムズムズするというか、不思議な感覚だ。
その後もエミリアちゃんとは様々な話をした。
彼女はとても聞き上手で、気がつくと俺は自分の事を色々と語っていた。
仕事の事、普段家で何してるか、好きな食べ物の事……
その度にエミリアちゃんは、
「わぁ、素敵ですね!」と感心したり、
「それは大変でしたね……」と落ち込んだりと様々なリアクションを返してくれた。
俺自身、歳の離れた女の子と話す機会なんて無かったので、新鮮で楽しかったのだ。
気がつけば教会のすぐ前に着いていた。
エミリアちゃんは俺の服の袖をクイッと引く。
「どうしたの、エミリアちゃん?」
「あの……お兄さん一つだけお願いがあるんですけど、聞いてもらっても良いですか……?」
「うん? どんなお願いかな?」
「この扉の向こうで見たり聞いたりした事は他言無用でお願いしたいんです。
自分から誘っておいて勝手な言い分だと思うんですが……ダメでしょうか……?」
「えっ、それって一体どういう……?」
急に不穏な事を言い出すエミリアちゃん。
まさかとは思うが何かの犯罪絡みだったりするのだろうか……?
その事を説いただそうとすると、彼女は慌てて両手を振って否定する。
「とんでもないです!ただお兄さんにとって色々と衝撃的な物を見るというか、何というか……!うぅぅ……」
彼女の言う事はイマイチ要領を得ない。
「ゴメンなさい、上手く説明出来なくて……
そうですよね、こんな話凄く胡散臭いですよね……
でも私お兄さんにウソはつきたくなくて……」
シュンとするエミリアちゃん。
……参ったな、この娘にこんな顔されると辛い。
この娘を笑顔にさせる為なら、どんなワガママでも聞いてあげたくなってくる。
父性というやつだろうか?
自分にそういう感情があったなんて知らなかった。
俺はしゃがみ込みエミリアちゃんと視線を合わせる。
「分かった、エミリアちゃんの事信じるよ。
ここで見た事、聞いた事は決して口外しないって約束するよ」
「……優しいんですね、お兄さん。そんなに優しくされたら私……」
両手で帽子を掴み、俯くエミリアちゃん。
体がプルプルと小刻みに震えている。
「我慢できなく、なっちゃいますよ……♥」
ゾクリ、とした。
一瞬帽子の下から見えたその表情はまるで……
「それじゃあ、中に入りましょうか。
大丈夫、お兄さんが心配してる様な事は一切無いですよ」
「あ、ああ……」
エミリアちゃんに手を引かれ、俺は扉をくぐる。
……目の錯覚だったのだろうか?
さっき彼女は笑っていた。
今見せている様な無邪気な笑顔とはまるで違う、だらしなくいやらしい笑みだ。
まるで飢えたケダモノの様な……
そんな顔だった。
扉の中に入った俺は唖然としていた。
何故なら目の前に広がる光景は、とても教会とは思えなかったからだ。
薄暗い空間だった。
所々にある燭台には青い炎が灯っている。
正面の床には魔法陣が描かれ、ボウッ……とピンクの光を放っている。
その向こうには受付の様な窓口が見える。
そこには小柄な女の子が座っている。
その子はこちらに気付くと、笑顔で手を振り声をかけて来た。
「あっ、お帰り〜エミィ。……ってちょっと待って!
その人ってもしかして……!」
女の子は俺を見ると、机から身を乗り出して驚く。
「うん、私のお兄さん……になってくれるかも知れない人」
「マジか! うお〜、マジでか⁉︎」
その子は机を乗り越えると、こちらに向かってトテテ……と駆けてくる。
俺の前で急停止した女の子は、俺の顔をマジマジと見つめてくる。
「へぇ〜、ふぅ〜ん、ほぉ〜……」
顔だけではなく、俺の周りをグルグル回りながら全身をジロジロと見られる。
(しかしこの子、凄いカッコしてるな……)
エミリアちゃんより更に小柄で幼く見える体型。
頭にケモノ耳、手足もケモノの様になっている。
腰には悪魔っぽい羽根がついており、お尻からは長い尻尾まで生やしている。
まあ作り物なんだろうが、質感が異様にリアルだ。
特に尻尾なんて作り物とは思えない程多彩な動きを見せている。
着ている服も実に際どい。
というかレオタードにしか見えない。
しかも、下の素肌が透けて見えている位に超薄地。
……正直目のやり場に困る。
女の子はもう一度俺の正面に立つと、下からジッ……と見上げてくる。
しばらくそうしていたが、
「ねぇ、お兄ちゃんの名前教えて?」
そう問い掛けて来た。
お兄ちゃんって俺の事だろうか……?
「……里口 省吾」
手短に応える。
「ふ〜ん……私の名前はメルティ、気軽にメルちゃんって呼んでね。
ショウゴお兄ちゃん♪」
彼女はそう言うと、ウインクをしてあざといポーズをとる。
「あ、ああよろしくね。メルちゃん……」
俺は若干引き気味に答える。
何故だろう、彼女からは油断出来ない何かを感じる。
俺の仕事はいわゆるセールスマンだ。
それなりの年数をこなしてきたので、同族の匂いには敏感なつもりだ。
その嗅覚が俺に警鐘を鳴らしている。
見た目に騙されるな、と。
「あの、お兄さん。とりあえず私の部屋に行きませんか?
そこでお茶でも飲みながらゆっくりご説明します。
私達の事とか、この場所の事も……」
エミリアちゃんが俺の袖を引っ張り、そう提案してくる。
「あ〜っ、エミィがお兄ちゃんを部屋に連れ込もうとしてる。
ズルいズルい! それなら私も一緒に行くからね。
独り占めしようとしたってそうはいかないんだから!」
「何言ってるのメル。あなた今日は受付の当番でしょう。
当番をサボったらまたペトラ様に怒られるよ?」
「うっ、そうだけど……うぐぐ……!」
「そういう事。今日の所は大人しくしておきなさい。
さあ行きましょうか、お兄さん」
エミリアちゃんは俺の手を引いて歩き出す。
「えっと……あれで良かったのかな。
お友達なんだよね?」
「お友達というか、相棒というか、ライバルというか……
まあ私とあの子はいつもこんな感じです。
それにこれくらいでへこたれる子じゃ無いですよ、メルは」
背後から“私は諦めないからね〜”という叫び声が聞こえてくる。
エミリアちゃんは肩をすくめて苦笑いする。
「……ね? 言った通りでしょう。ああいう子なんですよ」
その時のエミリアちゃんの顔はどこか大人びて見えた。
……へえ、こういう一面もあるんだな。
彼女の色々な表情を見る度に胸が高鳴る。
何となく嬉しくなった俺は彼女の手をギュッと握る。
彼女の方も俺をチラリと見ると、ギュッと握り返してくる。
そのままお互いに無言で歩いていく。
胸の高まりは鳴り止まなかった。
薄暗い廊下を抜けると、急に建物の内装が変わった。
近代的で清潔な空間だ。
俺達以外にも色々な人で賑わっている。
集まった人々を見てすぐに違和感を感じる。
(子供しか居ない……?)
そう女性は全員子供だった。例外は無い。
エミリアちゃんと同じ服、帽子を身に着けている娘、メルちゃんの様にケモノ耳や尻尾をつけた娘、悪魔っぽい角や羽根、尻尾をつけた娘……
まあこの辺りは良い。まだ『コスプレ』の範疇に収まっている。
しかし中には下半身が馬や蛇になっている娘たちまでいる。
蹄を鳴らして歩く馬の下半身を持つ娘、蛇の下半身をくねらせて移動する娘……
コスプレであんな生々しい動きが出来るものなのか……?
まさか本物……?いやでもそんな馬鹿な……
混乱する俺にエミリアちゃんが声を掛けてくる。
「私の部屋はもうすぐそこです。行きましょう、お兄さん」
「あ、ああ……」
エミリアちゃんに手を引かれ、居住区と書かれたエリアの一室にたどり着く。
「さあ、どうぞお兄さん。ここが私の部屋です」
エミリアちゃんがドアを開けて、入室を促してくれる。
お邪魔します、と挨拶して部屋に入る。
部屋を見回す。
女の子の部屋にしては重厚な雰囲気だ。
家具の大半はアンティーク家具で統一されており、格調の高さを感じる。
掃除や整理整頓も行き届いていて、住人の几帳面さがよく分かる。
「少し待っててくださいね、今お茶の準備をするので」
エミリアちゃんは帽子をフックに掛けると、部屋の奥にある簡易キッチンに向かう。
俺は椅子に腰掛けて静かに待つ。
先程は女の子らしくない部屋だと思ったが、じっくり観察するとそうでもない事に気付く。
ベッドの側にはクマのぬいぐるみが置いてあるし、小物類も可愛らしいキャラクター商品が多い。
本棚もそうだ。やたらと分厚いハードカバーの本が大半だが、良く見ると漫画やライトノベルも入っている。
それらを見て微笑ましい気持ちになっていると、彼女がトレーを持って戻って来た。
「お待たせしました。ミルクティーで良かったですか?」
「うん、大丈夫だよ。ありがとう」
「お茶菓子はクッキーにしてみました。良ければ召し上がってください。
一応私の手作りなんですよ♪」
「本当に? 凄いね、洋菓子作れるんだ。」
俺は彼女の頭を撫でて褒めてあげる。
「あっ、いえそんな大した事は……」
クッキーを食べて紅茶を飲んでみる。
……美味い。
クッキーの旨さがミルクティーのコクのある甘みと合わさって良く分かるのだ。
「いや本当に美味しいよコレ。毎日ご馳走になりたいくらいだ」
「本当ですか! エヘヘ、嬉しい……もっと褒めてくださいお兄さん♥」
ギュッと抱きついて甘えてくるエミリアちゃん。
自分の部屋にいるからだろうか、さっきからエミリアちゃんのテンションが高い。
ひょっとしたらこれが本来の彼女なのかもしれない。
「……そういえばエミリアちゃん、さっき言ってたよね?
自分達の事説明してくれるって」
「やっぱり気になりますよね?
私達が何者なのか……
お兄さんにとっては、信じられないような話の連続になると思いますが……
聞いて頂けますか?」
「うん、お願いするよ」
彼女は机の上に置いていたタブレットを手に取ると、俺の膝の上に座ってきた。
「あの……エミリアちゃん?」
「この体勢の方が説明しやすいかと思ったんですけど……何か問題ありましたか?」
彼女はタブレットを起動させながら、さも当然とでもいう様に身体を密着させてくる。
……まあ良いか。何かやましい事がある訳でも無い。
彼女があっけらかんとしている以上、俺の方で気にしすぎるのも失礼だろう。
「じゃあ始めますね。まず私達『魔物娘』についてお話します。
端的に言って私達は人間ではありません。
この世界とは別の世界からやって来た来訪者……それが私達『魔物娘』です。
そもそも……」
慣れた手つきでタブレットを操作しながら、到底信じられない様な現実離れした話をするエミリアちゃん。
液晶画面に映し出される様々な画像や動画に合わせて、分かりやすく説明してくれる。
ここに来る前、彼女はここで見たり聞いたりした事は他言しないで欲しいと言っていた。
でもこんな話、誰かに話しても信じてもらえるとは思えない。
それ位突拍子も無い話だ。
俺だってここに来る前にこの話を聞いていたら、一笑に伏していただろう。
……でもさっき見た下半身が異形の娘たち。
あれは『本物』だった。
作り物には決して無い生々しさと躍動感を感じた。
今の俺には、彼女の話を頭ごなしに否定する事は出来なかった。
「……私達についての基礎知識はこんなところです。
どうですか、お兄さん。
今のお話、信じて頂けますか?」
「……解らない」
そう答えるのがやっとだった。
確かに彼女の話はどれも真実味を帯びていた。
画像や動画もチャチな作り物などではなく、本物にしか見えなかった。
……正直混乱していた。
自分達以外の知性体が、何年も前からこの世界の裏側で暗躍してた、なんて話を素直に受け入れられる人間が一体何人居るだろう?
漫画やアニメ、ゲームでは良くある話だが現実にそうなんですと言われても、そう簡単に受け入れられない人間が大多数なのでは無いのだろうか。
残念ながら俺もその大多数の1人だった。
「……そうですか。まあ無理も無いと思います。
でもすぐに理解出来る様になりますよ。
理屈ではなく身体で、ですが」
彼女はタブレットを一旦机の上に置くと、体の向きを反転させて俺の方に体を寄せて来る。
「ち、ちょっとエミリアちゃん……?」
彼女の顔が近い。その頬は上気して赤くなっている。
「ところでお兄さん、私達魔物娘が何を糧にして生きているか覚えていますか?」
えっ……? 確かさっき彼女がしてくれた説明では……
「確か人間の男性の精って……」
「それって何だと思います?」
何ってそれは……
彼女は俺の耳元に唇を寄せると、
「精液、ザーメン、子種汁、オチンポミルク……こう言えば解りますか?」
早口でそう口にして、耳に息を吹きかけて来た。
その瞬間、ドクンと心臓が脈打ち体が熱を持つ。
それだけではなく下半身に強い疼きが生まれる。
これってまさか……! マズい……!
「エミリアちゃん、ゴメン……! ちょっと離れて……⁉︎」
彼女を引き離そうとしたが、腕に力が入らずに体勢を崩してしまう。
椅子が傾き倒れかける。衝撃に備えて体を強張らせる。
……しかし椅子はいつまで経っても倒れず、そこで動きを止めていた。
「ふふっ、暴れたらダメですよお兄さん……♥」
彼女の方を見てギョッとする。
エミリアちゃんの手にはいつの間にか杖が握られていた。
杖の先には巨大な山羊の頭蓋骨を模した不気味な飾りが付いており、その両目に当たる部分からピンク色の鎖が伸びている。
その鎖が床に固定されて椅子の転倒を防いでいるのだ。
彼女が少し杖を動かすと、鎖が伸縮して椅子の傾きを修正する。
今のってまさか……
「そう、魔法ですよお兄さん。これで少しは私の言う事信じて頂けますか?」
彼女が手を離すと、杖と鎖は空間に溶ける様に消失する。
その光景にも驚いたが今はそんなことよりも……
(身体が動かない……!)
身体が上手く動かせない。
身じろぎくらいなら出来るが、手足はほとんど動かない。
それだけではない。
身体が熱い。心臓がバクバクと高鳴る。それに何より下腹部にドロドロとした熱が込み上げてくる。
「まずはお兄さんに謝らなければならない事があります。ゴメンなさい」
エミリアちゃんは目を伏せて俺に頭を下げる。
「私お兄さんとどうしてもしたい事があって、お兄さんの紅茶にお薬を混ぜちゃいました。……本当にゴメンなさい」
薬?それって一体……
「身体の自由を奪う痺れ薬、性感を高める薬、精液を増産させる薬です。
あっ、どれも副作用とかは無いので、ご安心ください。
痺れ薬は一時間もすれば効果は切れます」
笑顔でとんでもない事を話すエミリアちゃん。
「どうしてそんな事を……?君は何が目的なんだ……」
唇は普通に動くし、声も出せる。
そんな都合の良い痺れ薬があるのか……?
「もう……まだ分からないんですかお兄さん。
私の目的はお兄さん、貴方ですよ。
お兄さんと恋人同士になって、生ハメエッチするのが私の望みです♥」
は……?
えっ、いや何で?
恋人同士?
エッチ?
俺とエミリアちゃんが……?
親子程歳の離れた2人が……?
あってはならないだろう、そんな事……!
「私お兄さんの事が大好きです♥
優しく誠実で紳士的……オトナのオトコって感じでとっても素敵です。
好きな人とエッチしたいって思うのは当たり前ですよね?」
うっとりとした表情を浮かべて、俺に好意を伝えるエミリアちゃん。
その告白に胸が高鳴る。
……いや、駄目だ!
そんな一時の感情に惑わされて関係を持ったら絶対後悔する!
「駄目だよエミリアちゃん……!
自分をもっと大切にしてくれ!
君は俺の事を優しくて誠実なんて言うけどそれは誤解だよ。
俺みたいな冴えないオッサンとそんな事したら、君の人生に取り返しのつかない傷をつけてしまう!
今ならまだ間に合う! 考え直すんだ!」
「きっとお兄さんはそう言うと思ってました。
大丈夫、何も気に病まなくて良いんですよ。
お兄さんは悪い魔女に誑かされて、仕方なくエッチしちゃうんです。
そう考えれば罪の意識も薄いでしょう?」
淫らな笑みを浮かべ、誘惑してくるエミリアちゃん。
幼い外見ながらその顔は男を堕落させる魔女そのもの。
そのギャップに頭がクラクラとしてくる。
股間の疼きはどんどん強くなっていた。
「さてと、始める前に少しだけリサーチさせてもらいますね?
お兄さんのスマホ、チェックさせて貰いますよ♪」
エミリアちゃんは俺のポケットからスマホを取り出す。
「フムフム、スマホのロックは指紋認証でも顔認証でも無いっと……
意外と用心深いですね、お兄さん。
でもこうしてっと……はいロック解除♪」
エミリアちゃんの指先が光って、液晶に魔法陣を描くとスマホのロックがあっさり解除される。
そんな馬鹿な……!いや、これも魔法なのか?
「ふふっ、科学と魔法の融合ってヤツですよ。
グレムリンちゃん達には本当に感謝ですね。
さてとまずは何個かアプリをインストールさせて貰いますね〜♪」
彼女はタブレットを操作し、ケーブルで俺のスマホと直結させる。
何かのデータのやり取りをしている様だが、この角度からでは液晶画面が見えず詳しくは分からない。
しばらくして、スマホから『インストール完了なのじゃ♪』と声が聞こえた。
彼女は作業が終わると、ケーブルを抜いて再び俺のスマホを操作し出す。
今度は俺にも液晶が見える様にして、今インストールしたであろうアプリを起動する。
「さて、次は『サバト』についてお話しますね。
……本当は今すぐにでもエッチしたいんですけど、何事も順序がありますからね。
もう少しだけ我慢してくださいね、お兄さん♥」
そう言って、俺の股間を軽く撫でるエミリアちゃん。
「うっ、ぐうぅぅっ……!」
マズい、マズいマズいマズい……!
このままだと取り返しのつかない事になる……!
その確信があるのに、俺の身体は全く言う事を聞かない。
目の前の液晶には、サバトとやらの説明文が表示されている。
サバトとは魔道を極めると共に、あまねく世界に幼い魔物の魅力と背徳を広める事を目的とする、バフォメットを頂点に組織される魔物達の集団である。
「この説明文にある通り、サバトには大きく分けて2つの役割があります。
1つは魔法の研究・開発・実践を行う魔道結社。
そしてもう1つは幼体の魅力と背徳を広める宗教団体。
今重要なのは後者の方ですね」
息が荒い。
興奮のあまり、目眩がする。
「ところでお兄さんは幼女ってアリだと思いますか?」
質問の意味がわからない。
「小学生以下の女の子を性の対象として見た事はありますか?」
「……ある筈が無い」
絞り出す様な声で答える。
そう、あり得ない。
可愛らしいと思う事はあっても、それは性の対象としてでは無い。
エミリアちゃんの様な小さな女の子に欲情し、ましてや性行する等あってはならない事だ。
大人として……いや人として許されざる行為だ。
「ふふっ、そうですよね。
さっきお兄さんのスマホのデータを少し拝見させて貰いましたが、ロリ物のコンテンツは一切ありませんでしたもんね。
お兄さんの性癖はいたってノーマルです」
「なっ……!」
絶句した。
……嘘だろ⁉︎ あんな短時間でスマホのデータなんてチェック出来る筈が無い!
「女子高生物が多かったですね。
後はコスプレ物がチラホラ、と言った感じでしょうか。
ご安心ください。
リサーチで得た情報はこれからのお兄さんとの性活に必ず役立てます♪」
彼女はスマホを机の上に置くと右手を宙にかざす。
次の瞬間、その手には先程の杖があった。
「リサーチはこれで終了です。
さあ、いよいよですよお兄さん……
理性も常識も必要無い、魅惑の背徳エッチ……始めましょうか♥」
彼女は杖の先を俺に向ける。
山羊の両目が光ると、俺の身体が宙に浮かびそのままベッドまで運ばれる。
「まずはお兄さんのオチンポ見せてもらいますね?
ズボンとパンツ、脱がせちゃいますよ〜♪」
「ううっ、止めるんだエミリアちゃん……!
君は自分が何をしているか分かっているのか……?」
俺の制止も虚しく、スルリとズボンとパンツが下ろされる。
ブルン、と飛び出したペニスは限界まで勃起していた。
「わぁ……♥
お兄さんのオチンポ凄いです……
太くて逞しくてカッコいい……♥」
エミリアちゃんは俺のペニスを、至近距離でまじまじと見つめる。
その目はキラキラと輝いている。
まるで大好物の食べ物を前にした様に。
「次は私の番ですね。良く見てくださいね、お兄さん……♥」
エミリアちゃんはベッドに横たわった俺の顔を跨ぐ様な体勢になる。
必然的に彼女のスカートの中が視界に飛び込んでくる。
薄いピンク色のパンツだ。うっすらと浮かぶスジの部分を中心に、ぐっしょりと濡れている。これってまさか……
「解りますか、お兄さん……?
私もうこんなに濡れちゃってるんです。
あの公園でお兄さんに出会って、手に触れた時からずっと……
お兄さんとエッチする事ばかり考えて、こんなにグショグショになっちゃってるんですよぉ♥」
彼女はその場で立ち上がると、俺の顔の上でパンツを脱ぎ始める。
露になるエミリアちゃんの秘部。
ピッチリ閉じられた割れ目からはポタポタと蜜が滴っている。
その周りは全くの無毛。ツルツルだ。
俺はその光景に目を奪われてしまった。
綺麗だった。そしてどうしようもなく淫らだった。
俺のペニスがビクンビクンと震える。
「ああ、お兄さん私のオマンコ見て興奮してくれてるんですね?
嬉しい……嬉しいです……♥」
……駄目だ。思考がまともに働かない。
こんなのおかしいのに、絶対に許されない事なのに……何で俺はこんなに興奮してるんだ?
「お兄さんのオチンポとっても苦しそう……
挿れる前に1回ヌいてあげますね♪
……私の脱ぎたてパンツで♥」
彼女は俺の腰の横に移動すると、自分のパンツを俺のペニスの上で広げる。
「じゃあ始めますね、お兄さん♪
お薬が効いてるからすぐにイっちゃうと思いますけど、遠慮なんかせずにいっぱい出しちゃってくださいね♥」
ペニスに勢いよくパンツが被せられる。
「うっ……あぁぁぁぁぁっ!」
ドプッ、ドプッ、ドビュルルルーーーッ!
俺は我慢する間もなく射精してしまった。
「きゃっ、凄い勢い……!
ふふっ、お兄さんとっても気持ち良さそう♪
このままシコシコしてあげますね、私のパンツ孕ませるくらいいっぱいピューってして下さいね♥」
終わらない……射精が全く終わらない!
ドプッ……ドプッ……!
エミリアちゃんが手を上下させる度に射精してしまう。
「ほら分かりますか?
お兄さんの亀頭が当たってる場所、私のオマンコを覆ってた部分なんですよ♪
オチンポとオマンコ、間接キスしちゃってますね♥」
「うぅぅっ……!」
俺は呻き声を上げながら、快楽に翻弄されていた。
気持ち良い……気持ち良い……気持ち良いっ……!
自分でするオナニーとは比べ物にならない快感。
しかもその快楽を与えているのが、自分と親子程も歳の離れた幼女という事実が興奮に拍車をかけていた。
長い射精が終わった。
肩で息をする俺の顔の横で、エミリアちゃんはパンツを広げる。
「見てください、お兄さん……
私のパンツ、お兄さんの精液でグチャグチャに犯されちゃいましたよ?
こんなに出しちゃう位、気持ち良かったんですよね♪」
パンツにはベットリと精液が付着している。
彼女は精液を指で掬うと、躊躇なく口に運ぶ。
「ふあぁぁっ…… ♥
これがお兄さんの味……!
あっ、ダメ……イクっ…… ♥
お兄さんの精液舐めただけで、私イっちゃうぅぅぅっ♥」
エミリアちゃんはガクガクと身体を震わせ、その場にへたり込む。
だらしのない表情を浮かべ、股間からは愛液をダラダラと垂れ流している。
ゴクリと生唾を飲み込む。
正直に言おう。
俺は興奮し、発情していた。
目の前の少女が自分の精液で絶頂したという事実に。
分かっている。これは許されない事だと。
年端もいかない少女と淫行に耽る。それがどれほど罪深い事か。
しかし、その罪悪感とは裏腹に俺の身体と心は浅ましく快楽を求め始めていた。
もっと目の前の少女を乱れさせたい、汚したい、犯したい……!
「あはっ、お兄さんの目、まるでケダモノみたいですよ♪
お兄さんが今感じている『それ』こそ、私たちサバトが掲げる基本理念……
『幼き躯がもたらす悦楽と背徳』です♥」
エミリアちゃんは胸元のリボンをシュルッと解くと、服を脱ぎ始める。
上着をずらし、中のシャツをはだけさせて半脱ぎになると、俺の腰の上に跨って来た。
「いかがですか、背徳エッチの味は?
たまらないですよね♪
ゾクゾクしますよね♪
……さて、そろそろ本番とイキましょうか。
お兄さんに私の処女、捧げちゃいますね……♥」
その言葉で俺のペニスは再びそそり立つ。
彼女はペニスに手を添えると、腰を浮かせ自らの手で秘部にあてがう。
ズプゥッ……!
「ふっ……あぁぁぁぁっ……♥」
割れ目に俺のペニスが飲み込まれていく。
結合部からジワリと血が流れ出してくる。
「エミリアちゃん、血が……!」
「大丈夫、です……このまま一番奥まで……!」
ズチュッ、ブチィッ!
「ひあぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ……♥」
「ぐうあぁぁぁぁっ……!」
ペニスが最奥に達した瞬間、同時に絶頂した。
「ああっ、せーえき来てる……♥
私の中お兄さんで満たされて……またイく、イっちゃうぅぅぅぅっ♥」
彼女は体を仰け反らせて、連続で絶頂する。
「ぐあっ……ひぃぃぃぃぃぃっ!」
俺は堪らず悲鳴を上げる。
何だコレ……!気持ち良すぎる!
彼女の膣内は見た目通りとても狭い。
キツキツの膣内でペニスに与えられる締め付けは、数秒前まで童貞だった俺にはあまりにも強烈過ぎた。
「あああぁぁぁっ!
無理ぃっ、こんなの耐えられないぃぃぃっ!
抜いて……お願いだから抜いてっ、エミリアちゃん!
このまま続けたら俺、おかしくなるっ!
狂っちゃうからあぁぁぁぁっ!」
「何言ってるんですか、お兄さん♥
まだまだこれからですよぉ♥
ほら、腰動かしちゃいますね♥
こうやって前後にぃ、クイッ♪ クイッ♪って動かしてぇ、お兄さんのオチンポもっと気持ち良くしてあげますからぁ♥」
彼女は騎乗位でリズミカルに腰を前後させる。
「あっ、ああっ、駄目、駄目だって……!
そんなに動いたらまた出る、出ちゃうぅぅぅぅっ!」
ドピュッ、ドピュッ、ビュルルルルルルーッ!
「んひぃっ♥またきたぁっ、お兄さんの熱い精液っ♪
いっぱい、いっぱい出てるぅ♥
分かりますかぁ、お兄さん♪
私の子宮のナカ、お兄さんの精子がたくさん泳いじゃってますよぉ♥
今日出会ったばかりのロリ魔女にたっぷり種付けしちゃいましたね♥
……赤ちゃん、出来ちゃうかもですよ?」
その言葉を聞いて俺は、身震いが止まらなくなった。
俺は……俺は狂ってしまったのだろうか?
幼女を孕ませてしまったかもしれないと言うのに。
取り返しのつかない罪を犯してしまったかもしれないのに。
俺の心の中に有るのは、どうしようも無い程浅ましく淫らな欲望だった。
目の前のメスを完全に自分のモノにしたい……!
力尽くで組み伏せて犯し尽くしたい……!
「ああっ、お兄さんの目つき凄くいやらしい……♥
私を犯したいんですね?
欲望のままに私の身体を貪って屈服させたいんですね?
良いですよ♪
今から解毒魔法でお兄さんに飲ませた痺れ薬の効果消しちゃいますね。
いっぱい私を可愛がってください、お兄さん♥」
彼女は俺の胸元に手のひらを当てる。
そこから温かい感覚が体全体に広がっていく。
手足の感覚が戻ってくる。
「うっ……ああぁぁぁぁぁっ!」
俺は彼女の腰を掴むと下から思い切り突き上げた。
パァンッと肉と肉がぶつかり合う音が響く。
「ひああぁぁぁぁぁっ♥ オチンポ奥まで来てるぅぅぅーっ♥
オチンポの先っちょ膨らんでぇっ……また中出しされちゃうぅぅっ、来てっ、来てっ、お兄さんの精液で私のオマンコ屈服させてぇぇぇぇっ♥」
俺は彼女の最奥にペニスの先端をグリグリと押しつけながら射精する。
「イク、イクイクイっちゃうぅぅぅぅっ♥
ああぁぁぁぁっ、イっクうぅぅぅぅぅぅーッ♥」
エミリアちゃんは全身を痙攣させながら絶頂する。
まだだ……! もっと、もっと彼女を乱れさせたい……!
俺は射精しながら腰を突き上げる。
「エミリアちゃんっ、好きだっ!大好きだ!
俺は……君の事が大好きだぁぁぁぁっ!
もうロリコンでいい!
この気持ちにウソはつけない……!
俺は、俺は君を愛してる……!」
「あぁぁぁぁっ、私も好きっ、好き好き好きっ♥
愛してますぅぅぅぅっ♥
ああっ、ダメ……!
私またイキそうです……♥
お兄さんと一緒にイク……!
射精されながら突き上げられてイっちゃうぅぅぅぅっ♥」
俺は一際強い突き上げで彼女の最奥にペニスをめり込ませると、残りの精液を注ぎ込む。
ズンッ……! ビュルッ! ビュルルルルーッ!
「ふっ、ぐうぅぅぅぅっ……!」
「はっ、あぁぁぁぁぁっ……♥
スゴい……こんなにいっぱい♥
お腹の中お兄さんの精液で満たされて……♥
あああっ、何か来る……何これ!
ふあぁぁぁぁっ……♥」
彼女は絶叫すると、潮を吹いて絶頂した。
プシャアァァァッ、と俺の腹の上に液体が降り注ぐ。
「ああっ、ゴメンなさいお兄さん……
でもコレ我慢出来なくて……ああっまた……! ひあぁぁぁっ♥」
再度の潮吹き。
俺のペニスはその間もずっと射精を続けていた……
射精が終わると、これまで感じなかった疲れが一気に押し寄せて来た。
しかし、彼女はまだ満足してない様で、今も俺の上で腰を振り続けている。
「うぁぁ、エミリアちゃんもう無理だよ……
もう一滴も出ないからぁぁ……」
「しゅきぃ……だいしゅきぃ……♥
もっとぉ♪ もっとだしてぇ♪ おにいさぁん……♥」
彼女は発情しきった表情で、腰を動かす。
その腰の動きは、激しくも繊細。
俺の弱点を的確に責めて来る。
もう出ないと思っていたのに、また下腹部から熱が込み上げて来る。
ドプッ、ドプッ、ドプッ……!
先程より勢いの落ちた射精。
それでも結構な量の精液だ。まだこんなに出るなんて……
「ああっ、しゅごいぃぃぃっ♥
おにいさんのせーえき、あつくて、おいしくてぇ……きもちいいよぉぉ……♥
……まだ、まだたりない♥
もっと、もっとちょうだぁい、おにぃさあぁん♥」
再び腰を動かし始めるエミリアちゃん。
ああ……もう無理だ。
意識が急激に薄くなって行く。
最後に視界に映ったのは、虚ろな目で腰を振り続ける幼い魔女の姿だった……
……意識が少しずつ浮上して来る。
後頭部に柔らかい感触を感じる。温かくてとても気持ち良い。
「う……うぅぅぅん」
瞼をゆっくりと開く。
目に映るのは先程愛し合った少女の顔。
彼女は優しい目つきで俺の頭を撫でている。
……これはひょっとして膝枕というやつだろうか?
知らなかった……女の子の太ももってこんなに柔らかいのか。
「目が覚めたんですね、お兄さん。
あっ、疲れてるでしょうからそのまま横になってて下さいね。
その、あんなに激しく……しちゃいましたし……♥」
頬を染めて目を伏せるエミリアちゃん。
瞬間、気を失う前の記憶が鮮明に蘇る。
体が熱くなる。
恥ずかしさが込み上げて来る。
「私、嬉しかったです。
あんなに情熱的に求めてくれて……♥
もう幸せ過ぎて……えへへ♥」
だらしなく頬を緩めて、心底幸せそうに微笑むエミリアちゃん。
そんな彼女の顔を見ているとこっちまで幸せな気分になってくる。
そしてムラムラして来る。
俺は起き上がると、エミリアちゃんの唇を奪う。
ファーストキスだった。
あれ程エッチしまくったのにキスしてなかったのだ、俺たちは。
「ふあっ……お兄さんにキスされちゃった……♥」
「俺も幸せだよ、エミリアちゃん。
君さえ良ければ俺の恋人になって欲しい。
……どうかな?」
「はいっ、私の方こそお願いします♥
えへへ、いっぱいイチャイチャしましょうねお兄さん♥
それからエッチな事も、もっと、もっとシてくださいね……♥
だって私たちは恋人同士なんですから♪」
その言葉を聞いて我慢出来なくなった俺は、彼女を押し倒す。
……頭の中で僅かに残った理性が訴えかけてくる。
こんなのおかしいだろ、と。
確かに彼女とセックスした後の俺は色々とおかしい。
いや、正確にはセックスの途中からか……
それまで感じていた後ろ暗さや罪悪感が極端に薄れ、快楽と欲望に溺れてしまったのだ。
まあ今はそんな事どうでもいい。
俺は頭の中の理性を殴り倒すと、エミリアちゃんとのセックスに没頭する。
彼女のロリマンコにいきり勃ったペニスを突き立て、激しくピストンし始める。
甘い悲鳴を上げて絶頂する彼女に、容赦無く射精する。
ああ、何て幸せなんだ……
この快楽と背徳の前には、どんな綺麗事も無意味だ。
俺はこれから始まる恋人との性活に胸を躍らせながら、彼女と一緒に絶頂した。
慣れないウォーキングなんぞしてみた所、案の定足の筋肉が悲鳴を上げたのだ。
……全く運動不足にも程がある。
まさか5kmも離れてない場所で限界を迎えるとは。
タオルで額の汗を拭いながら、公園の中を見る。
ボール遊びに戯れる男の子たち、世間話に花を咲かせる子育て中の母親たち。
いつからだろう、そんな光景に疎外感を感じる様になったのは。
まるで自分だけが時の流れに取り残された様な……
もちろんそれは錯覚だ。
残酷な程に流れ、過ぎ去っていく物なのだ、時間ってヤツは。
トイレで用を足し、手を洗うついでに顔も洗う。
運動で火照った顔に冷たい水が心地よい。
鏡に写った自分を改めて見る。
数年前に比べると明らかに太った。
腹は出っ張り、顎も二重顎になりつつある。
いわゆる中年太りというやつだろう。
髪の生え際もじわじわと後退している。
親父も毛が薄かったので、俺もいずれは……と思っていたが、その時が来たと言う事だろう。
大学を卒業して、社会人になりそこからはあっという間だった。
仕事して家に帰り、飯を食い風呂入ってマスかいて寝る。
ひたすらそのルーチンワークの繰り返しだった。
20代の頃はそれでも良かった。
同期が結婚したり、夢の実現の為に努力している中、いつか俺にも転機が訪れ、人生が大きく動くに違いない。
そんな風に気楽に考えていた。
結論から言うとそんな物無かった。
気がつくとアラフォー、挙句の果てに童貞。
勤め先の健康診断でBMIとコレステロールがどうのこうのと言われ、渋々運動せねばならなくなった中年。
それが俺、里口 省吾(さとぐち しょうご)だ。
夢も無く、大切な人も居ない。
そんな奴が適当に生きてきたツケが回ってきた。
それだけの話だ。
……まあ悲観的になっても仕方ない。
世の中には俺なんかより、もっと悲惨な境遇だったり、もっと追い詰められて日常生活を送る事さえ困難な人だって居る。
そんな人達に比べれば、自分は遥かに恵まれていると言える。
どうあれ五体満足で、普通に暮らせているのだから。
ベンチのあった場所に戻って来ると、1人の女の子が腰掛けていた。
特に何をするでもなく、足をブラブラさせながら空を見ていた。
コスプレか何かなのか、派手な衣装に魔女が被る様な帽子を被っている。
本当はもう少し休憩したかったが、ベンチに先客がいるのなら仕方がない。
踵を返して立ち去ろうとした時、強い風が吹いた。
その風で女の子の帽子が飛ばされ、自分の方へ飛んでくる。
丁度頭上を通り過ぎる瞬間、俺は咄嗟にジャンプして手を伸ばす。
パシッ!
運良く帽子をキャッチできた。
女の子が駆け寄って来る。
「あのっ、助かりました! ありがとうございます!」
彼女はペコリと頭を下げてお礼を言う。
礼儀正しい子だ。
「遠くまで飛ばされなくて良かったね。ほら……」
女の子に帽子を手渡す。
彼女は俺の手を両手でギュッと握ると、そのまま俺の事をジィッ……と見つめてくる。
……しばらくそのまま見つめ合う。
近くで見て分かったが、とても可愛い子だ。
金髪に紫色の瞳、透き通る様な白い肌、将来凄い美人になるだろうなこの子……
「あの……私の名前エミリアって言います。
良ければ貴方の名前、教えてもらって良いですか……?」
「えっ……あ、ああ俺の名前は省吾、里口 省吾って言うんだけど……」
エミリア……名前と容姿から見て外国人だろう。
彼女は手を離し、帽子を目深に被る。
「ショウゴ、お兄さん……やっと私にも……エヘヘ……♥」
女の子は小声で何か呟くと、モジモジと恥ずかしがる様な仕草をしている。
「……じゃあ、俺はこれで」
「あっ、ちょっと待ってください!」
立ち去ろうとすると、呼び止められてしまった。
「あのっ、私ちゃんとお礼がしたくて……!
お兄さんさえ良ければ、今から私の家に来てくれませんか?
お茶くらいならお出しできますから!」
「えっ、でも……」
正直困惑した。
そんなに大した事してないのに、お礼って言われても……
ましてや知らない男を家に入れるなんて、どう考えても不用心過ぎる。
この子のご両親だって、許可しないだろう。
躊躇している俺を見て、彼女の表情がみるみる曇っていく。
「あの……やっぱりご迷惑でしょうか……?
そうですよね、お兄さんにもご都合が有りますよね……」
上目遣いで俺を見上げる瞳には、うっすらと涙が溜まっている。
ぐっ、何だこの罪悪感は……!
「わ、分かったよ。君の言う通りにするから……!
だから泣かないで? ね?」
しゃがみ込み、彼女の頭を撫でながら慰める。
俺の言葉を聞いた彼女の表情は、パァァッと明るくなる。
「本当ですか⁉︎ 嬉しい……!」
そう言って抱きついてくる彼女。
その瞬間、胸がトクン……と高鳴った。
どこか懐かしい様な、胸が温かくなる感覚だ。
娘に抱きつかれた父親は、こんな感情を感じるのかもしれないな……
「じゃあ、案内しますね!
エヘヘ、善は急げですよ〜♪」
すっかりご機嫌になった彼女に手を引かれて、歩き出す。
お兄さんなんて歳じゃ無いんだけどな……
苦笑しながらも彼女の手を握り返す。
その手は柔らかく暖かかった。
「えっと、エミリアちゃんのお家ってどの辺りなのかな。
ひょっとして結構距離あったりする?」
「いえ、すぐ近くですよ。
あの丘の上にある教会が見えますよね。
あそこが私の家です」
彼女の指差す方向を見ると、確かに教会が見える。
しかし家が教会という事は、この子のご両親は宗教関係者という事だろうか。
あるいはあの教会が孤児院も兼ねていて、この子はそこで生活しているという可能性もあるか……?
いずれにしても教会で暮らしてる女の子が魔女のコスプレをしてるという点は違和感を感じた。
まあハロウィンの仮装だと言うなら話は分かるが、いまは初夏。そんな時期ではない。
一緒に暮らしてる人達は何も言わないのだろうか……?
ひょっとして何か訳ありなのだろうか。
そんな事を考えていると、彼女が話しかけてきた。
「そう言えばお兄さんって、お住まいはこの辺りなんですか?
私この公園には良く来るんですけど、お兄さんは初めて見るから少し気になって」
「いや、俺の家はここから少し離れたところだね。
今日は偶然用事があって、ここに来たんだ」
「わっ、やっぱりそうなんですね。エヘヘ、何か嬉しいな♪」
「ん……?どうして嬉しいの?」
「実は私が今日1人だったのも偶然なんです。
私がこの公園に来る時は大抵他の子と一緒に来るんですけど、今日は偶然1人で来る事になったんです。
……つまり2人の『偶然』が重なったから私とお兄さんは出会えたのかなって。
そういうの運命の出会いみたいでステキじゃないですか♥」
そう言って微笑むエミリアちゃん。
その頬は赤く染まっている。
また胸が高鳴る。
ただ今度は先程の時とは違い、なかなか鼓動が収まらない。
何だろうなこれ……
何だかムズムズするというか、不思議な感覚だ。
その後もエミリアちゃんとは様々な話をした。
彼女はとても聞き上手で、気がつくと俺は自分の事を色々と語っていた。
仕事の事、普段家で何してるか、好きな食べ物の事……
その度にエミリアちゃんは、
「わぁ、素敵ですね!」と感心したり、
「それは大変でしたね……」と落ち込んだりと様々なリアクションを返してくれた。
俺自身、歳の離れた女の子と話す機会なんて無かったので、新鮮で楽しかったのだ。
気がつけば教会のすぐ前に着いていた。
エミリアちゃんは俺の服の袖をクイッと引く。
「どうしたの、エミリアちゃん?」
「あの……お兄さん一つだけお願いがあるんですけど、聞いてもらっても良いですか……?」
「うん? どんなお願いかな?」
「この扉の向こうで見たり聞いたりした事は他言無用でお願いしたいんです。
自分から誘っておいて勝手な言い分だと思うんですが……ダメでしょうか……?」
「えっ、それって一体どういう……?」
急に不穏な事を言い出すエミリアちゃん。
まさかとは思うが何かの犯罪絡みだったりするのだろうか……?
その事を説いただそうとすると、彼女は慌てて両手を振って否定する。
「とんでもないです!ただお兄さんにとって色々と衝撃的な物を見るというか、何というか……!うぅぅ……」
彼女の言う事はイマイチ要領を得ない。
「ゴメンなさい、上手く説明出来なくて……
そうですよね、こんな話凄く胡散臭いですよね……
でも私お兄さんにウソはつきたくなくて……」
シュンとするエミリアちゃん。
……参ったな、この娘にこんな顔されると辛い。
この娘を笑顔にさせる為なら、どんなワガママでも聞いてあげたくなってくる。
父性というやつだろうか?
自分にそういう感情があったなんて知らなかった。
俺はしゃがみ込みエミリアちゃんと視線を合わせる。
「分かった、エミリアちゃんの事信じるよ。
ここで見た事、聞いた事は決して口外しないって約束するよ」
「……優しいんですね、お兄さん。そんなに優しくされたら私……」
両手で帽子を掴み、俯くエミリアちゃん。
体がプルプルと小刻みに震えている。
「我慢できなく、なっちゃいますよ……♥」
ゾクリ、とした。
一瞬帽子の下から見えたその表情はまるで……
「それじゃあ、中に入りましょうか。
大丈夫、お兄さんが心配してる様な事は一切無いですよ」
「あ、ああ……」
エミリアちゃんに手を引かれ、俺は扉をくぐる。
……目の錯覚だったのだろうか?
さっき彼女は笑っていた。
今見せている様な無邪気な笑顔とはまるで違う、だらしなくいやらしい笑みだ。
まるで飢えたケダモノの様な……
そんな顔だった。
扉の中に入った俺は唖然としていた。
何故なら目の前に広がる光景は、とても教会とは思えなかったからだ。
薄暗い空間だった。
所々にある燭台には青い炎が灯っている。
正面の床には魔法陣が描かれ、ボウッ……とピンクの光を放っている。
その向こうには受付の様な窓口が見える。
そこには小柄な女の子が座っている。
その子はこちらに気付くと、笑顔で手を振り声をかけて来た。
「あっ、お帰り〜エミィ。……ってちょっと待って!
その人ってもしかして……!」
女の子は俺を見ると、机から身を乗り出して驚く。
「うん、私のお兄さん……になってくれるかも知れない人」
「マジか! うお〜、マジでか⁉︎」
その子は机を乗り越えると、こちらに向かってトテテ……と駆けてくる。
俺の前で急停止した女の子は、俺の顔をマジマジと見つめてくる。
「へぇ〜、ふぅ〜ん、ほぉ〜……」
顔だけではなく、俺の周りをグルグル回りながら全身をジロジロと見られる。
(しかしこの子、凄いカッコしてるな……)
エミリアちゃんより更に小柄で幼く見える体型。
頭にケモノ耳、手足もケモノの様になっている。
腰には悪魔っぽい羽根がついており、お尻からは長い尻尾まで生やしている。
まあ作り物なんだろうが、質感が異様にリアルだ。
特に尻尾なんて作り物とは思えない程多彩な動きを見せている。
着ている服も実に際どい。
というかレオタードにしか見えない。
しかも、下の素肌が透けて見えている位に超薄地。
……正直目のやり場に困る。
女の子はもう一度俺の正面に立つと、下からジッ……と見上げてくる。
しばらくそうしていたが、
「ねぇ、お兄ちゃんの名前教えて?」
そう問い掛けて来た。
お兄ちゃんって俺の事だろうか……?
「……里口 省吾」
手短に応える。
「ふ〜ん……私の名前はメルティ、気軽にメルちゃんって呼んでね。
ショウゴお兄ちゃん♪」
彼女はそう言うと、ウインクをしてあざといポーズをとる。
「あ、ああよろしくね。メルちゃん……」
俺は若干引き気味に答える。
何故だろう、彼女からは油断出来ない何かを感じる。
俺の仕事はいわゆるセールスマンだ。
それなりの年数をこなしてきたので、同族の匂いには敏感なつもりだ。
その嗅覚が俺に警鐘を鳴らしている。
見た目に騙されるな、と。
「あの、お兄さん。とりあえず私の部屋に行きませんか?
そこでお茶でも飲みながらゆっくりご説明します。
私達の事とか、この場所の事も……」
エミリアちゃんが俺の袖を引っ張り、そう提案してくる。
「あ〜っ、エミィがお兄ちゃんを部屋に連れ込もうとしてる。
ズルいズルい! それなら私も一緒に行くからね。
独り占めしようとしたってそうはいかないんだから!」
「何言ってるのメル。あなた今日は受付の当番でしょう。
当番をサボったらまたペトラ様に怒られるよ?」
「うっ、そうだけど……うぐぐ……!」
「そういう事。今日の所は大人しくしておきなさい。
さあ行きましょうか、お兄さん」
エミリアちゃんは俺の手を引いて歩き出す。
「えっと……あれで良かったのかな。
お友達なんだよね?」
「お友達というか、相棒というか、ライバルというか……
まあ私とあの子はいつもこんな感じです。
それにこれくらいでへこたれる子じゃ無いですよ、メルは」
背後から“私は諦めないからね〜”という叫び声が聞こえてくる。
エミリアちゃんは肩をすくめて苦笑いする。
「……ね? 言った通りでしょう。ああいう子なんですよ」
その時のエミリアちゃんの顔はどこか大人びて見えた。
……へえ、こういう一面もあるんだな。
彼女の色々な表情を見る度に胸が高鳴る。
何となく嬉しくなった俺は彼女の手をギュッと握る。
彼女の方も俺をチラリと見ると、ギュッと握り返してくる。
そのままお互いに無言で歩いていく。
胸の高まりは鳴り止まなかった。
薄暗い廊下を抜けると、急に建物の内装が変わった。
近代的で清潔な空間だ。
俺達以外にも色々な人で賑わっている。
集まった人々を見てすぐに違和感を感じる。
(子供しか居ない……?)
そう女性は全員子供だった。例外は無い。
エミリアちゃんと同じ服、帽子を身に着けている娘、メルちゃんの様にケモノ耳や尻尾をつけた娘、悪魔っぽい角や羽根、尻尾をつけた娘……
まあこの辺りは良い。まだ『コスプレ』の範疇に収まっている。
しかし中には下半身が馬や蛇になっている娘たちまでいる。
蹄を鳴らして歩く馬の下半身を持つ娘、蛇の下半身をくねらせて移動する娘……
コスプレであんな生々しい動きが出来るものなのか……?
まさか本物……?いやでもそんな馬鹿な……
混乱する俺にエミリアちゃんが声を掛けてくる。
「私の部屋はもうすぐそこです。行きましょう、お兄さん」
「あ、ああ……」
エミリアちゃんに手を引かれ、居住区と書かれたエリアの一室にたどり着く。
「さあ、どうぞお兄さん。ここが私の部屋です」
エミリアちゃんがドアを開けて、入室を促してくれる。
お邪魔します、と挨拶して部屋に入る。
部屋を見回す。
女の子の部屋にしては重厚な雰囲気だ。
家具の大半はアンティーク家具で統一されており、格調の高さを感じる。
掃除や整理整頓も行き届いていて、住人の几帳面さがよく分かる。
「少し待っててくださいね、今お茶の準備をするので」
エミリアちゃんは帽子をフックに掛けると、部屋の奥にある簡易キッチンに向かう。
俺は椅子に腰掛けて静かに待つ。
先程は女の子らしくない部屋だと思ったが、じっくり観察するとそうでもない事に気付く。
ベッドの側にはクマのぬいぐるみが置いてあるし、小物類も可愛らしいキャラクター商品が多い。
本棚もそうだ。やたらと分厚いハードカバーの本が大半だが、良く見ると漫画やライトノベルも入っている。
それらを見て微笑ましい気持ちになっていると、彼女がトレーを持って戻って来た。
「お待たせしました。ミルクティーで良かったですか?」
「うん、大丈夫だよ。ありがとう」
「お茶菓子はクッキーにしてみました。良ければ召し上がってください。
一応私の手作りなんですよ♪」
「本当に? 凄いね、洋菓子作れるんだ。」
俺は彼女の頭を撫でて褒めてあげる。
「あっ、いえそんな大した事は……」
クッキーを食べて紅茶を飲んでみる。
……美味い。
クッキーの旨さがミルクティーのコクのある甘みと合わさって良く分かるのだ。
「いや本当に美味しいよコレ。毎日ご馳走になりたいくらいだ」
「本当ですか! エヘヘ、嬉しい……もっと褒めてくださいお兄さん♥」
ギュッと抱きついて甘えてくるエミリアちゃん。
自分の部屋にいるからだろうか、さっきからエミリアちゃんのテンションが高い。
ひょっとしたらこれが本来の彼女なのかもしれない。
「……そういえばエミリアちゃん、さっき言ってたよね?
自分達の事説明してくれるって」
「やっぱり気になりますよね?
私達が何者なのか……
お兄さんにとっては、信じられないような話の連続になると思いますが……
聞いて頂けますか?」
「うん、お願いするよ」
彼女は机の上に置いていたタブレットを手に取ると、俺の膝の上に座ってきた。
「あの……エミリアちゃん?」
「この体勢の方が説明しやすいかと思ったんですけど……何か問題ありましたか?」
彼女はタブレットを起動させながら、さも当然とでもいう様に身体を密着させてくる。
……まあ良いか。何かやましい事がある訳でも無い。
彼女があっけらかんとしている以上、俺の方で気にしすぎるのも失礼だろう。
「じゃあ始めますね。まず私達『魔物娘』についてお話します。
端的に言って私達は人間ではありません。
この世界とは別の世界からやって来た来訪者……それが私達『魔物娘』です。
そもそも……」
慣れた手つきでタブレットを操作しながら、到底信じられない様な現実離れした話をするエミリアちゃん。
液晶画面に映し出される様々な画像や動画に合わせて、分かりやすく説明してくれる。
ここに来る前、彼女はここで見たり聞いたりした事は他言しないで欲しいと言っていた。
でもこんな話、誰かに話しても信じてもらえるとは思えない。
それ位突拍子も無い話だ。
俺だってここに来る前にこの話を聞いていたら、一笑に伏していただろう。
……でもさっき見た下半身が異形の娘たち。
あれは『本物』だった。
作り物には決して無い生々しさと躍動感を感じた。
今の俺には、彼女の話を頭ごなしに否定する事は出来なかった。
「……私達についての基礎知識はこんなところです。
どうですか、お兄さん。
今のお話、信じて頂けますか?」
「……解らない」
そう答えるのがやっとだった。
確かに彼女の話はどれも真実味を帯びていた。
画像や動画もチャチな作り物などではなく、本物にしか見えなかった。
……正直混乱していた。
自分達以外の知性体が、何年も前からこの世界の裏側で暗躍してた、なんて話を素直に受け入れられる人間が一体何人居るだろう?
漫画やアニメ、ゲームでは良くある話だが現実にそうなんですと言われても、そう簡単に受け入れられない人間が大多数なのでは無いのだろうか。
残念ながら俺もその大多数の1人だった。
「……そうですか。まあ無理も無いと思います。
でもすぐに理解出来る様になりますよ。
理屈ではなく身体で、ですが」
彼女はタブレットを一旦机の上に置くと、体の向きを反転させて俺の方に体を寄せて来る。
「ち、ちょっとエミリアちゃん……?」
彼女の顔が近い。その頬は上気して赤くなっている。
「ところでお兄さん、私達魔物娘が何を糧にして生きているか覚えていますか?」
えっ……? 確かさっき彼女がしてくれた説明では……
「確か人間の男性の精って……」
「それって何だと思います?」
何ってそれは……
彼女は俺の耳元に唇を寄せると、
「精液、ザーメン、子種汁、オチンポミルク……こう言えば解りますか?」
早口でそう口にして、耳に息を吹きかけて来た。
その瞬間、ドクンと心臓が脈打ち体が熱を持つ。
それだけではなく下半身に強い疼きが生まれる。
これってまさか……! マズい……!
「エミリアちゃん、ゴメン……! ちょっと離れて……⁉︎」
彼女を引き離そうとしたが、腕に力が入らずに体勢を崩してしまう。
椅子が傾き倒れかける。衝撃に備えて体を強張らせる。
……しかし椅子はいつまで経っても倒れず、そこで動きを止めていた。
「ふふっ、暴れたらダメですよお兄さん……♥」
彼女の方を見てギョッとする。
エミリアちゃんの手にはいつの間にか杖が握られていた。
杖の先には巨大な山羊の頭蓋骨を模した不気味な飾りが付いており、その両目に当たる部分からピンク色の鎖が伸びている。
その鎖が床に固定されて椅子の転倒を防いでいるのだ。
彼女が少し杖を動かすと、鎖が伸縮して椅子の傾きを修正する。
今のってまさか……
「そう、魔法ですよお兄さん。これで少しは私の言う事信じて頂けますか?」
彼女が手を離すと、杖と鎖は空間に溶ける様に消失する。
その光景にも驚いたが今はそんなことよりも……
(身体が動かない……!)
身体が上手く動かせない。
身じろぎくらいなら出来るが、手足はほとんど動かない。
それだけではない。
身体が熱い。心臓がバクバクと高鳴る。それに何より下腹部にドロドロとした熱が込み上げてくる。
「まずはお兄さんに謝らなければならない事があります。ゴメンなさい」
エミリアちゃんは目を伏せて俺に頭を下げる。
「私お兄さんとどうしてもしたい事があって、お兄さんの紅茶にお薬を混ぜちゃいました。……本当にゴメンなさい」
薬?それって一体……
「身体の自由を奪う痺れ薬、性感を高める薬、精液を増産させる薬です。
あっ、どれも副作用とかは無いので、ご安心ください。
痺れ薬は一時間もすれば効果は切れます」
笑顔でとんでもない事を話すエミリアちゃん。
「どうしてそんな事を……?君は何が目的なんだ……」
唇は普通に動くし、声も出せる。
そんな都合の良い痺れ薬があるのか……?
「もう……まだ分からないんですかお兄さん。
私の目的はお兄さん、貴方ですよ。
お兄さんと恋人同士になって、生ハメエッチするのが私の望みです♥」
は……?
えっ、いや何で?
恋人同士?
エッチ?
俺とエミリアちゃんが……?
親子程歳の離れた2人が……?
あってはならないだろう、そんな事……!
「私お兄さんの事が大好きです♥
優しく誠実で紳士的……オトナのオトコって感じでとっても素敵です。
好きな人とエッチしたいって思うのは当たり前ですよね?」
うっとりとした表情を浮かべて、俺に好意を伝えるエミリアちゃん。
その告白に胸が高鳴る。
……いや、駄目だ!
そんな一時の感情に惑わされて関係を持ったら絶対後悔する!
「駄目だよエミリアちゃん……!
自分をもっと大切にしてくれ!
君は俺の事を優しくて誠実なんて言うけどそれは誤解だよ。
俺みたいな冴えないオッサンとそんな事したら、君の人生に取り返しのつかない傷をつけてしまう!
今ならまだ間に合う! 考え直すんだ!」
「きっとお兄さんはそう言うと思ってました。
大丈夫、何も気に病まなくて良いんですよ。
お兄さんは悪い魔女に誑かされて、仕方なくエッチしちゃうんです。
そう考えれば罪の意識も薄いでしょう?」
淫らな笑みを浮かべ、誘惑してくるエミリアちゃん。
幼い外見ながらその顔は男を堕落させる魔女そのもの。
そのギャップに頭がクラクラとしてくる。
股間の疼きはどんどん強くなっていた。
「さてと、始める前に少しだけリサーチさせてもらいますね?
お兄さんのスマホ、チェックさせて貰いますよ♪」
エミリアちゃんは俺のポケットからスマホを取り出す。
「フムフム、スマホのロックは指紋認証でも顔認証でも無いっと……
意外と用心深いですね、お兄さん。
でもこうしてっと……はいロック解除♪」
エミリアちゃんの指先が光って、液晶に魔法陣を描くとスマホのロックがあっさり解除される。
そんな馬鹿な……!いや、これも魔法なのか?
「ふふっ、科学と魔法の融合ってヤツですよ。
グレムリンちゃん達には本当に感謝ですね。
さてとまずは何個かアプリをインストールさせて貰いますね〜♪」
彼女はタブレットを操作し、ケーブルで俺のスマホと直結させる。
何かのデータのやり取りをしている様だが、この角度からでは液晶画面が見えず詳しくは分からない。
しばらくして、スマホから『インストール完了なのじゃ♪』と声が聞こえた。
彼女は作業が終わると、ケーブルを抜いて再び俺のスマホを操作し出す。
今度は俺にも液晶が見える様にして、今インストールしたであろうアプリを起動する。
「さて、次は『サバト』についてお話しますね。
……本当は今すぐにでもエッチしたいんですけど、何事も順序がありますからね。
もう少しだけ我慢してくださいね、お兄さん♥」
そう言って、俺の股間を軽く撫でるエミリアちゃん。
「うっ、ぐうぅぅっ……!」
マズい、マズいマズいマズい……!
このままだと取り返しのつかない事になる……!
その確信があるのに、俺の身体は全く言う事を聞かない。
目の前の液晶には、サバトとやらの説明文が表示されている。
サバトとは魔道を極めると共に、あまねく世界に幼い魔物の魅力と背徳を広める事を目的とする、バフォメットを頂点に組織される魔物達の集団である。
「この説明文にある通り、サバトには大きく分けて2つの役割があります。
1つは魔法の研究・開発・実践を行う魔道結社。
そしてもう1つは幼体の魅力と背徳を広める宗教団体。
今重要なのは後者の方ですね」
息が荒い。
興奮のあまり、目眩がする。
「ところでお兄さんは幼女ってアリだと思いますか?」
質問の意味がわからない。
「小学生以下の女の子を性の対象として見た事はありますか?」
「……ある筈が無い」
絞り出す様な声で答える。
そう、あり得ない。
可愛らしいと思う事はあっても、それは性の対象としてでは無い。
エミリアちゃんの様な小さな女の子に欲情し、ましてや性行する等あってはならない事だ。
大人として……いや人として許されざる行為だ。
「ふふっ、そうですよね。
さっきお兄さんのスマホのデータを少し拝見させて貰いましたが、ロリ物のコンテンツは一切ありませんでしたもんね。
お兄さんの性癖はいたってノーマルです」
「なっ……!」
絶句した。
……嘘だろ⁉︎ あんな短時間でスマホのデータなんてチェック出来る筈が無い!
「女子高生物が多かったですね。
後はコスプレ物がチラホラ、と言った感じでしょうか。
ご安心ください。
リサーチで得た情報はこれからのお兄さんとの性活に必ず役立てます♪」
彼女はスマホを机の上に置くと右手を宙にかざす。
次の瞬間、その手には先程の杖があった。
「リサーチはこれで終了です。
さあ、いよいよですよお兄さん……
理性も常識も必要無い、魅惑の背徳エッチ……始めましょうか♥」
彼女は杖の先を俺に向ける。
山羊の両目が光ると、俺の身体が宙に浮かびそのままベッドまで運ばれる。
「まずはお兄さんのオチンポ見せてもらいますね?
ズボンとパンツ、脱がせちゃいますよ〜♪」
「ううっ、止めるんだエミリアちゃん……!
君は自分が何をしているか分かっているのか……?」
俺の制止も虚しく、スルリとズボンとパンツが下ろされる。
ブルン、と飛び出したペニスは限界まで勃起していた。
「わぁ……♥
お兄さんのオチンポ凄いです……
太くて逞しくてカッコいい……♥」
エミリアちゃんは俺のペニスを、至近距離でまじまじと見つめる。
その目はキラキラと輝いている。
まるで大好物の食べ物を前にした様に。
「次は私の番ですね。良く見てくださいね、お兄さん……♥」
エミリアちゃんはベッドに横たわった俺の顔を跨ぐ様な体勢になる。
必然的に彼女のスカートの中が視界に飛び込んでくる。
薄いピンク色のパンツだ。うっすらと浮かぶスジの部分を中心に、ぐっしょりと濡れている。これってまさか……
「解りますか、お兄さん……?
私もうこんなに濡れちゃってるんです。
あの公園でお兄さんに出会って、手に触れた時からずっと……
お兄さんとエッチする事ばかり考えて、こんなにグショグショになっちゃってるんですよぉ♥」
彼女はその場で立ち上がると、俺の顔の上でパンツを脱ぎ始める。
露になるエミリアちゃんの秘部。
ピッチリ閉じられた割れ目からはポタポタと蜜が滴っている。
その周りは全くの無毛。ツルツルだ。
俺はその光景に目を奪われてしまった。
綺麗だった。そしてどうしようもなく淫らだった。
俺のペニスがビクンビクンと震える。
「ああ、お兄さん私のオマンコ見て興奮してくれてるんですね?
嬉しい……嬉しいです……♥」
……駄目だ。思考がまともに働かない。
こんなのおかしいのに、絶対に許されない事なのに……何で俺はこんなに興奮してるんだ?
「お兄さんのオチンポとっても苦しそう……
挿れる前に1回ヌいてあげますね♪
……私の脱ぎたてパンツで♥」
彼女は俺の腰の横に移動すると、自分のパンツを俺のペニスの上で広げる。
「じゃあ始めますね、お兄さん♪
お薬が効いてるからすぐにイっちゃうと思いますけど、遠慮なんかせずにいっぱい出しちゃってくださいね♥」
ペニスに勢いよくパンツが被せられる。
「うっ……あぁぁぁぁぁっ!」
ドプッ、ドプッ、ドビュルルルーーーッ!
俺は我慢する間もなく射精してしまった。
「きゃっ、凄い勢い……!
ふふっ、お兄さんとっても気持ち良さそう♪
このままシコシコしてあげますね、私のパンツ孕ませるくらいいっぱいピューってして下さいね♥」
終わらない……射精が全く終わらない!
ドプッ……ドプッ……!
エミリアちゃんが手を上下させる度に射精してしまう。
「ほら分かりますか?
お兄さんの亀頭が当たってる場所、私のオマンコを覆ってた部分なんですよ♪
オチンポとオマンコ、間接キスしちゃってますね♥」
「うぅぅっ……!」
俺は呻き声を上げながら、快楽に翻弄されていた。
気持ち良い……気持ち良い……気持ち良いっ……!
自分でするオナニーとは比べ物にならない快感。
しかもその快楽を与えているのが、自分と親子程も歳の離れた幼女という事実が興奮に拍車をかけていた。
長い射精が終わった。
肩で息をする俺の顔の横で、エミリアちゃんはパンツを広げる。
「見てください、お兄さん……
私のパンツ、お兄さんの精液でグチャグチャに犯されちゃいましたよ?
こんなに出しちゃう位、気持ち良かったんですよね♪」
パンツにはベットリと精液が付着している。
彼女は精液を指で掬うと、躊躇なく口に運ぶ。
「ふあぁぁっ…… ♥
これがお兄さんの味……!
あっ、ダメ……イクっ…… ♥
お兄さんの精液舐めただけで、私イっちゃうぅぅぅっ♥」
エミリアちゃんはガクガクと身体を震わせ、その場にへたり込む。
だらしのない表情を浮かべ、股間からは愛液をダラダラと垂れ流している。
ゴクリと生唾を飲み込む。
正直に言おう。
俺は興奮し、発情していた。
目の前の少女が自分の精液で絶頂したという事実に。
分かっている。これは許されない事だと。
年端もいかない少女と淫行に耽る。それがどれほど罪深い事か。
しかし、その罪悪感とは裏腹に俺の身体と心は浅ましく快楽を求め始めていた。
もっと目の前の少女を乱れさせたい、汚したい、犯したい……!
「あはっ、お兄さんの目、まるでケダモノみたいですよ♪
お兄さんが今感じている『それ』こそ、私たちサバトが掲げる基本理念……
『幼き躯がもたらす悦楽と背徳』です♥」
エミリアちゃんは胸元のリボンをシュルッと解くと、服を脱ぎ始める。
上着をずらし、中のシャツをはだけさせて半脱ぎになると、俺の腰の上に跨って来た。
「いかがですか、背徳エッチの味は?
たまらないですよね♪
ゾクゾクしますよね♪
……さて、そろそろ本番とイキましょうか。
お兄さんに私の処女、捧げちゃいますね……♥」
その言葉で俺のペニスは再びそそり立つ。
彼女はペニスに手を添えると、腰を浮かせ自らの手で秘部にあてがう。
ズプゥッ……!
「ふっ……あぁぁぁぁっ……♥」
割れ目に俺のペニスが飲み込まれていく。
結合部からジワリと血が流れ出してくる。
「エミリアちゃん、血が……!」
「大丈夫、です……このまま一番奥まで……!」
ズチュッ、ブチィッ!
「ひあぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ……♥」
「ぐうあぁぁぁぁっ……!」
ペニスが最奥に達した瞬間、同時に絶頂した。
「ああっ、せーえき来てる……♥
私の中お兄さんで満たされて……またイく、イっちゃうぅぅぅぅっ♥」
彼女は体を仰け反らせて、連続で絶頂する。
「ぐあっ……ひぃぃぃぃぃぃっ!」
俺は堪らず悲鳴を上げる。
何だコレ……!気持ち良すぎる!
彼女の膣内は見た目通りとても狭い。
キツキツの膣内でペニスに与えられる締め付けは、数秒前まで童貞だった俺にはあまりにも強烈過ぎた。
「あああぁぁぁっ!
無理ぃっ、こんなの耐えられないぃぃぃっ!
抜いて……お願いだから抜いてっ、エミリアちゃん!
このまま続けたら俺、おかしくなるっ!
狂っちゃうからあぁぁぁぁっ!」
「何言ってるんですか、お兄さん♥
まだまだこれからですよぉ♥
ほら、腰動かしちゃいますね♥
こうやって前後にぃ、クイッ♪ クイッ♪って動かしてぇ、お兄さんのオチンポもっと気持ち良くしてあげますからぁ♥」
彼女は騎乗位でリズミカルに腰を前後させる。
「あっ、ああっ、駄目、駄目だって……!
そんなに動いたらまた出る、出ちゃうぅぅぅぅっ!」
ドピュッ、ドピュッ、ビュルルルルルルーッ!
「んひぃっ♥またきたぁっ、お兄さんの熱い精液っ♪
いっぱい、いっぱい出てるぅ♥
分かりますかぁ、お兄さん♪
私の子宮のナカ、お兄さんの精子がたくさん泳いじゃってますよぉ♥
今日出会ったばかりのロリ魔女にたっぷり種付けしちゃいましたね♥
……赤ちゃん、出来ちゃうかもですよ?」
その言葉を聞いて俺は、身震いが止まらなくなった。
俺は……俺は狂ってしまったのだろうか?
幼女を孕ませてしまったかもしれないと言うのに。
取り返しのつかない罪を犯してしまったかもしれないのに。
俺の心の中に有るのは、どうしようも無い程浅ましく淫らな欲望だった。
目の前のメスを完全に自分のモノにしたい……!
力尽くで組み伏せて犯し尽くしたい……!
「ああっ、お兄さんの目つき凄くいやらしい……♥
私を犯したいんですね?
欲望のままに私の身体を貪って屈服させたいんですね?
良いですよ♪
今から解毒魔法でお兄さんに飲ませた痺れ薬の効果消しちゃいますね。
いっぱい私を可愛がってください、お兄さん♥」
彼女は俺の胸元に手のひらを当てる。
そこから温かい感覚が体全体に広がっていく。
手足の感覚が戻ってくる。
「うっ……ああぁぁぁぁぁっ!」
俺は彼女の腰を掴むと下から思い切り突き上げた。
パァンッと肉と肉がぶつかり合う音が響く。
「ひああぁぁぁぁぁっ♥ オチンポ奥まで来てるぅぅぅーっ♥
オチンポの先っちょ膨らんでぇっ……また中出しされちゃうぅぅっ、来てっ、来てっ、お兄さんの精液で私のオマンコ屈服させてぇぇぇぇっ♥」
俺は彼女の最奥にペニスの先端をグリグリと押しつけながら射精する。
「イク、イクイクイっちゃうぅぅぅぅっ♥
ああぁぁぁぁっ、イっクうぅぅぅぅぅぅーッ♥」
エミリアちゃんは全身を痙攣させながら絶頂する。
まだだ……! もっと、もっと彼女を乱れさせたい……!
俺は射精しながら腰を突き上げる。
「エミリアちゃんっ、好きだっ!大好きだ!
俺は……君の事が大好きだぁぁぁぁっ!
もうロリコンでいい!
この気持ちにウソはつけない……!
俺は、俺は君を愛してる……!」
「あぁぁぁぁっ、私も好きっ、好き好き好きっ♥
愛してますぅぅぅぅっ♥
ああっ、ダメ……!
私またイキそうです……♥
お兄さんと一緒にイク……!
射精されながら突き上げられてイっちゃうぅぅぅぅっ♥」
俺は一際強い突き上げで彼女の最奥にペニスをめり込ませると、残りの精液を注ぎ込む。
ズンッ……! ビュルッ! ビュルルルルーッ!
「ふっ、ぐうぅぅぅぅっ……!」
「はっ、あぁぁぁぁぁっ……♥
スゴい……こんなにいっぱい♥
お腹の中お兄さんの精液で満たされて……♥
あああっ、何か来る……何これ!
ふあぁぁぁぁっ……♥」
彼女は絶叫すると、潮を吹いて絶頂した。
プシャアァァァッ、と俺の腹の上に液体が降り注ぐ。
「ああっ、ゴメンなさいお兄さん……
でもコレ我慢出来なくて……ああっまた……! ひあぁぁぁっ♥」
再度の潮吹き。
俺のペニスはその間もずっと射精を続けていた……
射精が終わると、これまで感じなかった疲れが一気に押し寄せて来た。
しかし、彼女はまだ満足してない様で、今も俺の上で腰を振り続けている。
「うぁぁ、エミリアちゃんもう無理だよ……
もう一滴も出ないからぁぁ……」
「しゅきぃ……だいしゅきぃ……♥
もっとぉ♪ もっとだしてぇ♪ おにいさぁん……♥」
彼女は発情しきった表情で、腰を動かす。
その腰の動きは、激しくも繊細。
俺の弱点を的確に責めて来る。
もう出ないと思っていたのに、また下腹部から熱が込み上げて来る。
ドプッ、ドプッ、ドプッ……!
先程より勢いの落ちた射精。
それでも結構な量の精液だ。まだこんなに出るなんて……
「ああっ、しゅごいぃぃぃっ♥
おにいさんのせーえき、あつくて、おいしくてぇ……きもちいいよぉぉ……♥
……まだ、まだたりない♥
もっと、もっとちょうだぁい、おにぃさあぁん♥」
再び腰を動かし始めるエミリアちゃん。
ああ……もう無理だ。
意識が急激に薄くなって行く。
最後に視界に映ったのは、虚ろな目で腰を振り続ける幼い魔女の姿だった……
……意識が少しずつ浮上して来る。
後頭部に柔らかい感触を感じる。温かくてとても気持ち良い。
「う……うぅぅぅん」
瞼をゆっくりと開く。
目に映るのは先程愛し合った少女の顔。
彼女は優しい目つきで俺の頭を撫でている。
……これはひょっとして膝枕というやつだろうか?
知らなかった……女の子の太ももってこんなに柔らかいのか。
「目が覚めたんですね、お兄さん。
あっ、疲れてるでしょうからそのまま横になってて下さいね。
その、あんなに激しく……しちゃいましたし……♥」
頬を染めて目を伏せるエミリアちゃん。
瞬間、気を失う前の記憶が鮮明に蘇る。
体が熱くなる。
恥ずかしさが込み上げて来る。
「私、嬉しかったです。
あんなに情熱的に求めてくれて……♥
もう幸せ過ぎて……えへへ♥」
だらしなく頬を緩めて、心底幸せそうに微笑むエミリアちゃん。
そんな彼女の顔を見ているとこっちまで幸せな気分になってくる。
そしてムラムラして来る。
俺は起き上がると、エミリアちゃんの唇を奪う。
ファーストキスだった。
あれ程エッチしまくったのにキスしてなかったのだ、俺たちは。
「ふあっ……お兄さんにキスされちゃった……♥」
「俺も幸せだよ、エミリアちゃん。
君さえ良ければ俺の恋人になって欲しい。
……どうかな?」
「はいっ、私の方こそお願いします♥
えへへ、いっぱいイチャイチャしましょうねお兄さん♥
それからエッチな事も、もっと、もっとシてくださいね……♥
だって私たちは恋人同士なんですから♪」
その言葉を聞いて我慢出来なくなった俺は、彼女を押し倒す。
……頭の中で僅かに残った理性が訴えかけてくる。
こんなのおかしいだろ、と。
確かに彼女とセックスした後の俺は色々とおかしい。
いや、正確にはセックスの途中からか……
それまで感じていた後ろ暗さや罪悪感が極端に薄れ、快楽と欲望に溺れてしまったのだ。
まあ今はそんな事どうでもいい。
俺は頭の中の理性を殴り倒すと、エミリアちゃんとのセックスに没頭する。
彼女のロリマンコにいきり勃ったペニスを突き立て、激しくピストンし始める。
甘い悲鳴を上げて絶頂する彼女に、容赦無く射精する。
ああ、何て幸せなんだ……
この快楽と背徳の前には、どんな綺麗事も無意味だ。
俺はこれから始まる恋人との性活に胸を躍らせながら、彼女と一緒に絶頂した。