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雪原の暴虎:後編
人虎はカンレンの口に吸い付き、舌で唇をこじ開け、口の中へと挿入する。

「んんっ!」

クチョッ、ヌルロッ、メチッ。

「ぷはぁっ・・・」

人虎の口とカンレンの舌の間に透明な唾液の橋が掛かった。
舌を出したカンレンの顔は赤く染まり蕩けきっている。まるで女性が大人の男に抱かれて恍惚としているようだ。

「さて、次はこっちだな。」

人虎がカンレンの下のボトムズを脱がせる。
そこには、中性的で可愛らしい顔立ちには似合わぬような立派な男根がそそり立っていた。

「おう・・・、大きいな。」
「・・・・・。」

カンレンは恥ずかしさのあまり目を反らしてしまう。可愛いなぁオイ。

「よっ♥」

人虎が乳房でカンレンのモノを挟む。
乳の柔らかさと、その下にある筋肉の詰まった胸板の固さが程よくマッチして、上手くカンレンのモノをホールドしている。

「そ〜れっ♥」

ズリュンッ、ズリュンッ、ニチッ。

人虎が乳房を抑え、上下に動かす。
カンレンのモノに、気持ちよく締め付けられる快楽が上から下へと行ったり来たりする感覚が生まれる。

「あ・・・んっ!」

カンレンは、これまでとは違う快感を感じ取っていた。
強敵に打ち勝った時のものでもない、修行をしている際に己の限界が越えたことを実感した時のものでもない、拳を交えられる友ができた時のものでもない、そんな快感が込み上げて来ているのである。

「あぁ・・・」

カンレンは気持ちよすぎて、今にも爆発しそうだ。厳密には下半身の先端から、爆発させそうだ。

「あぁぁぁぁっ!出るゥッ!」

ブビィィィィィッッッ!!!

カンレンのモノの頂点から白濁液が噴出した。まるで、火山が噴火して溶岩を噴き出すかの如く。

「はは・・・見た目通り中々のモンじゃねぇか・・・参ったなぁ、こりゃ」

顔と胸を濁った白で染めた人虎は、嬉しそうな困り顔をしながらカンレンに体をさらに乗り出すと、尻に手を回した。

クチッ、クチッ。

「んいっ!?」

人虎の手のツメの先がカンレンのアナルをほじくる。
下半身の頂点に続いてカンレンの尻に快楽が走った。

「なかなかシマりのいいケツ穴だな。開発しちまうのが勿体ないぜ♥」

ジュプ、クチッ、クチッ、クチッ

カンレンのアナルが人虎のツメだけではなく、指まで呑み込んだ。
それに答えるかのように人虎がアナルをほじるスピードも上がる。

「あっ、あっ、あぁぁぁっ!!!」

ブッピィィィィィィ!!!

カンレンのモノがまたしても爆発を起こした。
白濁液は人虎の腹にかかり、腹筋の割れ目をトロトロと流れていく。

「本当はもっとじっくり責めたかったんだが、もう我慢できねぇ♥」

カンレンの精で発情した人虎は、カンレンのモノを自らの股間に当てがう。

「殴り合いの次はコッチで勝負だぜ♥」

ジブウッ!!!

「あえぇぇっ!!!」
「んっ・・・・・♥」

人虎が一気にカンレンのモノを自分のナカの奥までねじこんだ。

グニッチュウ!!!!グニッチュウ!!!

「いぃぃっ!いぃぃぃっ!」
「くっ、あっ、相変わらず中々のモンじゃねえかっ♥」

人虎が腰を激しく打ち付け、辺り一面に乾いた音が響く。

「あぁっ、ま、また・・・・するっ・・・・おチンチン・・・・爆発するっ・・・・!」

ドブビィィィィィィィィィッ!!!!

カンレンのザーメンが人虎のナカに出された。
パイズリされた時よりも、アナルを弄ばれた時よりも濃厚なものが人虎のナカに出された。

「あぁぁぁぁぁぁぁぁっ♥せいしっ♥せいしっ♥俺のなかにっ、熱いのきてるうぅぅぅっ♥」

人虎はさっきまで一方的な暴力といっていいほどカンレンを責めていたのが信じられないほどに口から涎を垂らし、目の黒目が真上に移動してしまっている。完全にイッたのだ。
格闘技でのバトルは人虎が勝利を納めたが、性技の方ではカンレンに軍配が上がったようである。

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

〜さらに翌日〜

「ふあぁぁぁ・・・ガンガン責めてたくせに途中でイッちまうとか俺って情けねぇなぁ・・・ははは・・・」

人虎は大きな欠伸をすると、ボサボサで荒い質感の髪が生えた頭をボリボリとかく。

「殴り合いで勝ったと思ったらまさかセックスの方で負けちまとうはなぁ・・・・大したもんだぜ。」

人虎はカンレンの肩を叩く。
本人は軽くポンポンと叩いたつもりだったが、バンバンと重量のある音がしてカンレンが若干痛そうにする。

「最初は勝ったとはいえ、俺は勝負ふっかけておいて負けちまったワケだ。約束どおり俺が何者なのか言おう。」

人虎は昨日の凶暴さなどまるで感じさせないような穏やかで優しい声で言う。

「俺はチーガ。人虎っていう魔物だ。」
「人虎か。何度か闘ってきた相手だが、お前のような見た目も強さも化け物といっていいやつは初めてだ。正直人虎ではない別の魔物かと思ったぞ。」
「それは良く言われちまうなぁ。ひどい場合には本当は仮装した男なんじゃないのかなんて言われたこともあるぜ!ガハハハハ!」
「フフッ。酷い言われようだな。ところで、お前に聞きたいことがある。」
「なんだ?」
「お前は何故、それほどまでに強いのだ?」

カンレンの問いにチーガが沈黙した。

「・・・・。」

カンレンは沈黙しているチーガから重々しい何かを感じ取る。

「どうしてそんなに強いのかって?そりゃあ簡単だよ。」

チーガはさっきの優しい雰囲気でもない、闘いの時に見せた凶暴な雰囲気でもない、真剣で真面目な顔になり口を開く。

「俺が住んでいるこの雪原はな、強さが全てを決める世界なんだよ。」
「・・・・。」
「弱いヤツは強いヤツに喰われ、弱ければメシを食ったりすることも、ガキを作って子孫を残すことすら許されねぇ。弱ければ居場所もなく、生きる尊厳すら奪われてしまう、てめぇの強さで全てが決まっちまう世界なんだよ!」

突然チーガが声を荒げた。

「・・・・。」
「俺はガキの頃、親父を白熊に喰われた。お袋も魔物狩りをしていた教団の奴等に殺されちまった。教団の奴等は、この雪原の主だったお袋を倒したことで調子に乗って他の魔物も狩りだした。ダチも同族も遊びでたくさん殺され、獣や山菜みたいな食料も根こそぎ奪って行きやがった!」

チーガは嗚咽を漏らしながら泣き出した。だが、それでも口は止まらず言葉を吐き続ける。

「ちょっと厳しい寒さがある以外は皆仲良く暮らしていた雪原は変わっちまった!殺し合いや男を奪うことは無いとはいえ、力がモノを言う争いだらけの不毛な世界になっちまった!」
「チーガ・・・。」
「だから強くなるしかなかったんだよ!心の拠り所もなく、頼れるヤツもいねぇ!腹が減ったら弱いヤツから食料を巻き上げたりもした!そうでもしねぇ限り生き残れなかったんだよ!」

チーガはうめきながら、毛皮の布団に伏した。

「チーガ、お前は・・・それで強い、いや、強くなっていったのか・・・」
「あぁ!そうだ!だがな、自分が強くなっていくと共に、俺を恐れて誰も寄り付かなくなり、孤独感も増した!だから!自分と共に生きて、孤独感を無くしてくれるようなヤツを自分の手で探していた!」
「・・・・。」
「そして今、やっとお前という存在を見つけた。」

チーガは布団で涙を拭くと、カンレン方を見る。

「やっと見つけた大切な存在だ!今まで散々大切なモンを奪われてきたからにはこれ以上失ってたまるかってんだ!だからよ・・・カンレン、お前のこと、絶対守るから!めいいっぱい愛してやるから!ずっと側にいさせてくれ!頼む!」

チーガはカンレンにすがりつくように力をこめて抱きついた。
それに応えるように、カンレンも優しくチーガを抱きしめる。

「分かった。いいだろう。チーガ、お前の何時でも側に居てやる。そして私生涯もチーガの喜びや悲しみも分かち合あいたい。」

極寒の荒野の洞窟の一角で、また一つ愛が育まれた。
18/01/22 22:28更新 / 消毒マンドリル
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■作者メッセージ
続いては北の人虎さんでした〜!
密猟と環境破壊マジ許すまじ!実際トラも密猟や環境破壊の被害に直面しているので話の題材にしてみました。

キャラ紹介

カンレン
霧の大陸の拳法家。
人限界でも魔界でも有名な格闘家で大会で何度も優勝した経験がある。
修行のためにチンポスキーの雪原に来たが、彼の匂い嗅ぎ付けてやってきたチーガに襲われて夫にされる。
女装させるとメチャクチャ可愛い。

チーガ
北と東と南に生息する人虎のうち、北に生息する亜種。
東に生息する普通の人虎を遥かに上回る体格と戦闘能力を有している北国の屈強なナイスガイ、ではなくナイスレディ。
子供の頃に父親が白熊に食い殺され、雪原の主だった母親も教団に狩られ、友人や同族も殺された過去があるため、孤独になることがトラウマ。
だが今はカンレンを夫に向かえたことで心の傷は癒されつつある。

グリズリー
修行中のカンレンを邪魔したことで凄まれて退散していった哀れな娘。
カンレンの恐怖が忘れられず冬眠どころじゃないらしい。
ちなみに最近産まれた若い子なのでチーガの存在を知らない。

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