小さな小さな魔物さん |
「やったあ!かなりの大物だぞ!」
暗闇の奥深くまで声が響く。ここは僕の家の近くにあるバロッシュ鉱山。何故こんな所にいるかと言うと、つい先日、父さんから「あそこには色んな宝物があるから一回見てこい。」と言われ、一応来てみたら宝物を発見して、今に至るります。来て良かった。 「よし、もっと探そう!」と思ったけど外はもう日が沈みそうになってる。ロウソクの予備は一杯あるけどちょっと怖いかな。 「父さんも母さんも心配するだろうから早めに帰ろう。」 独り言を呟き、先程発掘した赤色の綺麗な石を袋に入れる。確か名前は『るびい』だったかな? 帰ってからまた父さんに見せよっと。長い時間ツルハシで岩を削ってたから腕が痛いや 帰ってお風呂に入ろう。 腰を上げ、入り口へ向かうため振り向く。するとさっきまで無かった物が、と言うより居なかった人が居た。 「うわぁ!!」 僕は驚いて尻餅をついてしまった。お尻が痛い・・・ 「大丈夫かい?」 と言ってその人は手を差し出してくれた。とても小さな手だった。 「初めまして、ドワーフのルナ・ハイリック よろしくね。」 へえ、そうなんだドワーフか、前に父さんに教えてもらったんだっけ。 って言うより、魔物に自己紹介されちゃったよ。どうしたら良いのかな?一応名前言った方が良いかな? 「君の名前は?」 あ、やっぱり言わないとダメか、確かに言わなかったら失礼だもんね。 「ぼ、僕の名前はレイン・サーズ です。よよ、よろしく」 「なんで緊張してるの?」 「分かりません・・・」 「ふふっ、変なの」 あれ?めちゃくちゃ良い人そう!と言うより別に悪い人だとも思ってないけど、とりあえず何故か安心できた。 「すみません。」 そう言って出された小さな手を握り立ち上がる。ルナさんが小さすぎて逆に立ちにくかったけどね。 「ところで!」 いきなりルナさんが大声を出した。僕はびっくりしてまた尻餅をつきそうになった。 「ど、どうしました?」 一応聞いてみる。 「欲しい・・・欲しいの!」 ルナさんの手が僕に迫る。あれ?これって・・・? 僕は目を静かに閉じた。 「いやぁ、このルビー中々価値があるよ!。レインくんよく見つけたね!良い子良い子!」 はい、特に何もありませんでした。でも、『何も』って言うのは流石に嘘です。ルナさんは一瞬で僕のズボンとパンツを下ろして僕の○○○を扱きました。そして呆気なく射精。この間わずか10秒である。さすがドワーフ手先が器用です。 今の状況はルナさんが僕に膝枕してくれています。左手には先程渡した(奪われた?)るびい。 右手で僕の頭を撫でてくれている。ちなみにズボンとパンツはもう履いてます。 「ねぇ、ルナさん。何でそのるびい僕から持ってったの?」 聞いてみる。怒られるかな? 「人聞き悪いなー。私のおかげで気持ち良くなれたんだから等価交換でしょ」 やっぱり、怒られた。 でも、怒ってるルナさんの顔可愛いなあ。ほっぺた膨らんでる。 「えいっ」 プニプニ ルナさんのほっぺたを突っついてみる。 「こら」 パシッ 頭を叩かれた。でも痛くないや。 「ごめんなさいルナさん」 「まったく・・・」 やっぱり可愛い。 僕とルナさんはさっき出会ってまだ30分くらいしか経ってない。で、もうお別れの時間だ。 「バイバイ、またして欲しかったら宝石持ってここに来るのよ!」 ルナさんが僕に念を押す。 「うんっ」 取り敢えず返事はしたけど、今になってみるととても恥ずかしいや。 「じゃあね」 ルナさんはそう言って鉱山から出て行った。 さて、僕も帰るか。 空になった袋とツルハシを持ち、ロウソクで暗い道を照らしながら僕は家に帰った。 そしてまた別の日、バロック鉱山に行ってみると宝石が見つかる日に限ってルナさんが来る。 もしかして、自分で置いてたりは・・・しないよね? |
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