こんにちはorこんばんは。
素人SS作家SINです。今回は私と嫁の、脳が解けるほど甘いかもしれない日常生活をお送りいたします。






〜朝〜

「ZＺz...」
「・・・様」ユサユサ
「ZＺz...」
「旦・・・様」
「ZＺz...」
「・・・失礼します」ユサユサ

ゴンッ

「ふぎゃっ！？」
「おはようございます。やっと起きましたね」
「いてて・・・おはよう、ユキナ。・・・起こしてくれたのは嬉しいけど、その起こし方が氷塊を頭の上に落とすのはどうかと・・・」
「だって、いくら呼んでも起きないんですもの。愛しの旦那様に、私の朝ごはんを食べていただきたくてつい・・・」
「そうか・・・ならしょうがないな！　じゃあ、愛しの嫁が作ってくれた朝ごはんを食べるとするか」
「はい♪」








　私と嫁のユキナとの馴れ初めは、遡ればまだ私たちが小さいとき、7歳くらいだ。当時、私はいつも遊んでいた女の子がいた。昼を少し過ぎた後に山のふもとの空き地に行くと、晴れの日は必ず女の子がいた。ぶっちゃけて言えば、その女の子が『ゆきわらし』と呼ばれるゆきおんなの幼生体のユキナだったわけだが。で、幼少期のほぼ毎日を彼女と一緒に過ごした。もちろん、他の友達ととも遊んだし、彼女もその輪に入って鬼ごっこやかくれんぼをした。とにかく小さいときのユキナは元気で明るく、彼女がいれば楽しかった。
　ところが、私が15を越えたあたりで彼女の姿をぱったりと見なくなった。私の故郷では子供のときに仲良くなった男をさらって行くというゆきおんなの伝承があり、まわりは彼女のことを忘れろといったが私はそれが出来なかった。思えば、あのころからユキナに惚れていたのかもしれない。
　次に再開したのは、私が20になったとき。そのとき、私は死にかけていた。
　私はちょうど、頂上まで登ればいい事があると噂の雪山を登っていた。登り始めた時は晴れていたし、熟練の登山者から一日中は晴れだろうと聞いていた。しかし、私が登り始めて2時間ほど、山の中腹辺りで猛吹雪にあった。突然の吹雪に、まったく準備していなかった私はあっという間に意識を奪われた。
　目を覚ました私が見たのは暖かい火がついている囲炉裏、そして・・・小さいときの面影を残し、美しく成長したユキナだった。
　そのあとは・・・まあ皆様のご想像にお任せいたします。で、その後なんだかんだありましたが、無事ユキナと結婚し夫婦になったのでございます。


　ちなみに、嫁は私の『全体的に優しそうで、暖かそう』なところに惹かれたらしいです。私はというと・・・彼女の雪のように白い長髪、おとなしそうで、かつ優しい微笑み、それにあう着物、あとは（ry






「今日はご飯と秋刀魚、味噌汁か」
「はい。市場で秋刀魚が安く売っていたもので」
「なるほど・・・」モグモグ
「どうですか？」
「うん、やっぱりユキナの作るものは何でもおいしいね！」
「だ、旦那様・・・ちょっと恥ずかしいです・・・///」
「ん？嫌だった？」
「そんなことはありません。・・・むしろ嬉しいです」
「ん・・・やっぱりユキナは可愛いな」
「・・・////」
「そうだ、今日は昼過ぎに一緒に出かけようよ」
「別に構いませんが・・・一体何処に？」
「ふふふ・・・それは秘密だよ」
「・・・？」





〜昼〜

「さて、そろそろ出かけようか」
「あ、はい。分かりました。」



〜中央通り〜

「いい天気ですから、たくさん人がいますね」
「そうだね・・・お、あそこでなんかやってるよ？」
「なんでしょう・・・大道芸でしょうか？」

ざわ・・・ざわ・・・

「さぁさ寄ってらっしゃい見てらっしゃい！　今から世紀の大魔術が見られますよ〜♪」
「世紀の大魔術だって。ちょっと見ていこっか？」
「はい」









「・・・一体なんだったのでしょうか、さっきのは。小さい女の子ばかりでしたけど」
「あれはたぶん、新手のサバトの勧誘だろうね。そこそこ面白かったけど」
「・・・」ｼﾞｰｯ
「・・・なに？」
「旦那様は小さい女の子が好きなんですか・・・？」
「あ、いや、確かに子供は好きだけど・・・一番愛してるのは君だけさ」
「旦那様・・・では、今夜も二人子供を作るの頑張りましょうね・・・♪」
「ちょ、こんな場所でそんなこと・・・・・・ま、いいか。　　　む、もうこんな時間か。そろそろ目的の時間に行かなくちゃ」
「・・・あの、いい加減どこに行くのか教えてくれませんか？」
「まだ秘密。大丈夫、もうすぐ分かるよ」
「はぁ・・・」





「着いた。ここが目的の場所さ」
「呉服屋・・・ですか？」
「そう、君のために注文しておいたんだ」
「私のために・・・高くありませんでしたか？」
「ちょっと財布がやばくなったけど、まぁ君のためなら苦じゃないさ」
「旦那様・・・私、とても嬉しいです・・・」
「ほらほら、鳴くなら夜にね」
「・・・////」



「ごめんくださーい」ガラガラ
「・・・約束の時間に遅れた上に、店前でイチャイチャと・・・糸で縛ってケンタウロスに街中引き回してもらいましょうか？」
「・・・すみませんでした」
「ま、今回は奥さんに免じて許してやるよ」
「あ、あの・・・」
「ん？　・・・ああ、あなたがこいつの奥さんかい？」
「ええ・・・ゆきおんなのユキナと申します。・・・あなたはジョロウグモで？」
「残念、あたしはアラクネさ。名前はアメリア。よろしく！」
「アラクネですか。　アラクネが和服とは・・・珍しいですね」
「よく言われるよ。　昔、ジョロウグモと会ったことがあってね。その時に和服の美しさに惚れて、以来和服を作ってるってわけさ。」
「なるほど・・・」
「さて、アメリア、そろそろ服を見せてくれないかな？」
「ああ、分かったよ。ちょっと待ってな」



「おまたせ。　これが、今回ユキナさんにとこいつが頼んできた品さ」



「うわぁ・・・」
「どうだい？　アメリアと一緒に似合いそうな物を選んだんだけど・・・」
「・・・」
「・・・もしかして、嫌・・・かな？」
「いいえ！　こんな綺麗な着物を私になんて・・・むしろ、とても・・・グスッ・・・うれしい・・・です・・・」
「・・・泣くのは夜に、って言ったんだけど・・・ま、しょうがないか。」
「ほらほら、せっかくあたしが作ってあげたんだから、着て見せてよ！」
「はい！」




「ユキナ、準備できたかい？」
「もうちょっと待ってろ馬鹿！　・・・うん、いいじゃん似合ってるじゃん！」
「そっちばっかでずるい・・・早く扉を開けさせろー」
「うるさい！　今開けるから！」

ガラガラ

「・・・おぉ・・・！！」
「えと・・・似合ってますか？」
「うん・・・凄く綺麗だ」
「////」
「んっふっふ〜。　どうだいあたしの着物は！」
「うん。　最高の仕上がりだ。　本当にありがとう」
「どういたしまして。　　　あ、代金のことなんだけど」
「ん、お金なら今あるから支払いを・・・」
「代金、半分だけでいいや」
「・・・え？」
「聞こえなかった？　代金は半分だけでいいよ、と言ったんだけど」
「いやいや、なんで半分？　こんな綺麗な着物を作ってくれたんだからちゃんと礼を・・・」
「あんた、他人のことより自分のこと考えな」
「え？」
「後ろ後ろ」
「・・・後ろ？」クルッ
「だ・・・さま」
「ユキナ・・・？」
「だんなさまだんなさまだんなさま〜〜！！」ピョーン
「うわっ・・・どうしたの！？」
「旦那様・・・私嬉しくて・・・嬉しすぎて身体が熱いです・・・♪」
「げっ！？」
「・・・ここの部屋はしばらく貸すしあたしのことは気にしなくていいからね。　じゃ、達者でね」
「ちょ、アメリア！」
「旦那様♪♪♪」
「・・・しょうがない。　いっちょ頑張りますか・・・ユキナ♪」







「はぁ・・・あたしにも良い男来ないかなぁ〜」






「旦那様・・・申し訳ございませんでした」
「いいよいいよ、それだけ喜んでくれたということでしょ？」
「でも・・・人様のお店の部屋であんなはしたないことを・・・」
「だからもう良いって。さ、夕飯の支度しよ？」
「・・・はい！」




「お、今日はうなぎか！」
「昼間は旦那様にたくさんの精を頂きましたし、それにお疲れになったでしょうから・・・」
「ありがとう。　それじゃ食べようか」
「「いただきます」」




「旦那様、私が作ったかき氷はいかがですか？」
「食後のデザートだね。　じゃ、貰おうかな」
「分かりました・・・食べるときはこれをかけてください」
「なんだろこれ・・・シロップかな？　　いただきます」シャクシャク
「ちなみに、それはアルラウネの蜜です」
「ぶふぉあ！！」
「とてもおいしいって近所のピクシーに聞いたんですが・・・どうですか？」
「うん・・・おいしいよ。」
「そうですか！　良かった、あとでちゃんとお礼を言っておかなければ」
「おいしいけどね・・・アルラウネの蜜は・・・Hな気分になっちゃうんだよ」
「え・・・旦那・・・様？」
「うふふ・・・かなりがっつりいったからね・・・しばらくは治まりがつかないかもよーーーー！！」
「だ、旦那さ・・・きゃーーーー！！！！♪♪♪」













fin

■作者メッセージ
やあ。今回はこんな意味不明なSSを読んでくれてありがとう。
お礼とお詫びを兼ねて、コーヒーをあげよう。ホルスタウロスのミルクとアルラウネのシロップが入っているから、嫁がいる人
は是非飲むといい。


嫁についての想いが溢れてきて書かざるを得なかったんだ。
これらも生暖かい目で見守ってくれるとありがたい。




さて、これからの予定だが。
遊戯王if　アマゾネス特別編書こうと思っているのだが、これ以上リエ達を放置しておくと怖い。

まあ、今月以内にどちらかのSSを書き上げるつもり。








それでは、次の作品かチャットで会いましょう。