妻帯者達の日常 SとJ編
少しきつめの日差しが降り注ぐ中、一組の男女が歩いている。
陽炎が道路の上に現れているにも拘わらず深い青をした肌を日で焼けて小麦色になった腕に絡ませ暑さなどお構いなしのようだ。
「あいつは青鬼の良さがわかっていない!」
しかもなぜかご立腹のらしい。
「私の種族をべた褒めしてくれるのは嬉しいけど、押し付けはよくないわよ。」
宥めるように彼女は言うが、男の熱弁は止まらず。
「クールビューティーだぞ?お姉さん属性だぞ?気立ても良し、姉御肌!人を立てることも上手いし、大和撫子!和服洋服どれも似合うし、胸も大きく太股もしゃぶりつきたくなるほどに美しい!苛めても良し、苛められても良し!酒の弱い一面も保護欲をかき立ててくれる!そんな人類の宝ともいえる完璧な妻のお前と同じ青鬼を紹介してやろうというのに!『あの・・・、鬼はいいんでモフモフの狐を紹介してくれる人いませんか?』だと!」
怒りは頂点に達しそうになっていたが、彼の妻である彼女は慣れたものだと夫の顔を掴み、自分の方へと振り向かせると唇で口を塞ぎ。
「んっ・・・。ふぅ・・・。」
舌を絡ませて濃厚なキスをして気を静めていく。
唾液を交換する音と、舌が絡み水が滴る音が辺りに響いていき。
「んんぅ・・・。んっ。んっ。」
最初はされるがままだった彼も、生成される液を啜り口内の肉へと舌を這わせて彼女と共に一時の快楽へと身を浸して気分を落ち着かせていった。
しかし、ここは天下の往来ど真ん中。
いくら世が魔物娘達に染まり上げ桃色になっていたとしても弁えはあるというもので。
「朱色さん。真昼間から何乳繰りあってるのさ。携帯で呼ばれたから来てみれば、こんな姿で人を待ってるなんて・・・。」
一人の男が呆れ口調で、鬼と男の接吻に割り込んで分別を正そうとする。だが・・・。
「いいじゃないjackry。彼らを見習って私達もしましょうよ。」
「そうよ。誰かに見られながらするっていうのも興奮していいと思うわ。」
彼の傍にいた妖狐と稲荷はどこかノリ気のようで、口を窄めて顔を近づけて頬に口付けをしていく。
「ちょっと待ってくれ。往来でする趣味はないから顔を離して、後でホテルでたっぷりしてあげるから。なっ?なっ?それとそこはいつまでキスしてる気だ!用事があるんだろ!そんなに乳繰り合ってるなら帰るぞ!」
その言葉に朱色と呼ばれた男は妻の青鬼と離れてピシッと気をつけの姿勢となった。
「正直。すまんかった!反省はしてるが・・・、後悔はしてない!!」
「なに、キリッ!って効果付きそうな台詞と表情を出してるんだよ!本当に帰るぞ!こっちもしっぽりしたいんだよ!」
「悪い悪い。喫茶店で冷たいもの奢るから勘弁してください。頼れるのがjackry殿だけなんだ。」
「だったら最初から真面目にしてろって・・・。」
もはや漫才である。
こんな遣り取りをした後、彼らは近場にある喫茶店へと足を運んでいく。
炎天下の中歩いた身体には汗が染み込み、その水分はエアコンから放たれる冷気で冷やされて肌寒くなるほどの納涼を与えてくれた。
「ふぃーっ。生き返る・・・。」
「本当。獣系魔物娘には辛い季節になっていくわね。」
「本当本当。」
モフモフを持ってる故か、籠もった熱が中々抜けきらず。
尾を軽く叩いたり持参した扇で胸元を扇ぐ等して涼しさを求めていく狐二匹。
無論、その胸元は番であるjackryへ見せ付けるように開かれ彼はそこを凝視している。
「で・・・。」
目線を戻しながら目の前に置かれたお冷に手を伸ばす。
水を少しばかり口に含みながらjackryは朱色に尋ねた。
「何の用件なんだ?」
「えーっと、兄者メロメロティラミス半ホールとおにゃのこミルクパフェ一つ。後は彼女には珈琲のブラック、私は紅茶で。そっちは何にする?」
「私はおにゃのこストロベリーパフェで・・・。」
「私はおにゃのこチョコパフェ!jackryはどうするの?」
「俺はそうだな。黄金ソーダ水で・・・、って違うだろ!用件だ!用件!」
お品書きを長机に叩き付け、少しのってしまった自分に腹を立てながらも話を本筋に戻そうと声を荒げるが。
「ひゃう!?」
ウェイトレスの魔女がびっくりし、衝撃でグラスの中にあった冷や水がこぼれて妖狐、稲荷、朱色の羽の服へと飛び散ると服を濡らし。
「おう!?冷たいじゃないか・・・。」
「ひゃっい!?やだ濡れちゃった・・・。」
「きゃん!?もう、こんなプレイがしたいの?」
「す、済まん・・・。」
「いや、別に構わないんだが。こっちは外に出ればすぐ乾くから・・・。だが・・・。」
朱色の視線がjackryの妻達の方へ向き、そして逸らされていく。
「そっちはどうするんだ?」
「えっ?」
そこには水で被り透けた服を見て頬を染めている妖狐と稲荷おり、jackryの腕を掴むと彼の手を胸へと導いていき。
「ねぇ、濡れちゃった。貴方の手で隠して・・・。」
「こっちもお願いよ。jackryの暖かさで乾かして・・・。」
「ちょっ、お前達。」
シャツの中へと手を入れて、そのまま彼に揉みしだくように促し。
ゆっくりと耳へと舌を這わせて、夫の欲情を刺激し自分の乳房を愛撫させていった。
「冷たいのが引くまででいいのよ。」
「お願い、あ・な・た♥」
段々と加速していく行為に・・・。
「あの・・・、できれば性行為はしないでくださいね。」
「ああ申し訳ない、あっちはすぐに片付くよ。注文は以上で、それと布巾をくれないかい?」
ケラケラと笑いながら魔女の子に布巾を頼み、これ以上水が落ちないようにおしぼりで拭きながらテキパキと始末をしていく。
「はい、わかりました。すぐ持ってきますね。」
パタパタと駆けていき奥へと姿を消す、ウエイトレスの魔女。
それに合わせてjackryへ朱色の羽は視線を戻して・・・。
「うん、まあ。私らのせいだけど、満足させてやるしかないんじゃない?」
「・・・、おまえら。」
ふぅ、と息を吐くと彼は指へと力を加え始め愛撫を始めると濡れたくぐもった声が漏れ始め。
「んぅ・・・。jackry、もっと強くして・・・。」
「乳首・・・、いいわぁ・・・。」
濡れた服に透けた手が映り、内部で何が起きているかがよくわかる。
乳房の先の突起をつまみ、扱き上げて強弱をつけて快楽を与えていく。
グミの様な弾力を指先に感じつつ、硬くなっていく乳首をさらに愛撫していき。
「いや、乳首ばっかり・・・。」
「胸も揉んで・・・、強く揉んで・・・。」
「だ・め。」
母乳を搾り取るように、ひねりを加えて強く締め上げると。
「きゅうぅん!!」
「あきゅうぅん!!」
媚声を上げて二匹の狐は絶頂を迎えた。
「いってくれたか、これで落ち着くかな?」
「余計に火をつけたんじゃないの?」
「ちょっ!?」
「まあ、さっさと用件を済ませてホテルへ行くのがいいかもな。」
「はぁ・・・、そうだな。で、用件って?」
「ああ、単刀直入にいうと知り合いで未婚の狐。いないかね?」
「はぁ?未婚の狐?お前が娶るのか?」
「ちゃうちゃう、私の部下。青鬼を紹介してやろうとしたら狐のほうが好みなんでって断ってきてな。」
拭き終わったおしぼりをテーブルの端に置いて彼は話を続ける。
「餅は餅屋、狐系魔物娘ならjackry殿に頼んだほうがいい娘を紹介してくれると思ったわけさ。」
「未婚ねぇ・・・。それぐらいなら打診入れれるけど。」
「そうか、ありがたい。じゃ、これ。」
連れの青鬼が持ってたかばんから出された一つの封筒。
それをjackryに差し出す朱色の羽。
茶色の普通の物のようだが・・・。
「中に相手の顔写真とプロフィール。好みから性癖まで全部載ってる書類だから。よろしく。」
「よろしくって・・・。」
中身が気になり、封を開けて書類を見るとそれには少し気弱そうな男の顔写真が貼られ。
ほかには生まれてから現在に至るまでの経歴、趣味から女性の好み。
そして性癖にいたるまで事細かに記されている。
「うはぁ・・・。軽くプライバシーの侵害レベルだぞこれ。しかも電話番号からメールアドレス。現住所から実家のまで書いてある・・・。」
「はぁはぁはぁ・・・。す、凄いわね・・・。でも、保護欲に駆られそうな容姿なのに残念スキルが満載だわ。」
「ふぅふぅふぅ・・・。しょ、紹介しても大丈夫なのかしら。この人に・・・。」
「所帯を持てば少しは落ち着くんじゃないかな・・・?たぶん・・・。」
苦笑いする朱色、その表情には説得力の欠片もなかった。
そして、閲覧を見ている中でjackryはあることを思い出す。
それをすれば自分のところになど来なくてもいいはずと疑問をぶつけてみる。
「なあ、出狐狸亭にはいっていないのか?あそこにいけばこんな事しなくていいはずだが・・・。」
「ああ、出狐狸亭ね。あの店に行く事は勧めているんだが食い物を食った後に女を抱くのは失礼だろうと、熱い自論を語り初めてな・・・。」
溜め息を吐きながら、水を手にして口につけ飲み込んでいく。
苦笑いをしたときよりも覇気が消え、どこか疲れた目をして遠い所を見ていた。
どうやらその自論でとんでもない体験をしたようだ。
「・・・心中察してやるよ。それで見合ってわけか、宵ノ宮の人脈も視野に入れとくかな。」
「手数をかけて申し訳ない。」
「まあ、同じ魔物娘を嫁に持つ者同士。気にするなよ。こっちもこれ関係で世話になるだろうから・・・。」
「青鬼、鬼類専門だからな。何かあったら力になるよ。」
他愛に笑い合っていると、注文したしなと布巾がテーブルに運ばれてくる。
「性行は・・・、してないみたいですけど。雌の臭いはしますよ・・・。」
「はははは・・・。」
「注意は性行だけでしたら追求はしませんけど・・・、まあいいです。お待たせしました。ごゆっくりどうぞ。」
半ホールのティラミスを筆頭にパフェが3つ。珈琲、紅茶、黄金ソーダ水と置かれていき。
全員が喉の渇きを潤し涼み始める。
「jackry〜♪」
「んっ?んぷぅ!?」
彼の口の中に甘い味が広がっていく。
それと同時に、舌がねっとりと絡みつき甘味の代わりに唾液を啜り取り。
ごくりと妖狐が喉を鳴らして吸ったものを飲み込んだ。
「抜け駆けはずるいわ!ほらjackry、こっち向いて!」
顔を掴まれると妖狐とのキスを引き剥がされ、稲荷は自分のほうへ彼を振り向かせる。
「ほら、私のも食べて。」
「んぅ・・・。」
二匹の狐の求愛ともいえる口移しをされて、喉を鳴らしながら唾液に解けたクリームを食べていった。
「朱色〜。私のパフェ、少し食べてみて。」
「ありがとう。甘くておいしいねぇ〜。こっちのティラミスも上げようかな。」
「あらいいの?ほんのりお酒が効いてて美味しいわ。」
こちらもアーンのさせ合いをしている朱色と青鬼。
爆発すればいいのに・・・。
むしろ爆発しろ!いますぐにだ!3分間待ってやる!
なんでナレーションしてやってるのにこんなもん見せ付けられなきゃならんのだ!
おい!作者!
願望なんぞ書いてる場合じゃないだろうが!大体な・・・。
−しばらくお待ちください−
「さて、それじゃ勘定はしとくんでお先に。」
「おう、こっちはもう少し涼んだ後・・・。がんばるわ。」
「了解、頑張れよ。」
「ああ、それと例の件は後日見つかったら連絡入れるから。」
「んっ。わかったわ。それじゃ。」
「気をつけてな。」
シュイロタチハダイキンヲハラッテミセヲアトニシ。
ツメタイクウキガタダヨウテンナイニハjackryタチガノコッテイル。
「行ったか・・・。じゃあ俺達はホテルに行こうか。」
「ええ、やっと本格的にできるわね。」
「焦らされた分、濡れてるんだからたっぷりと可愛がってね。」
「ああ、任せろ。」
ウデニダキツカレタママ、オトコトニキヒキノキツネモミセヲアトニスルノダッタ。
陽炎が道路の上に現れているにも拘わらず深い青をした肌を日で焼けて小麦色になった腕に絡ませ暑さなどお構いなしのようだ。
「あいつは青鬼の良さがわかっていない!」
しかもなぜかご立腹のらしい。
「私の種族をべた褒めしてくれるのは嬉しいけど、押し付けはよくないわよ。」
宥めるように彼女は言うが、男の熱弁は止まらず。
「クールビューティーだぞ?お姉さん属性だぞ?気立ても良し、姉御肌!人を立てることも上手いし、大和撫子!和服洋服どれも似合うし、胸も大きく太股もしゃぶりつきたくなるほどに美しい!苛めても良し、苛められても良し!酒の弱い一面も保護欲をかき立ててくれる!そんな人類の宝ともいえる完璧な妻のお前と同じ青鬼を紹介してやろうというのに!『あの・・・、鬼はいいんでモフモフの狐を紹介してくれる人いませんか?』だと!」
怒りは頂点に達しそうになっていたが、彼の妻である彼女は慣れたものだと夫の顔を掴み、自分の方へと振り向かせると唇で口を塞ぎ。
「んっ・・・。ふぅ・・・。」
舌を絡ませて濃厚なキスをして気を静めていく。
唾液を交換する音と、舌が絡み水が滴る音が辺りに響いていき。
「んんぅ・・・。んっ。んっ。」
最初はされるがままだった彼も、生成される液を啜り口内の肉へと舌を這わせて彼女と共に一時の快楽へと身を浸して気分を落ち着かせていった。
しかし、ここは天下の往来ど真ん中。
いくら世が魔物娘達に染まり上げ桃色になっていたとしても弁えはあるというもので。
「朱色さん。真昼間から何乳繰りあってるのさ。携帯で呼ばれたから来てみれば、こんな姿で人を待ってるなんて・・・。」
一人の男が呆れ口調で、鬼と男の接吻に割り込んで分別を正そうとする。だが・・・。
「いいじゃないjackry。彼らを見習って私達もしましょうよ。」
「そうよ。誰かに見られながらするっていうのも興奮していいと思うわ。」
彼の傍にいた妖狐と稲荷はどこかノリ気のようで、口を窄めて顔を近づけて頬に口付けをしていく。
「ちょっと待ってくれ。往来でする趣味はないから顔を離して、後でホテルでたっぷりしてあげるから。なっ?なっ?それとそこはいつまでキスしてる気だ!用事があるんだろ!そんなに乳繰り合ってるなら帰るぞ!」
その言葉に朱色と呼ばれた男は妻の青鬼と離れてピシッと気をつけの姿勢となった。
「正直。すまんかった!反省はしてるが・・・、後悔はしてない!!」
「なに、キリッ!って効果付きそうな台詞と表情を出してるんだよ!本当に帰るぞ!こっちもしっぽりしたいんだよ!」
「悪い悪い。喫茶店で冷たいもの奢るから勘弁してください。頼れるのがjackry殿だけなんだ。」
「だったら最初から真面目にしてろって・・・。」
もはや漫才である。
こんな遣り取りをした後、彼らは近場にある喫茶店へと足を運んでいく。
炎天下の中歩いた身体には汗が染み込み、その水分はエアコンから放たれる冷気で冷やされて肌寒くなるほどの納涼を与えてくれた。
「ふぃーっ。生き返る・・・。」
「本当。獣系魔物娘には辛い季節になっていくわね。」
「本当本当。」
モフモフを持ってる故か、籠もった熱が中々抜けきらず。
尾を軽く叩いたり持参した扇で胸元を扇ぐ等して涼しさを求めていく狐二匹。
無論、その胸元は番であるjackryへ見せ付けるように開かれ彼はそこを凝視している。
「で・・・。」
目線を戻しながら目の前に置かれたお冷に手を伸ばす。
水を少しばかり口に含みながらjackryは朱色に尋ねた。
「何の用件なんだ?」
「えーっと、兄者メロメロティラミス半ホールとおにゃのこミルクパフェ一つ。後は彼女には珈琲のブラック、私は紅茶で。そっちは何にする?」
「私はおにゃのこストロベリーパフェで・・・。」
「私はおにゃのこチョコパフェ!jackryはどうするの?」
「俺はそうだな。黄金ソーダ水で・・・、って違うだろ!用件だ!用件!」
お品書きを長机に叩き付け、少しのってしまった自分に腹を立てながらも話を本筋に戻そうと声を荒げるが。
「ひゃう!?」
ウェイトレスの魔女がびっくりし、衝撃でグラスの中にあった冷や水がこぼれて妖狐、稲荷、朱色の羽の服へと飛び散ると服を濡らし。
「おう!?冷たいじゃないか・・・。」
「ひゃっい!?やだ濡れちゃった・・・。」
「きゃん!?もう、こんなプレイがしたいの?」
「す、済まん・・・。」
「いや、別に構わないんだが。こっちは外に出ればすぐ乾くから・・・。だが・・・。」
朱色の視線がjackryの妻達の方へ向き、そして逸らされていく。
「そっちはどうするんだ?」
「えっ?」
そこには水で被り透けた服を見て頬を染めている妖狐と稲荷おり、jackryの腕を掴むと彼の手を胸へと導いていき。
「ねぇ、濡れちゃった。貴方の手で隠して・・・。」
「こっちもお願いよ。jackryの暖かさで乾かして・・・。」
「ちょっ、お前達。」
シャツの中へと手を入れて、そのまま彼に揉みしだくように促し。
ゆっくりと耳へと舌を這わせて、夫の欲情を刺激し自分の乳房を愛撫させていった。
「冷たいのが引くまででいいのよ。」
「お願い、あ・な・た♥」
段々と加速していく行為に・・・。
「あの・・・、できれば性行為はしないでくださいね。」
「ああ申し訳ない、あっちはすぐに片付くよ。注文は以上で、それと布巾をくれないかい?」
ケラケラと笑いながら魔女の子に布巾を頼み、これ以上水が落ちないようにおしぼりで拭きながらテキパキと始末をしていく。
「はい、わかりました。すぐ持ってきますね。」
パタパタと駆けていき奥へと姿を消す、ウエイトレスの魔女。
それに合わせてjackryへ朱色の羽は視線を戻して・・・。
「うん、まあ。私らのせいだけど、満足させてやるしかないんじゃない?」
「・・・、おまえら。」
ふぅ、と息を吐くと彼は指へと力を加え始め愛撫を始めると濡れたくぐもった声が漏れ始め。
「んぅ・・・。jackry、もっと強くして・・・。」
「乳首・・・、いいわぁ・・・。」
濡れた服に透けた手が映り、内部で何が起きているかがよくわかる。
乳房の先の突起をつまみ、扱き上げて強弱をつけて快楽を与えていく。
グミの様な弾力を指先に感じつつ、硬くなっていく乳首をさらに愛撫していき。
「いや、乳首ばっかり・・・。」
「胸も揉んで・・・、強く揉んで・・・。」
「だ・め。」
母乳を搾り取るように、ひねりを加えて強く締め上げると。
「きゅうぅん!!」
「あきゅうぅん!!」
媚声を上げて二匹の狐は絶頂を迎えた。
「いってくれたか、これで落ち着くかな?」
「余計に火をつけたんじゃないの?」
「ちょっ!?」
「まあ、さっさと用件を済ませてホテルへ行くのがいいかもな。」
「はぁ・・・、そうだな。で、用件って?」
「ああ、単刀直入にいうと知り合いで未婚の狐。いないかね?」
「はぁ?未婚の狐?お前が娶るのか?」
「ちゃうちゃう、私の部下。青鬼を紹介してやろうとしたら狐のほうが好みなんでって断ってきてな。」
拭き終わったおしぼりをテーブルの端に置いて彼は話を続ける。
「餅は餅屋、狐系魔物娘ならjackry殿に頼んだほうがいい娘を紹介してくれると思ったわけさ。」
「未婚ねぇ・・・。それぐらいなら打診入れれるけど。」
「そうか、ありがたい。じゃ、これ。」
連れの青鬼が持ってたかばんから出された一つの封筒。
それをjackryに差し出す朱色の羽。
茶色の普通の物のようだが・・・。
「中に相手の顔写真とプロフィール。好みから性癖まで全部載ってる書類だから。よろしく。」
「よろしくって・・・。」
中身が気になり、封を開けて書類を見るとそれには少し気弱そうな男の顔写真が貼られ。
ほかには生まれてから現在に至るまでの経歴、趣味から女性の好み。
そして性癖にいたるまで事細かに記されている。
「うはぁ・・・。軽くプライバシーの侵害レベルだぞこれ。しかも電話番号からメールアドレス。現住所から実家のまで書いてある・・・。」
「はぁはぁはぁ・・・。す、凄いわね・・・。でも、保護欲に駆られそうな容姿なのに残念スキルが満載だわ。」
「ふぅふぅふぅ・・・。しょ、紹介しても大丈夫なのかしら。この人に・・・。」
「所帯を持てば少しは落ち着くんじゃないかな・・・?たぶん・・・。」
苦笑いする朱色、その表情には説得力の欠片もなかった。
そして、閲覧を見ている中でjackryはあることを思い出す。
それをすれば自分のところになど来なくてもいいはずと疑問をぶつけてみる。
「なあ、出狐狸亭にはいっていないのか?あそこにいけばこんな事しなくていいはずだが・・・。」
「ああ、出狐狸亭ね。あの店に行く事は勧めているんだが食い物を食った後に女を抱くのは失礼だろうと、熱い自論を語り初めてな・・・。」
溜め息を吐きながら、水を手にして口につけ飲み込んでいく。
苦笑いをしたときよりも覇気が消え、どこか疲れた目をして遠い所を見ていた。
どうやらその自論でとんでもない体験をしたようだ。
「・・・心中察してやるよ。それで見合ってわけか、宵ノ宮の人脈も視野に入れとくかな。」
「手数をかけて申し訳ない。」
「まあ、同じ魔物娘を嫁に持つ者同士。気にするなよ。こっちもこれ関係で世話になるだろうから・・・。」
「青鬼、鬼類専門だからな。何かあったら力になるよ。」
他愛に笑い合っていると、注文したしなと布巾がテーブルに運ばれてくる。
「性行は・・・、してないみたいですけど。雌の臭いはしますよ・・・。」
「はははは・・・。」
「注意は性行だけでしたら追求はしませんけど・・・、まあいいです。お待たせしました。ごゆっくりどうぞ。」
半ホールのティラミスを筆頭にパフェが3つ。珈琲、紅茶、黄金ソーダ水と置かれていき。
全員が喉の渇きを潤し涼み始める。
「jackry〜♪」
「んっ?んぷぅ!?」
彼の口の中に甘い味が広がっていく。
それと同時に、舌がねっとりと絡みつき甘味の代わりに唾液を啜り取り。
ごくりと妖狐が喉を鳴らして吸ったものを飲み込んだ。
「抜け駆けはずるいわ!ほらjackry、こっち向いて!」
顔を掴まれると妖狐とのキスを引き剥がされ、稲荷は自分のほうへ彼を振り向かせる。
「ほら、私のも食べて。」
「んぅ・・・。」
二匹の狐の求愛ともいえる口移しをされて、喉を鳴らしながら唾液に解けたクリームを食べていった。
「朱色〜。私のパフェ、少し食べてみて。」
「ありがとう。甘くておいしいねぇ〜。こっちのティラミスも上げようかな。」
「あらいいの?ほんのりお酒が効いてて美味しいわ。」
こちらもアーンのさせ合いをしている朱色と青鬼。
爆発すればいいのに・・・。
むしろ爆発しろ!いますぐにだ!3分間待ってやる!
なんでナレーションしてやってるのにこんなもん見せ付けられなきゃならんのだ!
おい!作者!
願望なんぞ書いてる場合じゃないだろうが!大体な・・・。
−しばらくお待ちください−
「さて、それじゃ勘定はしとくんでお先に。」
「おう、こっちはもう少し涼んだ後・・・。がんばるわ。」
「了解、頑張れよ。」
「ああ、それと例の件は後日見つかったら連絡入れるから。」
「んっ。わかったわ。それじゃ。」
「気をつけてな。」
シュイロタチハダイキンヲハラッテミセヲアトニシ。
ツメタイクウキガタダヨウテンナイニハjackryタチガノコッテイル。
「行ったか・・・。じゃあ俺達はホテルに行こうか。」
「ええ、やっと本格的にできるわね。」
「焦らされた分、濡れてるんだからたっぷりと可愛がってね。」
「ああ、任せろ。」
ウデニダキツカレタママ、オトコトニキヒキノキツネモミセヲアトニスルノダッタ。
12/07/02 10:07更新 / 朱色の羽