素直になれないトカゲの娘
※本編は会話形式となっているためメッセージ部(一番最後)に登場人物の紹介があります。
無論ネタバレはありません。
誰なのかを想像して楽しみたい方はそのまま、
紹介がないとわかんないやって方は一番最後までスクロールしてください。
念のため一番最後の部分は多めに改行してありますので、
本文は見ようと思わなければ見えない仕様となっております。
では、本編をお楽しみください。
「はぁっ はぁっ 何処!?何処にいるのッ!」
「ッ!いたっ!」
「〜〜〜 〜〜 〜〜〜〜」
「〜〜 〜〜〜 〜〜〜〜〜〜」
「ダメだ、ここじゃ遠くて会話が聞き取れない...もう少し近付くか」
「やはり、女性と一緒か...アレはあいつの何なのだ?」
「まさか...いや。もう少し様子を...!?」
「ねぇ 手を組もうよ♪」
「えぇ?...恥ずかしいよ」
「ふふっ レイアったらウブなんだから♪」
「...........」
「ふーっ」
「ひあぁっ!?耳は駄目っ」
「あーん カヮイイー」
「.................」
「ねぇ こっちにいこ〜よ〜」
「いや、そっちには行く予定g...」
「ねぇ ぉねがぁい」
「わ...分かったよ」
「........................駄目だ。ガマンだ。決定的な瞬間を...」
「ん?店に入るみたいだ」
「あそこは...服のブランド店か。よし、入ってみよう」
「どーぉ?この服」
「んー ちょっとイマイチかな」
「じゃぁ これは?」
「おぉ 結構いいんじゃないか?」
「いや、あれはどう考えたって似合ってないだろう....」
「もしかするとレイアはセンスが...」
「コレはどうだッ」
「ちょ 駄目だってッ それは反則!」
「ぶっ!? げほっ げほっ...たとえ付き合っていなくとも帰ってきたらコロす」
「...明らかに下着じゃないか。あんな服着る奴がいるのか?」
「あのー、すいませーん」
「はいはい。何でしょうか?」
「これくださーい」
「....いた」
「.....はっ レイアたちは!?」
「やっぱ 着てみないと分かんないかも」
「僕はもう用が済んだから出ておくよ...って何?」
「あんたがいないと意味無いじゃん!ほら来なさいッ」
「へ? あっ!? ちょ まっ」
バサッ
「....そろって化粧小部屋に入るとはいい度胸だな...帰ったらシメる」
『ふぁ あんっ もぅ 大胆なんだからぁ』
『せっ 狭いからだろっ!? 出してくれよっ』
『だぁめ♪』
『背中ッ 背中当たってるからッ』
「だめだ...聞いているだけではらわたが煮えくり返る...」
「しばらく離れていよう」
「むっ 出てきたみたいだ」
「あの女...満足そうな表情をしている...レイアは...なんか顔色が悪いな」
「まぁ あの女の誘惑に負けなかったことは評価しよう」
「次はどこにいくの?」
「ん〜 アクセサリを買いたいんだよなぁ」
「ふぅん じゃぁこっち!」
「いや!? もういく場所は決まっt」
「いいから! ついてきなさいっ」
「いいなぁ...私もあれみたいに素直になりたい...」
「はっ 気が付いたら本音がッ」
「あ あれ?もうあんなところまで! あの女、只者ではないな?」
「っと はやく追わねば」
「はぁっ はぁっ はぁっ...本当にあの女は何者なんだ...」
「いくら修練を止めていたとはいえ私を消耗させるとは...」
「ぜぇ ぜぇ うぅ やっと止まった」
「全くだらしないなぁ そんなんじゃ女の子にもてないよ?」
「いや、俺にはもうt」
「あっ あれ!カヮいくない?」
「ちょっと....休憩を...」
「仕方ないなぁ はい」
「...ぇ?」
「膝枕だょ?ほら」
「いやっ 気遣いは無用っ」
「あははっ 照れちゃってぇ」
「....膝枕か...メモメモ.....φ(・ω・`)」
「....はっΣ (゜д゜ )」
「もういいよ。行こう」
「うんっ じゃ あっち」
「ぇ?この辺りは?」
「渋いのばっかりじゃん こんなの喜ぶ女の子なんているの?」
「.....」
「...ぃや 本気じゃないょね?」
「あははは...冗談に決まってるじゃないか(棒読み)」
「ふぅん」
「ほ、ほら 行こうよ」
「レイアはやっぱりセンスが...」
「どうやって稼いで来たんだろうか...?」
「しかしこの巾着...可愛いな」
「うっわ 高いなぁ...」
「こんなところで驚いてたら後が持たないよ?」
「まだ高くなるのかっ!」
「いくら持ってきたの?」
「....100金」
「えっ!? それホント!?」
「このままじゃ1個が精一杯だよ...」
「いや! 何個買おうと思ってたの!?」
「少なくとも5個は...」
「...あのね、レイア」
「何?」
「女の子は1つもらうだけでも十分嬉しいんだょ?」
「...そうなのか?」
「プレゼント...したことないの?」
「え?...そんなにちょくちょくするものなのか?」
「...はぁ」
『...かわいそう...同情するわ』
「え? えぇ?」
「何か女がつぶやいていたが...しかし何か引っかかる...何だ?」
「それにしても5個も買うつもりだったとは...他に女がいるのだろうか...」
「よし、帰ったら問い詰めてみよう」
「あっ これキレイっ これもかゎいいなぁ むむっ これなんてどう?」
「いや...どれも一緒に見えるんだけど」
「え〜 違うじゃん ほら こことか こことか」
「...間違い探しみたいだ」
「もうっ まじめに考えてよっ」
「心外だな 真面目だけど...」
「ほんとにあんたなんで商人でやってられるのよ...」
「服のセンスも駄目、アクセサリも駄目...一体何を売っているんだか」
「今度聞いてみるとするか...メモメモ...φ(・ω・`)」
「じゃーん どうだッ」
「いいと思うよ」
「コレは?」
「いいと思うよ」
「それじゃぁ...コレっ」
「いいと思うよ」
「...いつまでたっても決まらないじゃん」
「いいと思うよ」
「おーい? 帰ってこーい」
「いいと思うよ」
「んふふ キスしちゃおっかなー」
「いいとおm...はっ」
「あーん 惜しぃ」
「...命の危険を感じた」
「ぐおぉっ!? ぎぶっ ぎぶっ!!」
「そういうことは冗談でも言っちゃダメなんだよぉ?分かったぁ?」
「ハイっ 分かった!分かりましたッ だから放してっ」
「いいぞ!レイアその調子で破局一直線!」
「もぉ ちょっと傷付いたんだからぁ」
「...ごめんなさい」
「ふふ そういうところだーいすきッ」
「...むっ 胸がッ くるしっ」
「一直線どころかぐるっと回って戻ってしかもちょっと進展してやがるッ!」
「はっ 私としたことが思わず汚い言葉を...」
「ふぅ やっと終わったぁ」
「えっ? ちょっと待ってよ まだでしょ?」
「ふぇ?」
「...かゎいい ってそんな顔してもだぁめっ」
「この後喫茶店に寄ってカップル限定のメニューを...」
「あっ あぁ そんな約束したねぇ」
「...もしかして忘れてたらそのまま帰る気だった...?
「ぎくっ そっ そんなわけないじゃないかぁ ははは」
「ふぅん?」
「ほっ ほらっ はやく行こう!」
「そっち逆方向だけど?」
「へ? あっ あっちだったねっ ははは」
「............」
「そういえば私も随分と前にすっぽかされた覚えが...」
「帰ったら追求しようそうしよう」
「...いや、それよりかっぷる限定だとッ!?」
「やはりあの2人....」
カランコロン
「窓が少ないな...私も入ろう」
カランコロン
「はっ!音が大きいッ」
「良かった...こちらには気付いていないようだ...」
「それにしてもかっぷるが多いな...」
「何だかちょっと悲しくなってきた...うぅ」
「久しぶりだねっ こうやって2人っきりになるの」
「そうだなぁ あれから随分とたつよなぁ」
「あたしが酒場で働いてて酔っ払いに絡まれてるところをレイアが助けてくれたんだよねぇ♪」
「あの頃はやたらと正義感が強かったからなぁ」
「ふふっ スゴくカッコよかったんだからぁ♪」
「でもその後騎士に捕まりそうになって大変だったんだぞ?」
「でも逃げ切ったんでしょ?」
「ま まぁ そうだけどさ」
「ふふふ すごく強かったよねぇ 何で騎士にならなかったのか不思議なくらい」
「前にも言わなかったっけ?戦うのがキライなんだよ」
「そのくせに正義感が強いの?」
「そこなんだよなぁ」
「へぇ 変なの」
「気にしてるんだから言うなよっ!」
「なんだかすごく楽しそうだ」
「というかあんなに楽しそうに話す彼は初めてみたかもしれない...」
「私と話すときは何だかいつも遠慮がちで...冗談を言ってもあんまり反応がなくて...」
「駄目だ 余計に悲しくなってきた...」
「やはり昔からの付き合いという事実が必要なんだろうか...」
「会って1年にも満たない私では駄目なんだろうか...」
「.........ぐすっ」
「あっ もうこんな時間!行かなきゃ!」
「ん?そっか」
「あ、代金は割り勘ね?」
「いやいや俺が払うよ」
「ダメだょ?借りは出来るだけ作っちゃダメっておばあちゃんが」
「冗談だろ?」
「バレた?」
「当然」
「でも、借りをまだ返してないから」
「ぇ?」
「あのときの♪」
「あ、あぁ」
「はいこれ代金」
「うん...じゃあな」
「バイバーイ またどっかで会おうね」
カランコロン
「...私はいらない子なんだろうかそういえばレイアは最近構ってくれないしレットだってなにか隠し事をしているみたいだし他の使用人は私が近付くとさりげなく避けるしいやそれは前からかでもなんだか最近皆冷たいs....」
「ただいま〜 レット!いる?」
「はい お帰りなさいませご主人様」
「準備は?」
「完璧でございます」
「よし ほらチップだ」
「いえいえ 万事上手く行ってから戴きます」
「お前も律儀な奴だなぁ...そういえばサラは?」
「それが...ご主人様を探して出かけたはずですが...ご一緒でないので?」
「いや...会ってないけど?」
「そうでございますか...使用人に探させましょうか?」
「いや、戻ってくるのを待とう」
「さようですか。分かりました」
「あのぉ お客様。そろそろ閉店の時間なのですが...?」
「...もしかして装飾品店に寄ったのは結婚指輪のためかとするとすでに結婚指輪は渡して私とは離婚してあの女とらぶらぶな新婚生活を送って私は路上で行くあてもなく身を売って生きる希望もなくしt...」
「あのぉ...もしもし?」
「戻ってこないなぁ」
「せっかく腕をふるって作った料理も冷めてしまいました」
「ちょっと見てくるよ」
「ご主人様がですか?使用人に行かせますが...」
「ううん 僕が行ってくるよ」
「さいですか。では料理を温めなおしておきます」
「頼んだ じゃぁ行ってくる」
「行ってらっしゃいませ」
「店長...あの方 どうしましょう」
「うむむ...とてつもなく濃い負のオーラを放っておるのぉ」
「振られたのでしょうかね」
「いや...しかしあの顔どこかで見た覚えがあるような...」
「店長の知り合いの方でしたか!」
「ま 待てっ 押すな!まだ知っているとは言っておらん!」
「はぁっ はぁっ はぁっ」
「サラ...どこにいっちまったんだ?」
ポツッ ポツポツ....ザアアアアァァァァッ
「畜生!雨まで降ってきやがったッ」
「...ん?あの喫茶店は...閉店なのに明かりがついてる...」
「いるか分からないが行ってみるか」
「の のぅ お主」
「...私はいらない子私はいらない子私はいらn...」
「どこかであったかのぅ?」
「...どうせ私なんかいても誰にも気付かれないんd...」
「おーい 聞こえておるかの?」
カランコロン
「あのぅ すいません もう閉店で...」
「ここに残っている客はいないかッ」
「いますっ いますから揺さぶらないでッ」
「サラッ! いるのかッ!?」
「...どうせ言いたいことも言えない臆病なトカゲですよ他の女に夫を取られても仕方ないくらい会話が下手ですよところでさっきから視線を感じるんだけどまぁいいか私は結婚してもキスさえ出来ない無駄に純粋な処女ですy...」
「てめぇっ 俺のサラに何をしたッ!」
「ち 違うワシはただもう閉店じゃからやんわりと出て行ってくれt」
「この雨の中か!お前は鬼かッ」
「お 落ち着いてくださいっ この方は雨が降る前から帰ってくださいといっていましたのに聞いてくれないんですそれに私たちが話しかけたころからずっとこの調子でしたっっ!!」
「...それは本当か?もし嘘だったら...」
「ほっ 本当ですっ だから店長は悪くないから放してくださいっ」
「......」
「げほっ ごほっ た...助かった」
「店長っ」
「おー よしよし 泣かんでもええじゃろ?」
「でもっ 私っ 店長が死んじゃうかと思って心配でっ」
「いい子じゃのう」
「うえーん」
「おい、サラ?」
「...私はいらない子私はいらない子私はいr」
「サラ...?」
「...私はいらない子イラナイコiranaiko...」
「.....」
「...フフフフフフフむぐっ!?」
「ちゅ ちゅる じゅ ちゅ」
「んっ...ぷはぁ」
「はぁ はぁ...れ れいあ?」
「サラ...やっと正気に戻ったか」
「いっ 今....」
「サラ....何があったんだ?」
「そっ それはこっちの台詞だっ!」
「ぇ?」
「あの女性といちゃいちゃしてっ どういうつもりなのっ」
「見てたのか...?」
「そうだっ 最初から最後まで全部っ」
「いや...その...実はな」
「聞きたくないっ どうせ私を捨ててあの女と結婚する気なんでしょう?」
「...何だって?」
「どうせ私は不器用で魅力もなくて一緒にいても楽しくないしあの女といたほうが余程楽しいでsy」
「そんなわけ無いだろっ!!」
「....ぇ?」
「俺がお前を捨てる?笑えないジョークだな」
「冗談なんかじゃない!現に私は」
「サラは俺が今まで会った中で一番魅力的だよ」
「う 嘘っ!」
「嘘なんかじゃない。もちろん冗談を言っているつもりもない」
「じゃ...じゃあどうして...」
「あの人は...俺の義理の姉だ」
「お 姉さん...?」
「あぁ とはいっても血は繋がっていないけどな」
「じゃあ 結婚は...」
「心配するな。彼女には今回の手伝いをしてもらっただけだ」
「その...後をつけてたんならお前も見たろ?俺...ファッションとかそういうのからっきしなんだよ」
「それに...」
「?」
「俺にはもうお前がいる。俺の隣は定員1名だしもうこれ以上増えないし増やす気も無い」
「じゃあ...服とかは?」
「サラへのプレゼントだ。今思えば結婚式をしていなかっただろう?」
「でもっ 私はあなたと一緒になれただけでっ」
「あぁ、だからサラの部族の儀式をしただけだ。でも...」
「でもそれだけじゃ俺の気が収まらないんだ。だから今夜パーティーを開こうと企画した。けどこれじゃあ失敗だな。お前の気持ちに気付いてやれなかった...俺は夫として失格だ...」
「そんなことない」
「...ぇ?」
「私もあなたの気持ちに気付けないで...せっかくのぱーてぃーを台無しにしてしまった。これでおあいこだ」
「でも...」
「いいんだ 私はあなたが私のことを想ってくれるだけで充分なんだ」
「そっか、じゃぁプレゼントはいらないな」
「いや、記念にもらっておこう」
「即答だな...ほら、開けてごらん?」
「ああ...でも続きは家に帰ってからにしよう。店長が困っている」
「え? あ、あぁ それもそうだな」
「すまない 迷惑を掛けた」
「む いや いいものを見せてもらった」
「良く分かんないけど感動しました」
「そうか...それでは また来るかもしれないがそのときはまた」
「そうじゃのぅ 今度はデートかの?」
「頑張ってくださいね〜」
「お おぅ」
「さ、 じゃ 帰るか」
「あぁ」
「...手」
「ん」
「...ふふっ」
「お帰りなさいませご主人様、それにサラ様」
「ただいま」
「迷惑掛けて...すまん」
「いいえ いいのですよ 私は使用人ですから」
「いいや、お前は立派な家族の一員だ。誇りに思っていいんだぞ?」
「あ、有難きお言葉...はっ 料理が冷めてしまいます」
「ん そうだったな。食べられるか?サラ」
「あぁ、今日は妙に腹が減っている」
「そっか さぁ パーティーだっ!」
「あ〜 美味かった。久しぶりだなレットの料理は」
「有難きお言葉。しかし毎日はもう歳ですので...」
「ははっ 分かっているよ。冗談だっ!?」
「れいあ〜 はふん」
「サっ サラっ?」
「ちゅっ」
「! お、おい 酔っ払って...」
「大好き...れいあ」
「サラ...俺も愛している」
「れいあっ」
「うわっ ばっ 跳びついてくるなってっ」
ドサッ ゴッ
「いっ つつ...」
「ふふふ...れいあ〜」
「サっ サラっ? サラさん?」
「もう...ずっと一緒だよ?」
「...あぁ もちろんだ。だから続きは頼むから部屋d」
「だぁめっ♪」
「だぁめっ じゃないっ レット!助けてくれっ」
「え〜」
「いやっ え〜 じゃなくてっ あんた何歳だよっ」
「今年で78になります」
「お願いしますっ」
「ちぇっ 分かったよ 仕方ないなぁ」
「若いなぁ おい」
「えへへっ あざーっす」
「褒めてないっ って顔赤いっ あんたも酒入ってたのかっ」
「たとえ酔っても仕事は忠実にこなす。それが執事ッ」
「そんなことないと思うけど」
「いやぁ れいあ〜 れいあといっしょがいいのぉ」
「うっ 何だか胸が痛いよおかあさん」
「さ、では行きましょうか」
「あ あぁ」
「では、私はこれで お楽しみくださいね」
「ああ...って 一言多い!」
「はっはっは」
「ふぁ れいあのにおい...んっ」
「サラ...かわいいなぁ」
「れいあ〜 だいすきだよぅ」
「いっつもこんなだったら..はっ いかんいかん」
「つづきぃ しよ〜」
「...ははっ 結局上手くいったってことなのかな?」
「なにがぁ?」
「いや、なんでもない。ほら、おいで」
「うんっ」
Fin?
無論ネタバレはありません。
誰なのかを想像して楽しみたい方はそのまま、
紹介がないとわかんないやって方は一番最後までスクロールしてください。
念のため一番最後の部分は多めに改行してありますので、
本文は見ようと思わなければ見えない仕様となっております。
では、本編をお楽しみください。
「はぁっ はぁっ 何処!?何処にいるのッ!」
「ッ!いたっ!」
「〜〜〜 〜〜 〜〜〜〜」
「〜〜 〜〜〜 〜〜〜〜〜〜」
「ダメだ、ここじゃ遠くて会話が聞き取れない...もう少し近付くか」
「やはり、女性と一緒か...アレはあいつの何なのだ?」
「まさか...いや。もう少し様子を...!?」
「ねぇ 手を組もうよ♪」
「えぇ?...恥ずかしいよ」
「ふふっ レイアったらウブなんだから♪」
「...........」
「ふーっ」
「ひあぁっ!?耳は駄目っ」
「あーん カヮイイー」
「.................」
「ねぇ こっちにいこ〜よ〜」
「いや、そっちには行く予定g...」
「ねぇ ぉねがぁい」
「わ...分かったよ」
「........................駄目だ。ガマンだ。決定的な瞬間を...」
「ん?店に入るみたいだ」
「あそこは...服のブランド店か。よし、入ってみよう」
「どーぉ?この服」
「んー ちょっとイマイチかな」
「じゃぁ これは?」
「おぉ 結構いいんじゃないか?」
「いや、あれはどう考えたって似合ってないだろう....」
「もしかするとレイアはセンスが...」
「コレはどうだッ」
「ちょ 駄目だってッ それは反則!」
「ぶっ!? げほっ げほっ...たとえ付き合っていなくとも帰ってきたらコロす」
「...明らかに下着じゃないか。あんな服着る奴がいるのか?」
「あのー、すいませーん」
「はいはい。何でしょうか?」
「これくださーい」
「....いた」
「.....はっ レイアたちは!?」
「やっぱ 着てみないと分かんないかも」
「僕はもう用が済んだから出ておくよ...って何?」
「あんたがいないと意味無いじゃん!ほら来なさいッ」
「へ? あっ!? ちょ まっ」
バサッ
「....そろって化粧小部屋に入るとはいい度胸だな...帰ったらシメる」
『ふぁ あんっ もぅ 大胆なんだからぁ』
『せっ 狭いからだろっ!? 出してくれよっ』
『だぁめ♪』
『背中ッ 背中当たってるからッ』
「だめだ...聞いているだけではらわたが煮えくり返る...」
「しばらく離れていよう」
「むっ 出てきたみたいだ」
「あの女...満足そうな表情をしている...レイアは...なんか顔色が悪いな」
「まぁ あの女の誘惑に負けなかったことは評価しよう」
「次はどこにいくの?」
「ん〜 アクセサリを買いたいんだよなぁ」
「ふぅん じゃぁこっち!」
「いや!? もういく場所は決まっt」
「いいから! ついてきなさいっ」
「いいなぁ...私もあれみたいに素直になりたい...」
「はっ 気が付いたら本音がッ」
「あ あれ?もうあんなところまで! あの女、只者ではないな?」
「っと はやく追わねば」
「はぁっ はぁっ はぁっ...本当にあの女は何者なんだ...」
「いくら修練を止めていたとはいえ私を消耗させるとは...」
「ぜぇ ぜぇ うぅ やっと止まった」
「全くだらしないなぁ そんなんじゃ女の子にもてないよ?」
「いや、俺にはもうt」
「あっ あれ!カヮいくない?」
「ちょっと....休憩を...」
「仕方ないなぁ はい」
「...ぇ?」
「膝枕だょ?ほら」
「いやっ 気遣いは無用っ」
「あははっ 照れちゃってぇ」
「....膝枕か...メモメモ.....φ(・ω・`)」
「....はっΣ (゜д゜ )」
「もういいよ。行こう」
「うんっ じゃ あっち」
「ぇ?この辺りは?」
「渋いのばっかりじゃん こんなの喜ぶ女の子なんているの?」
「.....」
「...ぃや 本気じゃないょね?」
「あははは...冗談に決まってるじゃないか(棒読み)」
「ふぅん」
「ほ、ほら 行こうよ」
「レイアはやっぱりセンスが...」
「どうやって稼いで来たんだろうか...?」
「しかしこの巾着...可愛いな」
「うっわ 高いなぁ...」
「こんなところで驚いてたら後が持たないよ?」
「まだ高くなるのかっ!」
「いくら持ってきたの?」
「....100金」
「えっ!? それホント!?」
「このままじゃ1個が精一杯だよ...」
「いや! 何個買おうと思ってたの!?」
「少なくとも5個は...」
「...あのね、レイア」
「何?」
「女の子は1つもらうだけでも十分嬉しいんだょ?」
「...そうなのか?」
「プレゼント...したことないの?」
「え?...そんなにちょくちょくするものなのか?」
「...はぁ」
『...かわいそう...同情するわ』
「え? えぇ?」
「何か女がつぶやいていたが...しかし何か引っかかる...何だ?」
「それにしても5個も買うつもりだったとは...他に女がいるのだろうか...」
「よし、帰ったら問い詰めてみよう」
「あっ これキレイっ これもかゎいいなぁ むむっ これなんてどう?」
「いや...どれも一緒に見えるんだけど」
「え〜 違うじゃん ほら こことか こことか」
「...間違い探しみたいだ」
「もうっ まじめに考えてよっ」
「心外だな 真面目だけど...」
「ほんとにあんたなんで商人でやってられるのよ...」
「服のセンスも駄目、アクセサリも駄目...一体何を売っているんだか」
「今度聞いてみるとするか...メモメモ...φ(・ω・`)」
「じゃーん どうだッ」
「いいと思うよ」
「コレは?」
「いいと思うよ」
「それじゃぁ...コレっ」
「いいと思うよ」
「...いつまでたっても決まらないじゃん」
「いいと思うよ」
「おーい? 帰ってこーい」
「いいと思うよ」
「んふふ キスしちゃおっかなー」
「いいとおm...はっ」
「あーん 惜しぃ」
「...命の危険を感じた」
「ぐおぉっ!? ぎぶっ ぎぶっ!!」
「そういうことは冗談でも言っちゃダメなんだよぉ?分かったぁ?」
「ハイっ 分かった!分かりましたッ だから放してっ」
「いいぞ!レイアその調子で破局一直線!」
「もぉ ちょっと傷付いたんだからぁ」
「...ごめんなさい」
「ふふ そういうところだーいすきッ」
「...むっ 胸がッ くるしっ」
「一直線どころかぐるっと回って戻ってしかもちょっと進展してやがるッ!」
「はっ 私としたことが思わず汚い言葉を...」
「ふぅ やっと終わったぁ」
「えっ? ちょっと待ってよ まだでしょ?」
「ふぇ?」
「...かゎいい ってそんな顔してもだぁめっ」
「この後喫茶店に寄ってカップル限定のメニューを...」
「あっ あぁ そんな約束したねぇ」
「...もしかして忘れてたらそのまま帰る気だった...?
「ぎくっ そっ そんなわけないじゃないかぁ ははは」
「ふぅん?」
「ほっ ほらっ はやく行こう!」
「そっち逆方向だけど?」
「へ? あっ あっちだったねっ ははは」
「............」
「そういえば私も随分と前にすっぽかされた覚えが...」
「帰ったら追求しようそうしよう」
「...いや、それよりかっぷる限定だとッ!?」
「やはりあの2人....」
カランコロン
「窓が少ないな...私も入ろう」
カランコロン
「はっ!音が大きいッ」
「良かった...こちらには気付いていないようだ...」
「それにしてもかっぷるが多いな...」
「何だかちょっと悲しくなってきた...うぅ」
「久しぶりだねっ こうやって2人っきりになるの」
「そうだなぁ あれから随分とたつよなぁ」
「あたしが酒場で働いてて酔っ払いに絡まれてるところをレイアが助けてくれたんだよねぇ♪」
「あの頃はやたらと正義感が強かったからなぁ」
「ふふっ スゴくカッコよかったんだからぁ♪」
「でもその後騎士に捕まりそうになって大変だったんだぞ?」
「でも逃げ切ったんでしょ?」
「ま まぁ そうだけどさ」
「ふふふ すごく強かったよねぇ 何で騎士にならなかったのか不思議なくらい」
「前にも言わなかったっけ?戦うのがキライなんだよ」
「そのくせに正義感が強いの?」
「そこなんだよなぁ」
「へぇ 変なの」
「気にしてるんだから言うなよっ!」
「なんだかすごく楽しそうだ」
「というかあんなに楽しそうに話す彼は初めてみたかもしれない...」
「私と話すときは何だかいつも遠慮がちで...冗談を言ってもあんまり反応がなくて...」
「駄目だ 余計に悲しくなってきた...」
「やはり昔からの付き合いという事実が必要なんだろうか...」
「会って1年にも満たない私では駄目なんだろうか...」
「.........ぐすっ」
「あっ もうこんな時間!行かなきゃ!」
「ん?そっか」
「あ、代金は割り勘ね?」
「いやいや俺が払うよ」
「ダメだょ?借りは出来るだけ作っちゃダメっておばあちゃんが」
「冗談だろ?」
「バレた?」
「当然」
「でも、借りをまだ返してないから」
「ぇ?」
「あのときの♪」
「あ、あぁ」
「はいこれ代金」
「うん...じゃあな」
「バイバーイ またどっかで会おうね」
カランコロン
「...私はいらない子なんだろうかそういえばレイアは最近構ってくれないしレットだってなにか隠し事をしているみたいだし他の使用人は私が近付くとさりげなく避けるしいやそれは前からかでもなんだか最近皆冷たいs....」
「ただいま〜 レット!いる?」
「はい お帰りなさいませご主人様」
「準備は?」
「完璧でございます」
「よし ほらチップだ」
「いえいえ 万事上手く行ってから戴きます」
「お前も律儀な奴だなぁ...そういえばサラは?」
「それが...ご主人様を探して出かけたはずですが...ご一緒でないので?」
「いや...会ってないけど?」
「そうでございますか...使用人に探させましょうか?」
「いや、戻ってくるのを待とう」
「さようですか。分かりました」
「あのぉ お客様。そろそろ閉店の時間なのですが...?」
「...もしかして装飾品店に寄ったのは結婚指輪のためかとするとすでに結婚指輪は渡して私とは離婚してあの女とらぶらぶな新婚生活を送って私は路上で行くあてもなく身を売って生きる希望もなくしt...」
「あのぉ...もしもし?」
「戻ってこないなぁ」
「せっかく腕をふるって作った料理も冷めてしまいました」
「ちょっと見てくるよ」
「ご主人様がですか?使用人に行かせますが...」
「ううん 僕が行ってくるよ」
「さいですか。では料理を温めなおしておきます」
「頼んだ じゃぁ行ってくる」
「行ってらっしゃいませ」
「店長...あの方 どうしましょう」
「うむむ...とてつもなく濃い負のオーラを放っておるのぉ」
「振られたのでしょうかね」
「いや...しかしあの顔どこかで見た覚えがあるような...」
「店長の知り合いの方でしたか!」
「ま 待てっ 押すな!まだ知っているとは言っておらん!」
「はぁっ はぁっ はぁっ」
「サラ...どこにいっちまったんだ?」
ポツッ ポツポツ....ザアアアアァァァァッ
「畜生!雨まで降ってきやがったッ」
「...ん?あの喫茶店は...閉店なのに明かりがついてる...」
「いるか分からないが行ってみるか」
「の のぅ お主」
「...私はいらない子私はいらない子私はいらn...」
「どこかであったかのぅ?」
「...どうせ私なんかいても誰にも気付かれないんd...」
「おーい 聞こえておるかの?」
カランコロン
「あのぅ すいません もう閉店で...」
「ここに残っている客はいないかッ」
「いますっ いますから揺さぶらないでッ」
「サラッ! いるのかッ!?」
「...どうせ言いたいことも言えない臆病なトカゲですよ他の女に夫を取られても仕方ないくらい会話が下手ですよところでさっきから視線を感じるんだけどまぁいいか私は結婚してもキスさえ出来ない無駄に純粋な処女ですy...」
「てめぇっ 俺のサラに何をしたッ!」
「ち 違うワシはただもう閉店じゃからやんわりと出て行ってくれt」
「この雨の中か!お前は鬼かッ」
「お 落ち着いてくださいっ この方は雨が降る前から帰ってくださいといっていましたのに聞いてくれないんですそれに私たちが話しかけたころからずっとこの調子でしたっっ!!」
「...それは本当か?もし嘘だったら...」
「ほっ 本当ですっ だから店長は悪くないから放してくださいっ」
「......」
「げほっ ごほっ た...助かった」
「店長っ」
「おー よしよし 泣かんでもええじゃろ?」
「でもっ 私っ 店長が死んじゃうかと思って心配でっ」
「いい子じゃのう」
「うえーん」
「おい、サラ?」
「...私はいらない子私はいらない子私はいr」
「サラ...?」
「...私はいらない子イラナイコiranaiko...」
「.....」
「...フフフフフフフむぐっ!?」
「ちゅ ちゅる じゅ ちゅ」
「んっ...ぷはぁ」
「はぁ はぁ...れ れいあ?」
「サラ...やっと正気に戻ったか」
「いっ 今....」
「サラ....何があったんだ?」
「そっ それはこっちの台詞だっ!」
「ぇ?」
「あの女性といちゃいちゃしてっ どういうつもりなのっ」
「見てたのか...?」
「そうだっ 最初から最後まで全部っ」
「いや...その...実はな」
「聞きたくないっ どうせ私を捨ててあの女と結婚する気なんでしょう?」
「...何だって?」
「どうせ私は不器用で魅力もなくて一緒にいても楽しくないしあの女といたほうが余程楽しいでsy」
「そんなわけ無いだろっ!!」
「....ぇ?」
「俺がお前を捨てる?笑えないジョークだな」
「冗談なんかじゃない!現に私は」
「サラは俺が今まで会った中で一番魅力的だよ」
「う 嘘っ!」
「嘘なんかじゃない。もちろん冗談を言っているつもりもない」
「じゃ...じゃあどうして...」
「あの人は...俺の義理の姉だ」
「お 姉さん...?」
「あぁ とはいっても血は繋がっていないけどな」
「じゃあ 結婚は...」
「心配するな。彼女には今回の手伝いをしてもらっただけだ」
「その...後をつけてたんならお前も見たろ?俺...ファッションとかそういうのからっきしなんだよ」
「それに...」
「?」
「俺にはもうお前がいる。俺の隣は定員1名だしもうこれ以上増えないし増やす気も無い」
「じゃあ...服とかは?」
「サラへのプレゼントだ。今思えば結婚式をしていなかっただろう?」
「でもっ 私はあなたと一緒になれただけでっ」
「あぁ、だからサラの部族の儀式をしただけだ。でも...」
「でもそれだけじゃ俺の気が収まらないんだ。だから今夜パーティーを開こうと企画した。けどこれじゃあ失敗だな。お前の気持ちに気付いてやれなかった...俺は夫として失格だ...」
「そんなことない」
「...ぇ?」
「私もあなたの気持ちに気付けないで...せっかくのぱーてぃーを台無しにしてしまった。これでおあいこだ」
「でも...」
「いいんだ 私はあなたが私のことを想ってくれるだけで充分なんだ」
「そっか、じゃぁプレゼントはいらないな」
「いや、記念にもらっておこう」
「即答だな...ほら、開けてごらん?」
「ああ...でも続きは家に帰ってからにしよう。店長が困っている」
「え? あ、あぁ それもそうだな」
「すまない 迷惑を掛けた」
「む いや いいものを見せてもらった」
「良く分かんないけど感動しました」
「そうか...それでは また来るかもしれないがそのときはまた」
「そうじゃのぅ 今度はデートかの?」
「頑張ってくださいね〜」
「お おぅ」
「さ、 じゃ 帰るか」
「あぁ」
「...手」
「ん」
「...ふふっ」
「お帰りなさいませご主人様、それにサラ様」
「ただいま」
「迷惑掛けて...すまん」
「いいえ いいのですよ 私は使用人ですから」
「いいや、お前は立派な家族の一員だ。誇りに思っていいんだぞ?」
「あ、有難きお言葉...はっ 料理が冷めてしまいます」
「ん そうだったな。食べられるか?サラ」
「あぁ、今日は妙に腹が減っている」
「そっか さぁ パーティーだっ!」
「あ〜 美味かった。久しぶりだなレットの料理は」
「有難きお言葉。しかし毎日はもう歳ですので...」
「ははっ 分かっているよ。冗談だっ!?」
「れいあ〜 はふん」
「サっ サラっ?」
「ちゅっ」
「! お、おい 酔っ払って...」
「大好き...れいあ」
「サラ...俺も愛している」
「れいあっ」
「うわっ ばっ 跳びついてくるなってっ」
ドサッ ゴッ
「いっ つつ...」
「ふふふ...れいあ〜」
「サっ サラっ? サラさん?」
「もう...ずっと一緒だよ?」
「...あぁ もちろんだ。だから続きは頼むから部屋d」
「だぁめっ♪」
「だぁめっ じゃないっ レット!助けてくれっ」
「え〜」
「いやっ え〜 じゃなくてっ あんた何歳だよっ」
「今年で78になります」
「お願いしますっ」
「ちぇっ 分かったよ 仕方ないなぁ」
「若いなぁ おい」
「えへへっ あざーっす」
「褒めてないっ って顔赤いっ あんたも酒入ってたのかっ」
「たとえ酔っても仕事は忠実にこなす。それが執事ッ」
「そんなことないと思うけど」
「いやぁ れいあ〜 れいあといっしょがいいのぉ」
「うっ 何だか胸が痛いよおかあさん」
「さ、では行きましょうか」
「あ あぁ」
「では、私はこれで お楽しみくださいね」
「ああ...って 一言多い!」
「はっはっは」
「ふぁ れいあのにおい...んっ」
「サラ...かわいいなぁ」
「れいあ〜 だいすきだよぅ」
「いっつもこんなだったら..はっ いかんいかん」
「つづきぃ しよ〜」
「...ははっ 結局上手くいったってことなのかな?」
「なにがぁ?」
「いや、なんでもない。ほら、おいで」
「うんっ」
Fin?
10/10/07 17:28更新 / 緑青