連載小説
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前編
山の麓の広大な森。その奥深くには山に住む水神が創ったとされる泉がある。泉は深く、しかし底が容易に見えるほどまでに澄み渡っており、綺麗という言葉では言い尽くせない。それこそ神が宿っているかのような泉だ。
俺はここへ水を汲みによく来る。神が宿っているからなのか、ここの水を飲めば不思議と元気になるのだ。森深くで道のりも険しいはずなのだが、そこの水を飲めば疲れなど一瞬で吹き飛ぶ。森へ狩りなどをしに行った際には毎回といっていいほど立ち寄っている。
俺の住む村は森をでてすぐのところ。農業やら狩りなどをし、時折やってくる行商人にものを売り買いしながら慎ましやかながらも暮らしている。
その日は狩りの帰りだった。いつもなら兎やら鹿などの獲物を仕留められるのだが、あいにく今回はなにも仕留められず、ただ疲れたばかりである。せめて水を汲みに今日も泉へと行くとしよう。
木々を避け、草を掻き分け、薄暗い森の中を進む。水の香りが鼻孔をくすぐり、もう泉が目の前だとわかった。
そして、泉にたどり着いたところで俺の足はぴたりと止まる。
止めざるを得なかった。
何故なら泉には先客がいたから。

まず最初に目がついたのは白い髪。雪よりも雲よりも絹の糸よりも白く、純白に輝く長い髪。それが、ほんのり赤みがかった艶かしい白い柔肌に絡み付きいている。次に、恥ずかしげもなく露になった2つの胸。均整のとれた豊満なそれらの間には水が溜まり、俺の情欲を言わずもがなそそる。
身体が僅かに逸れ、その顔が露になった。やや切れ目の青い瞳。頬は白い肌を朱に染め、唇はそれよりさらに赤く艶やかだ。
歳は俺とさほど変わらなさそうで、二十歳にもいってなさそうだった。
俺はしばらく彼女に見惚れていてしまっていた。まるで金縛りにでもあったかのように。それが溶けたのは彼女の目の焦点が俺に合わせられ、少し考えるように視線が目元に行く。そしてもう一度俺に視線が向けられ、そして、

「きゃああああああああああああああ!!」

悲鳴が森に木霊した。

当然そこで俺はハッと我に帰る。
今彼女の置かれている状況を考えれば当然の結果だ。

「済まない!」

俺はすぐに後ろを向き、立ち去ろうとする。これでは覗きだ。

「ま、待ってください」

「え?」

立ち去ろうとした俺の背中に声がかけられる。
覗きの俺に、待てだと?

「すぐに服を着ますから少し待っていただけませんか?」

「い、いや、本当に悪気はなかったんだ。覗くつもりはなかった。本当だ。こんなところに人がいるとは思わなくて。済まない、謝って済むかはわからないが謝る。だから、許してくれ」

「大丈夫です。怒っていません。ただ驚いただけです」

そ、そうなのか?
水をスーと泳ぐ音が聞こえる。

「ただ少しお話し相手になって欲しくて」

水が跳ねる音がし、泉から上がったのだとわかる。
そしてしばらくして衣擦れの音。

「もうこちらを向いて頂いて大丈夫です」

「そ、そうか…………っ!?」

振り向いて俺は目を見開く。

「どうかしましたか?」

「君は……」

赤と白が基調の巫女服。その下。
足、ではない。
一本の太い尾。
白い鱗に覆われた長い蛇の尾が彼女の下半身だった。

「魔物だったのか」

「はい。水神様の巫女。白蛇の真白(ましろ)と言います」

彼女は朗らかに笑って見せた。

「どうかしましたか?」

「いや、なんでもない」

と言いつつも俺の頭の中は恐怖が鎌首をもたげていた。
魔物。魔物娘。男を襲い、精を奪い、娶る者。
話には聞いていたが、実物をこんなに真近くで見たのは初めてだった。
俺の村はジパングでは珍しく、魔物に対して排他的だった。そんな村で育ったものだから魔物娘に対して、少なからず、いやかなり抵抗を持ってしまう。目の前にいる真白という女性は美しい。だが、彼女は魔物娘で男を襲う生き物であると思うと警戒してしまう。
そういえば、村長が言っていた気がする。森深くの泉には魔物が出るから近寄るなと。襲われてしまうぞと。それが彼女なのか。

「……あの、私、なにか悪いことしたでしょうか?」

俺の警戒心を読んだのか、表情を曇らせて窺うように俺に尋ねる。
これだけ見れば、この真白という女性が悪い存在だとは思えなかった。俺を襲おうという気配はない。

「いや、君はなにも悪いことはしていない」

そういえば悪いことをしたのはむしろ俺の方ではないか。
そうなってくると途端に罪悪感が湧く。

「良かった。あ、お名前を窺っておりませんでした。お尋ねしてもよろしいですか?」

「ああ、名は聖(ひじり)と言う」

「よいお名前ですね」

「そうか?」

「そうですよ。神々しさを感じます」

いや、君の姿の方がよっぽど神々しいが。と思うが言わないでおく。

「聖さまはどうしてこちらに?」

「ああ。狩りをしたりで森に入る際は帰りにいつも寄っているんだ。飲めば元気になるようでな。それに傷にもよく効く」

「なるほど。ここは水神様が創った泉の一つですからね。その加護が貴方に働いたのでしょう」

「では感謝しなければならないな。なにか供物を捧げた方がいいか?」

「うふふ。その御言葉だけで充分でございますよ」

と真白はコロコロと笑う。尾の先が楽しそうにフルフルと揺れた。魔物娘は危険、と思っていたがその考えは改めねばならないかもしれない。少なくともこの真白というものはおよそ俺が想像していた魔物娘とは似ても似つかなかった。

「そういえば、君は水神様の巫女だったか」

「はい。今日も禊でここにいらしたのです」

「今日もということは何度もここに来るのか?」

俺が聞くと真白は首を縦に振った。

「毎日ここに来て禊を行っています。夕暮れ時にですね」

「俺も何十とここへは来ているが、ようやっと会ったというわけだ」

「そうですね。今日、狩りが成功していれば会わなかったかもしれません」

「む。何故狩りが失敗だと」

「何も持っていらっしゃらないじゃありませんか」

そういえばその通りだ。あるのは腰に携えた狩り用の刃物と竹筒の水筒に、背負った弓矢のみ。およそ成功者には見えない。
真白はクスクスと笑う。楽しいとそれに倣って尻尾も愉快そうに動いた。
気恥ずかしくなって俺は顔をふんと背ける。

「今日は調子が出なかったのだ。いつもなら森を縦横無尽に駆け巡る兎を風のごとき速さで我が矢が射るはずなのだ」

「うふふ、すみません。ええ、聖さまの矢ならば兎はおろか猪も射止めることができるでしょう――私はもう射止められました」

最後はよく聞き取れなかったが、どこかバカにされたような気がする。

「…………」

「ああ、怒らないでくださいませ」

「……怒ってはいない」

「誰かとお話しをするなどは久しぶりなもので浮かれてしまいました」

「一人で暮らしているのか?家族はいないのか」

「私は巫女ですから」

巫女とは一人で居らねばならないものなのだろうか。
空気が一つ冷たいものへと変わった気がする。聞くべき話題ではなかったのかもしれない。

「そうだ。今晩私の家へいらっしゃいませんか?」

不意に沈んだ空気を掻き消そうとするかのように言う。

「真白の家へか」

「聖さまさえよろしければ私の話相手になって欲しいのです。簡素ではありますがお食事やお酒のおもてなしをさせていただぎす」

「ふむ」

申し出としては悪くない。話を聞くだけで食事をもてなしてくれるというのだ。悪くない。今日の狩りは失敗しているし、貧相な夕食になってしまうことだろう。それに家に帰ったところで誰もいない寂しいところだ。酒の肴に美女との会話というのも乙なものだろう。
魔物娘でなければ、の話だが。
そう彼女は魔物娘なのだ。男を襲うやもしれぬ存在。それなのに、ほいほいと彼女の住み処に着いていってよいものだろうか。もしや家に着いたところで襲われるかもしれない。そうなれば俺に逃げ場所などない。
むむむ。

「だめ、でしょうか」

胸元に手を当てて、上目遣いで懇願するような目を向けてくる。
むむ、そんな風に見られては断れるはずもない。

「……わかった。邪魔させていただこう」

「ありがとうございます!」

「こ、こら、くっつくな」

真白が俺の腕に抱きつき、蛇の尾を脚に軽く絡めてくる。襲われるかと思ったがそうではないらしい。ただ単に嬉しいだけのようだ。だが、俺とて男。こんな美人に抱きつかれては恥ずかしくもなる。愚息に勃たぬように無心にするので精一杯だ。


真白の家は山の中腹にあった。絢爛豪華とまではいかないが、それなりに広い神社である。しかし、参拝をする人はいないらしい。真白はここに一人で住み、境内全てを管理しているそうだ。
俺が案内されたのは本殿ではなく、その脇にある小さな木の家。ここで真白は寝食しているらしい。
小さなといっても俺の家より遥かに広いし、豪華だ。床は板張り、風の入る隙間もなく、部屋は寝室と台所が別れている。俺の家とは大違いだ。ここを一人で暮らしているというのか。

「夕飯のご用意をさせていただきます。ごゆっくりしてください」

お言葉に甘えて座布団の上へ胡座をかいて座った。
しばらくして真白が料理を運んでくる。目の前の丸机に所狭しとさまざまな料理が並べられた。どれも見たことがないほど豪勢な食事で、腹が無意識のうちになってしまう。

「お口に合うかはわかりませんがどうぞお召し上がりください」

突然行くことになった割には準備がいいと疑問にも思ったりしたが、並べられた料理を前にしてそんなことは些末なこと。早く食べたくて仕方がなかった。俺はいただきますもそこそこに箸を手に取る。

「それは牛の肉をワインという異国のお酒とソースで煮込んだものです。どうですか」

「旨い!こんなに旨いものを食ったのは初めてだ!」

「お口に合ったようでなによりです。こちらもどうぞ」

小松菜とゴマに何かのタレをあえたものらしい。言われるがままに箸を伸ばすが、それも絶品だった。野菜の苦味がなく食べやすい。

「真白は料理が上手いのだな」

「いえ、私など」

謙遜するところがまた好感を持てる。

「毎日食べたいくらいだ」

「っ!」

ぴくんと真白の肩が揺れてから固まる。何か変なことを言っただろうか。

「婿、な……く、ら毎日食べさ……あげ、すよ」

顔を真っ赤にさせて俯き、なにか呟いているがよく聞こえない。

「どうした?」

「い、いえ、なんでもないです!それより、ご飯のおかわりはいかがですか?」

「ああ、いただこう」

俺はよく気にもせず茶碗を渡す。
俺はこのとき気づくべきだった。
真白の本性を。
目の奥に潜む、髪や肌の色とは真逆の濁りを。
だが、もう襲い。
常闇はすでにその鎌首をもたげていた。





「そのお身体で今から帰られるのは難しいでしょう。今晩はお泊まりになってください」

酒が入れば会話も弾む。酒には強い方だから酔うことはなかったが、ついつい飲み過ぎてしまったかもしれない。足元が覚束ないとはいかないまでも、暗闇の中山を下り森を抜けるのは困難そうだ。森で狩りを幾度となくしているからこそ、それはよくわかる。無理してここから帰ろうならば、崖から落ちてもおかしくない。
だから真白のこの提案は正直ありがたかった。しかし、

「だが、独り身の女性の家に男の俺が泊まるなど」

「お気になさらないでください。そんなになるまで呑ませてしまった私にも責があります。どうか、今晩はゆっくりお休みください」

優しげな笑みを真白は浮かべる。そんなものを向けられれば断るべくもない。お言葉に甘えるとしよう。

「ではお布団を敷いて参りますので、少々お待ちください」

「済まない」

言って、真白は襖の向こうへ消えた。
しばらくあって「どうぞ」と声がしたので俺は襖の向こうへと行く。
小さな畳張りの部屋。そこには布団が一つ敷かれていた。しかし、違和感も一つ。
一つの布団に枕が二つあったのだ。

「さあ、寝ましょうか」

真白は笑みを向ける。明るい純白の笑顔だったはずなのに、心なしか濁っているような気がした。暗がりのせいか。

「真白はどこで寝るのだ?」

「ここですよ?」

「なら俺はどこで寝ればいい」

「もちろんここです」

真白は笑顔で言った。しかし、なにか不穏な空気が滲み出てきていた。暗く濁った、重々しい空気だ。

「それは同じ布団で寝るということか」

「はい」

即答だった。なんの迷いもなく、最初からそうだと決まっていたかのようだ。

「しかし、だな。俺と君は今日会ったばかりで」

「時間なんて関係ありませんよ」

「君は女で俺は男だぞ」

「だからこそです」

「間違いが起きたらどうする」

「私と貴方で起こることは間違いではありません」

「だが、君は巫女だろう。水神様の」

「水神様は祝福してくれますよ」

「だが、君は。いや俺は。俺は君と」

いや違う。かのような、ではない。
決まっていたのだ。最初から、こうなると決まっていたのだ。
真白はこうすると決めていたのだ。
俺がそれに気づいたのは、真白が不意に目の前に迫ってきて、長く白い尾で俺を絡めとった後だった。

「あああああ、もうがま、我慢できないぃ」

不意に真白の声が揺れる。衝動を抑えきれなくなったという風な、なにか大事なものが弾けとんだかのような声音で言った。

「うわっ!」

「うふふ、もう離さないよぉぉぉ?」

真白の尾に巻き付かれた俺は、突然のことになすすべもなく布団に押し倒される。
真白は俺にのしかかり、端整な顔が俺と向き合った。しかし、先程までの真白の顔とは違う。目は正気を失ったように濁り、頬は真っ赤に染まって淫靡なものに変わり、口は蛇のごとく口角がつり上がっていた。
まるで獲物を捕まえたかのような。

「離せ、真白!」

「だぁめぇえ。もうあなたはアナタハ私のものなんだから。うふ、うふふふ」

「まし、」

その瞬間、俺は口を塞がれた。なにで?
柔らかく甘いもの。一瞬理解できなかったが、それは間違いなく真白の唇だった。
唇はすぐに離れる。俺は何をされたのかわからなかった。頭が上手く働かない。
俺は。
俺はキスされたのか?

「次はもっと濃いのぉ」

真白の顔がまたも迫る。逃げる余裕などなく、俺の唇は真白のものに塞がれた。今度はそれだけではない。真白の長い舌が、俺の唇を掻き分け口内へ侵入してきたのだ。

「うちゅ、ぐちゅ、ちゅぶるるるる、ぶちゅ、びちゃびちゅる」

侵入した真白の舌が俺の口を貪る。歯を内頬を舌を喉の奥を、その長い舌で舐めて絡める。俺の舌を、まるで逸物を舐め扱いているかのように、その長い舌で舐めまくる。まるで舌が性器になったかのうに快感が出始めた。

「びちゅ、ぐちゅ、ぬちゅる、じゅるるるるるるるるるるるるる」

舌を貪りながら、真白の唾液が俺の口に運ばれ、俺の唾液は真白に吸いとられる。甘美な真白の唾液が俺の脳髄を焼き付くしていき、ますます頭が働かなくなる。

「ぷはっ!あー、あはは。聖さまの唾液すごくおいしい。ちょっとキスしただけで、んんっ!……ふふ、濡れてきちゃう」

ちょうど俺の股間の辺りがなにが冷たく湿り気を感じる。もしかして真白の。

「服、脱ぎますね」

真白が着ていた巫女服をはだける。そこから現れたのは真白い二つの胸。男の逸物を楽々と挟めるはど大きく張りのあるそれは、彼女の妖艶な美を主張していた。そして、その胸の乳首はビンビンに勃ち、摘まんで欲しそうにビクビク震えていた。
その様に虚ろな頭の俺は股間を興奮で勃ててしまう。勃った俺の逸物は、真白の濡れた股間の辺りに当たってしまった。

「あら?ふふ……うれしぃ、私で興奮してくれているんですねえ。うふふ」

娼婦よりも淫靡な表情を浮かべて笑う。

「あ、う、真白やめ……」

「さあ要らないものは脱ぎましょうか」

巻き付きが少し弱まり器用に服が脱がされる。下半身が露になったそこには、俺の逸物がそそり立っていた。しかし、それはいつも見ているものとは違った。明らかに一回り、いや二回りは大きくなり、亀頭が特に肥大している。こんなこと初めてだ。
真白は俺の体の上を這うようにして、顔を俺の逸物に向ける。必然、真白の秘所は俺のところへ向き、そこの巫女服はまるで鉄砲水を食らったかのうようにビショビショに濡れていた。

「あは!聖さまのチンポ!チンポチンポチンポチンポ!んー、はぁぁぁ……あああ頭が蕩けてしまいそうなくらいの芳しい臭い……これです!これが欲しかったんです!ああ、もう駄目です。我慢、がま、我慢できません。食べてもいいですか?いいですよね?答えは聞いていません。食べます。今から食べます。このチンカスべっとりのくっさいチンポを私のお口で食べますから!」

「やめ、」

瞬間、俺の逸物を生暖かいものが包んだ。湿り気のある肉質な柔らかさ。何で例えることもできない。ただ延髄を焦がす快楽が俺の元へ来る。真白の口で咥えられたのだ。
しかし、それで終わりでない。咥えられた逸物にさらに舌が絡まり亀頭から根本までを撫で上げた。

「じゅぶぶふぶぶぶふるるるるる!」

そして、舌を絡めたまま真白は逸物を吸い上げるように頬は細め、口をギリギリまで引き抜く。絡み付いた舌が逸物を強く擦りあげ、苦痛と感じる一歩手前の快楽が俺に襲いかかる。
さらにまた真白は俺の逸物を喉の奥深くへ一気に沈め、亀頭を喉へとぶつけた。
引き抜く、押し付ける、引き抜く、押し付ける。その動作を何度も何度も何度も何度も何度も何度も真白は繰り返す。時には舌を動かして、亀頭を責めたり尿道を責めたりと、俺に休む暇を与えなかった。
膣に入れているのと変わらない快楽。いや、それ以上だ。人間の膣などとは比べ物にならない。真白の舌と内頬が膣、打ち付けられる喉が子宮口。でも人間のそれよりも遥かに気持ち良い。こんなもので貪られて我慢ができるものか。

「ああ、だめ、だ。もうイ、く」

急速に俺の逸物に込み上げるものが現れる。それが何かは考えなくてもわかる。だが、これを出せばどうなるか。駄目だ、出してはいけない。快楽に流されては駄目だ。ここで出したら俺は。

「ひゃひへ。いっふぁい。ふぁふぁひのふひに」

俺の逸物を咥えたまま真白が喋る。そして止めと言わんばかりに、彼女の長い舌が俺の尿道に突き刺さった。深く深く。まるで逸物の半分は入ってしまったかと思えるほど深く。痛みなど感じる余裕はなかった。視界を真っ白に染めるほどの快楽が身体を突き抜け脳へと届いたのだ。

「ああああああああああああああああああ!!!」

「んんー!?」

俺はついに欲望の白濁汁を吐き出した。真白の舌を押し出してまでそれを出す快楽は、まるで全身が性器になってしまったかのようで、身体が震えるのを止めることができない。
なにも考えられない。
気持ち良い。
気持ちいい。
きもちいい。
キモチイイ!

「あぅあー、あああああ」

小便をするときよりも長く出た。その間ずっと快楽が身を襲い。その余韻は今も続いて、まともに喋られない。

「んんーっんく、んく、んく……ぷはぁ!」

俺の逸物が真白の魔性の口から解き放たれる。解放されて感じたのは寂しさだった。

「ああぁ、おいしいです。聖さまの精液。濃厚でぷるぷるで、臭い。うふふ、まだ喉に絡み付いて、んく……はぁ。もう、たまらない。だめ、イクゥゥッ!」

途端、真白は、人と蛇の身体の間にある下半身を露出させ秘所を露にする。形の整ったビラビラが閉じられた間のピンク色の筋。ビクビクと秘所は脈動し、コポコポと白濁とした液を出している。それを、迷うことなく俺の顔面に押し当てた。
そして、あり得ないほどの量の、まるでお椀から水こぼしたかと思えるほど大量の潮が吹き出て、俺の口を、鼻を、頬を、目を、髪を、その汁で濡らした。
甘酸っぱい匂い、甘くしっとりとした味。目に入ったのに痛くなく、むしろ潤い癒される。頭が恍惚とする。
おいしい。先刻もてなされたどの料理よりも甘美でおいしい。もっと味わいたい。もっともっともっともっと。

「うふふ、私のオマンコ舐めたいんですか?いいですよ。好きなだけ舐めてください。口を押し付けて、舌を突き出して好きなだけ頬張ってください!すすってください!貪ってくださいぃっ!」

真白に言われるがまま、俺は真白の秘所に自ら強く口を押し当てた。ぴっちりと閉じた割れ目に舌を突き出し、その割れ目を掻き分ける。膣の中は熱くニュルニュルで次から次へと愛液が滴り落ち、舐めても舐めてもなくなることはなかった。愛液は俺の顔をさらに濡らし、理性を削り取っていく。ああ、おいしい。たまらない。もっと欲しい。もうこればあればなにもいらない。

「ん、ああん!いい!聖さまの舌キモチイイ!私のオマンコ掻き分けて、アンッ!そう、もっと奥に、深く、入れてえ!あ!あ!あ!ああぁん!んん!?そこはクリちゃん。皮剥かれて……ああ、歯が当たって、ンヒィィィィ!!クリちゃん噛み潰されたぁぁぁん。イイ!キモチイイィ!」

また秘所から潮が噴く。俺はそれを顔面で受け止める。濡れた秘所を貪るように舐め回すと、真白が狂ったように悲鳴を上げる。
お返しとばかりに真白の長い尻尾の先がが俺の逸物に巻き付き、扱き始めた。一向に萎えない逸物からまたも射精感が沸き起こる。
気持ちよさに身悶えしながらも俺は真白の秘所を貪った。

「もう、だめ、我慢できない。ううん、我慢しない。挿入れます。聖さまのオチンポ、私のオマンコで食べちゃいます」

「ああ……」

真白のおいしいお汁がなくなった。真白が態勢を変えて、騎乗位の体をとる。もう身体には尾が巻き付いていない。でも逃げる気なんて沸き起こらなかった。濡れて、テカテカと光る、真白の秘所を、オマンコを見たら逃げる気なんて到底沸き起こらない。今から真白にしてもらえることに期待感が膨らみ、興奮で動悸が激しくなる。

「うふふ、聖さまのオチンポ。期待でこんなに膨らんでます。挿入れたいですか?挿入れたいですよね?私もです。早く聖さまのオチンポを私の処女マンコにぶちこんで、私のオマンコを聖さま専用のぐちょぐちょマンコに作り替えて欲しいです。ああ、想像しただけでイッてしまいそう。でも、今から本当に本物でイクんですね。うふふ、あははは!」

真白はぴっちりとしたオマンコの入り口を俺のチンポの亀頭にあてがう。そして、ゆっくりと腰を下ろし始めた。

「見て!見てください!聖さまのぶっといオチンポが私のオマンコに食べられてますよ。ああ、いま私の処女膜破りました。破られました!キモチイイ。処女膜破られるのキモチイイ!」

真白が白目を向け、舌をだらしなく口から垂らす。あまりに気持ちよかったのか真白から身体を支える力が抜けたらしい。真白のオマンコが俺のチンポを一気に飲み込んだ。一気に奥まで届き、子宮口と尿道がキスをする。

「あ、あ、ああ、キモチ、イイィィ!」

「腰を、そんなに、押し付けちゃ、くっ」

真白は気が狂ったように叫びながら、長い白髪を振り回して腰を振りまくる。それだけが自分にできる唯一のことであるかのように。ただただ俺の精液を搾り取ろうと腰の振りを続ける。

「くぁ……あぐっ」

ヌメヌメとした肉が俺のチンポに絡み付く。一切の隙間なく、竿にもカリ下にも亀頭にも尿道にも、全てに真白のオマンコの肉が絡み、俺のチンポを揉みしだく。ぐにゅぐにゅぐにゅぐにゅと俺のチンポはオマンコ肉食べられ、尿道から漏れるもの全てが子宮口に吸いとられる。真白の腰の運動はそれにさらに拍車をかけ、俺から全てを吸い付くそうと執拗に責め立てた。

グチュグチュ、ニュチュニチュヌチュ。
パンパンパンパンパンパンッ!
ビチャグチャネチャ、ギュルギュ、ニチュグチュ。
パンパンパンパンパンパンッ!

チンポと愛液が絡む音。腰が打ち付けられる音。それら卑猥な音が惜しげもなく立てられ、寝室をピンク色に染め上げる。

「あああ、イイ!イイ!ね、え。舐めてぇぇ!私の尻尾舐めてぇぇぇぇぇぇぇ!」

俺の口に真白の尾が突っ込まれる。一瞬は苦しかったが、すぐに抵抗は消えた。真白の尻尾は味がした。甘い。愛液や潮と同じ、甘美なものだ。いつまでも舐めていたい。
喉の奥まで尻尾は差し込まれるけど苦しくない。むしろキモチイイ。感覚がどんどん研ぎ澄まされて、快感が増してくる。喉の奥に尾の先が当たるのと、真白が腰を突き落として、俺のチンポが子宮口にキスするのとが同時で、まるで一緒に犯し合っているかのようなそんな倒錯感が沸き起こってくる。

「イイよぉぉ!オマンコも尻尾もキモチイイよぉぉぉ!……おっぱい!おっぱいも揉んで!アアン、そう!イイ!もっと強く!乳首ィイン!乳首乳首!イイ!もっと乳首ねじりまわしてえぇぇ!」

ああ、もうだめだ。なにも考えられない。気持ちよすぎる。溶けてしまいそうだ。チンポ、なにかくる。なにか昇ってきてる。我慢、できないっ。

「オチンポ膨らんだぁ!来るの?来るんですね!?いいですよ!いっぱいいっぱい出してください!私の処女マンコの中にいっぱい出して子宮にたっぷり注ぎ込んでください!そして私の淫乱エロエロ卵子をあなたの逞しい精子でグチュグチュ犯して孕ましてえぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!」

「んんー!」

咆哮。そして、爆発。

ドビュビュビュビュビュビュビュビュビュビュ!!

俺の欲望の全てが、真白の欲望の口へと注ぎ込まれた。否、吸いとられた。
精液を吐き出す俺の尿道はぴったりと子宮口に吸い付かれ、一切の外に漏れることなく子宮に精液が注ぎ込まれた。

ごくん、ごくん、ごくん、ごくん。

口淫されたときよりも激しい射精は収まる気配を見せず、精液を吐き出し続ける。しかし、それを一切漏らすことなく、真白の子宮は貪欲に飲み続けていた。

「ああ、子宮に、キテます。聖さまの、濃厚なドロッドロのくっさいザーメンを私の淫乱マンコの子宮が飲んでます。おいしい。満たされる。キモチイイ。ああ、子宮、膨らんでる。もう入らないのに。いっぱい注ぎ込まれて膨らんでる。あは、あはは。まるで妊娠したみたい。精液妊娠の腹ボテ白蛇になっちゃう。赤ちゃん妊娠確定だよぉぉぉ」

まるで妊婦のように精液で腹を膨らました真白。
その腹は今もなお膨らみ続けている。
俺の無尽蔵に吐き出される精液を、貪欲に、一滴も洩らさずその子宮で飲み干している。

「あぅああ、ああ、ぅああ」

もうなにもかんがえられない。しきゅうにせいえきがすいとられるかいかんで、あたまがうまくはたらかない。あああ。きもちいい。きもちいい。きもちいい。きもちいい。きもちいい。きもちいい。きもちいい。きもちいい。きもちいい。
オマンコキモチイイ。

俺の意識はそこで闇に飲まれた。

13/02/16 20:48更新 / ヤンデレラ
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