アルバイト編
「アルバイトをすることにした」
学生といえど社会経験は必要だ。学校でいくら勉強ができるからといって、実際に働いてみなければ分からないことというのは山のようにある。この冬休みを使って、そういった経験を積んでおくことにしよう。
俺はパソコンを立ち上げてアルバイトの募集を探す。
「うーん、あんまりいいのが無いなぁ」
探してはみるものの、俺の希望に沿ったものは中々見つからない。肉体労働が出来る体力は持ち合わせていないし、コンビニやレストラン店員などもやや内向的な性格である俺にはあまり向いているに思えない。塾講師なども同様の理由で却下だ。だがバイトの大半はそういった業務がほとんどである。
選り好みしている身分でないことは重々承知しているが、それでも少しは自分に合ったものを選びたい。だがそれも諦めかけていた頃、とある広告が目に飛び込んできた。
「新感覚マッサージ店、"A Massage of Resurrection"において事務員のアルバイトを募集しています。来てね♪」
うむ、どうやら場所は割りと近所のようだ。時給も悪くないし、事務員ならブラックということもないだろう。かといって暇が出来るほど楽とは思えないが、デスクワークが主な業務なら俺にも割りと出来る気がする。よし、これに応募してみよう。
となれば早速現場に急行しなくては。募集人員が増えてあぶれては元も子もない。俺は全速力で駆け抜け、店の扉を開いた。
「すいませーん、アルバイト募集を見たんですが」
店の中は清潔感が溢れ、綺麗かつ分かりやすい単純な作りになっていた。白を基調とした色合いは訪れた者に安らぎを与える。店の中を眺めているうちに奥の方から一人の魔物が現れた。
木の葉を主としたデザインの服装に、ところどころに見える金貨や小判の草食、そして栗色の髪に丸い尻尾と耳、確か刑部狸という種族だろうか
「はーい、じゃああちらの個室で面接を行うので奥へどうぞー」
可愛らしい笑顔で案内され、俺は案内された個室に入る。俺はてっきり椅子と机が並べられた質素な部屋をイメージしていたのだが、その予想は大いに外れた。
なんと部屋の中央にはベッドが鎮座しており、その横にはいくつかの瓶が並べられた棚が設置されていた。一瞬俺は部屋を間違えたものと思い慌てて外に出たが、先ほどの刑部狸に「あ、その部屋で合ってますよー」と言われ戸惑いながらも部屋に戻る。
一つだけ置かれた椅子に座って待っていると、新たな魔物が現れた。黄色と緑が入り乱れる派手な出で立ちに、人であるならば誰もが一度は夢見たであろう翼を両腕に持っている。何より、その体躯からは時折電弧のようなもの飛び出していた。
サンダーバードだ、まさか日本にいるとは･･･。
「おー！あんたがバイト君か」
「はい、よろしくお願いします」
「アタシはキャパシ、一応店長ってことになってる」
キャパシと名乗ったサンダーバードは自己紹介をしつつ中央のベッドに腰掛る。恐らく客用のベッドだろう、いいのか？もしかするとあまり細かいことを気にしない性格なのかもしれない。
「いやー、アタシもこんなことやるつもりはなかったんだけどね。それがあの狸に出会った途端に面白いように話が進んじまってさ。ちょっと電気を流してやったら"これは商売になりますよ！"だと。金の亡者ってのはああいうのを言うんだろうね。でもいざ始めるとなったら人手不足だってんだから、抜けてるよなーアイツ」
「あ、あの面接は･･･？」
「ん？ああ、面接ね。うーん、アタシって堅っ苦しく根掘り葉掘り聞きまくるの好きじゃないからなぁ･･･まぁ悪い奴じゃなさそうだし採用でいいよ。仕事の中身は釜子―さっきの狸ね―アイツから聞いてよ」
思った以上にあっさり終わってしまった、しかも採用らしい。面接がなぜこの人に任せられているのだろうか。どうせなら面接も釜子というあの刑部狸がやった方が良いのではなかろうか。
まあそんなことを気にしても仕方あるまい、とにかく今は採用を喜ぶべきだ。仕事内容を釜子さんに聞きに行こう。
そう思って席を立ったとき、キャパシさんが俺を呼び止めた。
「このまま終わるのも面白くない。せっかくだからアタシの得意技、受けていきなよ」
そう言ってキャパシさんは俺の身体にしがみつき、強引にベッドに引き倒す。俺はすぐに起き上がろうとしたが、横に立つキャパシさんに翼で押さえつけられ身動きがとれない。ふかふかした羽がとても気持ちいいがなんて力だろう。
「ほらほら暴れるなって！ほらいくぞっ！」
掛け声とともにキャパシさんの身体が閃き、発せられた電撃が俺の身体を突き抜けていった。その途端、俺は一切の力を込めることができなくなった。もう彼女が押さえつける必要もなく、俺はもがくことはおろか指先すら満足に動かせない。
それを確認したキャパシさんは次の行動に出た、彼女の羽からやや弱めの電流が俺の身体を流れていく。しかし俺は感電した痛みなど全く感じない。それどころか身体全体を揉み解されていくような心地よさがある。
なるほど、新感覚マッサージとはこのことか。これはサンダーバードにしかできない。他に経験がないので比較はできないが、少なくとも非常に気持ちよいことは確かである。上手い商売を思いついたものだ。
電流の波は最初の一撃から僅かに残った力さえ根こそぎ俺の身体から抜いていく。ただ、それとともに余計な力を込めて強張った身体が、その縛りを解かれたように軽くなっていくのが分かる。感覚が麻痺していくようで、自重すら消えて浮遊感まで感じるようになってきた。遂には意識が朦朧としてくる。もう、このまま眠ってしまおうか･･･
「おーい、そろそろ終わるぞー！」
そう思い始めたところにキャパシさんの声が聞こえ、最後にやや強力な電流を流されて俺は現実に引き戻された。消えかけた意識は復活し、浮遊感も消えている。
起き上がってみると、先ほどとは打って変わって全身に力が漲っている。どうやら日頃の疲れというものは知らぬうちに驚くほど溜まっていくものらしい。
「どうだ？蘇った！って感じだろ？アタシもよく仲間にやってたんだ」
キャパシさんが俺の目の前に立って自慢げに話す。
だが、俺はその言葉の四分の一も頭に入っていなかった。マッサージが終わってからというもの、俺の体には妙な熱が篭っていた。まるで体の中から湧き出すマグマのような灼熱。それは時間とともに急速に勢いを増し、狂おしいほどに膨れ上がり･･･
そしてキャパシさんが目の前に現れると同時に爆発した。
「あ、気にするなよ。あんたはバイトだから―うわっ！？」
俺はキャパシさんの翼の一方をわしづかみにして、自分が座っているベッドに仰向けに引き倒した。丁度キャパシさんが俺にやったように。
困惑する彼女などお構いなしに俺はその身に纏う衣服を力任せに引き剥がす。
「ひゃ！？や、やめ―」
数秒とかからず、ベッドの上にはキャパシさんの一糸纏わぬ裸体が投げ出された。起伏の少ないなだからな胸の中央にその存在を主張するピンク色の突起、艶のある色白の太ももに、その間に挟まれ見え隠れする綺麗な陰裂。
それらすべてが俺の中のマグマをさらに煮えたぎらせ、欲望のままに俺は突起の一つを口に含んで貪るように舐めまわす。
「んんっ！こ、こら･･･んぁっ･･･はぁ、はぁ･･･」
先端を唇で吸い、甘く噛み、舌の先で転がすように弄ぶ。もちろんそればかりではなく、その回りも余すところ無く舌を滑らせ、染み出たキャパシさんの汗の味わい、記憶の中で反芻する。
もう一方の方も当然放ってはおかない。指で摘まんでこねては、そのまま指の腹で頂点をゆっくりと撫でる。
彼女の二つの豆粒はだんだんと固くなり、その部分だけが少しだけ飛び出すことによって、平坦な胸の中に小さく可愛らしい山が二つ出来上がった。
「っ･･･ぅ･･･♥」
頭を上げると、キャパシさんが半分惚け、半分泣きそうな表情でこちらを見つめていた。顔は紅葉のように紅く染まり、息遣いは荒くなっている。しかし、そこに拒絶の意思は見られない。理性の箍がはずれ、剥き出しになった俺の本能がそう見せているのかもしれないが、それでも彼女は全く抵抗しなかった。
それをいい事に俺は自分の服を脱ぎ捨てる。当然のことながら、これ以上ないほどに反り上がった俺の男の証がキャパシさんの目の前に突き出された。
「あ･･･♥」
その瞬間、キャパシさんの表情から全ての困惑が消えてなくなった。豪華な食事でも目にしたように、口からは涎を垂らしながら目を見開いて視線を男根に集中させている。
キャパシさんは舌を突き出し、頭を上げて男根にしゃぶりつこうとした。だがそれより少し早く、俺は男根をあるべき場所に収めるために口元から遠ざける。そのときの彼女の顔は、心なしかひどく悲しそうに見えた気がした。
俺は太ももを掴み足を横に広げる。今までそのほとんどが隠されていたキャパシさんの女陰が、初めてその全貌を明らかにした。
「そんなところあんまり見るなよぉ･･･」
くぐもった蚊のなくような彼女の声が聞こえた。太ももが大きく広げられた代わりに、キャパシさんは大きな翼で顔を覆い隠してしまっていた。俺は構うことなく目の前の果実を目に焼き付ける。
すでに濡れそぼったその場所は愛液がてらてらと光を反射し、ワレメを広げれば小さな桃色の穴の奥からさらに流れ出してくる。
やがて太ももを伝って一滴がベッドに垂れ落ち、シーツに染みを作る。その光景を見て、俺は意を決してキャパシさんの中に突入した。
「ああっ･･･♥あっ･･･あっあっ･･･！！」
俺の全てが中に飲み込まれると同時に、俺は狂ったように腰を突き動かした。周りの襞という襞がまとわり付き、俺が突き入れるとうねるように迎え入れ、腰を引くと名残惜しそうに吸い付いてくる。そして膣自体が収縮を繰り返し、愛液も潤滑油となって柔肉の中を奥へ奥へと導いていく。やがて最奥部に辿り着き、腰を動かすたびにコツコツと子宮の入り口が突かれる様になると、キャパシさんの様子が変わった。
「やっ、ダメ、漏れちゃ･･･っ」
パチパチと音を立てて、キャパシさんの体から電撃が飛んだ。その内の一つが俺の体に命中すると、突然強い快感が全ての感覚を突き抜けていった。体を揉み解すようなあの電流とは全く違う、相手をイかせて精を搾り取るために、不規則かつ強力に迸しるサンダーバード本気の放電である。
「らめぇ･･･止まらないっ･･･！ビリビリ止まんないよぉおお♥♥」
もうそれはキャパシさんにすら制御できないらしかった。自分の雷に撃たれ続け、口は半開きになり、目はあさっての方向を向いてガクガクと痙攣し快楽によがり続けている。
放電だけではない。彼女の膣の中から男根を通して直接流し込まれてくる電流は放電よりもさらに強く俺を絶頂へと押し上げる。もう耐えられそうにはない、俺が白濁液を膣内に流し込ませてしまうのも時間の問題だった。
「キャパシさん、も、もう出る･･･！」
「いいよぉ、出してぇ！一番強いのクるからぁ♥」
キャパシさんは足で俺の腰をしっかりと固定し自分の一番奥まで俺を迎え入れ、俺の上半身を翼で包んで体全体を密着させてきた。
そして全身を使って俺を力強く抱き締め、最高潮にイきながら全力の電撃を俺に浴びせかける。
「イク、イク、イっ――くぅぅぅううあああん♥♥♥！！」
同時に俺も耐え切れずに煮える白いマグマを勢いよくキャパシさんの胎内に解き放つ。電撃はそれによって更に強くなり、溜め込んでいた精液が完全に搾り取られるまでの数十秒間、俺とキャパシさんは抱き合ったまま体を震わせて二人でずっとイき続けた。
「っくぅ･･･はぁ･･･はぁ･･･」
長い絶頂も収まってきた頃、俺は男根を引き抜いた。ありったけ出された精液が押さえきれずに、キャパシさんの膣口から溢れ出てくる。いつもの俺ならその光景をまじまじと見つめていたことだろう。
だがキャパシさんに抱き締められた俺は理性が戻っていくにつれて、自分のしでかしたことを思い知り始めた。サンダーバードの電撃を受けたことが原因とはいえ、一人の女の子に襲い掛かったのは事実なのだ。
「キャ、キャパシ･･･さん･･･俺･･･」
覆いかぶさる体勢から起き上がり、青ざめた顔で彼女を見つめる。
キャパシさんはゆっくりと起き上がって、少しだけ涙を溜めた瞳で俺を見つめ返す。
泣いているのか。当然だ、魔物とはいえ女の子にとって一番されてほしくないことをされたのだ。
俺がどんな非難をも受け止める覚悟をしたとき、キャパシさんが口を開いた。
「･･･初めてだったのに･･･。あんた･･･絶対やめさせないからな」
「へ？」
「ほらさっさと釜子に内容聞いて来い！一生の仕事になるんだからよく覚えとけよな！！」
「は、はい！」
大声でそう言われて、俺は慌てて個室を出る。ところがそこで部屋の外で待っていたらしい釜子さんとぶつかってしまった。
「きゃっ！」
「うわ、すみません！」
「あっ、いやっ、その･･･し、仕事内容ですよね！？こちらでく、詳しい･･･え、えーと、詳しい詳細を説明しますので！」
俺は慌てて頭を下げる。釜子さんは顔の前で手を振ってあたふたとしながら、ぎこちない動きで奥の方へ行ってしまった。妙に慌てていたようだが、どうしたのだろうか。
まさか部屋の中の出来事を全て見ていたのでは･･･。いや、どちらにせよ正直に話すしかないな。なにしろ俺の仕事には、キャパシさんを一生幸せにすることも含まれているだろうから。
はて、そういえば釜子さんはなぜ右手だけがあんなに濡れていたのだろう。
学生といえど社会経験は必要だ。学校でいくら勉強ができるからといって、実際に働いてみなければ分からないことというのは山のようにある。この冬休みを使って、そういった経験を積んでおくことにしよう。
俺はパソコンを立ち上げてアルバイトの募集を探す。
「うーん、あんまりいいのが無いなぁ」
探してはみるものの、俺の希望に沿ったものは中々見つからない。肉体労働が出来る体力は持ち合わせていないし、コンビニやレストラン店員などもやや内向的な性格である俺にはあまり向いているに思えない。塾講師なども同様の理由で却下だ。だがバイトの大半はそういった業務がほとんどである。
選り好みしている身分でないことは重々承知しているが、それでも少しは自分に合ったものを選びたい。だがそれも諦めかけていた頃、とある広告が目に飛び込んできた。
「新感覚マッサージ店、"A Massage of Resurrection"において事務員のアルバイトを募集しています。来てね♪」
うむ、どうやら場所は割りと近所のようだ。時給も悪くないし、事務員ならブラックということもないだろう。かといって暇が出来るほど楽とは思えないが、デスクワークが主な業務なら俺にも割りと出来る気がする。よし、これに応募してみよう。
となれば早速現場に急行しなくては。募集人員が増えてあぶれては元も子もない。俺は全速力で駆け抜け、店の扉を開いた。
「すいませーん、アルバイト募集を見たんですが」
店の中は清潔感が溢れ、綺麗かつ分かりやすい単純な作りになっていた。白を基調とした色合いは訪れた者に安らぎを与える。店の中を眺めているうちに奥の方から一人の魔物が現れた。
木の葉を主としたデザインの服装に、ところどころに見える金貨や小判の草食、そして栗色の髪に丸い尻尾と耳、確か刑部狸という種族だろうか
「はーい、じゃああちらの個室で面接を行うので奥へどうぞー」
可愛らしい笑顔で案内され、俺は案内された個室に入る。俺はてっきり椅子と机が並べられた質素な部屋をイメージしていたのだが、その予想は大いに外れた。
なんと部屋の中央にはベッドが鎮座しており、その横にはいくつかの瓶が並べられた棚が設置されていた。一瞬俺は部屋を間違えたものと思い慌てて外に出たが、先ほどの刑部狸に「あ、その部屋で合ってますよー」と言われ戸惑いながらも部屋に戻る。
一つだけ置かれた椅子に座って待っていると、新たな魔物が現れた。黄色と緑が入り乱れる派手な出で立ちに、人であるならば誰もが一度は夢見たであろう翼を両腕に持っている。何より、その体躯からは時折電弧のようなもの飛び出していた。
サンダーバードだ、まさか日本にいるとは･･･。
「おー！あんたがバイト君か」
「はい、よろしくお願いします」
「アタシはキャパシ、一応店長ってことになってる」
キャパシと名乗ったサンダーバードは自己紹介をしつつ中央のベッドに腰掛る。恐らく客用のベッドだろう、いいのか？もしかするとあまり細かいことを気にしない性格なのかもしれない。
「いやー、アタシもこんなことやるつもりはなかったんだけどね。それがあの狸に出会った途端に面白いように話が進んじまってさ。ちょっと電気を流してやったら"これは商売になりますよ！"だと。金の亡者ってのはああいうのを言うんだろうね。でもいざ始めるとなったら人手不足だってんだから、抜けてるよなーアイツ」
「あ、あの面接は･･･？」
「ん？ああ、面接ね。うーん、アタシって堅っ苦しく根掘り葉掘り聞きまくるの好きじゃないからなぁ･･･まぁ悪い奴じゃなさそうだし採用でいいよ。仕事の中身は釜子―さっきの狸ね―アイツから聞いてよ」
思った以上にあっさり終わってしまった、しかも採用らしい。面接がなぜこの人に任せられているのだろうか。どうせなら面接も釜子というあの刑部狸がやった方が良いのではなかろうか。
まあそんなことを気にしても仕方あるまい、とにかく今は採用を喜ぶべきだ。仕事内容を釜子さんに聞きに行こう。
そう思って席を立ったとき、キャパシさんが俺を呼び止めた。
「このまま終わるのも面白くない。せっかくだからアタシの得意技、受けていきなよ」
そう言ってキャパシさんは俺の身体にしがみつき、強引にベッドに引き倒す。俺はすぐに起き上がろうとしたが、横に立つキャパシさんに翼で押さえつけられ身動きがとれない。ふかふかした羽がとても気持ちいいがなんて力だろう。
「ほらほら暴れるなって！ほらいくぞっ！」
掛け声とともにキャパシさんの身体が閃き、発せられた電撃が俺の身体を突き抜けていった。その途端、俺は一切の力を込めることができなくなった。もう彼女が押さえつける必要もなく、俺はもがくことはおろか指先すら満足に動かせない。
それを確認したキャパシさんは次の行動に出た、彼女の羽からやや弱めの電流が俺の身体を流れていく。しかし俺は感電した痛みなど全く感じない。それどころか身体全体を揉み解されていくような心地よさがある。
なるほど、新感覚マッサージとはこのことか。これはサンダーバードにしかできない。他に経験がないので比較はできないが、少なくとも非常に気持ちよいことは確かである。上手い商売を思いついたものだ。
電流の波は最初の一撃から僅かに残った力さえ根こそぎ俺の身体から抜いていく。ただ、それとともに余計な力を込めて強張った身体が、その縛りを解かれたように軽くなっていくのが分かる。感覚が麻痺していくようで、自重すら消えて浮遊感まで感じるようになってきた。遂には意識が朦朧としてくる。もう、このまま眠ってしまおうか･･･
「おーい、そろそろ終わるぞー！」
そう思い始めたところにキャパシさんの声が聞こえ、最後にやや強力な電流を流されて俺は現実に引き戻された。消えかけた意識は復活し、浮遊感も消えている。
起き上がってみると、先ほどとは打って変わって全身に力が漲っている。どうやら日頃の疲れというものは知らぬうちに驚くほど溜まっていくものらしい。
「どうだ？蘇った！って感じだろ？アタシもよく仲間にやってたんだ」
キャパシさんが俺の目の前に立って自慢げに話す。
だが、俺はその言葉の四分の一も頭に入っていなかった。マッサージが終わってからというもの、俺の体には妙な熱が篭っていた。まるで体の中から湧き出すマグマのような灼熱。それは時間とともに急速に勢いを増し、狂おしいほどに膨れ上がり･･･
そしてキャパシさんが目の前に現れると同時に爆発した。
「あ、気にするなよ。あんたはバイトだから―うわっ！？」
俺はキャパシさんの翼の一方をわしづかみにして、自分が座っているベッドに仰向けに引き倒した。丁度キャパシさんが俺にやったように。
困惑する彼女などお構いなしに俺はその身に纏う衣服を力任せに引き剥がす。
「ひゃ！？や、やめ―」
数秒とかからず、ベッドの上にはキャパシさんの一糸纏わぬ裸体が投げ出された。起伏の少ないなだからな胸の中央にその存在を主張するピンク色の突起、艶のある色白の太ももに、その間に挟まれ見え隠れする綺麗な陰裂。
それらすべてが俺の中のマグマをさらに煮えたぎらせ、欲望のままに俺は突起の一つを口に含んで貪るように舐めまわす。
「んんっ！こ、こら･･･んぁっ･･･はぁ、はぁ･･･」
先端を唇で吸い、甘く噛み、舌の先で転がすように弄ぶ。もちろんそればかりではなく、その回りも余すところ無く舌を滑らせ、染み出たキャパシさんの汗の味わい、記憶の中で反芻する。
もう一方の方も当然放ってはおかない。指で摘まんでこねては、そのまま指の腹で頂点をゆっくりと撫でる。
彼女の二つの豆粒はだんだんと固くなり、その部分だけが少しだけ飛び出すことによって、平坦な胸の中に小さく可愛らしい山が二つ出来上がった。
「っ･･･ぅ･･･♥」
頭を上げると、キャパシさんが半分惚け、半分泣きそうな表情でこちらを見つめていた。顔は紅葉のように紅く染まり、息遣いは荒くなっている。しかし、そこに拒絶の意思は見られない。理性の箍がはずれ、剥き出しになった俺の本能がそう見せているのかもしれないが、それでも彼女は全く抵抗しなかった。
それをいい事に俺は自分の服を脱ぎ捨てる。当然のことながら、これ以上ないほどに反り上がった俺の男の証がキャパシさんの目の前に突き出された。
「あ･･･♥」
その瞬間、キャパシさんの表情から全ての困惑が消えてなくなった。豪華な食事でも目にしたように、口からは涎を垂らしながら目を見開いて視線を男根に集中させている。
キャパシさんは舌を突き出し、頭を上げて男根にしゃぶりつこうとした。だがそれより少し早く、俺は男根をあるべき場所に収めるために口元から遠ざける。そのときの彼女の顔は、心なしかひどく悲しそうに見えた気がした。
俺は太ももを掴み足を横に広げる。今までそのほとんどが隠されていたキャパシさんの女陰が、初めてその全貌を明らかにした。
「そんなところあんまり見るなよぉ･･･」
くぐもった蚊のなくような彼女の声が聞こえた。太ももが大きく広げられた代わりに、キャパシさんは大きな翼で顔を覆い隠してしまっていた。俺は構うことなく目の前の果実を目に焼き付ける。
すでに濡れそぼったその場所は愛液がてらてらと光を反射し、ワレメを広げれば小さな桃色の穴の奥からさらに流れ出してくる。
やがて太ももを伝って一滴がベッドに垂れ落ち、シーツに染みを作る。その光景を見て、俺は意を決してキャパシさんの中に突入した。
「ああっ･･･♥あっ･･･あっあっ･･･！！」
俺の全てが中に飲み込まれると同時に、俺は狂ったように腰を突き動かした。周りの襞という襞がまとわり付き、俺が突き入れるとうねるように迎え入れ、腰を引くと名残惜しそうに吸い付いてくる。そして膣自体が収縮を繰り返し、愛液も潤滑油となって柔肉の中を奥へ奥へと導いていく。やがて最奥部に辿り着き、腰を動かすたびにコツコツと子宮の入り口が突かれる様になると、キャパシさんの様子が変わった。
「やっ、ダメ、漏れちゃ･･･っ」
パチパチと音を立てて、キャパシさんの体から電撃が飛んだ。その内の一つが俺の体に命中すると、突然強い快感が全ての感覚を突き抜けていった。体を揉み解すようなあの電流とは全く違う、相手をイかせて精を搾り取るために、不規則かつ強力に迸しるサンダーバード本気の放電である。
「らめぇ･･･止まらないっ･･･！ビリビリ止まんないよぉおお♥♥」
もうそれはキャパシさんにすら制御できないらしかった。自分の雷に撃たれ続け、口は半開きになり、目はあさっての方向を向いてガクガクと痙攣し快楽によがり続けている。
放電だけではない。彼女の膣の中から男根を通して直接流し込まれてくる電流は放電よりもさらに強く俺を絶頂へと押し上げる。もう耐えられそうにはない、俺が白濁液を膣内に流し込ませてしまうのも時間の問題だった。
「キャパシさん、も、もう出る･･･！」
「いいよぉ、出してぇ！一番強いのクるからぁ♥」
キャパシさんは足で俺の腰をしっかりと固定し自分の一番奥まで俺を迎え入れ、俺の上半身を翼で包んで体全体を密着させてきた。
そして全身を使って俺を力強く抱き締め、最高潮にイきながら全力の電撃を俺に浴びせかける。
「イク、イク、イっ――くぅぅぅううあああん♥♥♥！！」
同時に俺も耐え切れずに煮える白いマグマを勢いよくキャパシさんの胎内に解き放つ。電撃はそれによって更に強くなり、溜め込んでいた精液が完全に搾り取られるまでの数十秒間、俺とキャパシさんは抱き合ったまま体を震わせて二人でずっとイき続けた。
「っくぅ･･･はぁ･･･はぁ･･･」
長い絶頂も収まってきた頃、俺は男根を引き抜いた。ありったけ出された精液が押さえきれずに、キャパシさんの膣口から溢れ出てくる。いつもの俺ならその光景をまじまじと見つめていたことだろう。
だがキャパシさんに抱き締められた俺は理性が戻っていくにつれて、自分のしでかしたことを思い知り始めた。サンダーバードの電撃を受けたことが原因とはいえ、一人の女の子に襲い掛かったのは事実なのだ。
「キャ、キャパシ･･･さん･･･俺･･･」
覆いかぶさる体勢から起き上がり、青ざめた顔で彼女を見つめる。
キャパシさんはゆっくりと起き上がって、少しだけ涙を溜めた瞳で俺を見つめ返す。
泣いているのか。当然だ、魔物とはいえ女の子にとって一番されてほしくないことをされたのだ。
俺がどんな非難をも受け止める覚悟をしたとき、キャパシさんが口を開いた。
「･･･初めてだったのに･･･。あんた･･･絶対やめさせないからな」
「へ？」
「ほらさっさと釜子に内容聞いて来い！一生の仕事になるんだからよく覚えとけよな！！」
「は、はい！」
大声でそう言われて、俺は慌てて個室を出る。ところがそこで部屋の外で待っていたらしい釜子さんとぶつかってしまった。
「きゃっ！」
「うわ、すみません！」
「あっ、いやっ、その･･･し、仕事内容ですよね！？こちらでく、詳しい･･･え、えーと、詳しい詳細を説明しますので！」
俺は慌てて頭を下げる。釜子さんは顔の前で手を振ってあたふたとしながら、ぎこちない動きで奥の方へ行ってしまった。妙に慌てていたようだが、どうしたのだろうか。
まさか部屋の中の出来事を全て見ていたのでは･･･。いや、どちらにせよ正直に話すしかないな。なにしろ俺の仕事には、キャパシさんを一生幸せにすることも含まれているだろうから。
はて、そういえば釜子さんはなぜ右手だけがあんなに濡れていたのだろう。
15/10/25 14:30更新 / fvo
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