前編《触手愛》
それは仕事帰りのこと。いつものように、ユウくんとお喋りしながら帰り、ユウくんをマンションへ送り届ける。そこで簡単なご飯を作ってあげて、私が家に帰ろうと夜道を歩いているとき、道の真ん中にそいつはいた。
闇に浮かぶ、白の存在。
全てを塗り潰すかのような、圧倒的な存在感。
呼吸するのも忘れてしまいそうな、畏怖すらしてしまいかねない、至高の存在。
宵闇を切り裂く真っ白な長い髪。
艶かしく捻れて突き出た黒き角。
舐めたい衝動を駆らせる尖った耳。
全てを射抜く妖しき赤い瞳。
吸血鬼を思わせる髪と同じ色の翼。
先がハート型の艶やかな光沢を放つ尻尾。
胸元と股間が露になった淫靡な服。
コスプレ?
いや違う。
こいつは、コスプレなんかじゃない。
人間じゃ、ない。
私の本能は最大の危険信号を発していた。これまで闘ってきたどんな悪漢でも感じたことのない、強烈な危険信号。本能が逃げろも叫ぶ。こいつと闘ってはいけない。それどころか関わってもいけない。とにかく逃げろ。逃げて逃げて逃げまくって、こいつのいないところに行け。そう、本能が私に命令する。
だけど。
身体が動かない。本能の命令を無視し、動いてくれない。あの女の瞳を見た瞬間から、私の身体は私のものじゃなくなっていた。
「おいで」
人外の女が言う。私の身体はその言葉を聞き入れ、歩き始めた。
どうして?私の本能は女に近づくことを嫌がっている。なのに。
私の身体はどうしてこんなに喜んでいるの?女に近づくことにどうしてこんなにも興奮しているの?
「ふふ。いい子ね」
女の前に立つ。女としては私は背が高い方だけど、この女も私と同じくらいだった。目線がまた混じりあい、私の身体は言葉にできない快感に包まれる。
ああ、私の身体、どうしたっていうの?
どうしてこんなにも期待してしまっているというの?
女が私に近寄る。その一歩で私のアソコはびしょびしょになった。いやらしい液でいっぱいになった。女は私の首に腕を回す。彼女に触れられたところから甘い痺れが走って、私はさらにアソコを濡らしてしまう。だけど、これから起こることに比べたら微々たるものだった。
女は、首に腕を回し終えると優しく微笑んだ。聖母よりも慈愛を含んだ微笑で言う。
「いっぱい気持ちよくなってね」
彼女の唇が近づき、私の唇に触れた。
その瞬間だった。
頭の先から足先まで走る電流。
全身を雷のごとき快感が貫いた。
ガクガクと身体が痙攣する。立っていられないけど彼女に掴まれているので倒れられない。私は彼女に身体を委ねるほかない。
同時に視界が歪む。私の目はぐるんと上を向き、白目になっていた。
全身からは濁流のような汗。
「ンンンンンンンンー!!」
そして、股間。私は彼女にキスされた瞬間、白濁した愛液を出し、潮を噴き出し、そして、おしっこを漏らしていた。
ジョボボボボボボボボボ!!
いやらしい卑猥な音を立てて私の股間から、ありとあらゆる汁が出ていく。
ガクガクガクガクガクガク!
快感による痙攣が私の身体を襲う。それはキスが終わるまでずっと続いた。
彼女とのキスはたっぷり三分。
その間、私のアソコからは愛液も潮もおしっこもで続けた。お漏らしするのはすごく気持ちよかった。これまで味わったことのない、壊れてしまいそうなほどの快楽だった。
「ぷはぁ……ふふ、ごちそうさま」
「はぁ、はぁ、はぁ、はぁ」
私は快楽による虚脱で、なにも言えなかった。ただ肩で息するばかり。
ああ、きもちいい。ここちいい。
彼女の身体は柔らかくて、甘い匂いがして、まるでお母さんの胸の中にいるよう。全てを委ねたい気分になる。
ああ、眠い。
「ふふ、ゆっくりおねんねしなさい。起きたとき、もう寝られないくらい気持ちよくなるのだから」
彼女の子守唄のような優しい声に、私は抵抗する意思すら抱かず、眠りに堕ちた。
―∞―
私が目を覚ますと見慣れない天井が広がっていた。天井までが高く蛍光灯はなく、薄暗い。ここはどこだ、と首を振ると、多色なステンドグラスが壁一面にあり、その前に巨大なマリア像があった。ここは教会らしい。
「ん……」
私は起き上がる。どうやら私は、仮設された小さな祭壇の上に寝かされていたようだ。柔らかい布が敷かれていたせいか身体の節々は痛くない。
私は辺りを見渡す。人は、いない。誰もいない。
どうして私はここに?思い当たる節は一つ。あの女だ。あのコスプレみたいな人外女が私をここへ連れてきた。私は誘拐されたのか。
にしてもどこに。いないなら今のうちに逃げてしまうか?
「うふふ、こっちよ」
そんなことを思っていたら声が教会内で反響した。
どこで声がしたのかわからず周りを見るが、誰もいない。
「こっちよ、こっち。あなたのう・え」
「えっ?」
言われた通り上を向く。そしたらいた。あの淫靡な格好をした人外の女が、ふよふよと宙に座るようにしていた。
「そ、空を飛んで……」
「うふふ。空くらい飛べるわよぉ。リリムだもの」
「あんたは一体何者?私をどうしようっていうの?」
女が目の前にいる以上、逃亡は無意味だろう。それができるなら最初から私はここにいない。ここがどこかもわからないのに、下手に動くのは愚策だ。
「私の名前はリリアナ・ローゼンパール。リリィって呼んでね。種族は魔王の子リリムよ、手塚浩子さん」
「どうして私の名を」
「誘拐する娘のことを調べておくのは当然でしょ」
「……………………」
計画的な犯行、か。となるとこの場所もどこか山奥か森の奥かどこかの放置された教会なのかもしれない。逃げるのは難しい。
「目的はなに?身代金?悪いけど私の家はボンビーだからね。お金なんて持ってないわよ?」
「ボンビー?……よくわからないけどお金に興味はないわ」
「だったら何が欲しいのよ!」
私は声を荒らげてしまう。精神的余裕がなくなってきていたのかもしれない。
「ふふっ。私が欲しいのは、あ・な・た」
「…………はい?」
いきなりなにを言い出すのだこいつは。なに、これが所謂、百合とかいうやつのことか?
そういえば最初にこいつにキスをされた。女同士のキスはノーカンと考えたいが、もしそんな理由でキスをされたとしたら。
顔が熱くなる。落ち着け私。平静を保て。私はノーマルだ。一般ピーポーだ。女同士は許容範囲外だ。それに私には愛しのユウくんがいる。
「ふふ、あなたが考えている意味で言ったんじゃないわよ。あなたにも私と同じ存在になってもらいたいだけ」
「同じ、存在?」
「そう。――魔物娘。最愛の男性を、一生自らのものにでき、その愛を一身に受けることのできる存在。そして、人間では感じることのできない最高の快楽を味わい与えることのできる存在。それが魔物娘。人間の一つ上位の存在よ。あなたにはそれになってもらいたいの」
「……………………」
最高の快楽。
さっき感じた以上の快楽。
「私はあなたを魔物娘にできる。どうかしら?魔物娘になって最愛の男性と永遠の愛を育まない?」
「……………………ふざけるな」
私は声を絞り出す。力一杯の敵意をリリアナに向けた。
「魔物娘になるってことは人間をやめることでしょ?そんなもの、なるわけないじゃない。男性を永遠に愛せる存在?なにそれ?じゃあ、あんたは愛の伝道師ってわけ?キューピッドさん?そんな慈善行為が目的じゃないでしょ!あんたはなんか企んでいるんでしょ!」
私の怒号にリリアナは、
「うーん、本当に親切心でやっているのだけれどね。まあ、魔物娘になってくれたら私が、いや私達が得するのは確かだけど」
「…………得?」
仲間がいるのか、こいつは。
「うん。皆ハッピーになれる偉大な計画よ。教えてあげようかしら?」
私は無言で答えを示した。
リリアナは優しく微笑む表情で、私の前に降りてくるとその位置で滞空する。
「うふふ。私はね、この世界とはまた別の次元の世界から来たの」
別の次元?なに、ファンタジーからSFに変わったの?
「信じられないって顔ね。まあ、無理に信じなくてもいいわ。とにかく、私はそこから来た。そこは楽園みたいな場所でね、多種多様な魔物娘がたくさんいるの。そして最愛の男性と幸せに淫らに暮らしているの。この世界に来たのは、ここを私の住む世界のようにするため。そう魔物娘でいっぱいにするのよ」
「…………侵略しにきたの?」
「違うわ。共存しに来たの。私達はこの世界を愛ある世界にしたいのよ。そのための計画。でも、この世界には魔物娘もいないし、魔法も存在しない。だから少しずつ魔物娘をここに連れてきて、この世界を魔物娘を受け入れる世界にするの。そうしていけば大気中に魔素が満ちて大規模な魔法が使えるようになる。そうなれば計画は完成よ」
リリアナは微笑む。
「大規模魔法をこの世界自体にかけて、元々から魔物娘が存在していた世界にするの。そうすればいくら魔物娘がこの世界にいても拒絶されることはない。幸せな世界が構築される」
私は上手く理解できなかった。世界がどうとか、あまりにも話の規模がでかくて分からなかった。ただ一つわかるのは、私が人間としての危機に直面していること。
「……私は魔物娘になんかならないわよ。家に帰して」
対してリリアナは聖母の笑みだ。
「そういって私が「はい帰します」と言うと思うかしら?」
「………………」
それはそうだ。言って帰してくれるなら、最初から誘拐などしない。こいつは私の意思に関わらず魔物娘にしてしまう気だ。魔物娘化は本人の意思に関わらないということか。
だったら!
「…………?」
「逃げられませんわよ?そういう魔法をかけているから」
「魔法は使えないんじゃ」
「大きな魔法はね。でもあなた一人の動きを封じるくらいの魔法なら容易いことよ。封じるといっても魅了(チャーム)の一種だけどね」
そう言いながら、リリアナは滞空するのをやめて、祭壇に腰かける。絶世の美貌が私を惑わす。
「ふふ、さあ、始めましょうか。あなたを甘美魅惑的な世界に連れていってあげる」
そう言って彼女は人差し指と親指で何かを摘まむような仕草をする。そこには最初はなにもなかったけれど、ふと気がつくと、なにか細長い種子のようなものがあった。
「これはローパーの種。これを女の子の大事なオマンコに入れるの。そしたら発芽して、そこに根を張ってしまう。それはそれは気持ちいいわよ。それからしばらくしたら根が広がり成長して、触手となるわ。触手はオマンコを突き抜けていっぱい溢れて脚に絡みついて同化するの。脚はだんだんと触手に変わって、下半身は触手とスライムみたいになるのよ。わかったかしら?ローパーがどんなものか。あなたは男を魅了する蠱惑的な触手を手に入れるのよ?」
「ば、化け物になるっていうの?……そ、そんなの、いやっ!」
恐怖が私を襲う。リリアナみたいな人間に近い姿じゃない。下半身が触手の化け物になるのだ。そんなの嫌だ。そんな姿になったらあの子に、ユウくんに嫌われる。そんなの嫌だ!
と思っている内に、リリアナは私の股を開き、下着を破り捨てた。
「や!やめてぇ!いやぁ!化け物になりたくないっ!」
「安心して。化け物じゃないわ。とっても気持ちよくなれる存在よ」
「いやぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!」
リリアナの手が私のオマンコにあてがわれ、そして、
「ひぎぃぃぃぃぃっ!」
一気に貫かれた。
「あら。処女だったのね、ごめんなさい。でも大丈夫よ。ローパーになれば触手処女はいくらでもあるから好きなだけ処女喪失が味わえるわ」
なぜか痛みは一瞬だった。そのあとは息もできないような快感が私を襲う。
リリアナの手がオマンコの肉を削ってどんどんと奥へ進んでいく。肘まであと半分というところで、私のオマンコの奥にたどり着いた。
「プリっプリの子宮口とうちゃーく。さあ、あとはこれを子宮の中にいれて」
子宮の中に?そんな!
「お願い、やめ」
「レッツ挿入!」
小さな種は私の子宮口にあてがわれるとすんなり入っていった。いや。私から飲み込んだのだ。嬉しそうに喜んで、その種を飲み込んだのだ。
種が泳いでいる。私の子宮の中を。気持ちよさそうに、子宮の中から栄養を吸い取りながら。
「本当は発芽に丸一日、根を張って触手が出るのに二日かかるんだけど、今回は時間もないしね。私の魔力を与えてあげる」
そういって、リリアナは私のオマンコから引き抜かず、そのまま子宮口に指先をあてる。
「う、そでしょ?やめてやめて。そんなことしたら私の子宮壊れちゃう」
「大丈夫よ。ローパーになったら大きさなんて自由自在だから」
「意味わからな、」
リリアナは笑って、私の子宮にその手を突っ込んだ。
「んぎぃぃぃぃぃぃぃぃぃ!」
あ゛あ゛、きもちいい、頭おかしくなりそう。
私のお腹がリリアナの瞳の色と同じ赤で光る。
「さぁ、魔力ちゅーにゅー。発芽するのよ、ローパーさん」
なに、これ。なんか、来てる。私の子宮に、なにか張り付いてる。もうリリアナの手は引き抜かれたのに、子宮に異物感がある。子宮の感覚が皮膚のように感じられて、なにかで覆われていくような、犯されている気分になってしまう。
気持ちいい……。
気持ちいいよぉ……。
根だ。ローパーの根が子宮全体にびっちり張られて、すごく気持ちいい。
「うふふ、さぁ、大きくなりなさい。お姉さんをもっともっと気持ちよくしてあげるの」
リリアナのその声に呼応してか。不意に子宮に張る根が太くなった。髪の毛の細さから、木の枝、そして、腕の細さまで。ほとんど時間もかけずに大きくなった。
「んああああああああ!?」
ほとんど無限とも思えるほど張られた根が、一斉に太くなる。それがどのような結果を招くかは火を見るより明らかだ。
私のお腹は妊婦さんの数倍は膨らみ、今にもはち切れそうになる。苦しみは何故かない。ただ脳髄を焦がす快感が身を襲う。
そして、子宮に収まりきらなくなった根は、私のオマンコへと出ていき、私の快楽の肉を削りまくって外に出てきた。もう、私のオマンコはその意味をなさないだろう。何十本ものピンクの触手が私の脚に触れる。
「お姉さんの脚を食べちゃいなさい」
触手が私の脚に絡み付く。もう見えないくらいにだ。ドロドロの熱い液体で包まれている感覚がある。肌がピリピリするような刺激が加わった。
私の脚、溶かされているんだ、と何故か他人事のように理解してしまう。
しばらくして脚に集中していた触手がそれぞれバラけると、そこに脚はなかった。脚の代わりなのか、ドロドロとしたピンク色のスライムのようなものが広がっている。しかし液体なのに祭壇からはこぼれ落ちない。そのことから、これは触手の一部なのだろうと、ぼやけた頭で考えた。
「ん、ああ……私、化け物になっちゃったの?」
「化け物じゃないわ。魔物娘よ。触手がとってもかわいい、美しいローパーよ」
「……ロー、パー」
「そう。ローパー。でもまだあなたは完全なローパーじゃないわ。あなたが完全体になるためには人間の精を吸わなくちゃいけないのよ」
「い、や……ローパーになんかなりたくないぃ」
「うーん、男の精の前にまずはそっちから矯正しましょうか。魔物娘がどれだけ素晴らしいものか。あなたの持つ触手がどれだけ気持ちいいものでエッチなものか。あなた自身で体験してもらいましょう」
リリアナはパンっと手を合わせて、微笑む。私はリリアナの笑顔が怖かった。私をどうしようというのだ。
「さあ、触手さん。まずはどこから気持ちよくする?……うん、おっぱいね。…………えー、そんなことまでしちゃうの!?エッチだなぁ触手さんは」
リリアナがこちらを向くも、触手たちも一斉に私に鎌首をもたげる。なにを、するの?
「さあ、気持ちよくしてあげて」
大小様々な触手が何本も私の胸に向かって飛びかかってきた。
「い、いやぁ。やめてぇ」
二本の触手がそれぞれ私のおっぱいを絞るように巻き付く。太くイボイボのついた触手が胸の間に挟まり縦に動いた。細い触手は私の乳首に巻き付き、ぎゅーっと引っ張る。ドロドロの液体にまみれたヒダつき触手は私のおっぱいの肌を舐めるように撫でまわした。
そのどれもが、熱を持った快感を私に与えてくれる。絞られて込み上げるような快感。縦に擦られて焼き付くような快感。乳首を引っ張られて貫かれるような快感。ドロドロのヒダで撫でられて甘く痺れるような快感。
それらが私の触手への嫌悪感を溶かしていく。私の頭はおっぱいだけになる。おっぱい気持ちいい。もっともっとしてほしい。
「いい。いぃよぉ。もっとこね回して、私のおっぱい。乳首もっと捻って!おっぱい擦りあげてぇぇ」
「うふふ、おっぱいに気持ち良さそうねえ。もっと気持ちよくなりたい?」
「もっと?うん、もっと!もっとよくなりたい!」
「じゃあ、触手さんにお願いしなさいな」
「うん!触手さん、私のおっぱいをもっと気持ちよくしてぇぇ!」
私の言葉が通じたのか、おっぱいに巻き付く触手を残して、他の触手は私のおっぱいを離れる。そして、触手は、私のおっぱいを上手く絞り上げて、乳首を上向きにした。そこに現れるのが二本の触手。触手の先がまるで注射針のようになっている。
ああ、わかった。私の乳首、あれに刺されるんだ。
恐怖心は?……なかった。
触手針が私の乳首の、おそらく乳腺の入り口に当てられる。
「ああ、刺される。刺されちゃうよぉ」
そして、触手針は深々と私の乳首に突き刺さった。
「んあ゛あ゛あ゛あああああ!」
電流の快楽が私の身を焦がす。しかし、それで終わりではない。針を刺した触手がなにかを運ぶように脈動する。そして、私のおっぱいに熱い液体を注ぎ込んだ。入りきらなかった白いドロドロの液体が、乳首から盛大に垂れる。まるでおっぱいを溶かされているかのような、熱い湯に入ったかのような感覚だ。一掬いその液体を舐めると、濃厚なミルクのような味がして、もっと欲しくなる。
「うふふ、それで終わりじゃないわよ?」
リリアナの声。その瞬間。
私のおっぱいはいきなり肥大した。
両手でも収まらない。巨乳ですら生温い爆弾のようなサイズのおっぱい。
小さい子の頭ならおっぱいの間に沈んで見えなくなりそうなくらいだった。
「はぁ、はぁ……私のぉ、おっぱいぃ、でかくなったぁ」
しかし、まだ終わらない。私のおっぱいを締め付ける触手の力が増す。同時に私のおっぱいの奥から込み上げるものがあった。
「うそぉ、これって。これってえ、そんなぁ」
決壊。私の乳首の先からまるで潮を服かのように、真っ白な母乳が噴き出た。
「あはっ!出た出た!」
私の母乳で、リリアナの顔が、いや全身が精液でぶっかけられたように真っ白く染め上げられていく。もうリリアナに白くない場所はないかのようだった。
「んー、おいしい!甘いわぁ。うふふ、いただきまぁす」
リリアナが私に抱きつき、赤ちゃんのようなや私の乳首を加える。
「あああ、母乳吸われるの気持ちいぃ。リリアナにいっぱい吸われてるよぉぉ」
「んー、ゴクゴク。今度はこっち」
リリアナは触手と一緒になって私の胸を揉みしだく。その手に合わせて勢いよく私の母乳は乱れ噴き出る。
空いた乳首には、まるで搾乳器型の触手が乳首に被さり、掃除機で吸われているような強さで吸われた。
リリアナの甘い刺激と、搾乳触手の強い刺激。飴と鞭を同時に味わわされて、私の脳味噌はドロドロに蕩けていってしまった。
「あー、おいしかった。おっぱい改造成功ね。……でも、まだ終わりじゃないのよ?」
「はぁ、はぁ、はぁ…………えっ?」
「もっともっとおっぱいで気持ちよくなってもらわないとねえ」
リリアナの悪魔のような笑顔。それに恐怖するが、同時に何故か期待してしまう自分もいた。
「これにしようかしら」
リリアナが持った触手は、太さはやや小ぶりのもの。しかし、尖端がドリル状になっている。
「これもいいわね」
リリアナが取ったもう一本の触手は、普通の触手のように見える。しかし、尖端が花開くようになると、そこからは何本もの細い触手が現れ、広がった。まるで子供触手のようた。
「さぁ、これでなにをするでしょうか?」
クイズの司会のようにリリアナは私に聞く。答えはすぐにわかった。だから、私は首を横に振る。
「いやだよぉ、そんなのやだぁ」
「ふふ、いやだとか言いながら顔はやってやってと言わんばかりにエッチな顔してるじゃない。期待の眼差しでいっぱいよ?やってほしいんでしょ?これで乳首の穴、抉られたいんでしょ?」
「あああああああああ!」
ダメ!そんなの絶対駄目!
ダメ、なのにぃ…………。
「あぅああああああ……」
あの触手で私のおっぱいを無茶苦茶に犯してほしいと思う自分がいる。
ダメ!我慢、できないっ!
「お願いぃ!私の乳首ぃ、ぶっといドリル触手と子持ち触手で抉ってえぇぇぇ!」
「お望み通りに」
ドリル触手と子持ち触手が母乳の出る乳首へ。
「あは、あはハ、あハははハは!?」
触手たちが私の乳首を突く。わずかな抵抗の後、私の乳首の乳腺は不思議とその穴を広げ、触手を受けいれた。
私の乳首は、まるでオマンコのように深々とドリル触手と子持ち触手を受け入れている。
すごい快感……、まるで乳首が、おっぱいがオマンコになったみたい。触手が深く私のおっぱいに沈んでいくごとに、頭に電流が走って、なにも考えられなくなる。
「い゛い゛!おっぱいマンコ気持ちいいよぉ!」
「あら、まだまだこれからよ」
「?」
触手によがっていた私だが、すぐに異変を感じる。
「ああん、ドリルがぁ、回り始めたぁ」
私のおっぱいの中で、触手の尖端のドリルが激しく回り始めた。
ギュルギュルギュルギュルギュル!!
それだけじゃない。
「子持ち触手もぉ、私の中で子供触手遊ばせてるぅ!」
ドリルが私のおっぱいを抉って、触手の隙間から母乳がビチャビチャと飛び散る。
子供触手たちからはおっぱいの中で母乳を啜られ圧縮し、おっぱいの中がどんどん真空状態になっていく。
触手が気持ちよすぎるよぉ。
「触手の良さはわかってもらえたかしら?」
「うんうん♪」
「でもまだまだよ。触手を入れる穴はまだあるんだから」
子供触手のように細く、そして先っぽに小さな穴が空いた触手が四本、私の前に鎌首をもたげる。
「耳と鼻に入れよっか?」
私の答えを待たず、触手は私の耳と鼻を犯す。触手はにゅるにゅるで苦しくない。鼻も耳も性感帯になったようで、ただただ心地いい。
細い触手が耳の奥へ奥へ。耳から頭蓋骨の裏側へと這っていく。ああ、擦れてる頭に擦れてる。隙間を通り抜けて脳味噌まで行ってる。
「あー、ぅあーー」
ふわふわ。ぷかぷか。身体がぷかぷかきもちいい。
頭の中が、脳味噌が触手でくちゅくちゅされてる。脳味噌を弄くられてる。触手が好きで好きで堪らない、触手バカに変えられてるぅ。
あ、撫でられた。脳味噌さわさわされてる。これあの白い液体かなぁ。脳味噌で触手汁出されてるよぉ。あまぁい。脳味噌で私、味わってるよぉ。私、バカになっちゃうぅ。
「んぁー、あー」
鼻もだ。鼻の奥も白濁汁いっぱいだぁ。鼻腔をくすぐる甘い匂いが鼻の中に立ち込めてるぅ。肺にも胃にもいっぱいいっぱい触手汁いっぱいぃ。
グボォッ!
「んぐぅぅ!?」
ぶっとい触手を口に突っ込まれた。喉奥通って、食道通って、胃も通って、ずっとずっと貫かれていく。内臓に感覚なんてないはずなのに。触手を突っ込まれていくことが気持ちよくて気持ちよくて仕方ない。もっと。もっともっと。私を犯してぇ。
「最後は身体ごと♪」
ぐぱぁ……!
ああ、大きい。おっきな口を広げた触手が私を呑み込もうとしてる。触手の中はドロドロの液体がいっぱいでヒダヒダが気持ちよさそうにひくひくしてる。
私、食べられちゃうんだぁ。
「さぁ、食べちゃえ」
ぐぁば!
ああああああああああああ!!
食べ、られたぁ!!
ヒダヒダが身体に絡み付いてくる。
顔にも首にも肩にも腕にも脇にもお腹にも背中にも、全部が全部がヒダヒダに撫でられてるぅ。
白濁触手汁が私の身体に絡み付いて、溶かしてるぅ!
気持ちいいきもちいいキモチイイ!!
触手に穴を犯されて、身体も犯されて、頭も犯されて。
ただ触手に犯されるだけ。
すべて触手に任せてなにも考えず、触手に犯されるだけ。
それがとても幸福。
私はこれからずっとこんな幸福を味わえる。
ローパーの私は触手天国を一生味わえるのだ。
うふふ。あはは。アハハハハハハ!
私は触手にすべてを任せ、意識を手放した。ただ快楽に身を委ねて。
―∞―
目を覚ましたら私は同じ教会の祭壇の上にいた。違うのはもう私が犯されていないことだけ。しかし、その跡は残っており、私の母乳と触手汁がそこかしこに散乱して、甘い匂いで教会中を満たしている。
「ようやくお目覚めかしら」
リリアナが私の脇に立っていた。拭いたのか洗ったのか、もう私の母乳まみれになっていない。美しい容貌を笑顔にして私に向けている。
「気分はどうかしら?」
「うん。魔物娘、いいね。幸せな気分。この身体もいい。触手は勝手してるけど」
「まだ男性の精を摂っていないからね。男性の精を吸収して初めて、あなたはローパーとして完全な魔物娘になるの」
「男性の、精」
「だからあなたは男を襲わないといけないのよ。その触手で男性を襲わせて、オチンチンから精液を搾り取るの」
オチンチン。精液。男。男性。男の子。…………ユウ、くん?
触手が私の心を読み取ったのか、ぴくんと動いてうねうねと蠢く。
でも、ダメ。ユウくんはダメ。絶対にダメなの。
「どうしてダメなの?」
「っ!?」
心を、読まれた?
「私にとっては簡単な魔法よ?まぁ、そんなことはどうでもいいの。どうしてユウくんじゃダメなのかしら?好きなんでしょ?」
……私は、ユウくんを。
「……………………」
好きだ。
好きで好きで堪らない。
私を癒してくれる唯一の存在であらゆるものから守りたい存在だ。
だからこそ。
「ユウくんはダメ。手を出しちゃダメなの。ユウくんは私なんかが触れていい存在じゃない」
「ダメよ、自分を卑下しちゃ」
「卑下じゃないの。私はユウくんが大事なの。だから、手を出したくない」
私が手を出して、ユウくんを快楽に侵したくない。ユウくんを汚したくない。大事だから。優しいユウくんのままでいて欲しい。
リリアナは黙る。私の思いが伝わったのか?
しかし、その考えは次の瞬間、打ち砕かれる。
「でも無駄よ。触手は勝手にユウくんを襲うもの」
「…………えっ?」
「あなたは心底では彼を求めてる。触手はそれを汲み取って動くの。触手は思い通りにならないでしょ?彼の精液を摂るために触手は動くわ。あなたがどんなにいやがっても、触手は彼を犯して犯して、どんなにいやがっても気持ちよくさせまくって精液を搾り取るでしょうね。そうなれば、彼の頭はローパーのあなたのことしか考えられなくなる。あなたも彼を犯して愛すことしか考えられなくなる。それがあなたのローパーとしての完全体よ」
触手が犯す?
わ、たしが、犯す?
ユウくんを犯す?
わたしがわたしがろーぱーがわたしがわたしが…………。
いや……いや、そんなのいや……ユウくんを私が汚すなんて、そんなのいやっ。
「うっ……うぅ、いやぁ、そんなの、いやぁ」
私は嗚咽を漏らす。しかし、次のリリアナの一言は、私を悲しみから絶望へと叩き落とした。
「そんなにユウくんがいらないのなら。……じゃあ、ユウくんは私がもらおうかしら」
「…………えっ?」
涙が引っ込む。頭が真っ白になった。
リリアナは、今なんて言った?
「ユウくんいらないんでしょ?だから私がもらうわ。私、夫がいないの。だから彼を私の夫にしてあげる。彼、かわいいし、私の好みだからね。夫にしたら、どうしようかしら。私のこと以外なにも考えられなくなるくらい気持ちよくしてあげようかしら。精液を私のオマンコに吐き出すことしか考えられなくしてあげる。私がすっと撫でるだけで精液を吐き出してしまうくらいに開発して調教してあげようかしら。私専用の精液夫にしましょう。その姿をあなたに見せてあげるわ」
「……………………」
「どうしたの?いらないんでしょ?だったらユウくんは私がもらっ、っ!」
私は無造作に腕を振るい、リリアナを凪ぎ払った。リリアナが空にぶっ飛び、教会の長椅子を盛大にぶちまけて転がる。
「……………………」
すぐにリリアナは起き上がる。ほとんど傷ひとつ負わっていない。ただ唯一、額に一筋の血を流していた。血を拭ってリリアナはそれを見る。もうそこにあの聖母の笑みはない。ただ、目を見開いてこちらを見るばかり。
私は言う。
「殺す。お前を殺す。腕を折る。脚を千切る。頭蓋を砕く。喉を裂く。腸をぶちまけてやる。お前という存在をこの世から消し去ってやる」
「っ!?なん、なのこの娘……いきなり」
「…………?」
ああ、そうか触手。まだ私の思い通りに動かないんだった。脚がないから自分で動けない。あのメス豚を殺せない。殺せないじゃない。ああ、うざったい、こいつ。
私は無造作に触手を掴むとそれを力任させに引きちぎった。ブチブチと肉が裂ける音がする。感覚が繋がっているらしく、触手を裂くと私にも痛みが走った。
「あ、あなたっ!なにしてるの!?」
「なにって?だってあなたを殺すのに邪魔だもの。重いだけの邪魔な触手なんて引きちぎった方がいいでしょう?」
「はぁ!?」
私は拳を振り下ろす。触手が千切れて、祭壇がバンッと震える。
さすがに触手も危機感を覚えたのか、私の腕に絡み付いてくる。私の邪魔をするのね。そう。だったら千切れなさいな。
腕を思いきり振るい、絡み付く触手を振りちぎった。なかなか触手の力強いけど、うん私にとっては大したものじゃない。
触手は私の腕を無力化するのは諦めたのか、今度は快楽で動きを封じようと思ったらしい。おっぱいを耳を犯しにかかる。
さすがに何ヵ所も同時には守れず、私の耳は犯された。そのまま脳を弄くられる。
「で?それがどうかしたの?」
私は耳に入っている触手を引き抜いた。無理矢理だったからか、耳から血が出るけど、どうということはない。あのメス豚を殺すには必要なことだ。
でもいつまでも触手に構っている暇はないな。一刻も早くあのメス豚を殺さないといけないのに。
うん、仕方ないな。
私は触手の一本を掴む。そして、触手が千切れない程度に力を弱める。でも、もうあと少しでも力を込めれば千切れてしまう。私はその加減を保った。
そして私は心の中で言う。
感覚が伝わるなら、言わなくてもわかるでしょ?
従え。死にたくなければ従え。あの女を殺すの。そのために動け。あんたを殺せば私も死ぬ?……わからないの?私の心がわかるんでしょ?
殺すよ?私は殺す。ユウくんを守れるなら私も殺す。迷わず殺す。私は躊躇わない。
だから、死にたくなければ従え。
私の言う通りに動け。
あのメス豚を殺すために。
「………………ふふ、そう。それでいいの」
「……なに」
私は満面の笑みをリリアナに向ける。
白い女は、目を剥いてこちらを見ている。
「さあ、殺してあげるわメス豚。腸を引きずり出して晒してあげる」
「……うそ。触手を操れてる。なんで?精液を入れてないはずなのに」
触手は私の命令通り、祭壇を蹴り、リリアナの方は飛んだ。飛びながら腕を振りかぶり、女の頭に振るう。もげろ。
「っ!」
しかし、もげない。残念避けられた。そうだ。こいつ、飛べるのだった。
「触手を脅して従わせるなんて、そんなの初めてよ」
ただ殴るだけじゃあ、殺しにくいなぁ。仕方ない。搦め手も使おう。
私は触手たちに命令を下す。触手の先端の形状が硬質化し、槍のように尖らせる。しなやかな触手に、硬質な先端のフレイア触手も作っておくか。硬質化させた触手を薄く薄くして、ナイフも作ろう。うん、スパスパ切れる。
「バッラバラにしてあげるわぁ」
「ちょ、待っ」
「待たない♪」
触手を最大限に伸ばし空中のリリアナへ変質させた触手を向かわせる。ただまっすぐ向かわせるのではなく、触手は大きく迂回させ、リリアナの上から振り下ろすように襲わせた。
しかし、たった三本の触手ではリリアナには触れられない。翼で空中を舞い、難なく私の触手をかわす。でもね。三本だけで済ますわけないじゃない。
硬質化はさせず、完全に速さだけを求めた触手。細く、薄く、柔らかい。でも最速。その触手に、私はリリアナが触手たちをかわして身を翻したその瞬間を狙わせる。
「っ!しまっ!」
軽い触手が身を封じられるのはほんの一瞬だ。だけど充分。続けて何本もの細い触手を腕や脚に絡ませ、ぐんっとこちらに引き寄せるには充分すぎる時間
態勢を崩したリリアナを私は触手で勢いよく、私の方に飛ばす。どうするかはわかるよね。
「死ね」
本気の本気。岩を軽々貫く、私の拳をリリアナの腹にめり込ませる。
メキメキメキィ!
骨の砕ける音が響く。ああ、気持ちいい。
私はそのまま拳を振り抜き、リリアナを壁に叩きつけた。
「がっ!」
「まだまだ」
「くっ!」
私が飛びかかると同時にリリアナは手の平をこちらに向ける。それを意味することを私は知らず、無防備だった。
強烈な発光。
リリアナの手の平から閃光手榴弾のようなきつい光が放たれる。
予期しなかった反撃に私は悶えるけれど、触手に周りを凪ぎ払わせる。
だが手応えはない。もうすでに逃げられたか。
「……いくら私が大きな魔法が使えないからって、ここまで。力はオーガ、いやワーム並じゃない」
「そこか」
触手を向かわせる。しかし、手応えはない。
「あなたを魔物娘化させたのは失敗だったわ。というより、無理矢理するべきじゃなかった」
「……もう遅いわ」
「治せるとしても?見逃してくれたらあなたを人間に戻すとしても?」
「ダメ、殺す。ユウくんを汚しかねないお前はこの世から消し去る。私はユウくんを守れるなら人間じゃなくてもいい」
「っ!本当に!……あなたは本当にユウくんが好き、なのね」
そんなの当たり前じゃない。
「大好き。私はユウくんが大好き。生きるのに疲れてた私を、彼は癒してくれた。それを奪うものは、誰であろうと許さない。全員殺してこの世から消し去ってやる」
遠くでハァとため息の声が聞こえる。
「歪みさえ感じさせるほどに一途に誰かを愛せるなんて。あなたは人間のままにして、魔物娘と同じだったのね。いい勉強になったわ。人も人のままで、魔物娘と同じ以上に人を愛せる存在だとわかったのだから」
「勉強なんて無意味よ?私が殺すんだから」
ようやく視力が回復する。今度は逃がさない。確実に殺し……て?
「あなたの言う通り、私はこの世から消えるわ。向こうの世界に帰ることで」
私の頭上にいるリリアナ。口から血を吐き、腹を押さえて満身創痍といった感じ。しかしそこは問題じゃない。
その後ろの黒い影。
そこにはまるでブラックホールのような穴が開いていた。すべてがねじ曲がり、光すら吸い込むような大きな穴が。
「ごめんなさいね。あなたのユウくんを奪うなんて言って。冗談なのよ、あれ。……私はリリム。すべての魔物娘と男性を愛する者。あなたとユウくんが、幸せに結ばれることを祈ってるわ」
「……………………」
リリアナは私に向かって、まさに聖母の表情で微笑む。優しく、暖かい、お母さんの笑顔で。彼女は胸元の手を軽く振って、ブラックホールの中に消えていった。
そして、元からなにもなかったかのようにブラックホールは消え失せた。
静寂の教会に、私はただ一人残される。変質した触手も元の柔らかい普通の触手に戻り、引きちぎった触手も再生していた。
「…………結ばれる?そんなこと、あるわけないじゃない。だって、私は、私は、化け物なんだから」
虚空に響いて消える。
触手が私を慰めるように優しく頬を撫でてくれた。乱暴にしてごめんねと呟きながら、私はそれを胸に抱き締める。
そして、ただ嗚咽を漏らした。
闇に浮かぶ、白の存在。
全てを塗り潰すかのような、圧倒的な存在感。
呼吸するのも忘れてしまいそうな、畏怖すらしてしまいかねない、至高の存在。
宵闇を切り裂く真っ白な長い髪。
艶かしく捻れて突き出た黒き角。
舐めたい衝動を駆らせる尖った耳。
全てを射抜く妖しき赤い瞳。
吸血鬼を思わせる髪と同じ色の翼。
先がハート型の艶やかな光沢を放つ尻尾。
胸元と股間が露になった淫靡な服。
コスプレ?
いや違う。
こいつは、コスプレなんかじゃない。
人間じゃ、ない。
私の本能は最大の危険信号を発していた。これまで闘ってきたどんな悪漢でも感じたことのない、強烈な危険信号。本能が逃げろも叫ぶ。こいつと闘ってはいけない。それどころか関わってもいけない。とにかく逃げろ。逃げて逃げて逃げまくって、こいつのいないところに行け。そう、本能が私に命令する。
だけど。
身体が動かない。本能の命令を無視し、動いてくれない。あの女の瞳を見た瞬間から、私の身体は私のものじゃなくなっていた。
「おいで」
人外の女が言う。私の身体はその言葉を聞き入れ、歩き始めた。
どうして?私の本能は女に近づくことを嫌がっている。なのに。
私の身体はどうしてこんなに喜んでいるの?女に近づくことにどうしてこんなにも興奮しているの?
「ふふ。いい子ね」
女の前に立つ。女としては私は背が高い方だけど、この女も私と同じくらいだった。目線がまた混じりあい、私の身体は言葉にできない快感に包まれる。
ああ、私の身体、どうしたっていうの?
どうしてこんなにも期待してしまっているというの?
女が私に近寄る。その一歩で私のアソコはびしょびしょになった。いやらしい液でいっぱいになった。女は私の首に腕を回す。彼女に触れられたところから甘い痺れが走って、私はさらにアソコを濡らしてしまう。だけど、これから起こることに比べたら微々たるものだった。
女は、首に腕を回し終えると優しく微笑んだ。聖母よりも慈愛を含んだ微笑で言う。
「いっぱい気持ちよくなってね」
彼女の唇が近づき、私の唇に触れた。
その瞬間だった。
頭の先から足先まで走る電流。
全身を雷のごとき快感が貫いた。
ガクガクと身体が痙攣する。立っていられないけど彼女に掴まれているので倒れられない。私は彼女に身体を委ねるほかない。
同時に視界が歪む。私の目はぐるんと上を向き、白目になっていた。
全身からは濁流のような汗。
「ンンンンンンンンー!!」
そして、股間。私は彼女にキスされた瞬間、白濁した愛液を出し、潮を噴き出し、そして、おしっこを漏らしていた。
ジョボボボボボボボボボ!!
いやらしい卑猥な音を立てて私の股間から、ありとあらゆる汁が出ていく。
ガクガクガクガクガクガク!
快感による痙攣が私の身体を襲う。それはキスが終わるまでずっと続いた。
彼女とのキスはたっぷり三分。
その間、私のアソコからは愛液も潮もおしっこもで続けた。お漏らしするのはすごく気持ちよかった。これまで味わったことのない、壊れてしまいそうなほどの快楽だった。
「ぷはぁ……ふふ、ごちそうさま」
「はぁ、はぁ、はぁ、はぁ」
私は快楽による虚脱で、なにも言えなかった。ただ肩で息するばかり。
ああ、きもちいい。ここちいい。
彼女の身体は柔らかくて、甘い匂いがして、まるでお母さんの胸の中にいるよう。全てを委ねたい気分になる。
ああ、眠い。
「ふふ、ゆっくりおねんねしなさい。起きたとき、もう寝られないくらい気持ちよくなるのだから」
彼女の子守唄のような優しい声に、私は抵抗する意思すら抱かず、眠りに堕ちた。
―∞―
私が目を覚ますと見慣れない天井が広がっていた。天井までが高く蛍光灯はなく、薄暗い。ここはどこだ、と首を振ると、多色なステンドグラスが壁一面にあり、その前に巨大なマリア像があった。ここは教会らしい。
「ん……」
私は起き上がる。どうやら私は、仮設された小さな祭壇の上に寝かされていたようだ。柔らかい布が敷かれていたせいか身体の節々は痛くない。
私は辺りを見渡す。人は、いない。誰もいない。
どうして私はここに?思い当たる節は一つ。あの女だ。あのコスプレみたいな人外女が私をここへ連れてきた。私は誘拐されたのか。
にしてもどこに。いないなら今のうちに逃げてしまうか?
「うふふ、こっちよ」
そんなことを思っていたら声が教会内で反響した。
どこで声がしたのかわからず周りを見るが、誰もいない。
「こっちよ、こっち。あなたのう・え」
「えっ?」
言われた通り上を向く。そしたらいた。あの淫靡な格好をした人外の女が、ふよふよと宙に座るようにしていた。
「そ、空を飛んで……」
「うふふ。空くらい飛べるわよぉ。リリムだもの」
「あんたは一体何者?私をどうしようっていうの?」
女が目の前にいる以上、逃亡は無意味だろう。それができるなら最初から私はここにいない。ここがどこかもわからないのに、下手に動くのは愚策だ。
「私の名前はリリアナ・ローゼンパール。リリィって呼んでね。種族は魔王の子リリムよ、手塚浩子さん」
「どうして私の名を」
「誘拐する娘のことを調べておくのは当然でしょ」
「……………………」
計画的な犯行、か。となるとこの場所もどこか山奥か森の奥かどこかの放置された教会なのかもしれない。逃げるのは難しい。
「目的はなに?身代金?悪いけど私の家はボンビーだからね。お金なんて持ってないわよ?」
「ボンビー?……よくわからないけどお金に興味はないわ」
「だったら何が欲しいのよ!」
私は声を荒らげてしまう。精神的余裕がなくなってきていたのかもしれない。
「ふふっ。私が欲しいのは、あ・な・た」
「…………はい?」
いきなりなにを言い出すのだこいつは。なに、これが所謂、百合とかいうやつのことか?
そういえば最初にこいつにキスをされた。女同士のキスはノーカンと考えたいが、もしそんな理由でキスをされたとしたら。
顔が熱くなる。落ち着け私。平静を保て。私はノーマルだ。一般ピーポーだ。女同士は許容範囲外だ。それに私には愛しのユウくんがいる。
「ふふ、あなたが考えている意味で言ったんじゃないわよ。あなたにも私と同じ存在になってもらいたいだけ」
「同じ、存在?」
「そう。――魔物娘。最愛の男性を、一生自らのものにでき、その愛を一身に受けることのできる存在。そして、人間では感じることのできない最高の快楽を味わい与えることのできる存在。それが魔物娘。人間の一つ上位の存在よ。あなたにはそれになってもらいたいの」
「……………………」
最高の快楽。
さっき感じた以上の快楽。
「私はあなたを魔物娘にできる。どうかしら?魔物娘になって最愛の男性と永遠の愛を育まない?」
「……………………ふざけるな」
私は声を絞り出す。力一杯の敵意をリリアナに向けた。
「魔物娘になるってことは人間をやめることでしょ?そんなもの、なるわけないじゃない。男性を永遠に愛せる存在?なにそれ?じゃあ、あんたは愛の伝道師ってわけ?キューピッドさん?そんな慈善行為が目的じゃないでしょ!あんたはなんか企んでいるんでしょ!」
私の怒号にリリアナは、
「うーん、本当に親切心でやっているのだけれどね。まあ、魔物娘になってくれたら私が、いや私達が得するのは確かだけど」
「…………得?」
仲間がいるのか、こいつは。
「うん。皆ハッピーになれる偉大な計画よ。教えてあげようかしら?」
私は無言で答えを示した。
リリアナは優しく微笑む表情で、私の前に降りてくるとその位置で滞空する。
「うふふ。私はね、この世界とはまた別の次元の世界から来たの」
別の次元?なに、ファンタジーからSFに変わったの?
「信じられないって顔ね。まあ、無理に信じなくてもいいわ。とにかく、私はそこから来た。そこは楽園みたいな場所でね、多種多様な魔物娘がたくさんいるの。そして最愛の男性と幸せに淫らに暮らしているの。この世界に来たのは、ここを私の住む世界のようにするため。そう魔物娘でいっぱいにするのよ」
「…………侵略しにきたの?」
「違うわ。共存しに来たの。私達はこの世界を愛ある世界にしたいのよ。そのための計画。でも、この世界には魔物娘もいないし、魔法も存在しない。だから少しずつ魔物娘をここに連れてきて、この世界を魔物娘を受け入れる世界にするの。そうしていけば大気中に魔素が満ちて大規模な魔法が使えるようになる。そうなれば計画は完成よ」
リリアナは微笑む。
「大規模魔法をこの世界自体にかけて、元々から魔物娘が存在していた世界にするの。そうすればいくら魔物娘がこの世界にいても拒絶されることはない。幸せな世界が構築される」
私は上手く理解できなかった。世界がどうとか、あまりにも話の規模がでかくて分からなかった。ただ一つわかるのは、私が人間としての危機に直面していること。
「……私は魔物娘になんかならないわよ。家に帰して」
対してリリアナは聖母の笑みだ。
「そういって私が「はい帰します」と言うと思うかしら?」
「………………」
それはそうだ。言って帰してくれるなら、最初から誘拐などしない。こいつは私の意思に関わらず魔物娘にしてしまう気だ。魔物娘化は本人の意思に関わらないということか。
だったら!
「…………?」
「逃げられませんわよ?そういう魔法をかけているから」
「魔法は使えないんじゃ」
「大きな魔法はね。でもあなた一人の動きを封じるくらいの魔法なら容易いことよ。封じるといっても魅了(チャーム)の一種だけどね」
そう言いながら、リリアナは滞空するのをやめて、祭壇に腰かける。絶世の美貌が私を惑わす。
「ふふ、さあ、始めましょうか。あなたを甘美魅惑的な世界に連れていってあげる」
そう言って彼女は人差し指と親指で何かを摘まむような仕草をする。そこには最初はなにもなかったけれど、ふと気がつくと、なにか細長い種子のようなものがあった。
「これはローパーの種。これを女の子の大事なオマンコに入れるの。そしたら発芽して、そこに根を張ってしまう。それはそれは気持ちいいわよ。それからしばらくしたら根が広がり成長して、触手となるわ。触手はオマンコを突き抜けていっぱい溢れて脚に絡みついて同化するの。脚はだんだんと触手に変わって、下半身は触手とスライムみたいになるのよ。わかったかしら?ローパーがどんなものか。あなたは男を魅了する蠱惑的な触手を手に入れるのよ?」
「ば、化け物になるっていうの?……そ、そんなの、いやっ!」
恐怖が私を襲う。リリアナみたいな人間に近い姿じゃない。下半身が触手の化け物になるのだ。そんなの嫌だ。そんな姿になったらあの子に、ユウくんに嫌われる。そんなの嫌だ!
と思っている内に、リリアナは私の股を開き、下着を破り捨てた。
「や!やめてぇ!いやぁ!化け物になりたくないっ!」
「安心して。化け物じゃないわ。とっても気持ちよくなれる存在よ」
「いやぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!」
リリアナの手が私のオマンコにあてがわれ、そして、
「ひぎぃぃぃぃぃっ!」
一気に貫かれた。
「あら。処女だったのね、ごめんなさい。でも大丈夫よ。ローパーになれば触手処女はいくらでもあるから好きなだけ処女喪失が味わえるわ」
なぜか痛みは一瞬だった。そのあとは息もできないような快感が私を襲う。
リリアナの手がオマンコの肉を削ってどんどんと奥へ進んでいく。肘まであと半分というところで、私のオマンコの奥にたどり着いた。
「プリっプリの子宮口とうちゃーく。さあ、あとはこれを子宮の中にいれて」
子宮の中に?そんな!
「お願い、やめ」
「レッツ挿入!」
小さな種は私の子宮口にあてがわれるとすんなり入っていった。いや。私から飲み込んだのだ。嬉しそうに喜んで、その種を飲み込んだのだ。
種が泳いでいる。私の子宮の中を。気持ちよさそうに、子宮の中から栄養を吸い取りながら。
「本当は発芽に丸一日、根を張って触手が出るのに二日かかるんだけど、今回は時間もないしね。私の魔力を与えてあげる」
そういって、リリアナは私のオマンコから引き抜かず、そのまま子宮口に指先をあてる。
「う、そでしょ?やめてやめて。そんなことしたら私の子宮壊れちゃう」
「大丈夫よ。ローパーになったら大きさなんて自由自在だから」
「意味わからな、」
リリアナは笑って、私の子宮にその手を突っ込んだ。
「んぎぃぃぃぃぃぃぃぃぃ!」
あ゛あ゛、きもちいい、頭おかしくなりそう。
私のお腹がリリアナの瞳の色と同じ赤で光る。
「さぁ、魔力ちゅーにゅー。発芽するのよ、ローパーさん」
なに、これ。なんか、来てる。私の子宮に、なにか張り付いてる。もうリリアナの手は引き抜かれたのに、子宮に異物感がある。子宮の感覚が皮膚のように感じられて、なにかで覆われていくような、犯されている気分になってしまう。
気持ちいい……。
気持ちいいよぉ……。
根だ。ローパーの根が子宮全体にびっちり張られて、すごく気持ちいい。
「うふふ、さぁ、大きくなりなさい。お姉さんをもっともっと気持ちよくしてあげるの」
リリアナのその声に呼応してか。不意に子宮に張る根が太くなった。髪の毛の細さから、木の枝、そして、腕の細さまで。ほとんど時間もかけずに大きくなった。
「んああああああああ!?」
ほとんど無限とも思えるほど張られた根が、一斉に太くなる。それがどのような結果を招くかは火を見るより明らかだ。
私のお腹は妊婦さんの数倍は膨らみ、今にもはち切れそうになる。苦しみは何故かない。ただ脳髄を焦がす快感が身を襲う。
そして、子宮に収まりきらなくなった根は、私のオマンコへと出ていき、私の快楽の肉を削りまくって外に出てきた。もう、私のオマンコはその意味をなさないだろう。何十本ものピンクの触手が私の脚に触れる。
「お姉さんの脚を食べちゃいなさい」
触手が私の脚に絡み付く。もう見えないくらいにだ。ドロドロの熱い液体で包まれている感覚がある。肌がピリピリするような刺激が加わった。
私の脚、溶かされているんだ、と何故か他人事のように理解してしまう。
しばらくして脚に集中していた触手がそれぞれバラけると、そこに脚はなかった。脚の代わりなのか、ドロドロとしたピンク色のスライムのようなものが広がっている。しかし液体なのに祭壇からはこぼれ落ちない。そのことから、これは触手の一部なのだろうと、ぼやけた頭で考えた。
「ん、ああ……私、化け物になっちゃったの?」
「化け物じゃないわ。魔物娘よ。触手がとってもかわいい、美しいローパーよ」
「……ロー、パー」
「そう。ローパー。でもまだあなたは完全なローパーじゃないわ。あなたが完全体になるためには人間の精を吸わなくちゃいけないのよ」
「い、や……ローパーになんかなりたくないぃ」
「うーん、男の精の前にまずはそっちから矯正しましょうか。魔物娘がどれだけ素晴らしいものか。あなたの持つ触手がどれだけ気持ちいいものでエッチなものか。あなた自身で体験してもらいましょう」
リリアナはパンっと手を合わせて、微笑む。私はリリアナの笑顔が怖かった。私をどうしようというのだ。
「さあ、触手さん。まずはどこから気持ちよくする?……うん、おっぱいね。…………えー、そんなことまでしちゃうの!?エッチだなぁ触手さんは」
リリアナがこちらを向くも、触手たちも一斉に私に鎌首をもたげる。なにを、するの?
「さあ、気持ちよくしてあげて」
大小様々な触手が何本も私の胸に向かって飛びかかってきた。
「い、いやぁ。やめてぇ」
二本の触手がそれぞれ私のおっぱいを絞るように巻き付く。太くイボイボのついた触手が胸の間に挟まり縦に動いた。細い触手は私の乳首に巻き付き、ぎゅーっと引っ張る。ドロドロの液体にまみれたヒダつき触手は私のおっぱいの肌を舐めるように撫でまわした。
そのどれもが、熱を持った快感を私に与えてくれる。絞られて込み上げるような快感。縦に擦られて焼き付くような快感。乳首を引っ張られて貫かれるような快感。ドロドロのヒダで撫でられて甘く痺れるような快感。
それらが私の触手への嫌悪感を溶かしていく。私の頭はおっぱいだけになる。おっぱい気持ちいい。もっともっとしてほしい。
「いい。いぃよぉ。もっとこね回して、私のおっぱい。乳首もっと捻って!おっぱい擦りあげてぇぇ」
「うふふ、おっぱいに気持ち良さそうねえ。もっと気持ちよくなりたい?」
「もっと?うん、もっと!もっとよくなりたい!」
「じゃあ、触手さんにお願いしなさいな」
「うん!触手さん、私のおっぱいをもっと気持ちよくしてぇぇ!」
私の言葉が通じたのか、おっぱいに巻き付く触手を残して、他の触手は私のおっぱいを離れる。そして、触手は、私のおっぱいを上手く絞り上げて、乳首を上向きにした。そこに現れるのが二本の触手。触手の先がまるで注射針のようになっている。
ああ、わかった。私の乳首、あれに刺されるんだ。
恐怖心は?……なかった。
触手針が私の乳首の、おそらく乳腺の入り口に当てられる。
「ああ、刺される。刺されちゃうよぉ」
そして、触手針は深々と私の乳首に突き刺さった。
「んあ゛あ゛あ゛あああああ!」
電流の快楽が私の身を焦がす。しかし、それで終わりではない。針を刺した触手がなにかを運ぶように脈動する。そして、私のおっぱいに熱い液体を注ぎ込んだ。入りきらなかった白いドロドロの液体が、乳首から盛大に垂れる。まるでおっぱいを溶かされているかのような、熱い湯に入ったかのような感覚だ。一掬いその液体を舐めると、濃厚なミルクのような味がして、もっと欲しくなる。
「うふふ、それで終わりじゃないわよ?」
リリアナの声。その瞬間。
私のおっぱいはいきなり肥大した。
両手でも収まらない。巨乳ですら生温い爆弾のようなサイズのおっぱい。
小さい子の頭ならおっぱいの間に沈んで見えなくなりそうなくらいだった。
「はぁ、はぁ……私のぉ、おっぱいぃ、でかくなったぁ」
しかし、まだ終わらない。私のおっぱいを締め付ける触手の力が増す。同時に私のおっぱいの奥から込み上げるものがあった。
「うそぉ、これって。これってえ、そんなぁ」
決壊。私の乳首の先からまるで潮を服かのように、真っ白な母乳が噴き出た。
「あはっ!出た出た!」
私の母乳で、リリアナの顔が、いや全身が精液でぶっかけられたように真っ白く染め上げられていく。もうリリアナに白くない場所はないかのようだった。
「んー、おいしい!甘いわぁ。うふふ、いただきまぁす」
リリアナが私に抱きつき、赤ちゃんのようなや私の乳首を加える。
「あああ、母乳吸われるの気持ちいぃ。リリアナにいっぱい吸われてるよぉぉ」
「んー、ゴクゴク。今度はこっち」
リリアナは触手と一緒になって私の胸を揉みしだく。その手に合わせて勢いよく私の母乳は乱れ噴き出る。
空いた乳首には、まるで搾乳器型の触手が乳首に被さり、掃除機で吸われているような強さで吸われた。
リリアナの甘い刺激と、搾乳触手の強い刺激。飴と鞭を同時に味わわされて、私の脳味噌はドロドロに蕩けていってしまった。
「あー、おいしかった。おっぱい改造成功ね。……でも、まだ終わりじゃないのよ?」
「はぁ、はぁ、はぁ…………えっ?」
「もっともっとおっぱいで気持ちよくなってもらわないとねえ」
リリアナの悪魔のような笑顔。それに恐怖するが、同時に何故か期待してしまう自分もいた。
「これにしようかしら」
リリアナが持った触手は、太さはやや小ぶりのもの。しかし、尖端がドリル状になっている。
「これもいいわね」
リリアナが取ったもう一本の触手は、普通の触手のように見える。しかし、尖端が花開くようになると、そこからは何本もの細い触手が現れ、広がった。まるで子供触手のようた。
「さぁ、これでなにをするでしょうか?」
クイズの司会のようにリリアナは私に聞く。答えはすぐにわかった。だから、私は首を横に振る。
「いやだよぉ、そんなのやだぁ」
「ふふ、いやだとか言いながら顔はやってやってと言わんばかりにエッチな顔してるじゃない。期待の眼差しでいっぱいよ?やってほしいんでしょ?これで乳首の穴、抉られたいんでしょ?」
「あああああああああ!」
ダメ!そんなの絶対駄目!
ダメ、なのにぃ…………。
「あぅああああああ……」
あの触手で私のおっぱいを無茶苦茶に犯してほしいと思う自分がいる。
ダメ!我慢、できないっ!
「お願いぃ!私の乳首ぃ、ぶっといドリル触手と子持ち触手で抉ってえぇぇぇ!」
「お望み通りに」
ドリル触手と子持ち触手が母乳の出る乳首へ。
「あは、あはハ、あハははハは!?」
触手たちが私の乳首を突く。わずかな抵抗の後、私の乳首の乳腺は不思議とその穴を広げ、触手を受けいれた。
私の乳首は、まるでオマンコのように深々とドリル触手と子持ち触手を受け入れている。
すごい快感……、まるで乳首が、おっぱいがオマンコになったみたい。触手が深く私のおっぱいに沈んでいくごとに、頭に電流が走って、なにも考えられなくなる。
「い゛い゛!おっぱいマンコ気持ちいいよぉ!」
「あら、まだまだこれからよ」
「?」
触手によがっていた私だが、すぐに異変を感じる。
「ああん、ドリルがぁ、回り始めたぁ」
私のおっぱいの中で、触手の尖端のドリルが激しく回り始めた。
ギュルギュルギュルギュルギュル!!
それだけじゃない。
「子持ち触手もぉ、私の中で子供触手遊ばせてるぅ!」
ドリルが私のおっぱいを抉って、触手の隙間から母乳がビチャビチャと飛び散る。
子供触手たちからはおっぱいの中で母乳を啜られ圧縮し、おっぱいの中がどんどん真空状態になっていく。
触手が気持ちよすぎるよぉ。
「触手の良さはわかってもらえたかしら?」
「うんうん♪」
「でもまだまだよ。触手を入れる穴はまだあるんだから」
子供触手のように細く、そして先っぽに小さな穴が空いた触手が四本、私の前に鎌首をもたげる。
「耳と鼻に入れよっか?」
私の答えを待たず、触手は私の耳と鼻を犯す。触手はにゅるにゅるで苦しくない。鼻も耳も性感帯になったようで、ただただ心地いい。
細い触手が耳の奥へ奥へ。耳から頭蓋骨の裏側へと這っていく。ああ、擦れてる頭に擦れてる。隙間を通り抜けて脳味噌まで行ってる。
「あー、ぅあーー」
ふわふわ。ぷかぷか。身体がぷかぷかきもちいい。
頭の中が、脳味噌が触手でくちゅくちゅされてる。脳味噌を弄くられてる。触手が好きで好きで堪らない、触手バカに変えられてるぅ。
あ、撫でられた。脳味噌さわさわされてる。これあの白い液体かなぁ。脳味噌で触手汁出されてるよぉ。あまぁい。脳味噌で私、味わってるよぉ。私、バカになっちゃうぅ。
「んぁー、あー」
鼻もだ。鼻の奥も白濁汁いっぱいだぁ。鼻腔をくすぐる甘い匂いが鼻の中に立ち込めてるぅ。肺にも胃にもいっぱいいっぱい触手汁いっぱいぃ。
グボォッ!
「んぐぅぅ!?」
ぶっとい触手を口に突っ込まれた。喉奥通って、食道通って、胃も通って、ずっとずっと貫かれていく。内臓に感覚なんてないはずなのに。触手を突っ込まれていくことが気持ちよくて気持ちよくて仕方ない。もっと。もっともっと。私を犯してぇ。
「最後は身体ごと♪」
ぐぱぁ……!
ああ、大きい。おっきな口を広げた触手が私を呑み込もうとしてる。触手の中はドロドロの液体がいっぱいでヒダヒダが気持ちよさそうにひくひくしてる。
私、食べられちゃうんだぁ。
「さぁ、食べちゃえ」
ぐぁば!
ああああああああああああ!!
食べ、られたぁ!!
ヒダヒダが身体に絡み付いてくる。
顔にも首にも肩にも腕にも脇にもお腹にも背中にも、全部が全部がヒダヒダに撫でられてるぅ。
白濁触手汁が私の身体に絡み付いて、溶かしてるぅ!
気持ちいいきもちいいキモチイイ!!
触手に穴を犯されて、身体も犯されて、頭も犯されて。
ただ触手に犯されるだけ。
すべて触手に任せてなにも考えず、触手に犯されるだけ。
それがとても幸福。
私はこれからずっとこんな幸福を味わえる。
ローパーの私は触手天国を一生味わえるのだ。
うふふ。あはは。アハハハハハハ!
私は触手にすべてを任せ、意識を手放した。ただ快楽に身を委ねて。
―∞―
目を覚ましたら私は同じ教会の祭壇の上にいた。違うのはもう私が犯されていないことだけ。しかし、その跡は残っており、私の母乳と触手汁がそこかしこに散乱して、甘い匂いで教会中を満たしている。
「ようやくお目覚めかしら」
リリアナが私の脇に立っていた。拭いたのか洗ったのか、もう私の母乳まみれになっていない。美しい容貌を笑顔にして私に向けている。
「気分はどうかしら?」
「うん。魔物娘、いいね。幸せな気分。この身体もいい。触手は勝手してるけど」
「まだ男性の精を摂っていないからね。男性の精を吸収して初めて、あなたはローパーとして完全な魔物娘になるの」
「男性の、精」
「だからあなたは男を襲わないといけないのよ。その触手で男性を襲わせて、オチンチンから精液を搾り取るの」
オチンチン。精液。男。男性。男の子。…………ユウ、くん?
触手が私の心を読み取ったのか、ぴくんと動いてうねうねと蠢く。
でも、ダメ。ユウくんはダメ。絶対にダメなの。
「どうしてダメなの?」
「っ!?」
心を、読まれた?
「私にとっては簡単な魔法よ?まぁ、そんなことはどうでもいいの。どうしてユウくんじゃダメなのかしら?好きなんでしょ?」
……私は、ユウくんを。
「……………………」
好きだ。
好きで好きで堪らない。
私を癒してくれる唯一の存在であらゆるものから守りたい存在だ。
だからこそ。
「ユウくんはダメ。手を出しちゃダメなの。ユウくんは私なんかが触れていい存在じゃない」
「ダメよ、自分を卑下しちゃ」
「卑下じゃないの。私はユウくんが大事なの。だから、手を出したくない」
私が手を出して、ユウくんを快楽に侵したくない。ユウくんを汚したくない。大事だから。優しいユウくんのままでいて欲しい。
リリアナは黙る。私の思いが伝わったのか?
しかし、その考えは次の瞬間、打ち砕かれる。
「でも無駄よ。触手は勝手にユウくんを襲うもの」
「…………えっ?」
「あなたは心底では彼を求めてる。触手はそれを汲み取って動くの。触手は思い通りにならないでしょ?彼の精液を摂るために触手は動くわ。あなたがどんなにいやがっても、触手は彼を犯して犯して、どんなにいやがっても気持ちよくさせまくって精液を搾り取るでしょうね。そうなれば、彼の頭はローパーのあなたのことしか考えられなくなる。あなたも彼を犯して愛すことしか考えられなくなる。それがあなたのローパーとしての完全体よ」
触手が犯す?
わ、たしが、犯す?
ユウくんを犯す?
わたしがわたしがろーぱーがわたしがわたしが…………。
いや……いや、そんなのいや……ユウくんを私が汚すなんて、そんなのいやっ。
「うっ……うぅ、いやぁ、そんなの、いやぁ」
私は嗚咽を漏らす。しかし、次のリリアナの一言は、私を悲しみから絶望へと叩き落とした。
「そんなにユウくんがいらないのなら。……じゃあ、ユウくんは私がもらおうかしら」
「…………えっ?」
涙が引っ込む。頭が真っ白になった。
リリアナは、今なんて言った?
「ユウくんいらないんでしょ?だから私がもらうわ。私、夫がいないの。だから彼を私の夫にしてあげる。彼、かわいいし、私の好みだからね。夫にしたら、どうしようかしら。私のこと以外なにも考えられなくなるくらい気持ちよくしてあげようかしら。精液を私のオマンコに吐き出すことしか考えられなくしてあげる。私がすっと撫でるだけで精液を吐き出してしまうくらいに開発して調教してあげようかしら。私専用の精液夫にしましょう。その姿をあなたに見せてあげるわ」
「……………………」
「どうしたの?いらないんでしょ?だったらユウくんは私がもらっ、っ!」
私は無造作に腕を振るい、リリアナを凪ぎ払った。リリアナが空にぶっ飛び、教会の長椅子を盛大にぶちまけて転がる。
「……………………」
すぐにリリアナは起き上がる。ほとんど傷ひとつ負わっていない。ただ唯一、額に一筋の血を流していた。血を拭ってリリアナはそれを見る。もうそこにあの聖母の笑みはない。ただ、目を見開いてこちらを見るばかり。
私は言う。
「殺す。お前を殺す。腕を折る。脚を千切る。頭蓋を砕く。喉を裂く。腸をぶちまけてやる。お前という存在をこの世から消し去ってやる」
「っ!?なん、なのこの娘……いきなり」
「…………?」
ああ、そうか触手。まだ私の思い通りに動かないんだった。脚がないから自分で動けない。あのメス豚を殺せない。殺せないじゃない。ああ、うざったい、こいつ。
私は無造作に触手を掴むとそれを力任させに引きちぎった。ブチブチと肉が裂ける音がする。感覚が繋がっているらしく、触手を裂くと私にも痛みが走った。
「あ、あなたっ!なにしてるの!?」
「なにって?だってあなたを殺すのに邪魔だもの。重いだけの邪魔な触手なんて引きちぎった方がいいでしょう?」
「はぁ!?」
私は拳を振り下ろす。触手が千切れて、祭壇がバンッと震える。
さすがに触手も危機感を覚えたのか、私の腕に絡み付いてくる。私の邪魔をするのね。そう。だったら千切れなさいな。
腕を思いきり振るい、絡み付く触手を振りちぎった。なかなか触手の力強いけど、うん私にとっては大したものじゃない。
触手は私の腕を無力化するのは諦めたのか、今度は快楽で動きを封じようと思ったらしい。おっぱいを耳を犯しにかかる。
さすがに何ヵ所も同時には守れず、私の耳は犯された。そのまま脳を弄くられる。
「で?それがどうかしたの?」
私は耳に入っている触手を引き抜いた。無理矢理だったからか、耳から血が出るけど、どうということはない。あのメス豚を殺すには必要なことだ。
でもいつまでも触手に構っている暇はないな。一刻も早くあのメス豚を殺さないといけないのに。
うん、仕方ないな。
私は触手の一本を掴む。そして、触手が千切れない程度に力を弱める。でも、もうあと少しでも力を込めれば千切れてしまう。私はその加減を保った。
そして私は心の中で言う。
感覚が伝わるなら、言わなくてもわかるでしょ?
従え。死にたくなければ従え。あの女を殺すの。そのために動け。あんたを殺せば私も死ぬ?……わからないの?私の心がわかるんでしょ?
殺すよ?私は殺す。ユウくんを守れるなら私も殺す。迷わず殺す。私は躊躇わない。
だから、死にたくなければ従え。
私の言う通りに動け。
あのメス豚を殺すために。
「………………ふふ、そう。それでいいの」
「……なに」
私は満面の笑みをリリアナに向ける。
白い女は、目を剥いてこちらを見ている。
「さあ、殺してあげるわメス豚。腸を引きずり出して晒してあげる」
「……うそ。触手を操れてる。なんで?精液を入れてないはずなのに」
触手は私の命令通り、祭壇を蹴り、リリアナの方は飛んだ。飛びながら腕を振りかぶり、女の頭に振るう。もげろ。
「っ!」
しかし、もげない。残念避けられた。そうだ。こいつ、飛べるのだった。
「触手を脅して従わせるなんて、そんなの初めてよ」
ただ殴るだけじゃあ、殺しにくいなぁ。仕方ない。搦め手も使おう。
私は触手たちに命令を下す。触手の先端の形状が硬質化し、槍のように尖らせる。しなやかな触手に、硬質な先端のフレイア触手も作っておくか。硬質化させた触手を薄く薄くして、ナイフも作ろう。うん、スパスパ切れる。
「バッラバラにしてあげるわぁ」
「ちょ、待っ」
「待たない♪」
触手を最大限に伸ばし空中のリリアナへ変質させた触手を向かわせる。ただまっすぐ向かわせるのではなく、触手は大きく迂回させ、リリアナの上から振り下ろすように襲わせた。
しかし、たった三本の触手ではリリアナには触れられない。翼で空中を舞い、難なく私の触手をかわす。でもね。三本だけで済ますわけないじゃない。
硬質化はさせず、完全に速さだけを求めた触手。細く、薄く、柔らかい。でも最速。その触手に、私はリリアナが触手たちをかわして身を翻したその瞬間を狙わせる。
「っ!しまっ!」
軽い触手が身を封じられるのはほんの一瞬だ。だけど充分。続けて何本もの細い触手を腕や脚に絡ませ、ぐんっとこちらに引き寄せるには充分すぎる時間
態勢を崩したリリアナを私は触手で勢いよく、私の方に飛ばす。どうするかはわかるよね。
「死ね」
本気の本気。岩を軽々貫く、私の拳をリリアナの腹にめり込ませる。
メキメキメキィ!
骨の砕ける音が響く。ああ、気持ちいい。
私はそのまま拳を振り抜き、リリアナを壁に叩きつけた。
「がっ!」
「まだまだ」
「くっ!」
私が飛びかかると同時にリリアナは手の平をこちらに向ける。それを意味することを私は知らず、無防備だった。
強烈な発光。
リリアナの手の平から閃光手榴弾のようなきつい光が放たれる。
予期しなかった反撃に私は悶えるけれど、触手に周りを凪ぎ払わせる。
だが手応えはない。もうすでに逃げられたか。
「……いくら私が大きな魔法が使えないからって、ここまで。力はオーガ、いやワーム並じゃない」
「そこか」
触手を向かわせる。しかし、手応えはない。
「あなたを魔物娘化させたのは失敗だったわ。というより、無理矢理するべきじゃなかった」
「……もう遅いわ」
「治せるとしても?見逃してくれたらあなたを人間に戻すとしても?」
「ダメ、殺す。ユウくんを汚しかねないお前はこの世から消し去る。私はユウくんを守れるなら人間じゃなくてもいい」
「っ!本当に!……あなたは本当にユウくんが好き、なのね」
そんなの当たり前じゃない。
「大好き。私はユウくんが大好き。生きるのに疲れてた私を、彼は癒してくれた。それを奪うものは、誰であろうと許さない。全員殺してこの世から消し去ってやる」
遠くでハァとため息の声が聞こえる。
「歪みさえ感じさせるほどに一途に誰かを愛せるなんて。あなたは人間のままにして、魔物娘と同じだったのね。いい勉強になったわ。人も人のままで、魔物娘と同じ以上に人を愛せる存在だとわかったのだから」
「勉強なんて無意味よ?私が殺すんだから」
ようやく視力が回復する。今度は逃がさない。確実に殺し……て?
「あなたの言う通り、私はこの世から消えるわ。向こうの世界に帰ることで」
私の頭上にいるリリアナ。口から血を吐き、腹を押さえて満身創痍といった感じ。しかしそこは問題じゃない。
その後ろの黒い影。
そこにはまるでブラックホールのような穴が開いていた。すべてがねじ曲がり、光すら吸い込むような大きな穴が。
「ごめんなさいね。あなたのユウくんを奪うなんて言って。冗談なのよ、あれ。……私はリリム。すべての魔物娘と男性を愛する者。あなたとユウくんが、幸せに結ばれることを祈ってるわ」
「……………………」
リリアナは私に向かって、まさに聖母の表情で微笑む。優しく、暖かい、お母さんの笑顔で。彼女は胸元の手を軽く振って、ブラックホールの中に消えていった。
そして、元からなにもなかったかのようにブラックホールは消え失せた。
静寂の教会に、私はただ一人残される。変質した触手も元の柔らかい普通の触手に戻り、引きちぎった触手も再生していた。
「…………結ばれる?そんなこと、あるわけないじゃない。だって、私は、私は、化け物なんだから」
虚空に響いて消える。
触手が私を慰めるように優しく頬を撫でてくれた。乱暴にしてごめんねと呟きながら、私はそれを胸に抱き締める。
そして、ただ嗚咽を漏らした。
13/02/23 09:51更新 / ヤンデレラ
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