読切小説
[TOP]
小さなサバトの年末年始
〇大晦日サバト

〜サバトすき焼き中〜
ファ「シラタキとってー」
魔女「はいはい」
バホ「ハグフグンガムグ」
魔女「バフォ様、お肉ばかり食べてないで野菜も取ってください。バフォメット(山羊)のアイデンティティどこに置いてきたんですか」
バホ「・・・バフォメットは基本肉食じゃ」



〇テレビ合戦サバト

魔女「そろそろテレビつけましょうか」
ファ「ツボエモン大晦日スペシャル!」
バホ「白黒歌合戦に決まっとるじゃろ」
魔女「私YASUKEが見たいんですが・・・」
三人「「・・・」」

バホ「よく考えたら全部見ればよいのじゃ。魔女もタブレット持っておったじゃろ。テレビの横に並べるのじゃ」
ファ「じゃあテレビはツボエモン〜♪」
魔女「あっ、ズルイ!」

〜一時間後〜

魔女「大長編のもげ太は決めるところで決めるからカッコいいですよね」
ファ「アムリ〜タ♪花が咲いたら〜♪」
バホ「ウホッすごい腹筋じゃあ♪」



〇年越しサバト

魔女「イく年クる年が始まると今年も終わりって感じですねー」
バホ「ぐーっ、ぐーっ」
ファ「すぴー、すぴー」
魔女「・・・年越しそばはいりませんかね?」
バホ「食べるぞ!(ガバッ)」
ファ「すー・・・まだ・・・たべられりゅ・・・zzZ」



〇新年サバト

バホ「明けまして」
三人「「おめでとーございます」」

バホ「というわけで今年もよろしくの」
魔女「はい」スッ
ファ「はい!」スッ
バホ「ん?なんじゃお主らその手は」
魔女「なにって、ねえ?」
ファ「ねー♪」
二人「「お・と・し・だ・ま♪」」

バホ「ヌウーッ!?・・・とうろたえるとでも思ったか?バカめ!ちゃんと用意してあるわ!」
二人「「おおーっ!」」

―ゴソゴソ―
バホ「ほれポンポンっと」
ファ「? なにこの玉」
バホ「ふっふっふ、これはわしの魔力を固めた魔力球・・・名付けて“堕とし玉”じゃ!これを道ゆく女にぶつけてサバト会員にじゃな・・・」
ファ「えぇーっ!?そんなのいらないし!魔女ちゃぁん!!(泣)」
魔女「はいはい、大丈夫ですよ。私が換金してきますから・・・」

バホ「おいなんじゃ換金って」
魔女「ああ、バフォ様の魔力って量はともかく質はいいので、マナケージに入れて持ってけば買い取ってくれるんですよ」
バホ「お主そんな事しとったの・・・? というかそれひとつ作るのに半日ぐらいかかったんじゃから売るでないわ」
ファ「ねーこれいくらぐらいになる?」
バホ「ちょっと聞いてる?」
魔女「そうですね・・・ひとつで2千円くらいですかね」
バホ「・・・ウソ、わしの魔力安すぎ・・・?」



〇おせちサバト

バホ「カマボコ取ってなのじゃ」
ファ「わたしだて巻き!」
魔女「練り物と甘味ばかり消えていく・・・昆布巻きとかも作るの頑張ったんで食べて下さい」
ファ「栗きんとん!」
バホ「黒豆もらうぞ」
魔女「ちょっとバフォ様!ごっそり取っていくの止めてください!」
バホ「じゃって歳の分食わんと・・・」



〇初詣サバト

バホ「龍神社はすごい人手じゃのう。うちのサバトもこれぐらい・・・」
魔女「あ、順番来ましたよ」

―パンパン―
バホ「(おっぱいが大きくなりますように)」
ファ「(おっぱいがおっきくなりますように)」
魔女「(サバトが大きくなりますように)」

魔女「二人とも何をお願いしたんです?」
二人「「健康」」



〇初売りサバト

魔女「福袋なにが当たりました?」
ファ「モモニカ福袋でキャミとスカートと紐パンとコスメ。魔女ちゃんは?」
魔女「私は白山羊福袋で高級魔女鍋と上級薬品セットです。バフォ様はどうでした?」
バホ「魔王軍バフォ様の夢・福袋で“高機動型ゴーレム褐色三人娘仕様”と“ツボッガイ3”と単分子ムラマサニッパー」



〇駅伝サバト

バホ「今年こそうちの母校が勝つのじゃ」
魔女「いえいえ私の母校も歴代最強と言われるメンバーですから」
ファ「ふたりともどこの大学卒業したの?」
バホ「サバ東大じゃ」
魔女「魔界女子学園です」
ファ「・・・いま先頭は双丘学院と白澤大だけど?」

バホ「いま10位と11位でシード権争いしておる。いっけーサバ東!9位のサバ西もろともぶち抜いてやれぃ!」
魔女「魔女学ファイトぉー!」



〇七草サバト

魔女「七草粥できましたよ」
ファ「うー、おかゆは味しないから嫌い」
魔女「一応塩で味はつけてありますけど、味薄ければ卵もありますよ。バフォ様も卵いります?」
バホ「・・・セリにナズナ、これはハコベラか」
魔女「詳しいですねバフォ様。あれ、でも薬草学は履修してないって言ってませんでしたっけ?」
バホ「独立した直後は金なくて道端の野草食っとったからの・・・」



〇成人サバト

ファ「今日はきれいな服着てる人いっぱい歩いてたね」
バホ「ああ、この辺は今日が成人式じゃな」
魔女「懐かしいですね。私も魔女の正装で参加しましたよ」
ファ「魔女ちゃんはいまいくつなの?」
魔女「レ、淑女(レディ)に歳を聞くのはマナー違反ですよっ」

バホ「懐かしいのう。わしも歳を気にした頃があったものじゃ」
ファ「じゃあバフォ様はいくつなの?」
魔女「コラッ!」
バホ「100から先は覚えとらん」



〇鏡開きサバト

魔女「鏡開きなので今日でお正月もおしまいですね。お餅も残り少ないし全部食べちゃいましょう。何で食べます?」
バホ「雑煮!納豆!海苔醤油!」
ファ「きなこ!おしるこ!ずんだもち!」
魔女「じゃあ私は大根おろしにしましょうかねー」

―モッチモッチ―

魔女「バフォ様、喉に詰まらせないでくださいよ?」
バホ「老人扱いするでない。わしはぴっちぴちの幼女じゃぞ」
魔女「老人と同じく危ないのが子供なんですが」
バホ「んぐっ、ゴホ!?」
魔女「ああっ言ってるそばから!」(ガシッ)
バホ「んごご!?」(ぶらーん)
魔女「餅をのどに詰まらせたら、頭を下にした状態で――ファミリアちゃん!こないだ教えたやつ!」
ファ「うん! せなかのけんこーこつの間に〜〜掌底!」(ドゴッ!)
バホ「ゴホォ!!」(スポン!)

魔女「いやー、一時はどうなることかと」
ファ「なにごともなくて良かったね♪」
バホ(心臓飛び出るかと思った・・・)ヒリヒリ
22/01/11 23:57更新 / なげっぱなしヘルマン

■作者メッセージ
本年モヨロシク

TOP | 感想 | RSS | メール登録

まろやか投稿小説ぐれーと Ver2.33