荒野の出会い
何処にでもあるような名もなき荒野は、今日も景色が変わらなかった。今日も風が吹き、
小さなトカゲや小さな生き物がうろうろしている。
そんな荒野にも、ちょっとした変化は訪れる。いつしか一人の魔物がここらを根城とし、
今、そんなところを"一人"の人間が歩いていた。
癖毛の少年が親も仲間もなく孤独に歩いていたのだ。何やら周囲を伺って、恐ろしいものがないか見ていたのだ。そして、彼は岩の上にそれを見てしまった。
荒野の岩に尻を向けて寝そべっていたのは、一人の魔物だった。
美しい魔物だった。後ろに結ばれた光り輝くピンクブロンドの髪はキラキラと光って魔界銀のようだった。
腕や太腿は青みがかった灰色の柔らかそうな毛でおおわれているが、掌や足の爪は猛獣のそれであった。探せばもっと大きな体躯を持つ生き物はいるだろうが、どんな生き物より爪は鋭く見える。
巨大な赤い蝙蝠のような羽根も恐ろしいが、
白く輝きまるで桃のような尻から生えた尻尾が一番恐ろしかった。尻尾は甲虫のような固い殻でおおわれており、大きな先端にはあちこちに角が生えており、まるで鉄球のように見えた。
この荒野で少年は己の運命を主神に祈らんばかりだった。確かに騎士団でも躊躇するようなマンティコアで出会うなどどんな試練だろうか。
同時に、あの美しい魔物を出来ればいつまでも見たいという欲求を抑えて、心臓の音を聞かれないようにその場を立ち去ろうとする。
ピクリと髪の毛の上に乗っかっている獣の耳が動いたことに気づくかなかったのが運の尽きだった。
一瞬。
いくらか走ってマンティコアのいた岩を見ると、影もなかった。
弾力のある暖かくて柔らかいものがぽよん、と頭にぶつかる。ビキニから零れ落ちそうなピンク色の双丘だと気づき、股間を固くしてしまう。
「おい、坊や。そんなに急いでこの荒野をどこへ行くんだい」
「あ、ごめんなさ…」
真っ赤にして顔を上げると、赤みかかった眉毛をゆがめたマンティコアだった。
「あたしをじろじろ見た挙句、ぶつかるとは大した勇気をおもちだなあ、え?」
鼻筋が通った端正な顔に赤い瞳におびえた顔が映る。ふっくらとした口を右側に釣り上げて肉球のついた腕で少年の頭を撫でる。優しさではなく、ガシガシと乱暴な手つきからからかっているのだろうか。後ずさるさろうとしても、頭を掴まれて逃げることは出来ない。
撫でるたびに、腕や首筋や太ももを覆う獅子の鬣のような毛並みが体をくすぐるが、すっかり固まってしまっている。
「おい、ぼうや。このジルケ様が挨拶しているのにだまっていちゃあ寂しいなあ」
「……ヨハネス」
「おっ?」
「僕の、名前です」
ようやく硬直から立ち直った少年は声を絞り出したようだ。目を合わせてはっきりと答える。逃げるのは難しいので、機会を待つことにしたようだ。
「おお、偉い偉い。愛想はないけど最近の若い奴にしては礼儀はあるようだねえ」
それはそうだろう。マンティコアと言えば
噂に聞こえた危険な魔物である。逃げ場のない荒野で猛獣に近寄られて愛想を良くしろと言われても無理な話だ。
「ハンネス…言いにくい。ハンスの方がかわいいから今からハンスだ。いいだろう?」
もっとも、マンティコアのジルケにそんな矮小な人間の事情などは知ったことではない。少年の髪をいじくったり耳を掴んだりして愛称をつけるなど勝手放題してる。
ハンスは突然明後日の方を見た。何かをじっと熱心に見ている。
「んん?お前は何を見ているんだ」
ジルケも同じ方向を見た。その瞬間、ハンスはジルケの横を走り抜けようとする。
「なっお前…!なんてな」
一瞬動揺を見せたかと思えばすぐに余裕そうな顔をした。彼女の尻尾がハンスを足払いしたのだ。
「古典的な手だなあ。あたしを騙すにはもっと、ておい」
こけた時に頭をぶつけたらしい。ジルケは
頭をかくと、ハンスを抱えてどこかへと飛びだっていった。
※※※
ハンスはうっすらと目を開ける。視線をきょろきょろ動かし、当たりを見渡す。
一見すると洞窟の中のように見えたが、ぬいぐるみや可愛らしい家具が無造作に置かれていた。
ギシ、と音がなりそこで初めて動けない事に気づく。肢体を頭の上で拘束されて天井から吊るされていた。
「ようやくお目覚めかい?人に運ばせておいてずいぶんとお気楽だなあ」
「何で僕、縛られているんですか?」
「そりゃあ、さっきみたいに逃げられたら
たまらないからねえ」
パシン!
「あうっ」
「ほれほれどうした?逃げてもいいんだぜ」
「やっやめてぇ……」
金玉をを手でたたかれた衝撃で体は振り子のように揺れ、悶絶するが、動けないハンスは身を縮ませることしかできない。呼吸が荒くなっていく。痛みだけでなく、快楽を感じつつあるのにハンスは気づいていない。
「さて、それじゃあそろそろ食事と行こうかねえ」
その言葉に、冷や水を浴びせられたようにハンスは顔を真っ青にする。
「やめろっやめっ」
尻尾の先端がぐばぁと生き物のように口を開ける。
柔らかな肉癖と無数のひだがうねうねと動き、
よだれを垂らしているかのようだ。
忙しなく収縮しはじめ、やがて、触手の先端の孔から、白く濁ったドロドロの粘液が音を立てながら飲み込まれていく。
「ああ、のみこまれてるよぉおお」
「はっはっ!おいおい、すっかりいやらしい顔しているなあ」
ジルケは勝ち誇ったように笑い声をあげるが、顔はどんどん紅潮していく。まるで酔ってるかのようだ。
「てめぇ、あたしに何をしやがったか…?」
「えぇ……何の話…」
既に息も絶えだけなハンスに答えようがない。その間にも、彼から吸い取った精液が、全身頭から行き先までいきわたり、ハンスの身体にあった身体に変わっていくのだ。
「うらぁ!」
「うわっ」
ジルケは手の爪でハンスを吊るした鎖を引きちぎると、彼をそのまま押し倒す。
そのまま膣を叩きつけた。尻尾と変わらぬ凶暴さで股間の物を飲み込んでいく。
乱暴に犯しているのだが、ジルケも気づかないうちに膣も、腰を叩き付ける早さもハンスに合わせていくものになっている。
「くちあけろ、口!」
顎を掴んで口を強引に開けさせると、舌を入れる。ハンスの方も舌を絡めてきた。
「ううっ僕、もう…」
「いいから、さっさとしな!」
やがて膣内が子宮の奥まで精液が満たされるのは時間の問題だった。
「!」
びりゅるる、と音が出そうなぐらいには激しく性が膣内を満たす。
「んっ、思ったよりも勢いが激しいな」
「で、これで終わりってことはないよなぁ?」
彼女の獰猛な笑みに、少年は黙ってうなづくかなかった。
幾度かの交わりの後、ジルケはハンスを抱きしめて寝ていた。彼女の柔らかい胸が顔に押し付けられているため、自然と乳首が口に入ってしまう。夢うつつの状態で赤ん坊に戻ったかのように吸っていた。
「んん…」
だからだろうか。乳首を吸われる感触に、ジルケは目を覚ましていた。寝ぼけなまこの目でハンスの様子を伺い、からかうネタができたな、と笑ったことに気づけないでいた。
「おい、こら、エロガキ♥人の胸をみるなんて、おしおき?」
「ああっ、ジルけさんだめぇっ」
「このやろっ初めて会った時から誘うような顔つきしやがって、このたらしが?」
言いながらも、マンティコアの貌は真っ赤で牝の顔になっているのだが、互いにそのことに気づく気配はない。迷惑そうに顔をしかめるハンスも決してジルケを突き放そうとはしなかった。
荒野の風景はいつもと変わりがなかったが、少年と魔物が手をつないで会話をしていた。
少年は不平を口にするかのように顰め面をしていたが、マンティコアの大きいが柔らかな手を放そうとしない。
マンティコアは意地悪な顔をして少年を小突いたり耳を噛んだりしているが、耳はぴくぴくと動き、まるで親に甘える子犬のようだ。
「ずっと一緒」
その言葉をどちらが言ったのか、それとも
二人ともか。風だけがその答えを知っていた。
小さなトカゲや小さな生き物がうろうろしている。
そんな荒野にも、ちょっとした変化は訪れる。いつしか一人の魔物がここらを根城とし、
今、そんなところを"一人"の人間が歩いていた。
癖毛の少年が親も仲間もなく孤独に歩いていたのだ。何やら周囲を伺って、恐ろしいものがないか見ていたのだ。そして、彼は岩の上にそれを見てしまった。
荒野の岩に尻を向けて寝そべっていたのは、一人の魔物だった。
美しい魔物だった。後ろに結ばれた光り輝くピンクブロンドの髪はキラキラと光って魔界銀のようだった。
腕や太腿は青みがかった灰色の柔らかそうな毛でおおわれているが、掌や足の爪は猛獣のそれであった。探せばもっと大きな体躯を持つ生き物はいるだろうが、どんな生き物より爪は鋭く見える。
巨大な赤い蝙蝠のような羽根も恐ろしいが、
白く輝きまるで桃のような尻から生えた尻尾が一番恐ろしかった。尻尾は甲虫のような固い殻でおおわれており、大きな先端にはあちこちに角が生えており、まるで鉄球のように見えた。
この荒野で少年は己の運命を主神に祈らんばかりだった。確かに騎士団でも躊躇するようなマンティコアで出会うなどどんな試練だろうか。
同時に、あの美しい魔物を出来ればいつまでも見たいという欲求を抑えて、心臓の音を聞かれないようにその場を立ち去ろうとする。
ピクリと髪の毛の上に乗っかっている獣の耳が動いたことに気づくかなかったのが運の尽きだった。
一瞬。
いくらか走ってマンティコアのいた岩を見ると、影もなかった。
弾力のある暖かくて柔らかいものがぽよん、と頭にぶつかる。ビキニから零れ落ちそうなピンク色の双丘だと気づき、股間を固くしてしまう。
「おい、坊や。そんなに急いでこの荒野をどこへ行くんだい」
「あ、ごめんなさ…」
真っ赤にして顔を上げると、赤みかかった眉毛をゆがめたマンティコアだった。
「あたしをじろじろ見た挙句、ぶつかるとは大した勇気をおもちだなあ、え?」
鼻筋が通った端正な顔に赤い瞳におびえた顔が映る。ふっくらとした口を右側に釣り上げて肉球のついた腕で少年の頭を撫でる。優しさではなく、ガシガシと乱暴な手つきからからかっているのだろうか。後ずさるさろうとしても、頭を掴まれて逃げることは出来ない。
撫でるたびに、腕や首筋や太ももを覆う獅子の鬣のような毛並みが体をくすぐるが、すっかり固まってしまっている。
「おい、ぼうや。このジルケ様が挨拶しているのにだまっていちゃあ寂しいなあ」
「……ヨハネス」
「おっ?」
「僕の、名前です」
ようやく硬直から立ち直った少年は声を絞り出したようだ。目を合わせてはっきりと答える。逃げるのは難しいので、機会を待つことにしたようだ。
「おお、偉い偉い。愛想はないけど最近の若い奴にしては礼儀はあるようだねえ」
それはそうだろう。マンティコアと言えば
噂に聞こえた危険な魔物である。逃げ場のない荒野で猛獣に近寄られて愛想を良くしろと言われても無理な話だ。
「ハンネス…言いにくい。ハンスの方がかわいいから今からハンスだ。いいだろう?」
もっとも、マンティコアのジルケにそんな矮小な人間の事情などは知ったことではない。少年の髪をいじくったり耳を掴んだりして愛称をつけるなど勝手放題してる。
ハンスは突然明後日の方を見た。何かをじっと熱心に見ている。
「んん?お前は何を見ているんだ」
ジルケも同じ方向を見た。その瞬間、ハンスはジルケの横を走り抜けようとする。
「なっお前…!なんてな」
一瞬動揺を見せたかと思えばすぐに余裕そうな顔をした。彼女の尻尾がハンスを足払いしたのだ。
「古典的な手だなあ。あたしを騙すにはもっと、ておい」
こけた時に頭をぶつけたらしい。ジルケは
頭をかくと、ハンスを抱えてどこかへと飛びだっていった。
※※※
ハンスはうっすらと目を開ける。視線をきょろきょろ動かし、当たりを見渡す。
一見すると洞窟の中のように見えたが、ぬいぐるみや可愛らしい家具が無造作に置かれていた。
ギシ、と音がなりそこで初めて動けない事に気づく。肢体を頭の上で拘束されて天井から吊るされていた。
「ようやくお目覚めかい?人に運ばせておいてずいぶんとお気楽だなあ」
「何で僕、縛られているんですか?」
「そりゃあ、さっきみたいに逃げられたら
たまらないからねえ」
パシン!
「あうっ」
「ほれほれどうした?逃げてもいいんだぜ」
「やっやめてぇ……」
金玉をを手でたたかれた衝撃で体は振り子のように揺れ、悶絶するが、動けないハンスは身を縮ませることしかできない。呼吸が荒くなっていく。痛みだけでなく、快楽を感じつつあるのにハンスは気づいていない。
「さて、それじゃあそろそろ食事と行こうかねえ」
その言葉に、冷や水を浴びせられたようにハンスは顔を真っ青にする。
「やめろっやめっ」
尻尾の先端がぐばぁと生き物のように口を開ける。
柔らかな肉癖と無数のひだがうねうねと動き、
よだれを垂らしているかのようだ。
忙しなく収縮しはじめ、やがて、触手の先端の孔から、白く濁ったドロドロの粘液が音を立てながら飲み込まれていく。
「ああ、のみこまれてるよぉおお」
「はっはっ!おいおい、すっかりいやらしい顔しているなあ」
ジルケは勝ち誇ったように笑い声をあげるが、顔はどんどん紅潮していく。まるで酔ってるかのようだ。
「てめぇ、あたしに何をしやがったか…?」
「えぇ……何の話…」
既に息も絶えだけなハンスに答えようがない。その間にも、彼から吸い取った精液が、全身頭から行き先までいきわたり、ハンスの身体にあった身体に変わっていくのだ。
「うらぁ!」
「うわっ」
ジルケは手の爪でハンスを吊るした鎖を引きちぎると、彼をそのまま押し倒す。
そのまま膣を叩きつけた。尻尾と変わらぬ凶暴さで股間の物を飲み込んでいく。
乱暴に犯しているのだが、ジルケも気づかないうちに膣も、腰を叩き付ける早さもハンスに合わせていくものになっている。
「くちあけろ、口!」
顎を掴んで口を強引に開けさせると、舌を入れる。ハンスの方も舌を絡めてきた。
「ううっ僕、もう…」
「いいから、さっさとしな!」
やがて膣内が子宮の奥まで精液が満たされるのは時間の問題だった。
「!」
びりゅるる、と音が出そうなぐらいには激しく性が膣内を満たす。
「んっ、思ったよりも勢いが激しいな」
「で、これで終わりってことはないよなぁ?」
彼女の獰猛な笑みに、少年は黙ってうなづくかなかった。
幾度かの交わりの後、ジルケはハンスを抱きしめて寝ていた。彼女の柔らかい胸が顔に押し付けられているため、自然と乳首が口に入ってしまう。夢うつつの状態で赤ん坊に戻ったかのように吸っていた。
「んん…」
だからだろうか。乳首を吸われる感触に、ジルケは目を覚ましていた。寝ぼけなまこの目でハンスの様子を伺い、からかうネタができたな、と笑ったことに気づけないでいた。
「おい、こら、エロガキ♥人の胸をみるなんて、おしおき?」
「ああっ、ジルけさんだめぇっ」
「このやろっ初めて会った時から誘うような顔つきしやがって、このたらしが?」
言いながらも、マンティコアの貌は真っ赤で牝の顔になっているのだが、互いにそのことに気づく気配はない。迷惑そうに顔をしかめるハンスも決してジルケを突き放そうとはしなかった。
荒野の風景はいつもと変わりがなかったが、少年と魔物が手をつないで会話をしていた。
少年は不平を口にするかのように顰め面をしていたが、マンティコアの大きいが柔らかな手を放そうとしない。
マンティコアは意地悪な顔をして少年を小突いたり耳を噛んだりしているが、耳はぴくぴくと動き、まるで親に甘える子犬のようだ。
「ずっと一緒」
その言葉をどちらが言ったのか、それとも
二人ともか。風だけがその答えを知っていた。
16/09/06 23:09更新 / カイント